JPH0995444A - アミロイド蛋白凝集阻害剤 - Google Patents

アミロイド蛋白凝集阻害剤

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JPH0995444A
JPH0995444A JP25491095A JP25491095A JPH0995444A JP H0995444 A JPH0995444 A JP H0995444A JP 25491095 A JP25491095 A JP 25491095A JP 25491095 A JP25491095 A JP 25491095A JP H0995444 A JPH0995444 A JP H0995444A
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amyloid
unsubstituted
alkyl group
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JP25491095A
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Takami Tomiyama
貴美 富山
Kenichiro Kataoka
健一郎 片岡
Akira Shoji
晃 庄司
Noriaki Endo
則明 遠藤
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 アミロイドの生成を抑え、アミロイド蛋白に
よって惹起される細胞毒性を抑制することで、特定臓器
へのアミロイド沈着を特徴とする疾病(アルツハイマー
病、II型糖尿病など)の治療または予防薬となりうる薬
剤を提供する。 【解決手段】 一般式[I] [式中、Rは水酸基または−COOR4(ここで、R4
水素原子、C1−C10アルキル基等を表す)で置換され
たC1−C5のアルキル基、アリール基、複素環基等を表
し、R1およびR2はそれぞれ独立に、水素原子、C1
5アルキル基、またはフェニル基を表し、R3は、水素
原子、C1−C5アルキル基、C1−C4アルコキシカルボ
ニル基等を表す)]で表されるチオナフタレン誘導体ま
たはその薬学的に許容される塩を含有するアミロイド蛋
白の凝集および沈着の阻害剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チオナフタレン誘
導体を活性成分として含有する、アミロイド蛋白の凝集
および/または沈着阻害剤に関する。本発明はまた、チ
オナフタレン誘導体を活性成分として含有する、アミロ
イド蛋白によって惹起される細胞毒性の抑制剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】特徴的な線維構造をとって重合したアミ
ロイド蛋白が種々の臓器、組織の細胞外に沈着すること
を特徴とする疾病は、アミロイドーシスと総称される。
かかるアミロイドを構成する蛋白質としては、例えば、
アルツハイマー病において脳に沈着するアミロイドβ蛋
白、II型糖尿病において膵臓に沈着するアミリン、家族
性アミロイドニューロパチーにおいて末梢神経に沈着す
る血清プレアルブミン(トランスサイレチン)、原発性
および多発性骨髄腫に伴うアミロイドーシスの場合の免
疫グロブリン軽鎖由来AL蛋白、続発性アミロイドーシ
スの場合のAA蛋白などがある(例えば、Sipe,
J.D.(1992年)Annu.Rev.Bioch
em.,第61巻,947−975頁など参照)。
【0003】アミロイドはコンゴーレッド染色により偏
光下重屈折性を示し、アミロイドを構成する蛋白質は線
維化の過程で逆平行βシート構造をとることが種々のア
ミロイドに共通する特徴として知られている(例えば、
Sipe,J.D.(1992年)Annu.Rev.
Biochem.,第61巻,947−975頁など参
照)。
【0004】代表的アミロイド蛋白であるアミロイドβ
蛋白はアルツハイマー病において脳に沈着するアミロイ
ドの主要構成成分であり、約40アミノ酸からなるペプ
チドである(例えば、Glenner,G.G.;Wo
ng,C.W.(1984年)Biochem.Bio
phys.Res.Commun.,第120巻,88
5−890頁、Masters,C.L.ら(1985
年),Proc.Natl.Acad.Sci.US
A,第82巻,4245−4249頁、Kang,J.
ら(1987年),Nature,第325巻,733
−736頁など参照)。
【0005】アミロイドβ蛋白は、自己凝集傾向があり
(例えば、Hilbich,C.ら(1991年),
J.Mol.Biol.,第218巻,149−163
頁、Burdick,D.ら(1992年),J.Bi
ol.Chem.,第267巻,546−554頁など
参照)、凝集したアミロイドβ蛋白は神経細胞に対し毒
性を示す(例えば、Pike,C.J.ら(1993
年),J.Neurosci.,第13巻,1676−
1687頁、Simmons,L.K.ら(1994
年),Mol.Pharmacol.,第45巻,37
3−379頁など参照)ことが知られている。この細胞
毒性がアルツハイマー病脳における神経細胞の脱落、ひ
いては痴呆の発症の原因となっていると考えられている
(例えば、Selkoe,D.J.(1991年),N
euron,第6巻,487−498頁など参照)。
【0006】もう一つの代表的アミロイド蛋白であるア
ミリンは、インシュリン非依存性のII型糖尿病の膵臓に
沈着するアミロイドの主要構成成分であり、37アミノ
酸からなるペプチドである(例えば、Westerma
rk,P.ら(1987年),Proc.Natl.A
cad.Sci.USA,第84巻,3881−388
5頁、Cooper,G.J.S.ら(1987年),
Proc.Natl.Acad.Sci.USA,第8
4巻,8628−8632頁、Sanke,T.ら(1
988年),J.Biol.Chem.,第263巻,
17243−17246頁など参照)。
【0007】アミリンもアミロイドβ蛋白同様、凝集し
やすく、凝集したアミリンは膵β細胞に対して毒性を示
すことが報告されている(例えば、Lorenzo,
A.ら(1994年),Nature,第368巻,7
56−760頁など参照)。II型糖尿病患者の膵ランゲ
ルハンス氏島の組織所見などより、アミリン沈着は、膵
ランゲルハンス氏島β細胞の機能低下に関与しているこ
とが推測されている(例えば、Johnson,K.
H.ら(1992年),Lab.Invest.,第6
6巻,522−535頁など参照)。
【0008】このように、いくつかのアミロイド蛋白
は、細胞に対して毒性を示すことが知られているが、か
かる細胞毒性は、アミロイド蛋白が凝集し、線維体を形
成して初めて発揮されること(例えば、Pike,C.
J.ら(1993年),J.Neurosci.,第1
3巻,1676−1687頁、Lorenzo,A.ら
(1994年),Nature,第368巻,756−
760頁など参照)、さらには、その細胞毒性発現のメ
カニズムはいくつかのアミロイド蛋白に共通しているこ
と(例えば、Lorenzo,A.;Yankner,
B.A.(1994年),Proc.Natl.Aca
d.Sci.USA,第91巻,12243−1224
7頁、Schubert,D.ら(1995年),Pr
oc.Natl.Acad.Sci.USA,第92
巻,1989−1993頁など参照)が示唆されてい
る。
【0009】これらの報告は、あるアミロイド蛋白(例
えばアミリンなど)の凝集を阻害する薬剤またはその細
胞毒性を抑制するような薬剤は、他のアミロイド蛋白の
凝集または細胞毒性をも抑制できる可能性を示してい
る。
【0010】アミロイド蛋白の凝集や沈着を抑える作用
および/または凝集したアミロイド蛋白の細胞毒性を抑
える作用を持つとされる薬物はいくつか報告されてい
る。例えば、リファンピシン(例えば、Tomiyam
a,T.ら(1994年),Biochem.Biop
hys.Res.Commun.,第204巻,76−
83頁など参照)、コンゴーレッド(例えば、Lore
nzo,A.;Yankner,B.A.(1994
年),Proc.Natl.Acad.Sci.US
A,第91巻,12243−12247頁など参照)、
ポリビニルサルフォネートや1,3−プロパンジオール
ジサルフェートなどの化合物群(例えば、Kisile
vsky,R.ら(1995年),Nature Me
dicine,第1巻,143−148頁など参照)お
よびアントラサイクリン4’−ヨード−4’−デオキシ
ドキソルビシン(例えば、Merlini,G.ら(1
995年),Proc.Natl.Acad.Sci.
USA,第92巻,1989−1993頁など参照)な
どである。
【0011】しかし、これらは、リファンピシンを除い
ては臨床上使用されている薬剤ではない。また、リファ
ンピシンに関しても、抗菌剤として臨床上使用されてい
るものの、アルツハイマー病、II型糖尿病等に代表され
るアミロイドーシスの治療薬として臨床上有効であると
する報告はない。さらには、これらの薬剤は、本発明で
用いているチオナフタレン誘導体とは全く構造の異なる
化合物群である。
【0012】一方、本発明で用いているチオナフタレン
誘導体は、免疫グロブリンE抗体産生抑制作用、リポキ
シゲナーゼ阻害作用等の抗アレルギー作用を有すること
が知られているが、かかるチオナフタレン誘導体がアミ
ロイド蛋白の凝集やアミロイド蛋白の細胞毒性に対して
抑制作用を有することは知られていない。また、かかる
抑制作用を有することを示唆するような事実はない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は種々のアミロ
イド蛋白の凝集を阻害することで、アミロイドの生成を
抑え、さらにはアミロイド蛋白によって惹起される細胞
毒性を抑制することで、特定臓器へのアミロイド沈着を
特徴とする疾病、たとえばアルツハイマー病、II型糖尿
病などの治療または予防薬となりうる薬剤を提供するこ
とを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々のア
ミロイド蛋白の凝集を阻害する薬剤および/または種々
のアミロイド蛋白によって惹起される細胞毒性を抑制す
る薬剤の可能性を鋭意研究した。この結果、一定構造の
チオナフタレン誘導体が、代表的なアミロイドであるア
ミリンおよびアミロイドβ蛋白の凝集を阻害すること、
およびアミリンやアミロイドβ蛋白によって惹起される
細胞毒性を抑制することを見い出し、本発明に到達し
た。
【0015】すなわち本発明は、下記式[I]
【0016】
【化2】
【0017】[式中、Rは水酸基または−COOR
4(ここで、R4は水素原子、置換もしくは非置換のC1
−C10アルキル基、置換もしくは非置換のC3−C10
ルケニル基、または置換もしくは非置換のC3−C10
状アルキル基を表す)で置換されたC1−C5のアルキル
基、置換もしくは非置換のアリール基、複素環基、−C
OR5で表される基(ここで、R5は置換もしくは非置換
のC1−C5アルキル基、置換もしくは非置換のアリール
基、または複素環基を表す)、−CONHR6で表され
る基(ここで、R6は置換もしくは非置換のC1−C5
ルキル基、置換もしくは非置換のアリール基、または複
素環基を表す)、またはシアノ基を表し、R1およびR2
はそれぞれ独立に、水素原子、C1−C5アルキル基、ま
たはフェニル基を表し、R3は、水素原子、C1−C5
ルキル基、または−COR7で表される基(ここで、R7
は−OR81、−R82もしくは−NR83 2を表し、R81
82およびR83はそれぞれC1−C4アルキル基を表
す)]で表されるチオナフタレン誘導体またはその薬学
的に許容される塩を有効成分として含有する、アミロイ
ド蛋白の凝集および/または沈着阻害剤である。
【0018】本発明はまた、上記式[I]で表されるチ
オナフタレン誘導体またはその薬学的に許容される塩を
有効成分として含有する、アミロイド蛋白によって惹起
される細胞毒性の抑制剤である。
【0019】
【発明の実施の形態】上記式[I]で表されるチオナフ
タレン誘導体またはその薬学的に許容される塩におい
て、Rは水酸基または−COOR4(ここで、R4は水素
原子、置換もしくは非置換のC1−C10アルキル基、置
換もしくは非置換のC3−C10アルケニル基、または置
換もしくは非置換のC3−C10環状アルキル基を表す)
で置換されたC1−C5のアルキル基、置換もしくは非置
換のアリール基、複素環基、−COR5で表される基
(ここで、R5は置換もしくは非置換のC1−C5アルキ
ル基、置換もしくは非置換のアリール基、または複素環
基を表す)、−CONHR6で表される基(ここで、R6
は置換もしくは非置換のC1−C5アルキル基、置換もし
くは非置換のアリール基、または複素環基を表す)、ま
たはシアノ基を表す。
【0020】Rが−COOR4で置換されたC1−C5
アルキル基をあらわす場合の、R4としての非置換のC1
−C10アルキル基の好ましい例としては、メチル基、エ
チル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソ
ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペ
ンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル
基、3,3−ジメチルブチル基、ヘプチル基、オクチル
基、ノニル基、デシル基などが挙げられる。R4の非置
換のC3−C10アルケニル基の好ましい例としては、2
−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2
−ペンテニル基、4−ペンテニル基、2−ヘキセニル
基、3−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基、メタリル
基、シトロネリル基、ゲラニル基などが挙げられる。R
4の非置換のC3−C10環状アルキル基の好ましい例とし
ては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘ
プチル基が挙げられる。これらのアルキル基、アルケニ
ル基または環状アルキル基の置換基としては、1つある
いは複数のクロロ、ブロモ、フルオロ基のようなハロゲ
ン基、アルコキシ基などを挙げることができる。
【0021】Rが水酸基または−COOR4で置換され
たC1−C5のアルキル基を表す場合、このC1−C5のア
ルキル基部分の好ましい例としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチ
ル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチ
ル基、イソペンチル基、ネオペンチル基などを挙げるこ
とができる。これらのアルキル基の任意の位置におい
て、水酸基または−COOR4のいずれかが置換してい
てよい。
【0022】Rが置換もしくは非置換のアリール基の場
合、その非置換のアリール基の例として、フェニル基、
1−ナフチル基、2−ナフチル基などを好ましいものと
して挙げることができる。この場合の置換基としては1
つあるいは複数のクロロ、ブロモ、フルオロ基のような
ハロゲン基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、シア
ノ基、テトラゾリル基、カルボキシル基、アルコキシカ
ルボニル基などを挙げることができる。
【0023】Rが複素環基の場合には、その複素環基の
好ましい例として、フリル基、チエニル基、ピロリル
基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル
基、イソチアゾリル基、ピラニル基、ピリジル基、ピラ
ジニル基、トリアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリ
ル基、テトラゾリル基、ピロリル基、ピペラジニル基、
ピリミジル基、ベンゾフラニル基、インドリル基、ベン
ゾイミダゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサ
ゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、キナゾリル
基、プリニル基、プテリジニル基、モルホリニル基、ピ
ペリジニル基などの酸素、窒素または硫黄原子を持つ単
環状または二環状の基を挙げることができる。なかでも
特に好ましい例として、チエニル基、ピリジル基、チア
ゾリル基、オキサゾリル基などを挙げることができる。
【0024】Rが−COR5で表される基である場合
に、R5としての置換もしくは非置換のC1−C5アルキ
ル基の好ましい例としては、上記R4の置換もしくは非
置換のアルキル基の例のうち、C1−C5の範囲のものを
そのまま当てはめることができる。R5としての置換も
しくは非置換のアリール基、複素環基の好ましい例とし
ては、上記Rの置換もしくは非置換のアリール基、複素
環基の説明で挙げた好ましい例をそのまま当てはめるこ
とができる。
【0025】Rが−CONHR6で表される基である場
合に、R6としての置換もしくは非置換のC1−C5アル
キル基、置換もしくは非置換のアリール基、複素環基の
好ましい例としては、上記R5の置換もしくは非置換の
1−C5アルキル基、置換もしくは非置換のアリール
基、複素環基の説明で挙げた好ましい例を、それぞれそ
のまま当てはめることができる。
【0026】上記式[I]で表されるチオナフタレン誘
導体またはその薬学的に許容される塩において、R1
よびR2はそれぞれ独立に、水素原子、C1−C5アルキ
ル基、またはフェニル基を表す。
【0027】R1およびR2としてのC1−C5アルキル
基、の具体例としてはメチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec
−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペ
ンチル基、ネオペンチル基などが挙げられる。
【0028】上記式[I]で表されるチオナフタレン誘
導体またはその薬学的に許容される塩において、R
3は、水素原子、C1−C5アルキル基、または−COR7
で表される基(ここで、R7は−OR81、−R82もしく
は−NR83 2を表し、R81、R82およびR83はそれぞれ
1−C4アルキル基を表す)を表す。
【0029】R3がC1−C5アルキル基である場合の具
体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソ
プロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル
基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル
基、ネオペンチル基などが挙げられる。
【0030】R3が−COR7で表される基である場合
に、R7は−OR81、−R82もしくは−NR83 2を表すが
この場合のR81、R82およびR83としてのC1−C4アル
キル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、se
c−ブチル基、tert−ブチル基などを挙げることが
できる。
【0031】本発明のチオナフタレン誘導体には、その
分子中に存在する場合の酸性基または塩基性基に起因し
て、公知の塩基(例えばナトリウム、カリウム)または
酸(例えば無機酸、有機酸)と形成され得る薬学的に許
容される塩が存在する場合にはそのような塩も含まれ
る。具体的には、塩酸、硫酸、リン酸、酢酸、シュウ
酸、マロン酸、フマル酸、アスコルビン酸、乳酸、酒石
酸、グルタミン酸、メタンスルホン酸等を用いて調製さ
れる塩が挙げられる。
【0032】本発明で用いられるチオナフタレン誘導体
は、既知の合成法で容易に合成することが可能である
(WO90/12001参照)。
【0033】本発明で用いられるチオナフタレン誘導体
は、R、R1、およびR2が置換している炭素が不斉炭素
となるために、2種類の光学異性体が存在する場合があ
るが、本発明ではいずれの光学異性体も、あるいはそれ
らの任意の割合の混合物をも用いることができる。
【0034】化合物の好適な例としては、下記の構造を
持つものが挙げられる。
【0035】
【化3】
【0036】
【化4】
【0037】
【化5】
【0038】本発明のアミロイド蛋白の凝集および/ま
たは沈着阻害剤は、好ましくは製薬学的に許容される担
体を配合する。かかる製薬学的に許容される担体として
は、後記賦形剤と同様のものを挙げることができる。こ
の場合の活性成分と担体との配合量については、後記の
ような活性成分の投与量に従うが、特に限定されず広範
囲に選択され、通常活性成分は全組成物中1〜70重量
%、好ましくは5〜50重量%である。得られた組成物
は、さらに公知の方法で適当な賦形剤等を用いて軟カプ
セル剤、硬カプセル剤、錠剤、顆粒剤、散剤、懸濁剤、
液剤、シロップ剤等の経口剤、注射剤、坐剤または外用
剤として提供される。かかる賦形剤としては植物油(例
えばトウモロコシ油、綿実油、ココナッツ油、アーモン
ド油、落花生油、オリーブ油等)、中鎖脂肪酸グリセラ
イド油等の油状エステル、鉱物油、トリカプリリン、ト
リアセチル等のグリセリンエステル類、エタノール等の
アルコール類、生理食塩水、プロピレングリコール、ポ
リエチレングリコール、ワセリン、動物油脂、セルロー
ス誘導体(結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセ
ルロース)、ポリビニルピロリドン、デキストリン、乳
糖、マンニトール、ソルビトール、デンプン等が挙げら
れる。
【0039】活性成分の投与量は、疾患の程度、患者の
年令等にもよるが、通常10〜1000mg/日/人程
度で、好ましくは100〜600mg/日/人であり、
このような条件を満足するように製剤するのが好まし
い。
【0040】
【実施例】以下、参考例および実施例により本発明を詳
細に説明する。実施例で用いたチオナフタレン誘導体は
全て、WO90/12001の明細書中に記載されてい
る既知の方法に従って合成した。
【0041】[参考例1]チオフラビンTを用いたアミロイド蛋白の凝集測定法 チオフラビンT(ThT)は、凝集したアミロイド蛋白
のβシート構造に結合して、遊離の状態では示さなかっ
た新たな蛍光(482nm)を発することが知られてお
り、以下に述べるThTを用いた方法は、凝集アミロイ
ド蛋白の定量法として有用である(Harry LeV
ine III,(1993年),Protein Sc
ience,第2巻,404−410頁)。ここで、蛍
光強度はThTが結合するアミロイド蛋白の凝集の程度
に比例する。
【0042】具体的実施方法は以下の通りである。すな
わち、ある薬剤を含むアミロイド蛋白の試料溶液20μ
lを50mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.0)に
3μMの濃度で溶かされたThT溶液2mlに加え、撹
拌した。撹拌後、速やかにスペクトロフルオロメーター
(JASCO製)を用いて、励起波長450nm、蛍光
波長482nmで溶液の蛍光を測定した。得られた蛍光
強度の値を薬剤を含まないアミロイド蛋白のみの溶液
(コントロール)の値と比較することにより、その薬剤
のアミロイド蛋白凝集阻害活性を調べた。
【0043】[参考例2]PC12細胞を用いたアミロイド蛋白の細胞毒性測定法 ラット副腎褐色細胞腫由来PC12細胞は、アミロイド
β蛋白などのアミロイド蛋白の細胞毒性を測定するのに
広く用いられている細胞である(例えば、Shearm
an,M.S.ら(1994年),Proc.Nat
l.Acad.Sci.USA,第91巻,1470−
1474頁参照)。理研細胞バンクより入手したPC1
2細胞(登録番号RCB0009)を10%ウシ胎児血
清、5%馬血清を含むDMEM培地で培養した。細胞毒
性試験前日に細胞をトリプシン処理してフラスコよりは
がし、5000細胞/200μl/ウェルの濃度でポリ
−L−リジンでコートされた96ウェルプレートに播き
込んだ。翌日、被験化合物を含むペプチド溶液を1ウェ
ルあたり10μl または20μl 培養液中に加え、
さらに1日間培養を続けた。また、コントロールとし
て、PBSのみを1ウェルあたり10μl または20
μl 培養液中に加え、さらに被験化合物自身の毒性を
みるため、被験化合物を含むPBSを1ウェルあたり1
0μl または20μl 培養液中に加えた。
【0044】ペプチド溶液を加えた翌日、細胞の還元能
力をMTT法により測定した。MTT法は被験物質の細
胞毒性を測定する方法として広く用いられている方法で
ある(例えば、Hansen,M.B.ら(1989
年),J.Immunol.Methods,第119
巻,203−210頁など参照)。具体的には、PBS
に5mg/mlの濃度で溶解したMTT(シグマ製)溶
液を200μlの培養液に対し20μlずつ加え、37
℃で5時間培養した。培地を除去した後、0.04N塩
酸を含むイソプロピルアルコールを1ウェルあたり10
0μlずつ加え、MTT還元の結果できた細胞表面のフ
ォルマザンをピペッティングにより溶解した。かかるフ
ォルマザン溶液の吸光度(570nm−650nm)を
ELISAリーダーで測定し、PBS添加のコントロー
ルの値を100として各ウェルについて値を計算した。
毒性が強くなるほど値は0に近くなる。
【0045】[参考例3]アミロイドβ1−40蛋白の合成 ペプチドの合成は、Fmoc−アミノ酸を原料として、
固相法によりペプチド合成機(アプライド・バイオシス
テムズ製)を用いて行なった。合成終了後、ペプチドを
樹脂から切り出し、C18カラムを用いた逆相高速液体
クロマトグラフィー(ウオーターズ製)によってこれを
精製した。得られたペプチドが目的のアミノ酸配列を有
していることをペプチドシーケンサー(アプライド・バ
イオシステムズ製)によって確認した。このようにして
得られたペプチドを凍結乾燥し、以下の実施例に用い
た。
【0046】[実施例1]アミリン(ペプチド研究所
製)を200μMの濃度になるようDMSOに溶解した
後、2回脱イオン水で5倍希釈して40μMのペプチド
溶液を得た。この溶液をエッペンドルフチューブ(商
標)に50μlずつ分注した。次に10mM、1mM、
または0.1mMとなるようにDMSOに溶解した被験
化合物1μlを、上記チューブにtriplicate
で加えて撹拌した。コントロールとして、DMSOのみ
を1μlずつ3本のチューブに加えた。続いて、50μ
lの2×PBS溶液をこれらのチューブに加えて撹拌
し、最終的に20μMのペプチド溶液を得た(化合物の
最終濃度は100μM、10μM、または1μMとな
る)。これらの溶液を37℃で7日間インキュベートし
た後、参考例1の方法に従って、溶液中のペプチドの凝
集度を測定した。
【0047】表1に示すように、被験化合物はいずれ
も、凝集ペプチドに対するThTの結合によって生じる
蛍光発光を濃度依存的に抑制した。この結果は、本発明
の薬剤がアミリンの凝集抑制に効果があることを示して
いる。
【0048】
【表1】
【0049】なお、表中で番号により特定されている被
験化合物は、「化合物の好適な例」のところで述べた同
一番号の化合物である(以下同じ)。
【0050】[実施例2]アミロイドβ1−40蛋白
(Bachem社製)を200μMの濃度となるようD
MSOに溶解した後、2回脱イオン水で5倍希釈して4
0μMとし、さらに等量の2×PBS溶液を加えて20
μMのペプチド溶液を得た。この溶液をエッペンドルフ
チューブに100μlずつ分注した。次に10mM、1
mMまたは0.1mMとなるようDMSOに溶解した被
験化合物1μlを、上記チューブにtriplicat
eで加えて撹拌した。コントロールとして、DMSOの
みを1μlずつ3本のチューブに加えた。これらの溶液
を37℃で2週間インキュベートした後、参考例1の方
法に従って溶液中のペプチドの凝集を測定した。
【0051】表2に示すように、被験化合物8および被
験化合物11は、凝集ペプチドに対するThTの結合に
よって生じる蛍光発光を濃度依存的に抑制した。この結
果は、本発明の薬剤がアミロイドβ1−40蛋白の凝集
抑制効果を有することを示している。
【0052】
【表2】
【0053】[実施例3]アミリン(ペプチド研究所
製)を200μMの濃度となるようDMSOに溶解した
後、2回脱イオン水で5倍希釈して40μMとし、さら
に等量の2×PBS溶液を加えて20μMのペプチド溶
液を得た。この溶液をエッペンドルフチューブに100
μlずつ分注した。次に20mMまたは2mMとなるよ
うDMSOに溶解した被験化合物1μlを、上記チュー
ブにtriplicateで加えて撹拌した。コントロ
ールとして、DMSOのみを1μlずつ3本のチューブ
に加えた。これらの溶液を37℃で7日間インキュベー
トした。次にこれらの溶液を100,000×gで20
分間遠心し、凝集ペプチドを沈降させた。上清を除去し
た後、ペレットに上清と等量のPBSを加えて撹拌し、
凝集ペプチド懸濁液を得た。この懸濁液10μlを細胞
培養液200μlに加え、参考例2の方法に従って、そ
の細胞毒性(MTT還元能低下作用)を測定した。
【0054】表3に示すように被験化合物8、被験化合
物9、および被験化合物11はアミリンが引き起こす細
胞のMTT還元能低下を抑制した。一方、かかる化合物
単独では細胞のMTT還元能に何ら影響を与えなかっ
た。この結果は、本発明の薬剤がアミリンによる細胞毒
性を抑制する効果を有することを示している。
【0055】
【表3】
【0056】[実施例4]アミリン(Novabioc
hem社製)を40μMの濃度となるよう2回脱イオン
水に溶解した後、等量の2×PBS溶液を加えて20μ
Mのペプチド溶液を得た。この溶液を37℃で7日間イ
ンキュベートし、ペプチドを凝集させた。この凝集した
ペプチド溶液をPBSで20μMに希釈した後、100
μlずつエッペンドルフチューブに分注した。次に20
mMの濃度となるようDMSOに溶解した被験化合物1
μlを、上記チューブにtriplicateで加えて
撹拌した。コントロールとして、DMSOのみを1μl
ずつ3本のチューブに加えた。これらの溶液を37℃で
さらに7日間インキュベートした。次に、これらの溶液
を100,000×gで20分間遠心し、凝集ペプチド
を沈降させた。上清を除去後ペレットに上清と等量のP
BSを加えて撹拌し、凝集ペプチドの懸濁液を得た。こ
の懸濁液10μlを細胞培養液200μlに加え、参考
例2の方法に従って、その細胞毒性(MTT還元能低下
作用)を測定した。表4に示すように、被験化合物8、
被験化合物9および被験化合物11は凝集したアミリン
が引き起こす細胞のMTT還元能低下を抑制した。この
結果は、本発明の薬剤が、予め凝集させたアミリンによ
って惹起される細胞毒性の抑制にも効果があることを示
している。
【0057】
【表4】
【0058】[実施例5]上記参考例3で得られたアミ
ロイドβ1−40蛋白を80μMの濃度となるよう2回
脱イオン水に溶解した後、等量の2×PBS溶液を加え
て40μMのペプチド溶液を得た。この溶液をエッペン
ドルフチューブに100μlずつ分注した。次に20m
MとなるようDMSOに溶解した被験化合物1μlを、
上記チューブにtriplicateで加えて撹拌し
た。コントロールとして、DMSOのみを1μlずつ3
本のチューブに加えた。これらの溶液を37℃で7日間
インキュベートした。次にこれらの溶液を100,00
0×gで20分間遠心し、凝集ペプチドを沈降させた。
上清を除去した後、ペレットに上清と等量のPBSを加
えて懸濁し、凝集ペプチド溶液を得た。この溶液10μ
lを細胞培養液200μlに加え、参考例2の方法に従
って、その細胞毒性(MTT還元能低下作用)を測定し
た。
【0059】表5に示すように被験化合物9および被験
化合物11はアミロイドβ1−40蛋白が引き起こす細
胞のMTT還元能低下を抑制した。一方、かかる化合物
単独では細胞のMTT還元能に何ら影響を与えなかっ
た。この結果は、本発明の薬剤が、アミロイドβ1−4
0蛋白による細胞毒性の抑制効果を有することを示して
いる。
【0060】
【表5】
【0061】[実施例6]上記参考例3で得られたアミ
ロイドβ1−40蛋白を80μMの濃度となるよう2回
脱イオン水に溶解した後、等量の2×PBS溶液を加え
て40μMのペプチド溶液を得た。この溶液を37℃で
7日間インキュベートし、ペプチドを凝集させた。この
凝集したペプチド溶液を100μlずつエッペンドルフ
チューブに分注した。次に20mMの濃度となるようD
MSOに溶解した被験化合物1μlを、上記チューブに
triplicateで加えて撹拌した。コントロール
として、DMSOのみを1μlずつ3本のチューブに加
えた。これらの溶液を37℃でさらに7日間インキュベ
ートした。次に、これらの溶液を100,000×gで
20分間遠心し、凝集ペプチドを沈降させた。上清を除
去した後、ペレットに上清と等量のPBSを加えて撹拌
し、凝集ペプチドの懸濁液を得た。この懸濁液10μl
を細胞培養液200μlに加え、参考例2の方法に従っ
て、その細胞毒性(MTT還元能低下作用)を測定し
た。表6に示すように、被験化合物9および被験化合物
11は、凝集したアミロイドβ1−40蛋白が引き起こ
す細胞のMTT還元能低下を抑制した。この結果は、本
発明の薬剤が、予め凝集させたアミロイドβ蛋白の細胞
毒性の抑制にも効果があることを示している。
【0062】
【表6】
【0063】
【発明の効果】このように、本発明の前記式[I]で表
されるチオナフタレン誘導体またはその薬学的に許容さ
れる塩を有効成分として含有する薬剤は、代表的なアミ
ロイド蛋白であるアミリンおよびアミロイドβ蛋白等の
凝集を阻害する作用を有している。さらに、本発明の薬
剤は、かかるアミロイド蛋白により惹起される細胞毒性
を抑制する作用を有している。したがって、本発明の薬
剤は、アミロイド蛋白の凝集阻害剤として有用であり、
特定臓器へのアミロイド沈着を特徴とする疾病、たとえ
ばアルツハイマー病、II型糖尿病などの治療薬または予
防薬として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/235 A61K 31/235 31/275 AED 31/275 AED 31/38 31/38 31/41 31/41 31/42 31/42 31/425 31/425 31/44 31/44 C07D 213/50 C07D 213/50 // C07C 323/21 C07C 323/21 323/56 7419−4H 323/56 323/60 323/60 C07D 257/04 C07D 257/04 C 257/06 257/06 277/24 277/24 (72)発明者 遠藤 則明 東京都日野市旭が丘4丁目3番2号 帝人 株式会社東京研究センター内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式[I] 【化1】 [式中、Rは水酸基または−COOR4(ここで、R4
    水素原子、置換もしくは非置換のC1−C10アルキル
    基、置換もしくは非置換のC3−C10アルケニル基、ま
    たは置換もしくは非置換のC3−C10環状アルキル基を
    表す)で置換されたC1−C5のアルキル基、置換もしく
    は非置換のアリール基、複素環基、−COR5で表され
    る基(ここで、R5は置換もしくは非置換のC1−C5
    ルキル基、置換もしくは非置換のアリール基、または複
    素環基を表す)、−CONHR6で表される基(ここ
    で、R6は置換もしくは非置換のC1−C5アルキル基、
    置換もしくは非置換のアリール基、または複素環基を表
    す)、またはシアノ基を表し、 R1およびR2はそれぞれ独立に、水素原子、C1−C5
    ルキル基、またはフェニル基を表し、 R3は、水素原子、C1−C5アルキル基、または−CO
    7で表される基(ここで、R7は−OR81、−R82もし
    くは−NR83 2を表し、R81、R82およびR83はそれぞ
    れC1−C4アルキル基を表す)]で表されるチオナフタ
    レン誘導体またはその薬学的に許容される塩を有効成分
    として含有する、アミロイド蛋白の凝集および/または
    沈着阻害剤。
  2. 【請求項2】 上記式[I]において、R1およびR2
    それぞれ独立に水素原子またはC1−C5アルキル基であ
    る請求項1に記載のアミロイド蛋白の凝集および/また
    は沈着阻害剤。
  3. 【請求項3】 上記式[I]おいて、Rが−COR5
    表される基(ここで、R5は置換もしくは非置換のC1
    5アルキル基、置換もしくは非置換のアリール基、ま
    たは複素環基を表す)である請求項1または請求項2に
    記載のアミロイド蛋白の凝集および/または沈着阻害
    剤。
  4. 【請求項4】 上記式[I]おいて、Rが−CONHR
    6で表される基(ここで、R6は置換もしくは非置換のC
    1−C5アルキル基、置換もしくは非置換のアリール基、
    または複素環基を表す)である請求項1または請求項2
    に記載のアミロイド蛋白の凝集および/または沈着阻害
    剤。
  5. 【請求項5】 アミロイド蛋白がアミリンおよび/また
    はアミロイドβ蛋白である請求項1から請求項4のいず
    れかに記載のアミロイド蛋白の凝集および/または沈着
    阻害剤。
  6. 【請求項6】 上記式[I]で表されるチオナフタレン
    誘導体またはその薬学的に許容される塩を有効成分とし
    て含有する、アミロイド蛋白によって惹起される細胞毒
    性の抑制剤。
  7. 【請求項7】 上記式[I]において、R1およびR2
    それぞれ独立に水素原子またはC1−C5アルキル基であ
    る請求項6に記載のアミロイド蛋白によって惹起される
    細胞毒性の抑制剤。
  8. 【請求項8】 上記式[I]おいて、Rが−COR5
    表される基(ここで、R5は置換もしくは非置換のC1
    5アルキル基、置換もしくは非置換のアリール基、ま
    たは複素環基を表す)である請求項6または請求項7に
    記載のアミロイド蛋白によって惹起される細胞毒性の抑
    制剤。
  9. 【請求項9】 上記式[I]おいて、Rが−CONHR
    6で表される基(ここで、R6は置換もしくは非置換のC
    1−C5アルキル基、置換もしくは非置換のアリール基、
    または複素環基を表す)である請求項6または請求項7
    に記載のアミロイド蛋白によって惹起される細胞毒性の
    抑制剤。
  10. 【請求項10】 アミロイド蛋白がアミリンおよび/ま
    たはアミロイドβ蛋白である請求項6から請求項9のい
    ずれかに記載のアミロイド蛋白によって惹起される細胞
    毒性の抑制剤。
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