JPH0993464A - 表示装置 - Google Patents

表示装置

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JPH0993464A
JPH0993464A JP7249978A JP24997895A JPH0993464A JP H0993464 A JPH0993464 A JP H0993464A JP 7249978 A JP7249978 A JP 7249978A JP 24997895 A JP24997895 A JP 24997895A JP H0993464 A JPH0993464 A JP H0993464A
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JP7249978A
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Hajime Washio
一 鷲尾
Yoshifumi Shimodaira
美文 下平
Tetsuya Muraoka
哲也 村岡
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  • Picture Signal Circuits (AREA)
  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)
  • Controls And Circuits For Display Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 極めて良好な再現性で表示を行うことが可能
なγ特性を有する表示装置を提供する。 【解決手段】 入力信号電圧値と輝度値との関係におい
て、高輝度域および低輝度域で入力信号電圧値に飽和領
域が存在するS字の形状の階調再現特性を持つメモリテ
ーブルを階調再現特性変換メモリテーブル部24に備え
させ、コントローラ部25にて階調再現特性変換メモリ
テーブル部24の、S字の形状の階調再現特性を持つメ
モリテーブルを用いるよう制御した場合に、表示信号を
そのS字の形状の階調再現特性で変換させ、その変換さ
れた信号により表示部32を表示させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、映像信号に基づい
て情報を表示するCRTや液晶表示装置などの表示装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】上述したCRTにおけるその駆動電圧と
発光輝度との関係は、駆動電圧のレベルが低い領域では
高い領域に比較して発光強度が緩慢になることが知られ
ている。従って、CRTにおいて、その最大輝度で正規
化した相対輝度値と、最大入力信号電圧で正規化した入
力信号電圧値との関係は、輝度値=(入力信号電圧値)
2. 2で表現され、この関係を有する中間調再現特性(階
調再現特性)をγ特性と呼んでいる。このときの入力信
号電圧値の乗数をγ値と呼び、この場合のγ値(表示装
置のγ値)は2.2となる。
【0003】一方、通常のテレビ放送や各種ビデオソー
スの表示信号は、CRTを通じて視感的に自然な輝度表
現が確保されるように処理されている。すなわち、カメ
ラ等で撮影するとき、低い輝度値の領域では入力信号電
圧を伸長し、高い輝度値では入力信号電圧を圧縮した状
態で形成されている。従って、入力信号電圧はCRTの
γ特性の逆特性を有しており、輝度値=(入力信号電
圧)1/2.2と表すことができる。このγ値は入力信号
(表示信号)の持つ値である。
【0004】図8は、上述した表示装置のγ値と入力信
号の持つγ値との関係をまとめたグラフである。入力信
号電圧値と輝度値とにつき、それぞれの最大値で正規化
したときの相対値で表した、相対入力信号電圧値(横
軸)と相対輝度値(縦軸)との関係を示している。図
中、線(a)は輝度値=(入力信号電圧)2.2の場合、
つまり表示装置のγ値である。また、線(b)は輝度値
=(入力信号電圧値)1/2. 2の場合、入力信号の持つγ
値である。この図より理解されるように、上述したよう
に、表示装置のγ値と入力信号の持つγ値とは逆特性と
なっている。
【0005】ところで、このようなγ値を持った表示装
置と表示信号とによって表示される画像は、図9に示す
ような関係となる。この図は、カメラに入力される輝度
と表示装置に出力される輝度とを、それぞれの最大値で
正規化して表しており、横軸に相対入力輝度値を、縦軸
に相対出力輝度値をとっている。
【0006】この図より理解されるように、相対入力輝
度値と相対出力輝度値の関係は直線となっている。この
線をシステム全体でのγ特性と呼び、このときのシステ
ム全体でのγ値は1.0となる。
【0007】このようにシステム全体でのγ値が1.0
であること、すなわち階調再現特性の傾きが1であるこ
とは、表示装置にはカメラの前の被写体が階調情報を崩
すことなく映し出されているということを示している。
しかし、自然界(被写体のある環境)の明るさのダイナ
ミックレンジと、表示装置の表現可能な明るさのダイナ
ミックレンジとの差は非常に大きい。したがって、表示
装置では自然界のそのままの情報を表現することはでき
ない。
【0008】そこで、表示装置の表示をより自然に近づ
けるために、中間調再現特性を工夫し、表示特性を向上
させる試みがなされている。例えば、画像の入力内容に
よりγ値を変える方法が提案され(特開平6−1781
53号や特開平6−230760号)、また、CRTと
比較して明るさのダイナミックレンジが狭い液晶表示装
置に対して階調再現特性を変える方法が提案されている
(特開平6−46289号)。更に、表示信号の輝度信
号の振幅の状態により輝度信号に階調補正を施し、視認
性を向上させる方法が提案されている(特開平4−22
9788号)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た種々の提案技術の場合は、γ特性における階調再現特
性の補正を施して画質を向上させる試みは行われている
ものの、画質として最適なγ特性の物理量であるγ値や
階調再現特性の形状の定量化がなされていない。このた
め、どのようなγ値や形状の階調再現特性を採用すれば
よいのかが不明であり、再現性のよい表示を行う技術を
改良すべき余地が残っていた。
【0010】本発明は、このような従来技術の課題を解
決すべくなされたものであり、極めて良好な再現性で表
示を行うことが可能なγ特性を有する表示装置を提供す
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の表示装置は、入
力信号電圧値と輝度値との関係において、高輝度域およ
び低輝度域で入力信号電圧値に飽和領域が存在するS字
の形状の階調再現特性を持つ構成となっており、そのこ
とにより上記目的が達成される。
【0012】前記階調再現特性は、入力信号電圧値と輝
度値のそれぞれの最大値で正規化した相対値で表した相
対入力信号電圧値と相対輝度値との関係において、80
%以上の相対入力信号電圧値で最高輝度となって飽和し
たS字の形状を呈しているようにするのがよい。更に、
前記階調再現特性は、75%の相対入力信号電圧値で6
0%の相対輝度値を通るS字の形状となっているように
するのが好ましい。
【0013】本発明の表示装置において、入力信号と出
力信号との関係を示される、システム全体のγ値が1.
26となっているようにすることができる。
【0014】本発明の表示装置において、表示媒体に液
晶を用いた表示装置であって、該液晶の電圧−透過率特
性において入力電圧に拘らず透過率の変化しない高透過
率領域および低透過率領域を用いて、前記S字の形状の
階調再現特性が得られている構成とすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】先ず、本発明で用いる階調再現特
性につき説明する。
【0016】本願出願人は、階調再現特性の形状をパラ
メータとして画質の主観評価を行った。画質評価実験
は、CCIR勧告500−5にのっとった測定条件・実
験方法を用いた。評価を行う被験者は成年男子15名と
した。評価画像は5種類のITEJディジタル標準画像
をそれぞれ、図1に示す7種類の形状の階調再現特性を
用いて表示した。図1において、横軸は相対入力信号電
圧値を、縦軸は相対輝度値をそれぞれ示している。評価
方法は、被験者一人毎に評価画像を1種類につきランダ
ムに5回表示し、次の5段階の評価語を用いて行なう方
法である。ここで評価語とは「A:非常に良い」「B:
良い」「C:普通」「D:悪い」「E:非常に悪い」の
5種類である。
【0017】この測定の結果を系列カテゴリ法という手
法でデータ処理を行った。この系列カテゴリ法とは、上
記評価語の間の心理的距離と心理尺度値を求め、画像の
評価結果が心理的にどの位置にあるかを求める方法であ
る。その結果を図2に示す。この図において、横軸には
図1の階調再現特性の種類(a〜g)をとり、縦軸の左
側は、処理により得られた評価値の心理尺度(評価尺
度)を、縦軸の右側は評価語の中央の評価尺度値をとっ
ている。
【0018】これら図1および図2より理解されるよう
に、図1の階調再現特性bが最も良い画質であると評価
された。
【0019】本発明は、上記実験結果を反映させること
により視認性の向上を図っている。すなわち、図1の階
調再現特性bに示すように、高輝度および低輝度におい
て飽和したS字状の階調再現特性を使用する。この場合
において、高輝度側において相対輝度値が飽和、つまり
100%またはそれに近い値で一定値となる相対入力信
号電圧値は80%以上が好ましい。80%以上にする理
由は、これにより低い相対入力信号電圧値の場合は、表
示状態が劣化してしまうからである。一方、低輝度側で
相対輝度値が飽和している部分については、暗い表示を
行っており、厳密な相対入力信号電圧値の限界について
の規制は不要である。
【0020】また、この階調再現特性の飽和領域を除く
部分は、高低の飽和領域となる相対入力信号電圧値の%
幅に応じた傾きを有するが、本発明において好適に使用
し得る階調再現特性としては、前記飽和領域を除く部分
における相対入力信号電圧値と相対輝度値との関係が、
相対入力信号電圧値が75%のとき相対輝度値が60%
となる特性がよい。このようにすると、表示装置を含む
システム全体でのγ値を1.26とすることができ、結
果として、視認性が極めて向上する。
【0021】以下に、上述の階調再現特性bにより視認
性の向上が図られる表示装置の実施形態につき、具体的
に説明する。
【0022】(実施形態1)図3に本実施形態に係る表
示装置の構成を示す。この表示装置は、大きく分けて、
アナログ信号前処理部20と、デジタル信号処理部30
と、アナログ信号後処理部40とからなる。
【0023】アナログ信号前処理部20は、通常のテレ
ビ放送や各種ビデオソースに使用されているコンポジッ
ト信号を入力する入力端子1と、Y/C信号やRGB信
号のコンポーネント信号を入力する入力端子2〜6とか
らなる入力部を備え、様々な入力信号に対して対応がで
きるようになっている。また、アナログ信号前処理部2
0は、前記コンポジット信号を輝度信号(Y信号)と色
差信号(C信号)に分けるY/C分離部7と、その色差
信号をI信号(R−Y信号)とQ信号(B−Y信号)に
分けるIQ復調部8と、RGB信号をYIQ信号に変換
するYIQマトリクス部9と、YIQ信号のそれぞれを
クランプするクランプ部10〜12と、YIQ信号をシ
リアルパラレル変換するためのアナログスイッチ部13
とを有するして構成されている。
【0024】以下に、アナログ信号前処理部20の動作
内容を説明する。入力された信号のうち、コンポジット
信号はY/C分離部7でY信号とC信号に分離され、C
信号はさらに次段のIQ復調部8でI(R−Y)信号と
Q(B−Y)信号とに分離される。また、コンポーネン
ト信号のY/C信号としては、Y信号とC信号とが各々
入力端子2と3に入力される。C信号は、次段のIQ復
調部8でI信号とQ信号に分離される。また、RGB信
号は、各信号が各々入力端子4、5、6に入力され、Y
信号を変調するため次段のYIQマトリクス部9により
YIQ信号に変換される。それぞれの入力信号がYIQ
信号に変換された後、クランプ部10〜12でペデスタ
ルレベルにクランプされ、次段のアナログスイッチ部1
3によりパラレルシリアル変換が施され、デジタル信号
処理部30へ出力される。
【0025】デジタル信号処理部30は、アナログデジ
タル変換を行うA/D変換部21と、Y信号だけを後述
の階調再現特性変換メモリテーブル部24へ入力するた
めのデータセレクタ部22と、このデータセレクタ部2
2から入力されたY信号に、所望の階調再現特性を付与
する処理を行うための階調再現特性変換メモリテーブル
部24と、YIQのそれぞれの信号を再び時系列になら
べるためのデータラッチ部23と、データセレクタ部2
2により選択されたデータのデジタルアナログ変換を行
うD/A変換部26と、以上のデジタル信号部を制御す
るコントローラ部25により構成されている。
【0026】次に、デジタル信号処理部30の動作内容
を説明する。A/D変換部21に入力された信号は、ア
ナログデジタル変換されたのち、次段のデータセレクタ
部22でY信号は階調再現特性変換メモリテーブル部2
4に入力され、IQ信号はデータラッチ部23に入力さ
れる。それぞれのデータは、データラッチ部23と階調
再現特性変換メモリテーブル部24とで出力制御を受け
て出力される。本実施形態例では、階調再現特性変換メ
モリテーブル部24は、通常使用しているγ値が2.2
のγ特性と図1の階調再現特性bとの2つの階調再現特
性変換メモリテーブルを持つ。この2つのメモリテーブ
ルのどちらを使用して階調再現特性変換を行うかは、コ
ントローラ部25により使用者が任意に選択できる。こ
のとき、各メモリテーブルの使用による入出力は、図4
に示すような関係を持つ。つまり、通常使用しているγ
値が2.2のγ特性のメモリテーブルを用いる場合は、
システム全体のγ値が1.0となり、図1の階調再現特
性bのメモリテーブルを用いる場合はシステム全体のγ
値が1.26となる。なお、図4において、横軸は8b
itのレベルのデジタル入力を、縦軸はその入力に応じ
て出力される8bitのレベルのデジタル出力を示す。
【0027】次に、データラッチ部23および階調再現
特性変換メモリテーブル部24から出力されたデータ
は、D/A変換部26によりシリアルパラレル変換を施
され、YIQ信号に分解された信号はそれぞれデジタル
アナログ変換され、アナログ信号後処理部40へ出力さ
れる。
【0028】アナログ信号後処理部40は、YIQ信号
をRGB原色信号に変換するデコーダ部31と表示部3
2とを備えており、最後の表示部32にRGB原色信号
が入力され、使用者に対して視認性の優れた画像を表示
することが可能となる。
【0029】この実施形態1においては、γ値が2.2
のγ特性のメモリテーブルの他に、図1の階調再現特性
bのメモリテーブルを用いているが、後者のメモリテー
ブルには、上述したように高輝度および低輝度において
飽和したS字状となっている複数の階調再現特性の一つ
を使用することができる。この場合においても、高輝度
側において相対輝度値が飽和となる相対入力信号電圧値
が80%以上の階調再現特性が好ましい。更に、飽和領
域を除く部分における相対入力信号電圧値と相対輝度値
との関係が、相対入力信号電圧値が75%のとき相対輝
度値が60%となる特性のものがよい。
【0030】(実施形態2)本実施形態は、映像信号の
輝度信号をアナログ・ディジタル変換することなく階調
再現特性を変えることを実現する場合である。
【0031】図5は本実施例2に係る表示装置の構成を
示している。図5において、図3と同様の信号処理を行
う部分には同一符号を付している。この表示装置は、コ
ンポジット信号を入力する入力端子1と、Y/C信号や
RGB信号のコンポーネント信号を入力する入力端子2
〜6とからなる入力部を備え、様々な入力信号に対して
対応ができるようになっている。また、この表示装置
は、コンポジット信号を輝度信号(Y信号)と色差信号
(C信号)に分けるY/C分離部7と、色差信号をI信
号(R−Y信号)とQ信号(B−Y信号)に分けるIQ
復調部8と、RGB信号をYIQ信号に変換するYIQ
マトリクス部9とを備える。ここまでの構成と動作は、
実施形態1の場合と同様である。
【0032】さらに、この表示装置は、階調補正回路1
4と、階調補正を行うか否かを使用者が選択するコント
ローラ部25と、YIQ信号をRGB信号に変換するデ
コーダ部31と、表示部32とを備えている。
【0033】次に、階調補正回路14の構成を説明す
る。この階調補正回路14は、図6に示すように、入力
端子(VIN)と出力端子(VOUT)との間にオペアンプ
1(OP1 )が設けられ、オペアンプ1(OP1 )と入
力端子(VIN)との間の配線には、ダイオード1(D
1 )および抵抗2(R2 )の直列回路と、同様のダイオ
ード2(D2 )および抵抗3(R3 )の直列回路とが並
列に接続され、これらが接続された前記配線部分よりも
入力端子(VIN)側に抵抗1(R1 )が設けられてい
る。上記2つの直列回路のダイオード1(D1 )と(D
2 )の先には、コントローラ部25からの信号をうけ動
作するスイッチ(SW)が接続され、このスイッチ(S
W)の切り替えにより、2つの直列回路の一方(左側)
には直流電源1(E1 )と直流電源3(E3 )との片方
が与えられ、他方(右側)の直列回路には直流電源2
(E2 )と直流電源4(E4 )との片方が与えられる。
また、一方(左側)の直列回路に直流電源3(E3 )が
与えられるときは、他方(右側)の直列回路には直流電
源4(E4 )が与えられ、一方(左側)の直列回路に直
流電源1(E1 )が与えられるときは、他方(右側)の
直列回路には直流電源2(E2 )が与えられる構成にな
っている。
【0034】上記直流電源1は、輝度の低い部分で階調
再現特性にS字の形状を持たせるために、本実施形態2
では相対入力信号電圧値において40%の時の電圧値
(V low)と同値の大きさを持つ。また、直流電源2
は、階調再現特性にS字の形状を持たせるために、本実
施形態2では相対入力信号電圧値において80%の時の
電圧値(Vhigh)と同値の大きさを持つ。また、直流電
源3と4は入力信号の最大値より大きい値としておく。
【0035】次に、この階調補正回路14の動作内容を
説明する。実施形態1と同様に、各種映像信号がY/C
分離部7により分離された輝度信号と色差信号とのう
ち、輝度信号は階調補正回路14に入力される。階調補
正回路14は、相対入力信号電圧値で40%以下の場合
は、ダイオード1には電流が流れず、入力がそのまま出
力となる。相対入力信号電圧値が40%を越えると、ダ
イオード1が導通状態になり、抵抗1(R1 )と抵抗2
(R2 )により出力が変化する。一方、相対入力信号電
圧値が80%を越えると、ダイオード2が導通状態とな
り、抵抗1(R1)と抵抗2(R2 )と抵抗3(R3
により電圧が分圧され、出力が変化する。このような出
力変化は、高輝度および低輝度において飽和し、高輝度
側で飽和する相対入力信号電圧値が80%のS字状の階
調再現特性を使用した場合と同様の階調再現特性とな
る。なお、直流電源2は、相対入力信号電圧値において
80%以上の時の電圧値(Vhigh)と同様の大きさを持
つようにすると、高輝度側で飽和する相対入力信号電圧
値が80%以上のS字状の階調再現特性となし得る。そ
して、この出力が、出力バッファであるオペアンプ1
(OP1 )を介してデコーダ部31へ与えられることに
より、所望の階調再現特性が得られる。このとき、各抵
抗(R1 、R2 、R3 )や、各ダイオード(1、2)な
どの電気特性を所定の値にすることにより、相対入力信
号電圧値と相対輝度値との関係が、相対入力信号電圧値
が75%のとき相対輝度値が60%となる階調再現特性
とすることが可能である。
【0036】また、階調補正回路14は、コントローラ
部25の制御によりスイッチ(SW)が切り替わると、
各ダイオード1と2は直流電源3と4に接続される。直
流電源3と4は入力信号の最大値より大きいため、各ダ
イオード1と2は動作せず、入力信号はそのまま出力さ
れる。したがって、補正されない従来の階調再現特性を
もつ信号が得られる。
【0037】このように本実施形態の表示装置では、階
調補正回路14の存在により、使用者は任意にどちらか
を選択することができる。最後に、色差信号と上記階調
補正された輝度信号とがデコーダ部31でRGB各色信
号に変換された後、使用者に対して視認性の優れた画像
を表示部32に表示することが可能となる。
【0038】(実施形態3)本実施形態は、本発明の階
調再現特性を有する液晶表示装置を実現する場合であ
る。
【0039】液晶表示装置に用いられる液晶が、図7に
示す電圧−透過率特性を持つことは良く知られている。
この特性を利用して、本実施形態の液晶表示装置を実現
している。
【0040】液晶表示装置においては、階調表示を行う
とき、図7の領域aを用いて表示信号の変化に応じて液
晶駆動電圧を変え、階調表示を行っている。これに対し
て、本実施形態3では、図7の領域bにおいて表示信号
の変化に応じて液晶駆動電圧を変え階調表示を行う。こ
のとき、図7のc点およびd点に、図1の階調再現特性
bでの飽和点を合わせる。これにより、高輝度および低
輝度において飽和したS字の形状を呈した階調再現特性
が得られる。この場合、液晶の材料を調整することによ
り、または、液晶駆動回路の電圧を、低い側において透
過率の変化する度合を小さくし、高い側において透過率
の変化する度合を大きくするように調整することによ
り、相対入力信号電圧値と相対輝度値との関係が、相対
入力信号電圧値が75%のとき相対輝度値が60%とな
る階調再現特性とすることが可能である。
【0041】以上の実施形態3により本発明を実現する
ことにより、表示品位のすぐれた液晶表示装置を提供す
ることができる。
【0042】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明による場合
には、従来では得ることのできなかった極めて良好な再
現性で表示を行うことが可能な表示装置を提供すること
が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いる階調再現特性を決定すべく、画
像主観評価実験を行うのに用いた各階調再現特性を示す
グラフである。
【図2】本発明に用いる階調再現特性を決定すべく、主
観評価実験を行った際の各階調再現特性の評価結果を示
す図である。
【図3】本発明の実施形態1に係る表示装置を示す回路
構成を示す図である。
【図4】図3の表示装置における階調再現特性変換メモ
リテーブル部に備わったメモリテーブルの入出力特性を
示す図である。
【図5】本発明の実施形態2に係る表示装置の回路構成
を示す図である。
【図6】図5の表示装置に備わった階調補正回路の回路
構成を示す図である。
【図7】本発明を適用した、実施形態3に係る液晶表示
装置における液晶の電圧−透過率特性を示すグラフであ
る。
【図8】入力信号と従来のCRTとが持つ中問調再現特
性を示す図である。
【図9】従来の表示装置のシステム全体での中間調再現
特性を示す図である。
【符号の説明】
1〜6 入力端子 7 Y/C分離部 8 IQ復調部 9 YIQマトリクス部 10〜12 クランプ部 13 アナログスイッチ部 14 階調補正回路 20 アナログ信号前処理部 21 A/D変換部 22 データセレクタ部 23 データラッチ部 24 階調再現特性変換メモリテーブル部 25 コントローラ部 26 D/A変換部 30 デジタル信号処理部 31 デコーダ部 32 表示部 40 アナログ信号後処理部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号電圧値と輝度値との関係におい
    て、高輝度域および低輝度域で入力信号電圧値に飽和領
    域が存在するS字の形状の階調再現特性を持つ構成とな
    っている表示装置。
  2. 【請求項2】 前記階調再現特性が、入力信号電圧値と
    輝度値のそれぞれの最大値で正規化した相対値で表した
    相対入力信号電圧値と相対輝度値との関係において、8
    0%以上の相対入力信号電圧値で最高輝度となって飽和
    したS字の形状を呈している請求項1に記載の表示装
    置。
  3. 【請求項3】 前記階調再現特性は、75%の相対入力
    信号電圧値で60%の相対輝度値を通るS字の形状とな
    っている請求項2に記載の表示装置。
  4. 【請求項4】 入力信号と出力信号との関係を示され
    る、システム全体のγ値が1.26となっている請求項
    3に記載の表示装置。
  5. 【請求項5】 表示媒体に液晶を用いた表示装置であっ
    て、該液晶の電圧−透過率特性において入力電圧に拘ら
    ず透過率の変化しない高透過率領域および低透過率領域
    を用いて、前記S字の形状の階調再現特性が得られてい
    る請求項1に記載の表示装置。
JP7249978A 1995-09-27 1995-09-27 表示装置 Withdrawn JPH0993464A (ja)

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JP7249978A JPH0993464A (ja) 1995-09-27 1995-09-27 表示装置

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