JPH0995751A - cr基合金薄膜およびその製造法ならびにストレインゲージ - Google Patents

cr基合金薄膜およびその製造法ならびにストレインゲージ

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JPH0995751A
JPH0995751A JP29322895A JP29322895A JPH0995751A JP H0995751 A JPH0995751 A JP H0995751A JP 29322895 A JP29322895 A JP 29322895A JP 29322895 A JP29322895 A JP 29322895A JP H0995751 A JPH0995751 A JP H0995751A
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祥弘 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、Crと所要の副成分からなり、ゲ
ージ率が2以上で、且つ抵抗温度係数が(−3.5〜
3.5)×10−4/℃以内であるCr基合金薄膜およ
びその製造法を提供するにある。また、前記合金薄膜よ
りなるストレインゲージを提供するにある。 【構成】原子%にて、Cr(残部)を主成分とし、副成
分としてTi、V、Nb、Ta、Ni、Zr、Hf、S
i、Ge、C、N、P、Se、Teのそれぞれ5%以
下、Zn、Cu、Biのそれぞれ8%以下、Fe、M
o、W、As、Sn、Sb、Pb、B、Ga、In、T
lのそれぞれ10%以下、Ru、Rh、Re、Os、I
r、Pt、Pd、Ag、Au、希士類元素のそれぞれ1
5%以下、Co、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、M
n、Alのそれぞれ20%以下のうち1元素または2元
素以上の合計0.01〜50%と少量の不純物からな
り、ゲージ率が2以上で、且つ抵抗温度係数が(−3.
5〜3.5)×10−4/℃以内であることを特徴とす
るストレインゲージ用Cr基合金薄膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、Cr(クロム)を主成
分とし、副成分としてTi(チタン)、V(バナジウ
ム)、Nb(ニオブ)、Ta(タンタル)、Ni(ニッ
ケル)、Zr(ジルコニウム)、Hf(ハフニウム)、
Si(ケイ素)、Ge(ゲルマニウム)、C(炭素)、
N(窒素)、P(リン)、Se(セレン)、Te(テル
ル)、Fe(鉄)、Mo(モリブデン)、W(タングス
テン)、As(ヒ素)、Sn(スズ)、Sb(アンチモ
ン)、Pb(鉛)、Bi(ビスマス)、Al(アルミニ
ウム)、B(ホウ素)、Ga(ガリウム)、In(イン
ジウム)、Tl(タリウム)、Cu(銅)、Zn(亜
鉛)、Mn(マンガン)、Ru(ルテニウム)、Rh
(ロジウム)、Re(レニウム)、Os(オスミウ
ム)、Ir(イリジウム)、Pt(白金)、Pd(パラ
ジウム)、Ag(銀)、Au(金)、希土類元素、Co
(コバルト)、Be(ベリリウム)、Mg(マグネシウ
ム)、Ca(カルシウム)、Sr(ストロンチウム)お
よびBa(バリウム)のうち1元素または2元素以上の
合計0.001〜50%とからなるCr基合金薄膜およ
びその製造法ならびにこの合金薄膜を使用したストレイ
ンゲージに関するもので、その目的とするところはゲー
ジ率(抵抗ひずみ感度)が2以上で、且つ抵抗温度係数
が(−3.5〜3.5)×10−4/℃以内である合金
薄膜を提供するにある。また、前記合金薄膜よりなるス
トレインゲージを提供するにある。
【0002】
【従来の技術】ストレインゲージは、一般に弾性ひずみ
によって細線または箔形状のゲージ材の電気抵抗が変化
する現象を利用するものであるが、逆に抵抗変化を測定
することにより、ひずみや応力の計測ならびに変換に用
いられる。例えば、生産工業におけるひずみ計、重量
計、加速度計および各種力学量−電気量変換機器、土木
工業における土圧計、建築業・エネルギー関連業におけ
る圧力計および撓み量計、航空・宇宙・鉄道・船舶関連
業における各種応力・ひずみ計等に広く利用されてお
り、さらに民生用としての商用秤およびセキュリティ機
器等にも多く利用されている。
【0003】ストレインゲージは、その構造が金属細線
(10〜30μm)または金属箔(3〜5μm)をグリ
ッド状あるいはロゼット状に配置してなり、またその使
用法としては前記ゲージを被測定物に接着剤で貼り付け
し、被測定物に生じたひずみをゲージの抵抗変化から間
接的に測定するものである。ストレインゲージの感度
は、ゲージ率Kによって決まり、Κの値は一般に次の式
で与えられる。
【0004】
【数1】
【0005】ここで、R、σ、ρおよびlはそれぞれゲ
ージ細線または箔の全抵抗、ポアソン比、比電気抵抗お
よび全長である。一般に、金属・合金におけるσはほぼ
0.3であるから、前記の式における右辺第1項と第2
項の合計は約1.6でほぼ一定の値となる。したがって
ゲージ率を大きくするためには、前記の式における第3
項が大きいことが必須条件である。すなわち、材料に引
っ張り変形を与えたとき材料の長さ方向の電子構造が大
幅に変化し、比電気抵抗の変化量Δρ/ρが増加するこ
とによる。
【0006】ゲージ率が大きな材料には半導体の炭素、
ケイ素およびゲルマニウム等が知られている。しかしこ
れら半導体の場合、ゲージ率は10〜170と非常に大
きいが、その値の異方性および温度による変動が大きく
安定性にも欠け、さらに機械的強度が劣る等の欠点を有
することから、特殊な小型圧力変換機器に応用されるに
とどまっている。ストレインゲージ用材料として現在最
も多く使用されている材料は、Cu−Ni合金である。
この合金は抵抗温度係数がきわめて小さいため、温度変
化に対する特性の変動が小さという特徴を有している
が、その反面、ゲージ率は2と小さく、さらに高感度な
ストレインゲージ用材料としては適していない。
【0007】合金材料を用いたストレインゲージは、上
で述べたように細線もしくは箔の形で使用される。しか
し、細線形状のストレインゲージは、グリッド形成時の
残留ひずみの影響および加工した細線材と基板を密着さ
せるために用いる接着剤の影響等により特性にばらつき
が大きく、しかもグリッドの形成や細線材と基板の接着
といった特殊技術が必要なため、生産効率が悪くコスト
高の原因となっている。また、箔形状のストレインゲー
ジは、加工時のひずみの影響はないが、接着剤の影響に
ついては細線材と同様であり、これも問題となってい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ストレインゲージの応
用領域は、近年のマイクロコンピューターの進歩に伴っ
てますます拡大し、小型化および高性能化に向かってい
る。特に、高感度で安定性を必要とする圧力変換器やロ
ードセルの他、ロボットの接触センサや滑りセンサ等に
使用可能なストレインゲージの要求が高まってきた。こ
れらの各種センサ用ストレインゲージに関して、高感度
で良好な安定性を有する素材の開発ならびに製造工程の
改良が緊急に求められている。
【0009】本発明が解決しようとする課題は、既に市
販されているストレインゲージのゲージ率2を上回り、
且つ実用上(−3.5〜3.5)×10−4/℃以内が
望ましいとされている抵抗温度係数の小さい薄膜材料と
その製造法を開発するにある。本発明においては、高感
度で良好な安定数を有する素材として構造上安定な金属
材料に対象を絞り、その中からゲージ率の高い素材とし
てCrに着目した。
【0010】Crのバルク(塊状)の抵抗ひずみ感度は
26〜28と非常に大きいことが知られている。しか
し、Crは加工が非常に困難であることから、これまで
細線および箔形状のストレインゲージに用いることはで
きなかった。そこで加工を必要としない薄膜化によっ
て、Crをストレインゲージに応用することが考えられ
る。Cr薄膜のゲージ率はバルクほどではないが14.
8と大きい。しかしストレインゲージは通常室温で使用
されるので、室温における抵抗変化量が小さいことが必
要であるが、図1に示すとおり、Cr薄膜の室温におけ
る抵抗温度係数は負の値で大きく(−6×10−4
℃)、安定性の点でストレインゲージに適していない。
【0011】そこで本発明は、Cr薄膜の高いゲージ率
をできるだけ保持しながら、抵抗温度係数を小さくする
ことによって、優れた高感度で高安定なストレインゲー
ジ用薄膜を得ることを目的としてなされたものである。
【0012】
【発明が解決するための手段】本発明は、図1に見られ
るように比電気抵抗値の温度変化における極小または極
大の領域で抵抗変化が小さいことに着目し、この領域を
室温に移動する方法について検討した。すなわちバルク
のCrのネール点の温度(ネール温度)は特定の元素を
添加することによって低温側または高温側に移動するこ
とが知られている。そこで極小および極大はネール点と
緊密な関連があるものと考え、Crに副成分として種々
の元素を添加し、その添加量と極小および最大の領域の
移動幅との関係について調べる実験を鋭意行った。その
結果、適当な量の副成分元素をCrに加えることによっ
て、室温近傍に極大または極小の領域をもたらすことが
でき、これによって室温における抵抗温度係数を小さく
できることが明らかとなった。
【0013】また、室温以外の温度でストレインゲージ
を使用する場合にも、Crに加える元素の種類と量を適
当に選択することによって、所望の温度領域において抵
抗温度係数が小さいストレインゲージを提供することが
可能であることが判明した。
【0014】これらの知見のもとに、さらに幾多の実験
を行った結果、原子%にて、Cr(残部)を主成分と
し、副成分としてTi、V、Nb、Ta、Ni、Zr、
Hf、Si、Ge、C,N、P、Se、Teのそれぞれ
5%以下、Zn、Cu、Biのそれぞれ8%以下、F
e、Mo、W、As、Sn、Sb、Pb、Al、B、G
a、In、Tlのそれぞれ10以下、Mn、Ru、R
h、Re、Os、Ir、Pt、Pd、Ag、Au、希土
類元素のそれぞれ15%以下、Co、Be、Mg、C
a、Sr、Baのそれぞれ20%以下のうち1元素また
は2元素以上の合計0.01〜50%と少量の不純物か
らなり、室温付近でゲージ率が大きく、抵抗温度係数の
小さいCr基合金薄膜が得られ、高感度ストレインゲー
ジ用材料として適していることを見い出したのである。
【0015】本発明を製造するには、上記組成の合金を
原料とした蒸着、または上記組成の薄膜の形成が可能な
合金ターゲット、複合ターゲットまたは多元ターゲット
を用いたスパッタリング、もしくは上記組成の薄膜の形
成が可能な原料を用いた気相輸送法等により、導電性基
板上に絶縁体膜を形成した上または絶縁性基板上にマス
ク法などを用いて所望の形状および、厚さの薄膜を形成
する。または適当な形状の薄膜を形成した後、ドライエ
ッチング(プラズマエッチング、スパッタエッチング
等)、化学エッチング(腐食法)、レーザトリミング法
などのエッチングまたはトリミング加工などを施すこと
により所望の形状に加工し、素子となす。また必要なら
ば温度補償として、前記素子と直角に配置した素子を同
一面内に構築したゲージパターンを形成する。さらにこ
のままで使用するか、または必要ならばこれに電極を構
築し、さらに必要ならばこれらの薄膜を大気中、非酸化
性ガス中、還元性ガス中または真空中の100℃以上1
200℃以下の温度で、適当な時間、好ましくは1秒間
以上100時間以下加熱後、適度な速度で、好ましくは
1℃/時以上100℃/分以下の速度で冷却することに
よって、抵抗ひずみ感度(ゲージ率)が2以上で、且つ
抵抗温度係数が(−3.5〜3.5)×10−4/℃以
内の値を有するストレインゲージ用Cr基合金薄膜が得
られる。
【0016】第1発明 原子%にて、Cr(残部)を主成分とし、副成分として
Ti、V、Nb、Ta、Ni、Zr、Hf、Si、G
e、C、N、P、Se、Teのそれぞれ5%以下、Z
n、Cu、Biのそれぞれ8%以下、Fe、Mo、W、
As、Sn、Sb、Pb、B、Ga、In、Tlのそれ
ぞれ10%以下、Ru、Rh、Re、Os、Ir、P
t、Pd、Ag、Au、希土類元素のそれぞれ15%以
下、Co、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Mn、Al
のそれぞれ20%以下のうち1元素または2元素以上の
合計0.01〜50%と少量の不純物からなり、ゲージ
率が2以上で、且つ抵抗温度係数が(−3.5〜3.
5)×10−4/℃以内であることを特徴とするストレ
インゲージ用Cr基合金薄膜。
【0017】第2発明 導電性基板上に絶縁体膜を形成した上に、または絶縁性
基板状に、原子%にて、Cr(残部)を主成分とし、副
成分としてTi、V、Nb、Ta、Ni、Zr、Hf、
Si、Ge、C、N、P、Se、Teのそれぞれ5%以
下、Zn、Cu、Biのそれぞれ8%以下、Fe、M
o、W、As、Sn、Sb、Pb、B、Ca、In、T
lのそれぞれ10%以下、Ru、Rh、Re、Os、I
r、Pt、Pd、Ag、Au、希土類元素のそれぞれ1
5%以下、Co、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、M
n、Alのそれぞれ20%以下のうち1元素または2元
素以上の合計0.01〜50%と少量の不純物からなる
薄膜を、蒸着またはスパッタリング等で成膜することに
より、ゲージ率が2以上で、且つ抵抗温度係数が(−
3.5〜3.5)×10−4/℃以内とすることを特徴
とするストレインゲージ用Cr基合金薄膜の製造法。
【0018】第3発明 導電性基板上に絶縁体膜を形成した上に、または絶縁性
基板上に、原子%にて、Cr(残部)を主成分とし、副
成分としてTi、V、Nb、Ta、Ni、Zr、Hf、
Si、Ge、C、N、P、Se、Teのそれぞれ5%以
下、Zn、Cu、Biのそれぞれ8%以下、Fe、M
o、W、As、Sn、Sb、Pb、B、Ga、In、T
lのそれぞれ10%以下、Ru、Rh、Re、Os、I
r、Pt、Pd、Ag、Au、希土類元素のそれぞれ1
5%以下、Co、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、M
n、Alのそれぞれ20%以下のうち1元素または2元
素以上の合計0.01〜50%と少量の不純物からなる
薄膜を、蒸着またはスパッタリング等により成膜し、さ
らに非酸化性ガス、還元性ガスまたは真空中の100℃
以上1200℃以下の温度で加熱後冷却することによ
り、ゲージ率が2以上で、且つ抵抗温度係数が(−3.
5〜3.5)×10−4/℃以内とすることを特徴とす
るストレインゲージ用Cr基合金薄膜の製造法。
【0019】第4発明 導電性基板上に絶縁体膜を形成した上に、または絶縁性
基板上に、原子%にて、Cr(残部)を主成分とし、副
成分としてTi、V、Nb、Ta、Ni、Zr、Hf、
Si、Ge、C、N、P、Se、Teのそれぞれ5%以
下、Zn、Cu、Biのそれぞれ8%以下、Fe、M
o、W、As、Sn、Sb、Pb、B、Ga、In、T
lのそれぞれ10%以下、Ru、Rh、Re、Os、I
r、Pt、Pd、Ag、Au、希土類元素のそれぞれ1
5%以下、Co、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、M
n、Alのそれぞれ20%以下のうち1元素または2元
素以上の合計0.01〜50%と少量の不純物からな
り、ゲージ率が2以上で、且つ抵抗温度係数が(−3.
5〜3.5)×10−4/℃以内であるCr基合金薄膜
からなることを特徴とするストレインゲージ。
【0020】第5発明 導電性基板上に絶縁体膜を形成した上に、または絶縁性
基板上に、原子%にて、Cr(残部)を主成分とし、副
成分としてTi、V、Nb、Ta、Ni、Zr、Hf、
Si、Ge、C、N、P、Se、Teのそれぞれ5%以
下、Zn、Cu、Biのそれぞれ8%以下、Fe、M
o、W、As、Sn、Sb、Pb、B、Ga、In、T
lのそれぞれ10%以下、Ru、Rh、Re、Os、I
r、Pt、Pd、Ag、Au、希土類元素のそれぞれ1
5%以下、Co、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、M
n、Alのそれぞれ20%以下のうち1元素または2元
素以上の合計0.01〜50%と少量の不純物からな
り、ゲージ率が2以上で、且つ抵抗温度係数が(−3.
5〜3.5)×10−4/℃以内であるCr基合金薄膜
の上部または下部に金属電極を形成することを特徴とす
るストレインゲージ。
【0021】第6発明 導電性基板上に絶縁体膜を形成した上に、または絶縁性
基板上に、原子%にて、Cr(残部)を主成分とし、副
成分としてTi、V、Nb、Ta、Ni、Zr、Hf、
Si、Ge、C、N、P、Se、Teのそれぞれ5%以
下、Zn、Cu、Biのそれぞれ8%以下、Fe、M
o、W、As、Sn、Sb、Pb、B、Ga、In、T
lのそれぞれ10%以下、Ru、Rh、Re、Os、I
r、Pt、Pd、Ag、Au、希土類元素のそれぞれ1
5%以下、Co、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、M
n、Alのそれぞれ20以下のうち1元素または2元素
以上の合計0.01〜50%と少量の不純物からなる薄
膜を、蒸着またはスパッタリング等により成膜し、さら
に非酸化性ガス、還元性ガスまたは真空中の100℃以
上1200℃以下の温度で加熱後冷却することにより、
ゲージ率が2以上で、且つ抵抗温度係数が(−3.5〜
3.5)×10−4/℃以内であるCr基合金薄膜から
なることを特徴とするストレインゲージ。
【0022】第7発明 導電性基板上に絶縁体膜を形成した上に、または絶縁性
基板上に、原子%にて、Cr(残部)を主成分とし、副
成分としてTi、V、Nb、Ta、Ni、Zr、Hf、
Si、Ge、C、N、P、Se、Teのそれぞれ5%以
下、Zn、Cu、Biのそれぞれ8%以下、Fe、M
o、W、As、Sn、Sb、Pb、B、Ga、In、T
l、のそれぞれ10%以下、Ru、Rh、Re、Os、
Ir、Pt、Pd、Ag、Au、希土類元素のそれぞれ
15%以下、Co、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、M
n、Alのそれぞれ20%以下のうち1元素または2元
素以上の合計0.01〜50%と少量の不純物からなる
薄膜を、蒸着またはスパッタリング等により成膜し、さ
らに非酸化性ガス、還元性ガスまたは真空中の100℃
以上1200℃以下の温度で加熱後冷却することによ
り、ゲージ率が2以上で、且つ抵抗温度係数が(−3.
5〜3.5)×10−4/℃以内であるCr基合金薄膜
の上部もしくは下部に金属電極を形成することを特徴と
するストレインゲージ。
【0023】
【作用】図1からわかるように、極小および極大の領域
の温度は、それぞれ約90℃および−150℃である。
これらの温度領域を室温に移動させ、室温における抵抗
温度係数を小さくするためには、ネール温度を低温側に
移動させる働きをもつ元素によって極小領域を適用する
場合と高温側に移動させる働きをもつ元素によって極大
領域を適用する場合の両方法が可能であると考えられ
る。
【0024】図2〜7には、高周波スパッタリング装置
を用いてガラス基板上に成膜した試料について、各元素
の添加量と、0〜50℃における抵抗温度係数および室
温(約20℃)におけるゲージ率との関係を示す。これ
らの図からわかるように、Ti、V、Nb、Ta、N
i、Zr、Hf、Si、Ge、C、N、P、Se、Te
のそれぞれ5%以下、Zn、Cu、Biのそれぞれ8%
以下、Fe、Mo、W、As、Sn、Sb、Pb、B、
Ga、In、Tlのそれぞれ10%以下、Ru、Rh、
Re、Os、Ir、Pt、Pd、Ag、Au、希土類元
素のそれぞれ15%以下、Co、Be、Mg、Ca、S
r、Ba、Mn、Alのそれぞれ20%以下のうち1元
素または2元素以上の合計0.01〜50%、好ましく
は0.1〜40%、さらに好ましくは1〜40%および
残部Crと、それぞれの範囲に限定した理由は、これら
の範囲ではゲージ率が2以上の高い値が得られ、且つ抵
抗温度係数が(−3.5〜3.5)×10−4/℃以内
の小さい値が得られるからであり、これらの範囲外で
は、これらの効果が期待できないからである。
【0025】上記副成分のうち、Hf、Zr、P、A
s、Sb、Mg、Ca、CoおよびPdについては、限
定の範囲を超えても抵抗温度係数が(−3.5〜3.
5)×10−4/℃以内を示すが、HfとZrは、5%
を越えると薄膜表面の荒れがひどく特性がまったく安定
せず、また、PおよびAsとSbならびにMgとCaは
それぞれ、5%および10%ならびに20%を越えると
膜が基板から剥離してしまい、さらに、Pdおよびco
はそれぞれ15%および20%を越えると、ゲージ率が
2よりも小さくなってしまうので、ストレインゲージに
適用することができず、したがって、これらの元素に対
して上記限定をもうけた。
【0026】図2〜7から、ゲージ率は副成分の添加量
の増加に伴って減少することがわかるが、C、Si、G
e、AlおよびGaは、副成分の添加量の増加に対しゲ
ージ率の減少が小さく、また、Ni、NbおよびTi
は、それら副成分を少量添加するだけで極小点が室温に
移動するので、高いゲージ率を得ることができる。これ
らの高いゲージ率を得ることができる元素を複数加えた
場合は高いゲージ率が得られ、また、本発明の副成分の
うちから2元素以上を加えた場合、すべて2より大きな
ゲージ率の値が得られた。
【0027】なお、希土類元素はSc、Yおよびランタ
ン系元素(La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、E
u、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Ybおよび
Lu)からなるが、その効果は均等であり、いずれも同
効成分である。
【0028】図8は、加熱温度と本発明合金(試料番
号:13)の抵抗温度係数、比抵抗およびゲージ率との
関係を示す。図に見られるように、本発明合金を100
℃以上1200℃以下の温度範囲において、1分間以上
100時間以下加熱し、ついで1℃/時以上1000℃
/分以下の速度で冷却することにより、所期のゲージ特
性が得られる。熱処理の条件において、100℃以上1
200℃以下の温度範囲において、好ましくは1分間以
上100時間以下加熱するように限定した理由は、この
処理条件内ではゲージ率が2以上で、且つ抵抗温度係数
が(−3.5〜3.5)×10−4/℃以内になって好
ましいからである。100℃以下ではゲージ特性に変化
が見られず、工程上無駄になるので経済的に好ましくな
い。また1200℃以上では、所期のゲージ特性が得ら
れず好ましくない。
【0029】
【実施例】本発明の実施例について説明する。 実施例1 試料番号7(組成:Cr−5.8%Fe)の
合金薄膜の製造と評価 直径105mmおよび厚さ3mmのCrの円盤(純度9
9.9%)を銅製電極にボンディングし、さらにCrの
上に面積7×7mmおよび厚さ0.8mmの大きさの
板状Feチップ(純度99.9%)を4枚ボンディング
してスパッタ用複合ターゲットとする。この複合ターゲ
ットからマグネトロン方式高周波スパッタリング装置を
用いて、下記に示したスパッタリング条件で厚さ0.3
6μmの薄膜をを作製する。基板には成膜前にガラス製
のマスクをかぶせておき、成膜時にパターン化した薄膜
を形成できるようにする。 予備排気 1×10−7Torr 高周波電力 100w アルゴンガス圧 1×10−2Torr 基板 ガラス(CORNING #021
1) 基板温度 非加熱 電極間距艦 50mm 成膜速度 30Å/min 作製した薄膜にハンダを用いて直径0.05mmの被服
導線を溶接して電極となし、4端子法にて抵抗温度係数
およびゲージ率の測定を行った。その結果、表1に示し
たとおり、0.18×10−4/℃の非常に小さい抵抗
温度係数と5.6のゲージ率が得られた。次に得られた
薄膜を、各種雰囲気中100℃〜500℃の各種温度で
適当時間加熱後室温まで炉中冷却(冷却速度:200℃
/時間)した。表1は、それら熱処理の方法と、熱処理
後の抵抗温度係数、比抵抗およびゲージ率を示す。いず
れの雰囲気においてもゲージ率は改善され、大きな値を
示した。熱処理温度の上昇に伴って抵抗温度係数は若干
大きくなったが、ストレインゲージとして安定性に支障
をきたすほどではなかった。
【0030】
【表1】
【0031】実施例2 試料番号13(組成:Cr−
1.0%V)の合金薄膜の製造と評価 純度99.9%のCrおよびVをアークメルト法によっ
て合金化し、直径203mmおよび厚さ5mmの合金タ
ーゲットを作製する。その合金ターゲットを銅製電極に
ボンディングしてスパッタ用ターゲットとする。このタ
ーゲットからイオンビームスパッタリング装置を用い
て、下記に示したスパッタリング条件で厚さ0.36μ
mの薄膜を作製する。基板には成膜前にガラス製のマス
クをかぶせておき、成膜時にゲージパターンを形成でき
るようにし、さらにNiおよびAuの積層電極を構築す
る 予備排気 2×10−8Torr 加速電圧 700V イオン電流密度 2mA/cm 基板 表面にSiO絶縁膜を形成したス
テンレス 基板温度 500℃ イオン源−ターゲット間距離 120mm 基板−ターゲット間距離 120mm 成膜速度 90Å/min 作製した薄膜の電極にAu線を溶接し、4端子法にて抵
抗温度係数およびゲージ率の測定を行った。その結果、
0.08×10−4/℃の非常に小さい抵抗温度係数と
9.4の非常に大きなゲージ率が得られた。次に得られ
た薄膜に対して、各種雰囲気中100℃〜1200℃の
各種温度で適当時間加熱後室温まで炉中冷却(冷却速
度:50℃/時間)した。表2は、それら熱処理の方法
と熱処理後の抵抗温度係数、比抵抗およびゲージ率を示
す。いずれの雰囲気においてもゲージ率は改善され、大
きな値を示した。図8は、これら熱処理を真空中2時間
の条件で施した場合の加熱温度と抵抗温度係数、比抵抗
およびゲージ率との関係を示す。ゲージ率は約500℃
で極大値を示し、また、比抵抗は加熱温度の上昇ととも
に小さくなっていくが、抵抗温度係数はこれも約500
℃付近で極大値を示した。この熱処理による抵抗温度係
数の増加分は0.3×10−4/℃程度と小さく、ゲー
ジ率の増大の方がより顕著であるので、高感度で高安定
なストレインゲージを製造する上で本発明の熱処理は有
効である。
【0032】
【表2】
【0033】実施例3 試料番号53(組成:Cr−
1.2%Al−1.6%Si)の合金薄膜の製造と評価 鈍度99.99%のCr、純度99.9%のAlおよび
純度99.99%のSiを、それぞれ97.0%、1.
3%および1.7%を高周波溶解炉により溶解して合金
化し、そのうち約1gを蒸発源原料とする。この原料を
用いて、真空蒸着装置中において下記の条件のもと真空
蒸着によって厚さ1.2μmの薄膜を作製する。基板に
は成膜前に金属製のマスクをかぶせておき、成膜時にゲ
ージパターンを形成できるようにする。 真空度 6×10−7Torr 基板 ポリイミド(厚さ0.1mm) 基板温度 200℃ 基板−蒸発源間距離 180mm 成膜速度 130Å/min 作製した薄膜を真空蒸着装置から取り出し、基板を覆う
マスクを交換した後再び真空蒸着装置にて電極用のCu
膜を形成し、ハンダを用いて直径0.2mmの被服導線
を溶接して4端子法にて抵抗温度係数およびゲージ率の
測定を行った。その結果、−0.24×10−4/℃の
小さい抵抗温度係数と7.9の大きなゲージ率が得られ
た。次に得られた薄膜に対して、各種雰囲気中100℃
〜400℃の各種温度で適当時間加熱後室温まで炉中冷
却(冷却速度:500℃/時間)した。表3は、それら
熱処理の方法と、熱処理後の抵抗温度係数、比抵抗およ
びゲージ率を示す。実施例1と同様、いずれの雰囲気に
おいてもゲージ率は改善され、大きな値を示した。ま
た、これも同様に熱処理温度の上昇に伴って抵抗温度係
数は若干大きくなったが、ストレインゲージとして安定
性に支障をきたすほどではなかった。すなわち、本発明
合金を使用することによって高感度・高安定性ストレイ
ンゲージを提供できることが明らかになった。
【0034】
【表3】
【0035】表4および表5は、高周波スパッタリング
装置を用いて表面にSiO絶縁膜を形成したステンレ
スの基板上に成膜したそのままの試料、またはそれらに
種々の条件で熱処理を施した試料についての、本発明の
代表的な合金薄膜の抵抗温度係数(TCR)、比電気抵
抗(ρ)およびゲージ率(K)の測定結果を示す。
【0036】
【表4】
【0037】
【表5】
【0038】
【発明の効果】本発明のCr基合金薄膜は室温付近で抵
抗温度係数が小さく、且つ従来の材料よりもゲージ率が
格段に大きい。すなわち、本発明のストレインゲージ用
薄膜よりなるストレインゲージは、ゲージ率が2以上
で、且つ抵抗温度係数が(−3.5〜3.5)×10
−4/℃以内であるので、高感度・高安定性を発揮する
効果がある。したがって、本発明の薄膜よりなるストレ
インゲージは、ロードセル、ストレインセンサ、重量
計、加速度計、各種応力・歪計および各種セキュリティ
機器等に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、Cr薄膜の電気抵抗の温度依存性を示
す。
【図2】図2は、副成分として加えるBe、Mg、C
a、SrおよびBaの量に対する0〜50℃における抵
抗温度係数および室温(20℃)におけるゲージ率を示
す。
【図3】図3は、副成分として加えるFe、Co、Mn
およびAlの量に対する0〜50℃における抵抗温度係
数および室温(20℃)におけるゲージ率を示す。
【図4】図4は、副成分として加えるTi、V、Zr、
Nb、Hf、Ta、Ni、Ge、Si、C、N、P、S
eおよびTeの量に対する0〜50℃における抵抗温度
係数および室温(20℃)におけるゲージ率を示す。
【図5】図5は、副成分として加えるRu、Rh、R
e、Os、Ir、PtおよびPdの量に対する0〜50
℃における抵抗温度係数および室温(20℃)における
ゲージ率を示す。
【図6】図6は、副成分として加えるAg、Au、Y、
LaおよびCeの量に対する0〜50℃における抵抗温
度係数および室温(20℃)におけるゲージ率を示す。
【図7】図7は、副成分として加えるPb、Sn、A
s、Sb、Bi、W、B、Ga、In、Tl、Cuおよ
びZnの量に対する0〜50℃における抵抗温度係数お
よび室温(20℃)におけるゲージ率を示す。
【図8】図8は、試料番号13(組成:Cr−1.0%
V)の合金薄膜に真空中2時間の熱処理を施した場合の
加熱温度と抵抗温度係数、比抵抗およびゲージ率との関
係を示す。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子%にて、Cr(残部)を主成分と
    し、副成分としてTi、V、Nb、Ta、Ni、Zr、
    Hf、Si、Ge、C、N、P、Se、Teのそれぞれ
    5%以下、Zn、Cu、Biのそれぞれ8%以下、F
    e、Mo、W、As、Sn、Sb、Pb、B、Ga、I
    n、Tlのそれぞれ10%以下、Ru、Rh、Re、O
    s、Ir、Pt、Pd、Ag、Au、希土類元素それぞ
    れ15%以下、Co、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、
    Mn、Alのそれぞれ20%以下のうち1元素または2
    元素以上の合計0.01〜50%と少量の不純物からな
    り、ゲージ率が2以上で、且つ抵抗温度計数が(−3.
    5〜3.5)×10−4/℃以内であることを特徴とす
    るストレインゲージ用Cr基合金薄膜。
  2. 【請求項2】 導電性基板上に絶縁体膜を形成した上
    に、または絶縁性基板上に、原子%にて、Cr(残部)
    を主成分とし、副成分としてTi、V、Nb、Ta、N
    i、Zr、Hf、Si、Ge、C、N、P、Se、Te
    のそれぞれ5%以下、Zn、Cu、Biのそれぞれ8%
    以下、Fe、Mo、W、As、Sn、Sb、Pb、B、
    Ga、In、Tlのそれぞれ10%以下、Ru、Rh、
    Re、Os、Ir、Pt、Pd、Ag、Au、希土類元
    素のそれぞれ15%以下、Co、Be、Mg、Ca、S
    r、Ba、Mn、Alのそれぞれ20%以下のうち1元
    素または2元素以上の合計0.01〜50%と少量の不
    純物からなる薄膜を、蒸着またはスパッタリング等で成
    膜することにより、ゲージ率が2以上で、且つ抵抗温度
    係数が(−3.5〜3.5)×10−4/℃以内とする
    ことを特徴とするストレインゲージ用Cr基合金薄膜の
    製造法。
  3. 【請求項3】 導電性基板上に絶縁体膜を形成した上
    に、または絶縁性基板上に、原子%にて、Cr(残部)
    を主成分とし、副成分としてTi、V、Nb、Ta、N
    i、Zr、Hf、Si、Ge、C、N、P、Se、Te
    のそれぞれ5%以下、Zn、Cu、Biのそれぞれ8%
    以下、Fe、Mo、W、As、Sn、Sb、Pb、B、
    Ga、In、Tlのそれぞれ10%以下、Ru、Rh、
    Re、Os、Ir、Pt、Pd、Ag、Au、希土類元
    素のそれぞれ15%以下、Co、Be、Mg、Ca、S
    r、Ba、Mn、Alのそれぞれ20%以下のうち1元
    素または2元素以上の合計0.01〜50%と少量の不
    純物からなる薄膜を、蒸着またはスパッタリング等によ
    り成膜し、さらに非酸化性ガス、還元性ガスまたは真空
    中の100℃以上1200℃以下の温度で加熱後冷却す
    ることにより、ゲージ率が2以上で、且つ抵抗温度係数
    が(−3.5〜3.5)×10−4/℃以内とすること
    を特徴とするストレインゲージ用Cr基合金薄膜の製造
    法。
  4. 【請求項4】 導電性基板上に絶縁体膜を形成した上
    に、または絶縁性基板上に、原子%にて、Cr(残部)
    を主成分とし、副成分としてTi、V、Nb、Ta、N
    i、Zr、Hf、Si、Ge、C、N、P、Se、Te
    のそれぞれ5%以下、Zn、Cu、Biのそれぞれ8%
    以下、Fe、Mo、W、As、Sn、Sb、Pb、B、
    Ga、In、Tlのそれぞれ10%以下、Ru、Rh、
    Re、Os、Ir、Pt、Pd、Ag、Au、希土類元
    素のそれぞれ15%以下、Co、Be、Mg、Ca、S
    r、Ba、Mn、Alのそれぞれ20%以下のうち1元
    素または2元素以上の合計0.01〜50%と少量の不
    純物からなり、ゲージ率が2以上で、且つ抵抗温度係数
    が(−3.5〜3.5)×10−4/℃以内であるCr
    基合金薄膜からなることを特徴とするストレインゲー
    ジ。
  5. 【請求項5】 導電性基板上に絶縁体膜を形成した上
    に、または絶縁性基板上に、原子%にて、Cr(残部)
    を主成分とし、副成分としてTi、V、Nb、Ta、N
    i、Zr、Hf、Si、Ge、C、N、P、Se、Te
    のそれぞれ5%以下、Zn、Cu、Biのそれぞれ8%
    以下、Fe、Mo、W、As、Sn、Sb、Pb、B、
    Ga、In、Tlのそれぞれ10%以下、Ru、Rh、
    Re、Os、Ir、Pt、Pd、Ag、Au、希土類元
    素それぞれ15%以下、Co、Be、Mg、Ca、S
    r、Ba、Mn、Alのそれぞれ20%以下のうち1元
    素または2元素以上の合計0.01〜50%と少量の不
    純物からなり、ゲージ率が2以上で、且つ抵抗温度係数
    が(−3.5〜3.5)×10−4/℃以内であるCr
    基合金薄膜の上部または下部に金属電極を形成すること
    を特徴とするストレインゲージ。
  6. 【請求項6】 導電性基板上に絶縁体膜を形成した上
    に、または絶縁性基板上に、原子%にて、Cr(残部)
    を主成分とし、副成分としてTi、V、Nb、Ta、N
    i、Zr、Hf、Si、Ge、C、N、P、Se、Te
    のそれぞれ5%以下、Zn、Cu、Biのそれぞれ8%
    以下、Fe、Mo、W、As、Sn、Sb、Pb、B、
    Ga、In、Tlのそれぞれ10%以下、Ru、Rh、
    Re、Os、Ir、Pt、Pd、Ag、Au、希土類元
    素のそれぞれ15%以下、Co、Be、Mg、Ca、S
    r、Ba、Mn、Alのそれぞれ20%以下のうち1元
    素または2元素以上の合計0.01〜50%と少量の不
    純物からなる薄膜を、蒸着またはスパッタリング等によ
    り成膜し、さらに非酸化性ガス、還元性ガスまたは真空
    中の100℃以上1200℃以下の温度で加熱後冷却す
    ることにより、ゲージ率が2以上で、且つ抵抗温度係数
    が(−3.5〜3.5)×10−4/℃以内であるCr
    基合金薄膜からなることを特徴とするストレインゲー
    ジ。
  7. 【請求項7】 導電性基板上に絶縁体膜を形成した上
    に、または絶縁性基板上に、原子%にて、Cr(残部)
    を主成分とし、副成分としてTi、V、Nb、Ta、N
    i、Zr、Hf、Si、Ge、C、N、P、Se、Te
    のそれぞれ5%以下、Zn、Cu、Biのそれぞれ8%
    以下、Fe、Mo、W、As、Sn、Sb、Pb、B、
    Ga、In、Tlのそれぞれ10%以下、Ru、Rh、
    Re、Os、Ir、Pt、Pd、Ag、Au、希土類元
    素のそれぞれ15%以下、Co、Be、Mg、Ca、S
    r、Ba、Mn、Alのそれぞれ20%以下のうち1元
    素または2元素以上の合計0.01〜50%と少量の不
    純物からなる薄膜を、蒸着またはスパッタリング等によ
    り成膜し、さらに非酸化性ガス、還元性ガスまたは真空
    中の100℃以上1200℃以下の温度で加熱後冷却す
    ることにより、ゲージ率が2以上で、且つ抵抗温度係数
    が(−3.5〜3.5)×10−4/℃以内であるCr
    基合金薄膜の上部もしくは下部に金属電極を形成するこ
    とを特徴とするストレインゲージ。
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