JPH0995132A - ガラスのストッパー構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車のキャブのドアガラスをウインドレギ
ュレータに連結する際のドアガラスの落下を防止し、組
立作業性の向上と安全性を確保する簡便構造のガラスの
ストッパー構造を提供する。 【解決手段】 ドアガラス９の下端部に固着されるガラ
スホルダ１はドアガラス９に固着されるブロック２の下
端面６をガイドレール１１の上面１２に乗せて支持さ
れ、取付板３の内面７をガイドレール１１の側面１３に
当てると共に、ブロック２の下端面６側に張り出して形
成される張り出し部５の先端部の係止爪４をガイドレー
ル１１の上面１２の縁部１５に係着してガイドレール１
１に支持される。以上の構造によりガラスホルダ１はガ
イドレール１１にずれ落ち防止されて確実に保持され
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のドアガラ
スをウインドレギュレータに固定する部位に配設され、
ドアガラスの取り付け時における落下を防止するに好適
なガラスのストッパー構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】図３に示すように、自動車のキャブ２０
の側面に配置されるドア２１のドアガラス９は、ドア２
１の内部に配置されるウインドレギュレータ（図略）に
連結される。その連結は、ドアガラス９の下端部に固着
されるガラスホルダ１ａ，２２を前記ウインドレギュレ
ータの上端部に配置されるガイドレール１１ａ（図４）
に締結して行う。即ち、図４に示すように、ドアガラス
９の下端部に固着されるガラスホルダ１ａ，２２をガイ
ドレール１１ａに締結して行う。より具体的に説明する
と、図４に示すように、ガラスホルダ１ａはドアガラス
９の下端部に嵌まり込んで接着材等により固着されるブ
ロック２ａと、その下方側に一体的に連結される取付板
３ａとからなり、取付板３ａにはねじ孔２３が螺刻され
る。一方、ガイドレール１１ａは、上面１２ａおよび下
面１４ａとこれ等を連結する側面１３ａとを折曲成形し
た横断面形状がチャンネル状のものからなる。前記構造
のガラスホルダ１ａをガイドレール１１ａに締結するに
は図４に示すように、ブロック２ａの平坦な下端面６ａ
をガイドレール１１ａの上面１２ａに乗せつつ取付板３
ａをガイドレール１１ａの側面１３ａに当て、ガイドレ
ール１１ａの取付孔１６ａに挿入したボルト２４を取付
板３ａのねじ孔２３に螺着してガラスホルダ１ａをガイ
ドレール１１ａに密接せしめて固持することにより行
う。なお、ドアガラス９の下端部に固着されるもう１つ
のガラスホルダ２２も前記とほぼ同様な方法によりガイ
ドレール１１ａ側に締結されるが、以下の説明ではガラ
スホルダ１ａ側についてのみ説明する。

【０００３】ドアガラスをウインドレギュレータに固定
するための公知技術として特開平７−１７２４３号公報
が上げられる。この「自動車のドアの窓底部と窓リフト
の慴動部との連結装置」は、窓底部（６）側に設けた雌
部（８）にノッチ（１３）を設け、慴動部（４）側に設
けた雄部（１２）にノッチ（１３）を当接せしめてドア
の前後方向の位置合わせをし窓リフト部のセンタリング
を行うものである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】実際上、ドアガラス９
をウインドレギュレータに連結する場合には、比較的重
量物のドアガラス９を手で把持し、ドア２１側に予め装
着されているウインドレギュレータのガイドレール１１
ａ上にドアガラス９に固着しているガラスホルダ１ａを
乗せ、ガラスホルダ１ａとガイドレール１１ａとの位置
合わせをしながらボルト２４を取付板３ａのねじ孔２３
に螺合する作業が必要になる。この場合、図５に示すよ
うに、ドアガラス９の把持具合によりドアガラス９の内
面側から外面側に向け矢印Ｂで示す力が作用する。その
ため、図５に示すようにガラスホルダ１ａのブロック２
ａの下端面６ａがガイドレール１１ａの上面１２ａから
すべり外れ、ドアガラス９が落下する問題点が起り易
い。そのため、ドアガラス９の落下を防止しながらボル
ト２４のねじ孔２３への挿入作業を行うなどの気づかい
が必要になる。従って、組み付け作業がきわめてやり難
い。また、重量物のドアガラス９の組み立て時における
落下はきわめて危険であり、かつドアガラス９やその周
辺の部材に損傷を与えるという問題点もある。

【０００５】前記した特開平７−１７２４３号公報の公
知技術はドアの窓リフト部のセンタリングを自動化し、
ドア組立ラインの組立時間を短縮するだけのものであ
り、本発明の主眼点である組み立て時におけるドアガラ
スの落下防止は全然目的としておらず、構造上において
もドアの前後方向の位置合わせを有する内容以外は相異
するものである。

【０００６】本発明は、以上の問題点を解決するもの
で、組み立て時におけるドアガラスの落下を防止すると
共に、ガラスホルダとガイドレールとの位置合わせが容
易にでき、組み立て作業性が向上し、安全作業ができる
ガラスのストッパー構造を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、以上の目的を
達成するために、キャブのドアガラスの下端部に固着さ
れるガラスホルダをウインドレギュレータの上端部に設
けられているチャンネル状のガイドレールに固定するた
めのガラスのストッパー構造であって、前記ガラスホル
ダは、前記ドアガラスの下端部に固着されると共に前記
ガイドレールの上面に搭載されるブロックと、該ブロッ
クの下端面から延設され前記ガイドレールの側面に当接
して固定される取付板とを備え、前記ブロックの下端面
側に前記ガイドレールの上面の縁部に係着する係止爪が
一体的に形成されるガラスのストッパー構造を構成する
ものである。更に具体的に、前記係止爪は、前記ブロッ
クの側面から張り出して形成される張り出し部の先端部
に形成され、前記取付板が前記ガイドレールの側面に当
接した状態で前記係止爪と前記ガイドレールの上面の縁
部との間隙がゼロ又は微少隙間を有するべく形成される
ガラスのストッパー構造を特徴とするものである。

【０００８】ドアガラス側に固着されたガラスホルダは
そのブロックの平坦な下端面をガイドレールの上面に乗
せ、取付板をガイドレールの側面に当接することにより
ガイドレール上に支持されると共に、ブロックの下端面
側に設けられた係止爪をガイドレールの上面の縁部に係
着することによりガイドレール上に保持される。取付板
がガイドレール側面に当接した状態で係止爪とガイドレ
ールの上面の縁部との間には隙間がゼロか又は若干の隙
間が形成されるため、ガラスホルダは係止爪が縁部に当
って落下防止される。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明のガラスのストッパ
ー構造を図面を参照して詳述する。図１に示すように、
ドアガラス９の下端部にはガラスホルダ１が固着され
る。ガラスホルダ１は、凹溝８内に嵌入されたドアガラ
ス９を挾持して接着材等によりドアガラス９の下端部に
固着されるブロック２と、その下端面６から下方に延設
されて一体的構造に形成される取付板３とを備えるもの
からなる。ブロック２の下端面６側には側方に張り出す
張り出し部５が一体的に形成される。なお、張り出し部
５の下面はブロック２の下端面６と同一面上に形成され
る。張り出し部５の先端部には係止爪４が下方を向いて
突起して形成される。また、取付板３にはボルト挿入孔
１０が貫通形成される。

【００１０】一方、ガイドレール１１は上面１２，側面
１３および下面１４を夫々折曲形成するチャンネル状の
横断面を有するものからなり、側面１３には取付孔１６
が貫通形成される。

【００１１】図２は、以上の構造のガラスホルダ１をガ
イドレール１１に固定した状態を示す。図２に示すよう
に、ガラスホルダ１の取付板３はガイドレール１１の側
面１３にその内面７を当接するが、その当接した状態に
おいて張り出し部５の係止爪４の内面とガイドレール１
１の縁部１５との間にはゼロ又は微少隙間の間隔が保持
されるように形成される。また、ブロック２および張り
出し部５の下端面６がガイドレール１１の上面１２に当
接した状態でガラスホルダ１のボルト挿入孔１０とガイ
ドレール１１の取付孔１６とは合致する位置に位置決め
される。

【００１２】次に、以上の構造のガラスホルダ１とガイ
ドレール１１との連結方法を説明する。まず、前記した
ように、ドアガラス９の下端部にガラスホルダ１のブロ
ック２の凹溝８を嵌入し接着材等により固定する。この
状態でガラスホルダ１をガイドレール１１に接近させる
とガラスホルダ１の取付板３の内面７がガイドレール１
１の側面１３に当り、次いでブロック２および張り出し
部５の下端面６がガイドレール１１の上面１２に当る。
同時に張り出し部５の先端部の係止爪４がガイドレール
１１の上面１２の縁部１５に係合する。係止爪４は下端
面６から突起して形成されているため係止爪４は縁部１
５にひっかかり、外れ止め機能が生ずる。即ち、ガイド
レール１１はガラスホルダ１の取付板３と係止爪４とに
より挾持される。この状態でボルト１７をボルト挿入孔
１０および取付孔１６に挿入し、ワッシャ１９を介して
ナット１８でボルト１７を緊締することによりガラスホ
ルダ１はガイドレール１１上に固定される。

【００１３】以上の説明において、係止爪４は張り出し
部５の先端部に一体的に形成されているが、別体のもの
を固着してもよい。また、ボルト１７はナット１８およ
びワッシャ１９により固定されるが、ガラスホルダ１の
取付板３にねじ孔を設け、ボルト１７と螺合するもので
もよい。また、張り出し部５および係止爪４の幅寸法は
図１に示す例ではブロック２の幅寸法と同一寸法である
が、相異するものでもよい。

【００１４】

【発明の効果】本発明のガラスのストッパー構造によれ
ば次のような顕著な効果を発する。 １）ドアガラスの下端部に固着されるガラスホルダの下
端面側にガイドレールの上面の縁部に係止する係止爪を
設けることにより、ガラスホルダがガイドレールに保持
され、すべり落ちる等のトラブルが生じない。このた
め、ドアガラスの組み付けが容易にでき、組立性と安全
性の向上が図れる。 ２）ガイドレールを係止爪と取付板で挾持した状態でガ
ラスホルダはガイドレールに支持されるため、組み立て
作業中および組み立て終了後においても確実に係着およ
び固着され安全性の向上が図れる。 ３）係止爪はガラスホルダと一体的構造のものからな
り、安価に実施できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のガラスのストッパー構造のガラスホル
ダとガイドレールとの構造を示す斜視図。

【図２】図１のＡ−Ａ断面位置におけるガラスホルダと
ガイドレールとの連結構造を示す断面図。

【図３】自動車のキャブまわりの構造を示す斜視図。

【図４】従来のドアガラスとガイドレールとの連結構造
を示す断面図。

【図５】従来の問題点を説明するためのドアガラスのガ
ラスホルダまわりの断面図。

【符号の説明】 １ ガラスホルダ ２ ブロック ３ 取付板 ４ 係止爪 ５ 張り出し部 ６ 下端面 ７ 内面 ８ 凹溝 ９ ドアガラス １０ ボルト挿入孔 １１ ガイドレール １２ 上面 １３ 側面 １４ 下面 １５ 縁部 １６ 取付孔 １７ ボルト １８ ナット １９ ワッシャ ２０ キャブ ２１ ドア

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 キャブのドアガラスの下端部に固着され
   るガラスホルダをウインドレギュレータの上端部に設け
   られているチャンネル状のガイドレールに固定するため
   のガラスのストッパー構造であって、前記ガラスホルダ
   は、前記ドアガラスの下端部に固着されると共に前記ガ
   イドレールの上面に搭載されるブロックと、該ブロック
   の下端面から延設され前記ガイドレールの側面に当接し
   て固定される取付板とを備え、前記ブロックの下端面側
   に前記ガイドレールの上面の縁部に係着する係止爪が一
   体的に形成されることを特徴とするガラスのストッパー
   構造。
2. 【請求項２】 前記係止爪は、前記ブロックの側面から
   張り出して形成される張り出し部の先端部に形成され、
   前記取付板が前記ガイドレールの側面に当接した状態で
   前記係止爪と前記ガイドレールの上面の縁部との間隙が
   ゼロ又は微少隙間を有するべく形成されてなる請求項１
   に記載のガラスのストッパー構造。