JPH0987173A - 水性粘着剤組成物 - Google Patents
水性粘着剤組成物Info
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- JPH0987173A JPH0987173A JP7270584A JP27058495A JPH0987173A JP H0987173 A JPH0987173 A JP H0987173A JP 7270584 A JP7270584 A JP 7270584A JP 27058495 A JP27058495 A JP 27058495A JP H0987173 A JPH0987173 A JP H0987173A
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Abstract
架橋体を含有する水性粘着基剤に、25℃における1重
量%水溶液の粘度が1000〜4000cpsであるセ
ルロース誘導体及び/又はその塩を混合してなることを
特徴とする水性粘着剤組成物。 【効果】 本発明によれば、皮膚に適用したときに、適
度な粘着力を有し、皮膚刺激の少ない水性粘着剤組成物
を得ることができる。
Description
に関し、更に詳述すると、粘着力が高く、使用感に優れ
た水性粘着剤組成物に関する。
り、支持体の片面に粘着性を有し、水分を含有する粘着
剤層を設けた貼付剤が用いられている。このような貼付
剤は、皮膚表面から剥離することなく、所定の時間皮膚
に保持される必要があると同時に、皮膚に密着すること
が必要とされ、これにより違和感がなく、使用性に優れ
た製品とすることができる。従って、粘着剤層にはある
程度強力な粘着力が要求される。
以下のような問題が生じる。例えば、貼付剤を剥がす際
に毛がむしり取られて痛みを感じたり、皮膚刺激性が高
いために皮膚のかぶれなどが生じやすい。さらに、粘着
力が大きい基剤は粘度が高く、製造性においても問題が
ある。
皮膚への毛がむしり取られることや皮膚への刺激性は小
さくなるが、このような貼付剤は皮膚表面から剥がれや
すく、使用性が非常に悪い。
適度な粘着力を有し、皮膚への違和感がなく、使用性に
優れ、皮膚刺激の少ない水性粘着剤組成物を提供するこ
とを目的とする。
発明者らは、水性粘着剤組成物の粘着力につき、皮膚に
貼付したときの違和感がなく、適度な粘着性を有し、皮
膚刺激の少ない水性粘着剤組成物につき鋭意研究を行っ
た結果、ポリアクリル酸とポリアクリル酸塩との架橋体
を有する水性粘着基剤に25℃における1重量%水溶液
の粘度が1000〜4000cpsのセルロース誘導体
及び/又はその塩を併用して配合することにより、上記
目的が効果的に達成されることを知見し、本発明をなす
に至った。
アクリル酸とポリアクリル酸塩との架橋体を含有する水
性粘着基剤に1重量%水溶液の粘度が1000〜400
0cps(25℃)のセルロース誘導体及び/又はその
塩を配合してなるもので、これにより皮膚に違和感がな
く、適度な粘着力を有し、皮膚刺激の少ない水性粘着基
剤が得られるものである。
ロース誘導体塩の合計配合量は組成物全体の0.1〜1
0%(重量%、以下同様)、特に0.5〜5%とするこ
とが好ましく、0.1%未満では粘着力が不足する場合
があり、10%を超えると組成物の粘度が高くなり、製
造性の面で問題が生じることがある。また、セルロース
誘導体又は塩を一部中和してセルロース誘導体塩が上記
配合量になるようにしたものを用いても差し支えない。
誘導体塩としてはいずれのものも使用し得、例えばカル
ボキシメチルセルロースやそのアルカリ金属塩、ヒドロ
キシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース等の
1種又は2種以上が使用し得るが、特にカルボキシメチ
ルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロース
カリウム等のカルボキシメチルセルロースのアルカリ金
属塩を好適に使用し得る。
ては、直鎖状、分子鎖状等の形状には特に制限はなく、
また、通常のアクリル酸を重合して得られた重合体のほ
か、カーボポール(商品名:米国グッドリッチ社製)等
のアクリル酸重合体を一部架橋したものも好適に使用し
得る。
クリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸カリウム等のポリ
アクリル酸の一価金属塩、ポリアクリル酸モノエタノー
ルアミン、ポリアクリル酸ジエタノールアミン、ポリア
クリル酸トリエタノールアミン等のポリアクリル酸のア
ミン塩、ポリアクリル酸のアンモニウム塩等の1種また
は2種以上が好適に使用し得る。
ポリアクリル酸塩としては、重量平均分子量が5万〜1
000万の範囲のものが使用し得るが、この場合、重量
平均分子量が5万〜30万のポリアクリル酸及び/又は
ポリアクリル酸塩(低分子量体)と重量平均分子量が5
0万〜200万のポリアクリル酸及び/又はポリアクリ
ル酸塩(高分子量体)とを併用し、より好ましくは重量
平均分子量が200万を超え1000万以下、特に30
0万〜700万のポリアクリル酸及び/又はポリアクリ
ル酸塩(超高分子量体)を配合することが好ましく、こ
れにより本発明の目的が更に効果的に達成される。
及び高分子量体としてそれぞれポリアクリル酸を使用
し、超高分子量体としてポリアクリル酸塩を使用する。
リアクリル酸/塩の高分子量体の配合量は組成物全体の
0.3〜10%、特に0.5〜7%が好ましい。一方、
平均分子量5万〜25万のポリアクリル酸/塩の低分子
量体の配合量は組成物全体の0.3〜10%、特に0.
5〜7%とすることが好ましい。ポリアクリル酸/塩の
高分子量体と低分子量体との配合比(重量比)は1:1
0〜10:1が好ましく、より好ましくは1:8〜8:
1である。これらの配合量及び配合比率が上記範囲外で
あると、十分な粘着力が得られない。また、上記超高分
子量体の配合量は0.3〜5%、特に0.5〜3%であ
ることが好ましく、更に低分子量体と高分子量体との合
計量100重量部に対して5〜50重量部、特に10〜
35重量部とすることが好ましい。超高分子量体の配合
量及び配合比率が上記範囲外であると、製造性及び粘着
性に問題が生ずる。
との配合比(重量比)は1:10〜10:1、より好ま
しくは1:8〜8:1、更に好ましくは1:4〜4:1
とすることが好ましいが、ポリアクリル酸又は塩を一部
中和してポリアクリル酸塩が上記比率になるようにした
ものを用いても差し支えない。また、ポリアクリル酸及
びポリアクリル酸塩の合計配合量は組成物全体の0.5
〜20%、特に1〜15%とすることが好ましく、0.
5%未満では粘着力が不足する場合があり、20%を超
えると粘着力が高くなり、剥がすときに痛みを感じ、使
用性、皮膚刺激性の点で問題が生じることがある。
クリル酸とポリアクリル酸塩とを適当な架橋剤を添加す
ることにより架橋したものを使用するものであり、この
ような架橋剤としては、ポリアクリル酸とポリアクリル
酸塩とを架橋し得る限り、その種類は特に制限されない
が、特に、多価金属化合物が好適に使用される。この場
合、多価金属化合物としては、マグネシウム化合物、カ
ルシウム化合物、亜鉛化合物、カドミウム化合物、アル
ミニウム化合物、チタン化合物、錫化合物、鉄化合物、
クロム化合物、マンガン化合物、コバルト化合物、ニッ
ケル化合物等が使用し得るが、本発明の水性粘着剤組成
物は皮膚に適用するものであり、皮膚に対する安全性を
考慮するならば、アルミニウム化合物、マグネシウム化
合物、カルシウム化合物等を用いることが特に好まし
い。
ウム化合物及びカルシウム化合物はいずれのものも好適
に使用し得、例えばカリミョウバン、アンモニウムミョ
ウバン、鉄ミョウバン等のミョウバン類、水酸化アルミ
ニウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、アルミ
ニウムグリシネート、酢酸アルミニウム、酸化アルミニ
ウム、合成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウ
ム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウ
ム、硝酸カルシウム、塩化カルシウム、酢酸カルシウ
ム、酸化カルシウム、リン酸カルシウム、水酸化マグネ
シウム、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸マ
グネシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化マグネシウム、
水酸化アルミナ・マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸
マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒ
ドロタルサイト、これら金属を含む複塩等の水可溶性化
合物、水難溶性化合物の1種又は2種以上を使用し得
る。また、アルミニウム、マグネシウムを含む制酸剤も
多価金属化合物として配合し得る。
の種類により種々異なるが、例えば上記多価金属化合物
を使用する場合、その配合量は組成物全体の0.001
〜10%、特に0.01〜5%とすることが好ましい。
の効果を妨げない範囲で多価アルコールを添加し得、こ
の場合多価アルコールとしては通常用いられるいずれの
ものでも使用し得、例えばグリセリン、ソルビトール、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレン
グリコール、ポリプロピレングリコール、1、3ープロ
パンジオール、1、4ーブタンジオール、マルチトー
ル、キシリトール等の1種又は2種以上を使用し得る。
なお、多価アルコールを添加する場合、その配合量は組
成物全体の50%以下とすることが好ましい。
を配合し得る。清涼化剤としては、清涼感を付与する物
質であれば、その種類は限定されず、そのような清涼化
剤としては、例えばl−メントール、N−置換ーpーメ
ンタンー3ーカルボクサミド、3ー置換ーpーメンタ
ン、2ー又は3ー置換ーpーメンタンー3ーカルボクサ
ミド、3ー置換ーpーメンタン、2ー又は3ー置換ーp
ーメンタンジオール、トリアルキル置換シクロヘキサン
カルボキシアマイド等を挙げることができ、これらを1
種単独で又は2種以上を併用して用いることができる
が、これらの中でも、特にl−メントールが清涼感を強
く感じさせるので好ましく、l−メントールを単独で、
又は他の清涼化剤と併用して使用することが望ましい。
なお、lーメントールを使用する場合、l−メントール
そのものを配合してもよく、香料成分として精油中に含
有されたままの状態、例えばハッカ油等として配合して
も差し支えなく、これらを併用してもよい。
0.001〜5%、特に0.01〜2%とすることが好
ましい。
発明の効果を損なわない限り、上記成分に加えて必要に
応じ湿布シート等に通常添加されているその他の成分を
適宣配合することもできる。但し、薬効成分の配合を必
須とするものではない。
て使用するものであり、例えば湿布シートとして使用す
る場合は、上記成分及び必要に応じ他の成分を水に混
合、よく練合してペースト状に調製し、これを紙、織
布、不織布、プラスチックフィルム等のバッキングに塗
布し、必要によりポリエチレンフィルム等のフェイシン
グを被覆することにより製品とする。
の通りである。 (1)ポリアクリル酸とポリアクリル酸塩との架橋体を
含有する水性粘着剤組成物において、(a)平均分子量
が50〜200万のポリアクリル酸及び/又はその塩
と、(b)平均分子量が5万〜30万であるポリアクリ
ル酸及び/又はその塩とを併用すると共に、(c)25
℃における1重量%水溶液の粘度が1000〜4000
cpsのセルロース誘導体及び/又はその塩を配合して
なることを特徴とする水性粘着剤組成物。 (2)平均分子量が50万〜200万であるポリアクリ
ル酸及び/又はその塩を0.3〜10%、平均分子量が
5万〜30万であるポリアクリル酸を0.3〜10%含
む上記水性粘着剤組成物。
に、適度な粘着力を有し、皮膚刺激の少ない水性粘着剤
組成物を得ることができる。
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。なお、下記例でカルボキシメチルセルロー
スナトリウムの粘度は25℃における1重量%水溶液の
粘度を示す。またポリアクリル酸/塩の平均分子量は重
量平均分子量である。
入れてペースト状になるまで十分攪拌して水性粘着剤組
成物を調製し、これを不織布上に150g/m2になる
ように均一に塗布して、ポリエチレンフィルムのフェイ
シングを施し、湿布シートを製造した。各湿布シートに
つき、JISのボールタック粘着力試験法に従って粘着
力を評価した。結果を表1に併記する。
S Z 0237ー1980で用いられている球転装置
を用い、傾斜角は30°とした。JIS G 4805
で規定された材質のボールの大きさはJIS B 15
01の“ボールの呼び”の1/16から1までの合計3
1種類とし、“ボールの呼び”の32倍の数値をボール
ナンバーと呼び、粘着力の指標として用いた。球転装置
の傾斜板上の所定の位置に粘着面を上にして試験片を取
り付け、各大きさのボールをゲートにセットした。ゲー
トをゆっくりひらき、ボールを転がしたとき、測定部内
に完全に停止(5秒以上ボールが動かないこと)するよ
うなボールのうちで最大のものを見いだし、そのときの
ボールナンバーを粘着力の指標とした。
人20人の上腕部に貼付し、24時間クローズドパッチ
テストにより、その皮膚刺激性を評価した結果、いずれ
においても皮膚刺激性は認められず、皮膚刺激性が少な
いことが確認された。
Claims (1)
- 【請求項1】 ポリアクリル酸とポリアクリル酸塩との
架橋体を含有する水性粘着基剤に、25℃における1重
量%水溶液の粘度が1000〜4000cpsであるセ
ルロース誘導体及び/又はその塩を混合してなることを
特徴とする水性粘着剤組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27058495A JP3292003B2 (ja) | 1995-09-25 | 1995-09-25 | 水性粘着剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27058495A JP3292003B2 (ja) | 1995-09-25 | 1995-09-25 | 水性粘着剤組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0987173A true JPH0987173A (ja) | 1997-03-31 |
JP3292003B2 JP3292003B2 (ja) | 2002-06-17 |
Family
ID=17488168
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27058495A Expired - Fee Related JP3292003B2 (ja) | 1995-09-25 | 1995-09-25 | 水性粘着剤組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3292003B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005314290A (ja) * | 2004-04-28 | 2005-11-10 | Hisamitsu Pharmaceut Co Inc | 貼付剤 |
WO2020209212A1 (ja) * | 2019-04-08 | 2020-10-15 | デンカ株式会社 | 粘着テープの製造方法 |
CN113372673A (zh) * | 2021-05-25 | 2021-09-10 | 淮北汇强高分子材料有限公司 | 一种水凝胶贴片用的聚丙烯酸水溶液增粘剂 |
-
1995
- 1995-09-25 JP JP27058495A patent/JP3292003B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005314290A (ja) * | 2004-04-28 | 2005-11-10 | Hisamitsu Pharmaceut Co Inc | 貼付剤 |
JP4592326B2 (ja) * | 2004-04-28 | 2010-12-01 | 久光製薬株式会社 | 貼付剤 |
WO2020209212A1 (ja) * | 2019-04-08 | 2020-10-15 | デンカ株式会社 | 粘着テープの製造方法 |
CN113372673A (zh) * | 2021-05-25 | 2021-09-10 | 淮北汇强高分子材料有限公司 | 一种水凝胶贴片用的聚丙烯酸水溶液增粘剂 |
Also Published As
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---|---|
JP3292003B2 (ja) | 2002-06-17 |
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