JP2005298815A - エポキシ樹脂組成物、プリプレグおよび繊維強化複合材料 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物、プリプレグおよび繊維強化複合材料 Download PDF

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Abstract

【課題】
耐熱性と機械特性に優れた繊維強化複合材料を提供できるエポキシ樹脂組成物、取り扱い性良好なプリプレグ、および、耐熱性、ねじり強さに優れた繊維強化複合材料を提供すること。
【解決手段】
次の構成要素[A]、[B]、[C]を含むエポキシ樹脂組成物であって、構成要素[A]がビフェニル、ナフタレン、フルオレン、ジシクロペンタジエン、およびオキサゾリドン環から選ばれる少なくとも1つの骨格を有する1種以上のエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂組成物。
[A]エポキシ樹脂
[B]硬化剤
[C]25℃における粘度が0.001〜1Pa・sであり、環状骨格を有する反応性化合物
さらに、該エポキシ樹脂組成物と強化繊維とからなるプリプレグ、および該プリプレグを硬化せしめてなる繊維強化複合材料
【選択図】 なし

Description

本発明は、繊維強化複合材料、半導体封止剤、積層板、接着剤、塗料等に有用なエポキシ樹脂組成物、繊維強化複合材料を得るための中間基材としてのプリプレグ、およびスポーツ用途、航空宇宙用途、一般産業用途に適した炭素繊維強化複合材料、特に、ゴルフシャフト、釣り竿、自動車のプロペラシャフトなどの管状体材料に好適に用いることができる繊維強化複合材料に関するものである。
分子内にエポキシ基を有する化合物で構成されるエポキシ樹脂と、その硬化剤とからなる一液型のエポキシ樹脂組成物は、その優れた機械強度、耐薬品性、耐熱性、金属部材や強化繊維などの機材への良好な接着性などのために、塗料・舗装材料、接着剤、あるいは炭素繊維などの強化繊維と組み合わせて繊維強化複合材料用マトリックス樹脂として用いられている。
強化繊維とマトリックス樹脂とからなる繊維強化複合材料は、軽量性能と優れた強度特性のため、ゴルフシャフト、釣り竿、テニスやバトミントン等のラケット、ホッケー等のスティックなど、スポーツ用途をはじめ、航空宇宙用途、自動車・船舶、浴槽、ヘルメット等の一般産業用途などに広く用いられているが、さらなる軽量化要求に応えるため、かかる材料の強度特性を向上させる技術が必要とされている。
例えば、特定範囲の平均エポキシ当量とし、さらにその樹脂硬化物が特定範囲のガラス転移温度及びゴム状態弾性率を有するように制御されたエポキシ樹脂組成物をマトリックス樹脂として用いる手法が知られている(例えば、特許文献1参照)。しかし、かかる方法では、平均エポキシ当量を高めると耐熱性が不足しがちな傾向にあると共に、この手法だけでは更なる高性能な繊維強化複合材料への要求に対し応えきれず、かかる強度特性をさらに向上させる技術が必要であった。
また、樹脂硬化物が特定範囲の圧縮弾性率を2.4〜3.5GPaと圧縮破壊時呼び歪みを50%以上有するように制御されたエポキシ樹脂をマトリックス樹脂として用いる手法が知られている(例えば、特許文献2参照)。しかし、かかる方法では、圧縮弾性率を高めると、圧縮破壊呼び歪みもしくは耐熱性が低下する傾向にあり、耐熱性と強度特性の両立は未だ不十分な場合があった。
さらに、樹脂硬化物の圧縮降伏応力110〜140MPaと圧縮降伏呼び歪み6〜10%を有するように制御されたエポキシ樹脂をマトリックス樹脂として用いる手法が知られている(例えば、特許文献3参照)。
しかし、従来の技術では樹脂の圧縮破壊呼び歪みもしくは圧縮弾性率を高めようとすると耐熱性が低下する傾向にあり、結果として耐熱性と強度特性の両立は未だ不十分であった。
このように、これら公知の技術でも一定の効果は得られるものの、優れた耐熱性と機械強度を発現できるエポキシ樹脂組成物や繊維強化複合材料は未だ得られていないのが現状であった。
特開2002−327041号公報 特開2003−128746号公報 特開2003−277471号公報
本発明の目的は、上述した問題点を解決し、優れた耐熱性および強度特性を有するエポキシ樹脂組成物、また、該樹脂組成物を用いて得られる取り扱い性に優れたプリプレグ、さらに、より軽量で強度特性に優れた繊維強化複合材料を提供することにある。
本発明は、前述した目的を達成する為に以下の構成を有する。すなわち、次の構成要素[A]、[B]、[C]を含むエポキシ樹脂組成物であって、構成要素[A]がビフェニル、ナフタレン、フルオレン、ジシクロペンタジエン、およびオキサゾリドン環から選ばれる少なくとも1つの骨格を有する1種以上のエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂組成物である。
[A]エポキシ樹脂
[B]硬化剤
[C]25℃における粘度が0.001〜1Pa・sであり、環状骨格を有する反応性化合物
また、前記エポキシ樹脂組成物と強化繊維とからなるプリプレグ、さらには、かかるプリプレグを硬化せしめてなる繊維強化複合材料である。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、樹脂硬化物の圧縮弾性率、圧縮破壊呼び歪み、圧縮降伏応力、および耐熱性が良好である。
また、本発明のプリプレグは、取り扱い性が良好であり、成形性に優れるため機械特性に優れた繊維強化複合材料を提供することができる。
さらに、本発明の繊維強化複合材料は軽量で、かつ例えば円筒状繊維強化複合材料のねじり強さなど、優れた機械特性を有する。
前記課題を解決するため、本発明者らが鋭意検討した結果、炭素繊維強化複合材料用樹脂硬化物について、圧縮弾性率、圧縮降伏応力および圧縮破壊呼び歪みを高いレベルで発現する樹脂組成物が管状体(円筒状)繊維強化複合材料のねじり強さを著しく向上させることを見いだし、該樹脂硬化物特性を耐熱性との両立できることが可能な樹脂処方を見いだし本発明に至ったものである。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、次の構成要素[A]、[B]、[C]を含むエポキシ樹脂組成物であって、構成要素[A]がビフェニル、ナフタレン、フルオレン、ジシクロペンタジエン、およびオキサゾリドン環から選ばれる少なくとも1つの骨格を有する1種以上のエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂組成物である。
[A]エポキシ樹脂
[B]硬化剤
[C]25℃における粘度が0.001〜1Pa・sであり、環状骨格を有する反応性化合物
本発明の構成要素[A]であるエポキシ樹脂は、分子内に平均して1個を超えるエポキシ基を有する化合物である。ここで、かかるエポキシ樹脂は1種類のエポキシ樹脂であってもよく、複数種類のエポキシ樹脂の混合物であってもよい。なお、後述する構成要素[C]がエポキシ樹脂に該当する場合、構成要素[A]には含まないものとする。また、構成要素[C]が硬化剤にも該当する場合、構成要素[B]には含まないものとする。
本発明においては、構成要素[A]にビフェニル、ナフタレン、フルオレン、ジシクロペンタジエン、およびオキサゾリドン環から選ばれる少なくとも1つの骨格を有する1種以上のエポキシ樹脂を含むことが必要である。かかるエポキシ樹脂を少なくとも1種以上含むことにより、樹脂硬化物の圧縮弾性率、圧縮降伏応力および圧縮破壊呼び歪みと、耐熱性とを向上することが可能となる。
ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂は市販のものを用いてもよく、例えばエピコート(登録商標)YX4000、エピコートYX4000H、エピコートYL6121(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)、NC3000、NC3000H(以上、日本化薬(株)製)などを挙げることができる。
ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂としてはエピクロン(登録商標)HP4032、エピクロンHP4032D、エピクロンH4032H、エピクロンEXA4750、エピクロンEXA4700、エピクロンEXA4701(以上、大日本インキ工業(株)製)、NC7000L、NC7300L(以上、日本化薬)などが挙げられる。
フルオレン骨格を有するエポキシ樹脂としてはオグソール(登録商標)PG、オグソール(登録商標)EG(以上、ナガセケムテックス(株)製)などを挙げることができる。
ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂としては、エピクロン(登録商標)HP7200L(エポキシ当量245〜250、軟化点54〜58℃)、エピクロンHP7200(エポキシ当量255〜260、軟化点59〜63℃)、エピクロンHP7200H(エポキシ当量275〜280、軟化点80〜85℃)、エピクロンHP7200HH(エポキシ当量275〜280、軟化点87〜92℃)(以上、大日本インキ化学工業(株)製)、XD−1000−L(エポキシ当量240〜255、軟化点60〜70℃)、XD−1000−2L(エポキシ当量235〜250、軟化点53〜63℃)(以上、日本化薬(株)製)、Tactix(登録商標)556(エポキシ当量215〜235、軟化点79℃)(Huntsman Inc社製)などを挙げることができる。
オキサゾリドン環骨格を有するエポキシ樹脂としては、アラルダイトAER(登録商標)4152、XAC4151(以上、旭化成エポキシ(株)製)などを挙げることができる。
本発明における前記構成要素[A]100重量%中、ビフェニル、ナフタレン、フルオレン、ジシクロペンタジエン、およびオキサゾリドン環から選ばれる少なくとも1つの骨格を有するエポキシ樹脂が、5〜50重量%含まれることが好ましい。7〜45重量%がより好ましく、10〜40重量%含まれることがさらに好ましい。5重量%未満では、樹脂硬化物の耐熱性、圧縮破壊呼び歪み、および圧縮降伏応力の向上効果が小さい場合がある。50重量%を超えると粘度が高くなりすぎ、プリプレグとした場合の成形性が悪くなる場合がある。
ナフタレン骨格、フルオレン骨格のエポキシ樹脂は、圧縮破壊呼び歪みの向上効果がやや小さいものの、耐熱性の向上効果は大きい点で好ましく、オキサゾリドン環骨格を有するエポキシ樹脂は、圧縮弾性率向上効果は小さいが、圧縮破壊呼び歪みの向上効果は大きい点で好ましい。ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂は圧縮破壊呼び歪み、降伏応力の向上効果に優れているためより好ましく、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂は耐熱性、圧縮破壊呼び歪み、圧縮降伏応力いずれの物性においても向上効果に優れている点で特に好ましい。
本発明における構成要素[A]のエポキシ樹脂には、平均エポキシ当量が好ましくは1000〜10000、より好ましくは1200〜8000、さらに好ましくは1500〜5000のエポキシ樹脂が含まれることがよい。
かかるエポキシ樹脂を用いることで、樹脂硬化物の架橋密度を低下させ、塑性変形能力を向上させることができる。従来、1000〜10000もの高い平均エポキシ当量を有するエポキシ樹脂を用いるとエポキシ樹脂組成物の粘度が上がり過ぎるためプリプレグ製造用には適さなかったが、構成要素[C]と組み合わせることによってエポキシ樹脂組成物の粘度をさほど上げることなく、塑性変形能力を高めることが可能となる。その結果、プリプレグとした際の取り扱い性と、得られる繊維強化複合材料の機械特性との両立が可能となるため特に好ましい。すなわち、かかる平均エポキシ当量が1000以上のエポキシ樹脂を用いることにより、耐熱性および圧縮降伏応力を維持しつつ、圧縮破壊呼び歪みを大幅に向上できる。さらに、驚くべきことに平均エポキシ当量が1000以上のエポキシ樹脂を配合するとプリプレグにした際、プリプレグの離型フィルムを剥いだ1日放置後も取り扱い性に優れるプリプレグを得ることができる。
平均エポキシ当量が10000を超えるエポキシ樹脂を用いた場合は、高粘度になることにより、プリプレグの製造工程において、樹脂の含浸性が不十分となったり、得られるプリプレグの賦形性が低下し、繊維強化複合材料の物性が低下する場合がある。
また、平均エポキシ当量が1000〜10000のエポキシ樹脂の配合量は、構成要素[A]100重量%中、3〜60重量%が好ましい。5〜55重量%がより好ましく、10〜50重量%含まれるのがさらに好ましい。3重量%未満では圧縮破壊呼び歪みの向上効果が小さい場合があり、60重量%を超えるとプリプレグの製造工程において、樹脂の含浸性が不十分となったり、得られるプリプレグの賦形性が低下し、繊維強化複合材料の物性が低下する場合がある。
平均エポキシ当量が1000以上であるエポキシ樹脂の市販品としては、エピコート(登録商標)1005F(ジャパンエポキシレジン(株)製、平均エポキシ当量1000)、ST−5100(東都化成(株)製、平均エポキシ当量1000)、ST−4100D(東都化成(株)製、エポキシ当量1000)、エピコート1005H(ジャパンエポキシレジン(株)製、平均エポキシ当量1290)、エピコート5354(ジャパンエポキシレジン(株)製、平均エポキシ当量1650)、DER−667(ダウケミカル日本(株)製、平均エポキシ当量1775)、EP−5700(旭電化工業(株)製、平均エポキシ当量1925)、Epc7050(大日本インキ(株)製、平均エポキシ当量1925)、YD−017(東都化成(株)製、平均エポキシ当量1925)、エピコート1007(ジャパンエポキシレジン(株)製、平均エポキシ当量1950)、エピコート5057(ジャパンエポキシレジン(株)製、平均エポキシ当量2250)、エピコート4007P(ジャパンエポキシレジン(株)製、平均エポキシ当量2270)、DER−668(ダウケミカル日本(株)製、平均エポキシ当量2750)、YD−019(東都化成(株)製、平均エポキシ当量2850)、EP−5900(旭電化工業(株)製、平均エポキシ当量2850)、エピコート1009(ジャパンエポキシレジン(株)製、平均エポキシ当量3300)、エピコート4110P(ジャパンエポキシレジン(株)製、平均エポキシ当量3800)、YD−020N(東都化成(株)製、平均エポキシ当量3900)、エピコート1010(ジャパンエポキシレジン、平均エポキシ当量4000)、エピコート4010P(ジャパンエポキシレジン(株)製、平均エポキシ当量4400)、DER−669(ダウケミカル日本(株)製、平均エポキシ当量4500)、YD−020H(東都化成(株)、平均エポキシ当量5250)、エピコート1256(ジャパンエポキシレジン(株)製、平均エポキシ当量7700)、エピコート4250(ジャパンエポキシレジン(株)製、平均エポキシ当量8500)、エピコート4275(ジャパンエポキシレジン(株)製、平均エポキシ当量8500)、エピコート5203(ジャパンエポキシレジン(株)製、平均エポキシ当量9000)、エピコート4210(ジャパンエポキシレジン(株)製、平均エポキシ当量10000)等を挙げることができる。これらの中でも特にビスフェノールA型の骨格を有する樹脂が塑性変形能力と耐熱性の両立の点から好ましい。
本発明の構成要素[A]には、前記エポキシ樹脂以外のエポキシ樹脂が配合されていてもよく、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ゴム変性エポキシ樹脂などを配合していてもよい。
ここで、構成要素[A]に、グリシジルアミン型等の多官能エポキシ樹脂を含ませることは、弾性率向上、耐熱性向上の観点からは好ましい。耐熱性の観点からは、好ましくは20〜90重量%、より好ましくは30〜80重量%、更に好ましくは40〜70重量%含まれるのがよい。一方、多官能エポキシ樹脂は配合量が多くなるにつれ樹脂硬化物の圧縮破壊呼び歪みが低下する傾向にあるので、圧縮破壊呼び歪みを特に向上させたい場合のみを考えれば、構成要素[A]100重量%中、多官能の配合量は60重量%未満が好ましく、30重量%未満がより好ましく、20重量%未満が更に好ましく、含まれていないことが特に好ましい。
また、樹脂圧縮破壊呼び歪みをより向上させる観点からは、2官能エポキシ樹脂を含むことが好ましく、構成要素[A]100重量%中、40重量%以上、が好ましく、50重量%以上がより好ましく、60重量%以上がさらに好ましい。
本発明においては、構成要素[B]の硬化剤が必要である。構成要素[B]としては、硬化剤であれば特に限定されず、例えばアミン系硬化剤、酸および酸無水物系硬化剤、フェノール系硬化剤、ポリアミノアミド系硬化剤、ルイス酸およびブレンステッド酸、ポリメルカプタン系硬化剤、イソシアネートおよびブロックイソシアネート化合物などを用いることができる。
本発明においては、構成要素[C]の25℃における粘度が0.001〜1Pa・sであり、環状骨格を有する反応性化合物を含むことが必要である。より好ましくは0.001〜0.8Pa・s、更に好ましくは0.001〜0.5Pa・sである。かかる粘度はE型粘度計により、JIS Z8803(1991)に準拠して測定できる。
構成要素[C]のような化合物を配合することによって、樹脂硬化物の自由体積が埋められ圧縮破壊呼び歪みを低下させることなく、弾性率が向上でき、また同時にこのような化合物を配合すると圧縮降伏応力が向上する。構成要素[A]と[C]を組み合わせることにより、耐熱性と圧縮弾性率、圧縮破壊呼び歪み、および圧縮降伏応力のいずれも優れた樹脂組成物を与えることが可能となり、該エポキシ樹脂組成物をマトリックス樹脂として用いた繊維強化複合材料は耐熱性と優れた機械強度、詳しくは円筒ねじり強さの両立が可能となる。
構成要素[C]は環状骨格を有する反応性化合物であり、環状骨格とは芳香環や脂環をいい、具体的には芳香環としてはベンゼン環等が挙げられ、脂環としてはシクロヘキサン環、シクロヘキセン環、ジシクロペンタジエン環、テトラヒドロフラン環等が挙げられる。
また反応性化合物とは、エポキシ基や硬化剤と反応する官能基を有する化合物をいい、具体的にはエポキシ基と反応するカルボキシル基、フェノール性水酸基、第1級アミノ基、第2級アミノ基、メルカプト基など活性水素を有する化合物があげられ、また、硬化剤と反応しうる官能基とはエポキシ基、カルボニル基と共役した二重結合を有する化合物等が挙げられる。カルボニル基と共役した二重結合は、硬化剤中のアミノ基やメルカプト基とマイケル付加反応を行う。
かかる構成要素[C]の市販品としては、例えば、セロキサイド(登録商標)2000(粘度0.0015Pa・s、ダイセル化学工業(株)製)、アニリン(粘度0.004Pa・s、和光純薬工業(株)製)、SR−285(粘度0.006Pa・s、日本化薬(株)製)、デナコール(登録商標)EX−141(粘度0.008Pa・s、ナガセケムテックス(株)製)、エリシス(登録商標)GE−10(粘度0.01Pa・s、PTIジャパン(株)製)、エリシスGE−11(粘度0.01Pa・s、PTIジャパン(株)製)、SR−339A(粘度0.012Pa・s、日本化薬(株)製)、デナコールEX−146(粘度0.02Pa・s、ナガセケムテックス(株)製)、PP101(粘度0.02Pa・s、東都化成(株)製)、デナコールEX−145(粘度0.06Pa・s、ナガセケムテックス(株)製)、デナコールEX−216L(粘度0.065Pa・s、ナガセケムテックス(株)製)、エリシスGE−22(粘度0.065Pa・s、ナガセケムテックス(株)製)、GOT(粘度0.05Pa・s、日本化薬(株)製)、エリシスGE−12(粘度0.125Pa・s物、PTIジャパン(株)製)、デナコールEX147(粘度0.13Pa・s、ナガセケムテックス(株)製)、BR−250H(粘度0.13Pa・s、日本化薬(株)製)、エリシスRDGE(粘度0.135Pa・s、PTIジャパン(株)製)、GAN(粘度0.16Pa・s、日本化薬(株)製)、エリシスGE−13(粘度0.165Pa・s、PTIジャパン(株)製)、BROC(粘度0.2Pa・s、日本化薬(株)製)、KAYARAD(登録商標)R−128H(粘度0.2Pa・s、日本化薬(株)製)、KAYARAD R−684(粘度0.2Pa・s、日本化薬(株))、セロキサイド3000(粘度0.02Pa・s、ダイセル化学工業(株)製)、デナコール(登録商標)EX−201(粘度0.25Pa・s、ナガセケムテックス(株)製)、カヤハードMCD(粘度0.3Pa・s、日本化薬(株)製)、AK601(粘度0.35Pa・s、日本化薬(株))、KAYARAD R−604(粘度0.4Pa・s、日本化薬(株)製)、Ep190P(粘度0.85Pa・s、ジャパンエポキシレジン(株)製)、Ep191P(粘度0.85Pa・s、ジャパンエポキシレジン(株)製)、デナコールEX−721(粘度0.98Pa・s、ナガセケムテック(株)製)、Ep630(粘度1.0Pa・s、ジャパンエポキシレジン(株)製、)等を挙げることができる。
本発明における構成要素[C]は前記構成要素[A]100重量部に対して、3〜35重量部含まれることが好ましい。5〜30重量部がより好ましく、10〜25重量部含まれるのがさらに好ましい。3重量部未満では圧縮弾性率向上、圧縮降伏応力向上の効果が十分でない場合がある。また35重量部を超えると耐熱性が低下する傾向にある。
本発明における構成要素[C]は、構成要素[A]または構成要素[B]の少なくともいずれかと化学結合を形成する箇所を2個有することが好ましい。化学結合を形成する箇所が1箇所では、耐熱性を維持する効果が小さく、3箇所以上あると、樹脂硬化物の伸度が低下する傾向にある。
本発明における構成要素[C]が芳香環を有することが好ましい。芳香環を有することによって、耐熱性の低下を最小限に抑えることができる。ここでいう芳香環とは、ベンゼン環等が挙げられる。芳香環として、ベンゼン環を有する反応性化合物としては、フェノール、クレゾール、フタル酸、アニリンおよびそのハロゲン、アルキル、水酸化物等から誘導されるグリシジルエーテル、グリシジルエステル等が挙げられる。かかるフェノールやクレゾールおよびそのハロゲン化物から誘導される反応性化合物の市販品としては、デナコール(登録商標)EX−141(粘度0.008Pa・s、ナガセケムテックス(株)製)、デナコールEX−145(粘度0.06Pa・s、ナガセケムテックス(株)製)、デナコールEX−146(粘度0.02Pa・s、ナガセケムテックス(株)製)、 デナコールEX147(粘度0.13Pa・s、ナガセケムテックス(株)製)、エリシス(登録商標)GE−10(粘度0.01Pa・s、PTIジャパン(株)製)、エリシスGE−11(粘度0.01Pa・s、PTIジャパン(株)製)、エリシスGE−12(粘度0.125Pa・s、PTIジャパン(株)製)、エリシスGE−13(粘度0.165Pa・s、PTIジャパン(株)製)、BROC(粘度0.2Pa・s、日本化薬(株)製)、BR−250H(粘度0.13Pa・s、日本化薬(株)製)、PP101(粘度0.02Pa・s、東都化成(株))等が挙げられる。かかるフタル酸から誘導される反応性化合物の市販品としては、デナコールEX−721(粘度0.98Pa・s、ナガセケムテックス(株)製)等が挙げられる。かかるアニリンおよびメチル、水酸基等の置換基を有する化合物から誘導される反応性化合物の市販品としては、GAN(粘度0.16Pa・s、日本化薬(株)製)、GOT(粘度0.05Pa・s、日本化薬(株)製)、Ep630(粘度1.0Pa・s、ジャパンエポキシレジン(株)製)等が挙げられる。
本発明における全エポキシ樹脂の平均エポキシ当量は230〜400であることが好ましい。ここでいう、全エポキシ樹脂とは、文字通りエポキシ樹脂組成物に含まれる全てのエポキシ樹脂を指し、[C]がエポキシ樹脂の場合、[A]だけでなく[C]も含めて求める平均エポキシ当量を意味する。
かかるエポキシ当量となるように原料樹脂を配合することで、得られる樹脂組成物の樹脂硬化物の架橋密度を好ましい範囲とすることができる。即ち、エポキシ当量が大きいほど架橋点となるエポキシ基の密度が低下し、硬化物の架橋密度は小さくなことで塑性変形能力を高めることができる。かかる平均エポキシ当量が230未満では樹脂硬化物の塑性変形能力が低下する傾向にあり、円筒状繊維強化複合材料とした場合のねじり強さががさほど向上しない。一方、400を超えると、樹脂硬化物の弾性率や耐熱性が低下したり、樹脂組成物の粘度が高くなりすぎる場合がある。より好ましくは240〜370、さらに好ましくは250〜350である。
ここで、エポキシ当量は、エポキシ樹脂の質量(g)を樹脂に含まれる全エポキシ基のモル数で除した値である。樹脂の混合物のエポキシ当量は、混合物の直接滴定により定量化できるが、個々の平均エポキシ当量と配合量から計算によって求めることもできる。
本発明における構成要素[B]の硬化剤は融点もしくは軟化点が50℃以上の固形の硬化剤を用いることが好ましい。具体的には4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン(融点176℃)、3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン(融点170℃)、4,4’−ジアミノジフェニルメタン(融点92℃)、4,4’−メチレンビス−(2,6−ジエチル)アニリン(融点88℃)などの芳香族アミン、ジシアンジアミド(融点209℃)などのグアニジン化合物、アジピン酸ジヒドラジド(融点179℃)、アミキュアVDH(味の素(株)製、融点120℃)、アミキュアLDH(味の素(株)製、融点180℃)、アミキュアUDH(味の素(株)製、融点160℃)などの有機ヒドラジド化合物、アミキュアPN23(味の素(株)製、融点100℃)、アミキュアMY24(味の素(株)製、融点120℃)などのアミンアダクトなどがあげられるがこれに限られる物ではない。これらの中でもジシアンジアミドが熱安定性や硬化性の点から好ましい。
また、プリプレグを作製する場合、硬化剤の融点以下の温度で硬化剤をエポキシ樹脂に混合させることが熱安定性の点から好ましい。粒径の大きい粒は、加圧含浸しても、強化繊維束中に入り込まない。このため、ジシアンジアミドの平均粒径が大きくなると、強化繊維束中の硬化剤量が少なくなり、部分的に硬化反応が不完全になり、複合材料の機械特性の低下を招くことがある。こうした理由から、ジシアンジアミドの平均粒径は10μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは5μm以下である。ここで平均粒径は体積平均を意味する。
ジシアンジアミドは、全エポキシ樹脂100重量部に対して、2〜10重量部用いることが好ましい。2重量部未満では、硬化反応が不完全な場合があり、10重量部を超えると、物性低下の要因となることがある。
ジシアンジアミドを単独で硬化剤として用いた場合、十分な硬化反応率を得る為には、180℃、2時間程度の加熱が必要である。そこで、ジシアンジアミドの他に芳香族アミン、脂肪族アミン等の硬化剤、硬化促進剤を併用することができる。
硬化促進剤としては、特に限定されないが、イミダゾール化合物、ウレア化合物、3級アミン等を挙げることができる。樹脂組成物の貯蔵安定性を高めるために、表面が樹脂被覆されているマイクロカプセル型の硬化促進剤を用いても良い。中でも硬化促進剤としてウレア化合物を含むことが、樹脂組成物の貯蔵安定性をほとんど損なうこと無く、十分な促進効果が得られるという理由から、特に好ましく用いられる。ウレア化合物として具体的には、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア、商品名“DCMU99”保土谷化学製や3−フェニル−1,1−ジメチルウレア、商品名“オミキュア94”RTIジャパン製、トルエンビス(ジメチルウレア)、商品名“オミキュア24”PTIジャパン製、4,4’−メチレンビス(フェニルジメチルウレア)、商品名“オミキュア52”RTIジャパン製などがあげられるがこれに限定されるものではない。
ウレア化合物は、全エポキシ樹脂100重量部に対して、1〜10重量部用いることが好ましい。1重量部未満では、促進効果が弱くなる為、樹脂組成物が135℃、2時間程度の加熱では、十分硬化しない場合があり、逆に10重量部を超えると、促進効果が強くなりすぎて、高温時の樹脂組成物の貯蔵安定性が不十分な場合がある。
本発明におけるエポキシ樹脂組成物には、必要に応じて熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、エラストマー、無機粒子等を添加することができる。
熱可塑性樹脂としては、エポキシ樹脂に可溶なものが好ましい。またエポキシ樹脂に不溶のものであっても、粉砕し、微粒子化したものは好ましく、配合することができる。
具体的にはポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアラミド、ポリアリーレンオキシド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルテレフタレート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリカーボネート、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリビニルアセタール樹脂、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド、ポリプロピレン、ポリベンズイミダゾール、ポリメタクリル酸メチル等が用いられる。
これらのうち、特にポリアミドは硬化物の弾性率をほとんど損なわずに、靭性及び耐衝撃性を向上させるのに有効である。
また、特にポリーテルイミド、ポリエーテルスルホンは、硬化物の耐熱性を損なうことなく、炭素繊維との接着性を改善するのに有効である。
さらに、ポリビニルアセタール樹脂、およびポリメタクリル酸メチルは、加熱によりエポキシ樹脂と容易に可溶し、硬化物の耐熱性を損なうことなく、炭素繊維との接着性を改善すると共に、粘度調整が可能であるため、本発明における熱可塑性樹脂として特に好ましい。
具体的にはポリビニルアセタール樹脂としては、“ビニレック”K、L、H、E(チッソ(株)製)などのポリビニルホルマール、“エスレック”K(積水化学工業(株)製)などのポリビニルアセタール、“エスレック”B(積水化学工業(株)製)や“デンカブチラール”(電気化学工業(株)製)のポリビニルブチラールなどがあげられ、ポリメタクリル酸メチルとしては、“ダイヤナール”BR−85、BR−88、BR−108(以上、三菱レイヨン(株)製)、“マツモトマイクロスフェアー”M、M100、M500(以上松本油脂製薬(株)製)などがあげられるが、これらに限られる物ではない。
前記構成要素[A]100重量部に対して、熱可塑性樹脂が0.1〜10重量部含まれることが好ましい。0.1〜7重量部であればより好ましく、0.1〜5重量部がさらに好ましい。10重量部を超えると、プリプレグの製造工程において、樹脂の含浸性が不十分となったり、得られるプリプレグの賦形性が悪くなり、結果、繊維強化複合材料の物性が低下する場合がある。0.1未満では、繊維強化複合材料となした際の、マトリックス樹脂と強化繊維との接着の向上効果が十分ではない場合がある。
本発明のエポキシ樹脂組成物のガラス転移温度は100〜140℃であることが好ましい。110〜140℃であればより好ましく、115〜140℃であればさらに好ましい。100未満であると、スポーツ用途などにおいて耐熱性が不足する。140℃を超えると、残留熱応力が大きく、加熱硬化後の繊維強化複合材料とした際に機械物性が低くなる場合がある。
本発明のプリプレグは、強化繊維に本発明のエポキシ樹脂組成物を含浸せしめたものである。
本発明のプリプレグに用いる強化繊維は、特に限定されないが炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維、気相成長炭素繊維、カーボンナノチューブ等が使用できる。これらの繊維を2種以上混在させることもできる。中でも引張弾性率が200〜500GPaの炭素繊維を主として用いるのが、軽量性能と力学特性に優れた材料を得るのに好ましい。
本発明のプリプレグに含まれる強化繊維の形態及び配列は、例えば、一方向に引き揃えたもの、織物(クロス)、トウ、マット、ニット等が用いられる。中でも、積層構成によって容易に強度特性を設計可能であることから、一方向に引き揃えられたものを採用するのが好ましい。
本発明のプリプレグ、および繊維強化複合材料の強化繊維重量含有率は60〜90重量%、より好ましくは70〜85重量%である。本発明のエポキシ樹脂組成物を用いた場合、このように繊維含有率の高い領域において、プリプレグの成形性、特に管状体(円筒状繊維強化複合材料)を成形する際の成形性向上効果が一段と明確に表れ優れたものになる。また前記特に好ましい樹脂組成とすることで、プリプレグにおける取り扱い性の経時変化制御を行うこともできる。さらには得られる繊維強化複合材料の品位・性能も優れたものとすることができる。
本発明のプリプレグの単位面積あたりの繊維重量は40〜250g/mであることが好ましく、さらには50〜200g/mであることが好ましい。単位面積あたりの繊維重量が40g/m未満であるとプリプレグの形状保持性が低下し、やや取扱いにくくなる。また単位面積あたりの繊維重量が250g/mを超えると、プリプレグ内部の繊維アライメントが乱れやすく、高性能な繊維強化複合材料となりにくい。
このように単位重量あたりの繊維重量が小さいプリプレグであっても、円筒(管状体)の成形性、さらには硬化後の品位・性能などにおいて優れた特性を得ることができる。
ここでいう単位面積あたりの繊維重量及び繊維含有量はプリプレグから有機溶媒などにより樹脂を溶出し、繊維重量を計量することにより求めることができる。
本発明の繊維強化複合材料の成形は、例えば以下の要領で行われる。プリプレグを裁断して得たパターンを積層後、積層物に圧力を付与しながら、樹脂を加熱硬化させることにより、繊維強化複合材料が得られる。熱および圧力を付与する方法には、プレス成型法、オートクレーブ成型法、真空圧成形法、シートワインディング法、および内圧成形法などがあり、特にスポーツ用品に関しては、シートワインディング法あるいは内圧成形法が好ましく採用される。
シートワインディング法は、マンドレルにプリプレグを巻いて円筒状物を成形する方法であり、ゴルフシャフトや釣竿などの棒状体を作成する際に好適である。具体的には、マンドレルにプリプレグを巻き付け、プリプレグがマンドレルから剥離しないように固定したり、または、プリプレグに成形圧力を不溶するために、プリプレグの外側にテープ状の熱可塑性樹脂フィルム(ラッピングテープ)を巻き付け、オーブンで樹脂を加熱硬化させた後に、芯金を抜き取って円筒状成形物を得る方法である。
内圧成形法は、熱可塑性樹脂よりなる内圧付与体の外側にプリプレグを巻き付けたプリフォームを金型内にセットし、内圧付与体に高圧空気を導入して加圧し、同時に金型を加熱することにより繊維強化複合材料を成形する方法である。この内圧成形法は、特殊形状のゴルフシャフトやバット、特にテニスやバトミントンなどのラケットのような複雑な形状を成形する際に好適に用いられる。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。なお、実施例中の評価方法は以下に示す通りである。表1、表2、表3、表4、表5、および表6に各実施例の樹脂組成、樹脂組成物特性、プリプレグ特性、繊維強化複合材料特性をまとめて示す。
A.樹脂硬化物の圧縮試験
エポキシ樹脂組成物を80℃に加熱して真空ポンプにて脱泡後、モールドに注入し、130℃で90分間、加熱処理することにより、厚さ6±0.2mmの樹脂硬化物の板を作製した。ついで、樹脂硬化物の板から一辺の長さが6±0.2mmの立方対の試験片を切り出し、試験速度1±0.2mm/分で、他の条件はJISK7181に準じた条件により圧縮弾性率、圧縮降伏応力、および圧縮破壊時呼び歪みを測定した。試験数はn=6とし、平均値をそれぞれ圧縮弾性率、圧縮降伏応力、および圧縮破壊時呼び歪みとした。

B.ガラス転移温度(Tg)
A.で作製した樹脂硬化物を用い、JIS K7121に従い、示差走査熱量計(DSC)によりガラス転移温度測定を行った。容量50μlの密閉型サンプル容器に5〜20mgの試料を詰め、昇温速度40℃/分で30〜200℃まで昇温し、測定した。尚、ここでは、測定装置としてPerkinElmer社製Pyris1DSCを使用した。
具体的には、得られたDSC曲線の階段状変化を示す部分において、各ベースラインの延長した直線から縦軸方向に等距離にある直線と、ガラス転移の階段状変化部分の曲線とが交わる点の温度をガラス転移温度とした。
C.プリプレグの作製
a.バイアス材の作製
エポキシ樹脂組成物を、リバースロールコーターを用いて離型紙状に塗布して樹脂フィルムを作製した。次に、一方向に配列させた引張弾性率392GPaの炭素繊維“トレカ(登録商標)M40SC−12K(東レ(株)社製)の両側面に樹脂フィルムを重ね、加熱加圧(130℃、0.4MPa)することによって、樹脂を含浸させ、プリプレグの単位面積あたりの繊維重量が100g/m、繊維重量含有率が76%の一方向プリプレグaを作製した。
b.ストレート材の作製
エポキシ樹脂組成物を、リバースロールコーターを用いて離型紙状に塗布して樹脂フィルムを作製した。次に、一方向に配列させた引張弾性率294GPaの炭素繊維トレカ(登録商標)T800H−12K(東レ(株)社製)の両側面に樹脂フィルムを重ね、加熱加圧(130℃、0.4MPa)することによって、樹脂を含浸させ、プリプレグの目付が116g/m、繊維重量含有率が76%の一方向プリプレグbを作製した。
D.含浸性
できあがったプリプレグの含浸性を目視および触感で4段階評価した。表には極めて良好を○○、良好を○、若干未含浸部があったものを△、含浸不良を×で表した。
E.円筒状繊維強化複合材料の作製
下記(a)〜(e)の操作により、円筒軸方向に対して[0/±45]の積層構成を有し、内径が10mmの円筒状繊維強化複合材料を作製した。マンドレルには直径10mm(いずれも長さ1000mm)のステンレス製丸棒を使用した。
(a)一方向プリプレグaを繊維の方向がマンドレルの軸方向に対して45度になるように、縦800mm×横103mmの長方形に2枚切り出した。この2枚の離型フィルムを剥いだ直後に繊維方向が互いに交差するように、かつ横方向に16mm(マンドレル半周分に対応)ずらして貼り合わせた。
(b)貼り合わせたプリプレグ(バイアス材)の離型紙をはぎ取り、離型処理したマンドレルに、プリプレグの縦方向とマンドレルの軸方向が一致するように巻き付けた。
(c)その上に、プリプレグb(ストレート材)を繊維の方向が縦方向になるように、縦800mm×横112mmの長方形に切り出したものをプリプレグの縦方向とマンドレルの軸方向が一致するように巻き付けた。
(d)ラッピングテープ(耐熱性フィルムテープ)を巻きつけ、硬化炉中で130℃、2時間加熱成形した。
(e)成形後、マンドレルを抜き取り、ラッピングテープを除去して円筒状繊維強化複合材料を得た。
F.円筒成形性の評価
E.で貼り合わせたプリプレグ(バイアス材)の離型紙をはぎ取り、離型処理したマンドレルに、プリプレグの縦方向とマンドレルの軸方向が一致するように巻き付けた時の触感から3段階評価した。極めて良好を○○、良好を○、若干、巻き付け難いを△で表した。
プリプレグ表面から離型フィルムを剥いだ直後に貼り合わせた場合と、フィルムを剥いだ後に、温度23℃、湿度50%RHの雰囲気下で1日放置したプリプレグを貼り合わせた場合について行った。
G.円筒繊維強化複合材料のねじり強さの測定
内径10mmの円筒状繊維強化複合材料から長さ400mmの試験片を切り出し、「ゴルフクラブ用シャフトの認定基準及び基準確認方法」(製品安全協会編、通商産業大臣承認5産第2087号、1993年)に記載の方法に従い、ねじり試験を行った。試験片ゲージ長は300mmとし、試験片両端の50mmを固定治具で把持した。ねじり強さは次式により求めた。
ねじり強さ(N・m・deg)=破壊トルク(N・m)×破壊時のねじれ角(deg)
(実施例1)
表1に示す配合比で各原料を混合しエポキシ樹脂組成物を作製した。得られた樹脂組成物の圧縮弾性率は2.73GPa、圧縮降伏応力130.3MPa、圧縮破壊呼び歪み60.0%、耐熱性114℃と優れた樹脂組成物が得られた。かかるエポキシ樹脂組成物を用いて前記方法によりプリプレグおよび円筒状繊維強化複合材料を作製した。得られたプリプレグは表1に示す通り、含浸性にも円筒成形性にも優れたものであった。また、円筒状繊維強化複合材料のねじり強さも2570N・m・degと高いものが得られた。
(実施例2〜5)
表1に示す通り、構成要素[C]の配合量を変更した以外は実施例1と同様の方法で、エポキシ樹脂組成物、プリプレグ、円筒状繊維強化複合材料を作製した。得られたエポキシ樹脂組成物の圧縮弾性率、圧縮降伏応力、圧縮破壊呼び歪み、プリプレグの含浸性、円筒成形性、円筒状繊維強化複合材料のねじり強さはいずれも優れたものであった。一方、構成要素[C]が多いと、耐熱性がやや低下する傾向あった。
(比較例1)
表1に示す通り、構成要素[C]を配合しなかった以外は、実施例1と同様の方法によりエポキシ樹脂組成物、プリプレグ、円筒状繊維強化複合材料を作製した。得られたエポキシ樹脂組成物の樹脂圧縮弾性率は2.58MPa、圧縮降伏応力127.4MPaと低いものであった。また、プリプレグの含浸性に若干、未含浸部があり、円筒状強化繊維複合材料のねじり強さは2450N・m・degと実施例に比べて低いものであった。
Figure 2005298815
(実施例6)
表2に示す通り、構成要素[C]をGANからデナコールEx146へと、硬化剤もしくはエポキシ樹脂と反応する箇所が1つの芳香環を有する反応性化合物に変更した以外は、実施例3と同様の方法によりエポキシ樹脂組成物、プリプレグ、円筒状繊維強化複合材料を作製した。得られたエポキシ樹脂組成物の耐熱性は105℃、と、実施例3に比べるとやや劣るが樹脂圧縮弾性率、圧縮降伏応力、圧縮破壊呼び歪みは優れたものであった。プリプレグの含浸性、円筒成形性や円筒状繊維強化複合材料のねじり強さも優れたものであった。
(実施例7)
表2に示す通り、構成要素[C]をGANからAK601へと、芳香環を有さない反応性化合物に変更した以外は、実施例3と同様の方法によりエポキシ樹脂組成物、プリプレグ、円筒状繊維強化複合材料を作製した。得られたエポキシ樹脂組成物の耐熱性は109℃、と、実施例3に比べるとやや劣るが樹脂圧縮弾性率、圧縮降伏応力、圧縮破壊呼び歪みは優れたものであった。プリプレグの含浸性、円筒成形性や円筒状繊維強化複合材料のねじり強さも優れたものであった。
(実施例8)
表2に示す通り、構成要素[C]をGANから、アニリンへと硬化剤として配合した以外は、実施例3と同様の方法によりエポキシ樹脂組成物、プリプレグ、円筒状繊維強化複合材料を作製した。得られたエポキシ樹脂組成物の耐熱性、樹脂圧縮弾性率、圧縮降伏応力、圧縮破壊呼び歪みに優れたものであった。プリプレグの含浸性、円筒成形性や円筒状繊維強化複合材料のねじり強さも優れたものであった。
(実施例9)
表2に示す通り、構成要素[C]をGANから、エピコート630へと、硬化剤もしくはエポキシ樹脂と反応する箇所が3つの芳香環を有する反応性化合物に変更した以外は、実施例3と同様の方法によりエポキシ樹脂組成物、プリプレグ、円筒状繊維強化複合材料を作製した。得られたエポキシ樹脂組成物の圧縮破壊歪みが59.2%と、実施例3に比べるとやや劣るが耐熱性、樹脂圧縮弾性率、圧縮降伏応力は優れたものであった。プリプレグの含浸性、円筒成形性や円筒状繊維強化複合材料のねじり強さも実施例3に比べるとやや劣るものの優れたものであった。
(比較例2)
表2に示す通り、構成要素[C]をGANから、DMAAへと、環状骨格を有さない反応性化合物に変更した以外は、実施例3と同様の方法によりエポキシ樹脂組成物、プリプレグ、円筒状繊維強化複合材料を作製した。得られたエポキシ樹脂組成物の耐熱性は99℃と低いものであった。
(比較例3)
表2に示す通り、構成要素[C]をGANから、デナコールEx711へと、固体の反応性化合物に変更した以外は、実施例3と同様の方法によりエポキシ樹脂組成物、プリプレグ、円筒状繊維強化複合材料を作製した。得られたプリプレグは含浸不良であり、ねじり強さも2480N・m・degと低いものであった。
Figure 2005298815
(実施例10〜14)
表3に示す通り、構成要素[A]に含むエピクロンHP7200Lの配合量を変更した以外は実施例3と同様の方法で、エポキシ樹脂組成物、プリプレグ、円筒状繊維強化複合材料を作製した。配合量が増えるに従い、耐熱性、圧縮降伏応力、圧縮破壊呼び歪みが向上し、得られたエポキシ樹脂組成物の耐熱性、圧縮弾性率、圧縮降伏応力、圧縮破壊呼び歪み、プリプレグの含浸性、円筒成形性、円筒状繊維強化複合材料のねじり強さはいずれも優れたものであった。構成要素[A]に含むHP7200Lの配合比が多いと、円筒の成形性がやや低下する傾向であった。
(比較例4)
表3に示す通り、構成要素[A]に含むエピクロンHP7200LをビスフェノールA型液状エポキシ樹脂エピコート828に全て変更した以外は実施例3と同様の方法で、エポキシ樹脂組成物、プリプレグ、円筒状繊維強化複合材料を作製した。耐熱性、圧縮降伏応力、圧縮破壊呼び歪みが低下し、円筒状繊維強化複合材料のねじり強さは低いものであった。
Figure 2005298815
(実施例15)
表4に示す通り、構成要素[A]に含まれるジシクロペンタジエン骨格を有するエピクロンHP7200Lを、ビフェニル骨格を有するNC3000に変更した以外は、実施例12と同様の方法によりエポキシ樹脂組成物、プリプレグ、円筒状繊維強化複合材料を作製した。得られたエポキシ樹脂組成物は、耐熱性が114℃と実施例12に比べるとやや劣るが、樹脂圧縮弾性率、圧縮降伏応力、圧縮破壊呼び歪みのいずれも優れたものであった。プリプレグの含浸性、円筒成形性や円筒状繊維強化複合材料のねじり強さも優れたものであった。
(実施例16)
表4に示す通り、構成要素[A]に含まれるジシクロペンタジエン骨格を有するエピクロンHP7200Lを、ナフタレン骨格を有するエピクロンEXA4700に変更した以外は、実施例12と同様の方法によりエポキシ樹脂組成物、プリプレグ、円筒状繊維強化複合材料を作製した。得られたエポキシ樹脂組成物は、圧縮破壊歪みが58.7%と実施例12に比べるとやや劣るが、耐熱性、樹脂圧縮弾性率、圧縮降伏応力はいずれも優れたものであった。プリプレグの含浸性、円筒成形性や円筒状繊維強化複合材料のねじり強さも実施例12に比べるとやや劣るが十分なものであった。
(実施例17)
表4に示す通り、構成要素[A]に含まれるジシクロペンタジエン骨格を有するエピクロンHP7200Lを、フルオレン骨格を有するオグソールPGに変更した以外は、実施例12と同様の方法によりエポキシ樹脂組成物、プリプレグ、円筒状繊維強化複合材料を作製した。得られたエポキシ樹脂組成物は、圧縮破壊歪みが58.4%と実施例12に比べるとやや劣るが、耐熱性、樹脂圧縮弾性率、圧縮降伏応力はいずれも優れたものであった。プリプレグの含浸性、円筒成形性や円筒状繊維強化複合材料のねじり強さも実施例12に比べるとやや劣るが十分なものであった。
(実施例18)
表4に示す通り、構成要素[A]に含まれるジシクロペンタジエン骨格を有するエピクロンHP7200Lを、オキサゾリドン環骨格を有するアラルダイトAER4152に変更した以外は、実施例12と同様の方法によりエポキシ樹脂組成物、プリプレグ、円筒状繊維強化複合材料を作製した。得られたエポキシ樹脂組成物は、圧縮弾性率が2.98MPaと実施例12に比べるとやや劣るが、耐熱性、圧縮降伏応力、圧縮破壊呼び歪みはいずれも優れたものであった。プリプレグの含浸性、円筒成形性や円筒状繊維強化複合材料のねじり強さも実施例12に比べるとやや劣るが十分なものであった。
Figure 2005298815
(実施例19)
表5に示す通り、構成要素[A]のエポキシ樹脂のうち、平均エポキシ当量が925のエピコート1004を平均エポキシ当量が1950のエピコート1007に5部置き換えた以外は実施例12と同様の方法で、エポキシ樹脂組成物、プリプレグ、円筒状繊維強化複合材料を作製した。得られたエポキシ樹脂組成物の樹脂圧縮破壊呼び歪み64.1%とより優れたものであった。プリプレグの含浸性も優れたものであり、円筒成形については1日放置後の円筒成形性がより優れたものになった。1日放置後の、円筒状繊維強化複合材料のねじり強さも2870N・m・degとより優れたものであった。
(実施例20〜24)
表5に示す通り、構成要素[A]のエポキシ樹脂のうち、平均エポキシ当量が1950であるEp1007の配合比を変更した以外は実施例12と同様の方法で、エポキシ樹脂組成物、プリプレグ、円筒状繊維強化複合材料を作製した。得られたエポキシ樹脂組成物の樹脂圧縮破壊呼び歪みは65.0〜66.8%とより優れたものであった。プリプレグの含浸性、円筒成形性に優れ、円筒状繊維強化複合材料のねじり強さ2910〜3020N・m・degとより優れたものであった。一方、配合比が大きくなると含浸性、円筒成形がやや劣る傾向にあった。
Figure 2005298815
(実施例25)
表6に示す通り、構成要素[A]のエポキシ樹脂のうち、エピコート1007をエポキシ当量1290であるエピコート1005Hのエポキシ樹脂に変更した以外は、実施例21と同様の方法で、エポキシ樹脂組成物、プリプレグ、円筒状繊維強化複合材料を作製した。得られたエポキシ樹脂組成物の圧縮破壊呼び歪みは64.7とやや劣るが、耐熱性、圧縮弾性率、圧縮降伏応力は優れたものであった。またプリプレグの含浸性、円筒成形性も優れたものであった。円筒状繊維強化複合材料のねじり強さは2860N・m・degとやや劣るものが優れたものであった。
(実施例26〜28)
表6に示す通り、構成要素[A]のエポキシ樹脂のうち、エピコート1007をエポキシ当量のより大きいエポキシ樹脂に変更した以外は、実施例21と同様の方法で、エポキシ樹脂組成物、プリプレグ、円筒状繊維強化複合材料を作製した。得られたエポキシ樹脂組成物の圧縮破壊呼び歪みは66.7〜67.7%とより優れるものであった。またプリプレグの含浸性、円筒成形性も優れ、円筒状繊維強化複合材料のねじり強さは3060〜3080N・m・degと優れたものであった。一方、平均エポキシ当量が大きくなると、プリプレグの含浸性、円筒成形性がやや劣る傾向にあった。
(実施例29)
表6に示す通り、構成要素[A]のエポキシ樹脂のうち、ビスフェノールA型エポキシ樹脂のエピコート1007をビスフェノールF型エポキシ樹脂のエピコート4004Pに変更した以外は、実施例21と同様の方法で、エポキシ樹脂組成物、プリプレグ、円筒状繊維強化複合材料を作製した。得られたエポキシ樹脂組成物の圧縮破壊呼び歪みは61.2%と優れるものであった。またプリプレグの含浸性、円筒成形性も優れ、円筒状繊維強化複合材料のねじり強さは2850N・m・degと優れたものであった。ただし、ビスフェノールF型エポキシ樹脂の使用によりTgが低下し、耐熱性にやや劣る傾向にあった。
(実施例30〜31)
表6に示す通り、配合する熱可塑性樹脂をビニレックKから、ビニレックKとマイクロスフェアーMの併用、あるいはマイクロスフェアーMに変更した以外は、実施例21と同様の方法で、エポキシ樹脂組成物、プリプレグ、円筒状繊維強化複合材料を作製した。得られたエポキシ樹脂組成物の圧縮破壊呼び歪みは66.6、65.8%と優れるものであった。またプリプレグの含浸性、円筒成形性も優れ、円筒状繊維強化複合材料のねじり強さは3010、2970N・m・degと優れたものであった。
Figure 2005298815

Claims (13)

  1. 次の構成要素[A]、[B]、[C]を含むエポキシ樹脂組成物であって、構成要素[A]がビフェニル、ナフタレン、フルオレン、ジシクロペンタジエン、およびオキサゾリドン環から選ばれる少なくとも1つの骨格を有する1種以上のエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂組成物。
    [A]エポキシ樹脂
    [B]硬化剤
    [C]25℃における粘度が0.001〜1Pa・sであり、環状骨格を有する反応性化合物
  2. 構成要素[C]が構成要素[A]100重量部に対して、3〜35重量部含まれる請求項1のエポキシ樹脂組成物。
  3. 構成要素[C]が構成要素[A]または前記構成要素[B]の少なくともいずれかと化学結合を形成する箇所を2個有する請求項1または2記載のいずれかにエポキシ樹脂組成物。
  4. 構成要素[C]が芳香環を有する請求項1〜3記載のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 構成要素[A]100重量%中、ビフェニル、ナフタレン、フルオレン、ジシクロペンタジエン、およびオキサゾリドン環から選ばれる少なくとも1つの骨格を有する1種以上のエポキシ樹脂が、5〜50重量%含まれる請求項1〜4のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. 全エポキシ樹脂の平均エポキシ当量が230〜400である請求項1〜5のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  7. 構成要素[B]がジシアンジアミドを含む請求項1〜6のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  8. 硬化促進剤としてウレア化合物を含む請求項1〜7のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  9. 構成要素[A]100重量%中、平均エポキシ当量が1000〜10000のエポキシ樹脂が、3〜60重量%含まれる請求項1〜8のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  10. 構成要素[A]100重量部に対して、熱可塑性樹脂が0.1〜10重量部含まれる請求項1〜9のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  11. 熱可塑性樹脂が、ポリビニルアセタール樹脂、ポリメタクリル酸メチルから選ばれる少なくとも1種以上の樹脂である請求項10に記載のエポキシ樹脂組成物。
  12. 強化繊維と請求項1〜11のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物を含むプリプレグ。
  13. 請求項12記載のプリプレグを硬化せしめてなる繊維強化複合材料。
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