JPH11195504A - 電気抵抗薄膜及びその製造法並びにセンサデ バイス - Google Patents

電気抵抗薄膜及びその製造法並びにセンサデ バイス

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JPH11195504A
JPH11195504A JP9370342A JP37034297A JPH11195504A JP H11195504 A JPH11195504 A JP H11195504A JP 9370342 A JP9370342 A JP 9370342A JP 37034297 A JP37034297 A JP 37034297A JP H11195504 A JPH11195504 A JP H11195504A
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film
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temperature
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JP9370342A
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English (en)
Inventor
Eiji Niwa
英二 丹羽
Takeshi Masumoto
剛 増本
Hideo Kaneko
秀夫 金子
Sachihiro Sasaki
祥弘 佐々木
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Elect & Magn Alloys Res Inst
Research Institute for Electromagnetic Materials
Original Assignee
Elect & Magn Alloys Res Inst
Research Institute for Electromagnetic Materials
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、鉄およびパラジウムと所要の副成分
からなり、0〜200℃における平均の抵抗温度係数が
3000×10−6・℃−1以上を有することを特徴と
する電気抵抗薄膜およびその製造法を提供するにある。
また、該合金薄膜よりなる接触燃焼式ガスセンサあるい
は抵抗変化型高性能温度センサを提供するにある。 【解決手段】本発明は、原子量比にて鉄10〜70%お
よび残部パラジウムからなる合金を、1000℃以下の
基板温度で絶縁性基板上に、または導電性基板表面に絶
縁体膜を形成した上に作製するか、大気中、非酸化性ガ
ス中、還元性ガス中または真空中の200℃以上100
0℃以下の温度で加熱後、冷却することにより、抵抗温
度係数の高い電気抵抗薄膜を提供し、さらに該薄膜を用
いた接触燃焼方式ガスセンサおよび抵抗変化型高性能温
度センサを提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パラジウム(Pd)、
鉄(Fe)および副成分としてニッケル(Ni)、コバ
ルト(Co)、マンガン(Mn)、銀(Ag)、金(A
u)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、イリジウム
(Ir)、オスミウム(Os)、ルテニウム(Ru)、
クロム(Cr)、バナジウム(V)、チタン(Ti)、
ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、モリブデ
ン(Mo)、ニオブ(Nb)、タングステン(W)、タ
ンタル(Ta)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(G
e)、インジウム(In)、ベリリウム(Be)、錫
(Sn)、アンチモン(Sb)、銅(Cu)、アルミニ
ウム(Al)、シリコン(Si)、炭素(C)、ホウ素
(B)および希土類元素からなる電気抵抗合金薄膜およ
びその製造法ならびに該合金薄膜を使用した各種センサ
デバイスに関するものである。
【0002】さらに詳しくは、本発明は、上記電気抵抗
合金薄膜およびその薄膜を200℃以上1000℃以下
の温度で熱処理することにより0〜200℃における平
均の抵抗温度係数が3000×10−6・℃−1以上を
有する合金薄膜の製造法および該合金を使用した接触燃
焼式ガスセンサあるいは抵抗変化型高性能温度センサを
提供するにある。
【0003】
【従来の技術】ガスセンサおよび温度センサなどは、災
害防止ならびにエネルギー消費の節減などになくてはな
らないものであり、今日さらに小型化、高性能化が要求
されている。特に近年、毒性の強い一酸化炭素(CO)
ガスや可燃性ガスによる事故が多発し、多くの犠牲者を
出すなど社会問題と化している。また、近代化が進むと
都市ガスや工業ガスの利用が増えることから、上記CO
ガスだけでなく水素(H)、エタノール(C
H)、メタン(CH)、イソブタン(iC
10)、ブタンおよび酸素など、多くの危険なガス
への対応が重要となっている。
【0004】これらのガスを早期に、しかも微量な濃度
を簡単に検知し得るガスセンサとして、小型で、取り扱
いが容易で、信頼性が高く、応答性に優れ、さらに価格
が比較的安価である接触燃焼方式のガスセンサが最近注
目されてきた。このような電気抵抗の温度依存性を利用
する接触燃焼方式ガスセンサおよび抵抗変化温度センサ
などに適した電気抵抗材料の要求条件は次のようにな
る。 イ、電気抵抗の温度に対する感度が大きいこと ロ、比電気抵抗が大きいこと ハ、電気的特性の経時変化および熱ヒステリシスがない
こと ニ、適度な硬さを有すること ホ、化学的に安定なこと ヘ、酸化しにくいこと ト、加工性が良好で、極細線が得られること チ、コイルの成形が容易で、作業性が優れていること リ、価格が安いこと この他にも、電気的特性のバラツキが少ないことが重要
である。電気抵抗の温度感度は一般に抵抗温度係数αで
示され、温度TとT(T<Tとする)との間に
おけるその値は、次の式で表される。
【0005】
【数1】
【0006】ここで、pおよびp、ならびにR
よびRはそれぞれTおよびTの温度における比抵
抗値ならびに抵抗値を示す。
【0007】上記接触燃焼方式ガスセンサおよび抵抗変
化温度センサなどには、温度あるいはガス検出材料とし
て、電気抵抗の温度感度が大きい純白金、純ニッケルも
しくはサーミスタなどが使用され、なかでもコイルの成
形性、電気的信頼性および化学的安定性等が優れた純白
金が最も多く使用されてきた。しかし純白金の抵抗温度
係数は0〜200℃において4000×10−6・℃
−1と小さく、比電気抵抗が20℃において11μΩ・
cmと小さく、さらにビッカース硬さが約50と小さ
く、しかも価格が非常に高い等の欠点を有する。純白金
よりも抵抗温度係数が大きな材料は純ニッケルである
が、比電気抵抗が約7μΩ・cmと純白金よりもさらに
小さく、しかも耐酸化性が劣る等の欠点を有し、実用化
には困難を伴う。また、温度感度が最も優れるサーミス
タは使用温度範囲や環境に制約が多く、また特性のバラ
ツキが大きい等の欠点をもつ。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】接触燃焼方式ガスセン
サおよび抵抗変化温度センサなどは、災害防止ならびに
エネルギー消費の節減などになくてはならないデバイス
である。すなわち、危険の予知および回避、ならびに加
熱・冷却の状況を正確にモニターすることにより無駄を
取り除くことなどが目的であることから、いかなる場所
でも無理なく使用可能とするために小型化が必要であ
り、僅かなガス量および温度変化に対応できるようにす
るために高性能化が必要であり、かつ広く普及させるた
めに安価なことが要求される。しかし上記のごとく、従
来の材料ではこれまで以上の小型化および高性能化は成
し遂げることが難しい。そこで本発明は、このような社
会的要求にこたえるために、接触燃焼方式ガスセンサお
よび抵抗変化温度センサなどの小型化および高性能化を
実現する優れた特性を有する電気抵抗材料およびその製
造法ならびに該材料を使用した上記センサデバイスを提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記ガスセンサおよび温
度センサに有望な材料として、Fe−Pd基規則合金に
注目した。この合金は、組成によって異なるが、200
℃もしくは400℃などのキュリー点以下の温度におい
て7000×10−6・℃−1以上という大きな抵抗温
度係数をもち、しかも室温付近で50〜90μΩ・cm
と白金の5倍以上の比抵抗値を有する。さらに、金属材
料であることから加工性にも優れ、特性のバラツキも少
ない。しかしこの合金は酸化しやすく、それによって電
気抵抗が著しく変化する欠点があった。この問題点は、
酸化防止被膜を施すことにより解決できるが、極細線も
しくはコイル形状など高感度センサに必要な形態とした
場合に、それらへの被膜形成が困難であり、実用上問題
となっている。
【0010】Fe−Pd基合金の実用化において、酸化
防止被膜形成を容易にし、かつ小型化をも可能とする手
段として薄膜化が有効と考えた。FePdバルク材の場
合、読み取り感度をあげるためには抵抗値を高くする必
要がある。抵抗値を上げるためには断面積を小さくする
必要がある。したがって実際のセンサとしては極細線の
形状で使用することになる。この極細線化、および極細
線形状での特性出し熱処理方法、ならびに極細線への酸
化防止被膜形成と触媒均一塗布の方法に困難があること
が、バルク材における問題点である。薄膜はその厚さが
非常に薄いので、パターン形状の幅を狭くすることで断
面積をマイクロオーダーさらにはナノオーダーまで小さ
くできる。また、パターン形状の長さを変えることによ
って任意の抵抗値をとることができる。しかも薄膜作製
と同時にセンサ形状をなしているので加工性およびコイ
ル成形の容易さなどの問題は考えなくてよい。また薄膜
の場合、特性出しの熱処理も容易で、酸化防止被膜およ
び触媒も2次元平面なので簡単に、確実に、かつ均一に
形成および塗布することができる。
【0011】そこで、このFePd基合金の薄膜化実験
を数多く行った結果、図1に白金の場合と比較して示す
ように温度に対する比電気抵抗の変化率、すなわち電気
抵抗の温度係数は白金よりも格段に大きく、200℃以
上1000℃以下の適当な温度で該薄膜を熱処理するこ
とにより0〜200℃における平均の抵抗温度係数が6
000×10−6・℃−1以上、比抵抗値が約80μΩ
・cmの特性を有することを明らかにした。この薄膜に
関して電気的特性の経時変化および熱ヒステリシスはな
く、基板との密着性も良好であった。
【0012】すなわち本発明は、200℃以上1000
℃以下の温度で熱処理することにより0〜200℃にお
ける平均の抵抗温度係数が3000×10−6・℃
以上を有するパラジウム(Pd)および鉄(Fe)を主
成分として、さらに電気的特性の改善などの効果が顕著
な副成分としてニッケル(Ni)、コバルト(Co)、
マンガン(Mn)、銀(Ag)、金(Au)、白金(p
t)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、オスミ
ウム(Os)、ルテニウム(Ru)、クロム(Cr)、
バナジウム(V)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Z
r)、ハフニウム(Hf)、モリブデン(Mo)、ニオ
ブ(Nb)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、
ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、インジウム
(In)、ベリリウム(Be)、錫(Sn)、アンチモ
ン(Sb)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、シリ
コン(Si)、炭素(C)、ホウ素(B)および希土類
元素などの元素を含む新規な電気抵抗合金薄膜を提供す
ると共に、本発明合金薄膜の製造技術および本発明合金
薄膜を使用した接触燃焼方式ガスセンサあるいは抵抗変
化温度センサを提供することにある。
【0013】本発明を製造するには、上記組成の合金を
原料とした蒸着法、または上記組成の薄膜の形成が可能
な合金ターゲット、複合ターゲットまたは多元ターゲッ
トを用いたスパッタリング法、上記副成分元素ガスを含
む成膜雰囲気を用いた反応性スパッタリング法、もしく
は上記組成の薄膜の形成が可能な原料を用いた気相輸送
法等により、1000℃以下の温度で加熱した、もしく
は非加熱の絶縁性基板上に、または導電性基板表面に絶
縁体膜を形成した上にマスク法などを用いて所望の形状
および厚さの薄膜を形成する。または適当な形状の薄膜
を形成した後、ドライエッチング(プラズマエッチン
グ、スパッタエッチング等)、化学エッチング(腐食
法)、リフトオフ法、レーザトリミング法などのエッチ
ングまたはトリミング加工などを施すことにより所望の
形状に加工し、素子となした後、これらの薄膜を大気
中、非酸化性ガス中、還元性ガス中または真空中の20
0℃以上1000℃以下の温度で、適当な時間、好まし
くは1秒間以上100時間以下加熱後、適度な速度で、
好ましくは1℃/時以上100℃/分以下の速度で冷却
する。さらにこのままで使用するか、または必要ならば
これに電極を構築することによって、抵抗温度係数が3
000×10−6・℃−1以上の値を有する接触燃焼方
式ガスセンサおよび抵抗変化温度センサ用Fe−Pd基
合金薄膜が得られる。
【0014】本発明の特徴とするところは、下記の点に
ある。第1発明は、原子量比にて、鉄10〜70%およ
び残部パラジウムと少量の不純物からなり、0〜200
℃における平均の抵抗温度係数が3000×10−6
−1以上を有することを特徴とする電気抵抗薄膜に関
する。
【0015】第2発明は、原子量比にて、鉄10〜70
%および副成分としてニッケル20%以下、コバルト2
0%以下、マンガン20%以下、銀20%以下、金20
%以下、白金20%以下、ロジウム10%以下、イリジ
ウム10%以下、オスミウム10%以下、ルテニウム1
0%以下、クロム10%以下、バナジウム5%以下、チ
タン5%以下、ジルコニウム5%以下、ハフニウム5%
以下、モリブデン8%以下、ニオブ5%以下、タングス
テン10%以下、タンタル8%以下、ガリウム3%以
下、ゲルマニウム3%以下、インジウム3%以下、ベリ
リウム3%以下、錫5%以下、アンチモン3%以下、銅
5%以下、アルミニウム5%以下、シリコン5%以下、
炭素2%以下、ホウ素2%以下および希土類元素5%以
下の1種または2種以上の合計0.001〜20%およ
び残部パラジウムと少量の不純物からなり、0〜200
℃における平均の抵抗温度係数が3000×10−6
−1以上を有することを特徴とする電気抵抗薄膜に関
する。
【0016】第3発明は、原子量比にて、鉄10〜70
%および残部パラジウムと少量の不純物からなる合金組
成を有する薄膜を、1000℃以下の基板温度におい
て、絶縁性基板上に作製するか、または導電性基板上に
絶縁体膜を形成した上に作製し、ついで該合金薄膜を2
00℃以上1000℃以下の温度で熱処理する工程より
なり、0〜200℃における平均の抵抗温度係数が30
00×10−6・℃−1以上を有する合金薄膜を得るこ
とを特徴とする電気抵抗薄膜の製造法に関する。
【0017】第4発明は、原子量比にて、鉄10〜70
%および副成分としてニッケル20%以下、コバルト2
0%以下、マンガン20%以下、銀20%以下、金20
%以下、白金20%以下、ロジウム10%以下、イリジ
ウム10%以下、オスミウム10%以下、ルテニウム1
0%以下、クロム10%以下、バナジウム5%以下、チ
タン5%以下、ジルコニウム5%以下、ハフニウム5%
以下、モリブデン8%以下、ニオブ5%以下、タングス
テン10%以下、タンタル8%以下、ガリウム3%以
下、ゲルマニウム3%以下、インジウム3%以下、ベリ
リウム3%以下、錫5%以下、アンチモン3%以下、銅
5%以下、アルミニウム5%以下、シリコン5%以下、
炭素2%以下、ホウ素2%以下および希土類元素5%以
下の1種または2種以上の合計0.001〜20%およ
び残部パラジウムと少量の不純物からなる合金組成を有
する薄膜を、1000℃以下の基板温度において、絶縁
性基板上に作製するか、または導電性基板上に絶縁体膜
を形成した上に作製し、ついで該合金薄膜を200℃以
上1000℃以下の温度で熱処理する工程よりなり、0
〜200℃における平均の抵抗温度係数が3000×1
−6・℃−1以上を有する合金薄膜を得ることを特徴
とする電気抵抗薄膜の製造法に関する。
【0018】第5発明は、原子量比にて、鉄10〜70
%および残部パラジウムと少量の不純物からなり、0〜
200℃における平均の抵抗温度係数が3000×10
−6・℃−1以上を有する電気抵抗薄膜よりなることを
特徴とする接触燃焼式ガスセンサに関する。
【0019】第6発明は、請求項3の製造法で得られた
電気抵抗薄膜に、あるいは該薄膜に樹脂系皮膜、金属系
皮膜もしくは非金属系皮膜等からなる所望の厚さのコー
ティングを施した電気抵抗薄膜に電極を形成した後、該
薄膜2個をステムに固定し、ついで一方の薄膜にはガス
活性能を有する触媒からなる被膜層を、他方の薄膜には
絶縁体からなる被膜層をそれぞれ形成することを特徴と
する請求項5に記載の接触燃焼式ガスセンサに関する。
【0020】第7発明は、原子量比にて、鉄10〜70
%および副成分としてニッケル20%以下、コバルト2
0%以下、マンガン20%以下、銀20%以下、金20
%以下、白金20%以下、ロジウム10%以下、イリジ
ウム10%以下、オスミウム10%以下、ルテニウム1
0%以下、クロム10%以下、バナジウム5%以下、チ
タン5%以下、ジルコニウム5%以下、ハフニウム5%
以下、モリブデン8%以下、ニオブ5%以下、タングス
テン10%以下、タンタル8%以下、ガリウム3%以
下、ゲルマニウム3%以下、インジウム3%以下、ベリ
リウム3%以下、錫5%以下、アンチモン3%以下、銅
5%以下、アルミニウム5%以下、シリコン5%以下、
炭素2%以下、ホウ素2%以下および希土類元素5%以
下の1種または2種以上の合計0.001〜20%およ
び残部パラジウムと少量の不純物からなり、0〜200
℃における平均の抵抗温度係数が3000×10−6
−1以上を有する電気抵抗薄膜よりなることを特徴と
する接触燃焼式ガスセンサに関する。
【0021】第8発明は、請求項4の製造法で得られた
電気抵抗薄膜に、あるいは該薄膜に樹脂系皮膜、金属系
皮膜もしくは非金属系皮膜等からなる所望の厚さのコー
ティングを施した電気抵抗薄膜に電極を形成した後、該
薄膜2個をステムに固定し、ついで一方の薄膜にはガス
活性能を有する触媒からなる被膜層を、他方の薄膜には
絶縁体からなる被膜層をそれぞれ形成することを特徴と
する請求項7に記載の接触燃焼式ガスセンサに関する。
【0022】第9発明は、原子量比にて、鉄10〜70
%および残部パラジウムと少量の不純物からなり、0〜
200℃における平均の抵抗温度係数が3000×10
−6・℃−1以上を有する電気抵抗薄膜よりなることを
特徴とする抵抗変化型高性能温度センサに関する。
【0023】第10発明は、請求項3の製造法で得られ
た電気抵抗薄膜に、あるいは該薄膜に樹脂系皮膜、金属
系皮膜もしくは非金属系皮膜等からなる所望の厚さのコ
ーティングを施した電気抵抗薄膜に、電極を形成するこ
とを特徴とする請求項9に記載の抵抗変化型高性能温度
センサに関する。
【0024】第11発明は、原子量比にて、鉄10〜7
0%および副成分としてニッケル20%以下、コバルト
20%以下、マンガン20%以下、銀20%以下、金2
0%以下、白金20%以下、ロジウム10%以下、イリ
ジウム10%以下、オスミウム10%以下、ルテニウム
10%以下、クロム10%以下、バナジウム5%以下、
チタン5%以下、ジルコニウム5%以下、ハフニウム5
%以下、モリブデン8%以下、ニオブ5%以下、タング
ステン10%以下、タンタル8%以下、ガリウム3%以
下、ゲルマニウム3%以下、インジウム3%以下、ベリ
リウム3%以下、錫5%以下、アンチモン3%以下、銅
5%以下、アルミニウム5%以下、シリコン5%以下、
炭素2%以下、ホウ素2%以下および希土類元素5%以
下の1種または2種以上の合計0.001〜20%およ
び残部パラジウムと少量の不純物からなり、0〜200
℃における平均の抵抗温度係数が3000×10−6
−1以上を有する電気抵抗薄膜よりなることを特徴と
する抵抗変化型高性能温度センサに関する。
【0025】第12発明は、請求項4の製造法で得られ
た電気抵抗薄膜に、あるいは該薄膜に樹脂系皮膜、金属
系皮膜もしくは非金属系皮膜等からなる所望の厚さのコ
ーティングを施した電気抵抗薄膜に、電極を形成するこ
とを特徴とする請求項11に記載の抵抗変化型高性能温
度センサに関する。
【0026】
【作用】一般に、金属材料における電気抵抗の温度依存
性は規則状態の結晶構造をもつ場合に大きく、また、強
磁性、フェリ磁性および反強磁性などの磁性を示す場合
に大きいことが知られている。Fe−Pd系合金は、F
e−50%PdからFe−60%Pdまで、およびFe
60%PdからFe−85%Pdまでの組成における約
800℃以下の温度領域において、それぞれFePd規
則相およびFePd3規則相をとる。これらはまた、組
成により多少異なるが、それぞれ約400℃および20
0℃に磁気変態点をもち、それら以下の温度では強磁性
を示す。したがって、これらの規則相を含むFe−Pd
合金は、規則相であることおよび強磁性相であることか
ら、大きな抵抗温度係数を示すことが理解できる。
【0027】作製する材料の最終状態が規則状態であれ
ばよいことから、その製造法はおのずと決まってくる。
すなわち、800℃以下の温度に加熱した基板上に成膜
すること、800℃以上の温度に加熱した基板上に成膜
した後、規則.不規則変態が起こる冷却速度で薄膜を冷
却すること、非加熱の基板上に成膜した後、800℃以
下の温度で規則化の熱処理を施すこと、もしくは、非加
熱の基板上に成膜し800℃以上の温度で熱処理を施し
た後、規則−不規則変態が起こる冷却速度で薄膜を冷却
することなどの方法により、大きな抵抗温度係数を示す
Fe−Pd薄膜を得ることができる。
【0028】これら合金薄膜の使用可能温度範囲は、強
磁性を示す磁気変態点以下である。磁気変態点以上の温
度では、該材料は常磁性となり、磁性を示さないため抵
抗温度係数は小さくなってしまうためである。このこと
は逆に、FePd規則相のように磁気変態点が約400
℃である場合、その温度まで大きな抵抗温度係数を示す
ことになり、これを用いたセンサの使用温度範囲は40
0℃以下となる。図2にFePd3規則相およびFeP
d規則相からなる合金の抵抗温度曲線を示す。この図の
縦軸は0℃における抵抗値で規格化したものである。磁
気変態点が200℃であるFePd相の場合、温度係
数が大きいのは200℃以下の温度領域であり、それに
対して磁気変態点が400℃であるFePd規則相の場
合、400℃まで温度係数が大きい。したがって、高温
で触媒反応を生ずるガスに対しては、この合金薄膜が有
効である。実際試作したFePd相合金薄膜の0〜40
0℃における抵抗温度係数は約7000×10−6・℃
−1を示し、0〜200℃における抵抗温度係数もFe
Pd。相のそれと同等かそれ以上であった。
【0029】FeおよびPdの主成分に、副成分として
ニッケル、コバルト、マンガンもしくはクロムなどの磁
性元素を加えた場合、抵抗温度係数をあまり減少せず
に、もしくは、むしろ増加させて、かつ磁気変態点を変
化させることが可能となる。例えば、コバルトを5%加
えたFePdCo合金の抵抗温度係数は2元よりも大き
く約8000×10−6・℃−1を示し、磁気変態点は
図3に示すように2元の場合の400℃から450℃ま
で増大した。この図の縦軸は0℃における抵抗値で規格
化したものである。このことは、実用的には使用温度範
囲を変えることができることを意味する。また、銅、
銀、金、白金、ロジウム、イリジウム、オスミウム、ル
テニウム、バナジウム、チタン、ジルコニウム、ハフニ
ウム、モリブデン、ニオブ、タングステン、タンタル、
ガリウム、ゲルマニウム、インジウム、ベリリウム、
錫、アンチモン、アルミニウム、シリコン、炭素、ホウ
素および希土類元素を副成分として加えた場合、抵抗温
度係数をあまり減少せずに、比抵抗を増加させることが
できる。このことは、同じ形状で電気抵抗の異なる素子
を作製できることを意味する。
【0030】以上説明したように、本発明は従来の電気
抵抗合金を接触燃焼方式ガスセンサおよび抵抗変化温度
センサに使用する場合の問題点を解決することが明らか
になった。
【0031】つぎに、本発明における数値の限定理由に
ついて以下に説明する。該合金薄膜の主成分およびその
組成を鉄10〜70%および残部パラジウムと限定した
理由は、これらの組成範囲外においては抵抗温度係数が
3000×10−6・℃−1以下と小さく、本発明の目
的から外れることによる。そのため、該合金薄膜の主成
分およびその組成を鉄10〜70%および残部パラジウ
ムと限定した。
【0032】副成分元素としてニッケル、コバルト、マ
ンガン、銀、金、白金、ロジウム、イリジウム、オスミ
ウム、ルテニウム、クロム、バナジウム、チタン、ジル
コニウム、ハフニウム、モリブデン、ニオブ、タングス
テン、タンタル、ガリウム、ゲルマニウム、インジウ
ム、ベリリウム、錫、アンチモン、銅、アルミニウム、
シリコン、炭素、ホウ素および希土類元素を選んだの
は、磁気変態点を変化させることが可能と使用温度範囲
を広げることができること、ならびに抵抗温度係数をあ
まり減少せずに、比抵抗を増加させることができ、同じ
形状で電気抵抗の異なる素子を作製できることなど、主
たる特性を向上させることができるからである。
【0033】さらに、副成分の組成範囲をニッケル20
%以下、コバルト20%以下、マンガン20%以下、銀
20%以下、金20%以下、白金20%以下、ロジウム
10%以下、イリジウム10%以下、オスミウム10%
以下、ルテニウム10%以下、クロム10%以下、バナ
ジウム5%以下、チタン5%以下、ジルコニウム5%以
下、ハフニウム5%以下、モリブデン8%以下、ニオブ
5%以下、タングステン10%以下、タンタル8%以
下、ガリウム3%以下、ゲルマニウム3%以下、インジ
ウム3%以下、ベリリウム3%以下、錫5%以下、アン
チモン3%以下、銅5%以下、アルミニウム5%以下、
シリコン5%以下、炭素2%以下、ホウ素2%以下およ
び希土類元素5%以下の1種または2種以上の合計0.
001〜20%と限定した理由は、これらの組成範囲外
においては抵抗温度係数が3000×10−6・℃−1
以下と小さく、本発明の目的から外れることによる。
【0034】該薄膜作製時の基板温度および該薄膜の熱
処理温度を1000℃以下とした理由は、その温度領域
で作製もしくは熱処理された薄膜は規則相を成し、大き
な抵抗温度係数を示すこともあるが、1000℃を超え
る温度の場合、基板成分と薄膜成分との相互拡散が顕著
となり、抵抗温度係数が3000×10−6・℃−1
下と小さく、本発明の目的から外れてしまうことによ
る。また、熱処理温度を200℃以上とした理由は、2
00℃以下の温度では薄膜の構造が変化せず、すなわち
規則−不規則変態が生じないため、3000×10−6
・℃−1以上の抵抗温度係数を得ることができないから
である。
【0035】なお、希土類元素はスカンジウム(S
c)、イットリウム(Y)およびランタン系元素(L
a、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、T
b、Dy、Ho、Er、Tm、YbおよびLu)からな
るが、その効果は均等であり、いずれも同効成分であ
る。
【0036】
【実施例】本発明の実施例について説明する。 実施例1 試料番号2(組成:Fe−50%Pd−5%
Co)の合金薄膜の製造と評価 直径105mmおよび厚さ3mmのFeの円盤(純度9
9.9%)を銅製電極にボンディングし、さらにFeの
上に面積10×10mmおよび厚さ0.8mmの大き
さの板状Pdチップ(純度99.9%)を9枚ボンディ
ングしてスパッタ用複合ターゲットとする。この複合タ
ーゲットから高周波スパッタリング装置を用いて、下記
に示したスパッタリング条件で厚さ0.36μmの薄膜
を作製する。基板には成膜前にガラス製のマスクをかぶ
せておき、成膜時にパターン化した薄膜を形成できるよ
うにする。 予備排気 1×10−7Torr 高周波電力 100W アルゴンガス圧 1×10−2Torr 基板 溶融石英(厚さ0.2mm) 基板温度 非加熱 電極間距離 50mm 成膜速度 30Å/min 次に得られた薄膜を、各種雰囲気中200℃〜1000
℃の各種温度で0.5時間加熱後室温まで炉中冷却(冷
却速度:200℃/時間)した。これらの薄膜にハンダ
を用いて直径0.05mmの被服導線を溶接して電極と
なし、4端子法にて抵抗温度係数の測定を行った。その
結果、表1に示したとおり、いずれの雰囲気においても
抵抗温度係数は3000×10−6・℃−1以上を示
し、最大約8000×10−6・℃−1の非常に大きい
値が得られた。表1は、それら熱処理条件と、0℃にお
ける比抵抗および熱処理後の0〜200℃における抵抗
温度係数を示す。抵抗温度係数は熱処理温度によって異
なっているが、これは規則化の度合いに対応する。すな
わち800℃以上の高温からの徐冷では完全には規則化
しないため、完全に規則化する700〜800℃で熱処
理した場合と比べて抵抗温度係数は小さくなる。また、
低温になるほど原子の拡散が遅いことから、本実施例の
ように熱処理時間が一定である場合、熱処理温度が低い
ほど規則化の度合いは小さく、従って抵抗温度係数は小
さくなる。しかし、規則化が十分ではなくとも抵抗温度
係数は3000×10−6・℃−1以上を示し、かつ2
00℃以下の温度で使用する場合原子の拡散はほとんど
起こらないため経時変化も生じず、したがって該薄膜に
おける特性の安定性が損なわれることはない。
【0037】
【表1】
【0038】実施例2 試料番号12(組成:Fe−5
0%Pd−1.0%V)の合金薄膜の製造と評価 純度99.9%のFe、PdおよびVをアークメルト法
によって合金化し、直径203mmおよび厚さ5mmの
合金ターゲットを作製する。その合金ターゲットを銅製
電極にボンディングしてスパッタ用ターゲットとする。
このターゲットからイオンビームスパッタリング装置を
用いて、下記に示したスパッタリング条件で厚さ0.3
6μmの薄膜を作製する。基板には成膜前にステンレス
製のマスクをかぶせておき、成膜時にゲージパターンを
形成できるようにし、さらにNiおよびAuの積層電極
を構築する。 予備排気 2×10−8Torr 加速電圧 700V イオン電流密度 2mA/cm 基板 表面にSiO絶縁膜を形成したステンレス 基板温度 500℃ イオン源−ターゲット間距離 120mm 基板−ターゲット間距離 120mm 成膜速度 90Å/min 作製した薄膜に対して、各種雰囲気中200℃〜100
0℃の各種温度で1時間加熱後室温まで炉中冷却(冷却
速度:50℃/時間)した。それら薄膜の電極にAu線
を溶接し、4端子法にて抵抗温度係数およびゲージ率の
測定を行った。表2は、熱処理条件と0℃における比抵
抗および熱処理後の0〜200℃における抵抗温度係数
を示す。表からわかるように、900℃で処理した試料
以外は、いずれも7000×10−6・℃−1以上の大
きい抵抗温度係数が得られた。500℃の基板温度によ
って規則状態の薄膜が形成されたために熱処理を施さな
いas−depo膜においても大きな抵抗温度係数を示
し、逆に、900℃で熱処理を施してしまうと不規則化
させてしまうために抵抗温度係数が小さくなったと考え
られる。。
【0039】
【表2】
【0040】実施例3 試料番号36(組成:Fe−5
0%Pd−3.6%Cr−1.6%Si)の合金薄膜の
製造と評価 純度99.9%のFe、Pd、Crおよび純度99.9
99%のSiを、それぞれ44.8%、50%、3.6
%および1.6%を高周波溶解炉により溶解して合金化
し、そのうち約1gを蒸発源原料とする。この原料を用
いて、真空蒸着装置中において下記の条件のもと真空蒸
着法によって厚さ1.2μmの薄膜を作製する。基板に
は成膜前に金属製のマスクをかぶせておき、成膜時にゲ
ージパターンを形成できるようにする。 真空度 5×10−7Torr 基板 溶融石英(厚さ0.1mm) 基板温度 700℃ 基板−蒸発源間距離 180mm 成膜速度 130Å/min 作製した薄膜を真空蒸着装置から取り出し、各種雰囲気
中200℃〜1000℃の各種温度で適当時間加熱後室
温まで炉中冷却(冷却速度:500℃/時間)し、さら
に別のマスクで試料を覆った後再び真空蒸着装置にて電
極用のCu膜を形成し、ハンダを用いて直径0.2mm
の被服導線を溶接して4端子法にて抵抗温度係数および
ゲージ率の測定を行った。表3は、それら熱処理条件と
0℃における比電気抵抗および熱処理後の0〜200℃
における抵抗温度係数を示す。十分高い基板温度を用い
たため熱処理をしない場合にも7000×10−6・℃
−1近い大きな抵抗温度係数を示し、熱処理によりさら
に増大することがわかった。すなわち、本発明合金を使
用することによって高感度・高安定性ストレインゲージ
を提供できることが明らかになった。
【0041】
【表3】
【0042】表4および表5は、高周波スパッタ法(R
FS)、イオンビームスパッタ法(IBS)または真空
蒸着法(PVD)を用いて作製した薄膜を真空中種々の
条件で熱処理を施して本発明の代表的な合金薄膜試料と
なし、それらについて測定した0℃における比電気抵抗
および0〜200℃における抵抗温度係数(TCR)を
示す。
【0043】
【表4】
【0044】
【表5】
【0045】
【発明の効果】本発明のFe−Pd基合金薄膜は、0〜
200℃における平均の抵抗温度係数が大きい。すなわ
ち該合金薄膜を使用した接触燃焼式ガスセンサおよび抵
抗変化型高性能温度センサは、抵抗温度係数が3000
×10−6・℃−1以上と大きいことから、高感度・高
安定性を発揮する効果がある。また該薄膜および該薄膜
を用いた上記センサは製造が容易で小型化が可能である
ことから、これらセンサのさらなる用途の拡大が期待で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、FePd薄膜とPtバルク材における
電気抵抗の温度依存性を示す特性図である。
【図2】図2は、FePd規則相およびFePd3規則
相からなる合金薄膜における電気抵抗の温度依存性を示
す特性図である。
【図3】図3は、FePd2元合金およびFePdCo
3元合金における電気抵抗の温度依存性を示す特性図で
ある。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原子量比にて、鉄10〜70%および残部
    パラジウムと少量の不純物からなり、0〜200℃にお
    ける平均の抵抗温度係数が3000×10−6・℃−1
    以上を有することを特徴とする電気抵抗薄膜。
  2. 【請求項2】原子量比にて、鉄10〜70%および副成
    分としてニッケル20%以下、コバルト20%以下、マ
    ンガン20%以下、銀20%以下、金20%以下、白金
    20%以下、ロジウム10%以下、イリジウム10%以
    下、オスミウム10%以下、ルテニウム10%以下、ク
    ロム10%以下、バナジウム5%以下、チタン5%以
    下、ジルコニウム5%以下、ハフニウム5%以下、モリ
    ブデン8%以下、ニオブ5%以下、タングステン10%
    以下、タンタル8%以下、ガリウム3%以下、ゲルマニ
    ウム3%以下、インジウム3%以下、ベリリウム3%以
    下、錫5%以下、アンチモン3%以下、銅5%以下、ア
    ルミニウム5%以下、シリコン5%以下、炭素2%以
    下、ホウ素2%以下および希土類元素5%以下の1種ま
    たは2種以上の合計0.001〜20%および残部パラ
    ジウムと少量の不純物からなり、0〜200℃における
    平均の抵抗温度係数が3000×10−6・℃−1以上
    を有することを特徴とする電気抵抗薄膜。
  3. 【請求項3】原子量比にて、鉄10〜70%および残部
    パラジウムと少量の不純物からなる合金組成を有する薄
    膜を、1000℃以下の基板温度において、絶縁性基板
    上に作製するか、または導電性基板上に絶縁体膜を形成
    した上に作製し、ついで該合金薄膜を200℃以上10
    00℃以下の温度で熱処理する工程よりなり、0〜20
    0℃における平均の抵抗温度係数が3000×10−6
    ・℃−1以上を有する合金薄膜を得ることを特徴とする
    電気抵抗薄膜の製造法。
  4. 【請求項4】原子量比にて、鉄10〜70%および副成
    分としてニッケル20%以下、コバルト20%以下、マ
    ンガン20%以下、銀20%以下、金20%以下、白金
    20%以下、ロジウム10%以下、イリジウム10%以
    下、オスミウム10%以下、ルテニウム10%以下、ク
    ロム10%以下、バナジウム5%以下、チタン5%以
    下、ジルコニウム5%以下、ハフニウム5%以下、モリ
    ブデン8%以下、ニオブ5%以下、タングステン10%
    以下、タンタル8%以下、ガリウム3%以下、ゲルマニ
    ウム3%以下、インジウム3%以下、ベリリウム3%以
    下、錫5%以下、アンチモン3%以下、銅5%以下、ア
    ルミニウム5%以下、シリコン5%以下、炭素2%以
    下、ホウ素2%以下および希土類元素5%以下の1種ま
    たは2種以上の合計0.001〜20%および残部パラ
    ジウムと少量の不純物からなる合金組成を有する薄膜
    を、1000℃以下の基板温度において、絶縁性基板上
    に作製するか、または導電性基板上に絶縁体膜を形成し
    た上に作製し、ついで該合金薄膜を200℃以上100
    0℃以下の温度で熱処理する工程よりなり、0〜200
    ℃における平均の抵抗温度係数が3000×10−6
    −1合金薄膜を得ることを特徴とする電気抵抗薄膜の
    製造法。
  5. 【請求項5】原子量比にて、鉄10〜70%および残部
    パラジウムと少量の不純物からなり、0〜200℃にお
    ける平均の抵抗温度係数が3000×10−6・℃−1
    以上を有する電気抵抗薄膜よりなることを特徴とする接
    触燃焼式ガスセンサ。
  6. 【請求項6】請求項3の製造法で得られた電気抵抗薄膜
    に、あるいは該薄膜に樹脂系皮膜、金属系皮膜もしくは
    非金属系皮膜等からなる所望の厚さのコーティングを施
    した電気抵抗薄膜に電極を形成した後、該薄膜2個をス
    テムに固定し、ついで一方の薄膜にはガス活性能を有す
    る触媒からなる被膜層を、他方の薄膜には絶縁体からな
    る被膜層をそれぞれ形成することを特徴とする請求項5
    に記載の接触燃焼式ガスセンサ。
  7. 【請求項7】原子量比にて、鉄10〜70%および副成
    分としてニッケル20%以下、コバルト20%以下、マ
    ンガン20%以下、銀20%以下、金20%以下、白金
    20%以下、ロジウム10%以下、イリジウム10%以
    下、オスミウム10%以下、ルテニウム10%以下、ク
    ロム10%以下、バナジウム5%以下、チタン5%以
    下、ジルコニウム5%以下、ハフニウム5%以下、モリ
    ブデン8%以下、ニオブ5%以下、タングステン10%
    以下、タンタル8%以下、ガリウム3%以下、ゲルマニ
    ウム3%以下、インジウム3%以下、ベリリウム3%以
    下、錫5%以下、アンチモン3%以下、銅5%以下、ア
    ルミニウム5%以下、シリコン5%以下、炭素2%以
    下、ホウ素2%以下および希土類元素5%以下の1種あ
    るいは2種以上の合計0.001〜20%および残部パ
    ラジウムと少量の不純物からなり、0〜200℃におけ
    る平均の抵抗温度係数が3000×10−6・℃−1
    上を有する電気抵抗薄膜よりなることを特徴とする接触
    燃焼式ガスセンサ。
  8. 【請求項8】請求項4の製造法で得られた電気抵抗薄膜
    に、あるいは該薄膜に樹脂系皮膜、金属系皮膜もしくは
    非金属系皮膜等からなる所望の厚さのコーティングを施
    した電気抵抗薄膜に電極を形成した後、該薄膜2個をス
    テムに固定し、ついで一方の薄膜にはガス活性能を有す
    る触媒からなる被膜層を、他方の薄膜には絶縁体からな
    る被膜層をそれぞれ形成することを特徴とする請求項7
    に記載の接触燃焼式ガスセンサ。
  9. 【請求項9】原子量比にて、鉄10〜70%および残部
    パラジウムと少量の不純物からなり、0〜200℃にお
    ける平均の抵抗温度係数が3000×10−6・℃−1
    以上を有する電気抵抗薄膜よりなることを特徴とする抵
    抗変化型高性能温度センサ。
  10. 【請求項10】請求項3の製造法で得られた電気抵抗薄
    膜に、あるいは該薄膜に樹脂系皮膜、金属系皮膜もしく
    は非金属系皮膜等からなる所望の厚さのコーティングを
    施した電気抵抗薄膜に、電極を形成することを特徴とす
    る請求項9に記載の抵抗変化型高性能温度センサ。
  11. 【請求項11】原子量比にて、鉄10〜70%および副
    成分としてニッケル20%以下、コバルト20%以下、
    マンガン20%以下、銀20%以下、金20%以下、白
    金20%以下、ロジウム10%以下、イリジウム10%
    以下、オスミウム10%以下、ルテニウム10%以下、
    クロム10%以下、バナジウム5%以下、チタン5%以
    下、ジルコニウム5%以下、ハフニウム5%以下、モリ
    ブデン8%以下、ニオブ5%以下、タングステン10%
    以下、タンタル8%以下、ガリウム3%以下、ゲルマニ
    ウム3%以下、インジウム3%以下、ベリリウム3%以
    下、錫5%以下、アンチモン3%以下、銅5%以下、ア
    ルミニウム5%以下、シリコン5%以下、炭素2%以
    下、ホウ素2%以下および希土類元素5%以下の1種あ
    るいは2種以上の合計0.001〜20%および残部パ
    ラジウムと少量の不純物からなり、0〜200℃におけ
    る平均の抵抗温度係数が3000×10−6・℃−1
    上を有する電気抵抗薄膜よりなることを特徴とする抵抗
    変化型高性能温度センサ。
  12. 【請求項12】請求項4の製造法で得られた電気抵抗薄
    膜に、あるいは該薄膜に樹脂系皮膜、金属系皮膜もしく
    は非金属系皮膜等からなる所望の厚さのコーティングを
    施した電気抵抗薄膜に、電極を形成することを特徴とす
    る請求項11に記載の抵抗変化型高性能温度センサ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001221696A (ja) * 2000-02-10 2001-08-17 Res Inst Electric Magnetic Alloys 感温感歪複合センサ
JP2002048607A (ja) * 2000-08-02 2002-02-15 Res Inst Electric Magnetic Alloys 薄膜触覚センサ
JP2007294929A (ja) * 2006-03-28 2007-11-08 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 薄膜センサの製造方法、薄膜センサおよび薄膜センサモジュール
JP2011117971A (ja) * 2011-02-07 2011-06-16 Res Inst Electric Magnetic Alloys 感温感歪複合センサ

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