JPH0993082A - 可変遅延回路 - Google Patents

可変遅延回路

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JPH0993082A
JPH0993082A JP7273419A JP27341995A JPH0993082A JP H0993082 A JPH0993082 A JP H0993082A JP 7273419 A JP7273419 A JP 7273419A JP 27341995 A JP27341995 A JP 27341995A JP H0993082 A JPH0993082 A JP H0993082A
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path
circuit
delay time
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JP7273419A
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Haruhiko Fujii
治彦 藤井
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Ando Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所望する任意の分解能をもつ可変遅延回路を
提供する。 【解決手段】 それぞれ入力端子21に入力した信号を
出力端子22に送る経路A、B、各経路A、Bをセレク
ト信号により切り替える選択部243を備える可変遅延
部24と、経路Aの少なくとも一部の遅延時間のx倍の
固定の発振周期をもつリング発振器26と、経路Bの少
なくとも一部の遅延時間のy倍の発振周期をもつリング
発振器27と、リング発振器26の出力とリング発振器
27の出力との位相を比較する位相比較回路28と、そ
の位相比較結果からリング発振器26、27の発振周期
が等しくなるようにリング発振器27の発振周期を制御
するとともに経路Bの遅延時間を制御する遅延時間制御
回路29とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は論理回路における
位相調整等に用いられる可変遅延回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の可変遅延回路は、一般に図9また
は図10に示すように構成される。図9及び図10にお
いて、11は伝送信号入力端子、12は伝送信号出力端
子、13、14は遅延回路、15はセレクト信号入力端
子、16はセレクタである。
【0003】図9において、入力端子11に入力された
伝送信号はセレクタ16の一方の入力端に供給されると
共に、遅延回路13を介してセレクタ16の他方の入力
端に供給される。
【0004】セレクタ16はセレクト信号入力端子15
からのセレクト信号に応じて、入力端子11からの信
号、遅延回路13からの信号のうちいずれか一方の信号
を選択して出力端子12に出力する。
【0005】また、図10において、入力端子11に入
力された伝送信号は遅延回路13を介してセレクタ16
の一方の入力端に供給されると共に、遅延回路13の遅
延時間とは異なる遅延時間を有する遅延回路14を介し
てセレクタ16の他方の入力端に供給される。
【0006】セレクタ16はセレクト信号入力端子15
からのセレクト信号に応じて、遅延回路13で遅延され
た信号または遅延回路14で遅延された信号のうちいず
れか一方の信号を選択して出力端子12に出力する。
【0007】図9の可変遅延回路では、遅延回路13の
遅延時間が当該可変遅延回路の遅延時間の分解能とな
る。また、図10の可変遅延回路では、遅延時間の分解
能は遅延回路13の遅延時間と遅延回路14の遅延時間
の差による特定の値となる。いずれの回路構成であって
も、遅延時間の分解能が特定の値に限定されてしまい、
汎用性の面で効率が悪い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように従来
の可変遅延回路では、遅延時間の分解能が特定の値に限
定されるという問題点があった。
【0009】この発明の目的は、上記の問題点を解決
し、所望する任意の分解能をもつことのできる可変遅延
回路を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、第1の発明に係る可変遅延回路は、少なくとも、入
力端子21に入力された信号を出力端子22に供給する
経路A、入力端子21に入力された信号を出力端子22
に供給する遅延時間可変の経路Bを備え、経路A、Bの
いずれか一方をセレクト信号に応じて選択する機能を有
する可変遅延部24と、経路Aの少なくとも一部の遅延
時間のx(xは任意の正の数)倍の固定の発振周期をも
つリング発振器26と、経路Bの少なくとも一部の遅延
時間のy(yは任意の正の数)倍の遅延時間をもつ発振
周期可変のリング発振器27と、リング発振器26の出
力とリング発振器27の出力の位相を比較する位相比較
回路28と、位相比較回路28の比較結果に基づいて、
リング発振器26とリング発振器27の発振周期が等し
くなるようにリング発振器27の発振周期を制御すると
共に、経路Bの遅延時間を制御する遅延時間制御回路2
9とを備えて構成される。
【0011】前記構成において、経路Aはn(nは自然
数)個の固定遅延素子Taを介在し、経路Bはm(mは
自然数)個の可変遅延素子Tbを介在し、リング発振器
26は経路Aと同一の固定遅延素子Taをx’(x’は
自然数)個直列に接続して、その出力を反転して入力側
に帰還して構成し、リング発振器27は経路Bと同一の
可変遅延素子Tbをy’(y’は自然数でx’/n≠
y’/m)個直列に接続して、その出力を入力側に帰還
して構成し、経路Bの可変遅延素子Tb及びリング発振
器27の各可変遅延素子Tbの遅延時間を遅延時間制御
回路29により同時に制御することを特徴とする。
【0012】可変遅延部24は、経路Aに介在される遅
延回路部241と、経路Bに介在される遅延回路部24
2と、遅延回路部241、242の遅延出力のいずれか
一方をセレクト信号に応じて選択し出力端子22に導出
するセレクタ2431とを備えることを特徴とする。
【0013】可変遅延部24は、第1のセレクト信号に
応じて経路Aに信号を導出するANDゲート2432
と、第2のセレクト信号に応じて経路Bに信号を導出す
るANDゲート2433と、ANDゲート2432の出
力を遅延する遅延回路部241と、第2のANDゲート
2433の出力を可変遅延する第2の遅延回路部242
と、遅延回路部241、242の出力を論理和演算して
出力端子22に導出するORゲート2434とを備える
ことを特徴とする。
【0014】可変遅延部24は、経路A,B及び選択機
能を有する回路を複数段直列に接続し、各段の第2の経
路の遅延時間を遅延時間制御回路29の制御出力により
制御するようにしたことを特徴とする。
【0015】また、第2の発明に係る可変遅延回路は、
少なくとも、入力端子21に入力された信号を出力端子
22に供給する遅延時間可変の経路A、入力端子21に
入力された信号を出力端子22に供給する遅延時間可変
の経路Bを備え、経路A、Bのいずれか一方をセレクト
信号に応じて選択する機能を有する可変遅延部24と、
経路Aの少なくとも一部の遅延時間のx(xは任意の正
の数)倍の発振周期をもつ発振周期可変のリング発振器
26と、経路Bの少なくとも一部の遅延時間のy(yは
任意の正の数)倍の発振周期をもつ発振周期可変のリン
グ発振器27と、経路Aの少なくとも一部の遅延時間の
z(zは任意の正の数)倍の発振周期をもつ発振周期可
変のリング発振器30と、リング発振器26の出力とリ
ング発振器27の出力の位相を比較する位相比較回路2
81と、位相比較回路281の比較結果に基づいて、リ
ング発振器26とリング発振器27の発振周期が等しく
なるようにリング発振器27の発振周期を制御すると共
に、第2の経路Bの遅延時間を制御する第1の遅延時間
制御回路291と、クロック信号とリング発振器30の
出力の位相を比較する位相比較回路282と、位相比較
回路282の比較結果に基づいてリング発振器30の発
振周期がクロックの周期と等しくなるようにリング発振
器30の発振周期を制御すると共に、リング発振器26
の発振周期及び経路Aの遅延時間を制御する遅延時間制
御回路292とを備えて構成される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図8を参照してこ
の発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0017】図1は本発明による可変遅延回路の基本構
成を示すブロック回路図である。図1において、21は
伝送信号入力端子、22は伝送信号出力端子、23はセ
レクト信号入力端子である。
【0018】伝送信号入力端子21に入力された信号は
可変遅延部24に供給される。この可変遅延部24は、
入力信号を出力端子22に送る際にそれぞれ任意の遅延
時間を与える第1、第2の経路A、Bと、セレクト信号
入力端子23から供給されるセレクト信号に従って第1
の経路Aと第2の経路Bのいずれかを選択する選択機能
(図示せず)を備える。ここで、第2の経路Bは遅延時
間制御信号に応じて遅延時間を可変する機能を有する。
【0019】一方、第1のリング発振器26は第1の経
路Aのもつ遅延時間のx倍の発振周期で発振する。ま
た、第2のリング発振器27は第2の経路Bのもつ遅延
時間のy倍の発振周期で発振する。第2のリング発振器
27は遅延時間制御信号により発振周期を任意に可変で
きる。
【0020】各リング発振器26、27の出力は位相比
較回路28で位相比較され、その比較結果は遅延時間制
御回路29に供給される。この遅延時間制御回路29は
位相比較回路28で得られた位相比較結果に応じて遅延
時間制御信号を生成し、上記第2のリング発振器27に
供給して第2のリング発振器27の発振周期を第1のリ
ング発振器26の発振周期と等しくすると共に、上記第
2の経路Bに供給してその遅延時間を可変制御する。
【0021】上記構成によれば、第2の経路Bの遅延時
間は第1の経路Aの遅延時間のx/y倍となる。したが
って、x,yの値を適当なものに定めることにより、所
望する任意の分解能を可変遅延回路に持たせることがで
きる。
【0022】図2は上記可変遅延部24の具体的な構成
を示すもので、第1の経路Aに遅延時間固定の遅延回路
241を設け、第2の経路Bに遅延時間制御信号に応じ
て遅延時間を可変できる遅延回路242を設け、経路
A、Bの選択を選択部243を構成するセレクタ243
1にてセレクト信号に応じて行うようにしたものであ
る。
【0023】遅延回路241の遅延時間は第1のリング
発振器26の発振周期の1/xである。遅延回路242
の遅延時間はリング発振器27の発振周期の1/yであ
り、遅延時間制御信号によりリング発振器27の発振周
期と共に制御される。
【0024】図3は上記可変遅延部24の他の具体的な
構成を示すもので、図2とは選択部243の構成が異な
る。すなわち、この可変遅延部24では、入力信号を2
つのAND回路2432、2433に供給し、それぞれ
端子231、232に供給される2ビットのセレクト信
号との論理積をとって、第1の経路Aの遅延回路241
及び第2の経路Bの遅延回路242に供給する。そし
て、各遅延回路241、242の遅延出力をORゲート
2434で論理和出力するようにしたものである。
【0025】すなわち、入力信号とセレクト信号の第1
ビットとの論理積信号を遅延回路241で遅延し、OR
ゲート2434の一方の入力とする。また、入力信号と
セレクト信号の第2ビットとの論理積信号を遅延回路2
42で遅延し、ORゲート2434のもう一方の入力と
する。
【0026】ここで、セレクト信号の第1ビット(端子
231側)をHレベルとし、第2ビット(端子232
側)をLレベルにすることにより、入力信号を第1の経
路A側の遅延回路241に通して出力端子22に送るこ
とができる。また、セレクト信号の第1ビット(端子2
31側)をLレベルとし、第2ビット(端子232側)
をHレベルにすることにより、入力信号を第2の経路B
側の遅延回路242に通して出力端子22に送ることが
できる。
【0027】図4は図2に示した可変遅延部24の構成
を用いたときの第1、第2のリング発振器26、27の
具体的な構成の一例を示すものである。
【0028】まず、第1のリング発振器26は、第1の
経路Aの遅延回路241に用いられる遅延素子Taと同
一のものをx’個直列に接続し、その出力をインバータ
261で反転し、入力側に帰還して構成され、遅延素子
Taの遅延時間の2x’倍の周期で発振する。
【0029】また、第2のリング発振器27は、第2の
経路Bの遅延回路242に用いられる可変遅延素子Tb
と同一のものをy’個直列に接続し、その出力をインバ
ータ271で反転し、入力側に帰還して構成され、遅延
素子Tbの遅延時間の2y’倍の周期で発振する。
【0030】ここで、各可変遅延素子Tbにはそれぞれ
遅延時間制御回路29から出力される遅延時間制御信号
を与えるようにする。これにより、第1、第2のリング
発振器26、27の発振周期を等しくしつつ、第2の経
路Bの遅延時間を第1の経路Aの遅延時間のx’/y’
倍とすることができる。
【0031】例えば、第1のリング発振器26の遅延素
子Taの段数をx’=9段、遅延時間を10nsとし、
第2のリング発振器27の可変遅延素子Tbの段数を
y’=10段とすれば、各リング発振器26、27の発
振周期は共に180nsとなり、可変遅延素子Tb1個
当たりの遅延時間は9nsとなる。
【0032】よって、可変遅延部24では、第1の経路
Aの遅延回路241の遅延時間が10nsであるのに対
して、第2の経路Bの遅延回路242の遅延時間は9n
sとなる。したがって、この場合の可変遅延回路の分解
能は1nsとなる。
【0033】図5は図4に示した実施形態を発展させ、
可変遅延部24を多段(ここでは2段)構成としたもの
で、初段は遅延回路241、242及び選択部243で
構成され、次段は遅延回路244、245及び選択部2
46で構成される。
【0034】初段回路は第1、第2の経路A、Bを端子
231から供給される第1セレクト信号に基づいて選択
し、次段回路は第3、第4の経路C、Dを端子232か
ら供給される第2セレクト信号に基づいて選択する。
【0035】第3の経路Cに設けられる遅延回路244
は、第1の経路Aの遅延回路241に用いる遅延素子T
aと同じものを2個直列に接続して構成され、第4の経
路Dに用いられる遅延回路245は、第2の経路Bの遅
延回路242に用いられる可変遅延素子Tbと同じもの
を2個直列に接続して構成される。各可変遅延素子Tb
の遅延時間は共に遅延時間制御信号により制御される。
【0036】前述の例で説明する。第1のリング発振器
26の遅延素子Taの段数をx’=9段、遅延時間を1
0nsとし、第2のリング発振器27の可変遅延素子T
bの段数をy’=10段とすれば、各リング発振器2
6、27の発振周期は共に180nsとなり、可変遅延
素子Tb1個当たりの遅延時間は9nsとなる。
【0037】よって、可変遅延部24では、第1の経路
Aの遅延回路241の遅延時間が10nsであるのに対
して、第2の経路Bの遅延回路242の遅延時間は9n
sとなる。また、第3の経路Cの遅延回路244の遅延
時間が20nsであるのに対して、第4の経路Dの遅延
回路245の遅延時間は18nsとなる。
【0038】したがって、この場合の可変遅延回路の分
解能は、可変遅延部24の前段で1ns、後段で2ns
となり、図4の場合より遅延時間の可変範囲を大きくす
ることができる。
【0039】図6は図3に示した可変遅延部24の構成
を用いたときの第1、第2のリング発振器26、27の
具体的な構成を示すものである。この場合、図6から明
らかなように、図4に示した構成と全く同じにして実現
できる。
【0040】すなわち、まず、第1のリング発振器26
は、第1の経路Aの遅延回路241に用いられる遅延素
子Taと同一のものをx’個直列に接続し、その出力を
インバータ261で反転し、入力側に帰還して構成さ
れ、遅延素子Taの遅延時間の2x’倍の周期で発振す
る。
【0041】また、第2のリング発振器27は、第2の
経路Bの遅延回路242に用いられる可変遅延素子Tb
と同一のものをy’個直列に接続し、その出力をインバ
ータ271で反転し、入力側に帰還して構成され、可変
遅延素子Tbの遅延時間の2y’倍の周期で発振する。
【0042】ここで、各可変遅延素子Tbにはそれぞれ
遅延時間制御回路29から出力される遅延時間制御信号
を与えるようにする。これにより、第1、第2のリング
発振器26、27の発振周期を等しくしつつ、第2の経
路Bの遅延時間を第1の経路Aの遅延時間のx’/y’
倍とすることができる。
【0043】ところで、可変遅延素子として、遅延時間
を制御可能なORゲートがある。図7にこの遅延時間調
整機能付きのORゲートを用いて、図6の構成をさらに
発展させた場合の構成を示す。
【0044】図7に示す可変遅延部24において、入力
端子21からの伝送信号はANDゲート2471に供給
されると共に、遅延回路248を介してANDゲート2
472に供給され、さらに遅延回路249を介してAN
Dゲート2473に供給される。各ANDゲート247
1〜2473はそれぞれ対応するセレクト端子231〜
233からセレクト信号によりいずれか一つが選択され
てアクティブとなる。
【0045】ANDゲート2471の出力は遅延回路2
410に供給され、ANDゲート2472の出力は遅延
回路2411に供給され、ANDゲート2473の出力
はORゲート2474の一方の入力端に供給される。上
記遅延回路2410の出力は遅延回路2411に供給さ
れ、この遅延回路2411の出力はORゲート2474
の他方の入力端に供給される。
【0046】上記遅延回路248、249はそれぞれ同
一の1個の固定遅延素子Taで構成される。また、第1
のリング発振器26はこれと同一の固定遅延素子Taを
x’個直列に接続し、その出力をインバータ261で反
転し、入力側に帰還して構成され、遅延素子Taの遅延
時間の2x’倍の周期で発振する。
【0047】一方、上記遅延回路2410、2411に
はそれぞれ同一の1個の遅延時間可変ORゲート(遅延
回路2410では、一方端がLレベル固定)Tcを用い
て構成され、それぞれ遅延時間制御信号により遅延時間
が制御されるようになっている。また、第2のリング発
振器27はこれと同一の遅延時間可変ORゲート(一方
端がLレベル固定)Tcをy’個直列に接続し、その出
力をインバータ271で反転し、入力側に帰還して構成
され、遅延時間可変ORゲートTcの遅延時間の2y’
倍の周期で発振する。また、各遅延時間可変ORゲート
Tcは、それぞれ遅延時間制御信号により遅延時間が制
御されるようになっている。
【0048】ここで、ANDゲート2471〜2473
及びORゲート2474は選択部247を構成してい
る。すなわち、端子231にセレクト信号が入力される
と、入力伝送信号をANDゲート2471、遅延回路2
410、2411を介してORゲート2474より出力
端子22に導く第1の経路Aを選択することができる。
端子232にセレクト信号が入力されると、入力伝送信
号を遅延回路248、ANDゲート2472、遅延回路
2411を介してORゲート2474より出力端子22
に導く第2の経路Bを選択することができる。端子23
3にセレクト信号が入力されると、入力伝送信号を遅延
回路248、249、ANDゲート2473を介してO
Rゲート2474より出力端子22に導く第3の経路C
を選択することができる。
【0049】上記構成によれば、第1及び第2のリング
発振器26、27の遅延素子数を適当に設定することに
より、任意の分解能を得ることができ、セレクト信号の
入力の仕方によって任意の経路を選択することができる
ようになる。
【0050】ところで、図4に示した実施形態の可変遅
延回路を集積回路等の中で実施し、遅延素子Taとして
ゲートを用いた場合、遅延素子Taの遅延時間がたとえ
ば熱などにより変動すると、可変遅延回路の遅延時間が
遅延時間の分解能と共に変動してしまう。そこで、この
場合は遅延素子Taのとして用いたゲートの遅延時間の
変動を防ぐことが望ましい。図8にこのときの構成を示
す。
【0051】図8において、可変遅延部24では、入力
端子21からの伝送信号を第1の経路Aにおける遅延回
路241の可変遅延素子Tdを介して、選択部243の
セレクタ2431の一方の入力端に供給し、同時に第2
の経路Bにおける遅延回路242の可変遅延素子Tbを
介して、上記セレクタ2431の他方の入力端に供給
し、端子23からのセレクト信号に応じていずれか一方
の経路を選択してその信号を出力端子22に導出する。
【0052】これに対し、第1のリング発振器26は上
記遅延回路241に用いた可変遅延素子Tdと同一のも
のをx’個直列に接続し、その出力をインバータ261
で反転し、入力側に帰還して構成され、可変遅延素子T
dの遅延時間の2x’倍の周期で発振する。
【0053】また、第2のリング発振器27は上記遅延
回路242に用いた可変遅延素子Tbと同一のものを
y’個直列に接続し、その出力をインバータ271で反
転し、入力側に帰還して構成され、可変遅延素子Tbの
遅延時間の2y’倍の周期で発振する。
【0054】第1の位相比較回路281は各リング発振
器26、27の出力の位相差を検出する。第1の遅延時
間制御回路291は、第1の位相比較回路281で得ら
れた位相差に基づいて、リング発振器26、27の発振
周期が等しくなるように、第2のリング発振器27の各
可変遅延素子Tbの遅延時間を制御すると共に、同じ遅
延時間制御信号を用いて可変遅延部24における遅延回
路242の可変遅延素子Tbの遅延時間を制御する。
【0055】また、第3のリング発振器30は可変遅延
部24の遅延回路241に用いた可変遅延素子Tdと同
一のものをz’個直列に接続し、その出力をインバータ
301で反転し、入力側に帰還して構成され、可変遅延
素子Tdの遅延時間の2z’倍の周期で発振する。第2
の位相比較回路282は、第3のリング発振器30の出
力と端子25からのクロック信号との位相差を検出す
る。
【0056】第2の遅延時間制御回路292は上記第2
の位相比較回路282で得られた位相差に基づいて、第
3のリング発振器30の発振周期がクロック信号の周期
と等しくなるように、第3のリング発振器30を構成す
る可変遅延素子Tdの遅延時間を制御し、同時にその遅
延時間制御信号を用いて、第1のリング発振器26及び
可変遅延部24の遅延回路241の各可変遅延素子Td
の遅延時間を制御する。
【0057】上記構成において、具体例をあげて説明す
る。
【0058】いま、クロック信号の周期を200ns、
可変遅延部24の遅延回路241、242の可変遅延素
子Tb、Tdの個数を1、第1のリング発振器26の可
変遅延素子Tdの個数x’を9、第2のリング発振器2
7の可変遅延素子Tbの個数y’を10、第3のリング
発振器30の可変遅延素子Tdの個数z’を10とす
る。
【0059】この場合、第3のリング発振器30の発振
周期はクロック信号の周期に等しく制御されるため、2
00nsとなり、可変遅延素子Tdの1個当たりの遅延
時間は10nsとなる。また、同一の制御信号で制御さ
れる第1のリング発振器26の発振周期は180ns、
可変遅延部24の遅延回路241における遅延時間は1
0nsとなる。
【0060】一方、第2のリング発振器27の発振周期
は、第1のリング発振器26の発振周期に等しくなるよ
うに制御されるから、180nsであり、可変遅延素子
Tbの1個当たりの遅延時間は9nsとなる。よって、
同一の制御信号で制御される可変遅延部24の遅延回路
242における遅延時間は9nsとなる。したがって、
この構成による可変遅延回路の分解能は1nsとなる。
【0061】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、所
望する任意の分解能をもつことのできる可変遅延回路を
提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る可変遅延回路の一実施形態とする
基本構成を示すブロック回路図である。
【図2】同実施形態の可変遅延部の具体的な構成を示す
ブロック回路図である。
【図3】同実施形態の可変遅延部の他の具体的な構成を
示すブロック回路図である。
【図4】図2に示した可変遅延部の構成を用いたときの
第1、第2のリング発振器の具体的な構成を示すブロッ
ク回路図である。
【図5】図4に示した実施形態を発展させ、可変遅延部
を多段構成とした場合を示すブロック回路図である。
【図6】図3に示した可変遅延部の構成を用いたときの
第1、第2のリング発振器の具体的な構成を示すブロッ
ク回路図である。
【図7】遅延時間調整機能付きのORゲートを用いて図
6の構成をさらに発展させた場合の構成を示すブロック
回路図である。
【図8】図4に示した実施形態を発展させ、図4に示さ
れる遅延素子Taの遅延時間の変動を防ぐ構成とした場
合を示すブロック図である。
【図9】従来の可変遅延回路の構成を示すブロック回路
図である。
【図10】従来の他の可変遅延回路の構成を示すブロッ
ク回路図である。
【符号の説明】 21 伝送信号入力端子 22 伝送信号出力端子 23、231〜233 セレクト信号入力端子 24 可変遅延部 241、242、244、245、248、249、2
410、2411 遅延回路 243、246、247 選択部 25 クロック信号入力端子 26 第1のリング発振器 27 第2のリング発振器 28、281、282 位相比較回路 29、291、292 遅延時間制御回路 30 第3のリング発振器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、入力端子(21)に入力された
    信号を出力端子(22)に供給する第1の経路(A) 、入力端
    子(21)に入力された信号を出力端子(22)に供給する遅延
    時間可変の第2の経路(B) を備え、第1、第2の経路
    (A,B) のいずれか一方をセレクト信号に応じて選択する
    機能を有する可変遅延部(24)と、 第1の経路(A) の少なくとも一部の遅延時間のx(xは
    任意の正の数)倍の固定の発振周期をもつ第1のリング
    発振器(26)と、 第2の経路(B) の少なくとも一部の遅延時間のy(yは
    任意の正の数)倍の発振周期をもつ発振周期可変の第2
    のリング発振器(27)と、 第1のリング発振器(26)の出力と第2のリング発振器(2
    7)の出力の位相を比較する位相比較回路(28)と、 位相比較回路(28)の比較結果に基づいて、第1のリング
    発振器(26)と第2のリング発振器 (27) の発振周期が等
    しくなるように第2の遅延回路(27)の発振周期を制御す
    ると共に、第2の経路(B) の遅延時間を制御する遅延時
    間制御回路(29)とを備えることを特徴とする可変遅延回
    路。
  2. 【請求項2】 請求項1において、第1の経路(A) はn
    (nは自然数)個の固定遅延素子(Ta)を介在し、第2の
    経路(B) はm(mは自然数)個の可変遅延素子(Tb)を介
    在し、第1のリング発振器 (26) は第1の経路(A) と同
    一の固定遅延素子(Ta)をx’(x’は自然数)個直列に
    接続して、その出力を反転して入力側に帰還して構成
    し、第2のリング発振器(27)は第2の経路(B) と同一の
    可変遅延素子(Tb)をy’(y’は自然数でx’/n≠
    y’/m)個直列に接続して、その出力を反転して入力
    側に帰還して構成し、第2の経路(B) の可変遅延素子(T
    b)及び第2のリング発振器 (27) の各可変遅延素子(Tb)
    の遅延時間を遅延時間制御回路(29)により同時に制御す
    ることを特徴とする可変遅延回路。
  3. 【請求項3】 請求項1において、可変遅延部(24)は、
    第1の経路(A) に介在される第1の遅延回路部(241)
    と、第2の経路(B) に介在される第2の遅延回路部(24
    2) と、第1、第2の遅延回路部(241,242) の遅延出力
    のいずれか一方をセレクト信号に応じて選択し前記出力
    端子(22)に導出するセレクタ(2431)とを備えることを特
    徴とする可変遅延回路。
  4. 【請求項4】 請求項1において、可変遅延部(24)は、
    第1のセレクト信号に応じて第1の経路(A) に信号を導
    出する第1のANDゲート(2432)と、第2のセレクト信
    号に応じて第2の経路(B) に信号を導出する第2のAN
    Dゲート(2433)と、第1のANDゲート(2432)の出力を
    遅延する第1の遅延回路部(241) と、第2のANDゲー
    ト(2433)の出力を可変遅延する第2の遅延回路部(242)
    と、第1、第2の遅延回路部(241,242) の出力を論理和
    演算して出力端子(22)に導出するORゲート(2434)とを
    備えることを特徴とする可変遅延回路。
  5. 【請求項5】 請求項1において、可変遅延部(24)は、
    第1、第2の経路(A,B) 及び選択機能を有する回路を複
    数段直列に接続し、各段の第2の経路の遅延時間を遅延
    時間制御回路(29)の制御出力により制御するようにした
    ことを特徴とする可変遅延回路。
  6. 【請求項6】 少なくとも、入力端子(21)に入力された
    信号を出力端子(22)に供給する遅延時間可変の第1の経
    路(A) 、入力端子(21)に入力された信号を出力端子(22)
    に供給する遅延時間可変の第2の経路(B) を備え、第
    1、第2の経路(A,B) のいずれか一方をセレクト信号に
    応じて選択する機能を有する可変遅延部(24)と、 第1の経路(A) の少なくとも一部の遅延時間のx(xは
    任意の正の数)倍の発振周期をもつ発振周期可変の第1
    のリング発振器(26)と、 第2の経路(B) の少なくとも一部の遅延時間のy(yは
    任意の正の数)倍の発振周期をもつ発振周期可変の第2
    のリング発振器(27)と、 第1の経路(A) の少なくとも一部の遅延時間のz(zは
    任意の正の数)倍の発振周期をもつ発振周期可変の第3
    のリング発振器(30)と、 第1のリング発振器(26)の出力と第2のリング発振器(2
    7)の出力の位相を比較する第1の位相比較回路(281)
    と、 この第1の位相比較回路(281) の比較結果に基づいて、
    第1のリング発振器(26)と第2のリング発振器(27)の発
    振周期が等しくなるように第2のリング発振器(27)の発
    振周期を制御すると共に、第2の経路(B) の遅延時間を
    制御する第1の遅延時間制御回路(291) と、 クロック信号と第3のリング発振器(30)の出力の位相を
    比較する第2の位相比較回路(282) と、 第2の位相比較回路(282) の比較結果に基づいて第3の
    リング発振器(30)の発振周期がクロック信号の周期と等
    しくなるように第3のリング発振器(30)の発振周期を制
    御すると共に、第1のリング発振器(26)の発振周期及び
    第1の経路(A)の遅延時間を制御する第2の遅延時間制
    御回路(292) とを備えることを特徴とする可変遅延回
    路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008018456A1 (en) * 2006-08-10 2008-02-14 Panasonic Corporation Variable delay apparatus
WO2010038330A1 (ja) * 2008-09-30 2010-04-08 パナソニック株式会社 半導体集積回路および電子機器
CN112929023A (zh) * 2021-01-25 2021-06-08 深圳市南方硅谷半导体有限公司 一种宽范围环形振荡器

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