JPH0988121A - 低騒音のホイールローダ - Google Patents

低騒音のホイールローダ

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Publication number
JPH0988121A
JPH0988121A JP24949495A JP24949495A JPH0988121A JP H0988121 A JPH0988121 A JP H0988121A JP 24949495 A JP24949495 A JP 24949495A JP 24949495 A JP24949495 A JP 24949495A JP H0988121 A JPH0988121 A JP H0988121A
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JP
Japan
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wheel loader
engine room
sound absorbing
muffler
space
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Application number
JP24949495A
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English (en)
Inventor
Takayoshi Murahashi
高嘉 村橋
Hiroyuki Nakamura
弘之 中村
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自走車体の面積を広げることなく吸音ダクト
を自走車体に設置することができマフラを大型化するこ
ともできる低騒音のホイールローダを提供する。 【構成】 マフラ21を収納したエンジンルーム34が
設置されているホイールローダにおいて、エンジンルー
ム34の天井部に開口を設けるとともに、この開口を、
内側に凹部空間が生じるように凸状に形成したエンジン
ルーム天井カバー35aで覆い、同天井カバー35aの
凹部空間には、その空間のエアクリーナ22側を仕切板
10で仕切って室を形成するとともに、その室を形成す
る側壁に、外気を吸入するための外気吸入孔2を多数設
けることにより、吸音ダクト1が形成されるようにし、
また、エンジンルーム天井カバー35aの凹部空間によ
り、マフラ21の上方部位にも空間が形成されるように
してマフラ21を大型化できるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車輪で走行する自走車
を備え、この自走車に土砂等をすくい採るための作業機
とマフラを収納したエンジンルームとを設置したホイー
ルローダにおいて、エンジン騒音を低減する機能を向上
させるようにした低騒音のホイールローダに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】車輪で走行する自走車に土砂等をすくい
採るための作業機を搭載したホイールローダは、エンジ
ンが吸気騒音や排気騒音等の騒音を発するが、以前は、
主に、砂利採取場のような比較的人里離れた場所で使用
されていたため、こうしたエンジン騒音は、さほど問題
にはならなかった。しかしながら、最近は、人里離れた
場所で使用されるだけはでなく、人家の近くでも使用さ
れるようになったため、エンジン騒音に対する対策を可
能な限り講じる必要がある。例えば、都市部において
は、採取してきた砂利を砂利業者が小型の運搬車に積み
込むために使用されているし、降雪地域においては、民
家の近くで雪掻きをするために使用されている。ホイー
ルローダをこうした人家に近い場所で使用する場合、住
民感情を考慮してエンジン騒音は極力低減しなければな
らない。こうした事情から、最近、ホイールローダにお
いても、エンジン騒音を低減するためのエンジン騒音低
減装置についてその性能の向上を図る必要性が高まって
いる。しかしながら、こうしたエンジン騒音低減装置
は、その性能の向上を図ろうとすると大型化し、多様化
するため、ホイールローダの自走車体の限られた空間に
納まりよく設置することが困難になる。このように、ホ
イールローダのエンジン騒音を低減する問題は、単にエ
ンジン騒音低減装置の性能を向上させるだけで解決でき
る問題ではなく、その解決には、むしろ、その装置を自
走車体の限られた空間の中に如何に納まりよく設置でき
るようにするかが重要な問題になる。本発明は、こうし
た問題に対応してエンジン騒音低減装置を自走車体に合
理的に設置できるように改善しようとするものである。
【0003】そこで、まず、ホイールローダの標準機の
基本的な構造を図6及び図7を用いて説明しならがらこ
うした問題について言及する。図6は、従来一般に用い
られていたホイールローダの標準機の全体像を示す側面
図、図7は、図6のホイールローダの要部を一部切り欠
いて示す拡大側面図である。
【0004】ホイールローダの標準機の全体像を図6に
基づいて説明すると、ホイールローダ30は、車輪で走
行する自走車体に、土砂等をすくい採るための作業機3
2を搭載して土砂等の積込を行う機械で、図6に示すよ
うに、バケット31を備えた作業機32を車体前部に設
置するとともに車体後部にエンジンルーム34を形成す
るためのエンジンルームの建屋を設置し、車体中央部に
運転席33を設けている。このホイールローダ30で作
業をする場合、オペレータが運転席33で操作レバーの
操作により作業機32を操縦してバケット31で土砂等
をすくい上げ、ダンプカー等の運搬車へ運んで積み込
む。ホイールローダ30を降雪地域で使用する場合に
は、通常、プラウと称する雪掻き用のアタッチメントを
付設しておき、このプラウをバケット31と付け換えて
除雪作業が行えるようにしている。エンジンルームの建
屋は、前後の端壁と左右の側壁と天井壁35とで形成さ
れている。このエンジンルームの建屋により形成された
エンジンルーム34には、エンジン及びその関連機器類
を収納する。
【0005】次に、このエンジンルーム34の付近の基
本的な構造を図7に基づいて詳述する。図7において、
20はエンジンルーム34内の底部に収納されたエンジ
ン、21はこのエンジン20の排気騒音を低減するため
のマフラ、22はエンジン20の燃焼用空気となる吸気
を清浄するためのエアクリーナ、23はエンジン20の
排気を排出するためのエキゾーストパイプ、24は前記
吸気を吸入するための吸気パイプであり、この吸気パイ
プ24の先端部には雨等の浸入を防ぐための茸状のキャ
ップ25が装着されている。マフラ21は、配管を介し
てエンジン20の排気部に接続されるとともにエキゾー
ストパイプ23に接続され、エンジンルーム34内の適
宜の部材に取り付けられる。エアクリーナ22は、配管
を介してエンジン20の吸気ポートに接続されるととも
に吸気パイプ24に接続される。天井壁35は、概ね平
坦に形成され、エキゾーストパイプ23及び吸気パイプ
24が取り付けられている。
【0006】この従来一般に用いられていたホイールロ
ーダ30の標準機では、排気騒音を低減するためのマフ
ラ21は設けられているが、吸気騒音を低減する装置は
設けられていない。吸気騒音とは、吸気パイプ24を通
じてエンジン20へ送られる燃焼用空気をエンジン20
が吸い込む際に間歇的に発生し太鼓音のような音がする
吸い込み音である。この吸気騒音を低減する装置を吸音
ダクトと称するが、ホイールローダ30の標準機におい
て、こうした吸音ダクトを設けていない理由は、エンジ
ン20の最大の騒音源が排気騒音であって、この排気騒
音を低減することがエンジン騒音を低減する上での最優
先課題であることに加え、自走車体平面部の面積が狭く
て、吸音ダクトを納まりよく設置する空間を確保するの
が困難なためである。ホイールローダ30の標準機は、
このように自走車体平面部の面積が狭いことから、排気
騒音を低減するためのマフラ21それ自体も小型のもの
を設置しており、人家の近くで使用する等の事情でやむ
を得ずマフラ21の性能を高める必要が生じた場合に
は、ユーザの注文により、同様のマフラを、エンジンル
ーム34の外部上方に別途追加して付設するようにして
いた。
【0007】ところで、吸気騒音を低減するための吸音
ダクトについて、これをエンジンに設けたり、小型化し
ようとしたりすることそれ自体は、例えば、実開昭63
ー48965号公報や実公昭59ー13335号公報に
示されているように、従来からすでに開発されている技
術である。前者の公開公報に記載されている技術は、
「壁部に窓を開口し壁内面にウレタン等の吸音材を貼付
けたボックス状の吸入室により吸音ダクトを構成し、こ
の吸音ダクトをエンジンのエアクリーナの吸入口に連結
するようにした」ものである。また、後者の公告公報に
記載されている技術は、「内部を仕切壁で上室と下室と
に区画し、かつ、その上室を隔壁で複数の室に区画する
とともに、長さ、開口面積の異なる筒状の首部を仕切壁
に設けて、上室の複数の各室と下室との間を首部で連通
させることにより、吸音ダクトとしてのレゾネータを小
型になるように構成し、このレゾネータを空気清浄機本
体の出口側に設けるようにした」ものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の従来の技術においては、何れも、吸音ダクトを新たに
形成して、エアクリーナの側面に追加して設置しようと
するものであるから、こうした技術をホイールローダに
適用して吸音ダクトを設置するには、これを設置するた
めの新たな平面空間を自走車体内に確保する必要があ
る。しかるに、自走車体それ自体は、図6及び図7から
明らかなように平面部の機器配置スペースが限られてい
ることから、こうした吸音ダクトを設置するには、その
自走車体の平面部の機器配置スペースを広げない限り不
可能である。また、こうした問題に加え、ホイールロー
ダには、前述したように、マフラを大型化することがで
きず、やむを得ずマフラの性能を高める必要が生じた場
合には、同様のマフラを、エンジンルームの外部上方に
別途追加して設けなければならず、大型のマフラを納ま
りよく設置することができないという問題があった。
【0009】本発明は、従来のホイールローダにみられ
るこうした問題を解消しようとするものであり、その目
的は、自走車体の平面部の機器配置スペースを広げるこ
となく吸音ダクトを自走車体に設置することができ、マ
フラを大型化することもできる低騒音のホイールローダ
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の前記の目的は、
「車輪で走行する自走車を備え、この自走車に土砂等を
すくい採るための作業機とマフラを収納したエンジンル
ームとを設置したホイールローダにおいて、エンジンル
ームの天井部に開口を設けるとともに、この開口を、内
側に凹部空間が生じるように凸状に形成したエンジンル
ーム天井カバーで覆い、そのエンジンルーム天井カバー
の凹部空間には、その一部を仕切板で仕切って室を形成
するとともにその室に外気を吸入する外気吸入部を設け
ることにより吸音ダクトが形成されるようにし、他の一
部にマフラを収納するための空間が形成されようにし
た」ことを特徴とする特許請求の範囲の請求項1に記載
されているとおりの低騒音のホイールローダにより達成
される。
【0011】
【作用】本発明は、このように、エンジンルーム天井カ
バーを、内側に凹部空間が生じるように凸状に形成し、
そのエンジンルーム天井カバーの凹部空間の一部を利用
して吸音ダクトを形成するようにしたので、自走車体の
平面部の機器配置スペースを広げることなく吸音ダクト
を自走車体に設置することができて、マフラーによる排
気騒音の低減に加えて吸音ダクトによる吸気騒音の低減
も達成することができる。また、凹部空間の他の一部に
マフラを収納するための空間を形成するようにし、マフ
ラをこの空間も利用して収納できるようにして大型化で
きるようにしたので、マフラーによる排気騒音の低減機
能それ自体も向上させることができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1乃至図5に基づ
いて説明する。図1は、本発明を実施したホイールロー
ダの全体像を示す側面図、図2は、本発明の第1実施例
に関するホイールローダの要部を一部切り欠いて示す拡
大側面図、図3は、本発明の第2実施例に関するホイー
ルローダの要部を示す図2のA−A線断面に相当する個
所の部分断面図、図4は、本発明の第3実施例に関する
ホイールローダの要部を示す図3と同様の図、図5は、
本発明の第4実施例に関するホイールローダの要部を示
す斜視図である。これら図1乃至図5において、図6及
び図7と同一符号を付けた部分は、両図と同等の部分を
表すので、説明の重複を避けるため詳述しない。本発明
の第1実施例乃至第4実施例に関するホイールローダ
は、何れも、図6及び図7に示したホイールローダ30
の標準機と同様、車輪で走行する自走車を備え、この自
走車に、土砂等をすくい採るためのバケット31を備え
た作業機32とマフラ21やエアクリーナ22を収納し
たエンジンルーム34とを設置していて、基本的な構成
についてはホイールローダ30の標準機と変わらない。
【0013】まず、図1及び図2に基づいて、本発明の
第1実施例に関するホイールローダ30aの要部の構成
を説明すると、エンジンルーム天井カバー35aは、鋼
板製であるが、図6及び図7に示した標準機の天井壁3
5とは異なり、内側に凹部空間が生じるように成型加工
して凸状に形成している。エンジンルーム天井カバー3
5aは、このように凸状に形成しているが、その場合、
本実施例では、その上面の広い領域にわたり水平面を形
成するようにして、外観上、標準機と顕著な差が生じな
いようにしている。一方、エンジンルーム34の天井部
には、そのほぼ全域にわたって開口を設けているが、エ
ンジンルーム天井カバー35aは、この開口を覆うよう
にその天井部にボルトで取外し可能に取り付けられてい
る。エンジンルーム天井カバー35aの凹部空間には、
その空間のエアクリーナ22側を仕切板10で仕切って
室を形成するとともに、その室を形成する側壁に、外気
を吸入するための外気吸入孔2を多数設けることによ
り、吸音ダクト1が形成されるようにしている。吸音ダ
クト1の室を形成する側壁に、このように外気吸入孔2
を設ければ、吸気パイプ24やその先端部に装着するキ
ャップ25は不要となり、部品点数を少なくすることが
できる。仕切板10は、鋼板製にして、エンジンルーム
天井カバー35aの内面に溶接により一体的に固着して
いる。仕切板10の底部10aには、エアークリーナ2
2の吸入側に設けた配管が取外し可能にかつ気密に嵌着
されている。
【0014】一方、エンジンルーム天井カバー35aの
凹部空間により、マフラ21の上方部位にも空間が形成
されて、マフラ21を収納するための空間が新たに得ら
れることとなるため、エンジンルーム34内には、その
既存の空間とともにこの新たに得られた空間も利用し
て、大型のマフラ21を収納するようにしている。この
大型のマフラ21は、標準機とは異なり、エンジンルー
ム天井カバー35aの内側にブラケット5により取り付
けるようにしている。マフラ21をエンジン20の排気
部に配管で接続するに当たっては、フレキシブルパイプ
6を介して接続するようにしている。このようにフレキ
シブルパイプ6を介してマフラ21をエンジン20に接
続したため、エンジンルーム天井カバー35aをエンジ
ンルーム34の天井部から取り外して上方に持ち上げる
と、フレキシブルパイプ6が伸長するとともに、エアー
クリーナ22の吸入側に設けた配管が仕切板の底部10
aから容易に外れ、同天井カバー35aとエンジンルー
ム34の天井部との間にある程度の間隙を作ることがで
きる。したがって、こうした間隙を利用してマフラ21
とエンジン20とを接続する配管をエンジン20から取
り外すようにすれば、エンジンルーム天井カバー35a
を吸音ダクト1やマフラ21とともに分離することがで
き、これらエンジンルーム天井カバー35aに設けたエ
ンジン騒音低減装置の修理や、さらにはエンジンルーム
内の機器類の分解、修理等を容易に行うことができる。
なお、日常的に行うエンジンルーム内の点検等は、エン
ジンルームの建屋の側部に設けた図示していない扉を開
いて行う。
【0015】本実施例では、エンジンルーム天井カバー
35aを、内側に凹部空間が生じるように凸状に形成
し、そのエンジンルーム天井カバー35aの凹部空間の
エアクリーナ22側を仕切板10で仕切ることにより、
その凹部空間を利用して吸音ダクト1を形成するように
したので、自走車体の平面部の機器配置スペースを広げ
ることなく吸音ダクトを自走車体に設置することができ
て、マフラー21による排気騒音の低減に加えて吸音ダ
クト1による吸気騒音の低減も達成することができる。
また、その吸音ダクト1を形成する側壁には、外気を吸
入するための外気吸入孔2を多数設けるようにしている
ので、吸気パイプ24やその先端部に装着するキャップ
25は不要となり、部品点数を少なくすることができ
る。さらに、エンジンルーム天井カバー35aの凹部空
間により、マフラ21の上方部位にも空間が形成され
て、マフラ21を収納するための空間が新たに得られる
こととなるため、エンジンルーム34内には、この新た
に得られた空間も利用して、大型のマフラ21を収納す
ることができ、マフラー21による排気騒音の低減機能
それ自体も向上させることができる。このように、本実
施例によれば、自走車体の平面部の機器配置スペースを
広げることなく吸音ダクトを自走車体に設置することが
でき、マフラを大型化することもできる、部品点数の少
ない低騒音のホイールローダが得られる。
【0016】次に、図3に基づいて本発明の第2実施例
に関するホイールローダの要部の構成を説明すると、本
実施例のホイールローダは、第1実施例と同様のホイー
ルローダにおいて、吸音ダクト1の室を形成する仕切壁
10の底部10aに、エンジンルーム34の内気を吸入
するための内気吸入孔3を設けるようにしたものであ
る。内気とは、エンジンルームの建屋の隙間から流入し
たエンジンルーム内の空気のことで、このエンジンルー
ム内の空気は、エンジンルーム内で温められて外気より
は温度が高くなっている。エンジンにとって望ましい吸
気の温度は、概略20°C前後であるが、外気温度が低
い場合には、こうした内気を内気吸入孔3から吸入して
外気吸入孔2から吸入した吸音ダクト1内の外気に混ぜ
ることにより、吸気の温度を、エンジンにとって望まし
い温度に近付けるようにすることができる。ホイールロ
ーダは、前述したように、雪掻き用のアタッチメントを
バケットと付け換えて除雪機としても使用できるため、
降雪地域での需要がきわめて大きいが、本実施例のホイ
ールローダは、こうした降雪地域等、外気温度の低い寒
冷地での使用に好適なものである。こうした寒冷地で使
用する場合、外気温度が著しく低い場合には、外気吸入
孔2を適宜の手段で塞いで内気吸入孔3だけから吸気を
得るようにすることもでき、こうしたエンジンルーム内
吸気を実施すれば、吸気の温度低下を防げるだけでな
く、エンジン騒音が外部に漏れるのを一層少なくするこ
とができる。本実施例では、エンジンルーム天井カバー
35aの凹部空間を利用して吸音ダクト1を形成しただ
けにとどまらず、こうした吸音ダクト1を巧みに利用し
て、その仕切壁の底部10aに内気吸入孔3を設けるだ
けで吸気の温度を適切な温度に調節することができるよ
うにし、ホイールローダを寒冷地に好適なものに改良す
るようにしている。したがって、本実施例のホイールロ
ーダは、第1実施例と同様の効果に加えて、寒冷地で効
率的に運転することができるという効果を併せ発揮する
ことができる。
【0017】図4に基づいて本発明の第3実施例に関す
るホイールローダの要部の構成を説明すると、本実施例
のホイールローダは、吸音ダクト1の仕切壁の底部10
aに内気吸入孔3を設けた第2実施例と同様のホイール
ローダにおいて、吸音ダクト1を形成する壁の内面全体
に吸音材4を貼り付けて吸気騒音の一層の低減を図るる
ようにしたものである。こうして吸音材4を貼り付ける
場合、特に内気吸入孔3の個所は、吸音材4としてウレ
タン系の吸音材を用いて内気吸入孔3を塞ぐようにして
いる。このウレタン系の吸音材は、事務用のカッタナイ
フやはさみ等で容易に切除できる。そのため、本実施例
のホイールローダは、例えば、降雪地帯で除雪機として
用いる場合のように低温の環境で多用する場合、内気吸
入孔3を塞いでいる部分のウレタン系の吸音材4を切除
して内気吸入孔3から内気を吸入できるようにし、その
作業時に効率的な運転が行えるようにする。また、標準
的な環境において主として土砂等の積込作業に用いる場
合には、そのまま使用して外気吸入孔2だけから吸気を
得るようにし、同じく、効率的な運転が行えるようにす
る。したがって、本実施例のホイールローダは、第1実
施例や第2実施例と同様の効果を発揮できることに加え
て、吸音材4を設けたことにより、吸音ダクト1による
吸気騒音の低減効果を一層良好に発揮することができ、
さらには、低温の環境で多用するか否かに応じて効率的
な運転が行えるように簡便に対応することができる。
【0018】図4に基づいて本発明の第4実施例に関す
るホイールローダの要部の構成を説明すると、本実施例
のホイールローダは、吸音ダクト1の仕切壁の底部10
aに内気吸入孔3を設けた第2実施例と同様のホイール
ローダにおいて、その内気吸入孔3を、エンジンルーム
34の外から操作することのできる開閉手段で任意に開
閉できるようにしたものである。こうした構成を具体化
するため、仕切壁の底部10aの内面側における内気吸
入孔3の周辺部に一対のガイド部材15を設けて、これ
らのガイド部材15に、内気吸入孔3を開閉するための
カバー16を摺動自在に装着するようにしている。ま
た、このカバー16には、エンジンルーム34を貫通す
るロッド17を取り付け、このロッド17の先端にグリ
ップ18を付設しており、このグリップ18を、機外す
なわちエンジンルーム34の外から手動操作することに
より、カバー16を摺動させて内気吸入孔3を開閉する
ことができるようになっている。ホイールローダは、稼
働地域や季節的な条件に応じてエンジンの吸気方式を適
切に設定すれば、より効率的な運転を行うことが可能と
なるが、本実施例では、内気吸入孔3を任意に開閉でき
るようにしているので、こうしたことが可能となる。例
えば、東北地方の盆地では冬寒く夏は暑いため、ホイー
ルローダは、夏と冬のどちらの季節でも良好に使用でき
るよう対応できるようにする必要があるが、本実施例の
ホイールローダはこうした要求に応えることができる。
したがって、本実施例によれば、第1実施例や第2実施
例と同様の効果を発揮できることに加えて、使用条件が
変化しても常に効率的な運転が行えるように対応できる
対応力の優れたホイールローダが得られる。本実施例で
は、仕切壁の底部10aの内面側に摺動自在に装着した
カバー16を手動操作することにより内気吸入孔3の開
閉を行うようにしているが、こうしたカバー16は、仕
切壁の底部10aの外面側に装着してもよく、その操作
には、リモートコントロール方式を採用してもよい。ま
た、内気吸入孔3の開閉には、摺動するカバー16以外
の部材を用いてもよく、要は、エンジンルームの外から
操作することのできる開閉手段により、内気吸入孔を任
意に開閉することができるように構成していればよい。
【0019】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、土砂等の積込機能乃至は除雪機能を有するホイール
ローダにおいて、「エンジンルームの天井部に開口を設
けるとともに、この開口を、内側に凹部空間が生じるよ
うに凸状に形成したエンジンルーム天井カバーで覆い、
そのエンジンルーム天井カバーの凹部空間には、その一
部を仕切板で仕切って室を形成するとともにその室に外
気を吸入する外気吸入部を設けることにより吸音ダクト
が形成されるようにし、他の一部にマフラを収納するた
めの空間が形成されようにした」するようにしたので、
自走車体の平面部の面積を広げることなく吸音ダクトを
自走車体に設置することができ、マフラを大型化するこ
ともできる低騒音のホイールローダが得られる。
【0020】本発明を実施する場合、特許請求の範囲の
請求項2の構成を採用すれば、こうした基本的な効果に
加えて、本発明により得られるホイールローダが寒冷地
で効率的に運転することができるという効果を併せ発揮
することができる。本発明を実施する場合、特許請求の
範囲の請求項3の構成を採用すれば、以上の効果を発揮
できることに加えて、本発明により得られるホイールロ
ーダは、吸音ダクトによる吸気騒音の低減効果を一層良
好に発揮することができ、さらに、低温の環境で多用す
るか否かに応じて効率的な運転が行えるように簡便に対
応できるものとなる。本発明を実施する場合、特許請求
の範囲の請求項4の構成を採用すれば、前記の基本的な
効果を発揮できることに加え、本発明により得られるホ
イールローダは、使用条件の変化に応じて常に効率的な
運転が行えるように対応できる対応力の優れたものとな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したホイールローダの全体像を示
す側面図である。
【図2】本発明の第1実施例に関するホイールローダの
要部を一部切り欠いて示す拡大側面図である。
【図3】本発明の第2実施例に関するホイールローダの
要部を示す図2のA−A線断面に相当する個所の部分断
面図である。
【図4】本発明の第3実施例に関するホイールローダの
要部を示す図3と同様の図である。
【図5】本発明の第4実施例に関するホイールローダの
要部を示す斜視図である。
【図6】従来一般に用いられていたホイールローダの標
準機の全体像を示す側面図である。
【図7】図6のホイールローダの要部を一部切り欠いて
示す拡大側面図である。
【符号の説明】
1 吸音ダクト 2 外気吸入孔 3 内気吸入孔 4 吸音材 5 ブラケット 6 フレキシブルパイプ 10 仕切板 10a 仕切板の底部 15 ガイド部材 16 カバー 17 ロッド 18 グリップ 20 エンジン 21 マフラ 22 エアクリーナ 23 エキゾーストパイプ 30a ホイールローダ 31 バケット 32 作業機 34 エンジンルーム 35a エンジンルーム天井カバー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪で走行する自走車を備え、この自走
    車に土砂等をすくい採るための作業機と、マフラを収納
    したエンジンルームとを設置したホイールローダにおい
    て、エンジンルームの天井部に開口を設けるとともに、
    この開口を、内側に凹部空間が生じるように凸状に形成
    したエンジンルーム天井カバーで覆い、そのエンジンル
    ーム天井カバーの凹部空間には、その一部を仕切板で仕
    切って室を形成するとともにその室に外気を吸入する外
    気吸入部を設けることにより吸音ダクトが形成されるよ
    うにし、他の一部にマフラを収納するための空間が形成
    されようにしたことを特徴とする低騒音のホイールロー
    ダ。
  2. 【請求項2】 吸音ダクトには、エンジンルーム内の空
    気を吸入する内気吸入孔を設けるようにしたことを特徴
    とする請求項1の低騒音のホイールローダ。
  3. 【請求項3】 吸音ダクトには内面に吸音材を設け、内
    気吸入孔をこの吸音材で塞ぐようにしたことを特徴とす
    る請求項2の低騒音のホイールローダ。
  4. 【請求項4】 内気吸入孔を、エンジンルーム外から操
    作することのできる開閉手段で任意に開閉できるように
    したことを特徴とする請求項2の低騒音のホイールロー
    ダ。
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