JP2009272461A - フィルムコンデンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】複数枚の金属化フィルムを巻回又は積層し、一対の端面に外部電極を設けたコンデンサ素子を有するフィルムコンデンサにおいて、金属化フィルムと外部電極との電気的、機械的な接続強度を改善し、コンデンサ特性と信頼性の向上を図ることを目的とする。
【解決手段】素子を構成する複数からなる金属化フィルムの両面に誘電体層を設け、さらに複数の金属化フィルムを互いに幅方向にずらして巻回又は積層することによって、金属化フィルムの外部電極との接続部を剛性の高い凹凸形状とし、電気的、機械的な接続強度を向上させる。
【選択図】図1

Description

本発明は電子機器や電気機器に使用されるフィルムコンデンサに関するものである。
図5(a)は従来のフィルムコンデンサの断面図で、誘電体フィルム74の一方の表面にアルミニウムや亜鉛等の金属薄膜層75を形成した金属化フィルム73を複数枚組み合わせて巻回し、一対の端面に外部電極77、78を形成したものである。図5(a)に示すコンデンサにおいては、幅方向の一方の端部に金属薄膜層75を形成していないマージン部79を設けた2枚の金属化フィルム73を、マージン部79が誘電体フィルム74の幅方向でお互いに反対側に位置するように重ねて一組としたものを巻回した構造となっている。ここで、巻回された金属化フィルム73の幅方向の、金属薄膜層75が外部電極77、78と電気的に接続する側の端部が、隣り合う他の金属化フィルム73の端面から突き出るように、2枚の金属化フィルム73を幅方向に互いにずらして配置している。
また、次のようなフィルムコンデンサも有る。図5(b)は従来のフィルムコンデンサにおける他の例の断面図で、誘電体フィルム94の両面に金属薄膜層95を形成した金属化フィルム93と、金属薄膜層が形成されていない誘電体フィルムのみからなる合わせフィルム96とを組み合わせて巻回し、一対の端面に外部電極97、98を形成したものである。図5(b)に示すコンデンサにおいては、金属化フィルム93には、一方の面のマージン部99と他方の面のマージン部100が幅方向で反対側に位置するように金属薄膜層95を形成している。また、合わせフィルム96は金属化フィルム93よりも幅が狭くなっている。そして、金属化フィルム93と合わせフィルム96とをそれぞれ1枚ずつを一組とし、金属化フィルム93の両端部が隣り合う合わせフィルムの両端面から突き出るように、金属化フィルム93と合わせフィルム96を配置して巻回した構造となっている。
このような誘電体フィルム94の両面に金属薄膜層95を形成した金属化フィルム93を用いたフィルムコンデンサの場合、つぎのようなメリットがある。それは、誘電体フィルム94の表面にフィルムコンデンサの電極となる金属薄膜層95を形成する場合には一般的に真空蒸着法が用いられるが、この場合誘電体フィルム94を挟む二つ(両面)の金属薄膜層95を一回の蒸着で形成出来るので、誘電体フィルム94の表面に金属薄膜層95を形成する工数を少なく出来るというコスト的に有利なことである。
尚、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開平10−189382号公報
上記のようなフィルムコンデンサでは、一般的に金属薄膜層と外部電極との電気的な接続と、金属化フィルムと外部電極との機械的な接続が確実なほど、フィルムコンデンサの初期特性や信頼性が高いレベルで確保できることが知られている。
そのために上記前者の従来のフィルムコンデンサでは、金属化フィルム73の幅方向の、金属薄膜層75と外部電極77、78とが電気的に接続する側の端部が突き出るように2枚の金属化フィルム73をお互いに幅方向にずらして配置しているのである。これによって金属薄膜層75と外部電極77、78とが電気的に接続し易くなる。また、金属化フィルム73と外部電極77、78とが機械的に接続し易くなる。これは、2枚の金属化フィルム73をお互いに幅方向にずらすことによって、外部電極77、78と接続する金属薄膜層75の表面が露出することと、外部電極77、78が形成される巻回体の端面が凹凸形状となることによるものである。
また、上記後者の従来のフィルムコンデンサでは、金属化フィルム93の幅方向の、金属薄膜層95と外部電極97、98とが電気的に接続する側の端部が突き出るように、合わせフィルム96の幅を金属化フィルム93の幅より狭くしているのである。これによって金属薄膜層95と外部電極97、98とが電気的に接続し易くなる。また金属化フィルム93と外部電極97、98とも機械的に接続し易くなる。これは、合わせフィルム96の幅を金属化フィルム93の幅より狭くすることによって、外部電極97、98と接続する金属薄膜層95の表面が露出することと、外部電極97、98が形成される巻回体の端面が凹凸形状となることによるものである。
ところが本発明者らが更なる特性、信頼性の向上を目的として電気的、機械的な接続をより確実なものとするために、前者のフィルムコンデンサの2枚の金属化フィルム73のずらし量を更に大きくしたり、また、後者のフィルムコンデンサの合わせフィルム96の幅を更に狭くしたりして、金属薄膜層75、95および金属化フィルム73、93と外部電極77、78、97、98とが電気的、機械的に接続される部分の突き出し量を更に大きくしたが良好な結果が得られなかった。それは、金属化フィルム73、93の端部の突き出し量を大きくし過ぎると、突き出た部分が折れ易くなり、逆に電気的な接触面積が小さくなることと巻回体の端面の凹凸がつぶれてしまい機械的な接触面積が小さくなることによるもので、これは上記のような二つの例の巻回タイプのフィルムコンデンサだけでなく、積層タイプのフィルムコンデンサにおいても同様の課題である。
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、金属薄膜層と外部電極との電気的な接続性と、金属化フィルムと外部電極との機械的な接続性を向上させ、フィルムコンデンサの特性および、信頼性の向上に寄与するものである。
上記目的を達成するために、本発明は、誘電体フィルムの両面に金属薄膜層を有し、さらにこの金属薄膜層の上層に誘電体層を有する金属化フィルムを複数枚重ねて巻回した巻回体の一対の端面に外部電極を備え、前記金属薄膜層は前記誘電体フィルムの一方の面の幅方向の一方の端部と、他方の面の幅方向の他方の端部との長手方向に帯状のマージン部を除いた領域に形成され、前記誘電体層は前記帯状のマージン部の表面と、前記金属薄膜層の表面の前記誘電体フィルムの幅方向の端部の長手方向に帯状の、前記金属薄膜層と前記外部電極との電気的に接続される部分を除いた領域とに形成され、前記複数枚の金属化フィルムのうち少なくとも1枚の前記金属化フィルムの一方の金属化フィルム端部が、他の金属化フィルムの金属化フィルム端面から突き出るように、他の前記金属化フィルムに対して幅方向にずれていることとした。
また、本発明は、誘電体フィルムの両面に金属薄膜層を有し、さらにこの金属薄膜層の上層に誘電体層を有する金属化フィルム複数枚からなる金属化フィルム群を、複数群繰り返し積層した積層体の一対の端面に外部電極を備え、前記金属薄膜層は前記誘電体フィルムの一方の面の幅方向の一方の端部と、他方の面の幅方向の他方の端部との、長手方向に帯状のマージン部を除いた領域に形成され、前記誘電体層は前記誘電体フィルムの幅方向の端部の長手方向に帯状の、前記金属薄膜層と前記外部電極との電気的に接続される部分となる領域を除いて形成され、前記金属化フィルム群を構成する前記金属化フィルムのうち、少なくとも1枚の前記金属化フィルムの一方の金属化フィルム端部が、他の金属化フィルムの金属化フィルム端面から突き出るように、他の前記金属化フィルムに対して幅方向にずれていることとした。
本発明によれば、誘電体フィルムの両面に金属薄膜層を有し、さらにこの金属薄膜層の表面に誘電体層を有することで金属化フィルムの剛性が高くなるため、金属化フィルムの突き出し量を大きくしても突き出た部分が折れることが抑制され、その結果金属薄膜層と外部電極との電気的な接続性と、金属化フィルムと外部電極との機械的な接続性とが向上し、フィルムコンデンサの特性および信頼性が向上する。
以下、本発明の実施の形態について図を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1(a)は、図2(c)に示すフィルムコンデンサ1を構成するコンデンサ素子2の断面図で、図1(b)は、コンデンサ素子2を構成する金属化フィルム3a、3bを示した図である。図1(a)および図1(b)に示すように本発明におけるコンデンサ素子2は、誘電体フィルム4の両面に金属薄膜層5と、さらにその表面に誘電体層6とを有する金属化フィルム3aと金属化フィルム3bとの2枚を、金属化フィルム3aの図1(a)および図1(b)における右側の端部が金属化フィルム3bの図1(a)および図1(b)右側の端面から突き出るように幅方向にずらして配置して巻回し、一対の端面に外部電極7、8を備えた構成となっている。
詳しく説明すると、図1(b)において誘電体フィルム4は厚みが3.5μmのPETフィルムで、この誘電体フィルム4の両面に設けた金属薄膜層5は、この金属薄膜層5と誘電体層6とを設けた金属化フィルム3aと金属化フィルム3bとを重ねて巻回したときに、隣り合う金属薄膜層5が誘電体層6を挟むこと、および、誘電体フィルム4を挟むことによってコンデンサ1の容量を形成するためのもので、アルミニウムを誘電体フィルム4の一方の面の幅方向で一方の端部と、他方の面の幅方向で他方の端部との誘電体フィルム4の長手方向に、金属薄膜層5が形成されない幅1.0〜2.5mmのマージン部17を除いてテープマージン法を用いた真空蒸着法により形成し、厚みは0.02μmとなっている。
そしてこの金属薄膜層5の表面に設けられた誘電体層6は紫外線硬化型の樹脂で、重合開始剤を含む液状のジアクリレートモノマーをロールコート法により塗布し、さらに塗布したジアクリレートモノマーに紫外線を照射することによって硬化したもので、誘電体フィルム4の端部の誘電体層6が形成されない金属薄膜層5と外部電極7、8との電気的接続部18を除いた金属薄膜層5の表面と、マージン部17との表面に1.5μmの厚みで形成している。
ここで、金属化フィルム3aと3bとは、幅が600mmで長尺状の誘電体フィルム4の原反の表面に幅方向に複数のコンデンサ素子2が取れるように、誘電体フィルム4の原反の長手方向にストライプ状に金属薄膜層5と誘電体層6を形成し、所定の幅にスリットしたもので、スリット時に誘電体層6が破壊されないように、誘電体層6が形成されていない非形成部19をスリットしたものである。
次に図2(a)に示すように、誘電体フィルム4の表面に金属薄膜層5と紫外線硬化型の樹脂からなる誘電体層6とを有する金属化フィルム3aと、この金属化フィルム3aと同じ構成で同じ寸法の金属化フィルム3bとの2枚を重ねて巻回し、幅が14.5mmの巻回体9aとした。このとき図1(a)に示すように金属化フィルム3aの右側の金属化フィルム端部20aが金属化フィルム3bの右側の金属化フィルム端面21bから突き出るように幅方向(図2(a)のA方向)に0.4〜0.5mm(図1(b)のBの寸法)ずらして配置している。ここで、金属化フィルム3aと金属化フィルム3bの寸法を同じにしているので、図1(a)に示すように金属化フィルム3bの左側の金属化フィルム端部20bは金属化フィルム3aの左側の金属化フィルム端面21aから突き出している。
次に、図2(a)、(b)、(c)に示すように、この巻回体9aを側面からプレスして偏平円筒状の巻回体9bとし、この巻回体9bの一対の端面に錫と亜鉛の合金を溶射し外部電極7、8を形成してコンデンサ素子2とし、このコンデンサ素子2の外部電極7、8に錫めっき銅被鋼線からなるリード線10、11をスポット溶接により接続し、更にコンデンサ素子2の部分をエポキシ系の粉体樹脂で外装13をしてフィルムコンデンサ1とする。
以上のような本発明のフィルムコンデンサによれば、金属化フィルム3a、3bの金属化フィルム端部20a、20bが金属化フィルム3a、3bの金属化フィルム端面21a、21bから突き出る量を大きくしても、外部電極7、8と接続される金属化フィルム3a、3bの突き出た部分の金属薄膜層5が形成された面の裏側の面には、樹脂からなる誘電体層6が形成されているので、金属化フィルム3a、3bの剛性が大きくなり、これによって金属化フィルム3a、3bが折れることが抑制され、金属薄膜層5及び金属化フィルム3a、3bと外部電極7、8との電気的、機械的な接続が損なわれず、より確実に接続することが出来る。その結果フィルムコンデンサ1の特性および信頼性を向上することが出来る。
更に、本実施の形態1において巻回する金属化フィルム3a、3bを偶数枚とし、一枚おきに同方向にずれているようにすることによって、巻回体9aの端面において必ず一層おきに金属化フィルム3a、3bの金属化フィルム端部20a、20bが突き出るので、金属薄膜層5及び金属化フィルム3a、3bと外部電極7、8との電気的、機械的な接続をより確実にすることが出来る。
(実施の形態2)
図3(a)は図4(f)に示す本実施の形態のフィルムコンデンサ31を構成する積層型のコンデンサ素子32の断面図、図3(b)、図3(c)はコンデンサ素子32を構成する金属化フィルム33a、33bを示した図、図4(a)〜図4(f)は本実施の形態のコンデンサ31の作製手順を示した図である。本実施の形態のフィルムコンデンサ31は、図3(c)に示すように、誘電体フィルム34の両面にそれぞれ金属薄膜層35と誘電体層36とを有する金属化フィルム33aと33bとをそれぞれ1枚ずつ合計2枚を重ねて図3(b)に示す1単位の金属化フィルム群39とし、さらにこの金属化フィルム群39を複数単位積層して図3(a)に示す積層体40としたもので、積層体40の一対の端面には外部電極37、38を備えた構造となっている。
詳しく説明すると、図3(c)において誘電体フィルム34は厚みが3.5μmのPETフィルムで、この誘電体フィルム34の両面に設けられた金属薄膜層35は、この金属薄膜層35が誘電体フィルム34を挟むこと、および金属化フィルム33aと33bとを重ねて金属化フィルム群39とすることと、この金属化フィルム群39を積層して積層体40とすることとで、隣り合う金属薄膜層35が誘電体層36を挟みコンデンサ31の容量を形成するためのもので、アルミニウムを誘電体フィルム34の一方の面の幅方向で一方の端部と、他方の面の幅方向で他方の端部との誘電体フィルム34の長手方向に、金属薄膜層35が形成されない幅1.0mmのマージン部47を除いてテープマージン法を用いた真空蒸着法により形成し、厚みは0.02μmとなっている。
そしてこの金属薄膜層35の表面に設けられた誘電体層36は紫外線硬化型の樹脂で、重合開始剤を含む液状のジアクリレートモノマーをロールコート法により塗布し、さらに塗布したジアクリレートモノマーに紫外線を照射することによって硬化したもので、誘電体フィルム34の端部の誘電体層36が形成されない金属薄膜層35と外部電極37、38との電気的接続部48を除いた金属薄膜層35の表面と、マージン部47との表面に1.5μmの厚みで形成している。
ここで金属化フィルム33aと金属化フィルム33bとは、幅が600mmで長尺状の誘電体フィルム34の原反の表面に、幅方向に複数のコンデンサ素子32が取れるように、誘電体フィルム34の原反の長手方向にストライプ状に金属薄膜層35と誘電体層36を形成し、所定の幅にスリットしたもので、スリット時に誘電体層36が破壊されないように、誘電体層36が形成されていない非形成部49をスリットしたものである。
次に図4(a)に示すように、誘電体フィルム34(図中符号省略)の表面に金属薄膜層35(図中符号省略)と誘電体層36(図中符号省略)とを有する金属化フィルム33aと、この金属化フィルム33aと同じ構成で同じ寸法の金属化フィルム33bとの2枚を、金属化フィルム33aの一方の金属化フィルム端部50aが金属化フィルム33bの一方の金属化フィルム端面51bから突き出るように、金属化フィルム33aと金属化フィルム33bとを幅方向に0.5mm(図3(b)のCに示す寸法)ずらして重ねて一組の金属化フィルム群39とし、これを平板状の鉄芯41に600周巻き取り積層する。このとき金属化フィルム33aと金属化フィルム33bの寸法が同じなので、図3(b)に示すように金属化フィルム33bの他方の金属化フィルム端部50bは金属化フィルム33aの他方の金属化フィルム端面51aから突き出している。
そして、上記のように偶数枚の金属化フィルム33a、33bより構成される金属化フィルム群39を繰り返し積層することによって、積層体40の一方の端面において、金属化フィルム33aの一方の金属化フィルム端部50aが、幅方向で同じ側の他の金属化フィルム33bの一方の金属化フィルム端面51bから一層おきに突き出るように、金属化フィルム33aが金属化フィルム33bに対して積層方向で一層おきに同方向にずれた状態になっている。
次に、鉄芯41の表面に積層された金属化フィルム群39を加熱しながら積層方向に加圧し、その後、図4(b)に示すように鉄芯41の表面から積層体40の2つの条を取りはずした。このときの積層体40の幅は7mmである。
次に、図4(c)、(d)に示すように積層体40の一対の端面に錫と亜鉛の合金からなる外部電極37、38を形成してコンデンサ素子43とし、更にコンデンサ素子32の個片に切断する。
そして、図4(e)、(f)に示すようにコンデンサ素子32の外部電極37、38に錫めっき銅被鋼線からなるリード線44、45をスポット溶接し、更にコンデンサ素子32部分とリード線44、45の一部をエポキシ系の粉体樹脂で外装46してフィルムコンデンサ31とする。
以上のような本実施の形態のフィルムコンデンサ31によれば、金属化フィルム33a、33bの金属化フィルム端部50a、50bが金属化フィルム端面51a、51bから突き出る量を大きくしても、外部電極37、38と接続される金属化フィルム33a、33bの突き出た部分の、金属薄膜層35が形成された面の裏側となる面には樹脂からなる誘電体層36が形成されているので、金属化フィルム33a、33bの剛性が大きくなり、これによって金属化フィルム33a、33bが折れることが抑制され、金属薄膜層35及び金属化フィルム33a、33bと外部電極37、38との電気的、機械的な接続が損なわれず確実なものとすることが出来る。その結果フィルムコンデンサ31の特性および信頼性を向上することが出来る。
さらに、本実施の形態2において、金属フィルム群39を偶数の金属化フィルム33a、33bで構成し、一枚おきに同方向にずれるようにすることによって、積層体40の端面において積層方向で必ず一層おきに金属化フィルム33a、33bの金属化フィルム端部50a、50bが突き出るので、金属薄膜層35及び金属化フィルム33a、33bと外部電極37、38との電気的、機械的な接続をより確実にすることが出来る。
尚、金属化フィルム3a、3b、33a、33bの突き出た部分が折れることを抑制するためには、金属化フィルム3a、3b、33a、33bが突き出た部分の、金属薄膜層5、35が形成された面の裏側となる他方の面のみに樹脂層を形成すればよい。
しかし、本発明のように金属化フィルム3a、3b、33a、33bの突き出た部分に形成する樹脂層を、フィルムコンデンサの容量を形成する部分の誘電体膜と同じ材料の樹脂とし、この容量を形成する部分の誘電体膜と繋げて誘電体層6、36の一部とすることで、一度のコーティングで容量を形成する部分の誘電体膜と金属化フィルムの剛性を大きくするための樹脂層とが同時に且つ殆ど同じ厚みに形成することが出来る。
従ってフィルムコンデンサ1、31の容量を形成するための誘電体膜と、金属化フィルム3a、3b、33a、33bの突き出た部分が折れることを抑制するための樹脂層とを別々に形成する場合に比べて、コーティングの工数が低減できると共に、フィルムコンデンサ1、31の容量を形成するための誘電体膜と、金属化フィルム3a、3b、33a、33bの突き出た部分が折れることを抑制するための樹脂層との厚みの違いや、また誘電体膜と樹脂層との間に誘電体膜と樹脂層とのいずれもが形成されない領域や、誘電体膜と樹脂層が重なる領域が生じないので、金属化フィルム3a、3b、33a、33bを巻回体9aまたは積層体40としたときに品質面の悪化要因となる段差が生じ難い等のメリットがある。
また、本発明において誘電体層6、36の材料としては誘電体としての特性や生産性等により選択すれば良いが、本発明の実施の形態1及び実施の形態2において誘電体層6、36を紫外線硬化型のジアクリレートモノマーの硬化物としたのは、ジアクリレートモノマーは硬化物の剛性が高いため、金属化フィルム3a、3b、33a、33bの端部が折れることを抑制する効果がより大きいことと、更に、ジアクリレートモノマーは紫外線硬化型樹脂の中でも、硬化速度が速く量産性に優れているためである。
以上説明したように、本発明によれば、金属薄膜層と外部電極との電気的な接続性と、金属化フィルムと外部電極との機械的な接続性とが向上し、フィルムコンデンサの特性および信頼性が向上するので、種々の電子機器、電気回路において極めて有用なものとなる。
(a)、(b)本発明の一実施の形態によるコンデンサ素子の構成を示す断面図 (a)〜(c)本発明の一実施の形態によるフィルムコンデンサの製造方法を示す斜視図 (a)〜(c)本発明の一実施の形態によるコンデンサ素子の構成を示す断面図 (a)〜(f)本発明の一実施の形態によるフィルムコンデンサの製造方法を示す斜視図 (a)、(b)従来のフィルムコンデンサの構成を示す断面図
符号の説明
1、31 フィルムコンデンサ
2、32 コンデンサ素子
3a、3b、33a、33b 金属化フィルム
4、34 誘電体フィルム
5、35 金属薄膜層
6、36 誘電体層
7、8、37、38 外部電極
9a、9b 巻回体
10、11、44、45 リード線
13、46 外装
17、47 マージン部
18、48 電気的接続部
20a、20b、50a、50b 金属化フィルム端部
21a、21b、51a、51b 金属化フィルム端面
39 金属化フィルム群
40 積層体

Claims (4)

  1. 誘電体フィルムの両面に金属薄膜層を有し、さらにこの金属薄膜層の上層に誘電体層を有する金属化フィルムを複数枚重ねて巻回した巻回体の一対の端面に外部電極を備え、前記金属薄膜層は前記誘電体フィルムの一方の面の幅方向の一方の端部と、他方の面の幅方向の他方の端部との長手方向に帯状のマージン部を除いた領域に形成され、前記誘電体層は前記帯状のマージン部の表面と、前記金属薄膜層の表面の前記誘電体フィルムの幅方向の端部の長手方向に帯状の、前記金属薄膜層と前記外部電極との電気的接続部を除いた領域とに形成され、前記複数枚の金属化フィルムのうち少なくとも1枚の前記金属化フィルムの一方の金属化フィルム端部が、他の金属化フィルムの金属化フィルム端面から突き出るように、他の前記金属化フィルムに対して幅方向にずれていることを特徴とするフィルムコンデンサ。
  2. 前記金属化フィルムが偶数枚で、1枚おきに幅方向の同方向にずれていることを特徴とする請求項1に記載のフィルムコンデンサ。
  3. 誘電体フィルムの両面に金属薄膜層を有し、さらにこの金属薄膜層の上層に誘電体層を有する金属化フィルム複数枚からなる金属化フィルム群を、複数群繰り返し積層した積層体の一対の端面に外部電極を備え、前記金属薄膜層は前記誘電体フィルムの一方の面の幅方向の一方の端部と、他方の面の幅方向の他方の端部との、長手方向に帯状のマージン部を除いた領域に形成され、前記誘電体層は前記誘電体フィルムの幅方向の端部の長手方向に帯状の、前記金属薄膜層と前記外部電極との電気的接続部となる領域を除いて形成され、前記金属化フィルム群を構成する前記金属化フィルムのうち、少なくとも1枚の前記金属化フィルムの一方の金属化フィルム端部が、他の金属化フィルムの金属化フィルム端面から突き出るように、他の前記金属化フィルムに対して幅方向にずれていることを特徴とするフィルムコンデンサ。
  4. 前記金属化フィルム群を構成する金属化フィルムが偶数枚で、1枚おきに幅方向の同方向にずれていることを特徴とする請求項3に記載のフィルムコンデンサ。
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