JPH0988634A - ディーゼルエンジンの遠心式ガバナ - Google Patents

ディーゼルエンジンの遠心式ガバナ

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JPH0988634A
JPH0988634A JP7252095A JP25209595A JPH0988634A JP H0988634 A JPH0988634 A JP H0988634A JP 7252095 A JP7252095 A JP 7252095A JP 25209595 A JP25209595 A JP 25209595A JP H0988634 A JPH0988634 A JP H0988634A
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JP
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lever
governor
spring
engine
fuel
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JP7252095A
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English (en)
Inventor
勝弘 ▲濱▼田
Katsuhiro Hamada
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 急加速時のスモークの問題を解決するととも
に始動増量が必要でない時でも始動増量してしまう課題
を解決する。 【解決手段】 スタートスプリング2とガバナスプリン
グ8とによりラックピン5を燃料増量側Rへ弾圧するの
に対して、ガバナウェイトのガバナ力Gにより第1レバ
ー1aを介してラックピン5を燃料減量側Lへ押圧する
ように構成し、エンジンに関する温度が所定温度より高
いことに基づいて第1レバー1aの燃料増量側Rへの揺
動をトルクアップ位置TUに対応する位置に規制する状
態と、エンジンに関する温度が所定温度より低いことに
基づいて第1レバー1aの燃料増量側Rへの揺動を移動
増量位置STに対応する位置まで許容する状態とを取る
形状記憶規制具41を設けた。形状記憶規制具41がエ
ンジンの温度に基づいて第1レバー1aを規制するので
必要以上の燃料が燃焼室に供給されることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はディーゼルエンジン
の遠心式ガバナに関し、急加速運転時の黒煙の発生を抑
制する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のディーゼルエンジンの遠心式ガバ
ナとしては、本出願人が既に提案している特開平7−1
39374号公報に開示されたものがある。これは、例
えば、図4に示すようにディーゼルエンジンの燃料噴射
ポンプのコントロールラックのラックピン5に第1レバ
ー1aを介してスタートスプリング2とガバナウェイト
18とを連動連結し、第2レバー1bにガバナスプリン
グ8を介して調速レバー7を連結し、ガバナスプリング
8の張力を調速レバー7で調節操作可能に構成するとと
もに、第2レバー1bを燃料制限具9で全負荷位置4/
4に受け止め可能に構成している。
【0003】上記ラックピン5は、第1レバー1aを介
してスタートスプリング2により、及び第2レバー1b
を介してガバナスプリング8により燃料増量側Rへ弾圧
されるのに対して、ガバナウェイト18のガバナ力Gで
第1レバー1aを介して燃料減量側Lへ押圧される。ま
た、トルクアップ装置3を上記第1レバー1aと上記第
2レバー1bとの間に介在させ、進退自在のレバー制限
ピン11をトルクアップ装置3を介して第1レバー1a
に臨ませて設け、このレバー制限ピン11をソレノイド
12により進退自在に構成するとともに、進退駆動手段
20Aで進退駆動するように構成している。なお、第1
レバー1aと第1レバー1bは枢支軸17によりそれぞ
れ揺動自在に枢支されている。
【0004】上記構成の遠心式ガバナは以下のように作
用する。エンジンの始動操作時には、進退駆動手段20
Aを構成するキイスイッチ14を始動位置Sに回動して
ソレノイド12でレバー制限ピン11を退入させるとと
もに、スタートスプリング2の張力で第1レバー1aを
介してラックピン5を始動増量位置STに位置させる。
エンジン始動後は、キイスイッチ14をオン位置に戻し
てレバー制限ピン11を突出させ、レバー制限ピン11
でトルクアップ装置3を介して第1レバー1aを受け止
めることにより、第1レバー1aの燃料増量側Rの過剰
な揺動を制限し、急加速運転時のスモークの発生を抑制
する。
【0005】さらに説明すれば、調速レバー7を急加速
操作した場合に、ガバナスプリング8の張力が即座に増
大するのに対し、当該エンジンの回転数上昇に時間遅れ
がある。したがってレバー制限ピン11がない構成で
は、ガバナスプリング8の張力とガバナ力Gとの釣り合
いが崩れてコントロールラックが燃料増量側Rへ急速に
移動して多量の燃料を噴射して黒煙が発生する。これに
対して図4に示す構成であると、レバー制限ピン11で
トルクアップ装置3を介して第1レバー1aを受け止め
ることにより、第1レバー1aの燃料増量側Rの過剰な
揺動を制限されるので、急加速運転時の黒煙の発生を抑
制することができるのである。
【0006】なお、定格負荷運転状態では、ガバナスプ
リング8及びスタートスプリング2と、これに対抗する
ガバナ力Gとの釣り合い力により、第2レバー1bと第
1レバー1aとを介してラックピン5を無負荷位置0/
4と全負荷位置4/4との間の調量域内に調量する。エ
ンジンが過負荷運転に移行すると、エンジンの回転数が
下がり、ガバナ力Gが低下してガバナスプリング8の張
力で第1レバー1aと第2レバー1bとを燃料増量側R
に引く。このとき第2レバー1bは燃料制限具9に当接
して止まるが、トルクアップ装置3のトルクスプリング
4の弾発力がガバナ力Gに打ち勝ってトルクピン3aを
押し出す。これにより第1レバー1aを介してラックピ
ン5を全負荷位置4/4とこれより増量側となるトルク
アップ位置TUとの調量域内に調量し、エンジンはトル
クを上げて粘り強さを発揮する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術ではキイスイッチ14と連動するソレノイド12
が必要であり構成が複雑になる問題がある。さらに電気
的な誤動作が起こらないように構成を考える必要があ
る。また、図4に示す構成であると、エンジンを運転し
た後、一旦停止した後すぐに再起動する場合にも、スタ
ートスプリング2によりラックピン5は始動増量位置S
Tに弾圧されることになるので、供給燃料が過剰になり
スモークを発生する場合がある。また、エンジン周囲の
気温が十分に高い時などは、エンジン起動時に始動増量
位置STにする必要もないのにもかかわらず、無条件に
燃料を多く供給するようになっているのでスモークを発
生する場合がある。
【0008】
【発明の目的】本発明の第1目的はソレノイドが必要に
なって構成が複雑化する課題に鑑みてなされたものであ
り、電気系統を用いずに急加速時のスモークを低減する
ことができるディーゼルエンジンの遠心式ガバナを提供
することを目的とする。本発明の第2の目的は、急加速
時のスモークの問題を解決するとともに始動増量が必要
でない時でも始動増量してしまう課題を解決する、ディ
ーゼルエンジンの遠心式ガバナを提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの請求項1のディーゼルエンジンの遠心式ガバナ(第
1発明)を、例えば、図1を参照して説明すれば、第1
レバー1aと第2レバー1bとを枢支軸17に揺動自在
に枢支し、ディーゼルエンジンの燃料噴射ポンプのラッ
クピン5に第1レバー1aを介してスタートスプリング
2とガバナウェイト18とを連動連結し、第2レバー1
bにガバナスプリング8を介して調速レバー7を連結
し、ガバナスプリング8の張力を調速レバー7で調節操
作可能に構成し、ラックピン5をガバナスプリング8と
スタートスプリング2とで燃料増量側Rへ弾圧するのに
対して、ガバナウェイト18のガバナ力Gで燃料減量側
Lへ押圧するように構成し、エンジンの過負荷運転状態
ではトルクアップ装置3により第1レバー1aを介して
ラックピン5を全負荷位置4/4からトルクアップ位置
Uまでの間の調量域内に調量するように構成したディ
ーゼルエンジンの遠心式ガバナ(以下、前提構造と称す
る)において、第2レバー1bに臨ませて燃料制限手段
(燃料制限具9)を設け、第1レバー1aに臨ませて、
調速レバー7に機械的に連動する第1レバー規制機構2
2を設け、第1レバー規制機構22は、調速レバー7が
アイドリング回転位置にあるときには第1レバー1aの
燃料増量側Rへの揺動を移動増量位置STに対応する位
置stまで許容し、調速レバー7が高速回転位置にある
ときには第1レバー1aの燃料増量側Rへの揺動を移動
増量位置STよりもトルクアップ位置TU側の規制位置に
おいて制限することを特徴とする。請求項2のディーゼ
ルエンジンの遠心式ガバナ(第2発明)を、例えば、図
3を参照して説明すれば、上記前提構造のディーゼルエ
ンジンの遠心式ガバナにおいて、第2レバー1bに臨ま
せて燃料制限手段(燃料制限具9)を設け、エンジンに
関する温度が所定温度より高いことに基づいて第1レバ
ー1aの燃料増量側Rへの揺動をトルクアップ位置TU
に対応する位置に規制する状態と、エンジンに関する温
度が所定温度より低いことに基づいて第1レバー1aの
燃料増量側Rへの揺動を移動増量位置STに対応する位
置まで許容する状態とを取る規制手段(形状記憶規制具
41)を第1レバー1aに臨ませて設けたことを特徴と
する。
【0010】
【作用】請求項1のディーゼルエンジンの遠心式ガバナ
によれば、エンジン始動時にラックピン5を始動増量位
置STに位置させることができるとともに、エンジンの
運転時は、第1レバー規制機構22により第1レバー1
aが規制位置以上に揺動されることを規制できるので、
エンジンの急加速時においても、コントロールラックが
急激に燃料増量側Rに移動することによる黒煙の発生を
低減することができる。さらに、純粋に機械的な構成を
採用しているので、断線などの電気的な原因による誤動
作を引き起こす可能性をなくして急加速時のスモークを
低減することができる。
【0011】請求項2のディーゼルエンジンの遠心式ガ
バナによれば、エンジン始動時にラックピン5を始動増
量位置STに位置させることができるとともに、規制手
段34により第1レバー1aのトルクアップ位置TU
超える揺動動作を規制するように構成したことにより、
エンジンの急加速時においても、第1レバー1aの移動
が規制手段34によりトルクアップ位置TUに制限され
るので、コントロールラックが急激に燃料増量側Rに移
動することによる黒煙の発生を防止することができる。
さらに、規制手段41はエンジンに関する温度に基づい
て第1レバー1aの揺動動作を規制するので、始動増量
が必要でない時は始動増量をすることがなくなり、エン
ジンのスモークの発生を防止することができる。
【0012】
【発明の効果】上記作用において説明したように、請求
項1の発明によれば、エンジンの急加速時においてもコ
ントロールラックが急激に燃料増量側に移動することに
よる黒煙の発生を低減することができるとともに、純粋
に機械的な構成を採用しているので電気的な誤動作を引
き起こす可能性をなくすることができるという特有の効
果を奏する。請求項2の発明によれば、エンジンの急加
速時においてもコントロールラックが急激に燃料増量側
に移動することによる黒煙の発生を防止することができ
るとともに、エンジンに関する温度に基づいて第1レバ
ーの揺動動作を規制するので、始動増量が必要でない時
は始動増量をすることがなくなり、あらゆる環境状態に
おいてもスモークの発生を防止することができるという
特有の効果を奏する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を示す添
付図面によって詳細に説明する。図1(A)は第1発明
の第1実施形態に係るディーゼルエンジンの遠心式ガバ
ナの構成図、図1(B)はその要部の作用説明図であ
る。この遠心式ガバナは図4の従来の遠心式ガバナと同
様の基本構成を備える。即ち、ディーゼルエンジンの燃
料噴射ポンプのラックピン5に第1レバー1aを介して
ガバナウェイト18とスタートスプリング2の一端部を
連動連結する。また、第2レバー1bにガバナスプリン
グ8を介して調速レバー7を連結し、ガバナスプリング
8の張力は調速レバー7で調節操作可能に構成する。な
お、第1レバー1aと第2レバー1bとはそれぞれ枢支
軸17により回動自在に枢支され、また、図4の構成と
同じように第1レバー1aと第2レバー1bとの間にト
ルクアップ装置3を介在させた構造となっている。
【0014】この遠心式ガバナは、スタートスプリング
2とガバナスプリング8とによりラックピン5を燃料増
量側Rへ弾圧するのに対して、ガバナウェイト18のガ
バナ力Gにより第1レバー1aを介してラックピン5を
燃料減量側Lへ押圧するように構成している。また、燃
料制限具9を第1レバー1aに臨ませて配設し、定常運
転域においてラックピン5を全負荷位置4/4に制限し
ている。
【0015】次に、本実施形態の特徴構造について説明
する。本実施形態の特徴は、急加速時の黒煙の発生を防
止するために、調速レバー7と機構的に連動する第1レ
バー規制機構22を設けた点にある。調速レバー7の操
作コック23は調速軸24上部に固定され、調速軸24
の下端にガバナスプリング8を操作する調速カム板25
が取り付けられている。調速軸24と平行に規制軸26
がガバナ機壁27に回動可能に軸支されており、規制軸
26の調速カム板25に接当する位置に連動カム板28
が固定され、第1レバー1aの係合端部29に対応する
位置に規制カム板30が固定されている。規制カム板3
0とガバナ機壁27の間には引っ張りバネ31が設けら
れ、常時始動増量位置STに対応する位置側に規制カム
板30を引っ張るように構成されている。また、調速レ
バー7を最大速度位置に設定した場合に、規制カム板3
0の第1レバー1a側の端部がトルクアップ位置TU
対応する位置tuとなるように設定されている。なお、
連動カム板28と規制カム板30とを有する規制軸26
の機構が第1レバー規制機構22を構成する。
【0016】上記構成の遠心式ガバナの作用について簡
単に説明する。エンジン始動時は、調速レバー7はアイ
ドリング回転位置に設定されるので、規制カム板30は
始動増量位置STに対応する位置stに位置し、第1レ
バー1aはスタートスプリング2により燃料増量側Rに
弾圧され、ラックピン5は始動増量位置STに位置する
ことができる。
【0017】また、調速レバー7を急激に高回転側に操
作した場合、即ち急加速した時には規制カム板30の規
制位置は調速レバー7の回転角度に応じて変化し、トル
クアップ位置TUに対応する位置tuに近づいた規制位
置となる。したがって、その規制位置を超えて第1レバ
ー1aが揺動することを防止するので、少なくとも全く
規制手段がない場合に比べてスモークの程度を低減する
ことができる。このように本実施形態では図4に示す従
来の電気的な構成に比べて、機械的な機構で急加速時の
スモークを低減することができる。
【0018】
【実施形態2】図2は本発明のディーゼルエンジンの遠
心式ガバナの第2実施形態を示す概略図である。この遠
心式ガバナは図4の従来の遠心式ガバナと同様の基本構
成を備える。即ち、ディーゼルエンジンの燃料噴射ポン
プのラックピン5に第1レバー1aを介してガバナウェ
イト18とスタートスプリング2の一端部を連動連結す
る。また、第2レバー1bにガバナスプリング8を介し
て調速レバー7を連結し、ガバナスプリング8の張力は
調速レバー7で調節操作可能に構成する。なお、第1レ
バー1aと第2レバー1bとはそれぞれ枢支軸17によ
り回動自在に枢支され、また、図4の構成と同じように
第1レバー1aと第2レバー1bとの間にトルクアップ
装置3を介在させた構造となっている。
【0019】この遠心式ガバナ31は、スタートスプリ
ング2とガバナスプリング8とによりラックピン5を燃
料増量側Rへ弾圧するのに対して、ガバナウェイト18
のガバナ力Gにより第1レバー1aを介してラックピン
5を燃料減量側Lへ押圧するように構成している。ま
た、燃料制限具9を第1レバー1aに臨ませて配設し、
定常運転域においてラックピンを全負荷位置4/4に制
限している。この第2実施形態の遠心式ガバナが図4に
示す従来例と異なる点は、エンジンに関する温度に基づ
いて第1レバー1aのトルクアップ位置TU以上の揺動
を規制する規制手段34を設けた点である。
【0020】規制手段34は温度スイッチ手段35と規
制アクチュエータ36とから構成されている。温度スイ
ッチ手段35はエンジンに関する温度、例えば、吸気温
度、排気温度、エンジン燃焼室温度、クランク室などの
エンジン壁温度、冷却水温度などに基づいてスイッチ動
作を行う。規制アクチュエータ36のケース本体37は
ガバナ機壁27に進退調節自在にねじ込んで固設され、
レバー制限ピン11の突出駆動するためにケース本体3
7内に収容されたレバー制限ピン11の基端部を突出側
に付勢する圧縮バネ38が設けられている。また、レバ
ー制限ピン11を退入駆動するために、レバー制限ピン
11を圧縮バネ38に抗して退入させる電磁ソレノイド
39が設けられ、電磁ソレノイド39の駆動は前記温度
スイッチ手段35により行われるようになっている。
【0021】温度スイッチ手段35はバッテリー15に
接続され、エンジンに関する温度が所定温度より低い状
態では短絡状態となり、電磁ソレノイド39を駆動して
レバー制限ピン11を退入させる。温度スイッチ手段3
5はエンジンに関する温度が所定温度より高い状態では
開放状態となり、圧縮バネ38の押し付け力により、レ
バー制限ピン11が突出される。なお、レバー制限ピン
11の突出位置は、ラックピン5がトルクアップ位置T
U以上に燃料増量側Rに駆動されないように設定され、
レバー制限ピン11の退入位置は、ラックピン5が始動
増量位置STに達することができるように設定される。
【0022】上記構成の遠心式ガバナの作用について説
明する。まず、エンジンが暖まっていない状態でエンジ
ンを始動する時には、温度スイッチ手段35は短絡状態
となり、電磁ソレノイド39によりレバー制限ピン11
は退入され、ラックピン5は第1レバー1aを介してス
タートスプリング2の張力で始動増量位置STに弾圧さ
れ、エンジンの始動が容易になる。また、エンジンを運
転後、一旦停止して直ぐに再起動する場合、あるいはエ
ンジン始動時のエンジン周囲の温度が高い場合は、温度
スイッチ手段35は開放状態となり、圧縮バネ38によ
りレバー制限ピン11は突出され、ラックピン5が不必
要な始動増量位置STに移動されることを防止する。ま
た、エンジン運転中はエンジンに関する温度が高いの
で、温度スイッチ手段35は常に開放状態となっている
ので、圧縮バネ38によりレバー制限ピン11は突出さ
れ、急加速時においてもトルクアップ位置TUを超える
ことがなくなり、黒煙の発生を防止できる。
【0023】
【実施形態3】図3は本発明の第3実施形態を示す図で
あり、第2発明に係るその他の実施形態を示す概略図で
ある。図3(A)は遠心式ガバナの概要図、図3(B)
は形状記憶規制具の動作を示す斜視図、図3(C)は形
状記憶規制具の要部縦断面図である。この遠心式ガバナ
が前記第2実施形態と異なる点は、規制手段34を温度
によって伸縮する形状記憶規制具41によって構成した
点のみであり、他の構成は同じとなっている。
【0024】規制手段34としての形状記憶規制具41
は、ガバナ機壁27に進退自在に固設された本体部42
と、本体部42の先端側に固定された形状記憶合金板4
3とから構成されている。形状記憶合金板43は所定設
定温度より温度が高い状態では実線44で示す伸びた状
態となり、所定設定温度より温度が低い状態では想像線
45で示す縮んだ状態となる。形状記憶合金板43の内
部には図3(C)に示すように形状記憶合金板43を伸
びる方向に常に付勢する圧縮バネ46が内設されてお
り、急加速時に第1レバー1aが形状記憶合金板43の
先端部に衝突してもトルクアップ位置TUを超えて弾圧
されるのを防止できるようにしている。
【0025】この実施形態においても前記第2実施形態
と同じ作用を得ることができる。さらに、この第3実施
形態によれば、第2実施形態のように電磁ソレノイドな
どの電気的構成を採用することなく、簡単に急加速時の
スモークの問題、及び必要でないときに燃料が過剰に燃
焼室に供給される問題を解決できるという利点がある。
この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、こ
の発明の要旨を変更しない範囲内において種々の設計変
更を施すことが可能である。以下、そのような実施形態
を説明する。
【0026】(1)前記第1実施形態において、調速レ
バー7に連動する規制機構22を他のリンク機構などで
構成しても良い。 (2)前記第2実施形態では、レバー制限ピン11を退
入させる構成として、圧縮バネ38を有する規制アクチ
ュエータ36を例示したが、規制アクチュエータ36の
構成は図2に示す構成に限られるものでないことは明ら
かである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)は本発明の第1実施形態に係るディ
ーゼルエンジンの遠心式ガバナの構成図、図1(B)は
その要部の作用説明図である。
【図2】本発明の第2実施形態を示す概略図である。
【図3】本発明の第3実施形態を示す図であり、図3
(A)は遠心式ガバナの概要図、図3(B)は形状記憶
規制具の動作を示す斜視図、図3(C)は形状記憶規制
具の要部縦断面図である。
【図4】特開平7−139374号に開示された従来の
遠心式ガバナの概要図である。
【符号の説明】
1a…第1レバー、1b…第2レバー、2…スタートス
プリング、3…トルクアップ装置、5…ラックピン、7
…調速レバー、8…ガバナスプリング、9…燃料制限
具、11…レバー制限ピン、17…枢支軸、18…ガバ
ナウェイト、22…第1レバー制限機構、34…規制手
段、41…形状記憶規制具、L…燃料減量側、R…燃料
増量側、G…ガバナ力、TU…トルクアップ位置、ST
始動増量位置。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1レバー(1a)と第2レバー(1b)と
    を枢支軸(17)に揺動自在に枢支し、ディーゼルエンジ
    ンの燃料噴射ポンプのラックピン(5)に第1レバー(1
    a)を介してスタートスプリング(2)とガバナウェイト
    (18)とを連動連結し、第2レバー(1b)にガバナスプ
    リング(8)を介して調速レバー(7)を連結し、ガバナス
    プリング(8)の張力を調速レバー(7)で調節操作可能に
    構成し、ラックピン(5)をガバナスプリング(8)とスタ
    ートスプリング(2)とで燃料増量側(R)へ弾圧するのに
    対して、ガバナウェイト(18)のガバナ力(G)で燃料減
    量側(L)へ押圧するように構成し、 エンジンの過負荷運転状態ではトルクアップ装置(3)に
    より第1レバー(1a)を介してラックピン(5)を全負荷
    位置(4/4)からトルクアップ位置(TU)までの間の調
    量域内に調量するように構成したディーゼルエンジンの
    遠心式ガバナにおいて、 第2レバー(1b)に臨ませて燃料制限手段(9)を設け、 第1レバー(1a)に臨ませて、調速レバー(7)に機械的
    に連動する第1レバー規制機構(22)を設け、 第1レバー規制機構(22)は、調速レバー(7)がアイド
    リング回転位置にあるときには第1レバー(1a)の燃料
    増量側(R)への揺動を移動増量位置(ST)に対応する位
    置まで許容し、調速レバー(7)が高速回転位置にあると
    きには第1レバー(1a)の燃料増量側(R)への揺動を移
    動増量位置(ST)よりもトルクアップ位置(TU)側の規制
    位置において制限することを特徴とする、ディーゼルエ
    ンジンの遠心式ガバナ。
  2. 【請求項2】 第1レバー(1a)と第2レバー(1b)と
    を枢支軸(17)に揺動自在に枢支し、ディーゼルエンジ
    ンの燃料噴射ポンプのラックピン(5)に第1レバー1a
    を介してスタートスプリング(2)とガバナウェイト(1
    8)とを連動連結し、第2レバー(1b)にガバナスプリ
    ング(8)を介して調速レバー(7)を連結し、ガバナスプ
    リング(8)の張力を調速レバー(7)で調節操作可能に構
    成し、ラックピン(5)をガバナスプリング(8)とスター
    トスプリング(2)とで燃料増量側Rへ弾圧するのに対し
    て、ガバナウェイト(18)のガバナ力(G)で燃料減量側
    Lへ押圧するように構成し、 エンジンの過負荷運転状態ではトルクアップ装置(3)に
    より第1レバー(1a)を介してラックピン(5)を全負荷
    位置(4/4)からトルクアップ位置(TU)までの間の調
    量域内に調量するように構成したディーゼルエンジンの
    遠心式ガバナにおいて、 第2レバー(1b)に臨ませて燃料制限手段(9)を設け、 エンジンに関する温度が所定温度より高いことに基づい
    て第1レバー(1a)の燃料増量側(R)への揺動をトルク
    アップ位置(TU)に対応する位置に規制する状態と、エ
    ンジンに関する温度が所定温度より低いことに基づいて
    第1レバー(1a)の燃料増量側(R)への揺動を移動増量
    位置(ST)に対応する位置まで許容する状態とを取る規
    制手段(34)(41)を第1レバー(1a)に臨ませて設け
    たことを特徴とする、ディーゼルエンジンの遠心式ガバ
    ナ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009070036A3 (en) * 2007-11-27 2009-07-23 Kerry Peter Black Improvements in and relating to wave pool construction

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