JPH0986469A - バーハンドル車両用ブレーキ装置 - Google Patents

バーハンドル車両用ブレーキ装置

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JPH0986469A
JPH0986469A JP24633995A JP24633995A JPH0986469A JP H0986469 A JPH0986469 A JP H0986469A JP 24633995 A JP24633995 A JP 24633995A JP 24633995 A JP24633995 A JP 24633995A JP H0986469 A JPH0986469 A JP H0986469A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 後輪ブレーキに、液圧マスタシリンダの圧液
で作動する機械式ブレーキを適用しながら、別途に液圧
低減手段を用いることなく、後輪ブレーキへの制動力を
抑制して、後輪ブレーキに対する入出力を理想配分に近
づけるようにする。前・後輪ブレーキの制動力を、良好
にコントロールできるようにする。 【解決手段】 後輪ブレーキ5に機械式ドラムブレーキ
を用いる。液圧配管8,9に液圧制御装置17を介装す
る。液圧配管8を前輪ブレーキ4に接続する。液圧配管
9とブレーキケーブル12との間に、リンク機構15と
アクチュエータ16とを介装する。アクチュエータ16
のシリンダ孔21を、ピストン23にて液圧室24と大
気室25とに画成する。液圧室24に液圧配管9を接続
する。シリンダロッド22に、リンク機構15を介して
ブレーキケーブル12を接続する。大気室25に、スラ
イドプレート26を挟んでセット荷重の異なる2つのス
プリング27,28を縮設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動二・三輪車や
三・四輪バギー車、ゴルフカートやスノーモビル等の、
車体をハンドルバーで操向するバーハンドル車両を対象
としたブレーキ装置であって、特にブレーキレバーを用
いた液圧マスタシリンダの圧液で機械式の後輪ブレーキ
を作動する構成のブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ブレーキレバーの操作で液圧マスタシリ
ンダに圧液を発生する液圧系統に、機械式ブレーキを組
合わせた従来技術として、例えば実開平2−57767
号公報に開示されるものがある。この技術は、液圧マス
タシリンダにつながれた液圧配管と、機械式ブレーキを
牽引作動するブレーキケーブルとの間にアクチュエータ
を介装し、液圧マスタシリンダの圧液作動をアクチュエ
ータで機械的作動に変換して、機械式ブレーキを作動さ
せるもので、圧液による作動特性と機械式ブレーキの機
能特性の双方を活かしつつ、ブレーキワイヤの伸びによ
るロスを減少してブレーキレバーの剛性感を向上した
り、制動熱によるベーパロックの発生防止等を行なえる
ようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、走行中の車
両に制動力をかけた場合に、車体重量が慣性力で車体前
部側へ移動して、後輪制動に必要な車体後部側荷重が小
さくなるため、後輪ブレーキへの圧液を適宜減少するこ
とが好ましいことはよく知られているが、上述の機械式
ブレーキをバーハンドル車両の後輪ブレーキに適用した
場合には、PCV(プレッシャ コントロール バル
ブ)やPバルブ(プロポーショニング バルブ)等の液
圧低減手段を別途に介装しなければならず、コスト高や
車体重量及び組付け作業工数の増加は免れなかった。
【0004】そこで本発明は、液圧マスタシリンダの圧
液で作動する機械式ブレーキを後輪ブレーキに適用しな
がら、別途に液圧低減手段を用いることなく、後輪ブレ
ーキへの制動力を抑制して、後輪ブレーキに対する入出
力圧を理想配分に近づくようにすることを第1の目的と
し、また第2の目的として、前・後輪ブレーキの制動力
を、良好にコントロールすることのできるバーハンドル
車両用ブレーキ装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の第1の目的を達成
する第1発明として、ブレーキレバーに操作される液圧
マスタシリンダに液圧配管をつないだ液圧系統にて後輪
ブレーキを作動するバーハンドル車両用ブレーキ装置に
おいて、前記後輪ブレーキを、ブレーキケーブルやロッ
ド等の連繋手段にて牽引操作される機械式ブレーキと
し、該連繋手段と前記液圧配管との間に、シリンダ体内
部のシリンダ孔をシリンダロッドと一体のピストンにて
液圧室と大気室とに画成した作動力変換用のアクチュエ
ータを配設し、前記液圧室に前記液圧配管を接続すると
共に、前記シリンダロッドの先端をシリンダ体外部へ突
出させて前記連繋手段を接続し、前記大気室にスライド
プレートを挟んでセット荷重の異なる2つのスプリング
を縮設している。
【0006】また、第2の目的を達成する第2発明とし
て、ブレーキレバーに操作される液圧マスタシリンダに
液圧配管をつないだ液圧系統にて後輪ブレーキを作動す
るバーハンドル車両ブレーキ装置において、前記後輪ブ
レーキを、ブレーキケーブルやロッド等の連繋手段にて
牽引操作される機械式ブレーキとし、前記液圧系統に、
前輪ブレーキ用と後輪ブレーキ用の2本の液圧配管を設
けて、該液圧配管中に前記液圧マスタシリンダからの圧
液を調整する液圧制御装置を介装し、前輪ブレーキ用の
液圧配管を前記前輪ブレーキに接続すると共に、後輪ブ
レーキ用の液圧配管と前記連繋手段との間に、シリンダ
体内部のシリンダ孔をシリンダロッドと一体のピストン
にて液圧室と大気室とに画成した作動力変換用のアクチ
ュエータを配設し、前記液圧室に前記後輪ブレーキ用の
液圧配管を接続すると共に、前記シリンダロッドの先端
をシリンダ体外部へ突出させて前記連繋手段を接続し、
前記大気室にスライドプレートを挟んでセット荷重の異
なる2つのスプリングを縮設している。
【0007】アクチュエータのシリンダロッドと連繋手
段とは、直接連結する以外に、リンク機構等の適宜な伝
達手段を介装してもよい。また後輪ブレーキとして、機
械式のドラムブレーキを採用した場合には、ディスクロ
ータやキャリパボディが張り出す機械式ディスクブレー
キのように、大きな配置スペースを占有することがない
から、後輪のホイール径が小さく、且つ後輪の一側部に
エンジンや動力伝達機構,変速機構を一体化したパワー
ユニットを備えるスクータ型車両にも、ホイールハブを
ブレーキドラムに利用して、ドラムブレーキをホイール
ハブに収容配置することができる。
【0008】上記の第1発明または第2発明によれば、
ブレーキレバーの握り操作によって液圧マスタシリンダ
に発生した圧液を、液圧配管からアクチュエータの液圧
室へ供給し、液圧室を拡大しながらピストンを大気室方
向へ押動して、ピストンと一体のシリンダロッドをスラ
イドし、更にシリンダロッドが連繋手段を牽引して後輪
ブレーキを作動する。
【0009】大気室に設定された2つのスプリングのう
ち、ピストンの移動初期段階では、セット荷重の低い一
方のスプリングが圧縮されて行く。そして、一方のスプ
リングのセット荷重が、セット荷重の高い他方のスプリ
ングのセット荷重まで高まると、双方のスプリングが間
に挟んだスライドプレートを移動させながら圧縮されて
行く。
【0010】ピストンの移動で圧縮される2つのスリプ
リングの圧縮荷重は、シリンダロッドのストローク抵抗
となり、セット荷重の低い一方のスプリングのみが圧縮
されて行くピストンの制動前半では、シリンダロッドが
大きくストロークするが、セット荷重の高い他方のスプ
リングも同時に圧縮される制動後半では、ストローク抵
抗が増大して、シリンダロッドのストローク量が小さく
なる。従って、シリンダロッドのスライドによって連繋
手段を介して牽引操作される後輪ブレーキの作動力は、
セット荷重の高い他方のスプリングが圧縮される段階か
ら低減されるので、後輪ブレーキの制動後半の作動力が
弱められる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一形態例を図1及
び図2に基づいて説明する。ブレーキ装置1は、バーハ
ンドル車両の車体操向用ハンドルバーの両端部に設けた
第1ブレーキ操作手段2と第2ブレーキ操作手段3によ
って、前輪ブレーキ4と後輪ブレーキ5が操作される。
【0012】第1ブレーキ操作手段2は、ブレーキレバ
ー6とタンデム型の液圧マスタシリンダ7との組合わせ
でなり、該液圧マスタシリンダ7に前・後輪ブレーキ用
の2つの液圧配管8,9を接続して2つの液圧系統を構
成した連動式で、第1ブレーキ操作手段2では、ブレー
キレバー6の握り操作により液圧マスタシリンダ7で発
生した圧液によって、前・後輪ブレーキ4,5を同時に
作動し、またブレーキレバーを用いた第2ブレーキ操作
手段3では、第1ブレーキ操作手段2とは別個に、後輪
ブレーキ5のみを作動するようになっている。
【0013】前輪ブレーキ4には、液圧マスタシリンダ
7で発生した圧液でキャリパボディ10を作動してディ
スクロータ11を制動する液圧式のディスクブレーキが
用いられており、キャリパボディ10には、前輪ブレー
キ用の液圧配管8が接続されている。また後輪ブレーキ
5には、ブレーキケーブル12に牽引される機械式のド
ラムブレーキが用いられており、ブレーキケーブル12
は、両端部を第1ブレーキ操作手段2と後輪ブレーキ5
のバックプレート13に枢支された作動レバー14とに
接続され、中間部をリンク機構15及びアクチュエータ
16を介して、後輪ブレーキ用の液圧配管9と接続され
ている。
【0014】液圧配管8,9には、一般にABS(アン
チロックブレーキシステム)と呼ばれる液圧制御装置1
7が介装されており、液圧マスタシリンダ7から液圧配
管8,9へ供給される圧液が車速や路面状況に照して過
大な時に、これを液圧制御装置17で調整して前・後輪
のロックを有効に防止しながら、最短の制動距離を安定
した車体姿勢で停止できるようにしている。
【0015】前記リンク機構15は、中間部を車体側に
枢支され、一端をブレーキケーブル12に接続されるリ
ンク18と、該リンク18の他端に枢支されるリンクロ
ッド19とからなっている。アクチュエータ16は、後
輪ブレーキ5に対する第1ブレーキ操作手段2からの液
圧作動力を機械的作動力に変換する作動力変換機構で、
シリンダ体20内部のシリンダ孔21を、シリンダロッ
ド22と一体のピストン23にて液圧室24と大気室2
5とに画成して、液圧室24に後輪ブレーキ用の液圧配
管9を接続し、大気室25の中心軸上に配設されるシリ
ンダロッド22をシリンダ体20の外部へ突出させて、
先端の嵌合凹部22aにリンク機構15のリンクロッド
19の先端を収容している。また大気室25には、スラ
イドプレート26がシリンダロッド22に外挿して設け
られ、該スライドプレート26を挟んで、ピストン側に
セット荷重の小さなスプリング27が、シリンダロッド
先端側にセット荷重の大きなスプリング28が、それぞ
れ縮設されている。
【0016】第1ブレーキ操作手段2のブレーキレバー
6を握り操作すると、液圧マスタシリンダ7に発生した
圧液の一部が、前輪ブレーキ用の液圧配管8を通してキ
ャリパボディ10へ送られ、前輪ブレーキ4を前述のよ
うに作動するほか、圧液の一部は後輪ブレーキ用の液圧
配管9へ分岐してアクチュエータ16の液圧室24に供
給され、液圧室24を拡大しながらピストン23を大気
室方向へ押動して、シリンダロッド22を突出方向へス
ライドする。シリンダロッド22はリンク機構15のリ
ンクロッド19を押動し、該リンクロッド19が同じく
リンク機構15のリンク18を回動してブレーキケーブ
ル12を牽引し、更に作動レバー14を作動方向へ回動
して後輪ブレーキ5を作動する。
【0017】一方、第2ブレーキ操作手段3を握り操作
すると、該ブレーキ操作手段3に直結されたブレーキケ
ーブル12が牽引され、作動レバー14を作動方向へ回
動して後輪ブレーキ5を作動する。第2ブレーキ操作手
段3による後輪ブレーキ5の作動では、ブレーキケーブ
ル12の牽引に伴ってリンク機構15のリンク18が回
動するが、リンク18の他端に枢支されるリンクロッド
19は、先端がシリンダロッド22の嵌合凹部22aを
抜け方向へ移動するだけで、アクチュエータ16に作動
を与えない。
【0018】また、上述の制動操作を解除した後輪ブレ
ーキ5側では、制動時に作動レバー14の回動で圧縮さ
れていたリターンスプリング29が伸長方向へ復元して
作動レバー14を非作動方向へ回動し、ブレーキケーブ
ル12が後輪ブレーキ方向へ牽引される。そして、リン
ク機構15のリンク18とリンクロッド19とが制動と
は逆方向へ作動してアクチュエータ16のシリンダロッ
ド22とピストン23とをシリンダ体内へ押し込み、液
圧室24内を拡大していた圧液を液圧マスタシリンダ7
へ還流させて非作動状態に復帰する。
【0019】第1ブレーキ操作手段2による後輪ブレー
キ5の制動では、アクチュエータ16の大気室25に設
定された2つのスプリング27,28のうち、ピストン
23の移動が開始された制動初期段階では、セット荷重
の低いピストン側のスプリング27のみが圧縮されて行
く。そして、ピストン23が大気室方向へ移動して、ピ
ストン側のスプリング27のセット荷重が、セット荷重
の高いシリンダロッド先端側のスプリング28のセット
荷重まで高まると、双方のスプリング27,28がスラ
イドプレート26を移動させながら、シリンダロッド先
端方向へ圧縮されて行く。
【0020】図2は、後輪ブレーキ用の液圧系統からア
クチュエータ16のピストン23へ作用する圧液の入力
と、アクチュエータ16のシリンダロッド22から後輪
ブレーキ5へ機械的に作用する出力との関係を示したも
ので、ピストン23の移動開始から制動前半では、セッ
ト荷重の小さなスプリング27のみの圧縮で、スプリン
グ27からシリンダロッド22に作用するストローク抵
抗が小さいため、入力と出力とが略1:1の比例関係で
上昇するが、セット荷重の高いシリンダロッド先端側の
スプリング28の圧縮が開始される点P以降の制動後半
では、スプリング27の圧縮にセット荷重の大きなスプ
リング28の圧縮が加わって、入力に対する出力が入力
以下に抑制されるので、本形態例の入出力配分を、後輪
ブレーキに対する理想配分に極力近づけることができる
ようになる。
【0021】従って、上述の入出力配分から、後輪ブレ
ーキ5の作動力となるシリンダロッド22のストローク
は、点Pを境に前半が大きく、後半が小さく抑えられる
ようになり、後輪ブレーキ5に理想的な制動力を持たせ
ることができる。このように、本形態例のアクチュエー
タ16は、後輪ブレーキ5に対する第1ブレーキ操作手
段2からの液圧作動力を機械的作動力に変換する本来の
作動力変換機能のほかに、後輪ブレーキ5の制動後半の
作動力を低減する作動力低減機能を併せ持つから、後輪
ブレーキ5に小型で安価な機械式ブレーキを採用しなが
らも、別途にPCVやPバルブ等の液圧低減手段を用い
ることなく、機械式ブレーキに後輪ブレーキ5としての
良好な制動力を設定することができる。
【0022】しかも、アクチュエータ16がシンプルな
構造で済むので、一層安価に製作することができる。更
に、作動力低減機能を持つアクチュエータ16と液圧配
管8,9中の液圧制御装置17との併用により、前・後
輪ブレーキ4,5の制動力を良好にコントロールするこ
とができると共に、車体重量の軽減と組付け作業工数の
省略が図れる。
【0023】また、双方の液圧系統に介装された液圧制
御装置17が、一般に高速走行時に過大な制動力が急激
に作用した場合に作動するよう設定されるのに対し、ア
クチュエータ16は、第1ブレーキ操作手段2を操作し
て後輪ブレーキ5が作動する度に制動後半の制動力を低
減するから、液圧制御装置17の使用頻度を減少するこ
とができ、液圧制御装置17の耐久性と信頼性を高める
のに役立つ。
【0024】図3は、本発明の第2形態例を示すもの
で、本形態例では第1形態例に用いた後輪ブレーキ専用
の第2ブレーキ操作手段を省略して、前・後輪ブレーキ
4,5を、第1ブレーキ操作手段2からの2つの液圧系
統を通して同時に作動するようになっている。また、後
輪ブレーキ用の液圧系統を機械的作動力に変換するアク
チュエータ40のシリンダロッド41を引き方向に作動
する構造に変更して、ブレーキケーブル12をシリンダ
ロッド41で直接牽引するようにした点で、第1形態例
と異なっている。
【0025】上記アクチュエータ40は、シリンダ体4
2内のシリンダ孔43を、シリンダロッド41と一体の
ピストン44によって、液圧室45と大気室46とに画
成し、液圧室45に後輪ブレーキ用の液圧配管9が接続
されるが、シリンダロッド41は、大気室46を通らず
にピストン44からシリンダ体43の大気室46とは反
対側の底壁から外部へ突出しており、その先端に後輪ブ
レーキ用のブレーキケーブル12が直結されている。
【0026】大気室46には、スライドプレート47を
挟んで、ピストン側にセット荷重の小さなスプリング4
8が、シリンダロッド先端側にセット荷重の大きなスプ
リング49が、それぞれ縮設されており、またシリンダ
体42の大気室側底壁には、スプリング48,49の伸
縮時に大気室46内の空気を吸排するための通気孔50
が穿設されている。
【0027】ブレーキレバー6の握り操作によって、液
圧マスタシリンダ7から後輪ブレーキ用の液圧配管9へ
分岐した圧液は、アクチュエータ40の液圧室45に入
って双方のスプリング48,49を圧縮しながらピスト
ン44を大気室方向へ押動する。シリンダロッド41
は、ピストン44の移動によってシリンダ体内へ引き込
まれて行き、ブレーキケーブル12を牽引して作動レバ
ー14を回動し、後輪ブレーキ5を作動する。
【0028】このように本形態例は、アクチュエータ4
0のシリンダロッド41を引き込み方向へ変更してブレ
ーキケーブル12を直結したことにより、第1形態例で
用いたリンク機構を省略して部品点数の削減と低コスト
化を図りながら、第1形態例と同等の効果を奏すること
ができる。
【0029】更に、第1形態例の如きアクチュエータの
シリンダロッドが突出方向へ作動する場合にも、アクチ
ュエータの向きを変更することによって、シリンダロッ
ドにブレーキケーブルを直接つないで作動させることも
できる。また上述の形態例では、後輪ブレーキ用の連繋
手段にブレーキケーブルを用いて説明したが、複数のロ
ッドをつないだり、ロッドとブレーキケーブルとを併用
することも可能である。セット荷重の異なる2つスプリ
ングは、スライドプレートのいずれの側に設けてもよ
い。尚、両形態例では、後輪ブレーキの液圧作動を連動
式で説明したが、本発明は、後輪ブレーキ用の液圧系統
を専用に用いることもできる。
【0030】また、上記の両形態例のように、後輪ブレ
ーキに機械式のドラムブレーキを採用すると、ドラムブ
レーキを後輪のホイールハブに収納することが可能で、
ディスクブレーキのように後輪の側部にディスクロータ
やキャリパボディのスペースを占有しなくて済むから、
特に後輪のホイール径が小さなソフトバイクや、後輪の
ホイール径が小さく、且つ後輪の一側部にエンジンや動
力伝達機構,変速機構を一体化したパワーユニットを備
えるスクータ型車両に好適である。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のバーハン
ドル車両用ブレーキ装置によれば、アクチュエータが、
後輪ブレーキに対する液圧作動力を機械的作動力に変換
する作動力変換機能のほか、後輪ブレーキの制動後半の
作動力を低減する作動力低減機能を併せ持つようにな
り、後輪ブレーキに小型で安価な機械式ブレーキを採用
しながらも、別途にPCVやPバルブ等の液圧低減手段
を用いることなく、機械式ブレーキに後輪ブレーキとし
ての良好な制動力を低コストに設定することができると
共に、車体重量の軽減と組付け作業工数の省略も図るこ
とができる。
【0032】しかも、アクチュエータの内部がシンプル
な構造で済むので、信頼性と耐久性を高めながら一層安
価に製作することができる。また、液圧系統に液圧制御
装置を介装した場合には、後輪ブレーキが作動する度に
アクチュエータが制動後半の制動力を低減するから、液
圧制御装置の使用頻度を減少することができ、液圧制御
装置の耐久性と信頼性を高めるのに役立つ。
【0033】更に、後輪ブレーキに機械式のドラムブレ
ーキを採用した場合には、ドラムブレーキを後輪のホイ
ールハブに収納することが可能となり、ディスクブレー
キのように後輪の側部にディスクロータやキャリパボデ
ィのスペースを占有しなくて済むから、特に後輪のホイ
ール径が小さなソフトバイクや、後輪のホイール径が小
さく、且つ後輪の一側部にエンジンや動力伝達機構,変
速機構を一体化したパワーユニットを備えるスクータ型
車両に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1形態例を示すバーハンドル車両用
ブレーキ装置の概略図
【図2】本発明の第1形態例を示すアクチュエータの入
力と出力との関係図
【図3】本発明の第2形態例を示すバーハンドル車両用
ブレーキ装置の概略図
【符号の説明】
1…ブレーキ装置 2…第1ブレーキ操作手段 3…第2ブレーキ操作手段 4…液圧式ディスクブレーキを用いた前輪ブレーキ 5…機械式ドラムブレーキを用いた後輪ブレーキ 6…ブレーキレバー 7…液圧マスタシリンダ 8…前輪ブレーキ用の液圧配管 9…後輪ブレーキ用の液圧配管 12…後輪ブレーキを牽引するブレーキケーブル(本発
明の連繋手段) 13…バックプレート 14…作動レバー 15…リンク機構 16,40…アクチュエータ 17…液圧制御装置 18…リンク 19…リンクロッド 20,42…シリンダ体 21,43…シリンダ孔 22,41…シリンダロッド 23,44…ピストン 24,45…液圧室 25,46…大気室 26,47…スライドプレート 27,48…セット荷重の小さなスプリング 28,49…セット荷重の大きなスプリング 29…リターンスプリング

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキレバーに操作される液圧マスタ
    シリンダに液圧配管をつないだ液圧系統にて後輪ブレー
    キを作動するバーハンドル車両用ブレーキ装置におい
    て、前記後輪ブレーキを、ブレーキケーブルやロッド等
    の連繋手段にて牽引操作される機械式ブレーキとし、該
    連繋手段と前記液圧配管との間に、シリンダ体内部のシ
    リンダ孔をシリンダロッドと一体のピストンにて液圧室
    と大気室とに画成した作動力変換用のアクチュエータを
    配設し、前記液圧室に前記液圧配管を接続すると共に、
    前記シリンダロッドの先端をシリンダ体外部へ突出させ
    て前記連繋手段を接続し、前記大気室にスライドプレー
    トを挟んでセット荷重の異なる2つのスプリングを縮設
    したことを特徴とするバーハンドル車両用ブレーキ装
    置。
  2. 【請求項2】 ブレーキレバーに操作される液圧マスタ
    シリンダに液圧配管をつないだ液圧系統にて後輪ブレー
    キを作動するバーハンドル車両ブレーキ装置において、
    前記後輪ブレーキを、ブレーキケーブルやロッド等の連
    繋手段にて牽引操作される機械式ブレーキとし、前記液
    圧系統に、前輪ブレーキ用と後輪ブレーキ用の2本の液
    圧配管を設けて、該液圧配管中に前記液圧マスタシリン
    ダからの圧液を調整する液圧制御装置を介装し、前輪ブ
    レーキ用の液圧配管を前記前輪ブレーキに接続すると共
    に、後輪ブレーキ用の液圧配管と前記連繋手段との間
    に、シリンダ体内部のシリンダ孔をシリンダロッドと一
    体のピストンにて液圧室と大気室とに画成した作動力変
    換用のアクチュエータを配設し、前記液圧室に前記後輪
    ブレーキ用の液圧配管を接続すると共に、前記シリンダ
    ロッドの先端をシリンダ体外部へ突出させて前記連繋手
    段を接続し、前記大気室にスライドプレートを挟んでセ
    ット荷重の異なる2つのスプリングを縮設したことを特
    徴とするバーハンドル車両用ブレーキ装置。
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