JPH0986530A - 組立式包装用紙箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 内面に防水性に富んだ薄材が被覆されてなる
紙箱の所要箇所の接合をより安価な接着剤を用いて行う
ことのできる組立式包装用紙箱を提供する。 【解決手段】 合成樹脂フィルム等の薄材を内面とする
底壁１の一対の対向縁に左右両側壁２、２を連設し、他
の対向縁に前後側壁３、４を連設する。左右両側壁の
２、２の下隅部から斜め上方に立ち上がった斜状折目10
…を設け、左右両側壁２、２の端縁に第１接合片６…を
連設する。第１連結片６…は、斜状折目上方の三角形状
２ａ…端部にのみ重合する大きさとする。前後側壁３、
４の端縁に第２連結片７…を連設し、該第２接合片７…
と第１連結片とは斜状折目を介して連結する。第２連結
片７は、第１連結片６よりも形大とし、三角形状部２ａ
…に重合貼着されるものとする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、包装用紙箱、例えば
持ち帰り食品の包装に用いられる包装用紙箱に関する。

【０００２】

【従来の技術と課題】従来、この種の包装用紙箱とし
て、図１４に示すように、側壁（82）（82）（83）（8
4）の端縁に連設された三角形状連結片（90）（90）（9
1）（91）…どうしが折目を介して連設され、かつ紙箱
内面に合成樹脂フィルム、アルミ箔等の防水性に富んだ
薄材が被覆されてなる包装用紙箱（Ｃ）が公知である。

【０００３】このような紙箱は、持ち帰った食品を包装
紙箱に入れたまま、電子レンジ等で温め直すには好適で
あるが、重合貼着された三角形状連結片（90）（91）…
が、紙箱内に突出するために、食品の詰込み、包装の際
には三角形状連結片（90）（91）…が邪魔になることが
ある。もとより、三角形状連結片（90）（91）…をいず
れかの側壁内面に接合すれば三角形状連結片（90）（9
1）…が邪魔になることはないが、三角形状連結片内面
及び側壁内面は、いずれも合成樹脂フィルム、アルミ箔
等の防水性に富んだ薄材が被覆されているから、該面ど
うしの接合がいささか困難である。

【０００４】すなわち、比較的安価なホットメルト接着
剤を用いて接合すると、常温下において支障はないが、
電子レンジ等で温め直す際に、加熱された電子レンジ内
の温度が摂氏約６０度位に上昇すると、ホットメルトが
溶け始めて、紙箱の箱形態が保ち難くなってしまうこと
がある。

【０００５】また、厚紙どうしを接合するために普通一
般に用いられている比較的安価なエマルジョン系接着剤
では、薄材により被覆された面どうしの接合が困難であ
るし、合成樹脂フィルムどうしあるいはアルミ箔どうし
を接合する接着剤は、種々存在するものの、いささか高
価である。もとより、ステッチ止金具を用いて接合を行
えば簡単ではあるが、紙箱が電子レンジでの温め直しに
用いられることを考えると、ステッチ止金具による接合
の採用は実質的にできない。

【０００６】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたもので、厚紙どうしを接合するために普通一般に用
いられている比較的安価なエマルジョン系接着剤により
連結片と側壁との接合が確実に保持され、紙箱の箱形態
が損なわれることのない構造を有する組立式包装用紙箱
を提供することを目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記の目的において、こ
の発明は、連結片の紙露出面が防水性に富んだ薄材によ
り被覆された側壁内面に接合されうる構造を採用した。

【０００８】すなわち、請求項１の発明は、片面に防水
性に富んだ合成樹脂フィルム、アルミ蒸着フィルム、ア
ルミ箔等の薄材が被覆されてなる厚紙から作製され、該
薄材を内面とする方形の底壁の四周に折目を介して連設
された前後左右の四側壁の隣接する側壁どうしが、各側
壁の両端に連設され互いに斜状折目を介して連設された
１連結片及び第２連結片を介して連結されると共に、第
１連結片側の側壁端部に側壁下端隅部を基端とする斜状
折目が設けられ、該斜状折目上方の三角形状部を側壁内
面側に折り曲げて、偏平に折り畳みうるものとなされて
なる組立式包装用紙箱において、前記第１連結片が前記
三角形状部の端部にのみ重合する大きさに設定されると
共に、前記第２連結片が第１連結片よりも形大に設定さ
れて前記三角形状部の内面に接合されてなることを特徴
とする組立式包装用紙箱、を要旨としている。

【０００９】請求項２の発明は、蓋片が連設された構成
を採用している。

【００１０】請求項３の発明は、片面に防水性に富んだ
合成樹脂フィルム、アルミ蒸着フィルム、アルミ箔等の
薄材が被覆されてなる厚紙から作製され、該薄材を内面
とする方形の底壁の四周に折目を介して前後左右の四側
壁が連設され、左右両側壁の幅が側壁の高さの２倍未満
に設定されかつ後側壁に折目を介して蓋部が連設されて
なる組立式包装用紙箱において、前記前側壁の両端部に
側壁下端隅部を基端とする斜状折目が設けられ、該斜状
折目上方の三角形状部を側壁内面側に折り曲げうるもの
となされる一方、前側壁と左右両側壁とが、各側壁の端
部に連設され互いに斜状折目を介して連設された第１連
結片及び第２連結片を介して連結され、前記第１連結片
が前記三角形状部の端部にのみ重合する大きさに設定さ
れると共に、前記第２連結片が第１連結片よりも形大に
設定されて第２連結片が前記三角形状部の内面に接合さ
れうるものとなされる一方、左右両側壁と後側壁とが、
各側壁の端部に連設され互いに斜状折目を介して連設さ
れた第３連結片及び第４連結片を介して連結されると共
に、後側壁に連設された第４連結片に後壁内面に重合貼
着される接合片が折目を介して連設されてなる構成を採
用している。

【００１１】請求項４の発明は、蓋部が、後側壁から折
目を介して連設された天板と、天板の前縁から折目を介
して連設された前側壁と、天板の左右両側縁から折目を
介して連設された左右側壁とを備え、前記前側壁の両端
部に前側壁下端隅部を基端とする斜状折目が設けられ、
該斜状折目上方の三角形状部を前側壁内面側に折り曲げ
うるものとなされる一方、前側壁と左右両側壁とが、各
側壁の端部に連設され互いに斜状折目を介して連設され
た第５連結片及び第６連結片を介して連結され、前記第
６連結片が前記三角形状部の端部にのみ重合する大きさ
に設定されると共に、前記第６連結片が第５連結片より
も形大に設定されて前記三角形状部の内面に接合されう
るものとなされてなる構成を採用している。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、この発明を図面に基づいて
説明する。図１ないし図５は、請求項１及び請求項２の
発明に係る組立式包装用紙箱（Ａ）の実施形態を示すも
ので、この包装用紙箱は、片面に防水性に富んだ合成樹
脂フィルム、アルミ蒸着フィルム、アルミ箔等の薄材
（Ｆ）が被覆されてなる厚紙から作製されている。これ
を図３に示す展開状態に基づいて詳しく説明すると、方
形の底壁（１）の一対の対向縁から折目（11）（11）を
介して左右側壁（２）（２）が連設され、他の一対の対
向縁から折目（12）（13）を介して前後側壁（３）
（４）が連設されている。

【００１３】左右両側壁（２）（２）は、各々その下隅
部から４５度の角度で斜めに立ち上がった斜状折目（1
0）（10）（10）（10）が設けられ、該斜状折目上方の
三角形状部（２ａ）（２ａ）（２ａ）（２ａ）が斜状折
目（10）…から左右側壁（２）（２）の内面側に折り畳
まれうるものとなされている。また、左右両側壁（２）
（２）の上縁から折目（14）（14）を介して折り返し片
（５）（５）が連設されている。前記斜状折目（10）…
は、この折り返し片（５）（５）にまで延設され、折り
返し片（５）（５）の端部が三角形状部（２ａ）と一緒
に側壁（２）（２）の内面側に折り返されるものとなさ
れている。

【００１４】また、左右両側壁（２）（２）は、各々そ
の両端縁から折目（15）（15）（15）（15）を介して第
１連結片（６）（６）（６）（６）が連設されている。
この第１連結片（６）…は、三角形状部（２ａ）…の端
部にのみ重合する大きさに設定されると共に、前後側壁
（３）（４）の両端縁に連設された第２連結片（７）
（７）（７）（７）に折目（16）（16）（16）（16）を
介して連設されている。前記第２連結片（７）…は、第
１連結片（６）…よりも形大に設定されて、製作時に三
角形状部（２ａ）…の内面に重合貼着されるものとなさ
れている。

【００１５】図中、（８）は後壁（４）の上縁から折目
（18）を介して連設された蓋片、（９）は蓋片（８）の
先端縁から折目（19）を介して連設された折り返し片、
（20）は蓋片（８）の折り返し片側に設けられた蓋片折
畳用折目、（Ｓ）は接着剤層である。

【００１６】而して、上記構成を有する包装用紙箱
（Ａ）は、前記展開状態から所要箇所の折り曲げ、貼り
付けが機械的に行われるいわゆる機械貼りに好適なもの
で、その工程について説明すると、まず、防水性に富ん
だ合成樹脂フィルム、アルミ蒸着フィルム、アルミ箔等
の薄材（Ｆ）が被覆されてなる面を内面とし、折目（1
3）から後壁（４）、蓋片（８）及び折り返し片（９）
を面一としたまま、図４に示すように、それらを底壁
（１）の内面側に折り返す。次に、この状態において、
第２連結片（７）の表面の略々全体にエマルジョン接着
剤を塗布した後、斜状折目（10）…から折り返し片
（５）端部、三角形状部（２ａ）を面一としたまま、図
５に示すように、それらを側壁（２）（２）と内面側に
折り返すと、第１連結片（６）…が第２連結片（７）…
に重合貼着されると共に、三角形状部（２ａ）…の内面
が第２連結片（７）…に重合貼着される。従って、図２
に示すように、第２連結片（７）の薄材（Ｆ）が被覆さ
れずに紙が露出した面と、三角形状部（２ａ）の薄材
（Ｆ）が被覆された面とが重合され、エマルジョン接着
剤による良好な貼着状態が得られる。

【００１７】使用に供するまでの、輸送、保管時には、
この偏平折り畳み状態あるいは蓋片（８）を折目（20）
から二つ折りにした状態で取り扱われ、箱詰めの際に、
四側壁が起立させられて、箱形態に組み立てられるもの
である。

【００１８】なお、この実施形態において、第１連結片
（６）…は、側壁（２）（２）の高さに略々等しいもの
と設定されているが、第２連結片（７）…と三角形状部
（２ａ）…との接合面積を増大させるために、第１連結
片（６）…の高さをより低いものとしたり、形状を変更
したりしても良い。

【００１９】図６ないし図１２は請求項３及び請求項４
の発明に係る組立式包装用紙箱（Ｂ）の実施形態を示す
もので、請求項１ないし２の実施形態の紙箱（Ａ）と同
様に、片面に防水性に富んだ合成樹脂フィルム、アルミ
蒸着フィルム、アルミ箔等の薄材（Ｆ）が被覆されてな
る厚紙から作製されている。これを図９に示す展開状態
に基づいて詳しく説明すると、方形の底壁（31）の一対
の対向縁から折目（51）（51）を介して左右側壁（32）
（32）が連設され、他の一対の対向縁から折目（52）
（53）を介して前後側壁（33）（34）が連設されてい
る。左右両側壁（32）（32）は、その長さ（Ｌ）が高さ
（Ｈ）の２倍未満に設定されている。

【００２０】前側壁（33）は、各々その下隅部から４５
度の角度で斜めに立ち上がった斜状折目（50）（50）が
設けられ、該斜状折目上方の三角形状部（33ａ）（33
ａ）が前側壁（33）の内面側に折り畳まれうるものとな
されている。この実施形態の紙箱（Ｂ）において、前側
壁（33）の両端部に斜状折目（50）（50）が設けられる
のは、左右両側壁（32）（32）の長さ（Ｌ）が高さ
（Ｈ）の２倍未満に設定されているために、左右両側壁
（32）（32）に斜め４５度の斜状折目を設けて側壁端部
を折り返すものとすることができないためである。

【００２１】前側壁（33）の両端には折目（54）（54）
を介して第１連結片（36）（36）が連設され、該第１連
結片（36）（36）は、三角形状部（33ａ）（33ａ）の端
部にのみ重合される大きさに設定されると共に、左右両
側壁（32）（32）の前側壁がわの端縁に連設された第２
連結片（37）（37）に折目（55）（55）を介して連設さ
れている。前記第２連結片（37）（37）は、第１連結片
（36）（36）よりも形大に設定されて、製作時に三角形
状部（33ａ）（33ａ）の内面に重合貼着されるものとな
されている。（56）は第２連結片（37）（37）と左右側
壁（32）（32）との間の折目である。

【００２２】左右両側壁（32）（32）の後側壁がわの端
縁には折目（57）（57）を介して台形状の第３連結片
（38）（38）が連設される一方、後側壁（34）の両端縁
には折目（59）（59）を介して前記第３連結片（38）
（38）と同形同大の第４連結片（39）（39）が連設さ
れ、第３連結片（38）（38）と第４連結片（39）（39）
とは、斜状折目（58）（58）を介して互いに連結されて
いる。また、第４連結片（39）（39）の先端には折目
（60）（60）を介して接合片（40）（40）が連設され、
該接合片（40）（40）が後壁（34）の内面に貼着される
ものとなされている。

【００２３】後側壁（34）の上縁には折目（61）を介し
て蓋部（41）の天板（42）が連設され、該天板（41）の
三側縁には折目（62）（63）（63）を介して前側壁（4
3）、左右両側壁（44）（44）が連設されている。この
蓋部（41）の前側壁（43）の両端部には、前側壁下端隅
部を基端とする斜状折目（64）（64）が設けられ、該斜
状折目上方の三角形状部（43ａ）（43ａ）を蓋部前側壁
（43）の内面側に折り曲げうるものとなされている。

【００２４】蓋部前側壁（43）の両端には、折目（65）
（65）を介して第５連結片（45）（45）が連設されてい
る。該第５連結片（45）（45）は三角形状部（43ａ）
（43ａ）の端部にのみ重合しうる大きさに設定されてい
る。一方、左右両側壁（44）（44）の端縁には折目（6
6）（66）を介して第６連結片（46）（46）が連設さ
れ、該第６連結片（46）（46）は、斜状折目（67）（6
7）を介して第５連結片（45）（45）に連結されると共
に第５連結片（45）（45）よりも形大に設定され、前記
三角形状部（43ａ）（43ａ）の内面に接合されうるもの
となされている。

【００２５】而して、上記構成を有する包装用紙箱
（Ｂ）は、前記包装用紙箱（Ａ）と同様に前記展開状態
から所要箇所の折り曲げ、貼り付けが機械的に行われる
いわゆる機械貼りに好適なもので、その工程について説
明すると、まず、防水性に富んだ合成樹脂フィルム、ア
ルミ蒸着フィルム、アルミ箔等の薄材（Ｆ）が被覆され
てなる面を内面とし、図１０に示すように接合片（40）
（40）を第６連結片（39）（39）の内面にホットメルト
接着剤により貼着する。次に、接合片（40）（40）の紙
露出面にエマルジョン接着材を塗布した後、接合片（4
0）（40）を後壁（34）の内面に重合貼着するべく、左
右両側壁（32）（32）、第１連結片ないし第４連結片
（36）（37）（38）（39）…を面一にしたまま、第１１
図に示すように、底壁内面がわに折り返す。この折り返
しの際、接合片（40）（40）は、第４連結片（39）…の
内面に貼着されているので、接合片（40）（40）が起き
上がってしまって、接合片（40）（40）の紙露出面が後
壁（34）内面に貼着されなくなることが防止されると共
に、後述する蓋部（41）を底壁（31）の内面側に折り返
す際に、第３連結片（38）ないし第４連結片（39）が立
ち上がってしまって、蓋部（41）の折り返しが行い難く
なることが防止される。前記左右両側壁（32）（32）の
折り返しと共に、蓋部（42）の左右両側壁（44）（4
4）、第５連結片（45）（45）及び第６連結片（46）（4
6）を面一にしたまま蓋部天板（42）の内面がわへの折
り返しを行う。

【００２６】その後、第２連結片（37）（37）及び蓋部
の第５連結片（45）（45）の略々全体にエマルジョン接
着剤を塗布し、三角形状部（33ａ）（33ａ）（43ａ）
（43ａ）を第２連結片（37）（37）、蓋部の第５連結片
（45）（45）側に折り返し、図１２に示すように三角形
状部（33ａ）（33ａ）（43ａ）（43ａ）の内面と、第２
連結片（37）（37）又は蓋部の第５連結片（45）（45）
とを重合貼着する。最後に、蓋部天板（42）を折目（6
1）から底壁（31）内面側に折り返して、図１３に示す
ような偏平折り畳み状態とする。

【００２７】使用に供するまでの、輸送、保管時には、
この偏平折り畳み状態で取り扱われ、箱詰めの際に、四
側壁が起立させられて、箱形態に組み立てられるもので
ある。

【００２８】

【発明の効果】請求項１の発明に係る包装用紙箱（Ａ）
は、全体を偏平な折り畳み状態として、使用に供する迄
の保管、輸送スペースを可及的小にすることができると
共に、その偏平折り畳み状態から簡単に組み立てられる
ものであることはもとより、第１連結片（６）が前記三
角形状部（２ａ）の端部にのみ重合する大きさに設定さ
れると共に、第２連結片（７）が第１連結片（６）より
も形大に設定されて前記三角形状部（２ａ）の内面に接
合されうるものとなされたものであるから、防水性に富
んだ合成樹脂フィルム、アルミ蒸着フィルム、アルミ箔
等の薄材が被覆されてなる紙箱内面と第２連結片（７）
の紙露出面とを接合可能とし、比較的安価でかつ耐熱性
に優れたエマルジョン接着剤を用いて電子レンジ内の高
温下においても箱形態が損なわれることのない良好な重
合貼着状態を実現する。従って、持ち帰り食品の包装用
紙箱として好適である。

【００２９】請求項２の発明に係る包装用紙箱（Ａ）
は、蓋片（８）が連設されているので、被包装物が保護
され、持ち帰り食品の包装用紙箱として好適である。

【００３０】請求項３の発明に係る包装用紙箱（Ｂ）
は、請求項１の発明に係る包装用紙箱（Ａ）と同様に、
全体を偏平な折り畳み状態として、使用に供する迄の保
管、輸送スペースを可及的小にすることができると共
に、その偏平折り畳み状態から簡単に組み立てられるも
のであることはもとより、前側壁（33）の両端部に側壁
下端隅部を基端とする斜状折目（50）（50）が設けら
れ、該斜状折目上方の三角形状部（33ａ）（33ａ）を側
壁内面側に折り曲げうるものとなされる一方、前側壁
（33）と左右両側壁（32）（32）とが、各側壁（32）
（32）の端部に連設され互いに斜状折目（55）（55）を
介して連設された第１連結片（36）（36）及び第２連結
片（37）（37）を介して連結され、前記第１連結片（3
6）（36）が前記三角形状部（33ａ）（33ａ）の端部に
のみ重合する大きさに設定されると共に、前記第２連結
片（37）（37）が第１連結片（36）（36）よりも形大に
設定されて前記三角形状部（33ａ）（33ａ）の内面に接
合されうるものとなされる一方、左右両側壁（32）（3
2）と後側壁（34）とが、各側壁（32）（32）（34）の
端部に連設され互いに斜状折目（58）（58）を介して連
設された第３連結片（38）（38）及び第４連結片（39）
（39）を介して連結されると共に、後側壁（34）に連設
された第４連結片（39）（39）に後壁内面に重合貼着さ
れる接合片（40）（40）が折目（60）（60）を介して連
設されているから、合成樹脂フィルム、アルミ蒸着フィ
ルム、アルミ箔等の薄材が被覆されてなる紙箱内面と第
２連結片（37）（37）又は接合片（40）（40）の紙露出
面とを接合可能とし、比較的安価でかつ耐熱性に優れた
エマルジョン接着剤を用いて電子レンジ内の高温下にお
いても箱形態が損なわれることのない良好な重合貼着状
態を実現する。従って、特に左右一対の側壁の長さ
（Ｌ）が高さ（Ｈ）の２倍未満に設定されかつ後壁（3
4）に蓋部（41）が連設されて左右両側壁（32）（32）
及び後壁（34）のいずれにも斜状折目を設けることので
きない形式の持ち帰り用組立式包装用紙箱に好適であ
る。

【００３１】請求項４の発明に係る包装用紙箱は、蓋部
（41）が後壁（34）から折目（61）を介して連設された
天板（42）と、天板（42）の前縁から折目（62）を介し
て連設された前側壁（43）と、天板（42）の左右両側縁
から折目（63）（63）を介して連設された左右側壁（4
4）（44）とを備えたものであるから、蓋部（41）を紙
箱（Ｂ）の上面開口にきっちり嵌め合わせるものとし
て、より密封状態に近い閉蓋状態を実現できる。また、
前側壁（43）の両端部に前側壁下端隅部を基端とする斜
状折目（64）（64）が設けられ、該斜状折目上方の三角
形状部（43ａ）（43ａ）を前側壁内面側に折り曲げうる
ものとなされる一方、前側壁（43）と左右両側壁（44）
（44）とが、各側壁（43）（44）（44）の端部に連設さ
れ互いに斜状折目（67）（67）を介して連設された第５
連結片（45）（45）及び第６連結片（46）（46）を介し
て連結され、前記第５連結片（45）（45）が前記三角形
状部（43ａ）（43ａ）の端部にのみ重合する大きさに設
定されると共に、前記第６連結片（46）（46）が第５連
結片（45）（45）よりも形大に設定されて前記三角形状
部（43ａ）（43ａ）の内面に接合されうるものとなされ
ているから、合成樹脂フィルム等の薄材が被覆されてな
る蓋部前側壁（43）内面と第６連結片（46）（46）の紙
露出面とを接合可能とし、比較的安価でかつ耐熱性に優
れたエマルジョン接着剤による良好な重合貼着状態を実
現する。

【図面の簡単な説明】

【図１】請求項１ないし請求項２の発明に係る組立式包
装用紙箱の斜視図である。

【図２】同要部水平断面図である。

【図３】同展開状態平面図である。

【図４】同製作途上の平面図である。

【図５】同製作途上の平面図である。

【図６】請求項３ないし請求項４の発明に係る組立式包
装用紙箱の斜視図である。

【図７】同要部水平断面図である。

【図８】図６のVIII−VIII線断面図である。

【図９】請求項３ないし請求項４の発明に係る組立式包
装用紙箱の展開状態平面図である。

【図１０】同製作途上の平面図である。

【図１１】同製作途上の平面図である。

【図１２】同製作途上の平面図である。

【図１３】同製作途上の平面図である。

【図１４】従来の組立式紙箱の斜視図である。

【符号の説明】

Ａ、Ｂ…組立式包装用紙箱 Ｆ…薄材 １、31…底壁 ２、32、44…左側壁、右側壁 ２ａ、33ａ…三角形状部 ３、33、43…前側壁 ４、34…後側壁 ５…折り返し片 ６、36…第１連結片 ７、37…第２連結片 10、16、50、58、64、67、…斜状折目 11、12、13、14、15、51、52、53、54、55、61、62、63
…折目 38…第３連結片 39…第４連結片 40…接合片 41…蓋部 42…天板 45…第５連結片 46…第６連結片

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 片面に防水性に富んだ合成樹脂フィル
   ム、アルミ蒸着フィルム、アルミ箔等の薄材が被覆され
   てなる厚紙から作製され、該薄材を内面とする方形の底
   壁の四周に折目を介して連設された前後左右の四側壁の
   隣接する側壁どうしが、各側壁の両端に連設され互いに
   斜状折目を介して連設された１連結片及び第２連結片を
   介して連結されると共に、第１連結片側の側壁端部に側
   壁下端隅部を基端とする斜状折目が設けられ、該斜状折
   目上方の三角形状部を側壁内面側に折り曲げて、偏平に
   折り畳みうるものとなされてなる組立式包装用紙箱にお
   いて、 前記第１連結片が前記三角形状部の端部にのみ重合する
   大きさに設定されると共に、前記第２連結片が第１連結
   片よりも形大に設定されて前記三角形状部の内面に接合
   されうるものとなされてなることを特徴とする組立式包
   装用紙箱。
2. 【請求項２】 後側壁の上縁に折目を介して蓋片が連設
   されてなる請求項１に記載の組立式包装用紙箱。
3. 【請求項３】 片面に防水性に富んだ合成樹脂フィル
   ム、アルミ蒸着フィルム、アルミ箔等の薄材が被覆され
   てなる厚紙から作製され、該薄材を内面とする方形の底
   壁の四周に折目を介して前後左右の四側壁が連設され、
   左右両側壁の長さが側壁の高さの２倍未満に設定されか
   つ後側壁に折目を介して蓋部が連設されてなる組立式包
   装用紙箱において、 前記前側壁の両端部に側壁下端隅部を基端とする斜状折
   目が設けられ、該斜状折目上方の三角形状部を側壁内面
   側に折り曲げうるものとなされる一方、前側壁と左右両
   側壁とが、各側壁の端部に連設され互いに斜状折目を介
   して連設された第１連結片及び第２連結片を介して連結
   され、前記第１連結片が前記三角形状部の端部にのみ重
   合する大きさに設定されると共に、前記第２連結片が第
   １連結片よりも形大に設定されて第２連結片が前記三角
   形状部の内面に接合されうるものとなされる一方、左右
   両側壁と後側壁とが、各側壁の端部に連設され互いに斜
   状折目を介して連設された第３連結片及び第４連結片を
   介して連結されると共に、後側壁に連設された第４連結
   片に後壁内面に重合貼着される接合片が折目を介して連
   設されてなることを特徴とする組立式包装用紙箱。
4. 【請求項４】 蓋部は、後側壁から折目を介して連設さ
   れた天板と、天板の前縁から折目を介して連設された前
   側壁と、天板の左右両側縁から折目を介して連設された
   左右側壁とを備え、前記前側壁の両端部に前側壁下端隅
   部を基端とする斜状折目が設けられ、該斜状折目上方の
   三角形状部を前側壁内面側に折り曲げうるものとなされ
   る一方、前側壁と左右両側壁とが、各側壁の端部に連設
   され互いに斜状折目を介して連設された第５連結片及び
   第６連結片を介して連結され、前記第６連結片が前記三
   角形状部の端部にのみ重合する大きさに設定されると共
   に、前記第６連結片が第５連結片よりも形大に設定され
   て前記三角形状部の内面に接合されうるものとなされて
   なる請求項４に記載の組立式包装用紙箱。