JPH0987272A - オクタヒドロクマリン類の製造方法 - Google Patents

オクタヒドロクマリン類の製造方法

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JPH0987272A
JPH0987272A JP8180416A JP18041696A JPH0987272A JP H0987272 A JPH0987272 A JP H0987272A JP 8180416 A JP8180416 A JP 8180416A JP 18041696 A JP18041696 A JP 18041696A JP H0987272 A JPH0987272 A JP H0987272A
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JP
Japan
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dihydrocoumarin
reduction reaction
catalyst
coumarin
methyl
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Application number
JP8180416A
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English (en)
Inventor
Koji Iwamoto
浩二 岩本
Shin Tanaka
慎 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クマリン類および/または3,4−ジヒドロ
クマリン類から工業的に実施し得る簡便な方法で収率良
くオクタヒドロクマリン類を製造すること。 【解決手段】 クマリン類および/または3,4−ジヒ
ドロクマリン類をアルコールおよびルテニウム触媒の存
在下に水素を用いて還元し、次いで生成する3−(2−
ヒドロキシシクロヘキシル)プロピオン酸エステル類を
加熱して分子内脱アルコールすることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オクタヒドロクマ
リン類の製造方法に関するものである。オクタヒドロク
マリン類は、香料工業における重要な化合物であり、さ
らに化学工業における合成中間体としても有用である。
【0002】
【従来の技術】香料工業における重要な化合物であるク
マリン類および/またはジヒドロクマリン類を還元して
オクタヒドロクマリンを製造する方法としては、従来、
氷酢酸中、酸化白金触媒の存在下に水素で還元する方法
(薬学雑誌, 74, 895 〜898(1954)、シクロヘプタンま
たはエタノール中、ラネーニッケルまたは銅−クロム触
媒の存在下に水素で還元する方法(J. Am. Chem. Soc.,
62, 283〜287 (1940))等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
方法は工業的に必ずしも満足いく方法ではない。酸化白
金触媒の存在下に水素を用いて還元する方法は、高価な
酸化白金を多量に使用する上に、収率が不充分である。
ラネーニッケルまたは銅−クロム触媒の存在下に水素で
還元する方法は、水素で還元する際に100atmを越
える水素が必要である上に、収率が不充分である。
【0004】本発明者らは工業的に満足のいくオクタヒ
ドロクマリン類の製造方法について鋭意研究を重ねた結
果、クマリン類および/またはジヒドロクマリン類をア
ルコールおよびルテニウム触媒存在下に水素を用いて還
元し、次いで該反応液を加熱することにより収率良くオ
クタヒドロクマリン類が得られることを見出し、本発明
を完成するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、一般
式 化4、
【化4】 (式中、R1 〜R4 は水素原子または炭素数1〜5のア
ルキル基を表す。)で示されるクマリン類および/また
は一般式 化5、
【化5】 (式中、R1 〜R4 は前記した基と同一である。)で示
される3,4−ジヒドロクマリン類をアルコールおよび
ルテニウム触媒の存在下に、水素により還元反応するこ
とからなる一般式 化6、
【化6】 (式中、R1 〜R4 は前記した基と同一である。)で示
されるオクタヒドロクマリン類の製造方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるクマリン類と
しては、例えば、クマリン、5−メチル−クマリン、6
−メチル−クマリン、7−メチル−クマリン、8−メチ
ル−クマリン、5−エチル−クマリン、6−エチル−ク
マリン、7−エチル−クマリン、8−エチル−クマリ
ン、5,6−ジメチル−クマリン、5,7−ジメチル−
クマリン、5,8−ジメチル−クマリン、6,7−ジメ
チル−クマリン、6,8−ジメチル−クマリン、7,8
−ジメチル−クマリン、5−メチル−6−エチル−クマ
リン、5−メチル−7−エチル−クマリン、5−メチル
−8−エチル−クマリン、6−メチル−7−エチル−ク
マリン、6−メチル−8−エチル−クマリン、7−メチ
ル−8−エチル−クマリン、5−エチル−6−メチル−
クマリン、5−エチル−7−メチル−クマリン、5−エ
チル−8−メチル−クマリン、6−エチル−7−メチル
−クマリン、6−エチル−8−メチル−クマリン、7−
エチル−8−メチル−クマリン等が挙げられる。
【0007】本発明に用いられる3,4−ジヒドロクマ
リン類としては、3,4−ジヒドロクマリン、5−メチ
ル−3,4−ジヒドロクマリン、6−メチル−3,4−
ジヒドロクマリン、7−メチル−3,4−ジヒドロクマ
リン、8−メチル−3,4−ジヒドロクマリン、5−エ
チル−3,4−ジヒドロクマリン、6−エチル−3,4
−ジヒドロクマリン、7−エチル−3,4−ジヒドロク
マリン、8−エチル−3,4−ジヒドロクマリン、5,
6−ジメチル−3,4−ジヒドロクマリン、5,7−ジ
メチル−3,4−ジヒドロクマリン、5,8−ジメチル
−3,4−ジヒドロクマリン、6,7−ジメチル−3,
4−ジヒドロクマリン、6,8−ジメチル−3,4−ジ
ヒドロクマリン、7,8−ジメチル−3,4−ジヒドロ
クマリン、5−メチル−6−エチル−3,4−ジヒドロ
クマリン、5−メチル−7−エチル−3,4−ジヒドロ
クマリン、5−メチル−8−エチル−3,4−ジヒドロ
クマリン、6−メチル−7−エチル−3,4−ジヒドロ
クマリン、6−メチル−8−エチル−3,4−ジヒドロ
クマリン、7−メチル−8−エチル−3,4−ジヒドロ
クマリン、5−エチル−6−メチル−3,4−ジヒドロ
クマリン、5−エチル−7−メチル−3,4−ジヒドロ
クマリン、5−エチル−8−メチル−3,4−ジヒドロ
クマリン、6−エチル−7−メチル−3,4−ジヒドロ
クマリン、6−エチル−8−メチル−3,4−ジヒドロ
クマリン、7−エチル−8−メチル−3,4−ジヒドロ
クマリン等が挙げられる。
【0008】本発明においてアルコールとは、一般式、
ROH(Rはアルキル基を表す)で表されるものであ
り、使用するアルコールのコストの観点から、Rの炭素
数が1〜6のものが好ましい。具体的には、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ア
ミルアルコール、ヘキサノール、ペンタノール、シクロ
ヘキサノールおよびシクロペンタノール等があげられる
が、中でもメタノール、エタノールが好ましく用いられ
る。アルコールの使用量はオクタヒドロクマリン類の収
率および選択率の観点から原料であるクマリン類または
3,4−ジヒドロクマリン類1molに対して0.5m
ol当量以上が好ましく、通常は0.5〜100mol
当量、さらに好ましくは1〜50mol当量、特に好ま
しくは1〜10mol当量である。
【0009】本発明の還元反応において用いられるルテ
ニウムとは、原子価が0〜6価のルテニウムであり、例
えば、金属ルテニウム、塩化ルテニウム、酸化ルテニウ
ムやルテニウムカルボニル、ルテノセン等の有機ルテニ
ウム化合物が挙げられる。なかでも、0〜4価のルテニ
ウムが好ましく、特に金属ルテニウムが好ましい。ま
た、これらルテニウムを周期律表のIIA族、III A族、
IVA族あるいはVIA族の単体または化合物、例えば炭
素、アルミナ、シリカゲル、硫酸バリウム等の担体に担
持したものでもよい。担持する場合の金属の担持率は実
用的には、約0.1〜20%重量%であり、1〜10重
量%が好ましく、1〜5重量%がより好ましい。
【0010】ルテニウムの使用量は、担持率にもよる
が、少ないと反応速度が遅く、また、逆に多いと触媒の
費用もかさむので、実用的には、クマリン類および/ま
たは3,4−ジヒドロクマリン類に対して約0.000
1〜1重量%であり、0.001〜0.5重量%が好ま
しく、0.001〜0.30重量%がより好ましい。使
用したルテニウムを再使用することも可能である。
【0011】反応速度と原料の分解反応の抑制の観点か
ら、還元反応の反応温度は、約50〜250℃、好まし
くは約100〜200℃で行われる。水素分圧は触媒に
もよるが、通常、約0.5〜100atm、好ましくは
約1〜80atm、より好ましくは5〜50atmであ
る。また、気相中には、水素の他に、窒素、ヘリウム、
アルゴン、二酸化炭素等の不活性ガスが共存してもよ
い。
【0012】本発明発明における、アルコールの存在下
での還元反応の過程で、一般式 化7、
【化7】 (式中、R1 〜R4 は前記した基と同一であり、Rは還
元反応で使用するアルコールのアルキル基である)で示
される、3−(2−ヒドロキシシクロヘキシル)プロピ
オン酸エステル類が生成する場合がある。生成した3−
(2−ヒドロキシシクロヘキシル)プロピオン酸エステ
ル類は、分子内脱アルコール反応によりオクタヒドロク
マリン類を与える。したがって、還元反応により得られ
た反応混合液には3−(2−ヒドロキシシクロヘキシ
ル)プロピオン酸エステル類が存在する場合がある。
【0013】この3−(2−ヒドロキシシクロヘキシ
ル)プロピオン酸エステル類を常圧または減圧下に加熱
することで、分子内脱アルコール反応により、容易にオ
クタヒドロクマリン類が得られる。従って、反応混合液
を加熱することにより、還元反応の過程で生成した3−
(2−ヒドロキシシクロヘキシル)プロピオン酸エステ
ル類を容易に目的とするオクタヒドロクマリン類に変換
することができる。一方、アルコールが存在しない場
合、一般式 化8、
【化8】 (式中、R1 〜R4 は前記した基と同一であり、R’は
アルキル基以外または水素を表す)で表されるシクロヘ
キシルプロピオン酸類が生成する。生成したシクロヘキ
シルプロピオン酸類は、通常オクタヒドロクマリン類に
変換することはできないため、オクタヒドロクマリン類
の収率および選択率は低下する。
【0014】加熱温度は、分子内脱アルコール反応の反
応速度と3−(2−ヒドロキシシクロヘキシル)プロピ
オン酸エステル類の分解反応の抑制の観点から、約50
〜300℃であり、約100〜200℃がより好まし
い。加熱方法は、一旦、得られた還元反応混合液を冷却
した後、加熱してもよいし、引き続き、分子内脱アルコ
ール反応の反応温度に設定し直してもよい。また、加熱
前に還元反応で使用したルテニウムを除去してもよい。
【0015】3−(2−ヒドロキシシクロヘキシル)プ
ロピオン酸エステル類の分子内脱アルコール反応は、無
触媒で加熱して行ってもよいが、酸または塩基を触媒と
して使用してもよい。酸としては塩酸、硫酸、リン酸、
過塩素酸等の鉱酸、パルミチン酸、ステアリン酸、フタ
ル酸、アジピン酸等のカルボン酸、活性炭、ゼオライ
ト、酸性イオン交換樹脂等の固体酸が挙げられる。塩基
としては苛性ソーダ、苛性カリ、炭酸ソーダ、アミン
類、塩基性イオン交換樹脂等が挙げられる。また、分子
内脱アルコール反応に使用した触媒は、再使用すること
も可能である。
【0016】分子内脱アルコール反応における触媒の使
用量は、3−(2−ヒドロキシシクロヘキシル)プロピ
オン酸エステル類の約0.01〜10重量%が好まし
い。
【0017】通常、クマリン類および/または3,4ジ
ヒドロクマリン類の還元反応終了後、ルテニウムを除い
た後、分子内脱アルコール反応を行う。分子内脱アルコ
ール反応において、必要により上述した酸または塩基触
媒を添加し、反応液を蒸留して溶媒のアルコール、次い
で分子内脱アルコール反応により生成するアルコールま
たは生成するアルコールとオクタヒドロクマリンを留去
させながら、反応液中の3−(2−ヒドロキシシクロヘ
キシル)プロピオン酸エステル類の分子内脱アルコール
反応によりオクタヒドロクマリンを取得する。
【0018】本発明の方法で得られるオクタヒドロクマ
リン類は、通常、シスとトランスの混合物である。混合
物でも一般に問題ないが、生成したオクタヒドロクマリ
ン類の異性体を精製分離してもよい。
【0019】
【発明の効果】本発明は香料工業における重要な化合物
であるクマリン類および/または3,4−ジヒドロクマ
リン類を用い、工業的に実施し得る簡便な方法で収率良
くオクタヒドロクマリン類を製造することができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を具体的に説明するために実施
例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0021】実施例1 内容積1000ミリリットルのSUS製オートクレーブ
に3,4−ジヒドロクマリン100g、活性炭にルテニ
ウムを5%担持した触媒5g、溶媒としてメタノール1
00gを仕込んだ。100℃に昇温した後、水素で1
5.5kg/cm2 Gに加圧し、10時間還元反応を行っ
た。
【0022】還元反応終了後、反応混合物から触媒を濾
過し、198gの反応混合液が得られた。得られた還元
反応混合液をガスクロマトグラフィーで分析した結果、
3−(2−ヒドロキシシクロヘキシル)プロピオン酸メ
チルが63%、オクタヒドロクマリンが26%含まれて
おり、3,4−ジヒドロクマリンは検出されなかった。
【0023】得られた還元反応混合液67gを常圧にお
いて単蒸留を行うことにより溶媒を除去した。次に圧力
8mmHg、釜温は最高150℃で加熱して単蒸留を行
うことにより分子内脱アルコール反応を行った。その結
果、28gの留出液が得られた。得られた留出液をガス
クロマトグラフィーで分析した結果、オクタヒドロクマ
リンが99重量%含まれており、3−(2−ヒドロキシ
シクロヘキシル)プロピオン酸メチルは、検出されなか
った。オクタヒドロクマリンの単離収率は3,4−ジヒ
ドロクマリンに対して78%である。
【0024】実施例2 実施例1で得られた還元反応混合液63gに20重量%
NaOH水溶液0.2gを加えて、常圧において単蒸留
を行うことにより溶媒を除去した。次に圧力8mmH
g、釜温は最高150℃で加熱して単蒸留を行うことに
より分子内脱アルコール反応を行った。その結果、28
gの留出液が得られた。得られた留出液をガスクロマト
グラフィーで分析した結果、オクタヒドロクマリンが9
8重量%含まれており、3−(2−ヒドロキシシクロヘ
キシル)プロピオン酸メチルは、検出されなかった。オ
クタヒドロクマリンの単離収率は3,4−ジヒドロクマ
リンに対して82%である。
【0025】実施例3 実施例1で得られた還元反応混合液67gに濃硫酸0.
02gを加えて、常圧において単蒸留を行うことにより
溶媒を除去した。次に圧力8mmHg、釜温は最高15
0℃で加熱して単蒸留を行うことにより分子内脱アルコ
ール反応を行った。その結果、18gの留出液が得られ
た。得られた留出液をガスクロマトグラフィーで分析し
た結果、オクタヒドロクマリンが96重量%含まれてお
り、3−(2−ヒドロキシシクロヘキシル)プロピオン
酸メチルは、検出されなかった。オクタヒドロクマリン
の単離収率は3,4−ジヒドロクマリンに対して50%
である。
【0026】実施例4 実施例1と同様な方法で得られた還元反応混合液202
gを冷却した後、引き続き、常圧において単蒸留を行う
ことにより溶媒を除去した。次に圧力8mmHg、釜温
は最高150℃で加熱して単蒸留を行うことにより分子
内脱アルコール反応を行った。その結果、68gの留出
液が得られた。得られた留出液をガスクロマトグラフィ
ーで分析した結果、オクタヒドロクマリンが96重量%
含まれており、3−(2−ヒドロキシシクロヘキシル)
プロピオン酸メチルは検出されなかった。オクタヒドロ
クマリンの収率は3,4−ジヒドロクマリンに対して6
5%である。なお、釜残にはルテニウム触媒5gの他に
オクタヒドロクマリンが18g検出された。
【0027】実施例5 内容積1000ミリリットルのSUS製オートクレーブ
に、3,4−ジヒドロクマリン100g、活性炭にルテ
ニウムを5%担持した触媒5g、溶媒としてエタノール
100gを仕込んだ。150℃に昇温した後、水素で2
5kg/cm2 G に加圧し、2.3時間還元反応を行った。
【0028】還元反応終了後、反応混合物から触媒を濾
過し、得られた還元反応混合液をガスクロマトグラフィ
ーで分析した結果、3−(2−ヒドロキシシクロヘキシ
ル)プロピオン酸エチルが41%、オクタヒドロクマリ
ンが43%含まれており、3,4−ジヒドロクマリンは
検出されなかった。
【0029】実施例6 内容積1000ミリリットルのSUS製オートクレーブ
に3,4−ジヒドロクマリン100g、活性炭にルテニ
ウムを5%担持した触媒5g、溶媒としてペンタノール
100gを仕込んだ。100℃に昇温後、水素で15.
5kg/cm2 G に加圧し、2.5時間還元反応を行った。
【0030】還元反応終了後、反応混合物から触媒を濾
過し、得られた還元反応混合液をガスクロマトグラフィ
ーで分析した結果、3−(2−ヒドロキシシクロヘキシ
ル)プロピオン酸ペンチルが38%、オクタヒドロクマ
リンが49%含まれており、3,4−ジヒドロクマリン
は検出されなかった。
【0031】実施例7 内容積1000ミリリットルのSUS製オートクレーブ
に3,4−ジヒドロクマリン100g、アルミナにルテ
ニウムを5%担持した触媒10g、溶媒としてメタノー
ル100gを仕込んだ。150℃に昇温した後、水素で
25kg/cm2 Gに加圧し、14時間還元反応を行った。
【0032】還元反応終了後、反応混合物から触媒を濾
過し、得られた還元反応混合液をガスクロマトグラフィ
ーで分析した結果、3−(2−ヒドロキシシクロヘキシ
ル)プロピオン酸メチルが28%、オクタヒドロクマリ
ンが65%含まれており、3,4−ジヒドロクマリンは
検出されなかった。
【0033】実施例8 内容積1000ミリリットルのSUS製オートクレーブ
に、クマリン100g、活性炭にルテニウムを5%担持
した触媒1g、溶媒としてメタノール100gを仕込ん
だ。130℃に昇温した後、水素で19.5kg/cm2 G
に加圧し、9時間還元反応を行った。
【0034】還元反応終了後、反応混合物から触媒を濾
過し、201gの反応混合液が得られた。得られた還元
反応混合液をガスクロマトグラフィーで分析した結果、
3−(2−ヒドロキシシクロヘキシル)プロピオン酸メ
チルが59%、オクタヒドロクマリンが22%含まれて
おり、クマリンは検出されなかった。
【0035】実施例9 内容積1000ミリリットルのSUS製オートクレーブ
に、クマリン22g、3,4−ジヒドロクマリン18
g、オクタヒドロクマリン56g、活性炭にルテニウム
を5%担持した触媒2.5g、溶媒としてメタノール5
0gを仕込んだ。100℃に昇温した後、水素で15.
5kg/cm2 G に加圧し、10時間還元反応を行った。
【0036】還元反応終了後、反応混合物から触媒を濾
過し、149gの反応混合液が得られた。得られた還元
反応混合液をガスクロマトグラフィーで分析した結果、
3−(2−ヒドロキシシクロヘキシル)プロピオン酸メ
チルが55%、オクタヒドロクマリンが35%含まれて
おり、3,4−ジヒドロクマリンは検出されなかった。
【0037】比較例1 内容積1000ミリリットルのSUS製オートクレーブ
に、3,4−ジヒドロクマリン100g、活性炭にルテ
ニウムを5%担持した触媒5gを仕込んだ。150℃に
昇温した後、水素で25kg/cm2 G に加圧し、2.5時
間還元反応を行った
【0038】還元反応終了後、反応混合物から触媒を濾
過し、得られた還元反応混合液をガスクロマトグラフィ
ーで分析した結果、シクロヘキシルプロピオン酸が55
%、オクタヒドロクマリンが33%含まれており、3,
4−ジヒドロクマリンは検出されなかった。
【0039】比較例2 内容積1000ミリリットルのSUS製オートクレーブ
に3,4−ジヒドロクマリン100g、活性炭にルテニ
ウムを5%担持した触媒5g、溶媒としてシクロヘキサ
ン100gを仕込んだ。150℃に昇温した後、水素で
25kg/cm2 Gに加圧し、3.7時間還元反応を行っ
た。
【0040】還元反応終了後、反応混合物から触媒を濾
過し、得られた還元反応混合液をガスクロマトグラフィ
ーで分析した結果、シクロヘキシルプロピオン酸が55
%、オクタヒドロクマリンが34%含まれており、3,
4−ジヒドロクマリンは検出されなかった。
【0041】比較例3 内容積1000ミリリットルのSUS製オートクレーブ
に、3,4−ジヒドロクマリン100g、活性炭にルテ
ニウムを5%担持した触媒5g、溶媒として酢酸エチル
100gを仕込んだ。150℃に昇温した後、水素で2
5kg/cm2 G に加圧し、2.8時間還元反応を行った。
【0042】還元反応終了後、反応混合物から触媒を濾
過し、得られた還元反応混合液をガスクロマトグラフィ
ーで分析した結果、シクロヘキシルプロピオン酸が52
%、オクタヒドロクマリンが36%含まれており、3,
4−ジヒドロクマリンは検出されなかった。
【0043】比較例4 内容積1000ミリリットルのSUS製オートクレーブ
に、3,4−ジヒドロクマリン100g、活性炭に白金
を5%担持した触媒5g、溶媒としてメタノール100
gを仕込んだ。150℃に昇温した後、水素で25kg/
cm2 G に加圧し、6時間還元反応を行った。
【0044】還元反応終了後、反応混合物から触媒を濾
過し、得られた還元反応混合液をガスクロマトグラフィ
ーで分析した結果、3,4−ジヒドロクマリンが100
%含まれており、オクタヒドロクマリンは検出されなか
った。
【0045】比較例5 内容積1000ミリリットルのSUS製オートクレーブ
に、3,4−ジヒドロクマリン100g、活性炭にパラ
ジウムを5%担持した触媒5g、溶媒としてメタノール
100gを仕込んだ。150℃に昇温した後、水素で2
5kg/cm2 G に加圧し、6時間還元反応を行った。
【0046】還元反応終了後、反応混合物から触媒を濾
過し、得られた還元反応混合液をガスクロマトグラフィ
ーで分析した結果、3,4−ジヒドロクマリンが100
%含まれており、オクタヒドロクマリンは検出されなか
った。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 化1、 【化1】 (式中、R1 〜R4 は水素原子または炭素数1〜6のア
    ルキル基を表す。)で示されるクマリン類および/また
    は一般式 化2、 【化2】 (式中、R1 〜R4 は前記した基と同一である。)で示
    される3,4−ジヒドロクマリン類を、アルコールおよ
    びルテニウム触媒の存在下、水素による還元反応からな
    る一般式 化3、 【化3】 (式中、R1 〜R4 は前記した基と同一である。)で示
    されるオクタヒドロクマリン類の製造方法。
  2. 【請求項2】 アルコールが炭素数1〜5のアルコール
    である請求項1記載のオクタヒドロクマリン類の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載において、さらに還元反応
    により得られた反応混合物を加熱することからなる製造
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、さらに還元反応によ
    り得られた反応混合物からアルコールを除去することか
    らなる製造方法。
  5. 【請求項5】 クマリン類がクマリンで、3,4−ジヒ
    ドロクマリン類が3,4−ジヒドロクマリンである請求
    項1記載のオクタヒドロクマリン類の製造方法。
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