JPH0987355A - 硬質ポリウレタンフォームの製造法 - Google Patents

硬質ポリウレタンフォームの製造法

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JPH0987355A
JPH0987355A JP7274909A JP27490995A JPH0987355A JP H0987355 A JPH0987355 A JP H0987355A JP 7274909 A JP7274909 A JP 7274909A JP 27490995 A JP27490995 A JP 27490995A JP H0987355 A JPH0987355 A JP H0987355A
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polyol
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foam
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polyurethane foam
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JP7274909A
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Isao Ishikawa
功 石川
Toru Nakanishi
徹 中西
Masahiro Matsuoka
正弘 松岡
Shoichiro Kono
正一郎 河野
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発泡剤に代替フロンおよび/または水を用い
ても寸法安定性に優れた硬質ポリウレタンフォ−ムを得
る。 【解決手段】 ポリオールとして、重合体ポリオール
と、分子内に3級アミノ基を少なくとも2個有する脂肪
族アミン系ポリオールと炭素数が少なくとも12の脂肪
族モノカルボン酸の金属塩とのコンプレックスを溶存さ
せたポリオ−ルとを使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は硬質ポリウレタンフ
ォームの製造法に関する。さらに詳しくは、HCFC−
141b、炭化水素化合物、水またはこれら二種以上の
併用物を発泡剤とするフォーム製造法において、寸法安
定性に優れた硬質ポリウレタンフォームの製造法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】硬質ポリウレタンフォームは、従来発泡
剤としてトリクロロモノフルオロメタン(CFC−1
1)を使用しているため、寸法安定性や断熱性に優れ、
冷蔵庫、冷凍庫、建築用などの断熱材として広く使用さ
れている。しかしながら地球のオゾン層破壊物質である
CFC−11の生産および使用が規制され、今後は代替
フロンと呼ばれているHCFC−141bや炭化水素化
合物あるいは水をそれぞれ単独または併用する等の方法
で使用されることになる。ところが、新しく使われるこ
れらの発泡剤は、分子中に水素原子を有することから、
生成したウレタン樹脂成分への溶解性が現行のCFC
−11より高く、フォ−ム強度が低下する;水を発泡
剤として用いた場合、発熱量が増加し成形品の残存内部
応力が大きくなり変形しやすいだけでなく、生成した炭
酸ガスの透過度が高くフォーム内部から外部に透過しや
すいため、空気との置換にタイムラグが生じる結果、フ
ォームセル内が減圧状態となり収縮を起こす;などの問
題がある。
【0003】CFC−11を発泡剤として用いる場合の
寸法安定性を改良する方法としては、砂糖等の比較的官
能基数の高い化合物や、2,4−ジアミノトルエンおよ
び/または2,6ジアミノトルエン等の芳香族基を有す
る化合物などを出発物質とするポリエーテルポリオール
を用いる方法、あるいはそれぞれのポリオ−ルの設定水
酸基価を高くし、ウレタン結合濃度を高める方法等を組
み合わす方法で、フォーム強度を高め対応されてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法は前述のHCFC−141bや炭化水素化合物また
は水を発泡剤に用いた場合においては、寸歩安定性が悪
く、フォームの変化量が大きい問題がある。本発明の目
的は、HCFC−141b、炭化水素、水またはこれら
の混合物を発泡剤とした場合でも、CFC−11を使っ
た場合と同等の寸法安定性を有し、フォームの変形が少
ない硬質ポリウレタンフォームの製造法を提供すること
にある。
【0005】
【発明を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決する硬質ポリウレタンフォ−ムを製造する方法に
ついて鋭意検討を重ねた結果、ポリオ−ル成分として、
特定の組成のポリオールと特定化合物を組み合わせて使
用することにより、上記の問題点を解決することを見出
し、本発明に到達した。
【0006】すなわち本発明は、活性水素含有化合物
(A)とポリイソシアネート(B)とを、触媒、整泡剤
および発泡剤等の存在下で反応させて硬質ポリウレタン
フォームを製造する方法において、活性水素含有化合物
(A)として、ポリオール(a1)中でエチレン性不飽
和単量体(a2)を重合させて得られる重合体ポリオー
ル(a)と、分子内に3級アミノ基を少なくとも2個有
する脂肪族アミン系ポリオール(b1)と炭素数が少な
くとも12の脂肪族モノカルボン酸の金属塩(b2)と
のコンプレックス(b)とを必須に含有するポリオ−ル
とを使用し、かつ該(b)を(A)中に溶解状態で存在
させておくことを特徴とする硬質ポリウレタンフォーム
の製造法である。
【0007】本発明において使用する重合体ポリオ−ル
(a)としては、例えば硬質ポリウレタンフォームの製
造に通常使用されるポリエーテルポリオールまたはポリ
エステルポリオールと、主に軟質ポリウレタンフォ−ム
の製造に使用されるポリエ−テルポリオ−ルとからなる
ポリオ−ル(a1)中でエチレン性不飽和単量体(a
2)を重合させたものが挙げられる。該(a1)は、平
均官能基数が2以上、水酸基価が通常300〜600の
ポリオールである。(a1)の水酸基が600を越える
と重合体の分散性が低下するとともに、発泡時の反応熱
低減効果が小さく残存内部応力が大きくなり、フォ−ム
の寸法安定性が悪化する。また水酸基価が300未満で
は、硬質ポリウレタンフォームのウレタン基濃度が減少
し強度物性が低下する。
【0008】ポリエーテルポリオールの具体例として
は、多価アルコール、多価フェノ−ル、脂肪族アミン、
芳香族アミンなどの活性水素含有化合物にアルキレンオ
キサイドを付加した構造の化合物およびそれら2種以上
の混合物が挙げられる。
【0009】上記多価アルコールの具体例としては、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブ
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレン
グリコール、ネオペンチルグリコール等の2価アルコー
ル;グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリトール、メチルグリコシド、ジグリセリン、ソルビ
トール、ショ糖等の3価以上の多価アルコールが挙げら
れる。これらのうち好ましいのはグリセリン、トリメチ
ロールプロパンおよびペンタエリスリトールである。
【0010】多価フェノ−ルとしては、ピロガロ−ル、
ハイドロキノンなどの単環化合物;ビスフェノ−ルA、
ビスフェノ−ルスルホンなどのビスフェノ−ル類;フェ
ノ−ルとホルムアルデヒドの低縮合物などが挙げられ
る。これらのうち好ましいのはビスフェノ−ルAであ
る。
【0011】上記脂肪族アミンの具体例としては、モノ
エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノー
ルアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン等
が挙げられる。これらのうち好ましいのはトリエタノー
ルアミンおよびエチレンジアミンである。
【0012】 上記芳香族アミンの具体例としては、
2,4−および2,6−ジアミノトルエン(TDA)、
粗製TDA、フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジ
アミン、キシリレンジアミン、2,4’−および4,
4’−ジアミノジフェニルメタン(MDA)、粗製MD
Aおよびナフチレンジアミン等が挙げられる。これらの
うち好ましいのはTDA、キシリレンジアミンおよびM
DAである。
【0013】 これら多価アルコール、多価フェノ−
ル、脂肪族アミンおよび芳香族アミンに付加するアルキ
レンオキサイドとしては、エチレンオキサイド(以下E
Oと略記)、プロピレンオキサイド(以下POと略
記)、ブチレンオキサイドおよびこれらの2種以上の併
用(ブロック及び/又はランダム付加)が挙げられる。
これらのうち好ましいものは、PO、EOおよびこれら
の併用系である。
【0014】ポリエステルポリオールとしては、例えば
多価アルコール(前記2価アルコール、並びにトリメチ
ロールプロパン、グリセリンなど)と多価カルボン酸と
を反応させて得られる縮合ポリエステルポリオール、ラ
クトン(εーカプロラクトンなど)の開環重合により得
られるポリラクトンポリオール、ポリエステル成型品を
分解して得られる回収ポリエステル等が挙げられる。上
記多価カルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、セ
バシン酸、マレイン酸、ダイマー酸等の脂肪族ポリカル
ボン酸;フタル酸、無水フタル酸、テレフタル酸、トリ
メリット酸、無水トリメッリト酸等の芳香族ポリカルボ
ン酸などがあげられる。
【0015】重合体ポリオール(a)を構成するもう一
方の成分であるエチレン性不飽和単量体(a2)として
は、エチレン性不飽和ニトリル[(メタ)アクリロニト
リルなど]、エチレン性不飽和カルボン酸およびその誘
導体[(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレー
トなど]、芳香族不飽和炭化水素[スチレン、メタスチ
レンなど]およびその他ビニル単量体[ニトロスチレ
ン、酢酸ビニルなど]があげられる。これらのうち好ま
しくはエチレン性不飽和ニトリルまたはこれと芳香族不
飽和炭化水素との混合物であり、さらに好ましくは(メ
タ)アクリロニトリルまたはこれと(メタ)スチレンと
の混合物である。
【0016】重合体ポリオール(a)の製造には通常ラ
ジカル重合開始剤が用いられる。このラジカル重合開始
剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル
(AIBN)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル
バレロニトリル)(AVN)、2,2’−アゾビス(2
−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シク
ロヘキサン−1−アルボニトリル)、2,2’−アゾビ
ス(2,4,4−トリメチルペンタン)、ジメチル−
2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネイト)、
2,2’−アゾビス[2−(ヒドロキシメチル)プロピ
オニトリル]、1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−
1−フェニルエタン)などのアゾ化合物;ジベンゾパー
オキサイド、ジクミルパーオキサイド、ビス(4−t−
ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ベ
ンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイドな
どの過酸化物および特開昭61ー76517号公報記載
の上記以外の過酸化物、あるいは過硫酸塩、過ホウ酸
塩、過コハク酸塩等が使用できる。これらの重合開始剤
の使用は(a2)の重量に基づいて通常0.1〜15重
量%、好ましくは0.2〜10重量%である。
【0017】上記重合反応は無溶媒でも行うことができ
るが、有機溶媒の存在下に行うこともできる(とくに重
合体濃度が高い場合)。該有機溶媒としては、たとえば
ベンゼン、トルエン、キシレン、アセトニトリル、酢酸
エチル、ヘキサン、ヘプタン、ジオキサン、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセチアミド、
イソプロピルアルコール、n−ブタノールなどが挙げら
れる。また必要により連鎖移動剤、たとえばアルキルメ
ルカプタン類(ドデシルメルカプタン、メルカプトエタ
ノールなど)、アルコール類(イソプロピルアルコー
ル、メタノール、2−ブタノール、アリルアルコールな
ど)、ハロゲン化炭化水素(四塩化炭素、四臭化炭素、
クロロホルムなど)、特開昭55−31880号公報記
載のエノールエーテル類などの存在下に重合を行うこと
ができる。
【0018】重合はバッチ式でも連続式でも行うことが
できる。重合反応は重合開始剤の分解温度以上(通常6
0〜180℃、好ましくは70〜160℃、特に好まし
くは90〜150℃)で行うことができ、大気圧下また
は加圧下においても行うことができる。重合反応終了後
は得られる重合体ポリオールは、何ら後処理を加えるこ
ともなくそのままポリウレタンの製造に使用できるが、
反応終了後は有機溶媒、重合開始剤の分解生成物や未反
応モノマー等の不純物を慣用手段により除くのが望まし
い。重合体ポリオール(a)の水酸基価は通常200〜
600、好ましくは250〜550、更に好ましくは3
00〜500である。
【0019】かくして得られる重合体ポリオール(a)
を用いてポリウレタンを製造する場合、該(a)は、必
要により他の活性水素原子含有化合物と併用することが
できる。必要により用いられる他の活性水素原子含有化
合物としては、該(a)の製造に用いた原料ポリオール
(a1)および/または低分子活性水素原子含有化合物
(C)が使用できる。
【0020】必要により使用される低分子活性水素原子
含有化合物(C)としては、少なくとも2個(好ましく
は2〜3個)の活性水素原子(水酸基,アミノ基,メル
カプト基など、好ましくは水酸基)を有する分子量50
0以下(好ましくは60〜400)の化合物、たとえば
低分子ポリオールおよびアミノアルコールを挙げること
ができる。低分子ポリオールとしては、前記した多価ア
ルコール;低分子量(たとえば分子量200〜400)
の多価アルコールアルキレンオキサイド付加物(ポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコールなど);
環状基を有する低分子ジオール類〔例えば特公昭45−
1474号公報記載のもの(ビスフェノールAのプロピ
レンオキサイド付加物等)〕;第3級または第4級窒素
原子含有低分子ポリオール〔たとえば特開昭54−13
0699号公報記載のもの(N−メチルジエタノールア
ミン、N−ブチルジエタノールアミンなどのN−アルキ
ルジアルカノールアミン等およびそれらの4級化物);
トリアルカノールアミン(トリエタノールアミン、トリ
プロパノールアミンなど)〕;チオジエチレングリコー
ル等が挙げられる。アミノアルコールとしては、モノ−
またはジ−アルカノールアミン類たとえばモノエタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、モノプロパノールアミ
ンなど)が挙げられる。これらのうちで好ましいのは、
低分子ポリオールであり、具体的にはエチレングリコー
ル、プロピレングリコ−ル、ネオペンチルグリコール、
トリメチロ−ルプロパン、グリセリンおよびこれらの2
種以上の混合物である。活性水素含有化合物(A)中の
(a)の量は、通常3〜40重量%、好ましくは5〜3
0重量%である。(a)が3重量%未満では、フォーム
の寸法安定性向上の効果が得られない。また、40重量
%を越えると活性水素化合物全体の粘度が高くなり、流
れ性不良等の成形不良を生じやすくなる。低分子活性水
素含有化合物(C)の量は、通常0〜20重量%、好ま
しくは0〜10重量%である。(C)が20重量%を越
えると、反応時の発熱温度が高くなりスコーチの発生し
たり、フォ−ムの内部応力が大きくなり寸法変化が悪く
なる。
【0021】本発明において使用する分子内に3級アミ
ノ基を少なくとも2個有する水酸基価300〜950の
脂肪族アミン系ポリオール(b1)は、エチレンジアミ
ン、ジエチレントリアミンなどの脂肪族ポリアミンにア
ルキレンオキサイドを付加して得られるポリオールであ
る。該(b1)の水酸基価が950を越えると1級また
は2級アミノ基が一部残存する構造となり、一部でイソ
シアネートとの反応が極端に促進されるため、反応が不
均一に進行し硬質ポリウレタンフォームの強度低下をき
たし、300未満の場合は、後述の(b2)とのコンプ
レックス(b)を形成させる際の、該(b)中の(b
2)の濃度が減少する。
【0022】上記(b1)とコンプレックスを形成す
る、炭素数が少なくとも12の脂肪族モノカルボン酸の
金属塩(b2)の具体例としては、ラウリン酸亜鉛、ス
テアリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、ナフテン酸亜鉛、酢
酸亜鉛、ヒドロキシステアリン酸亜鉛、エチルステアリ
ル亜鉛、ラウリン酸マンガン、ベヘン酸マンガン、ステ
アリン酸マンガン、ステアリン酸コバルト、ラウリン酸
コバルト、ステアリン酸銅、ラウリン酸銅等があげられ
る。これらのうち好ましいものはラウリン酸、ステアリ
ン酸の亜鉛、マンガンおよびコバルト塩である。これら
の金属塩を構成するモノカルボン酸の炭素数が12未満
では、金属塩とウレタン樹脂との相溶性が高くなりす
ぎ、ウレタン化反応時にこれら金属塩が瞬時に析出せず
寸法安定性の向上の寄与度が軽減される。
【0023】(b)における(b1)と(b2)の混合
モル比は通常1:(0.1〜2)、好ましくは1:
(0.2〜1)である。(b2)は通常のポリオールに
対してはほとんど溶解しないが、(b1)とコンプレッ
クスを形成させることで良好な溶解性が得られる。活性
水素含有化合物(A)中にコンプレックス(b)を溶存
させておくことにより、ウレタン化反応時に瞬時に(b
2)が析出するため形成される硬質フォームの気泡の連
通性が向上し、その結果フォームの寸法安定性が向上す
る。本発明における(b)の使用量は、活性水素含有化
合物(A)の重量に対して通常0.1〜15重量%、好
ましくは0.3〜10重量%である。0.1重量%未満
ではフォームの寸法安定性向上効果が乏しく、15重量
%を越えるとポリオール成分の粘度が高くなり、成型時
の液流れ性が悪くなる。また、得られる硬質フォームの
剛性が低下する。
【0024】本発明に使用されるポリイソシアネート
(B)としては、従来から硬質ポリウレタンフォームに
使用されているものが使用できる。このようなイソシア
ネートとしては、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポ
リイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、これら
の変性物(例えば、カルボジイミド変性、アロファネー
ト変性、ウレア変性、ビューレット変性、イソシヌアレ
ート変性、オキサゾリドン変性など)、イソシアネート
基末端プレポリマーおよびこれらの2種以上の混合物が
挙げられる。
【0025】 芳香族ポリイソシアネートの具体例とし
ては、1,3−および1,4−フェニレンジイソシアネ
ート、2,4−および2,6−トリレンジイソシアネー
ト(TDI)、粗製TDI、2,4’−および4,4’
−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリ
メチレンポリフェニルイソシアネート(粗製MDI)、
ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、トリフェニル
メタン−4,4’,4’’−トリイソシアネート、キシ
リレンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラ
メチルキシリレンジイソシアネートなどが挙げられる。
脂肪族イソシアネートの具体例としては、1,6−ヘキ
サメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル
ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネ
ート、キシリレンジイソシアネート、などが挙げられ
る。脂環式ポリイソシアネートの具体例としては、イソ
ホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシル
メタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイ
ソシアネートなどが挙げられる。変性ポリイソシアネー
トの具体例としては、カルボジイミド変性MDI、ショ
糖変性TDI、ひまし油変性MDIなどが挙げられる。
これらのうちで好ましいものはTDI、MDIおよび粗
製MDIである。
【0026】本発明の方法を用いて硬質ポリウレタンフ
ォームを製造する際のイソシアネート指数[ポリオール
成分1当量に対する(B)のイソシアネート基の当量数
×100]は、通常90〜250、好ましくは100〜
200である。イソシアネート指数指数が90未満では
フォーム強度が不足し変形しやすくなり、250を越え
るとフォームが脆くなる。
【0027】本発明において発泡剤として使用される水
素原子含有ハロゲン化炭化水素発泡剤の具体例として
は、HCFCタイプのもの(例えばHCFC−123、
HCFC−141b、HCFC−22、HCFC−14
2b);HFCタイプのもの(例えばHFC−134
a、HFC−152a、HFC−245fa、HFC−
245ca、HFC−236ea,HFC−356)な
どが挙げられる。これらのうち好ましいものは、HCF
C−141b、HFC−134a、HFC−245fa
およびこれらの2種以上の混合物である。また、必要に
よりこれらの水素原子含有ハロゲン化炭化水素発泡剤
に、水や低沸点炭化水素を併用しても良い。更には、ハ
ロゲン化炭化水素発泡剤や低沸点炭化水素を使用せず
に、水を単独で用いることもできる。低沸点炭化水素
は、通常沸点が0〜50℃の炭化水素であり、その具体
例としてはプロパン、ブタン、ペンタンおよびこれらの
混合物が挙げられる。本発明の方法における水素原子含
有ハロゲン化炭化水素系発泡剤の使用量は、ポリオール
100重量部あたり、通常0〜50重量部、好ましくは
10〜45重量部である。水の使用量はポリオール10
0重量部あたり、通常0〜10重量部、好ましくは0.
5〜8重量部である。また、低沸点炭化水素類の使用量
はポリオール100重量部あたり、通常0〜40重量
部、好ましくは0〜30重量部である。
【0028】 本発明においては必要によりポリウレタ
ン反応に通常使用される触媒、例えばアミン系触媒(ト
リエチレンジアミン、N−エチルモルホリン、ジエチル
エタノールアミン、1,8−ジアザビシクロ(5.4.
0)−ウンデセン−7、テトラメチルヘキサメチレンジ
アミン、ジメチルシクロヘキシルアミンなど)および金
属触媒(オクチル酸第一スズ、ジラウリル酸ジブチル第
二スズ、オクチル酸鉛など)を使用することができる。
触媒の使用量は(A)の重量に対して、通常0.01〜
5重量%である。
【0029】更に必要により、整泡剤、着色剤(染料、
顔料)、可塑剤、充填剤、難燃剤、老化防止剤、抗酸化
剤などの公知の添加剤も使用することができる。
【0030】本発明の方法による硬質ポリウレタンフォ
ームの製造法の一例を下記に示す。まず、ポリオール成
分、発泡剤、整泡剤、触媒およびその他の添加剤を所定
量混合する。次いでポリウレタン発泡機又は攪拌機を使
用して、この混合物とポリイソシアネート成分とを急速
混合する。得られた混合液をモールドに注入、硬化後脱
型し、硬質ポリウレタンフォームを得る。
【0031】本発明の方法で得られる硬質ポリウレタン
フォームは強度が高くて断熱性が良く、特に寸法安定性
に優れているため、冷蔵庫、冷凍庫、パネルやボードな
どの断熱材として広く利用できる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明を更に
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例中の「部」は重量部、「%」は重量%である。
【0033】実施例および比較例に使用した原料組成は
次の通りである。 (1)ポリオール ポリオールI :グリセリンにPOを付加した水酸基価
が670のポリオール ポリオールII :グリセリンにPO、次いでEOを付加
した水酸基価が28のポリオール(EO含量25%) ポリオールIII:ビスフェノールAにPOを付加した水
酸基価が280のポリオール ポリオールIV :ペンタエリスリトールにPOを付加し
た水酸基価が450のポリオール ポリオールV :トルエンジアミンにPOを付加した水
酸基価が400のポリオール ポリオールVI :砂糖にPOを付加した水酸基価が42
0のポリオール ポリオールVII:フタル酸とジプロピレングリコールと
の反応から得た水酸基価が280のポリエステルポリオ
ール (2)アミン系ポリオール ポリオールY :エチレンジアミンにPOを付加した水
酸基価が750のポリオール ポリオールZ :エチレンジアミンにEO、次にPOを
付加した水酸基価が450のポリオール(EO含量40
%) (3)整泡剤 SZ−1642 :シリコーン系整泡剤(日本ユニカ
ー社製) (4)触媒 Polycat42:アミン触媒(サンアプロ社製) MS−1B :アミン触媒(サンアプロ社製) DABCO33LV:アミン触媒(三共エアープロダク
ツ社製) (5)発泡剤 HCFC−141b:代替フロン発泡剤(セントラルガ
ラス社製) (6)ポリイソシアネート MR−200 :ポリメリックイソシアネート(N
CO%=31%、日本ポリウレタン社製)
【0034】硬質ポリウレタンフォームの性能評価は次
の方法で行った。 フォームの寸法安定性(変化状態):予め発泡成形した
硬質ウレタンフォームから、一辺が10cmの立方体を
切り出し各辺の寸法を測定した。次に下記(1)〜
(3)の条件の恒温槽に入れ、24時間放置後再び立方
体の3辺の寸法変化を測定し、テスト前に対する変化率
で調べた。 寸法測定の恒温槽内条件 (1)−30℃、(2)100℃、(3)70℃・95
%R.H. フォーム物性測定条件:JIS K9514に従った。
【0035】製造例1〜3 重合体ポリオールD、EおよびFは、温度調節器、攪拌
翼、原料供給ポンプ、ジムロートを備えた1L容の四口
フラスコに、表1に示すポリオールIの一部である20
部を入れ攪拌下120℃に加熱した。次いで原料供給ポ
ンプにより、表1に示す残り全原料を混合した液を連続
的に約5時間かけて注入し重合反応を行い、反応終了後
ストリッピングを行うことにより調製した。得られた各
重合体ポリオールの水酸基価および粘度を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】実施例1〜5 製造例1〜3で作成した重合体ポリオールD、Eまたは
Fを用い、表2に示す脂肪族モノカルボン酸の金属塩と
アミン系ポリオールとのコンプレックスからのポリオー
ル混合物を使用して、表2に示す処方でフォームを作成
した〔尚、各コンプレックスは各発泡処方中の使用割合
の高いポリオールに溶解して使用した(例えば実施例1
の場合は、予めポリオールIの43部にポリオールY4
部とステアリン酸亜鉛2部とを加え、120℃で攪拌混
合して均一に溶解)、次に残りのポリオールであるポリ
オールVを20部、ポリオールVIを30部および重合
体ポリオールDを7部混合した。)〕。このようにして
得られた硬質ポリウレタンフォームの性能評価結果を表
3に示す。
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】比較例1〜5 表4に示す発泡処方に従い、比較の硬質ポリウレタンフ
ォームを作製した。これらの性能評価結果を表5に示
す。
【0041】
【表4】
【0042】
【表5】
【0043】
【発明の効果】本発明の方法を硬質ポリウレタンフォー
ム製造法に用いることにより、発泡剤として水素原子含
有ハロゲン化炭化水素、炭化水素、水またはこれらの混
合物を用いても、従来のCFC−11を使った場合と同
等の樹脂強度と寸法安定性を実現することができる。上
記効果を奏することから、本発明の方法により得られる
硬質ポリウレタンフォームは、冷蔵庫、冷凍庫、パネ
ル、ボ−ドなどの断熱材として極めて有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08J 9/14 CFF C08J 9/14 CFF (C08G 18/48 101:00) C08L 75:04 (72)発明者 河野 正一郎 京都市東山区一橋野本町11番地の1 三洋 化成工業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】活性水素含有化合物(A)とポリイソシア
    ネート(B)とを、触媒、整泡剤および発泡剤等の存在
    下で反応させて硬質ポリウレタンフォームを製造する方
    法において、活性水素含有化合物(A)として、ポリオ
    ール(a1)中でエチレン性不飽和単量体(a2)を重
    合させて得られる重合体ポリオール(a)と、分子内に
    3級アミノ基を少なくとも2個有する脂肪族アミン系ポ
    リオール(b1)と炭素数が少なくとも12の脂肪族モ
    ノカルボン酸の金属塩(b2)とのコンプレックス
    (b)とを必須に含有するポリオ−ルとを使用し、かつ
    該(b)を(A)中に溶解状態で存在させておくことを
    特徴とする硬質ポリウレタンフォームの製造法。
  2. 【請求項2】(a2)を重合させてなる重合体の量が、
    (A)の重量に基づいて3〜40重量%である請求項1
    記載の製造法。
  3. 【請求項3】(a2)が、アクリロニトリル、スチレン
    およびメチルメタクリレ−トから選ばれる一種以上であ
    る請求項1または2項記載の製造法。
  4. 【請求項4】(A)中の(b)の量が、(A)の重量に
    基づいて0.1〜15重量%である請求項1〜3いずれ
    か記載の製造法。
  5. 【請求項5】(A)の平均水酸基価が150〜600で
    ある請求項1〜4いずれか記載の製造法。
  6. 【請求項6】(b1)が、エチレンジアミンおよび/ま
    たはジエチレントリアミンにアルキレンオキサイドを付
    加してなり、水酸基価が300〜950のアミン系ポリ
    オールである請求項1〜5いずれか記載の製造法。
  7. 【請求項7】(b2)を構成する金属が、亜鉛、ニッケ
    ル、マンガン、コバルトおよび銅から選ばれる1種以上
    である請求項1〜6いずれか記載の製造法。
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