JPH0993118A - パストランジスタ論理回路 - Google Patents

パストランジスタ論理回路

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JPH0993118A
JPH0993118A JP7244402A JP24440295A JPH0993118A JP H0993118 A JPH0993118 A JP H0993118A JP 7244402 A JP7244402 A JP 7244402A JP 24440295 A JP24440295 A JP 24440295A JP H0993118 A JPH0993118 A JP H0993118A
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logic circuit
bar
channel mos
input
pass transistor
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JP7244402A
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Inventor
Norimitsu Sako
則光 迫
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Priority to US09/266,890 priority patent/US6194914B1/en
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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K19/00Logic circuits, i.e. having at least two inputs acting on one output; Inverting circuits
    • H03K19/02Logic circuits, i.e. having at least two inputs acting on one output; Inverting circuits using specified components
    • H03K19/173Logic circuits, i.e. having at least two inputs acting on one output; Inverting circuits using specified components using elementary logic circuits as components
    • H03K19/1733Controllable logic circuits
    • H03K19/1737Controllable logic circuits using multiplexers

Abstract

(57)【要約】 【課題】 パストランジスタ論理回路の特徴を活かし
て、動作速度の向上、低消費電力化及び素子数の低減を
図りながら、比較的複雑な論理も実現可能とする。 【解決手段】 パストランジスタM1及びM2による第
1の論理演算系統の出力と、パストランジスタM3及び
M4による第2の論理演算系統出力とは、多入力CMO
S論理回路、即ち2入力のNAND論理回路Gに入力さ
れている。このようにパストランジスタを用いた論理回
路の出力を多入力CMOS論理回路で受けるという構成
によって、動作速度の向上及び素子数の低減を図りなが
ら、比較的複雑な論理も実現可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入力の論理値に応
じて出力がオンオフするパストランジスタを、複数、直
列あるいは並列に接続することで、論理積演算や論理和
演算等を行なう回路を構成し、所望の論理回路を得るよ
うにしたことを特徴とするパストランジスタ論理回路に
係り、特に、パストランジスタのみで構成される論理回
路の論理演算系統のトランジスタ段数をより抑えること
で、動作速度を向上させながら、一方、比較的複雑な論
理も実現可能とし、特に従来のパストランジスタのみで
構成される論理回路では苦手な論理も、より容易に実現
可能とし、又、従来からのCMOS論理回路で構成した
場合に比べても、必要な素子数がより少なく演算速度も
より高速な論理回路を実現することができるパストラン
ジスタ論理回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、用いる素子の数を低減するこ
とや、動作速度を向上させることを目的とし、パストラ
ンジスタ論理回路と称するものが提供されている。この
パストランジスタ論理回路は、NチャネルMOSトラン
ジスタやPチャネルMOSトランジスタ等、入力の論理
値に応じて出力がオンオフするパストランジスタを、複
数、直列あるいは並列に接続することで、論理積演算や
論理和演算等を行う回路を構成し、所望の論理回路を得
るようにしたものである。
【0003】このようなパストランジスタ論理回路によ
れば、実現しようとする論理によっては、一般に広く用
いられるCMOS(complementary metal oxide semico
nductor )型の論理回路に比べ、必要とするトランジス
タ等の素子数を減少することができ、あるいは、動作速
度を向上させることができる。
【0004】ここで、このようなパストランジスタ論理
回路には、従来からさまざまな形態のものがある。以
下、入力信号A及びBについて、(A・B)の論理積演
算(AND論理演算)あるいは〔(A・B)バー〕のN
AND論理演算を行う回路を具体例として、幾つかの従
来から知られているパストランジスタ論理回路について
説明する。なお、例えばある信号αについて、以降、α
バーは、信号αを反転させたものを示し、負論理の信号
αを示す。
【0005】まず、図1では、CVSL(cascode volt
age switch logic)として知られるパストランジスタ論
理回路の一種の1例が示される。この図1において、N
チャネルMOSトランジスタM1及びM2のソース及び
ドレインが互いに直列接続され、更に、これらはPチャ
ネルMOSトランジスタM5のドレインに接続されてい
る。又、NチャネルMOSトランジスタM3及びM4
は、ソース及びドレインが互いに並列接続され、更に、
これらはPチャネルMOSトランジスタM6のドレイン
に接続されている。又、PチャネルMOSトランジスタ
M5及びM6のソースは、いずれも電源VDDに接続さ
れている。又、NチャネルMOSトランジスタM2、M
3及びM4のそれぞれのソースは、グランドGに接続さ
れている。ここで、入力信号AはNチャネルMOSトラ
ンジスタM1のゲートに入力され、入力信号AバーはN
チャネルMOSトランジスタM3のゲートに入力され、
入力信号BはNチャネルMOSトランジスタM2のゲー
トに入力され、入力信号BバーはNチャネルMOSトラ
ンジスタM4のゲートに入力されている。この図1に示
される論理回路では、入力信号A、Aバー、B、Bバー
について、PチャネルMOSトランジスタM6のドレイ
ン部分から、論理積の演算結果(A・B)が出力され
る。又、PチャネルMOSトランジスタM5のドレイン
部分から、〔(A・B)バー〕の論理演算結果が出力さ
れる。
【0006】次に、図2では、パストランジスタ論理回
路の一種であるCPL(complementary pass-transisto
r logic )と称する論理回路の1例が示される。この図
2において、入力信号AはNチャネルMOSトランジス
タM1のソースに入力され、入力信号AバーはNチャネ
ルMOSトランジスタM3のソースに入力されている。
又、入力信号BはNチャネルMOSトランジスタM1及
びM3のゲートに入力され、入力信号BバーはNチャネ
ルMOSトランジスタM2及びM4のゲートに入力され
ている。又、NチャネルMOSトランジスタM1及びM
2はソース及びドレインが相互に並列接続され、更に、
これらはPチャネルMOSトランジスタM5のドレイン
に接続されている。又、NチャネルMOSトランジスタ
M3及びM4のソース及びドレインは互いに並列接続さ
れ、更に、これらはPチャネルMOSトランジスタM6
のドレインに接続されている。又、PチャネルMOSト
ランジスタM6のドレイン部分からは、インバータI1
を介して、(A・B)の論理積の演算結果が出力され
る。又、PチャネルMOSトランジスタM5のドレイン
部分からは、インバータI2を介して、(A・B)バー
の論理演算結果が出力される。
【0007】ここで、この図2において、更には図3以
降においても、電源を表す符号VDD及びグランドを表
す符号Gが省略されている。この図2以降については、
T型記号で終端されている配線は、電源VDDに接続さ
れているものとする。一方、逆三角形記号で終端されて
いる配線は、グランドGNDに接続されているものとす
る。
【0008】次に、図3では、パストランジスタ論理回
路の一種である、SRPL(swingrestored pass-trans
istor logic)の1例が示される。図4では、パストラ
ンジスタ論理回路の一種の、DSL(differential spl
it-level CMOS logic )の1例が示される。図5では、
パストランジスタ論理回路の一種の、DPL(doublepa
ss-transistor logic)の1例が示される。図6では、
パストランジスタ論理回路の一種である、DCVSPG
(differential cascode voltage switch withthe pass
-gate)の1例が示される。これら図3〜図6のいずれ
においても、入力信号A、Aバー、B、Bバーに関す
る、A・Bの演算、及び、(A・B)バーの演算がなさ
れるようになっている。
【0009】又、図7では、互いに構成する論理が異な
る、パストランジスタ論理回路のセルY1〜Y3が示さ
れる。ここで、これらセルY1〜Y3のいずれにおいて
も、NチャネルMOSトランジスタM1〜M6によっ
て、パストランジスタ論理回路が構成され、これに対し
てインバータIが接続されている。ここで、該インバー
タIは、図8に示される如く、NチャネルMOSトラン
ジスタM1及びM2と、PチャネルMOSトランジスタ
M3〜M5によって構成されている。
【0010】ここで、図9に示されるCMOSスタティ
ック論理回路による全加算器と、図10に示されるCP
Lの論理回路の全加算器とを中心として、必要とするト
ランジスタ数や動作速度、又消費電力等について比べて
みる。
【0011】まず、図9では図示される如く、又図10
では図示が省力されているものの同様に、インバータI
1〜I3を用いて、入力信号A〜Cをそれぞれ反転させ
た入力信号Aバー〜Cバーが生成されている。
【0012】又、まず図9では、全加算器の加算結果S
umは、NチャネルMOSトランジスタM1〜M10、
PチャネルMOSトランジスタM16〜M25、及びイ
ンバータI4によって生成されている。又、この図9の
全加算器のキャリー(繰り上がり)Coutは、Nチャ
ネルMOSトランジスタM11〜M15、PチャネルM
OSトランジスタM26〜M30、及びインバータI5
によって生成されている。
【0013】次に、図10に示されるCPLの論理回路
の全加算器では、加算結果Sum又(Sum)バーは、
NチャネルMOSトランジスタM1〜M4と、Pチャネ
ルMOSトランジスタM17〜M20、及びインバータ
I1及びI2によって生成されている。又、この図10
の全加算器では、NチャネルMOSトランジスタM5〜
M16によって全加算器のキャリー(繰り上がり)Co
ut及び(Cout)バーが生成されている。
【0014】ここで、図9に示した通常のCMOS論理
回路の全加算器、及び図10に示したCPLの論理回路
の全加算器を含め、CVSL、DSL、DPL、DCV
SPG及びSRPLの論理回路による全加算器につい
て、3μmルールの集積回路デバイスの場合と、0.4
μmルールの集積回路デバイスの場合での、トランジス
タ数(必要な素子数に相当)と、スピード(動作速度)
と、消費電力と、P・D積と、E・D積との、性能比較
は次の通りである。なお、P・D積、及びE・D積は、
性能を評価するための指標であり、値が小さい程性能が
よい。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】上記の表1において、全加算器の場合で
は、例えば、通常のCMOSで構成した場合に比べ、C
PLの論理回路で構成した場合は、必要とするトランジ
スタ数が少なく、スピードも速く、更には消費電力も少
なくなっている。又、性能の指標であるP・D積やE・
D積についても、CPLの論理回路の場合の方が通常の
CMOSの場合に比べてより性能が良くなっている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、パスト
ランジスタ論理回路では、実現しようとする論理によっ
ては、通常のCMOS論理回路等と比べて、必要とする
トランジスタ等の素子数が増大してしまうという問題が
ある。例えば、2入力のNAND論理回路やNOR論理
回路、又これらを用いた比較的簡単な積和演算、例え
ば、(a・b+c・d)といった、比較的プリミティブ
な論理を実現する場合では、比較的多くのトランジスタ
を必要としてしまい、入力から出力への信号のパス段数
も多くなってしまう傾向があった。このようにトランジ
スタの数が増大してしまうと消費電力も増加してしま
う。又、パス段数が多くなると、信号遅延時間が延長さ
れてしまい、動作時間がかかってしまう。
【0019】このように従来のパストランジスタ論理回
路では、実現しようとする論理によっては、通常のCM
OS論理回路に比べて種々の問題が生じてしまう。特
に、通常の出力に対して反転出力も有する両極を備える
パストランジスタ論理回路の場合は、このような問題が
更に大きくなってしまう。
【0020】従来のパストランジスタ論理回路では、パ
ストランジスタを複数、直列あるいは並列に接続するこ
とで、論理積演算や論理和演算の回路を構成している。
従って、伝達する信号の衰弱を考えると、論理を構成す
るために可能な、直列あるいは並列にすることができる
パストランジスタの数には限りが生じる。ここで、パス
トランジスタが1系統2段のパストランジスタ論理回路
では、扱える変数は最大7個で、3変数の論理積項が4
項までしかできない。1系統3段のパストランジスタ論
理回路では、扱える変数は最大15個にすることができ
るが、4変数の論理積項が8項であり、変数による制約
が強くなってしまい、このため所望の論理を構成するこ
とがより困難となってしまう。又、このように系統数や
段数が増加されると、論理回路へ変数を入力する位置に
よって出力までの遅延時間が大幅に異なってしまい、こ
のため論理回路の動作のタイミング検証が難しくなって
しまうという問題が生じてしまう。このような遅延時間
の問題を避けるためには、1系統1段とすることが好ま
しいが、しかしながらこの場合、2変数の論理積項が2
項しかない論理回路しか実現することができない。
【0021】又、パストランジスタ論理回路では、パス
トランジスタを複数、直列あるいは並列に接続すること
で論理積演算や論理和演算を実現しているため、出力の
信号が立上がったり、立下がったりする速度が低下して
しまう恐れがある。このように立上がり/立下がり速度
が低下してしまうと、後段の回路における“0”又は
“1”を判定するスレッショルド電圧付近を信号電圧が
横切る時間が延長されてしまい、後段の回路で貫通電流
の流れる時間が延長されてしまったり、ノイズ耐性が低
下してしまう。このような貫通電流やノイズ耐性の問題
を低減するため、パストランジスタの出力側をPチャネ
ルMOSトランジスタでプルアップしたり、Nチャネル
MOSトランジスタでプルダウンしたり、小さなインバ
ータでプルアップ/プルダウンすることも考えられる。
しかしながら、このようにプルアップやプルダウンを行
うと、負荷容量が大きくなり、回路動作の遅延が増大さ
れてしまったり、消費電力やチップ面積が増大されてし
まうという問題がある。
【0022】本発明は、前記従来の問題点を解決するべ
くなされたもので、パストランジスタのみで構成される
論理回路の論理演算系統のトランジスタ段数をより抑え
ることで、動作速度を向上させながら、一方、比較的複
雑な論理も実現可能とし、特に従来のパストランジスタ
のみで構成される論理回路では苦手な論理も、より容易
に実現可能とし、又、従来からのCMOS論理回路で構
成した場合に比べても、必要な素子数がより少なく演算
速度もより高速な論理回路を実現することができるパス
トランジスタ論理回路を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は、入力の論理値
に応じて出力がオンオフするパストランジスタを、複
数、直列あるいは並列に接続することで、論理積演算や
論理和演算等を行なう回路を構成し、所望の論理回路を
得るようにしたことを特徴とするパストランジスタ論理
回路において、1つ以上の入力の論理値に基づいた論理
演算を、前記パストランジスタを直列あるいは並列に接
続した論理回路を用いて行って、ある論理値を出力する
までの経路として定義される論理演算系統を複数形成
し、これら論理演算系統から得られる、複数の出力をそ
れぞれ個別に入力する多入力CMOS論理演算回路を備
えたことにより、前記課題を解決したものである。
【0024】又、前記パストランジスタにおいて、複数
の前記論理演算系統のそれぞれのパストランジスタを、
NチャネルMOSトランジスタ、又はPチャネルMOS
トランジスタのいずれか一方に統一し、NチャネルMO
Sトランジスタに統一した場合、前記多入力CMOS論
理回路として、CMOS型の多入力NAND論理回路を
用い、該多入力NAND論理回路が出力する信号によっ
て出力がオンオフされるPチャネルMOSトランジスタ
を、複数の前記論理演算系統のそれぞれに対して備え、
これらPチャネルMOSトランジスタの出力によって、
これら論理演算系統のそれぞれの出力をプルアップし、
一方、PチャネルMOSトランジスタに統一した場合、
前記多入力CMOS論理回路として、CMOS型の多入
力NOR論理回路を用い、該多入力NOR論理回路が出
力する信号によって出力がオンオフされるNチャネルM
OSトランジスタを、複数の前記論理演算系統のそれぞ
れに対して備え、これらNチャネルMOSトランジスタ
の出力によって、これら論理演算系統のそれぞれの出力
をプルダウンするようにしたことにより、前記課題を解
決すると共に、それぞれの論理演算系統の出力のプルア
ップやプルダウンを行う回路をより単純としながら、前
記多入力CMOS論理回路に流れる貫通電流をより抑
え、消費電力の低減を図ったものである。
【0025】又、前記パストランジスタ論理回路におい
て、複数の前記論理演算系統の中で、パストランジスタ
が、スレッショルド電圧VtnのNチャネルMOSトラ
ンジスタであるものは、その論理演算系統の出力を入力
する、多入力CMOS論理回路の入力のPチャネルMO
Sトランジスタのスレッショルド電圧Vtpを、前記ス
レッショルド電圧Vtnに応じてより大きくし、一方、
複数の前記論理演算系統の中で、パストランジスタが、
スレッショルド電圧VtpのPチャネルMOSトランジ
スタであるものは、その論理演算系統の出力を入力す
る、多入力CMOS論理回路の入力のNチャネルMOS
トランジスタのスレッショルド電圧Vtnを、前記スレ
ッショルド電圧Vtpに応じてより大きくしたことによ
り、前記課題を解決すると共に、パストランジスタによ
る信号電圧の劣化をも配慮して、多入力CMOS論理回
路の入力の論理値判定閾値を設定することで、前述のよ
うな貫通電流の低減をも図ったものである。
【0026】以下、本発明の作用について簡単に説明す
る。
【0027】ここで、1つ以上の入力の論理値に基づい
た論理演算を、パストランジスタを直列あるいは並列に
接続した論理回路を用いて行なって、ある論理値を出力
するまでの経路を論理演算系統と定義する。本発明にお
いては、このような論理演算系統を複数形成すると共
に、これら論理演算系統から得られる、複数の出力をそ
れぞれ個別に入力する多入力CMOS論理回路を備える
ようにしている。この多入力CMOS論理回路を本発明
は具体的に限定するものではないが、例えば、該多入力
CMOS論理回路は多入力のNAND論理回路やNOR
論理回路等を用いることができる。
【0028】このように、本発明では、より前段側にパ
ストランジスタを主とした論理回路を備えると共に、こ
の出力を後段の多入力CMOS論理回路で受けるという
ものである。即ち、本発明では、パストランジスタ論理
回路とCMOS論理回路との複合的な構成の特徴を有し
ている。
【0029】このような構成によれば、パストランジス
タ論理回路でより有利に実現できる論理は前段側でパス
トランジスタを用いながら構成し、一方、多変数の多論
理積項演算という、パストランジスタ論理回路では苦手
な論理は後段の多入力CMOS論理回路で構成すること
ができる。又、後段(最終段)にはこのような多入力C
MOS論理回路が備えられているため、本発明のパスト
ランジスタ論理回路より更に後段(多入力CMOS論理
回路よりも更に後段)に対する信号の立ち上がり速度や
立ち下がり速度が改善され、該信号の論理値判定閾値付
近となる時間が短縮されるため、本発明の多入力CMO
S論理回路における貫通電流をより低減することができ
る。
【0030】例えば、ここで(Z=a・b+c・d)と
いう論理演算を行う回路を考える。即ち、まず、入力信
号aとbとの論理積、及び、入力信号cとdとの論理積
の演算を行う。この後、これらの論理積の演算結果の論
理和の演算を行い、出力信号Zを求めるというものであ
る。
【0031】このような出力信号Zを求める論理演算
は、通常のCMOS論理回路で構成すると、図11の通
りとなる。この図11では、出力信号Zを求める演算を
複合論理ゲートによって構成している。この複合論理ゲ
ートは、図12のように表すことができる。
【0032】続いて、このような出力信号Zを求める論
理演算をパストランジスタ論理回路にて実現した場合、
図13に示すような論理回路や、図14に示すような論
理回路となる。ここで、これら図13及び図14にはイ
ンバータI、I1、I2があるが、CMOS論理回路と
した場合、これらはいずれもトランジスタ2個で構成す
ることができる。
【0033】最後に、前述のような出力信号Z(=a・
b+c・d)を求めるための論理回路を本発明を適用し
て構成した場合、例えば図15に示す通りとなる。この
図15では、2つの論理演算系統が存在し、多入力CM
OS論理回路として2入力のNAND論理回路Gが用い
られている。まず、第1の論理演算系統では、入力信号
aとbとの論理積を演算する。第2の論理演算系統で
は、入力信号cとdとの論理積を演算する。又、NAN
D論理回路Gでは、これら2つの論理演算系統から得ら
れる、2つの出力をそれぞれ個別に入力し、これら出力
の論理積を演算する。ここで、NAND論理回路Gは、
CMOS論理回路であり、合計4個のトランジスタで構
成される。
【0034】以上説明したような出力信号Z(=a・b
+c・d)を演算する論理回路を一例として考えた場
合、通常のCMOS論理回路ではMOSトランジスタを
合計10個用い、従来のパストランジスタ論理回路では
MOSトランジスタを合計8個ないし10個用いるのに
対し、図15の如く本発明を適用した場合にはMOSト
ランジスタは合計8個であり、従来に比べトランジスタ
数が同数ないし減少されている。又、本発明を適用した
図15の論理回路は、従来のパストランジスタ論理回路
の図13のものと比べてトランジスタ数が同じであるも
のの、入力信号a〜dの入力部分から出力信号Zが得ら
れるまでに信号が通過するトランジスタの段数が少ない
ため、この図13のものより高速に動作させることがで
きる。
【0035】なお、図15の本発明を適用したパストラ
ンジスタ論理回路では、2系統1段のパストランジスタ
論理回路部分と2入力NAND論理回路Gで構成されて
いる。しかしながら、本発明はこのような構成に限定さ
れるものではない。ここで、2系統2段のパストランジ
スタの論理回路部分に対して、多入力CMOS論理回路
として2入力NAND論理回路を用いた場合、扱える変
数は最大14個とすることもでき、3変数の論理積項が
8項の論理積和演算を扱うことができるようになる。
又、パストランジスタの論理回路部分を3系統ないしは
それ以上とした場合、多入力CMOS論理回路の入力数
をこれに合わせて増加すればよく、論理回路の実現や動
作速度の面で特に問題は生じず、更に多くの変数を扱う
ことができ、多変数の多論理積項に関する論理積和演算
を扱うことができるようになる。
【0036】なお、本発明を適用する際、多入力CMO
S論理回路のそれぞれの入力(論理演算系統の出力)を
プルアップしたりプルダウンすることも考えられる。こ
れについては後に詳しく述べるが、発明者はより優れた
構成を見出している。このようなプルアップやプルダウ
ンを行うことで、多入力CMOS論理回路を含め、次段
での論理回路の貫通電流をより低減することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、図を用いて本発明の実施の
形態を詳細に説明する。
【0038】図16は、1段のパストランジスタ論理回
路構成の論理演算系統を2系統有する、本発明が適用さ
れた第1実施形態のパストランジスタ論理回路の回路図
である。
【0039】図16において、まず、NチャネルMOS
トランジスタM1及びM2によって、第1の論理演算系
統が構成されている。この第1の論理演算系統は、入力
信号a〜cに対して次式に示されるような論理演算を行
い、出力信号Xを得る。
【0040】 X=a・c+b・(cバー) …(1)
【0041】ここで、“・”は論理積(AND)を示
し、“+”は論理和(OR)を示す。又、“バー”は論
理の否定を示す。以下同様である。
【0042】次に、第2の論理演算系統は、Nチャネル
MOSトランジスタM3及びM4によって構成されてい
る。該論理演算系統は、入力信号d〜fに対して次式の
ような論理演算を行い、出力信号Yを得る。
【0043】 Y=d・f+e・(fバー) …(2)
【0044】次に、この図16において、本発明が適用
された多入力CMOS論理回路は2入力NAND論理回
路となっている。該NAND論理回路は、NチャネルM
OSトランジスタM7及びM8と、PチャネルMOSト
ランジスタM5及びM6とにより構成されている。該N
AND論理回路は、前述した第1及び第2の論理演算系
統が出力する出力信号X及びYを入力する。該NAND
論理回路は、これらの信号X及びYに対して、次式に示
されるようなNANDの論理演算を行い、出力信号Zを
得る。
【0045】 Z=〔(X・Y)バー〕=〔(Xバー)+(Yバー)〕 …(3)
【0046】従って、入力信号a〜fに対して、本実施
形態では次式に示されるような演算を行って、出力信号
Zを得るものである。
【0047】 Z=〔{a・c+b・(cバー)}バー〕 +〔{d・f+e・(fバー)}バー〕 =(aバー)・c+(bバー)・(cバー)+(dバー)・f +(eバー)・( fバー) …(4)
【0048】なお、出力信号を負論理、即ち(Zバー)
とした場合、上記(4)式に対応し、前記(3)式へ前
記(1)式及び前記(2)式を代入することで、次式を
得ることができる。
【0049】 (Zバー)=〔a・c+b・(cバー)〕・〔d・f+e・(fバー)〕 =a・c・d・f+a・c・e・(fバー) +b・(cバー)・d・f+b・(cバー)・e・(fバー) …(5)
【0050】上記の(4)式及び(5)式の如く、本実
施形態で扱える変数は、最大で6個、即ち入力信号a〜
fである。又、上記の(4)式の如く、正論理で扱うと
2変数の論理積項が4項となる。又、上記の(5)式の
如く、出力を負論理で扱うと、4変数の論理積項が4項
となる。
【0051】ここで、本実施形態における、Pチャネル
MOSトランジスタM5からNチャネルMOSトランジ
スタM7及びM8を経て流れる、あるいはPチャネルM
OSトランジスタM6からNチャネルMOSトランジス
タM7及びM8を流れる、電源VDDからグランドGN
Dへの貫通電流を考える。
【0052】まず、NチャネルMOSトランジスタM1
〜M4のそれぞれにおいて、オン状態であり、かつ、そ
のオン状態のNチャネルMOSトランジスタM1〜M4
の入力信号a、b、dあるいはeが0V(グランドGN
Dレベル)となると、出力信号XあるいはYも0Vまで
十分引き下げられる。これに対して、これらNチャネル
MOSトランジスタM1〜M4において、オン状態であ
り、かつ、そのオン状態のNチャネルMOSトランジス
タM1〜M4の入力信号a、b、dあるいはeが電源V
DDの電圧であったとしても、出力信号XあるいはYは
このような電源電圧VDDまでは上昇されない。
【0053】ここで、NチャネルMOSトランジスタM
1〜M4それぞれのスレッショルド電圧をVtnとす
る。すると、これらNチャネルMOSトランジスタM1
〜M4のそれぞれにおいて、ゲートがVDDの電圧とな
ってオン状態となり、同時に入力信号a、b、dあるい
はeが電源VDDの電圧となったとしても、Nチャネル
MOSトランジスタM1〜M4のソースとドレインとの
間にはスレッショルド電圧Vtnとほぼ等しい電圧差あ
るいはそれ以上の電圧差が生じてしまう。このため、出
力信号XあるいはYの電圧が、スレッショルド電圧Vt
nとほぼ等しい電圧だけ、あるいはそれ以上の電圧だ
け、低下してしまう。
【0054】“1”であるにもかかわらずこのように出
力信号Xが(VDD−Vtn)程度あるいはそれ以下ま
でしか電圧が上昇しないと、PチャネルMOSトランジ
スタM5が完全にオフ状態とはならず、弱いオン状態と
なってしまう。すると、PチャネルMOSトランジスタ
M5からNチャネルMOSトランジスタM7及びM8を
経て、電源VDDからグランドGNDへの貫通電流が流
れてしまう。同様に、出力信号Yが“1”の場合につい
ても、該出力信号Yの電圧が(VDD−Vtn)程度、
あるいはそれ以下までしか上昇しないと、PチャネルM
OSトランジスタM6が完全にオフ状態とはならず、弱
いオン状態となってしまう。すると、PチャネルMOS
トランジスタM6からNチャネルMOSトランジスタM
7及びM8を経て、電源VDDからグランドGNDへの
貫通電流が流れてしまう。
【0055】このような貫通電流を低減するため、本実
施形態では、PチャネルMOSトランジスタM9及びM
10を備えている。これらPチャネルMOSトランジス
タM9及びM10は、多入力CMOS論理回路として構
成されるNAND論理回路が出力する出力信号Zに従っ
て、信号XあるいはYをプルアップする。この様なプル
アップするMOSトランジスタのサイズは小さくする。
出力信号ZがPチャネルMOSトランジスタM9及びM
10のスレッショルド電圧以上となると、これらPチャ
ネルMOSトランジスタM9及びM10はオン状態とな
る。すると、この際信号X及びYが(VDD−Vtn)
程度の電圧だったとしても、これら信号X及びYの電圧
はPチャネルMOSトランジスタM9及びM10によっ
て電源VDDの電圧までプルアップされる。このように
プルアップされると、PチャネルMOSトランジスタM
5及びM6はより完全にオフ状態となり、前述したよう
な貫通電流が抑えられる。
【0056】このように、本実施形態においては、多入
力CMOS論理回路として用いられる2入力NAND論
理回路、あるいは場合によっては更に後段の論理回路に
流れてしまう貫通電流が低減されるように配慮されてい
る。
【0057】なお、ここで、信号X及びYのいずれか一
方が“H”で他方が“L”の場合について考える。この
ような場合、NAND論理回路の出力信号Zは当然なが
ら“H”となる。すると、プルアップに用いられるPチ
ャネルMOSトランジスタM9及びM10は共にオフ状
態となり、“H”となっている信号XあるいはYの電圧
がプルアップされず、(VDD−Vtn)程度の電圧と
なってしまう。このため、PチャネルMOSトランジス
タM5あるいはM6のいずれか一方が、オフ状態となる
ところ、完全にオフ状態とはならず、弱いオン状態とな
ってしまう。しかしながら、このような場合にも、Nチ
ャネルMOSトランジスタM7あるいはM8のいずれか
一方は必ずオフ状態となっているため、貫通電流は流れ
ない(あるいは抑えられる)。
【0058】又、“H”となっている信号XあるいはY
の電圧が(VDD−Vtn)以下であると、“H”と判
定するノイズマージンが小さくなってしまう。しかしな
がら、このような場合にも、他方の信号XあるいはYは
“L”であるため出力信号Zは“H”であり、このよう
な場合における入力信号XあるいはYの“H”が“L”
と誤って判定されたとしても、出力信号Zは“H”のま
まであり、誤動作とはならない。
【0059】図17は、1段のパストランジスタ論理回
路構成の論理演算系統を3系統有する、本発明が適用さ
れたパストランジスタ論理回路の第2実施形態の回路図
である。
【0060】この図17の第2実施形態において、第1
の論理演算系統は、NチャネルMOSトランジスタM1
及びM2によって構成されている。この第1の論理演算
系統は、入力信号a〜cに従って、次式に示されるよう
な演算を行い、出力信号Wを生成する。
【0061】 W=a・c+b・(cバー) …(6)
【0062】第2の論理演算系統は、NチャネルMOS
トランジスタM3及びM4により構成される。この第2
の論理演算系統は、入力信号d〜fに従って、次式に示
されるような演算を行い、出力信号Xを生成する。
【0063】 X=d・f+e・(fバー) …(7)
【0064】第3の論理演算系統は、NチャネルMOS
トランジスタM5及びM6によって構成される。この第
3の論理演算系統は、入力信号g〜iに従って、次式に
示されるような演算を行い、出力信号Yを生成する。
【0065】 Y=g・i+h・(iバー) …(8)
【0066】次に、このような3系統の第1〜第3の論
理演算系統に対して備えられる、本発明の多入力CMO
S論理回路が適用された3入力NAND論理回路は、N
チャネルMOSトランジスタM10〜M12と、Pチャ
ネルMOSトランジスタM7〜M9によって構成され
る。この3入力NAND論理回路は、前述した第1〜第
3の論理演算系統それぞれが出力する信号W〜Yに従っ
て、次式に示される演算を行い、出力信号Zを生成す
る。
【0067】 Z=〔(W・X・Y)バー〕 =〔(Wバー)+(Xバー)+(Yバー)〕 …(9)
【0068】ここで、本実施形態に入力される入力信号
a〜iに対する、出力信号Zを生成するための論理演
算、又この出力信号Zを反転させた出力信号(Zバー)
を得るための論理演算は、次式に示す通り、上記(9)
式に対して前述の(6)式〜(8)式を代入することに
よって求めることができる。
【0069】 Z=〔(Wバー)+(Xバー)+(Yバー)〕 =〔{a・c+b・(cバー)}バー〕 +〔{d・f+e・(fバー)}バー〕 +〔{g・i+h・(iバー)}バー〕 =(aバー)・c+(bバー)・(cバー)+(dバー)・f +(eバー)・(fバー)+(gバー)・i +(hバー)・(iバー) …(10) (Zバー)=〔(W・X・Y)バー〕 =〔{a・c+b・(cバー)}・{d・f+e・(fバー)} ・{g・i+h・(iバー)}〕バー =a・c・d・f・g・i+a・c・d・f・h・(iバー) +a・c・e・(fバー)・g・i +a・c・e・(fバー)・h・(iバー) +b・(cバー)・d・f・g・i +b・(cバー)・d・f・h・(iバー) +b・(cバー)・e・(fバー)・g・i +b・(cバー)・e・(fバー)・h・(iバー) …(11)
【0070】上記の(10)式及び(11)式に示され
る如く、本実施形態で扱える変数は最大で9個であり、
入力信号a〜iである。又、(10)式に示される如
く、出力信号Zとして正論理で扱うとすると、2変数の
論理積項が合計6項となる。一方、出力信号(Zバー)
として負論理で扱うとすれば、6変数の論理積項が合計
8項となる。
【0071】なお、本実施形態において、PチャネルM
OSトランジスタM13〜M15は、それぞれ、前述の
出力信号W〜Yのプルアップのために備えられている。
これらPチャネルMOSトランジスタM13〜M15
は、前述の出力信号Zが“L”となるとオン状態とな
る。又、これらPチャネルMOSトランジスタM13〜
M15のプルアップの動作は、前述の図16のPチャネ
ルMOSトランジスタM9及びM10と同様である。
又、これらPチャネルMOSトランジスタM13〜M1
5は、小さなトランジスタである。
【0072】図18は、2段のパストランジスタ論理回
路構成の論理演算系統を2系統有する、本発明が適用さ
れた第3実施形態の回路図である。
【0073】この図18の第3実施形態では、第1の論
理演算系統はNチャネルMOSトランジスタM1〜M6
により構成されている。第1の論理演算系統では、Nチ
ャネルMOSトランジスタM1及びM2で構成される第
1の1段目と、NチャネルMOSトランジスタM3及び
M4で構成される第2の1段目に対してNチャネルMO
SトランジスタM5及びM6で構成される2段目が接続
されている。このような第1の論理演算系統では、入力
信号a〜gに従って、次式に示されるような論理演算を
行い、出力信号Xを生成する。
【0074】 X=a・c・g+b・(cバー)・g+d・f・(gバー) +e・(fバー)・(gバー) …(12)
【0075】次に、本実施形態における第2の論理演算
系統は、NチャネルMOSトランジスタM7〜M12に
よって構成されている。特に、第1の論理演算系統と同
様、この第2の論理演算系統についても、2段構成とな
っている。即ち、この第2の論理演算系統において、N
チャネルMOSトランジスタM7及びM8によって第1
の1段目が構成され、NチャネルMOSトランジスタM
9及びM10によって第2の1段目が構成され、更に、
NチャネルMOSトランジスタM11及びM12によっ
て2段目が構成されている。このような第2の論理演算
系統は、入力信号h〜nに従って、次式に示されるよう
な論理演算を行い、出力信号Yを生成する。
【0076】 Y=h・j・n+i・(jバー)・n+k・m・(nバー) +l・(mバー)・(nバー) …(13)
【0077】又、本実施形態では、本発明の多入力CM
OS論理回路に相当するものとして、2入力NAND論
理回路を備えている。このNAND論理回路は、Nチャ
ネルMOSトランジスタM15及びM16と、Pチャネ
ルMOSトランジスタM13及びM14とにより構成さ
れている。このような2入力のNAND論理回路は、入
力する出力信号X及びYに従って、次式に示される論理
演算を行い、出力信号Zを生成する。
【0078】 Z=〔(X・Y)バー〕=〔(Xバー)+(Yバー)〕 …(14)
【0079】ここで、本実施形態のパストランジスタ論
理回路全体でなされる、出力信号Zを生成するための論
理演算、又この出力信号Zを反転させた出力信号(Zバ
ー)を求めるための論理演算は、上記の(14)式へと
前述の(12)式及び(13)式を代入することによっ
て求めることができ、次式の通りである。
【0080】 Z=(aバー)・c・g+(bバー)・(cバー)・g +(dバー)・f・(gバー)+(eバー)・(fバー)・(gバー) +(hバー)・j・n+(iバー)・(jバー)・n +(kバー)・m・(nバー)+(lバー)・(mバー)・(nバー) …(15) (Zバー)=a・c・g・h・j・n+a・c・g・i・(jバー)・n +a・c・g・k・m・(nバー) +a・c・g・l・(mバー)・(nバー) +b・(cバー)・g・h・j・n +b・(cバー)・g・i・(jバー)・n +b・(cバー)・g・k・m・(nバー) +b・(cバー)・g・l・(mバー)・(nバー) +d・f・(gバー)・h・j・n +d・f・(gバー)・i・(jバー)・n +d・f・(gバー)・k・m・(nバー) +d・f・(gバー)・l・(mバー)・(nバー) +e・(fバー)・(gバー)・h・j・n +e・(fバー)・(gバー)・i・(jバー)・n +e・(fバー)・(gバー)・k・m・(nバー) +e・(fバー)・(gバー)・l・(mバー)・(nバー) …(16)
【0081】上記の(15)式及び(16)式に示され
る如く、本実施形態で扱える変数は、最大で14個であ
り、入力信号a〜nに相当する。又、上記の(15)式
の通り、出力信号Zとして正論理で扱うものとすれば、
3変数の論理積項が合計8項となる。一方、上記の(1
6)式に示される通り、出力信号(Zバー)として負論
理で扱うものとすれば、6変数の論理積項が合計16項
となる。
【0082】なお、本実施形態において、図18に示さ
れるPチャネルMOSトランジスタM17及びM18
は、プルアップに用いられるものである。これらPチャ
ネルMOSトランジスタM17及びM18は、前述の出
力信号Zが“L”となると、それぞれ前述の出力信号X
あるいはYを電源VDDへプルアップする。このような
プルアップの動作は、前述した図16のPチャネルMO
SトランジスタM9及びM10と同様である。
【0083】図19は、1段のパストランジスタ論理回
路構成の論理演算系統と2段のパストランジスタ論理回
路構成の論理演算系統とを、都合2系統有する、本発明
が適用された第4実施形態のパストランジスタ論理回路
の回路図である。
【0084】この図19の第4実施形態において、ま
ず、第1の論理演算系統は、NチャネルMOSトランジ
スタM1〜M6によって構成されている。特に、この第
1の論理演算系統は、2段構成であり、NチャネルMO
SトランジスタM1及びM2によって第1の1段目が構
成され、NチャネルMOSトランジスタM3及びM4に
よって第2の1段目が構成され、NチャネルMOSトラ
ンジスタM5及びM6によって2段目が構成されてい
る。このような第1の論理演算系統は、入力信号a〜g
に従って次式に示されるような論理演算を行い、出力信
号Xを生成する。
【0085】 X=a・c・g+b・(cバー)・g+d・f・(gバー) +e・(fバー)・(gバー) …(17)
【0086】次に、本実施形態の第2の論理演算系統
は、1段の構成であり、NチャネルMOSトランジスタ
M7及びM8によって構成されている。この第2の論理
演算系統は、入力信号h〜jに従って、次式に示される
ような論理演算を行い、出力信号Yを生成する。
【0087】 Y=h・j+i・(jバー) …(18)
【0088】次に、本実施形態において、本発明の多入
力CMOS論理回路に相当するものは、2入力NAND
論理回路である。このNAND論理回路は、Nチャネル
MOSトランジスタM9及びM10と、PチャネルMO
SトランジスタM11及びM12とにより構成されてい
る。この2入力NAND論理回路は、次式に示されるよ
うな論理演算を行い、出力信号Zを生成する。
【0089】 Z=〔(X・Y)バー〕=(Xバー)+(Yバー) …(19)
【0090】従って、本実施形態のパストランジスタ論
理回路全体でなされる出力信号Zを生成するための論理
演算、又この出力信号Zを反転させた出力信号(Zバ
ー)を生成するための論理演算は、上記の(19)式へ
前述の(17)式及び(18)式を代入することによっ
て得ることができ、次式の通りである。
【0091】 Z=(aバー)・c・g+(bバー)・(cバー)・g +(dバー)・f・(gバー)+(eバー)・(fバー)・(gバー) +(hバー)・j+(iバー)・(jバー) …(20) (Zバー)=a・c・g・h・j+a・c・g・i・(jバー) +b・(cバー)・g・h・j +b・(cバー)・g・i・(jバー) +d・f・(gバー)・h・j +d・f・(gバー)・i・(jバー) +e・(fバー)・(gバー)・h・j +e・(fバー)・(gバー)・i・(jバー) …(21)
【0092】上記の(20)式及び(21)式に示され
る如く、本実施形態において扱える変数は、最大で10
個であり、前述の入力信号a〜jに相当する。又、上記
の(20)式に示される如く、出力信号Zとして正論理
で扱うとすれば、3変数の論理積項が4項と、2変数の
論理積項が2項となる。又、上記の(21)式の如く出
力信号(Zバー)として負論理で扱うとすれば、5変数
の論理積項が合計8項となる。
【0093】なお、本実施形態におけるPチャネルMO
SトランジスタM13及びM14は、いずれもプルアッ
プに用いられるものである。本実施形態のこれらPチャ
ネルMOSトランジスタM13及びM14は、前述の図
16の第1実施形態PチャネルMOSトランジスタM9
及びM10と同様の動作を行う。
【0094】図20及び図21は、3段のパストランジ
スタ論理回路構成の論理演算系統を2系統有する、本発
明が適用された第5実施形態の回路図である。
【0095】まず、図20は、出力信号Xを出力する、
本実施形態の第1の論理演算系統の回路図である。ある
いは、この図20は、出力信号Yを出力する、本実施形
態の第2の論理演算系統の回路図でもある。この図20
に示される如く、第1の論理演算系統も、又第2の論理
演算系統も、3段構成のパストランジスタ論理回路とな
っており、次式に示されるような論理演算を行い、出力
信号Xの生成を行う。なお、出力信号Yについても、論
理の内容自体は下記の式のとおりである。この出力信号
Yについては、下記の式において、入力信号の内容、
又、出力信号が異なるだけである。
【0096】 X=o・g・〔a・c+b・(cバー)〕+o・(gバー)・〔d・f +e・(fバー)〕+(oバー)・n・〔h・j+i・(jバー)〕 +(oバー)・(nバー)・〔k・m+l・(mバー)〕 =a・c・g・o+b・(cバー)・g・o+d・f・(gバー)・o +e・(fバー)・(gバー)・o+h・j・n・(oバー) +i・(jバー)・n・(oバー)+k・m・(nバー)・(oバー) +l・(mバー)・(nバー)・(oバー) …(22)
【0097】又、図21は、本発明の多入力CMOS論
理回路に相当する、本実施形態で用いられる2入力NA
ND論理回路の回路図である。このNAND論理回路で
は、実際のNAND論理演算は、NチャネルMOSトラ
ンジスタM1及びM2と、PチャネルMOSトランジス
タM3及びM4とによって行われる。又、PチャネルM
OSトランジスタM5及びM6は、出力信号Xあるいは
出力信号Yのプルアップに用いられるものであり、前述
の図16の第1実施形態のPチャネルMOSトランジス
タM9及びM10と同様の動作を行う。この図21のN
AND論理回路は、次式に示されるような論理演算を行
う。
【0098】 Z=(X・Y)バー=(Xバー)+(Yバー) …(23)
【0099】上記の(23)式に対して、前述の出力信
号Xを生成する論理演算を示す前述の(22)式、又、
出力信号Yを生成する論理演算を示す(22)式と同様
な式(論理内容は同じで関係する信号内容が異なる)を
代入することで、本実施形態のパストランジスタ論理回
路全体でなされる論理演算を求めることができる。本実
施形態全体でなされる論理演算において、扱える変数は
最大で30個である。又、本実施形態において、出力信
号Zとして出力を正論理で扱うとすれば、4変数の論理
積項が16項となる。一方、本実施形態の出力を出力信
号(Zバー)として負論理で扱うものとすれば、8変数
の論理積項が64項となる。
【0100】ここで、図20又前述の(22)式から判
かるように、図20中でより右側で入力される入力信号
(変数)ほど、出力信号Zに対する影響力が大きく、よ
り支配的となり、従って、任意の4変数で論理を組める
訳ではない。従って、一部だけ4変数の場合、ほとんど
のパストランジスタは無駄となってしまう恐れがある。
又、入力を下位(例えばa)に入力した場合と、より上
位(例えばo)に入力した場合とでは、パス段数及び負
荷容量が大幅に異なるようになってしまい、動作タイミ
ングが大きく変化し、この検証が難しくなってしまう。
このように動作タイミングの検証が難しくなってしまう
と、部分的な設計変更でも、動作タイミングの検証はほ
とんどやり直しとなってしまう。従って、このような場
合、実用的とは言えない。
【0101】他にも、2段のパストランジスタ論理回路
構成の論理演算系統を3系統構成するものや、1段のパ
ストランジスタ論理回路構成の論理演算系統を4系統有
するものとか、あるいはそれらを組み合わせた構成もあ
る。実用的なレベルでこのようなものを選択すればよ
い。
【0102】以下、図22〜図42を用いながら、図3
4、図38及び図42にそれぞれ示される本発明が適用
された第6実施形態〜第8実施形態を参照しながら、同
等の論理を構成した従来のパストランジスタ論理回路及
びCMOS論理回路の、トランジスタ素子数や動作速度
等について比較する。以下において、特に断りがない限
り、正論理で話を進める。
【0103】パストランジスタ論理回路の原理は古くか
ら開示されており、例えば、USP4541067(F
iled:May 10,1982)に詳しく開示され
ている。
【0104】ここで、本発明が適用されるパストランジ
スタ論理回路に対して、従来のパストランジスタ論理回
路及び通常のCMOS論理回路を比較する関係上、従来
のパストランジスタ論理回路と通常のCMOS論理回路
との比較を、パストランジスタ論理回路1段での場
合、パストランジスタ論理回路2段での場合、プリ
ミティブな論理回路の場合、負論理出力での場合につ
いて順に考える。
【0105】ここで、実用性を考慮すると、パストラン
ジスタ論理回路に関して下記の制約条件を加えることが
できる。
【0106】A1.パストランジスタ論理回路は多段接
続できない。
【0107】A2.パストランジスタ論理回路の出力信
号は、プルアップないしプルダウンする必要がある。
【0108】まず、従来のパストランジスタ論理回路1
段での場合について、このようなパストランジスタ論理
回路と、これと同等の論理演算を行う通常のCMOS論
理回路との比較を行う。
【0109】上記のような制約条件A1及びA2に従っ
た、パストランジスタ論理回路1段の最も単純な本発明
の前提となるパストランジスタ論理回路は、例えば図2
2の通りとなる。
【0110】この図22の回路において、パストランジ
スタ論理回路部分はNチャネルMOSトランジスタM1
及びM2によって構成され、この後段のインバータがN
チャネルMOSトランジスタM3及びPチャネルMOS
トランジスタM5によって構成されている。又、該イン
バータの出力する出力信号Xに従って動作する、プルア
ップに用いられるPチャネルMOSトランジスタM4を
有している。このような図22の論理回路は、次式に示
されるような論理演算を行う。
【0111】 X=(Aバー)・c+(Bバー)・(cバー) …(24)
【0112】ここで、この図22のパストランジスタ論
理回路によって等価的に構成される論理回路と、これと
同等のCMOS論理回路とを比較すると、下記の表の通
りとなる。ここで、入力信号a〜cの反転に必要なイン
バータについて、トランジスタ数や段数は考慮しないも
のとする。
【0113】
【表3】
【0114】上記の表3において、「A」及び「B」の
欄には、図22に示される同符号の端子に入力される、
入力信号名(a〜c)が示される。「パストランジスタ
論理回路」の欄では、端子A及びBに表中に記載される
入力信号を入力した場合に得られる、論理演算を示す論
理式が示されている。この表の論理式において、便宜
上、“∞”は排他論理和を示す。又、「CMOS論理回
路」の欄では、「論理回路」と「パス段数」と「トラン
ジスタ数」との3つの欄が示されている。まず、「論理
回路」の欄は、該当するパストランジスタ論理回路と同
等のものをCMOS論理回路で構成した場合の、その論
理回路図(図23〜図27のいずれか)が示される。
又、「パス段数」の欄では、このようなCMOS論理回
路とされた同等の論理回路の、信号伝達経路にあるトラ
ンジスタの段数が示される。電源VDDないしグランド
GNDが信号としてトランジスタを通過するとみなす。
又、「トランジスタ数」の欄では、CMOS論理回路で
同等の論理回路を構成した場合の、必要とするトランジ
スタ数が示される。
【0115】上記の表3には無い他の組み合わせは、該
表3のどれかに同等であるか、あるいは実用性上無意味
(例えば変数1個の出力等)なものである。
【0116】ここで、パストランジスタ論理回路の信号
パスとCMOS論理回路の信号パスとでは、トランジス
タの1段当たりの遅延時間が異なるが、ほぼ等しいと仮
定する。すると、パストランジスタ論理回路がCMOS
論理回路に比べて有利なのは、該表3の上側の3つのケ
ースである。即ち、端子A及びBに対して、入力信号a
及びb、あるいは、入力信号(aバー)及びa、あるい
は、入力信号a及び(aバー)を入力するケースであ
る。このようなケースは、トランジスタ数が2/5(た
だしプルアップ用の小さなPチャネルMOSトランジス
タを除く)になり、パス段数が2/3となるので、実用
性上かなり有利である。
【0117】しかしながら、上述の3つの場合とも、基
本的にはセレクタであり、パスゲートを用いたCMOS
論理回路でも、図28に示すように実現することができ
る。この図28の場合でも、PチャネルMOSトランジ
スタM2及びM4とNチャネルMOSトランジスタM1
及びM3との、対応する一対のソース及びドレインを並
列に接続したもの(この様に対のものを、以降、トラン
スファゲートと称する)を用いているため、信号レベル
も十分である。
【0118】ここで、この図28に示される論理回路に
おいて、入力信号a〜cに従って、次式に示されるよう
な論理演算を行い、出力信号Xが生成される。
【0119】 X=(aバー)・c+(bバー)・(cバー) …(25)
【0120】ここで、この図28の論理回路において、
入力信号cが“H”に、入力信号(cバー)が“L”に
固定されている場合を考える。このような場合には、図
28中のNチャネルMOSトランジスタM1とPチャネ
ルMOSトランジスタM2とはいずれもオン状態とな
り、NチャネルMOSトランジスタM3とPチャネルM
OSトランジスタM4とはいずれもオフ状態となる。従
って、このような場合のこの図28でなされる論理演算
は、〔X=(aバー)〕となる。
【0121】次に、この図28において、入力信号cが
“L”に、入力信号(cバー)が“H”に固定されてい
る場合を考える。この場合には、NチャネルMOSトラ
ンジスタM1とPチャネルMOSトランジスタM2とが
いずれもオフ状態となり、NチャネルMOSトランジス
タM3とPチャネルMOSトランジスタM4とがいずれ
もオン状態となる。従って、このような場合のこの図2
8でなされる論理演算は、〔X=(bバー)〕となる。
【0122】結論的には、パストランジスタ論理回路1
段で比較すると、必要となるトランジスタ数や遅延時間
等の面で、CMOS論理回路の方が有利である。詳述し
ないが、動作速度、消費電力及びチップ面積だけを考慮
した総合的なパフォーマンスを2入力NAND論理回路
や、2入力NOR論理回路に限って比較すると、CMO
S論理回路の方がパストランジスタ論理回路より約2倍
ほど優れている。しかしながら、これは、単純な2入力
NAND論理回路や、2入力NOR論理回路に限った場
合であり、実際に用いられる回路では、このような単純
な論理回路だけ用いられるということはない。従って、
実際の論理回路では、パストランジスタ論理回路を使う
場合は、より多くのトランジスタや論理ゲートを詰め込
むので、パストランジスタ論理回路の問題とはならな
い。
【0123】次に、本発明が適用されたパストランジス
タ論理回路の、従来のパストランジスタ論理回路、及び
通常のCMOS論理回路との比較を考慮する関係上、こ
こで、従来のパストランジスタ論理回路で2段のもの
と、これと同等の論理演算を行う通常のCMOS論理回
路との比較を行う。
【0124】ここで、前述の制約条件A1及びA2を加
えた場合の、従来のパストランジスタ論理回路2段の論
理回路は、図29の通りとなる。
【0125】この図29において、パストランジスタ論
理回路部分は、NチャネルMOSトランジスタM1〜M
6によって構成され、インバータ部分はNチャネルMO
SトランジスタM7及びPチャネルMOSトランジスタ
M8によって構成され、更にプルアップ用にPチャネル
MOSトランジスタM9が備えられているる。この図2
9の論理回路は、パス段数は3段であり、用いられるト
ランジスタの数は8個(小さなプルアップ用のPチャネ
ルMOSトランジスタM9を除く)である。又、拡散容
量換算負荷数は12個である。ここで、拡散容量換算負
荷数とは、信号がドライブするソース及びドレインの数
であり、ゲートについては便宜上、ソースあるいはドレ
イン3個分とみなしている。又、この図29の論理回路
でなされる論理演算は、次式に示す通りである。
【0126】 X=(aバー)・c・g+(bバー)・(cバー)・g +(dバー)・f・(gバー)+(eバー)・(fバー)・(gバー) …(26)
【0127】上記(26)式に示される論理演算を行う
同等のCMOS論理回路は、図30に示す通りである。
この図30の論理回路では、パス段数が4段であり、必
要とするトランジスタ数が32個である。この論理回路
の拡散容量換算負荷数は、12個である。
【0128】次に、前記(26)式の論理演算を行う、
トランスファゲートを用いたCMOS論理回路は、図3
1の通りである。この図31において、パス段数は3段
であり、必要となるトランジスタ数は14個である。
又、拡散容量換算負荷数は18個である。
【0129】図29〜図31を用いて前述したように、
結論的には、パストランジスタ論理回路2段について比
較すると、通常のCMOS論理回路及びトランスファゲ
ートを用いたCMOS論理回路に対しても、パストラン
ジスタ論理回路の方が有利である。詳述しないが、動作
速度、消費電力、チップ面積だけを考慮した総合的なパ
フォーマンスをこれらの論理回路で比較すると、パスト
ランジスタ論理回路の方が約3倍優れている。又、実用
的な論理回路においても、パストランジスタ論理回路の
優位性は明らかである。
【0130】次に、本発明が適用された第6及び第7実
施形態を含め、これと同等の論理演算を行う従来のパス
トランジスタ論理回路及び一般的なCMOS論理回路
の、プリミティブな論理回路における比較を行う。
【0131】前述したように、パストランジスタ論理回
路1段やパストランジスタ論理回路2段で実現される論
理回路と、これと同等の論理演算を行う通常のCMOS
論理回路を比較した場合、実用的な論理回路ではパスト
ランジスタ論理回路の方が有利であった。ここで、次
に、一般的なCMOS論理回路を中心として、プリミテ
ィブなセル、とりわけ複合論理ゲートと呼ばれる効率の
良いCMOS論理回路と、従来からのパストランジスタ
論理回路及び本発明が適用される第6及び第7実施形態
のパストランジスタ論理回路の比較を行う。
【0132】次式に示される論理演算を行うCMOS論
理回路は、複合論理ゲートとした場合、図32に示す通
りとなる。この図32において、パス段数は3段であ
り、必要となるトランジスタ数は14個(ただし入力信
号の反転に用いるものは除く)である。又、拡散容量換
算負荷数は8個である。
【0133】 Z=a・b+c・d+e・f …(27)
【0134】次に、上述の(27)式の論理演算を行
う、従来のパストランジスタ論理回路は、図33に示す
通りである。この図33の論理回路では、パス段数が8
段であり、必要となるトランジスタ数は16個(ただし
入力信号の反転に用いるものは除く)である。又、拡散
容量換算負荷数は13個である。
【0135】前述の図32とこの図33を比較して明ら
かな通り、通常のCMOS論理回路では比較的簡単な多
変数の多論理積項演算が、従来のパストランジスタ論理
回路ではかなり複雑になってしまう。又、トランジスタ
数はともかくとしても、図33のパストランジスタ論理
回路の遅延時間は図32のCMOS論理回路の場合の約
2.7倍になってしまう。
【0136】次に、前述した(27)式の論理演算を行
う、本発明が適用された第6実施形態のパストランジス
タ論理回路の論理回路は、図34及び図35に示すとお
りである。
【0137】この実施形態では、1段のパストランジス
タ論理回路構成の論理演算系統を3系統有している。
又、これら3系統の論理演算系統それぞれの出力は、本
発明の多入力CMOS論理回路に相当する3入力のゼロ
OR論理回路(NAND論理回路)Gに入力されてい
る。ここで、このゼロOR論理回路Gは、図35に示さ
れる通り、NチャネルMOSトランジスタM1〜M3
と、PチャネルMOSトランジスタM4〜M6で構成さ
れる3入力NAND論理回路と、プルアップに用いられ
るPチャネルMOSトランジスタM7〜M9とによって
構成されている。
【0138】ここで、この図34及び図35で示される
本実施形態では、パス段数が2段あるいは4段であり、
必要とするトランジスタ数は12個(ただし入力信号の
反転に用いるものと、プルアップ用のPチャネルMOS
トランジスタM7〜M9は除く)である。又、拡散容量
換算負荷数は9個である。
【0139】前述の(27)式を前提とし、本実施形態
と前述の図32の通常のCMOS論理回路で構成したも
のとを比較した場合、トランジスタ数や動作速度等に基
づいた総合的なパフォーマンスは、はぼ同等である。し
かしながら、図32のCMOS論理回路では、前述の
(27)式の論理演算の実現だけが前提となっている。
これに対し、本実施形態では、次式に示されるように、
〔(aバー)・g+(cバー)・h+(eバー)・i〕
の論理積項3項の追加が可能である。又、本実施形態
は、従来のパストランジスタ論理回路に比べて、総合的
なパフォーマンスは約6倍となる。
【0140】 Z=a・b+c・d+e・f+(aバー)・g+(cバー)・h +(eバー)・i …(28)
【0141】次に、プリミティブな論理演算の第2例に
ついて、次式に示される論理演算を行うCMOS論理回
路は、図36に示される通りとなる。この図36は、複
合論理ゲートを利用した一般的なCMOS論理回路で実
現されている。又、この図36の論理回路は、パス段数
が4段であり、必要とするトランジスタ数が24個(入
力信号の反転に用いるものは除く)である。又、拡散容
量換算負荷数は8個である。
【0142】 Z=a+b・c+d・e・f+(dバー)・g・h …(29)
【0143】次に、上述した(29)式の論理演算を行
う、従来のパストランジスタ論理回路は、例えば図37
に示す通りである。この図37の論理回路では、パス段
数が8段であり、必要とするトランジスタ数は18個
(ただし入力信号の反転に用いるものは除く)である。
又、拡散容量換算負荷数は13個である。従って、この
図37のパストランジスタ論理回路では、前述の図36
のCMOS論理回路のものに比べ、トランジスタ数が3
/4になるものの、遅延時間は約2倍になってしまう。
【0144】次に、本発明が適用された第7実施形態
の、前述の(29)式の論理演算を行うパストランジス
タ論理回路は図38及び図39に示す通りである。ここ
で、この図38に示されるゼロOR論理回路は、図39
に示されるとおりであり、この図39において示される
如くNチャネルMOSトランジスタM1及びM2とPチ
ャネルMOSトランジスタM3及びM4で構成される2
入力NAND論理回路と、プルアップに用いられるPチ
ャネルMOSトランジスタM5及びM6とを有してい
る。このような図38及び図39に示される本実施形態
では、パス段数が3段あるいは4段であり、必要とする
トランジスタ数は14個(ただし入力信号の反転に用い
るものと、プルアップ用のPチャネルMOSトランジス
タM5及びM6を除く)である。又、拡散容量換算負荷
数は12個である。
【0145】本実施形態については、同様の論理演算を
行う図36のCMOS論理回路と比較して、総合的なパ
フォーマンスは約1.3倍であるが、トランジスタ数は
4割減少されている点が注目に値する。更に、本実施形
態の2系統のパストランジスタ論理回路2段では、この
図38の回路のままでも、論理積項の追加が3項まで可
能である。即ち、本実施形態では、次式に示されるよう
な論理演算をも行うことが可能である。又、図37の従
来のパストランジスタ論理回路に比べて、総合的なパフ
ォーマンスは約3倍である。
【0146】 Z=a+b・c+d・e・f+(dバー)・g・h +(aバー)・(bバー)・i+d・(eバー)・j +(dバー)・(gバー)・k …(30)
【0147】以上、図32〜図39を用いてプリミティ
ブな論理回路について説明したが、結論として、複合論
理ゲートを利用したCMOS論理回路を、従来のパスト
ランジスタ論理回路に置き換えた場合不利になることが
あったが、本発明を適用した場合ではこのようなCMO
S論理回路とほぼ同等のパフォーマンスを得ることがで
きる。又、本発明が適用されたパストランジスタ論理回
路は、従来のパストランジスタ論理回路と比較して、総
合的なパフォーマンスが3〜6倍にもなる。
【0148】これは、従来のパストランジスタ論理回路
が、多変数の論理積にはCMOS論理回路より有利であ
るにもかかわらず、異なる変数の多論理積項には適さな
いためである。一方、本発明を適用したパストランジス
タ論理回路では、多系統のパストランジスタ論理回路の
出力を、多入力CMOS論理回路、例えば多入力NAN
D論理回路や多入力NOR論理回路へ入力する様に構成
することによって、多変数の多論理積項に柔軟に対応す
ることができる。
【0149】次に、負論理出力での論理回路について、
通常のCMOS論理回路、従来のパストランジスタ論理
回路及び本発明が適用された第8実施形態のパストラン
ジスタ論理回路の比較を行う。
【0150】本発明においては、例えば2系統のパスト
ランジスタ論理回路2段の出力を負論理で扱うとすれ
ば、6変数の論理積項を16項設けることができる。こ
のように、本発明は、多変数の多論理積項演算を実現す
る上で有利であることは明らかである。
【0151】例えば、図40に示される、複合論理ゲー
トを利用したCMOS論理回路は、次式に示されるよう
な論理演算を行う。ここで、この図40のCMOS論理
回路では、パス段数が5段あるいは6段であり、必要と
するトランジスタ数は44個(入力信号の反転に用いる
ものは除く)である。又、拡散容量換算負荷数は8個で
ある。
【0152】 (Zバー)=a・b・c・d・e・f+a・b・(dバー)・e・f・h +(bバー)・c・d・e・f・g +(bバー)・(dバー)・e・f・g・h …(31)
【0153】次に、上述の(31)式の論理演算を行
う、パス段数2段までという制約条件で構成された従来
からのパストランジスタ論理回路は、図41に示す通り
である。ここで、この図41の論理回路において、パス
段数は8段であり、必要とするトランジスタ数は合計4
8個(入力信号の反転に用いるものは除く)である。
又、拡散容量換算負荷数は12個である。従って、この
図41の従来のパストランジスタ論理回路では、動作速
度、消費電力及びチップ面積のいずれを取っても、前述
した図40のCMOS論理回路のものより劣る。特に、
この従来のパストランジスタ論理回路の総合的なパフォ
ーマンスは、CMOS論理回路の場合の約1/2であ
る。
【0154】ここで、前述した同様の(31)式の論理
演算を行う、本発明が適用された第8実施形態の論理回
路は、図42に示す通りである。ここで、図42の3入
力NAND論理回路は、具体的には前述した図35の通
りである。この図42の論理回路では、パス段数は2段
あるいは4段であり、必要とするトランジスタ数は12
個(ただし入力信号の反転に用いるものと、プルアップ
に用いる、図35のPチャネルMOSトランジスタM7
〜M9は除く)である。又、拡散容量換算負荷数は、9
個である。
【0155】このように、この図42に示される本発明
の実施形態では、動作速度、消費電力及びチップ面積の
いずれを取っても、前述した図40のCMOS論理回路
より優れている。とりわけ、本実施形態では、CMOS
論理回路に比べて、トランジスタ数は約1/4となる。
又、本実施形態の総合的なパフォーマンスは、CMOS
論理回路のものの約7倍であり、従来のパストランジス
タ論理回路のものの約14倍優れている。
【0156】なお、以上の説明においては、パストラン
ジスタとして特にNチャネルMOSトランジスタを用い
たパストランジスタ論理回路を中心として説明してい
る。しかしながら、本発明はパストランジスタとしてN
チャネルMOSトランジスタ以外のものを用いてもよ
く、例えば、N型JFET(junction field-effect tr
ansistor)も適用して用いることができ、あるいは将来
開発される他の形態の素子(トランジスタ)をも適用し
て用いることも考えられる。又、本発明が適用されるパ
ストランジスタ論理回路のパストランジスタとして、P
チャネルMOSトランジスタを用いることも考えられ
る。なお、電子の移動速度に比べてホールの移動速度は
遅いので、パストランジスタとしてPチャネルMOSト
ランジスタを用いた場合、NチャネルMOSトランジス
タを用いた場合に比べて動作速度が低下する恐れがあ
る。
【0157】具体的には、パストランジスタとしてPチ
ャネルMOSトランジスタを用いる場合、本発明の多入
力CMOS論理回路に相当するものとしては、多入力N
AND論理回路を用いるよりも、むしろ、多入力NOR
論理回路を用いることが好ましい。又、このように多入
力CMOS論理回路として多入力NOR論理回路を用い
る場合、該NOR論理回路の入力は、該NOR論理回路
の出力をフィードバックして動作するNチャネルMOS
トランジスタでプルダウンすることも考えられる。
【0158】例えば、パストランジスタとしてPチャネ
ルMOSトランジスタを用いるものとし、1段のパスト
ランジスタ論理回路構成の論理演算系統を2系統有す
る、本発明が適用された第9実施形態は図43に示す通
りである。
【0159】この図43の実施形態では、第1の論理演
算系統がPチャネルMOSトランジスタM1及びM2で
構成されている。第2の論理演算系統が、PチャネルM
OSトランジスタM3及びM4により構成されている。
又、本発明の多入力CMOS論理回路に相当する2入力
NOR論理回路は、NチャネルMOSトランジスタM7
及びM8と、PチャネルMOSトランジスタM5及びM
6とにより構成されている。
【0160】又、第1の論理演算系統の出力信号は、N
チャネルMOSトランジスタM10によってプルダウン
され、第2の論理演算系統が出力する出力信号YはNチ
ャネルMOSトランジスタM9によってプルダウンされ
ている。これらプルダウンするNチャネルMOSトラン
ジスタM9及びM10は、いずれも、2入力NOR論理
回路が出力する出力信号Zが“H”となるとオン状態と
なり、プルダウンを行う。このNチャネルMOSトラン
ジスタM9及びM10は、比較的小さなトランジスタが
用いられる。
【0161】又、このようなプルダウンを行うことによ
って、PチャネルMOSトランジスタM1〜M4のスレ
ッショルド電圧Vtpにもかかわらず、出力信号X及び
YはグランドGNDまでプルダウンすることができ、
又、出力信号Zは“H”のとき電源VDDの電圧まで、
十分上昇することができる。従って、これによって、貫
通電流を低減することができる。
【0162】なお、図43の論理回路において、出力信
号X及びY、又出力信号Zの生成を行う論理演算は次式
の通りである。なお、下記の(35)式及び(36)式
は、(34)式に対して(32)式及び(33)式を代
入して得たものである。
【0163】 X=a・(cバー)+b・c …(32) Y=d・(fバー)+e・f …(33) Z=(X+Y)バー=(Xバー)・(Yバー) …(34) Z=(aバー)・(cバー)・(dバー)・(fバー) +(aバー)・(cバー)・(eバー)・f +(bバー)・c・(dバー)・(fバー) +(bバー)・c・(eバー)・f …(35) (Zバー)=a・(cバー)+b・c+d・(fバー)+e・f …(36)
【0164】なお、図43のようにプルダウンするNチ
ャネルMOSトランジスタM9及びM10を備えたとし
ても、PチャネルMOSトランジスタM1〜M4のドラ
イブ能力の不足によっては、出力信号X及びYの“L”
の電圧レベルが十分低下しない場合も考えられる。この
ような場合にも出力信号Zの“H”の電圧を十分上昇さ
せるためには、各トランジスタのサイズを注意深く決め
る必要があるが、概して大きくなってしまう傾向があ
る。この改善策として、PチャネルMOSトランジスタ
のスレッショルド電圧Vtpを下げ、一方、Nチャネル
MOSトランジスタのスレッショルド電圧Vtnを上昇
させる方法があるが、これは改善のレベルである。又、
このように、各トランジスタのスレッショルド電圧を調
整することで、場合によってはNチャネルMOSトラン
ジスタM9及びM10を削除することも考えられるが、
ノイズ耐性が低下してしまうという恐れがある。
【0165】次に、NチャネルMOSトランジスタとP
チャネルMOSトランジスタとを用いたパストランジス
タ論理回路も考えることができる。
【0166】このようにパストランジスタ論理回路とし
てNチャネルMOSトランジスタとPチャネルMOSト
ランジスタとを用いると、パストランジスタ論理回路の
コンプリメンタリなコントロール信号が共用できること
が特長となる。
【0167】ここで、このようにパストランジスタとし
てNチャネルMOSトランジスタとPチャネルMOSト
ランジスタとを用いた場合、パストランジスタ論理回路
の出力の電圧は、“H”の場合電源VDDの電圧まで十
分に上昇しなかったり、“L”の場合グランドGNDま
で十分低下しないことがある。
【0168】ここで、パストランジスタとしてNチャネ
ルMOSトランジスタとPチャネルMOSトランジスタ
とを共に用いた場合には、前述の図16の第1実施形態
の如く、プルアップするPチャネルMOSトランジスタ
を用いることはできない。又、このようにパストランジ
スタとしてNチャネルMOSトランジスタとPチャネル
MOSトランジスタとを共に用いた場合、前述の図43
の実施形態の如く、NチャネルMOSトランジスタを用
いてプルダウンすることはできない。
【0169】これは、このようにパストランジスタとし
てNチャネルMOSトランジスタとPチャネルMOSト
ランジスタとを共に用いた場合、本発明の多入力CMO
S論理回路として用いる多入力NAND論理回路や多入
力NOR論理回路の入力信号のすべてが、そのNAND
論理回路やNOR論理回路の出力の反転信号になってい
るとは限らないからである。
【0170】従って、例えば、図44の本発明の第10
実施形態のインバータI1〜I4の如く、それぞれの論
理演算系統の出力をインバータI1、I2で受けて多入
力CMOS論理回路の入力へ出力すると共に、該インバ
ータI1、I2の出力を別の小さなインバータI3、I
4でフィードバックし、対応する論理演算系統の出力に
出力する。しかしながら、このようにインバータを用い
る場合、パス段数が増大してしまったり、トランジスタ
数が増大してしまうという問題がある。なお、図44
は、1段のパストランジスタ論理回路構成の論理演算系
統を2系統有する、本発明が適用されたパストランジス
タ論理回路の実施形態となっている。なお、この図44
における出力信号X、Y及びZを生成する論理演算は、
次式の通りとなっている。又、下記の(40)式及び
(41)式は、下記の(39)式へ(37)式及び(3
8)式を代入して得たものである。
【0171】 X=a・c+b・(cバー) …(37) Y=d・f+e・(fバー) …(38) Z=X・Y=〔(Xバー)+(Yバー)〕バー …(39) Z=a・c・d・f+a・c・e・(fバー)+b・(cバー)・d・f +b・(cバー)・e・(fバー) …(40) (Zバー)=(aバー)・c+(bバー)・(cバー)+(dバー)・f +(eバー)・(fバー) …(41)
【0172】なお、この図44において、NチャネルM
OSトランジスタM1及びPチャネルMOSトランジス
タM2によって、第1の論理演算系統が構成されてい
る。又、NチャネルMOSトランジスタM3及びPチャ
ネルMOSトランジスタM4によって、第2の論理演算
系統が構成されている。又、本発明の多入力CMOS論
理回路は、符号Gで示される2入力ゼロAND論理回路
(2入力NOR論理回路)である。又、この図44にお
いて、インバータI1〜I4は、出力信号X及びYのプ
ルアップあるいはプルダウンを行うためのものである。
ここで、インバータI3及びI4は、インバータI1及
びI2に比べて、用いるトランジスタの大きさが小さく
されている。
【0173】なお、このようにインバータI1〜I4を
用いたとしても、PチャネルMOSトランジスタM2及
びM4のドライブ能力不足によっては、出力信号X及び
Yの“L”の電圧が十分に低下しない恐れがある。この
ようなことの改善策としては、NチャネルMOSトラン
ジスタM1及びM3のスレッショルド電圧Vtnを下
げ、又、PチャネルMOSトランジスタM2及びM4の
スレッショルド電圧Vtpを下げ、インバータI1及び
I2のスレッショルド電圧Vtn及びスレッショルド電
圧Vtpを上げる方法がある。なお、このようなスレッ
ショルド電圧Vtnとスレッショルド電圧Vtpとを共
に2種類設けるとプロセスコストが上昇してしまう恐れ
があるので、この点を考慮する必要がある。又、このよ
うにスレッショルド電圧Vtn及びスレッショルド電圧
Vtpを調整した場合、インバータI3及びI4を削除
することも考えられるが、削除するとノイズ耐性が低下
してしまうという問題がある。
【0174】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、パ
ストランジスタのみで構成される論理回路の論理演算系
統のトランジスタ段数をより抑えることで、動作速度を
向上させながら、比較的複雑な論理も実現可能とし、特
に従来のパストランジスタのみで構成される論理回路で
は苦手な論理も、より容易に実現可能とし、又、従来か
らのCMOS論理回路で構成した場合に比べても、必要
な素子数がより少なく演算速度もより高速な論理回路を
実現することができるパストランジスタ論理回路を提供
することができるという優れた効果を得ることができ
る。
【0175】具体的には、本発明によれば、通常のCM
OS論理回路に対する従来のパストランジスタ論理回路
の利点を保ったまま、通常のCMOS論理回路が得意と
するプリミティブな論理回路をも極めて効率的に実現す
ることができる。又、より少ないトランジスタで、多変
数の多論理積項演算を実現することができる。又、例え
ば、総合的なパフォーマンスを従来のパストランジスタ
論理回路の3〜14倍、通常のCMOS論理回路の1〜
7倍とすることができる。又、パストランジスタ論理回
路の論理演算系統の出力電圧を必要な場合にフルスイン
グして、貫通電流を低減し、又、ノイズ耐性を向上する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のパストランジスタ論理回路の1種である
CVSLの回路図
【図2】従来のパストランジスタ論理回路の1種である
CPLの回路図
【図3】従来のパストランジスタ論理回路の1種である
SRPLの回路図
【図4】従来のパストランジスタ論理回路の1種である
DSLの回路図
【図5】従来のパストランジスタ論理回路の1種である
DPLの回路図
【図6】従来のパストランジスタ論理回路の1種である
DCVSPGの回路図
【図7】従来のパストランジスタ論理回路の1種である
ごく基本的なものの回路図
【図8】従来のパストランジスタ論理回路に用いられる
インバータの回路図
【図9】従来のCMOSスタティック回路による全加算
器の1例の回路図
【図10】従来のパストランジスタ論理回路による全加
算器の1例の回路図
【図11】従来の複合論理ゲートによるCMOS論理回
路の1例の回路図
【図12】前記複合論理ゲートのCMOS論理回路の図
記号を示す線図
【図13】従来のパストランジスタ論理回路の1例の回
路図
【図14】従来のインバータを用いたパストランジスタ
論理回路の回路図
【図15】本発明が適用されたパストランジスタ論理回
路の1例(1段2系統)の回路図
【図16】本発明が適用された第1実施形態のパストラ
ンジスタ論理回路の回路図
【図17】本発明が適用された第2実施形態のパストラ
ンジスタ論理回路の回路図
【図18】本発明が適用された第3実施形態のパストラ
ンジスタ論理回路の回路図
【図19】本発明が適用された第4実施形態のパストラ
ンジスタ論理回路の回路図
【図20】本発明が適用された第5実施形態のパストラ
ンジスタ論理回路の回路図
【図21】前記第5実施形態に用いられる多入力CMO
S論理回路(NAND論理回路)の回路図
【図22】従来の1段1系統のパストランジスタ論理回
路の回路図
【図23】前記1段1系統のパストランジスタ論理回路
を置き換えた一般的なCMOS論理回路による第1例の
回路図
【図24】前記1段1系統のパストランジスタ論理回路
を置き換えた一般的なCMOS論理回路による第2例の
回路図
【図25】1段1系統のパストランジスタ論理回路を置
き換えた一般的なCMOS論理回路による第3例の回路
【図26】1段1系統のパストランジスタ論理回路を置
き換えた一般的なCMOS論理回路による第4例の回路
【図27】1段1系統のパストランジスタ論理回路を置
き換えた一般的なCMOS論理回路による第5例の回路
【図28】パストランジスタとしてNチャネルMOSト
ランジスタとPチャネルMOSトランジスタを並列に用
いたCMOS論理回路の回路図
【図29】従来の2段1系統のパストランジスタ論理回
路の回路図
【図30】前記2段1系統パストランジスタ論理回路と
同等のCMOS論理回路の回路図
【図31】前記2段1系統パストランジスタ論理回路と
同等の、パストランジスタとしてNチャネルMOSトラ
ンジスタとPチャネルMOSトランジスタを並列に用い
たCMOS論理回路の回路図
【図32】複合論理ゲートの一般的なCMOS論理回路
の1例の回路図
【図33】上記複合論理ゲートCMOS論理回路と同等
の従来のパストランジスタ論理回路の回路図
【図34】上記複合論理ゲートCMOS論理回路と同等
の本発明が適用された第6実施形態のパストランジスタ
論理回路の回路図
【図35】上記第6実施形態に用いられる3入力NAN
D論理回路の回路図
【図36】複合論理ゲートのCMOS論理回路の1例の
回路図
【図37】上記複合論理ゲートCMOS論理回路と同等
の従来のパストランジスタ論理回路の1例の回路図
【図38】上記複合論理ゲートのCMOS論理回路と同
等の、本発明が適用されたパストランジスタ論理回路の
第7実施形態の回路図
【図39】前記第7実施形態に用いられる2入力NAN
D論理回路の回路図
【図40】複合論理ゲートCMOS論理回路の負論理出
力のものの1例の回路図
【図41】上記複合論理ゲートCMOS論理回路と同等
の従来のパストランジスタ論理回路によるものの回路図
【図42】上記複合論理ゲートCMOS論理回路と同等
の、本発明が適用された第8実施形態のパストランジス
タ論理回路の回路図
【図43】本発明が適用される第9実施形態のパストラ
ンジスタ論理回路の回路図
【図44】本発明が適用される第10実施形態のパスト
ランジスタ論理回路の回路図
【符号の説明】
M1〜M17、M21〜M27、M31〜M37、M4
1、M42…トランジスタ I1〜I5…インバータ VDD…電源 GND…グランド A〜C、a〜n…信号 X〜Z…出力信号

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力の論理値に応じて出力がオンオフする
    パストランジスタを、複数、直列あるいは並列に接続す
    ることで、論理積演算や論理和演算等を行なう回路を構
    成し、所望の論理回路を得るようにしたことを特徴とす
    るパストランジスタ論理回路において、 1つ以上の入力の論理値に基づいた論理演算を、前記パ
    ストランジスタを直列あるいは並列に接続した論理回路
    を用いて行って、ある論理値を出力するまでの経路とし
    て定義される論理演算系統を複数形成し、 これら論理演算系統から得られる、複数の出力をそれぞ
    れ個別に入力する多入力CMOS論理回路を備えたこと
    を特徴とするパストランジスタ論理回路。
  2. 【請求項2】請求項1において、 複数の前記論理演算系統のそれぞれのパストランジスタ
    を、NチャネルMOSトランジスタ、又はPチャネルM
    OSトランジスタのいずれか一方に統一し、 NチャネルMOSトランジスタに統一した場合、前記多
    入力CMOS論理回路として、CMOS型の多入力NA
    ND論理回路を用い、 該多入力NAND論理回路が出力する信号によって出力
    がオンオフされるPチャネルMOSトランジスタを、複
    数の前記論理演算系統のそれぞれに対して備え、これら
    PチャネルMOSトランジスタの出力によって、これら
    論理演算系統のそれぞれの出力をプルアップし、 一方、PチャネルMOSトランジスタに統一した場合、
    前記多入力CMOS論理回路として、CMOS型の多入
    力NOR論理回路を用い、 該多入力NOR論理回路が出力する信号によって出力が
    オンオフされるNチャネルMOSトランジスタを、複数
    の前記論理演算系統のそれぞれに対して備え、これらN
    チャネルMOSトランジスタの出力によって、これら論
    理演算系統のそれぞれの出力をプルダウンするようにし
    たことを特徴とするパストランジスタ論理回路。
  3. 【請求項3】請求項1において、 複数の前記論理演算系統の中で、パストランジスタが、
    スレッショルド電圧VtnのNチャネルMOSトランジ
    スタであるものは、その論理演算系統の出力を入力す
    る、多入力CMOS論理回路の入力のPチャネルMOS
    トランジスタのスレッショルド電圧Vtpを、前記スレ
    ッショルド電圧Vtnに応じてより大きくし、 一方、複数の前記論理演算系統の中で、パストランジス
    タが、スレッショルド電圧VtpのPチャネルMOSト
    ランジスタであるものは、その論理演算系統の出力を入
    力する、多入力CMOS論理回路の入力のNチャネルM
    OSトランジスタのスレッショルド電圧Vtnを、前記
    スレッショルド電圧Vtpに応じてより大きくしたこと
    を特徴とするパストランジスタ論理回路。
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