JPH0985844A - 繊維強化プラスチック製管状体 - Google Patents

繊維強化プラスチック製管状体

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JPH0985844A
JPH0985844A JP8186003A JP18600396A JPH0985844A JP H0985844 A JPH0985844 A JP H0985844A JP 8186003 A JP8186003 A JP 8186003A JP 18600396 A JP18600396 A JP 18600396A JP H0985844 A JPH0985844 A JP H0985844A
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JP
Japan
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fiber
tubular body
epoxy resin
reinforced plastic
resin
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JP8186003A
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Inventor
Ikuo Aoki
郁夫 青木
Hiroki Ooseto
浩樹 大背戸
Shunsaku Noda
俊作 野田
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた耐衝撃性、繰り返し衝撃特性を有する繊
維強化プラスチック製管状体を提供する。 【解決手段】強化繊維とマトリックス樹脂とからなる繊
維強化プラスチック製管状体において、マトリックス樹
脂が、ガラス転移温度を120℃〜230℃とし、モー
ドI破壊ひずみエネルギー解放率を600〜2000J
/m2 とするか、破断伸度を4〜15%とする熱硬化性
樹脂の硬化物であることを特徴とする繊維強化プラスチ
ック製管状体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維強化プラスチ
ック製管状体に関するものであり、より詳しくは、特に
耐衝撃性および繰り返し衝撃特性を向上させた繊維強化
プラスチック製管状体に関するものである。さらには、
耐衝撃性および繰り返し衝撃特性を向上させるととも
に、耐熱性にも優れた繊維強化プラスチック製管状体に
関する。
【0002】
【従来の技術】繊維強化プラスチックは、軽量でありな
がら優れた機械的特性を有していることから、スポーツ
用途をはじめ、一般産業用途、航空宇宙用途に、従来用
いられていた軽量合金材や鋼、あるいは単なるプラスチ
ックに代わる材料として広く用いられている。
【0003】特に瞬間的に大きい荷重がかかる器具や、
繰り返し荷重がかかる器具の場合、軽量化をはかり、か
つ耐久性を向上させるためには、材料の耐衝撃性、繰り
返し衝撃特性の向上が必要である。
【0004】繊維強化プラスチック製管状体に用いられ
る強化繊維としては炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊
維、ボロン繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維などが
ある。一方、マトリックス樹脂にはエポキシ樹脂、不飽
和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール
樹脂、ポリウレタン樹脂などの熱硬化性樹脂が用いられ
る。
【0005】しかしながら従来の繊維強化プラスチック
製管状体では、次のような欠点があった。すなわち、例
えば強化繊維に炭素繊維を用いた管状体においては、炭
素繊維は高強度、高弾性率を特徴としているものの、伸
びが小さく、また、一般に熱硬化性樹脂は硬くて脆く、
衝撃強度が低いため、それらからなる管状体は、衝撃に
対する耐性、あるいは繰り返し衝撃特性が十分でないこ
とがある。かかる点を補うため、部分的に補強材を入れ
て補強したりすることは行われているが、この補強材に
よって管状体は補強される反面、重量が増加したりする
問題があった。そこで、熱硬化性樹脂を高靭性化し樹脂
硬化物の耐衝撃性を改良する試みが数多くなされてい
る。熱硬化性樹脂を高靭性化し耐衝撃性を改良する方法
としては、一般的に樹脂、硬化剤の改良による方法と、
改質剤を添加する方法の2つに大別されるが、エポキシ
樹脂の強靭化は、樹脂、硬化剤の改良による方法では十
分に達成されない場合が多く、改質剤を添加する方法に
ついて精力的に研究が行われている。
【0006】熱硬化性樹脂に改質剤を添加する方法は、
従来使用している樹脂系へ、ゴムやエラストマーなどの
柔軟性を持つポリマーを添加して、硬化樹脂内の内部応
力の低下や強靭性向上を図ったり、いわゆるエンジニア
リングプラスチック等の強靭な熱可塑性ポリマーを添加
して硬化物を強靭性化する方法である。
【0007】柔軟性を持つポリマーとしてゴムの添加に
よるマトリックス樹脂の破壊靭性向上が試みられてい
る。例えば、特公昭61−29613号公報では、エポ
キシ樹脂混合物に、両末端にカルボキシル基を有する液
状のブタジエン−アクリロニトリル共重合体を添加した
樹脂組成物を含浸したプリプレグが提案されている。ま
た、特公昭62−34251号公報では、エポキシ樹脂
と分子量1万以上のフェノキシ樹脂の混合物にニトリル
ゴムを添加した樹脂組成物が提案されている。しかしな
がら、ゴム、エラストマーによる改質は、硬化時の相分
離を利用しているため、エポキシマトリックスの種類や
硬化条件の違いによってモルホロジーが変化し、改質効
果が得られなかったり、樹脂と改質剤が相溶するため硬
化物のガラス転移温度の低下を引き起こし耐熱性が低下
するなどの問題点を有しているほか、それをマトリック
ス樹脂として用いた繊維強化プラスチック製管状体で
は、耐衝撃性や繰り返し衝撃特性を十分満足させること
ができなかったのが実状である。
【0008】熱硬化性樹脂へのゴム、エラストマーの添
加による強靭化で問題となる、モルホロジー変化、耐熱
性低下等を解決する方法の一つとしてゴム粒子を添加す
る方法が知られている。例えば、特開昭58−8301
4号公報、特開昭59−138254号公報では、アク
リレートと、アクリル酸等のエポキシ樹脂と反応しうる
官能基含有モノマーをエポキシ樹脂中で重合を行い、ゴ
ム粒子をエポキシ樹脂中に分散させる方法が開示されて
いる。しかし、かかる場合にもゴム成分の一部がエポキ
シ樹脂相に取り込まれることは避けられず、耐熱性の十
分な確保は達成できなかったのが実状である。
【0009】また、熱硬化性樹脂に熱可塑性樹脂を添加
する方法では、一般には耐熱性を保持したまま強靭な硬
化物を与えることができるが、強靭化のためには熱可塑
性樹脂の添加量を多くする必要があるため、熱硬化性樹
脂組成物の粘度が大幅に増加し、取り扱い性に支障をき
たしたり、強化繊維に含浸することが困難になるなどの
問題点を有する。
【0010】熱硬化性樹脂を、弾性率を保持したまま高
伸度化し樹脂硬化物の耐衝撃性を改良する試みも考えら
れるが、弾性率を保持したまま伸度の高い樹脂硬化物を
得ることは困難であり、耐熱性を保持したまま耐衝撃性
を改良する方法については今のところ報告されていな
い。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る従来技術の持つ課題を解決し、優れた耐衝撃性、繰り
返し衝撃特性を有する繊維強化プラスチック製管状体を
提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の繊維強化プラス
チック製管状体は、前記課題を解決するため次のいずれ
かの構成を有する。すなわち、強化繊維とマトリックス
樹脂とからなる繊維強化プラスチック製管状体におい
て、マトリックス樹脂が、ガラス転移温度を120℃〜
230℃とし、モードI破壊ひずみエネルギー解放率を
600〜2000J/m2 とする熱硬化性樹脂硬化物で
あることを特徴とする繊維強化プラスチック製管状体、
強化繊維とマトリックス樹脂とからなる繊維強化プラス
チック製管状体において、マトリックス樹脂が、ガラス
転移温度を120℃〜230℃とし、破断伸度を4〜1
5%とする熱硬化性樹脂硬化物であることを特徴とする
繊維強化プラスチック製管状体、強化繊維とマトリック
ス樹脂とからなる繊維強化プラスチック製管状体におい
て、マトリックス樹脂が、次の構成要素[A]、[B]
および[C]からなるエポキシ樹脂組成物の硬化物であ
ることを特徴とする繊維強化プラスチック製管状体、 [A]エポキシ樹脂100重量部中、2官能エポキシ樹
脂を70重量部以上含むエポキシ樹脂 [B]ゴム相を含みエポキシ樹脂に実質的に不溶な微粒
子 [C]硬化剤 または、強化繊維とマトリックス樹脂とからなる繊維強
化プラスチック製管状体において、マトリックス樹脂
が、次の構成要素[A]、[B’]および[C]からな
るエポキシ樹脂組成物の硬化物であることを特徴とする
繊維強化プラスチック製管状体である。
【0013】[A]エポキシ樹脂100重量部中、2官
能エポキシ樹脂を70重量部以上含むエポキシ樹脂 [B’]ポリエステル系またはポリアミド系の熱可塑性
エラストマー [C]硬化剤
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0015】本発明の管状体は、強化繊維とマトリック
ス樹脂とからなる繊維強化プラスチックからなる。強化
繊維は、例えば、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊
維、ボロン繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維などが
挙げられる。これらの繊維を2種以上混合して用いても
構わない。本発明においては、特に強度および弾性率に
優れるため、また、より軽量でより耐久性の高い管状体
を得るために、炭素繊維が好ましく用いられる。
【0016】本発明において、マトリックス樹脂は、エ
ポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル
樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂など熱硬化性
樹脂の硬化物である。
【0017】マトリックス樹脂としては、耐熱性、硬
度、寸法安定性、および化学薬品耐性のような機械的お
よび化学特性に優れたエポキシ樹脂を用いるのがよい。
特に強化繊維として炭素繊維を用いた場合には、炭素繊
維との塗れ性、接着性に優れ、さらに中間基材として多
用されるプリプレグを作製しやすく、そのハンドリング
性に優れるため、エポキシ樹脂を使用することが好まし
い。
【0018】かかる硬化物のガラス転移温度は120℃
〜230℃の範囲内であることが必要である。硬化物の
ガラス転移温度が120℃未満であると、管状体に成形
後、表面を研削するとき、熱により軟化した樹脂が研磨
機に目詰まりを起こさせるとともに、高湿下では乾燥時
と比較してガラス転移温度の低下が認められるため、管
状体の熱変形を招く。また硬化物のガラス転移温度が2
30℃より高いと、成形加工性に問題が生じる。
【0019】また、本発明において、熱硬化性樹脂の硬
化物は、600J/m2 〜2000J/m2 のモードI
破壊ひずみエネルギー解放率を有するか、または、4〜
15%の破断伸度を有することが必要である。硬化物の
モードI破壊ひずみエネルギー解放率が600J/m2
未満では耐衝撃性、繰り返し衝撃特性に優れた管状体と
することができず、硬化物のモードI破壊ひずみエネル
ギー解放率は大きいほど、管状体の耐衝撃性、繰り返し
衝撃特性を優れたものとすることはできるが、実際には
2000J/m2 を超えるものは得ることが困難であ
る。また、硬化物の破断伸度が4%未満では耐衝撃性、
繰り返し衝撃特性に優れた管状体とすることができず、
硬化物の破断伸度は大きいほど、管状体の耐衝撃性、繰
り返し衝撃特性を優れたものとすることはできるが、実
際には15%以上の破断伸度を示す樹脂硬化物において
は弾性率が低下することが多い。熱硬化性樹脂の硬化物
において、モードI破壊ひずみエネルギー解放率および
破断伸度をともに前記特定の範囲とすることは本発明の
目的を達成する上でより好ましい態様として推奨され
る。
【0020】本発明の目的は、上述した特性を得やすい
次のようなエポキシ樹脂組成物の硬化物をマトリックス
樹脂として用いた繊維強化プラスチック製管状体によっ
ても達成することができる。かかるエポキシ樹脂組成物
の一つは、次の構成要素[A]、[B]および[C]か
らなるエポキシ樹脂組成物である。
【0021】[A]エポキシ樹脂100重量部中、2官
能エポキシ樹脂を70重量部以上含むエポキシ樹脂 [B]ゴム相を含みエポキシ樹脂に実質的に不溶な微粒
子 [C]硬化剤 また、かかるエポキシ樹脂組成物のもう一つは、次の構
成要素[A]、[B]および[C]からなるエポキシ樹
脂組成物である。
【0022】[A]エポキシ樹脂100重量部中、2官
能エポキシ樹脂を70重量部以上含むエポキシ樹脂 [B’]ポリエステル系またはポリアミド系の熱可塑性
エラストマー [C]硬化剤 本発明でいうエポキシ樹脂の官能数は、1分子構造中の
エポキシ基の数をいう。
【0023】本発明において、構成要素[B]または構
成要素[B’]は成形物の耐衝撃性向上に寄与するが、
その効果の大きさはエポキシ樹脂の組成に依存する。具
体的には、エポキシ樹脂の硬化物の架橋密度が低いほど
耐衝撃性向上効果が大きい。しかし、硬化物の架橋密度
が低すぎると弾性率や耐熱性が低下して好ましくない。
【0024】したがって、本発明において、構成要素
[A]は、適度な硬化物架橋密度を持つ組成であること
が好ましい。硬化物の架橋密度の調整は通常1分子当た
りの官能基数(ここではエポキシ基の数を意味する)の
異なる複数種のエポキシ樹脂を配合し、その配合比率を
調整することにより行われる。
【0025】適正な硬化物架橋密度を得るためには、構
成要素[A]の主成分として2官能のエポキシ樹脂を用
いることが好ましい。バランスのとれた物性のエポキシ
樹脂硬化物を得るためには、エポキシ樹脂100重量部
中、2官能のエポキシ樹脂は70〜100重量部含まれ
る。80〜100重量部含むことがさらに好ましい。本
発明における構成要素[A]は2官能のエポキシ樹脂以
外の任意の成分として、3官能以上のエポキシ樹脂を含
むことができる。3官能以上のエポキシ樹脂としては、
その官能数があまりに大きなものを用いると、エポキシ
樹脂組成物の粘度が高くなりすぎて、強化繊維に含浸さ
せる場合に含浸しにくくなることもあるので、好ましく
は3官能以上6官能以下のエポキシ樹脂を用いるのが好
ましい。
【0026】3官能以上のエポキシ樹脂は、エポキシ樹
脂組成物の硬化物の弾性率および耐熱性を向上させるた
めに有効であるが、添加量が多いと硬化物の架橋密度が
高くなりすぎ耐衝撃性の向上が得られないことがある。
3官能以上のエポキシ樹脂は、エポキシ樹脂100重量
部中30部以下の配合が好ましい。
【0027】2官能のエポキシ樹脂と3官能以上のエポ
キシ樹脂を配合する場合は、エポキシ樹脂100重量部
中、2官能のエポキシ樹脂を70重量部以上、3官能以
上のエポキシ樹脂を1〜30部含むことが好ましく、エ
ポキシ樹脂100重量部中、2官能のエポキシ樹脂を8
0重量部以上、3官能以上のエポキシ樹脂を1〜20部
含むことがさらに好ましい。
【0028】また、本発明におけるエポキシ樹脂組成物
には、反応性希釈剤を用いてもよい。反応性希釈剤は一
般に低粘度の化合物であり、エポキシ樹脂組成物の粘度
を下げるのに有効であり、また架橋密度を低くすること
にも有効である。しかし反応性希釈剤の含有量が多い
と、弾性率および耐熱性が低下することがある。よって
反応性希釈剤を用いる場合には、エポキシ樹脂100重
量部中30部以下含むことが好ましい。
【0029】エポキシ樹脂組成物の硬化物の架橋密度を
適正化する別の基準として、構成要素[A]のエポキシ
当量を用いることができる。構成要素[A]のエポキシ
当量は、その質量(g)を、その中に含まれるエポキシ
基のモル数で割った値である。これは、滴定あるいは配
合する各エポキシ樹脂原料のそれぞれのエポキシ当量か
ら計算によって求めることができる。
【0030】優先権を主張する特願平7−181771
号明細書には、エポキシ樹脂100重量部中、2官能エ
ポキシ樹脂を80重量部以上含有するエポキシ樹脂組成
物が記載されている。同明細書に記載された市販の各エ
ポキシ樹脂原料のエポキシ当量から計算によって求めた
エポキシ樹脂全体としてのエポキシ当量は168〜92
5である。
【0031】構成要素[A]のエポキシ樹脂全体として
のエポキシ当量が大きいと、硬化物の架橋密度は小さく
なるため、構成要素[A]のエポキシ当量は250以上
が好ましい。一方、構成要素[A]のエポキシ当量が大
きすぎると、弾性率、耐熱性が低下したり、粘度が高く
なりすぎたりすることがあるため、構成要素[A]のエ
ポキシ当量は250〜400であることが好ましい。
【0032】構成要素[A]に用いられる2官能エポキ
シ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ
樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェニル型
エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペ
ンタジエン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹
脂、あるいはこれらの組合せが好適に用いられる。
【0033】このようなビスフェノール型エポキシ樹脂
としては、例えば、ビスフェノールA型として“エピコ
ート”828、“エピコート”1001、“エピコー
ト”1004(油化シェルエポキシ(株)製)や“エポ
トート”YD128(東都化成(株)製)、“エピクロ
ン”840、“エピクロン”850、“エピクロン”8
55、“エピクロン”860、“エピクロン”1050
(大日本インキ化学工業(株)製)、“スミエポキシ”
ELA128(住友化学(株)製)、DER331(ダ
ウケミカル社製)等、市販されているものが使用でき
る。またビスフェノールF型として、“エピクロン”8
30(大日本インキ化学工業(株)製)、“エピコー
ト”807(油化シェルエポキシ(株)製)、ビフェニ
ル型エポキシ樹脂として、YX4000(油化シェルエ
ポキシ(株)製)、ナフタレン型エポキシ樹脂として、
HP−4032(大日本インキ化学工業(株)製)、ジ
シクロペンタジエン型エポキシ樹脂として、EXA−7
200LL(大日本インキ化学工業(株)製)、フルオ
レン型エポキシ樹脂として、EPON HPT1079
(シェル社製)等がある。
【0034】構成要素[A]に用いる2官能エポキシ樹
脂としては、エポキシ樹脂組成物の粘度あるいはエポキ
シ当量を制御するため、低分子量で低エポキシ当量の液
状の2官能エポキシ樹脂と、高分子量で高エポキシ当量
の固形状の2官能エポキシ樹脂とを併用することが好ま
しい。
【0035】液状の2官能エポキシ樹脂としては平均分
子量が200〜600またはエポキシ当量100〜30
0の範囲のものが好ましく、さらには平均分子量が30
0〜400またはエポキシ当量150〜200のものが
好ましい。固形状の2官能エポキシ樹脂としては平均分
子量が700〜10000またはエポキシ当量350〜
5000の範囲のものが好ましく、さらには平均分子量
が800〜4000またはエポキシ当量400〜200
0のものが好ましい。
【0036】3官能以上の多官能性エポキシ樹脂を配合
する場合は、例えば、ノボラック型エポキシ樹脂、テト
ラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジ
ルアミノフェノール、テトラグリシジルアミンのような
グリシジルアミン型エポキシ樹脂、テトラキス(グリシ
ジルオキシフェニル)エタンやトリス(グリシジルオキ
シ)メタンのようなグリシジルエーテル型エポキシ樹
脂、あるいはこれらの組合せが好適に用いられる。
【0037】フェノールノボラック型エポキシ樹脂とし
ては、“エピコート”152、“エピコート”154
(油化シェルエポキシ(株)製)、DER438(ダウ
ケミカル社製)、“アラルダイト”EPN1138、
“アラルダイト”EPN1139(チバガイギー社製)
等の商品名で市販されているものを用いることができ
る。構成要素[B]としては、ゴム相を含みエポキシ樹
脂に不溶な微粒子が用いられる。ゴム相を含みエポキシ
樹脂に不溶な微粒子をエポキシ樹脂に配合した樹脂組成
物は、微粒子がエポキシ樹脂に不溶なため、成形後の硬
化物のガラス転移温度は微粒子を配合しない樹脂組成物
と同等なガラス転移温度、つまり耐熱性を示す。
【0038】ゴム相を含みエポキシ樹脂に不溶な微粒子
としては、例えば、ゴム相のみからなる架橋ゴム粒子、
ゴム相とゴムでない樹脂の相からなるコア/シェルポリ
マーなどが挙げられる。
【0039】架橋ゴム粒子としては、例えば、不飽和化
合物、官能基を有する不飽和化合物、架橋性モノマー等
を共重合して得られる架橋ゴム状ランダム共重合体から
なる粒子があげられる。
【0040】不飽和化合物としては、例えば、ブタジエ
ン、ジメチルブタジエン、イソプレン、クロロプレンお
よびこれらの誘導体などの共役ジエン化合物、(メタ)
アクリル酸メチル(メタ)アクリル酸プロピル、(メ
タ)アクリル酸ブチルなどの(メタ)アクリル酸エステ
ル類、その他オレフィン、芳香族ビニル等の不飽和炭化
水素化合物などが例示することができる。
【0041】不飽和化合物の官能基としては、例えば、
カルボキシル基、エポキシ基、水酸基、およびアミノ基
等があげられるが、エポキシ樹脂と硬化剤からなる樹脂
組成物と適度の反応を有する点から、カルボキシル基、
酸無水物基、およびエポキシ基が好ましい。
【0042】また、架橋性モノマーの例としては、ジビ
ニルベンゼン、ジアリルフタレート、エチレングリコー
ルジメタアクリレートなどの分子内に重合性二重結合を
複数個有する化合物をあげることができる。
【0043】これらの重合は、例えば、乳化重合法、懸
濁重合法、溶液重合法等の従来公知の各種重合法により
行われる。ここで乳化重合法とは、従来より知られた方
法が適用できる。例えば、数種の不飽和化合物を含むモ
ノマー、あるいは必要に応じて架橋モノマーを、重合開
始剤として過酸化物触媒などのラジカル重合開始剤を用
い、乳化剤としてアニオン系、カチオン系、ノニオン系
および両性の界面活性剤のいずれかをまたはその混合物
を用い、メルカプタン、ハロゲン化炭化水素などの分子
量調製剤の存在下において、ある温度で乳化重合を行
い、所定の重合転化率に達した後、反応停止剤を添加し
て重合反応を停止させ、次いで重合系の未反応モノマー
を水蒸気蒸留などで除去することによって共重合体のラ
テックスを得る方法である。
【0044】このような架橋ゴム粒子としては、例え
ば、XER−91(日本合成ゴム工業(株)製)、CX
−MNシリーズ(日本触媒(株)製)、YR−500シ
リーズ(東都化成(株)製)など、市販されているもの
も使用できる。
【0045】コア/シェルポリマーは、通常コア相とシ
ェル相からなる球状微粒子で、単にコアとシェルの二重
構造からなるものあるいはソフトコア、ハードシェル、
ソフトシェルおよびハードシェル構造のように多重構造
からなるマルチコア/シェルポリマー等が知られてい
る。これらのうち、コアがエラストマー系材料からなる
ソフトコア、その上からシェル成分を被覆し、さらに重
合することにより得られるハードシェルからなる構造を
有するものは、他の構造のものに比べエポキシ樹脂への
分散性が良好なため好適に用いられる。
【0046】コア物質としては、例えば、ポリブタジエ
ン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリブチ
ルアクリレート、スチレン−ブタジエンポリマー、エチ
レン−プロピレンポリマー等が用いられ、シェル物質と
しては、例えば、ポリスチレン、ポリアクリロニトリ
ル、ポリアクリレート、ポリメタアクリレート、ポリメ
チルメタアクリレート等が用いられる。
【0047】コア/シェルポリマーは、コア成分の含有
量が10〜90重量%で、シェル成分の含有量が90〜
10重量%の範囲にあることが好ましい。コア成分の含
有量が10重量%未満では十分な耐衝撃性改良効果が得
られないことがあり、コア成分の含有量が90重量%を
超えるとコアをシェルで完全に被覆することができなく
なり、エポキシ樹脂と混合した際に、樹脂粘度が経時的
に増大したり、耐衝撃性向上効果にばらつきが生じたり
することがある。
【0048】コア/シェルポリマーは、米国特許第4,
419,496号公報、ヨーロッパ特許45,357号
公報、特開昭55−94917号公報に開示された方法
により製造され得る。
【0049】またコア/シェルポリマーは、例えば、パ
ラロイドEXL−2655(呉羽化学工業(株)製)、
TR2122(武田薬品工業(株)製)、EXL−26
11、EXL−3387(Rohm&Haas社製)な
ど、市販されているものも使用できる。以上のようなゴ
ム相を含みエポキシ樹脂に不溶な微粒子は、複数の品種
を組み合わせて用いても構わない。
【0050】また、以上のようなゴム相を含みエポキシ
樹脂に不溶な微粒子の粒子径は、好ましくは10μm以
下、より好ましくは5μm以下のものが用いられる。粒
子径が10μmより大きいと、強化繊維にマトリックス
樹脂を含浸させる際に、微粒子が均一に分散されずに不
均一な成形物となることがある。また、あまりに粒子径
の小さな粒子は得るのが困難なことがあったり、粒子径
の小さな微粒子が凝集して均一に分散することが困難な
こともあるので、好ましくは0.01μm以上であるの
が良い。
【0051】本発明において、構成要素[B’]として
用いられるポリエステル系またはポリアミド系の熱可塑
性エラストマーとは、結晶性のハードセグメント成分と
非晶性のソフトセグメント成分からなるブロック共重合
体型の熱可塑性エラストマーのうち、ハードセグメント
がポリエステルまたはポリアミド構造のものである。ハ
ードセグメント成分の好ましい構造の例としては、ポリ
エステルである一般式(I)、ポリアミドである一般式
(II)および(III )があげられる。
【0052】
【化1】
【化2】
【化3】 式中R1 は2価の芳香族基であり、R2 は炭素数2〜4
のアルキレン基を表す。R1 の好ましい具体例として
は、p−フェニレン基、m−フェニレン基が、R2 の好
ましい具体例としてはエチレン基、テトラエチレン基が
あげられる。
【0053】式中R3 およびR4 は炭素数4〜10のア
ルキレン基を表す。R3 の好ましい具体例としてはテト
ラメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、
デカメチレン基が、R4 の好ましい具体例としてはテト
ラメチレン基、ヘキサメチレン基があげられる。
【0054】式中R5 は炭素数3〜12のアルキレン基
を表す。R5 の具体例としてはトリメチレン基、ペンタ
メチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基があ
げられる。
【0055】ソフトセグメントとしては、脂肪族ポリエ
ーテルまたは脂肪族ポリエステルを含む構造が適してい
る。好ましいソフトセグメントの構造の例としては一般
式(IV)〜(VII )があげられる。
【0056】
【化4】
【化5】
【化6】
【化7】 式中R6 は2価の芳香族基または炭素数4〜12のアル
キレン基を表し、R7は炭素数2〜4のアルキレンを表
す。R6 の好ましい具体例としてはp−フェニレン基、
m−フェニレン基、テトラメチレン基、デカメチレン基
が、R7 の好ましい具体例としてはエチレン基、プロピ
レン基、テトラエチレン基があげられる。
【0057】式中R8 は炭素数4〜12のアルキレン基
を表す。R7 の好ましい具体例としてはヘプタメチレン
基があげられる。
【0058】式中R9 は炭素数4〜12のアルキレン基
を表し、R10は炭素数2〜12のアルキレン基を表す。
9 の好ましい具体例としてはテトラメチレン基、オク
タメチレン基、デカメチレン基が、R10の好ましい具体
例としてはエチレン基、テトラエチレン基があげられ
る。
【0059】式中R11は炭素数4〜12のアルキレン基
を表し、R12、 R13は炭素数2〜4のアルキレン基を表
す。R11の好ましい具体例としてはテトラメチレン基、
ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、デカメチレン基
が、R12の好ましい具体例としてはエチレン基、トリメ
チレン基、プロピレン基が、R13の好ましい具体例とし
てはエチレン基、プロピレン基、テトラエチレン基があ
げられる。
【0060】また、これらの他の共重合成分や構造を含
むことも可能である。
【0061】以上のような構造の熱可塑性エラストマー
は公知の方法で合成される。代表的なものをあげると、
特公昭48−4115号公報、特公昭48−4116号
公報、特開昭47−25295号公報、特開昭48−2
9896号公報、特開昭48−19696号公報、特開
昭48−29896号公報、特開昭50−159586
号公報、特開昭51−111894号公報、特開昭51
−127198号公報、特開昭51−144490号公
報、特開昭52−45693号公報、特開昭55−14
7546号公報、特開昭55−133424号公報、特
開平3−47835号公報記載の方法等である。
【0062】また、ポリエステル系熱可塑性エラストマ
ーとしては、例えば、ハイトレル(東レ・デュポン
(株)製)、ペルプレン(東洋紡績(株)製)、グリラ
ックスE(大日本インキ化学工業(株)製)、LOMO
D(ジェネラル・エレクトリックス社製)など市販され
ているものが使用できる。また、ポリアミド系熱可塑性
エラストマーとしては、例えば、ペバックス(アトケム
社製)、ダイアミド−PAE(ダイセル・ヒュルス社
製)、UBE−PAE(宇部興産(株)製)、グリラッ
クス−A(大日本インキ化学工業(株)製)など市販さ
れているものが使用できる。
【0063】もちろん、これらのポリエステル系または
ポリアミド系の熱可塑性エラストマーは複数の品種を組
み合わせて使用することもできる。
【0064】本発明において、構成要素[B]や構成要
素[B’]は、エポキシ樹脂100重量部に対し、1〜
20重量部の範囲含有せしめるのが好ましい。1重量部
よりも少ないと管状体の耐衝撃性改良の効果が少なく、
また20重量部より多いと得られる樹脂組成物の粘度が
高くなりすぎ強化繊維に含浸させることが困難となる場
合もある。
【0065】本発明において、構成要素[C]に用いら
れる硬化剤としては、ジアミノジフェニルメタン、ジア
ミノジフェニルスルホンのような芳香族アミン、脂肪族
アミン、イミダゾール誘導体、ジシアンジアミド、テト
ラメチルグアニジン、チオ尿素付加アミン、メチルヘキ
サヒドロフタル酸無水物のようなカルボン酸無水物、カ
ルボン酸ヒドラジド、カルボン酸アミドポリフェノール
化合物、ノボラック樹脂、ポリメルカプタン、三フッ化
ホウ素エチルアミン錯体のようなルイス酸錯体などがあ
げられる。
【0066】また、これらの硬化剤をマイクロカプセル
化したものも、プリプレグの保存安定性を高めるため
に、好適に用いることができる。
【0067】これらの硬化剤には、硬化活性を高めるた
めに適当な硬化促進剤を組み合わせることができる。好
ましい例としては、ジシアンジアミドに3−(3,4−
ジクロロフェニル)−1,1−ジメチル尿素(DCM
U)などの尿素誘導体、あるいはイミダゾール誘導体を
硬化促進剤として組み合わせる例、カルボン酸無水物や
ノボラック樹脂に第三アミンを硬化促進剤として組み合
わせる例などがあげられる。
【0068】また、前記エポキシ樹脂と硬化剤、あるい
はそれらの一部を予備反応させたものを組成物中に配合
することもできる。この方法は、粘度調節や保存安定性
向上に有効である場合がある。
【0069】かかるエポキシ樹脂組成物には、組成物の
粘度制御やプリプレグの取り扱い性制御を目的に熱可塑
性樹脂を配合しても構わない。エポキシ樹脂との相溶
性、成形物の物性へ悪影響を及ぼさない等の理由から、
好ましい例としては、ポリビニルホルマール、ポリビニ
ルブチラール、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、
ポリエーテルイミドなどがある。またこれらの樹脂を2
種類以上混合しても構わない。
【0070】本発明の繊維強化プラスチック製管状体
は、強化繊維に未硬化のマトリックス樹脂を含浸させた
プリプレグシートを用い、パターンに裁断し、積層後、
積層物に圧力を付与しながら樹脂を加熱硬化させる方法
により製造できる。
【0071】圧力を付与する方法にはシートワインディ
ング成形、内圧成形などがあり、いずれの方法も利用で
きる。シートワインディング法は、マンドレルなどの芯
金にプリプレグシートを巻いて成型する方法であり、具
体的にはマンドレルにプリプレグを巻き付け、プリプレ
グがマンドレルから剥離しないように固定するために、
および、テープの熱収縮を利用してプリプレグに成形圧
力を付与するために、プリプレグの外側にフィルム・テ
ープ(ラッピングテープ)を巻き付け、樹脂を加熱硬化
させた後、マンドレルを抜き去って成形体を得る方法で
ある。また内圧成形法は、熱可塑性樹脂のチューブなど
の内圧付与体にプリプレグシートを巻き付けたプリフォ
ームを金型中にセットし、次いで内圧付与体に高圧の気
体を導入して圧力をかけると同時に金型を加熱し成型す
る方法である。
【0072】また本発明の繊維強化プラスチック製管状
体は、強化繊維のロービングに未硬化のマトリックス樹
脂を含浸させたヤーンプリプレグ、あるいはプリプレグ
シートを細幅にスリットしたスリットテーププリプレグ
をマンドレルに巻き付け、加熱硬化させた後、マンドレ
ルを抜き去って製造しても良い。その際、必要に応じて
加圧も併用できる。
【0073】さらに本発明の繊維強化プラスチック製管
状体は、中間基材であるプリプレグを用いなくとも、フ
ィラメントワインディング成形して製造してもよい。フ
ィラメントワインディング成形は強化繊維のロービング
に樹脂を含浸させ、張力を保ったままマンドレルに巻き
付け、樹脂を加熱硬化させた後、マンドレルを抜き去っ
て成形体を得る方法である。
【0074】このようにして成形された管状体は、必要
に応じて表面を研削し、塗装をほどこされる。
【0075】種々の成型法により得られた管状体は、耐
衝撃性、繰り返し衝撃特性に優れるため、ゴルフクラブ
シャフト、釣竿、野球バット、テニスやバトミントン等
のラケット、ホッケー等のスティック、スキーポール、
バレーボールの支柱のようなスポーツ用具部材、あるい
は航空機部品、トラス材、刈り払い機シャフト、杖、プ
ロペラシャフトなどとして利用される。特に高耐衝撃性
や高繰り返し衝撃特性が求められるゴルフクラブシャフ
トおよび釣竿に好適である。
【0076】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明を具体的に説明
する。
【0077】(実施例1) (1)マトリックス樹脂組成物の調製 下記原料をニーダーを用いて混練し、マトリックス樹脂
組成物を調製した。
【0078】 ビスフェノールA型エポキシ樹脂 34重量部 (油化シェルエポキシ(株)製、“エピコート”828) ビスフェノールA型エポキシ樹脂 51重量部 (油化シェルエポキシ(株)製、“エピコート”1001) フェノールノボラック型エポキシ樹脂 15重量部 (油化シェルエポキシ(株)製、“エピコート”154) ゴム微粒子 7重量部 (呉羽化学工業(株)製、“パラロイド”EXL2655) ジシアンジアミド 4重量部 DCMU 4重量部 (2)樹脂硬化物の物性測定 上記樹脂組成物を135℃で2時間硬化して厚さ6mm
および2mmの樹脂硬化物の板を作製した。
【0079】DSCにより昇温速度40℃/分で樹脂硬
化物のガラス転移温度を測定したところ、130℃であ
った。
【0080】樹脂硬化物より幅12.7cm、厚み6m
mの試験片を切り出し、ASTMD5045−91に従
いSENB試験によってモードIの応力拡大係数を求め
た。さらに幅10mm、長さ10cm、厚み2mmの試
験片を切り出し、ポアッソン比、引張弾性率を求めた。
【0081】モードI破壊ひずみエネルギー解放率は、
得られた応力拡大係数とポアッソン比、引張弾性率から
計算した。モードI破壊ひずみエネルギー解放率は11
60J/m2 であった。
【0082】また、樹脂硬化物よりJIS−K7113
に従い、小型1(1/2)号形試験片を切り出し、破断
伸度を求めたところ6.6%であった。
【0083】(3)プリプレグの調製 上記樹脂組成物をリバースロールコーターを用いて離型
紙上に塗布して樹脂フィルムを作製した。次に一方向に
配列させた炭素繊維“トレカ”T700S(東レ製)と
樹脂フィルムを重ね、加熱加圧により樹脂を含浸させ炭
素繊維の目付が150g/m2 、 マトリックス樹脂の重
量分率が33%の一方向プリプレグを作製した。以下、
これをプリプレグAという。
【0084】また、一方向に配列させた炭素繊維“トレ
カ”M46J(東レ製)と樹脂フィルムを重ね、加熱加
圧により樹脂を含浸させ炭素繊維の目付が120g/m
2 、マトリックス樹脂の重量分率が33%の一方向プリ
プレグを作製した。以下、これをプリプレグBという。
【0085】(4)ゴルフクラブシャフトの作製 先端の径が6mmφ、手元径が13mmφ、長さが10
00mmのテーパー付きマンドレルにプリプレグBを所
定の寸法にカットし、その繊維方向がマンドレル軸方向
に対して+45゜になるように1層巻き付け、次に同プ
リプレグBを−45゜になるように1層巻き付け、次に
同プリプレグBを+45゜になるように1層巻き付け、
次に同プリプレグBを−45゜になるように1層巻き付
け、次にプリプレグAを所定の寸法にカットし、その繊
維方向がマンドレル軸方向と同じ(円筒軸方向に対して
0゜の角度)になるように4層巻き付けた。次に耐熱性
フィルム・テープ(ラッピングテープ)を巻き付け、1
35℃で2時間加熱して成形した。マンドレルを抜き取
り、表面を研削することによりゴルフクラブシャフトを
得た。
【0086】得られたゴルフクラブシャフトから外径
8.5mmの点を中心として、軸方向に長さ80mmの
試験片を切り出し(第1、2図)、ハンマー振り上げ角
135゜、秤量300kg・cmで、軸方向に垂直な方
向から衝撃を与えて、シャルピー衝撃試験を行った。測
定の方法は第4図に示すように中央荷重とし、スパン間
40mmで行った。シャルピー衝撃値は22.6kJ/
2 であった。
【0087】樹脂硬化物のガラス転移温度およびモード
I破壊ひずみエネルギー解放率、破断伸度、成形物のシ
ャルピー衝撃値を表1に示す。
【0088】(実施例2) (1)マトリックス樹脂組成物の調製 下記原料をニーダーを用いて混練し、マトリックス樹脂
組成物を調製した。
【0089】 ビスフェノールA型エポキシ樹脂 34重量部 (油化シェルエポキシ(株)製、“エピコート”828) ビスフェノールA型エポキシ樹脂 51重量部 (油化シェルエポキシ(株)製、“エピコート”1001) フェノールノボラック型エポキシ樹脂 15重量部 (油化シェルエポキシ(株)製、“エピコート”154) ゴム微粒子 7重量部 (日本合成ゴム(株)製、XER−91) ジシアンジアミド 4重量部 DCMU 4重量部 (2)樹脂硬化物の物性測定 実施例1と同様の方法で樹脂硬化物の板を作製した。樹
脂硬化物のガラス転移温度は133℃、モードI破壊ひ
ずみエネルギー解放率は1520J/m2 、破断伸度は
6.7%であった(表1参照)。
【0090】(3)プリプレグの調製 実施例1と同様の方法でプリプレグを作製した。
【0091】(4)ゴルフクラブシャフトの作製 実施例1と同様の方法でゴルフクラブシャフトを作製し
た。成形物のシャルピー衝撃値は24.1kJ/m2
あった(表1参照)。
【0092】(実施例3) (1)マトリックス樹脂組成物の調製 下記原料をニーダーを用いて混練し、マトリックス樹脂
組成物を調製した。
【0093】 ビスフェノールA型エポキシ樹脂 34重量部 (油化シェルエポキシ(株)製、“エピコート”828) ビスフェノールA型エポキシ樹脂 51重量部 (油化シェルエポキシ(株)製、“エピコート”1001) フェノールノボラック型エポキシ樹脂 15重量部 (油化シェルエポキシ(株)製、“エピコート”154) ポリアミド系熱可塑性エラストマー 7重量部 (アトケム社製、“ペバックス”4033) ジシアンジアミド 4重量部 DCMU 4重量部 (2)樹脂硬化物の物性測定 実施例1と同様の方法で樹脂硬化物の板を作製した。樹
脂硬化物のガラス転移温度は132℃、モードI破壊ひ
ずみエネルギー解放率は766J/m2 、破断伸度は
7.1%であった(表1参照)。
【0094】(3)プリプレグの調製 実施例1と同様の方法でプリプレグを作製した。
【0095】(4)ゴルフクラブシャフトの作製 実施例1と同様の方法でゴルフクラブシャフトを作製し
た。成形物のシャルピー衝撃値は22.9kJ/m2
あった(表1参照)。
【0096】(実施例4) (1)マトリックス樹脂組成物の調製 下記原料をニーダーを用いて混練し、マトリックス樹脂
組成物を調製した。
【0097】 ビスフェノールA型エポキシ樹脂 40重量部 (油化シェルエポキシ(株)製、“エピコート”828) ビスフェノールA型エポキシ樹脂 60重量部 (油化シェルエポキシ(株)製、“エピコート”1001) ポリアミド系熱可塑性エラストマー 7重量部 (アトケム社製、“ペバックス”4033) ジシアンジアミド 4重量部 DCMU 4重量部 (2)樹脂硬化物の物性測定 実施例1と同様の方法で樹脂硬化物の板を作製した。樹
脂硬化物のガラス転移温度は122℃、モードI破壊ひ
ずみエネルギー解放率は940J/m2 、破断伸度は
7.9%であった(表1参照)。
【0098】(3)プリプレグの調製 実施例1と同様の方法でプリプレグを作製した。
【0099】(4)ゴルフクラブシャフトの作製 実施例1と同様の方法でゴルフクラブシャフトを作製し
た。成形物のシャルピー衝撃値は23.7kJ/m2
あった(表1参照)。
【0100】(実施例5) (1)マトリックス樹脂組成物の調製 下記原料をニーダーを用いて混練し、マトリックス樹脂
組成物を調製した。
【0101】 ビスフェノールA型エポキシ樹脂 30重量部 (油化シェルエポキシ(株)製、“エピコート”828) ビスフェノールA型エポキシ樹脂 35重量部 (油化シェルエポキシ(株)製、“エピコート”1001) フェノールノボラック型エポキシ樹脂 35重量部 (油化シェルエポキシ(株)製、“エピコート”154) ポリビニルホルマール樹脂 10重量部 (チッソ(株)製、“ビニレック”K) ジシアンジアミド 4重量部 DCMU 4重量部 (2)樹脂硬化物の物性測定 実施例1と同様の方法で樹脂硬化物の板を作製した。樹
脂硬化物のガラス転移温度は135℃、モードI破壊ひ
ずみエネルギー解放率は303J/m2 、破断伸度は
5.3%であった(表2参照)。
【0102】(3)プリプレグの調製 実施例1と同様の方法でプリプレグを作製した。
【0103】(4)ゴルフクラブシャフトの作製 実施例1と同様の方法でゴルフクラブシャフトを作製し
た。成形物のシャルピー衝撃値は22.1kJ/m2
あった(表2参照)。
【0104】(実施例6) (1)マトリックス樹脂組成物の調製 下記原料をニーダーを用いて混練し、マトリックス樹脂
組成物を調製した。
【0105】 ビスフェノールA型エポキシ樹脂 34重量部 (油化シェルエポキシ(株)製、“エピコート”828) ビスフェノールA型エポキシ樹脂 51重量部 (油化シェルエポキシ(株)製、“エピコート”1001) フェノールノボラック型エポキシ樹脂 15重量部 (油化シェルエポキシ(株)製、“エピコート”154) ゴム微粒子 7重量部 (呉羽化学工業(株)製、“パラロイド”EXL2655) ポリビニルホルマール樹脂 5重量部 (チッソ(株)製、“ビニレック”K) ジシアンジアミド 4重量部 DCMU 4重量部 (2)樹脂硬化物の物性測定 実施例1と同様の方法で樹脂硬化物の板を作製した。樹
脂硬化物のガラス転移温度は129℃、モードI破壊ひ
ずみエネルギー解放率は1650J/m2 、破断伸度は
7.7%であった(表2参照)。
【0106】(3)プリプレグの調製 実施例1と同様の方法でプリプレグを作製した。
【0107】(4)ゴルフクラブシャフトの作製 実施例1と同様の方法でゴルフクラブシャフトを作製し
た。成形物のシャルピー衝撃値は24.6kJ/m2
あった(表2参照)。
【0108】(比較例1) (1)マトリックス樹脂組成物の調製 下記原料をニーダーを用いて混練し、マトリックス樹脂
組成物を調製した。
【0109】 ビスフェノールA型エポキシ樹脂 30重量部 (油化シェルエポキシ(株)製、“エピコート”828) ビスフェノールA型エポキシ樹脂 35重量部 (油化シェルエポキシ(株)製、“エピコート”1001) フェノールノボラック型エポキシ樹脂 35重量部 (油化シェルエポキシ(株)製、“エピコート”154) ジシアンジアミド 4重量部 DCMU 4重量部 (2)樹脂硬化物の物性測定 実施例1と同様の方法で樹脂硬化物の板を作製した。樹
脂硬化物のガラス転移温度は130℃、モードI破壊ひ
ずみエネルギー解放率は298J/m2 、破断伸度は
3.6%であった(表2参照)。
【0110】(3)プリプレグの調製 上記樹脂を用いて、実施例1と同様の方法でプリプレグ
を作製した。
【0111】(4)ゴルフクラブシャフトの作製 実施例1と同様の方法でゴルフクラブシャフトを作製し
た。成形物のシャルピー衝撃値は20.7kJ/m2
あった(表2参照)。
【0112】(比較例2) (1)マトリックス樹脂組成物の調製 下記原料をニーダーを用いて混練し、マトリックス樹脂
組成物を調製した。
【0113】 ビスフェノールA型エポキシ樹脂 40重量部 (油化シェルエポキシ(株)製、“エピコート”828) ビスフェノールA型エポキシ樹脂 60重量部 (油化シェルエポキシ(株)製、“エピコート”1001) 液状ゴム 10重量部 (大日本インキ化学工業(株)製、“エピクロン”TSR−601) ジシアンジアミド 4重量部 DCMU 4重量部 (2)樹脂硬化物の物性測定 実施例1と同様の方法で樹脂硬化物の板を作製した。樹
脂硬化物のガラス転移温度は108℃、モードI破壊ひ
ずみエネルギー解放率は964J/m2 、破断伸度は
5.0%であった(表2参照)。
【0114】(3)プリプレグの調製 上記樹脂を用いて、実施例1と同様の方法でプリプレグ
を作製した。
【0115】(4)ゴルフクラブシャフトの作製 先端の径が6mmφ、手元径が13mmφ、長さが10
00mmのテーパー付きマンドレルにプリプレグBを所
定の寸法にカットし、その繊維方向がマンドレル軸方向
に対して+45゜になるように1層巻き付け、次に同プ
リプレグBを−45゜になるように1層巻き付け、次に
同プリプレグBを+45゜になるように1層巻き付け、
次に同プリプレグBを−45゜になるように1層巻き付
け、次にプリプレグAを所定の寸法にカットし、その繊
維方向がマンドレル軸方向と同じ(円筒軸方向に対して
0゜の角度)になるように4層巻き付けた。次に耐熱性
フィルム・テープ(ラッピングテープ)を巻き付け、1
35℃で2時間加熱して成形した。マンドレルを抜き取
り、表面の研削を行ったが、研磨機が目詰まりを起こし
困難であった。
【0116】実施例1と同様の方法でシャルピー衝撃試
験試験を行った。成形物のシャルピー衝撃値は23.1
kJ/m2 であった(表2参照)。
【0117】
【表1】
【表2】 (実施例7) (1)プリプレグの調製 実施例1で調製した樹脂組成物をリバースロールコータ
ーを用いて離型紙上に塗布して樹脂フィルムを作製し
た。次に一方向に配列させた炭素繊維“トレカ”M40
J(東レ製)と樹脂フィルムを重ね、加熱加圧により樹
脂を含浸させ炭素繊維の目付が100g/m2 、 マトリ
ックス樹脂の重量分率が33%の一方向プリプレグを作
製した。
【0118】(2)釣竿の作製 上記のプリプレグを所定の寸法にカットし、その繊維方
向がマンドレル軸方向に対して90゜になるように1層
巻き付け、次に同プリプレグをその繊維方向がマンドレ
ル軸方向と同じ(円筒軸方向に対して0゜の角度)にな
るように1層巻き付け、次に同プリプレグを90゜にな
るように1層巻き付け、次に同プリプレグをその繊維方
向がマンドレル軸方向と同じになるように1層巻き付け
た。次に耐熱性フィルム・テープ(ラッピングテープ)
を巻き付け、135℃で2時間加熱して成形した。マン
ドレルを抜き取り、表面を研削することにより釣竿を得
た。
【0119】得られた釣竿から外径10mmの点を中心
として、軸方向に長さ80mmの試験片を切り出し(第
4、5図)、ハンマー振り上げ角135゜、秤量300
kg・cmで、軸方向に垂直な方向から衝撃を与えて、
シャルピー衝撃試験を行った。測定の方法は第7図に示
すように中央荷重とし、スパン間40mmで行った。シ
ャルピー衝撃値は9.1kJ/m2 であった。
【0120】樹脂硬化物のガラス転移温度およびモード
I破壊ひずみエネルギー解放率、破断伸度、成形物のシ
ャルピー衝撃値を表3に示す。
【0121】(比較例3) (1)プリプレグの調製 比較例1で調製した樹脂を用いて、実施例7と同様の方
法でプリプレグを作製した。
【0122】(2)釣竿の作製 実施例7と同様の方法で釣竿を作製した。成形物のシャ
ルピー衝撃値は8.3kJ/m2 であった(表3参
照)。
【0123】
【表3】
【0124】
【発明の効果】本発明の繊維強化プラスチック製管状体
により、耐衝撃性、繰り返し疲労特性に極めて優れた管
状体を提供できる。しかも、従来の繊維強化プラスチッ
ク製管状体と同程度の耐衝撃性を得る場合に、使用する
材料の使用量が少なくできるので、より軽量な管状体と
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ゴルフクラブシャフトからシャルピー衝撃強度
測定試験片を切り出すための説明図である。
【図2】ゴルフクラブシャフトから切り出したシャルピ
ー衝撃強度測定試験片の側面図である。
【図3】図2におけるA−A’での断面図である。
【図4】釣竿からシャルピー衝撃強度測定試験片を切り
出すための説明図である。
【図5】釣竿から切り出したシャルピー衝撃強度測定試
験片の側面図である。
【図6】図5におけるA−A’での断面図である。
【図7】シャルピー衝撃強度の測定方法を説明するため
の概略図である。
【符号の説明】
1:ゴルフクラブシャフト 2:試験片 3:ハンマー 4:釣竿
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 63:00 B29L 23:00

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強化繊維とマトリックス樹脂とからなる
    繊維強化プラスチック製管状体において、マトリックス
    樹脂が、ガラス転移温度を120℃〜230℃とし、モ
    ードI破壊ひずみエネルギー解放率を600〜2000
    J/m2 とする熱硬化性樹脂硬化物であることを特徴と
    する繊維強化プラスチック製管状体。
  2. 【請求項2】 強化繊維とマトリックス樹脂とからなる
    繊維強化プラスチック製管状体において、マトリックス
    樹脂が、ガラス転移温度を120℃〜230℃とし、破
    断伸度を4〜15%とする熱硬化性樹脂硬化物であるこ
    とを特徴とする繊維強化プラスチック製管状体。
  3. 【請求項3】 熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂であること
    を特徴とする請求項1または2記載の繊維強化プラスチ
    ック製管状体。
  4. 【請求項4】 強化繊維とマトリックス樹脂とからなる
    繊維強化プラスチック製管状体において、マトリックス
    樹脂が、次の構成要素[A]、[B]および[C]から
    なるエポキシ樹脂組成物の硬化物であることを特徴とす
    る繊維強化プラスチック製管状体。 [A]エポキシ樹脂100重量部中、2官能エポキシ樹
    脂を70重量部以上含むエポキシ樹脂 [B]ゴム相を含みエポキシ樹脂に実質的に不溶な微粒
    子 [C]硬化剤
  5. 【請求項5】 強化繊維とマトリックス樹脂とからなる
    繊維強化プラスチック製管状体において、マトリックス
    樹脂が、次の構成要素[A]、[B]および[C]から
    なるエポキシ樹脂組成物の硬化物であることを特徴とす
    る繊維強化プラスチック製管状体。 [A]エポキシ樹脂100重量部中、2官能エポキシ樹
    脂を70重量部以上含むエポキシ樹脂 [B’]ポリエステル系またはポリアミド系の熱可塑性
    エラストマー [C]硬化剤
  6. 【請求項6】 構成要素[A]が、さらに3官能以上の
    エポキシ樹脂をエポキシ樹脂100重量部に対して1〜
    30重量部含むことを特徴とする請求項4または5記載
    の繊維強化プラスチック製管状体。
  7. 【請求項7】 構成要素[A]が、エポキシ樹脂100
    重量部中、2官能エポキシ樹脂を80重量部以上含むエ
    ポキシ樹脂である請求項4または5記載の繊維強化プラ
    スチック製管状体。
  8. 【請求項8】 構成要素[A]が、さらに3官能以上の
    エポキシ樹脂をエポキシ樹脂100重量部に対して1〜
    20重量部含むことを特徴とする請求項7記載の繊維強
    化プラスチック製管状体。
  9. 【請求項9】 構成要素[A]のエポキシ樹脂のエポキ
    シ当量がエポキシ樹脂全体として250以上である請求
    項4〜8のいずれかに記載の繊維強化プラスチック製管
    状体。
  10. 【請求項10】 構成要素[A]のエポキシ樹脂のエポ
    キシ当量がエポキシ樹脂全体として250〜400であ
    る請求項4〜8のいずれかに記載の繊維強化プラスチッ
    ク製管状体。
  11. 【請求項11】 構成要素[B]が、架橋ゴムであるこ
    とを特徴とする請求項4記載の繊維強化プラスチック製
    管状体。
  12. 【請求項12】 構成要素[B]が、コア/シェルポリ
    マーであることを特徴とする請求項4記載の繊維強化プ
    ラスチック製管状体。
  13. 【請求項13】 コア/シェルポリマーが、ソフトコア
    およびハードシェルからなることを特徴とする請求項1
    2記載の繊維強化プラスチック製管状体。
  14. 【請求項14】 コア/シェルポリマーにおいて、コア
    がポリブタジエンまたはポリブチルアクリレートとし、
    シェルをアクリレートまたはメタクリレート系重合体と
    してなることを特徴とする請求項13記載の繊維強化プ
    ラスチック製管状体。
  15. 【請求項15】 構成要素[B]の粒子径が、10μm
    以下であることを特徴とする請求項4記載の繊維強化プ
    ラスチック製管状体。
  16. 【請求項16】 構成要素[B]または構成要素
    [B’]を、エポキシ樹脂100重量部に対して1〜2
    0重量部含有することを特徴とする請求項4または請求
    項5記載の繊維強化プラスチック製管状体。
  17. 【請求項17】 構成要素[B’]の熱可塑性エラスト
    マーにおけるソフトセグメントがポリエーテルであるこ
    とを特徴とする請求項5記載の繊維強化プラスチック製
    管状体。
  18. 【請求項18】 構成要素[C]がジシアンジアミドで
    あり、かつ、硬化促進剤を含むことを特徴とする請求項
    4または請求項5記載の繊維強化プラスチック製管状
    体。
  19. 【請求項19】強化繊維が炭素繊維であることを特徴と
    する請求項1〜18のいずれかに記載の繊維強化プラス
    チック製管状体。
  20. 【請求項20】管状体がゴルフクラブシャフトである請
    求項1〜19のいずれかに記載の繊維強化プラスチック
    製管状体。
  21. 【請求項21】管状体が釣竿である請求項1〜19のい
    ずれかに記載の繊維強化プラスチック製管状体。
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