JPH031375Y2 - - Google Patents

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JPH031375Y2
JPH031375Y2 JP10088786U JP10088786U JPH031375Y2 JP H031375 Y2 JPH031375 Y2 JP H031375Y2 JP 10088786 U JP10088786 U JP 10088786U JP 10088786 U JP10088786 U JP 10088786U JP H031375 Y2 JPH031375 Y2 JP H031375Y2
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【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は表裏の最外層に熱融着性合成樹脂皮膜
を設けた板紙を素材とする平行六面体紙容器の頂
部構造に関するものである。
(従来の技術) 水平断面が四角形の紙容器には、頂部が屋根形
のものと、この屋根の高さを無くして偏平にした
ものとがある。このうち、後者の紙容器は平行六
面体となるので積み重ねに適し、運搬、陳列、保
管等に便利が良い。
第5図は従来の平行六面体紙容器の代表的な例
に係る展開図であり、4枚の壁面パネル31,3
2,33,34の上側に、頂面パネル41,4
2,43,44、下側に底面パネル61,62,
63,64を連設し、頂面パネル41,43と底
面パネル61,63は三角折パネルとして形成さ
れている。又、第1の壁面パネル31と第4の壁
面パネル34とを接続して胴部を形成するため
に、第1の壁面パネル31に隣接して貼着パネル
30が設けられており、更に頂部、底部、トツプ
シール部の各々に対応して、各貼着パネル40,
60,50が設けれられいる。
組立てに際しては、先ず、これらの貼着パネル
30,40,50,60によつて展開状態から四
角柱状に成形し、次いで底部を折込み熱融着し、
内容物を充填の後、トツプシール部の熱融着と頂
部の折込みを行なつて、密封紙容器を完成する。
このような紙容器にあつては、第5図に示すよ
うに、4枚の壁面パネル31,32,33,34
を区分する縦折目71,72,73,74は、頂
面パネル間、トツプシール片間及び底面パネル間
を区分する折目と一直線状に連続するものであつ
た。
(考案が解決しようとする問題点) 上記した従来の紙容器は、成形時に於て、トツ
プシール片52と54、51aと51b,53a
と53bが各々熱融着されて作られた一直線状の
トツプシール部を頂面パネル42又は44の上に
折り倒す迄は何ら不都合はないものの、トツプシ
ール部両端にできた三角形状耳部を壁面パネル3
1,33に熱融着する際に問題が生ずる。第6図
又び第7図は三角形状耳部の部分について、熱融
着前と熱融着後の状態を各々断面で示したもので
ある。第6図に於て、三角形状耳部Aが頂面パネ
ル44に対して水平な位置にあるとき、縦折目7
4は壁面パネル33の真上に位置している。この
三角形状耳部Aが前記縦折目74の位置で折り曲
げられて壁面パネル33上に熱融着されると、第
7図のように壁面パネル33のの上部が容器内側
に押し込まれ、或は三角形状耳部Aの90度の折り
曲げが不完全になつて、平行六面体であるべき容
器の外形に著しい変形を生じる。こうした変形は
商品価格を損うばかりでなく、積み重ね輸送に際
して荷重の偏りによる液漏れを生じたり、自動販
売機の誤動作の原因となつたりする不都合があつ
た。
本考案は叙上の如き欠点が無く、成形性が良行
で、変形のない紙容器を提供しようとするもので
ある。
(問題点を解決するための手段) 本考案はトツプシール部を頂面パネル上に折り
倒すと共にトツプシール部両端の三角形状耳部を
壁面パネルに熱融着してなる平行六面体紙容器の
頂部構造に於て、トツプシール部を折り倒したと
き上側となるトツプシール片両端の縦折目相互の
間隔を下側となるトツプシール片両端の縦折目相
互の間隔より広く形成すること、並びに前記上側
トツプシール片両端の縦折目の下端と壁面パネル
の縦折目の上端とを傾斜折目で結ぶことを特徴と
する。更に、前記の上側トツプシール片両端の縦
折目と傾斜折目を壁面パネルの縦折目よりも太く
形成したことを第二の特徴とする。
(作用) 本考案では、上側トツプシール片両端の縦折目
相互の間隔を広く構成し、且つ壁面パネルとを傾
斜折目で結んだことにより、トツプシール片2
枚、三角折パネル2枚の計4枚の重ね合せ部が折
り曲げられるとき、その厚さのため生ずる歪みを
緩和することができる。又、上記の縦折目と傾斜
折目を太く形成すれば、折曲げ位置に一層の余裕
ができ、折曲げ時の低抗が軽減される。
(実施例) 以下、図面に示す実施例に従つて本考案を詳細
に説明する。
第1図は本考案に係る紙容器の斜視図であり、
第2図はその展開図である。これらの紙容器は、
表裏の最外層に熱融着性合成樹脂皮膜を設けた板
紙を素材としており、必要に応じてアルミ箔層、
ガスバリアー性合成樹脂層等の下層を有する素材
が使用される。第2図に於て、基本的なパネル構
成は第5図と同様であり、胴部をなす4枚の壁面
パネル31,32,33,34の上側に頂面パネ
ル41,42,43,44を配置すると共に、更
にその上側にトツプシール片52及び54と折込
みトツプシール片51a,51b及び53a,5
3bを交互に配置している。一方、壁面パネルの
下側には、底面パネル61,62,63,64を
配置している。上記のうち、頂面パネル41,4
3及び底面パネル61,63は三角折パネルで構
成されている。又、第1の壁面パネル31と第4
の壁面パネル34を接続させるために貼着パネル
30が設けられており、更に頂部、底部、トツプ
シール部に対応して、各々の貼着パネル40,6
0,50が設けられている。
上記の各パネル及びパネルを区画する折目は、
一部を省略し又は追加し、或は形状を変化させて
も良い。例えば、第2図では貼着パネルに於てト
ツプシール部、頂部、壁面の各々の境界折目を省
略し、更にこれに対応する長さで第4の壁面パネ
ル34と頂面パネル44、及びトツプシール片5
4の各々の境界折目を省略している。
さて、本考案の特徴は縦折目にあり、第2図に
示すように壁面パネル相互間の縦折目12,1
3,14,15はいずれも相互に平行している
が、これに連続して頂面パネル相互間を区分する
縦折目1,2,3,4は全てが平行関係にあるわ
けではない。頂面パネル44の両側にくるべき縦
折目1と4は頂面パネル44の平面でみたとき
に、縦折目1と4の相互の間隔は上端に向つて拡
大している。即ち、この縦折目1と4は傾斜折目
として設けられる。更にトツプシール部を折り倒
したとき上側になるトツプシール片54の両端の
縦折目21,24は、垂直に設けられているが、
前記傾斜折目1,4の上端に連なつているため
に、相互の間隔は広くなつている。一方、折り倒
したとき下側となるトツプシール片52の両端の
縦折目22,23及びこれに連なる頂面パネルの
縦折目2,3は、それぞれ一直線となり両者は平
行している。
従つて、第1図に示すように、トツプシール片
52と54が熱融着されて形成されるトツプシー
ル部が頂面パネル42の側に折り倒される場合に
は、頂面パネル44の両端の縦折目1,4を傾斜
折目とし、トツプシール片54の両端の縦折目を
相互の間隔をあけて形成するが、仮に、トツプシ
ール部を頂面パネル44の側に折り倒す場合に
は、頂面パネル42の両端の縦折目2,3を傾斜
折目とし、トツプシール片52の両端の縦折目を
相互の間隔を広くして形成する。更に、これらの
縦折目や傾斜折目は壁面パネル間の縦折目よりも
太く形成するのが好ましい。
要するに、本考案はトツプシール部の折り倒し
方向に注目して、折り返されない側のトツプシー
ル片とそれに連設する頂面パネルのそれぞれの縦
折目について左右幅を広げたものであるから、胴
部の貼合せ位置や底部の構造は任意のものを採用
しうる。従つて、胴部の貼合せ位置が紙容器のコ
ーナー以外に位置にくることは何ら差支えない
し、又、底部も底面の内側に三角耳を折込むこと
なく、底面上或は壁面上に三角耳を熱融着させる
構造であつても良い。
本考案は叙上の如く構成したので、三角形パネ
ルが造る三角耳及びトツプシール部の両端を無理
なく90度折り曲げて、壁面パネルに熱融着するこ
とができる。この点を折り倒したトツプシール部
に沿う断面を示した第3図及び第4図によつて説
明する。先ず、第3図の状態で三角形パネル43
が造る三角形状耳部Aは水平方向に延びており、
傾斜折目4は壁面パネル33の上端上方により三
角形状耳部A側に徐々に寄つていくため、縦折目
24は三角形状耳部A側に位置している。この状
態は対称位置にある三角形パネル41の三角形状
耳部についても全く同じである。第4図の如く、
三角形状耳部Aを折り曲げたときに、紙厚分の負
坦を最も受け易いトツプシール片54と53b間
に於ても、縦折目24及び傾斜折目4が三角形状
耳部A側に寄つているために紙厚分の直接の負坦
を避けることができる。従つて、容易に且つ周囲
に歪みを残すことなく三角形状耳部Aを90度折り
曲げることができる。
又、縦折目21,24及び傾斜折目1,4を太
く形成すれば、上記の折り曲げ操作は一層容易且
つ確実に実施することができる。
(考案の効果) 本考案は、既存の平行六面体紙容器に於て、縦
折目の位置を一部移動し、或は傾斜を与えること
によつて、紙容器の成形性を改良し、製品不良や
密閉性不完全を解消したものであり、その実用的
価値は大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例に係る紙容器の斜視
図、第2図は第1図の紙容器の展開図、第3図及
び第4図は各々三角耳の折り曲げ前後をトツプシ
ール部に沿う断面で示した図、第5図は従来例の
展開図、第6図及び第7図は第5図の紙容器の三
角耳の折り曲げ前後をトツプシール部に沿う断面
で示した図である。 1,4……傾斜折目、2,3,12,13,1
4,15……縦折目、31,32,33,34…
…壁面パネル、41,42,43,44……頂面
パネル、51a,51b,52,53a,53
b,54……トツプシール片、61,62,6
3,64……底面パネル、A……三角形状耳部。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 表裏の最外層に熱融着性合成樹脂皮膜を設け
    た板紙を素材として、トツプシール部を頂面パ
    ネル上に折り倒すと共にトツプシール部両端の
    三角形状耳部を壁面パネルに熱融着してなる平
    行六面体紙容器の頂部構造に於て、折り倒した
    とき上側となるトツプシール片両端の縦折目相
    互の間隔を下側となるトツプシール片両端の縦
    折目相互の間隔より広く形成し、且つ前記上側
    トツプシール片両端の縦折目の下端と壁面パネ
    ルの縦折目の上端とを傾斜折目で結ぶことを特
    徴とする平行六面体紙容器の頂部構造。 (2) 前記上側トツプシール片両端の縦折目と傾斜
    折目を壁面パネルの縦折目よりも太く形成した
    ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第1
    項記載の平行六面体紙容器の頂部構造。
JP10088786U 1986-07-01 1986-07-01 Expired JPH031375Y2 (ja)

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JP10088786U JPH031375Y2 (ja) 1986-07-01 1986-07-01

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JPS637615U JPS637615U (ja) 1988-01-19
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP5834642B2 (ja) * 2011-09-02 2015-12-24 凸版印刷株式会社 フランジ付き紙容器用ブランクとフランジ付き紙容器および紙容器
JP6821633B2 (ja) * 2018-09-21 2021-01-27 日本製紙株式会社 紙容器

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