JPH0986422A - 電動パワ−ステアリング装置の制御装置 - Google Patents
電動パワ−ステアリング装置の制御装置Info
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- JPH0986422A JPH0986422A JP7269041A JP26904195A JPH0986422A JP H0986422 A JPH0986422 A JP H0986422A JP 7269041 A JP7269041 A JP 7269041A JP 26904195 A JP26904195 A JP 26904195A JP H0986422 A JPH0986422 A JP H0986422A
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Abstract
リング装置のモ−タ制御回路において、ハンドル戻り時
の振動電流の発生を押さえつつ、正確なモ−タ角速度の
推定値の演算手段を提供する。 【解決手段】 FET1 をデユ−テイ比D1 で駆動し、
FET3 をFET1 よりも時間的に長いデユ−テイ比D
2 で駆動する。D2 をD1 の一次の関数 D2 =a・D
1 +bで定義し、駆動条件によりa、bを決定すると、
モ−タ電流Iは以下の式で表され、振動電流(ノイズ)
の発生を押さえることができる。I=Vb / R{1- (K
T ωret /γVb)}・D1 +KT / R (ωret-ω) 。モ
−タ角速度ωは、バツテリ電圧Vb とデユ−テイ比D1
、D2 から求めたモ−タ端子間電圧VM =(D1 +D2
− 1) Vb と、モ−タ電流検出値と第2のデユ−テイ
比から推定したモ−タ電流値Iから推定することができ
る。
Description
アリング装置の制御装置に関する。
は、操向ハンドルの操作によりステアリングシヤフトに
発生する操舵トルク、車速などを検出し、その検出信号
に基づいてモ−タの制御目標値である操舵補助指令値を
演算し、電流フイ−ドバツク制御回路において、前記し
た制御目標値である操舵補助指令値とモ−タ電流の検出
値との差を電流制御値として求め、電流制御値によりモ
−タを駆動して操向ハンドルの操舵力を補助するものが
ある。
ルク、車速などに基づいて演算されるが、電動パワ−ス
テアリング装置の欠点である高車速時の収斂性の悪化
や、低車速時に操向ハンドルを切つた後、セルフアライ
ニングトルクにより操向ハンドルが直進走行位置に戻る
とき(以下、ハンドル戻り時という)のハンドルの戻り
の悪化を補償するために、舵角速度に基づいて操舵補助
指令値を補正する手段が提案されている(一例として特
開平3−182874号公報参照)。
では、図10に示すように、4個の電界効果型トランジ
スタFET1 〜FET4 をブリツジに接続して第1及び
第2の2つのア−ムを備えたHブリツジ回路を構成し、
その入力端子間に電源Vを、出力端子間に前記モ−タM
を接続したモ−タ制御回路が使用されている。
ブリツジ回路の互いに対向する2つのア−ムを構成する
2個1組のFETのうち、第1のア−ムのFET1 (或
いは第2のア−ムのFET2 )を電流制御値に基づいて
決定されるデユ−テイ比DのPWM信号(パルス幅変調
信号)で駆動することにより、モ−タ電流の大きさが制
御される。
2のア−ムのFET3 をON、第1のア−ムのFET4
をOFF(或いは第2のア−ムのFET3 をOFF、第
1のア−ムのFET4 をON)に制御することにより、
モ−タMの回転方向が制御される。FET3 が導通状態
にあるときは、電流はFET1 、モ−タM、FET3を
経て流れ、モ−タMに正方向の電流が流れる。また第2
のア−ムのFET4 が導通状態にあるときは、電流はF
ET2 、モ−タM、FET4 を経て流れ、モ−タMに負
方向の電流が流れる。
流れる電流で、検出電流i(dct) とは異なる)とPWM
信号のデユ−テイ比Dとの関係を示すものである。即
ち、操向ハンドルが操作されて操舵トルクが発生してい
る状態では、モ−タ電流Iとデユ−テイ比Dとの関係
は、図11において線(a)で示すように変化し、制御
回路において操舵トルクの検出信号に基づいてモ−タの
制御目標値である操舵補助指令値Iref が演算され、操
舵補助指令値Iref とフイ−ドバツクされるモ−タ電流
の検出値i(dct) との差の電流制御値Eがモ−タ駆動回
路に出力されるから、モ−タ駆動回路の半導体素子を制
御するデユ−テイ比Dは或る値をとり、格別の支障は生
じない。
セルフアライニングトルクにより操向ハンドルが直進走
行位置に戻るハンドル戻り時には、操舵トルクが発生し
ていない状態にあるから、モ−タの制御目標値である操
舵補助指令値Iref は零となるが、モ−タに逆起電力が
発生するため、モ−タ電流Iとデユ−テイ比Dとの関係
は、図11において線(b)で示すように、逆起電力に
相当するだけ上方に移動変化し、デユ−テイ比Dの値が
零の付近でモ−タ電流Iとデユ−テイ比Dとの関係に不
連続部分が生じる。
値Eを演算しようとするが、操舵補助指令値Iref に対
応するデユ−テイ比Dがないため、図11において線
(c)で示すように、モ−タ電流Iの不連続部分にほぼ
対応した振幅の振動電流が電流制御値Eとして出力され
る。このような振動電流の発生は、雑音の発生源となる
ほかフイ−ドバツク制御の安定性を阻害する原因ともな
る。
願人は、デユ−テイ比Dの小さい領域では第1のア−ム
のFET1 (或いは第2のア−ムのFET2 )を電流制
御値に基づいて決定される第1のデユ−テイ比DのPW
M信号で駆動し、第2のア−ムのFET3 (或いは第1
のア−ムのFET4 )を前記第1のデユ−テイ比Dの関
数で定義される第2のデユ−テイ比DのPWM信号で駆
動し、デユ−テイ比Dの大きい領域では従来の駆動方法
によつて上記課題を解決する手段を提案した(特願平7
−167867号)。
化や、低車速時のハンドル戻り時におけるハンドルの戻
りの悪化を補償するために操舵補助指令値を補正するに
は、舵角速度の情報が必要とされるが、舵角速度、即ち
モ−タ角速度は、モ−タ軸に回転角センサを取り付けて
得る方法のほか、デユ−テイ比Dで決定されるモ−タ端
子間電圧、モ−タ電流、モ−タ端子間抵抗から推定演算
する方法が知られており、後者は特に新たな部材を必要
としない点で望ましい手段とされている。
おける雑音の発生や、フイ−ドバツク制御の安定性を確
保するために、デユ−テイ比Dの小さい領域では同時に
2つの異なるデユ−テイ比(第1、第2のデユ−テイ
比)でモ−タを駆動し、デユ−テイ比Dの大きい領域で
は1つのデユ−テイ比でモ−タを駆動すると、モ−タ端
子間電圧の推定値やモ−タ電流の検出値に誤差が含ま
れ、結果としてモ−タ角速度を正確に推定できないこと
になる。この発明は上記課題を解決することを目的とす
る。
決するもので、少なくともステアリングシヤフトに発生
する操舵トルク信号に基づいて演算された操舵補助指令
値と検出されたモ−タ電流値から演算した電流制御値に
基づいてステアリング機構に操舵補助力を与えるモ−タ
の出力を制御するフイ−ドバツク制御手段を備えた電動
パワ−ステアリング装置の制御装置において、半導体素
子をHブリツジに接続して構成したブリツジ回路の入力
端子間に電源を、出力端子間に前記モ−タを接続したモ
−タ駆動回路と、前記モ−タ駆動回路を構成するHブリ
ツジ回路の互いに対向する2つのア−ムを構成する2個
1組の半導体素子のうち、第1のア−ムの半導体素子を
前記電流制御値に基づいて決定される第1のデユ−テイ
比のPWM信号で駆動し、第2のア−ムの半導体素子を
前記第1のデユ−テイ比の関数で定義される第2のデユ
−テイ比のPWM信号で駆動する駆動制御手段と、バツ
テリ電圧と前記第1のデユ−テイ比と第2のデユ−テイ
比に基づいて推定したモ−タ端子間電圧値と、モ−タ電
流検出値と前記第2のデユ−テイ比とから演算したモ−
タ電流値とに基づいてモ−タ角速度を推定演算するモ−
タ角速度推定手段とを備えたことを特徴とする。
を構成するHブリツジ回路の互いに対向する2つのア−
ムを構成する2個1組の半導体素子のうち、第1のア−
ムの半導体素子を前記電流制御値に基づいて決定される
第1のデユ−テイ比のPWM信号で駆動し、第2のア−
ムの半導体素子を前記第1のデユ−テイ比の関数で決定
される第2のデユ−テイ比のPWM信号で駆動する。こ
れにより、ハンドル戻り時などで操舵トルクが発生して
いない状態のときも、デユ−テイ比Dの値が零の付近で
モ−タ電流Iとデユ−テイ比Dとの関係に不連続部分が
生じることがなく、電流制御値Eとして振動電流が出力
されるおそれがない。
テイ比と第2のデユ−テイ比とに基づいて推定演算した
モ−タ端子間電圧と、モ−タ電流検出値と第2のデユ−
テイ比から演算したモ−タ電流値とに基づいてモ−タ角
速度を推定演算するから、モ−タ角速度を正確に推定す
ることができる。
まず、図1乃至図3により、この発明を実施するに適し
た電動パワ−ステアリング装置の概略を説明する。図1
は電動パワ−ステアリング装置の構成の概略を説明する
図で、操向ハンドル1の軸2は減速ギア4、ユニバ−サ
ルジョイント5a、5b、ピニオンラツク機構7を経て
操向車輪のタイロツド8に結合されている。軸2には操
向ハンドル1の操舵トルクを検出するトルクセンサ3が
設けられており、また、操舵力を補助するモ−タ10が
クラツチ9、減速ギア4を介して軸2に結合している。
御回路13は、バツテリ14からイグニツシヨンキ−1
1により操作されるリレ−を経て電力が供給される。電
子制御回路13は、トルクセンサ3で検出された操舵ト
ルクと車速センサ12で検出された車速に基づいて操舵
補助指令値の演算を行い、演算された操舵補助指令値に
基づいてモ−タ10に供給する電流を制御する。
される。クラツチ9は通常の動作状態では結合してお
り、電子制御回路13によりパワ−ステアリング装置の
故障と判断された時、及び電源がOFFとなつている時
に切離される。
ある。この実施例では電子制御回路13は主としてCP
Uから構成されるが、ここではそのCPU内部において
プログラムで実行される機能を示してある。例えば、安
定化補償器21は独立したハ−ドウエアとしての安定化
補償器21を示すものではなく、CPUで実行される安
定化補償機能を示す。
明する。トルクセンサ3から入力された操舵トルク信号
は、安定化補償器21で操舵系の安定を高めるために安
定化補償され、操舵補助指令値演算器22に入力され
る。また、車速センサ12で検出された車速も操舵補助
指令値演算器22に入力される。
定化補償された操舵トルク信号及び車速信号に基づいて
所定の演算式によりモ−タ10に供給する電流の制御目
標値である操舵補助指令値Iref を演算する。なお、操
舵補助指令値Iref は、後述する補正値演算器29から
出力される補正値により補正される。
25、積分演算器26、加算器27から構成される回路
は、モ−タ電流が操舵補助指令値Iref に一致するよう
にフイ−ドバツク制御を行う回路である。
2で演算された制御目標値である操舵補助指令値Iref
と後述するモ−タ電流検出回路42で検出されたモ−タ
電流値i(dct) とが比較され、その差の信号が出力され
る。
f とモ−タ電流値i(dct) との差に比例した比例値が出
力される。さらに比例演算器25の出力信号はフイ−ド
バツク系の特性を改善するため積分演算器26において
積分され、差の積分値の比例値が出力される。
f に対するモ−タ電流値i(dct) の応答速度を高めるた
め、操舵補助指令値Iref の微分値が出力される。
令値Iref の微分値、比例演算器25から出力された操
舵補助指令値Iref とモ−タ電流値i(dct) との差に比
例した比例値、積分演算器26から出力された積分値は
加算器27において加算演算され、演算結果である電流
制御値Eがモ−タ制御回路41に出力される。モ−タに
流れる電流はモ−タ電流検出回路42により検出され、
比較器23にフイ−ドバツクされる。
から出力される後述するPWM信号のデユ−テイ比D1
及びD2 の値、モ−タ電流の検出値i(dct) 、バツテリ
電圧値Vb を入力として、後述する演算手法によりモ−
タ角速度ωを推定演算し、補正値演算器29に出力する
ものである。
2で検出された車速と角速度推定器28で推定演算され
たモ−タ角速度ωに対応して操舵補助指令値の補正値を
演算し、操舵補助指令値演算器22に出力する。補正値
は車速と角速度に基づいて適宜経験的に決定してよく、
ここでは詳しく説明はしない。
示す。モ−タ制御回路41は制御指令器45、ゲ−ト駆
動回路46、FET1 〜FET4 からなるHブリツジ回
路等から構成され、制御指令器45は加算器27から入
力された電流制御値Eに基づいてFET1 〜FET4 を
駆動するデユ−テイ比D1 、及びデユ−テイ比D2 のP
WM信号及びモ−タ回転方向を指示する回転方向信号を
出力する。また、制御指令器45は、上記FET1 〜F
ET4 を駆動するデユ−テイ比D1 及びD2 の値を角速
度推定器28に出力する。
Eに基づいて決定されるデユ−テイ比D1のPWM信号
に基づいてゲ−トがON/OFFされ、実際にモ−タに
流れる電流Iの大きさが制御される。
1 の小さい領域では、前記したデユ−テイ比D1 のPW
M信号の1次の関数式で定義されるデユ−テイ比D2 の
PWM信号で駆動され、また、デユ−テイ比D1 の大き
い領域では、従来の制御回路と同じくPWM信号の符号
により決定されるモ−タの回転方向に応じてON/OF
F駆動される。
FET1 、モ−タ10、FET3 、抵抗R1 を経て流
れ、モ−タ10に正方向の電流が流れる。また、FET
4 が導通状態にあるときは、電流はFET2 、モ−タ1
0、FET4 、抵抗R2 を経て流れ、モ−タ10に負方
向の電流が流れる。
端における電圧降下に基づいて正方向電流の大きさを検
出し、また、抵抗R2 の両端における電圧降下に基づい
て負方向電流の大きさを検出する。検出されたモ−タ電
流値i(dct) は比較器23にフイ−ドバツクされるとと
もに、角速度推定器28へ出力される。
−テイ比D1 の1次の関数式で定義されるデユ−テイ比
D2 のPWM信号で駆動する点について説明する。
た後、セルフアライニングトルクにより操向ハンドルが
自動的に直進走行位置に戻るハンドル戻り時には、モ−
タ電流Iとデユ−テイ比Dとの関係は、図11において
(b)で示すように逆起電力に相当するだけ上方に移動
変化する。即ち、デユ−テイ比Dの値が零の付近でモ−
タ電流Iとデユ−テイ比Dとの間に不連続部分が生じ、
不連続部分にほぼ対応した振幅の振動電流が電流制御値
Eとして出力され、雑音の発生源となるほか、フイ−ド
バツク制御の安定性を阻害する原因ともなる。
デユ−テイ比Dとの間の不連続部分を連続させるように
制御している。即ち、図4に示すように、ハンドル戻り
時におけるモ−タ電流Iとデユ−テイ比Dとの関係を示
す線(b)の上で、デユ−テイ比D=γのときのモ−タ
電流Iを示すp点と原点oとの間を連続するように、モ
−タ電流Iとデユ−テイ比Dとの関係を制御する。
を、PWM信号の符号により決定されるモ−タの回転方
向に応じてON(又はOFF)に維持する制御をせず、
FET1 (又はFET2 )と同時に、且つ異なるデユ−
テイ比で駆動した場合を検討する。
つ異なるデユ−テイ比で駆動した場合の動作を説明する
図であり、また図6はFETの動作状態とモ−タ端子間
電圧VM 、モ−タ端子間電圧VM からモ−タ逆起電力K
T ωの影響を差し引いた値Ri、及びモ−タ電流Iの関
係を説明する図である。
ると共に、FET3 をFET1 のデユ−テイ比D1 より
も大きい(即ち、時間的に長い)デユ−テイ比D2 で駆
動し、FET2 とFET4 はOFFに維持するものとす
る。図6の(a)及び(b)はFET1 及びFET3 の
時間に対するON/OFFの状態を示している。
(c)のように変化する。即ち、まず、FET1 及びF
ET3 が共にON(この状態をモ−ドAと呼ぶ)のとき
は、モ−タMの端子間にはバツテリ電圧Vb が印加され
る。次に、FET1 がOFFでFET3 がON(この状
態をモ−ドBと呼ぶ)のときはモ−タMの端子間電圧は
零になる。さらにFET1 及びFET3 が共にOFF
(この状態をモ−ドCと呼ぶ)のときは、モ−タMの端
子間には負方向のバツテリ電圧−Vb が印加される。即
ち、モ−ドCでは、FET1 及びFET3 が共にOFF
であるため、モ−タMには図5(b)で示すように、抵
抗RL →FET4 の回生ダイオ−ドDT4→モ−タM→F
ET2 の回生ダイオ−ドDT2→電源に至る電流回路が形
成され、モ−タMの端子間電圧VM は負方向のバツテリ
電圧−Vb となる。
デユ−テイ比で駆動してモ−タ電流が平衡状態になつた
とき、PWM信号の周期がモ−タの電気的時定数に比較
して十分に短い場合には、モ−タ電流Iは近似的に以下
の式(1)により表すことができる。
2 、Vb はバツテリ電圧、Rはモ−タ端子間抵抗、KT
はモ−タの逆起電力定数、ωはモ−タ角速度を表す。
次の関数として表すため、以下の式(2)を定義する。
件を設定する。
テイ比D2 =1(100 %)、但し、γは任意の設定値 (2) デユ−テイ比D1 =0、且つω=ωret のとき、I
=0 但し、ωはモ−タ角速度、ωret はハンドル戻り時のモ
−タ角速度とする。
D1 =γのときの線(b)上の点pの位置を決定する条
件であり、条件(2) は図4において線(b)が原点oを
通ることを決定する条件である。したがつて、上記条件
を満たす定数a、bを求めることにより、点pと原点o
を結ぶ1次の関数を決定することができる。
領域では、従来の駆動方法、即ちFET3 (又はFET
4 )が電流方向によりON又はOFFに制御される制御
方法と変わらない。
(3)(4)で表される。
を代入し、これに式(3)(4)で決定される定数a、
bを代入して整理した以下の式(5)で表すことができ
る。
間の関係は、モ−タ角速度ωがハンドル戻り時のモ−タ
角速度ωret よりも小さい領域においても不連続部分が
無くなる。
し、これと同時にFET3 をデユ−テイ比D1 とは異な
るデユ−テイ比D2 で駆動することにより、モ−タ角速
度ωがハンドル戻り時のモ−タ角速度ωret よりも小さ
い領域においても、モ−タ電流Iに対してデユ−テイ比
D1 を連続して変化させることができる。
デユ−テイ比D1 の1次の関数として処理したが、これ
に限定されるものではなく、前記した境界条件を満たす
関数であれば任意の関数を定義することができる。
モ−タ電流からモ−タ角速度を推定する手法について説
明する。
生する。モ−タ逆起電力とモ−タ端子間電圧及びモ−タ
電流との間には、以下の関係がある。
ω: モ−タ角速度 したがつて、モ−タ角速度ωは、以下の式(7)で表す
ことができる。
合のモ−タ電流Iの推定及びモ−タ端子間電圧VM の推
定について、図5に示す回路図及びFETの動作状態、
モ−タ端子間電圧VM 、モ−タ電流Iなどの関係を示す
図6を参照して説明する。
にONであるためモ−タMの端子間電圧VM はバツテリ
電圧Vb となる。モ−タ電流は図5(a)で実線で示す
ように、FET1 →モ−タM→FET3 →抵抗RR の順
に流れ、抵抗RR の両端の電圧降下を電流検出回路42
のオペアンプOPR で検出することによりモ−タ電流i
(A) が検出される。
3 がONであるため、モ−タMの端子間電圧VM は零と
なる。このため、モ−タMに蓄えられていた磁気エネル
ギが電気エネルギに変換され、電流は図5(a)で鎖線
で示すように、モ−タM→FET3 →抵抗RR →抵抗R
L →FET4 の回生ダイオ−ドDT4→モ−タMの順に電
流が流れる。抵抗RR の両端の電圧降下を電流検出回路
42のオペアンプOPR で検出することによりモ−タ電
流i(B) が検出される。このとき、抵抗RL の両端の電
圧降下を検出するオペアンプOPL はユニポ−ラ電源
(片電源)で、逆方向に流れる電流は検出することがで
きないため、オペアンプOPL の検出電流値は零とな
る。
にOFFであるため、図5(b)で示すように、抵抗R
L →FET4 の回生ダイオ−ドDT4→モ−タM→FET
2 の回生ダイオ−ドDT2→電源に至る電流回路が形成さ
れ、モ−タMの端子間電圧VM は負方向のバツテリ電圧
−Vb となる。このとき、モ−タMに蓄えられていた磁
気エネルギは電気エネルギに変換されるから、その電流
はモ−タMの端子間電圧−Vb に逆らう方向に電流i
(C) が流れるが、抵抗RL の両端の電圧降下を検出する
電流検出回路42のオペアンプOPL はユニポ−ラ電源
(片電源)で、逆方向に流れる電流は検出することがで
きず、オペアンプOPL の検出電流値は零となる。
いて、モ−ドA、モ−ドB、モ−ドCの各段階を通して
モ−タMに実際に流れるモ−タ電流Iは、以下の式
(8)で表すことができる。
の総和は、電流i(C)が検出されないため、以下の式
(7)のようになる。
れる期間は、PWM信号の1サイクル中のモ−ドAとモ
−ドBの期間で、これはデユ−テイ比D2 に相当する
(図6参照)。よつて、検出電流i(dct) は以下の式
(10)で表すことができる。
式(10)を変形して、以下の式(11)で表すことが
できる。
におけるモ−タ電流Iの変化の状態を示す例であり、時
間の経過とともに次第に平衡状態に近付き、検出したモ
−タ電流i(dct) はIに収斂する。
て説明する。モ−タをデユ−テイ比Dで駆動するとき
は、モ−タ端子間にはバツテリ電圧がデユ−テイ比Dで
決定される時間比率で印加されるから、モ−タ端子間電
圧VM は、VM =D1 ・Vb (但し、Vb =バツテリ電
圧)で表すことができる。
に、モ−タ端子間電圧はデユ−テイ比D1 で駆動される
モ−ドAの駆動時間t(A) 間に印加されるバツテリ電圧
Vb と、デユ−テイ比D2 で駆動されるモ−ドCの駆動
時間t(C) に印加される負方向のバツテリ電圧(−Vb
)との和になる。
サイクル中におけるモ−ドAの比率はD1 であり、モ−
ドCの比率は(1−D2 )で表すことができるから、モ
−タ端子間電圧VM は以下の式(10)で表すことがで
きる。
ユ−テイ比D1 、D2から容易にモ−タ端子間電圧VM
を求めることができ、モ−タ端子間電圧を検出する手段
を必要としない。
1)で表すことができ、モ−タ端子間電圧VM は式(1
2)で表すことができるから、式(7)にモ−タ電流I
とモ−タ端子間電圧VM を代入することでモ−タ角速度
ωを求めることができる。
モ−タ角速度ωの推定演算の処理手順を示すフロ−チヤ
−トである。まず、バツテリ電圧Vb を検出し(ステツ
プP1)、モ−タ電流i(dct) を検出する(ステツプP
2)。操舵補助指令値に基づいてモ−タ駆動回路のFE
Tを駆動するデユ−テイ比D1 及びD2 を演算し(ステ
ツプP3)、モ−タ端子間電圧VM を式(12)に基づ
いて演算する(ステツプP4)。式(11)に基づいて
モ−タ電流i(dct) をデユ−テイ比D2 で補正し、モ−
タ電流Iを演算する(ステツプP5)。モ−タ角速度ω
の推定値を式(7)に基づいて演算する(ステツプP
6)。
項は、公知の離散化手段を用いることにより容易にプロ
グラムに書くことができるから、制御装置のCPUで処
理することができる。
時間遅れの影響は無視した。しかし、図8に示すよう
に、FETのゲ−ト駆動指令信号と実際のゲ−トのON
/OFF動作との間には、理論回路の動作遅れ(1)
と、FET素子の動作遅れ(2)の和に相当する時間遅
れDt があり、デユ−テイ比Dの実効値の損失が生じ、
僅かながらモ−タ端子間電圧VM の推定値に誤差が生ず
る。時間遅れDt を補正したモ−タ端子間電圧VM の推
定値は以下のようになる。
モ−タ端子間電圧VM は以下の式(13)で表される VM =(D1 −Dt )Vb ・・・・・・・・・・・・・・(13) デユ−テイ比D2 が1に近いの場合、モ−タ端子間電圧
VM は以下の式(14)で表される VM ={(D1 −Dt )−Dt }Vb ・・・・・・・・・(14) デユ−テイ比D2 <1の場合、モ−タ端子間電圧VM は
以下の式(15)で表される VM ={(D1 −Dt )+D2 −1−Dt }Vb ={(D1 +D2 −1−2Dt }Vb ・・・・・・・(15) 図9の(a)はFET3 のデユ−テイ比D2 が常時1の
場合のモ−タ端子間電圧VM の推定値を示し、図9の
(b)はFET3 のデユ−テイ比D2 が1に近い場合の
モ−タ端子間電圧VM の推定値を示す。
ワ−ステアリング装置の制御装置は、モ−タ駆動回路を
構成するHブリツジ回路の互いに対向する2つのア−ム
を構成する2個1組の半導体素子のうち、第1のア−ム
の半導体素子を前記電流制御値に基づいて決定される第
1のデユ−テイ比のPWM信号で駆動し、第2のア−ム
の半導体素子を前記第1のデユ−テイ比の関数で決定さ
れる第2のデユ−テイ比のPWM信号で駆動するもので
ある。
ルクが発生していない状態のときも、デユ−テイ比の値
が零の付近でモ−タ電流とデユ−テイ比との間に不連続
部分がなくなるので振動電流が発生せず、雑音の発生や
フイ−ドバツク制御の安定性を阻害することがない。
点である高車速時の収斂性の悪化や、低車速時のハンド
ル戻り時におけるハンドルの戻りの悪さを補償するため
に必要とされるモ−タ角速度を、バツテリ電圧と半導体
素子を駆動する前記第1のデユ−テイ比と第2のデユ−
テイ比とから推定したモ−タ端子間電圧と、モ−タ電流
検出値と第2のデユ−テイ比から推定したモ−タ電流値
とに基づいて演算により求めるようにしたから、モ−タ
角速度を正確に推定することができる。
説明する図。
のブロツク図。
号のデユ−テイ比との関係を説明する図。
ユ−テイ比で駆動した場合の動作を説明する図。
電流の関係を説明する図。
−チヤ−ト。
N/OFF動作の間の時間遅れを説明する図。
説明する図。
らなるモ−タ駆動回路図。
PWM信号のデユ−テイ比との関係を説明する図。
Claims (1)
- 【請求項1】 少なくともステアリングシヤフトに発生
する操舵トルク信号に基づいて演算された操舵補助指令
値と検出されたモ−タ電流値から演算した電流制御値に
基づいてステアリング機構に操舵補助力を与えるモ−タ
の出力を制御するフイ−ドバツク制御手段を備えた電動
パワ−ステアリング装置の制御装置において、 半導体素子をHブリツジに接続して構成したブリツジ回
路の入力端子間に電源を、出力端子間に前記モ−タを接
続したモ−タ駆動回路と、前記モ−タ駆動回路を構成す
るHブリツジ回路の互いに対向する2つのア−ムを構成
する2個1組の半導体素子のうち、第1のア−ムの半導
体素子を前記電流制御値に基づいて決定される第1のデ
ユ−テイ比のPWM信号で駆動し、第2のア−ムの半導
体素子を前記第1のデユ−テイ比の関数で定義される第
2のデユ−テイ比のPWM信号で駆動する駆動制御手段
と、 バツテリ電圧と前記第1のデユ−テイ比と第2のデユ−
テイ比に基づいて推定したモ−タ端子間電圧値と、モ−
タ電流検出値と前記第2のデユ−テイ比とから演算した
モ−タ電流値とに基づいてモ−タ角速度を推定演算する
モ−タ角速度推定手段とを備えたことを特徴とする電動
パワ−ステアリング装置の制御装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26904195A JP3550827B2 (ja) | 1995-09-25 | 1995-09-25 | 電動パワ−ステアリング装置の制御装置 |
US08/713,105 US5801504A (en) | 1995-09-25 | 1996-09-16 | Control apparatus for electric power steering system |
KR1019960041532A KR100248382B1 (ko) | 1995-09-25 | 1996-09-23 | 전동파워스티어링장치의 제어장치 |
DE19639178A DE19639178C2 (de) | 1995-09-25 | 1996-09-24 | Steuervorrichtung für elektrisches Lenkservosystem |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26904195A JP3550827B2 (ja) | 1995-09-25 | 1995-09-25 | 電動パワ−ステアリング装置の制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0986422A true JPH0986422A (ja) | 1997-03-31 |
JP3550827B2 JP3550827B2 (ja) | 2004-08-04 |
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ID=17466857
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26904195A Expired - Fee Related JP3550827B2 (ja) | 1995-09-25 | 1995-09-25 | 電動パワ−ステアリング装置の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3550827B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002054567A3 (de) * | 2000-12-28 | 2002-12-19 | Papst Motoren Gmbh & Co Kg | Elektronisch kommutierter motor |
KR100738451B1 (ko) * | 2003-04-10 | 2007-07-11 | 주식회사 만도 | 전동식 파워 스티어링 시스템에서의 디씨 모터 각속도추정방법 |
JP2010155592A (ja) * | 2009-01-05 | 2010-07-15 | Nsk Ltd | 電動パワーステアリング装置 |
US20110114553A1 (en) * | 2008-05-21 | 2011-05-19 | Mitsubishi Rayon Co., Ltd. | Hollow porous membrane and process for producing the same |
-
1995
- 1995-09-25 JP JP26904195A patent/JP3550827B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2002054567A3 (de) * | 2000-12-28 | 2002-12-19 | Papst Motoren Gmbh & Co Kg | Elektronisch kommutierter motor |
KR100738451B1 (ko) * | 2003-04-10 | 2007-07-11 | 주식회사 만도 | 전동식 파워 스티어링 시스템에서의 디씨 모터 각속도추정방법 |
US20110114553A1 (en) * | 2008-05-21 | 2011-05-19 | Mitsubishi Rayon Co., Ltd. | Hollow porous membrane and process for producing the same |
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