JPH08301982A - 繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物、プリプレグおよびコンポジット - Google Patents

繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物、プリプレグおよびコンポジット

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JPH08301982A
JPH08301982A JP11088995A JP11088995A JPH08301982A JP H08301982 A JPH08301982 A JP H08301982A JP 11088995 A JP11088995 A JP 11088995A JP 11088995 A JP11088995 A JP 11088995A JP H08301982 A JPH08301982 A JP H08301982A
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epoxy resin
resin composition
prepreg
composite
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Shunsaku Noda
俊作 野田
Hiroki Ooseto
浩樹 大背戸
Toshio Muraki
俊夫 村木
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】少なくとも、次の構成要素[A]、[B]、
[C]を含有してなることを特徴とする繊維強化複合材
料用エポキシ樹脂組成物。 [A]2種以上の2官能エポキシ樹脂からなり、かつ、
該2官能エポキシ樹脂のうちの少なくとも1種が、ナフ
タレン環、ジシクロペンタジエン基、ビフェニル基、フ
ルオレン基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基
を有するエポキシ樹脂である、2官能エポキシ樹脂の混
合物 [B]液状ブタジエン−アクリロニトリル共重合体 [C]硬化剤 【効果】耐衝撃性、耐熱性に優れたエポキシ樹脂組成
物、プリプレグおよびコンポジットが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、繊維強化複合材料用のマトリッ
クス樹脂として好適なエポキシ樹脂組成物およびそれを
用いたプリプレグに関するものである。
【0002】
【産業上の利用分野】
【0003】
【従来の技術】強化繊維とマトリックス樹脂とからなる
プリプレグを中間基材とする繊維強化複合材料は、特に
その機械特性が優れているために、スポーツ用途をはじ
め、航空宇宙用途、一般産業用途に広く用いられてい
る。
【0004】最近、スポーツ用途では、より軽く、より
耐久性の高い製品が望まれている。特に、ゴルフシャフ
ト、野球バット、テニスやバトミントン等のラケット、
ホッケー等のスティックのような瞬間的に大きい荷重が
かかる球技用器具の場合、軽量化をはかり、かつ耐久性
を向上させるためには、材料の耐衝撃性の向上が必要で
ある。
【0005】現在、プリプレグに用いられるマトリック
ス樹脂としては、耐熱性、硬度、寸法安定性、電気的特
性および化学薬品耐性のような優れた機械的および化学
的特性を有しているエポキシ樹脂が主として使用されて
いる。しかしエポキシ樹脂は硬くて脆いことが欠点であ
るため、衝撃強度が低いことがしばしば問題になる。そ
こでエポキシ樹脂を強靭性化し、耐衝撃性を改良する試
みが数多くなされている。エポキシ樹脂の強靭性化の方
法として、一般的に樹脂、硬化剤の改良による方法また
は改質剤を添加する方法の2つが提案されている。強靭
性化の研究は、樹脂、硬化剤の改良による方法では十分
に達成されない場合が多く、改質剤を添加する方法につ
いての研究が数多く行われている。
【0006】改質剤を添加する方法は、従来使用してい
る樹脂系へ、ゴム・エラストマーを添加して硬化樹脂を
強靭性化する方法が知られている。
【0007】例えば、特公昭61−29613号公報で
は、エポキシ樹脂混合物に両末端にカルボキシル基を有
する液状のブタジエン−アクリロニトリル共重合体(以
下CTBN)を添加した樹脂組成物を含浸してプリプレ
グが提案されている。また、特公昭62−34251号
公報では、エポキシ樹脂と分子量1万以上のフェノキシ
樹脂の混合物にニトリルゴムを添加した樹脂組成物が提
案されている。
【0008】しかしながら、特公昭61−29613号
公報、特公昭62−34251号公報のようにCTBN
やニトリルゴムを添加した場合、硬化後のエポキシ樹脂
相にゴムおよびエラストマー成分が一部取り込まれるた
めTgの低下を引き起こし耐熱性が低下する問題点を有
している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
問題点を解決すること、すなわち、優れた耐衝撃性を有
し、かつ、良好な耐熱性を有する複合材料が得られるよ
うなエポキシ樹脂組成物、およびそれを用いたプリプレ
グおよびコンポジットを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のエポキシ樹脂組
成物は、上記目的を達成するため、次の構成を有する。
すなわち、少なくとも、次の構成要素[A]、[B]、
[C]を含有してなることを特徴とする繊維強化複合材
料用エポキシ樹脂組成物である。
【0011】[A]2種以上の2官能エポキシ樹脂から
なり、かつ、該2官能エポキシ樹脂のうちの少なくとも
1種が、ナフタレン環、ジシクロペンタジエン基、ビフ
ェニル基、フルオレン基からなる群から選ばれる少なく
とも1種の基を有するエポキシ樹脂である、2官能エポ
キシ樹脂の混合物 [B]液状ブタジエン−アクリロニトリル共重合体 [C]硬化剤 また、本発明のプリプレグは、上記目的を達成するた
め、次の構成を有する。すなわち、上記エポキシ樹脂組
成物が強化繊維に含浸されてなることを特徴とするプリ
プレグである。
【0012】また、本発明のコンポジットは、上記目的
を達成するため、次の構成を有する。すなわち、上記エ
ポキシ樹脂組成物が強化繊維に含浸され、かつ、硬化さ
れてなることを特徴とするコンポジットである。
【0013】以下、本発明について、詳細に説明する。
【0014】構成要素[A]は、2種以上の2官能エポ
キシ樹脂の混合物である。本発明でいうエポキシ樹脂の
官能数は、1分子構造中のエポキシ基の数をいう。この
ような2官能エポキシ樹脂と後述する構成要素[B]で
ある液状ブタジエン−アクリロニトリル共重合体との組
み合わせにおいて成形物の耐衝撃性の大きな向上が実現
される。構成要素[B]により、成形物の耐衝撃性は向
上するが、その向上の程度は、成形物の架橋密度に大き
く依存する。すなわち、成形物の架橋密度が低いほど、
構成要素[B]との組み合わせによって、大きな耐衝撃
性向上効果が生まれる。かかる観点から、エポキシ樹脂
の組成として、2官能エポキシ樹脂を主成分として用い
る。好ましくは、エポキシ樹脂100重量部中に、2官
能エポキシ樹脂を80重量部以上含有せしめるのが好ま
しい。
【0015】本発明における構成要素[A]において、
2種以上の2官能エポキシ樹脂のうち、少なくとも1種
の2官能エポキシ樹脂は、その分子構造中に、ナフタレ
ン環、ジシクロペンタジエン基、ビフェニル基、また
は、フルオレン基を有していることが必要である。これ
により、2官能エポキシ樹脂を主成分として用いた場合
の、得られる成形物の弾性率や耐熱性の低下を抑制し、
繊維強化複合材料用のマトリックス樹脂として好適なエ
ポキシ樹脂とすることができる。また、構成要素[A]
のような混合物とすることにより、プリプレグとなした
場合に、適切なタック、ドレープ性が得られる。
【0016】分子構造中に、ナフタレン環、ジシクロペ
ンタジエン基、ビフェニル基、または、フルオレン基を
有する2官能エポキシ樹脂としては、ビフェニル型エポ
キシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタ
ジエン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂ある
いはこれらの組み合わせが好適に用いられる。
【0017】具体的には、例えばビフェニル型エポキシ
樹脂として、YX4000(油化シェルエポキシ (株)
製)、ナフタレン型エポキシ樹脂として、HP−403
2(大日本インキ化学工業 (株) 製)、ジシクロペンタ
ジエン型エポキシ樹脂として、EXA−7200LL
(大日本インキ化学工業 (株) 製)、フルオレン型エポ
キシ樹脂として、EPON HPT1079(シェル
製)等がある。
【0018】また、分子構造中に、ナフタレン環、ジシ
クロペンタジエン基、ビフェニル基、または、フルオレ
ン基を有しない2官能エポキシ樹脂としては、例えば、
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型
エポキシ樹脂あるいはこれらの組み合わせが好適に用い
られる。
【0019】このようなビスフェノール型エポキシ樹脂
としては、例えば、ビスフェノールA型として、エピコ
ート828,エピコート1001,エピコート1004
(油化シェルエポキシ (株) 製)やYD128(東都化
成 (株) 製)、エピクロン840,エピクロン850,
エピクロン855,エピクロン860,エピクロン10
50(大日本インキ化学工業 (株) 製)、ELA128
(住友化学 (株) 製)、DER331(ダウケミカル社
製)等、市販されているものが使用できる。また、ビス
フェノールF型として、エピクロン830(大日本イン
キ化学工業 (株) 製)、エピコート807(油化シェル
エポキシ (株) 製)等がある。
【0020】本発明における構成要素[B]は、液状ブ
タジエン−アクリロニトリル共重合体である。構成要素
[B]は、エポキシ樹脂との反応により界面の接着が行
われるため、その分子両末端に官能基を有するものが好
ましく用いられる。両末端の官能基としては、具体的に
は、カルボキシル基、アミノ基、チオール基、エポキシ
基などが挙げられる。エポキシ樹脂との反応性の点か
ら、分子両末端にカルボキシル基を有するものが特に好
ましく用いられる。
【0021】分子両末端にカルボキシル基を有する液状
ブタジエン−アクリロニトリル共重合体(以下、CTB
N)は、構成要素[B]のエポキシ樹脂の一部と反応さ
せて両者の反応生成物として翻発明のエポキシ樹脂組成
物中に含有せしめることもできる。CTBNとエポキシ
樹脂との反応は、例えばトリフェニルホスフィンの存在
下で120〜170℃に加熱して行う。使用するCTB
Nのアクリロニトリル含量(以下、AN含量)は10〜
30%であり、例えば、Hycar CTBN1300
×31(AN含量10重量%)、Hycar CTBN
1300×8(AN含量17重量%)、Hycar C
TBN1300×13(AN含量27重量%)(いずれ
も宇部興産 (株) 製)などが使用できるが、AN含量が
15〜30重量%の場合には複合材料の耐衝撃性がさら
に大きく向上するため、特に好ましい。AN含量が10
重量%未満では樹脂との相溶性が悪くなり、また、30
重量%を越えると樹脂中に均一溶解してしまって、いず
れの場合も耐衝撃性の向上幅が小さくなることがある。
また、CTBNと反応させるエポキシ樹脂は構成要素
[A]と同種であっても異なっていても構わない。
【0022】本発明に用いられる構成要素[C]は、硬
化剤であり、具体的には、ジアミノジフェニルメタン、
ジアミノジフェニルスルホンのような芳香族アミン、脂
肪族アミン、イミダゾール誘導体、ジシアンジアミド、
テトラメチルグアニジン、チオ尿素付加アミン、メチル
ヘキサヒドロフタル酸無水物のようなカルボン酸無水
物、カルボン酸ヒドラジド、カルボン酸アミド、ポリフ
ェノール化合物、ノボラック樹脂、ポリメルカプタン、
三フッ化ホウ素エチルアミン錯体のようなルイス酸錯体
などがあげられる。
【0023】また、構成要素[C]として、これらの硬
化剤をマイクロカプセル化したものも、プリプレグの保
存安定性を高めるために、好適に用いることができる。
【0024】これらの硬化剤には、硬化活性を高めるた
めに適当な硬化促進剤を組み合わせることができる。好
ましい例としては、ジシアンジアミドに、3- (3, 4
- ジクロロフェニル)- 1, 1- ジメチル尿素(DCM
U)等の尿素誘導体(一般式(I) )あるいはイミダゾ
ール誘導体を硬化促進剤として組み合わせる例、カルボ
ン酸無水物やノボラック樹脂に第三アミンを硬化促進剤
として組み合わせる例などが挙げられる。
【0025】
【化1】 (式中R1 、R2 は、H、Cl、CH3 、OCH3 、N
2 のいずれかの基を表し、nは1または2である) また、前記エポキシ樹脂と硬化剤、あるいはそれらの一
部を予備反応させた物を組成物中に配合することもでき
る。この方法は、粘度調節や保存安定性向上に有効であ
る。
【0026】以上の構成要素[A]、[B]、[C]を
含有するエポキシ樹脂組成物に樹脂の粘度制御やプリプ
レグの取扱い性制御を目的に熱可塑性樹脂を配合しても
構わない。エポキシ樹脂との相溶性、コンポジット物性
へ悪影響を及ぼさない等の理由から、かかる熱可塑性樹
脂として好ましい例としては、ポリビニルホルマール、
ポリビニルブチラール、ポリメチルメタアクリレート、
ポリアミド、ポリエステル、ポリエーテルスルホン、ポ
リスルホン、ポリエーテルイミド等がある。また、これ
らの樹脂を2種類以上混合しても構わない。
【0027】本発明のエポキシ樹脂組成物は、電子材料
用途、接着剤用途にも適用可能であるが、特に繊維強化
複合材料用のマトリックス樹脂としてきわめて有用であ
る。本発明のエポキシ樹脂組成物は強化繊維に含浸され
ることにより、繊維強化複合材料の中間基材としてのプ
リプレグとなされる。
【0028】強化繊維としては、ガラス繊維、炭素繊
維、アラミド繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維、炭化ケ
イ素繊維などが用いられる。これらの繊維を2種以上混
合して用いても構わない。より軽量で、より耐久性の高
い成形品を得るためには、特に、炭素繊維の使用が好ま
しい。さらに耐衝撃性の面から引張伸度が1.7%以上
である炭素繊維の使用が好ましい。
【0029】強化繊維の形態や配列については限定され
ず、例えば、一方向に引き揃えた長繊維、トウ、織物
(クロス)、マット、ニット、組み紐などが用いられ
る。
【0030】プリプレグの製造方法は、マトリックス樹
脂を溶媒に溶解して低粘度化し、含浸させるウエット法
と、加熱により低粘度化し、含浸させるホットメルト法
(ドライ法)などの方法により製造される。
【0031】ホットメルト法は、強化繊維とエポキシ樹
脂組成物を離型紙などの上にコーティングしたフィルム
を両側あるいは片側から重ね、加熱加圧することにより
樹脂を含浸させプリプレグを作製する方法である。
【0032】また、本発明のエポキシ樹脂組成物は、強
化繊維に含浸され、かつ、硬化されることにより、コン
ポジットとなされる。上記プリプレグを硬化することに
よりコンポジットとなしても良い。
【0033】プリプレグを用いたコンポジットの成形
は、プリプレグを裁断したパターンを積層後、積層物に
圧力を付与しながら樹脂を加熱硬化させる方法により作
製される。
【0034】圧力を付与する方法は、プレス成形とオー
トクレーブ成形が代表的な方法で、その他にもシートワ
インディング成形、内圧成形などがあり、いずれの方法
も利用できる。
【0035】シートワインディング法は、マンドレルな
どの芯金にプリプレグを巻いて、円筒状物を成形する方
法であり、ゴルフシャフト、ホッケーなどのスティック
などの棒状体を作製する際に好適である。具体的には、
マンドレルにプリプレグを巻き付け、プリプレグがマン
ドレルから剥離しないように固定するために、および、
テープの熱収縮性を利用してプリプレグに成形圧力を付
与するために、プリプレグの外側にフィルム・テープ
(ラッピングテープ)を巻き付け、樹脂を加熱硬化させ
た後、芯金を抜き去って円筒状成形体を得る。
【0036】また、内圧成形法は、プリプレグから作製
したプリフォームを予め金型へセットし、次いでプリフ
ォームに内圧をかけると同時に金型を加熱し成形する方
法である。ゴルフシャフト、バット、テニスやバトミン
トンなどのラケットのような複雑な形状物を成形する際
に好適に用いられる。
【0037】さらに、プリプレグのような中間基材を介
さなくとも、本発明のエポキシ樹脂組成物と強化繊維に
より、フィラメント・ワインディング法、プルトルージ
ョン法、レジン・インジェクション・モールディング法
などの成形法によってもコンポジットとなしても良い。
【0038】種々の成形法により得られたコンポジット
は、耐衝撃性、繰り返し衝撃特性に優れるためゴルフシ
ャフト、野球バット、テニスやバトミントンなどのラケ
ット、ホッケーなどのスティックのような瞬間的に大き
い荷重がかかる球技用器具として利用される。
【0039】本発明のエポキシ樹脂組成物と強化繊維の
組み合わせにより得られるコンポジットは、従来技術に
より得られるコンポジットより耐衝撃性に優れるため、
従来に比べより少量の使用量により従来技術により得ら
れるコンポジットと同等の耐衝撃性が得られるため、よ
り軽量な球技用器具とすることができる。
【0040】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明する。なお、エポキシ樹脂組成物の構成成分[B]
の内容は次の通りである。
【0041】構成成分[B]: CTBN・エポキシ反応物(1) Hycar CTBN1300×13(AN含量27
%、宇部興産 (株) 製)とエピコート828の反応物
(数平均分子量9600) CTBN・エポキシ反応物(2) Hycar CTBN1300×8(AN含量17%、
宇部興産 (株) 製)とエピコート828の反応物(数平
均分子量10000) (実施例1) (1)マトリックス樹脂組成物の調製 下記原料をニーダーを用いて混練し、マトリックス樹脂
組成物を調製した。
【0042】 ナフタレン型エポキシ樹脂 60重量部 (大日本インキ工業 (株) 製、HP−4032) ビスフェノールA型エポキシ樹脂 40重量部 (油化シェルエポキシ (株) 製、エピコート828) CTBN・エポキシ反応物(1) 10重量部 ジシアンジアミド 4重量部 DCMU 4重量部 (2)プリプレグの作製 上記樹脂組成物をリバースロールコーターを用いて離型
紙上に塗布して樹脂フィルムを作製した。次に一方向に
配列させた炭素繊維“トレカ”T700S(東レ (株)
製)と樹脂フィルムを重ね、加熱加圧により樹脂を含浸
させ、炭素繊維の目付けが150g/m2 、マトリック
ス樹脂の重量分率が33%の一方向プリプレグを作製し
た。
【0043】(3)コンポジットの作製 プリプレグはカット、積層後、135℃で2時間、圧力
3kgf/cm2 の条件でオートクレーブにより成形し
た。
【0044】得られた成形物(コンポジット)のTgを
DSCにより昇温速度40℃/分で測定したところ、T
gは133℃であった。
【0045】また、コンポジットから幅10mm、長さ
80mm、厚み2mmの試験片を切り出し、秤量300
kg・ cmで一方向材の幅に垂直な方向から衝撃を与え
てJIS K 7077に従いシャルピー衝撃試験を行
った。シャルピー衝撃値は147kJ/m2 であった。
【0046】コンポジットのTg、シャルピー衝撃値の
測定結果を表1に示す。
【0047】(実施例2) (1)マトリックス樹脂組成物の調製 下記原料をニーダーを用いて混練し、マトリックス樹脂
組成物を調製した。
【0048】 ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂 60重量部 (大日本インキ工業 (株) 製、EXA−7200LL) ビスフェノールA型エポキシ樹脂 40重量部 (油化シェルエポキシ (株) 製、エピコート828) CTBN・エポキシ反応物(2) 10重量部 ジシアンジアミド 3. 5重量部 DCMU 4重量部 (2)プリプレグの作製 実施例1と同様の方法でプリプレグを作製した。
【0049】(3)コンポジットの作製 実施例1と同様の方法でコンポジットを作製した。コン
ポジットTgは134℃、シャルピー衝撃値は145k
J/m2 であった(表1参照)。
【0050】(実施例3) (1)マトリックス樹脂組成物の調製 下記原料をニーダーを用いて混練し、マトリックス樹脂
組成物を調製した。
【0051】 ナフタレン型エポキシ樹脂 55重量部 (大日本インキ工業 (株) 製、エポコートHP−4032) ビスフェノールA型エポキシ樹脂 40重量部 (油化シェルエポキシ (株) 製、エピコート828) ビスフェノールA型エポキシ樹脂 5重量部 (油化シェルエポキシ (株) 製、エピコート1001) CTBN・エポキシ反応物(1) 10重量部 ジシアンジアミド 4重量部 DCMU 4重量部 (2)プリプレグの作製 実施例1と同様の方法でプリプレグを作製した。
【0052】(3)コンポジットの作製 実施例1と同様の方法でコンポジットを作製した。コン
ポジットTgは127℃、シャルピー衝撃値は149k
J/m2 であった(表1参照)。
【0053】(比較例1) (1)マトリックス樹脂組成物の調製 下記原料をニーダーを用いて混練し、マトリックス樹脂
組成物を調製した。
【0054】 ビスフェノールA型エポキシ樹脂 30重量部 (油化シェルエポキシ (株) 製、エピコート828) ビスフェノールA型エポキシ樹脂 35重量部 (油化シェルエポキシ (株) 製、エピコート1001) フェノールノボラック型エポキシ樹脂 35重量部 (油化シェルエポキシ (株) 製、エピコート154) CTBN・エポキシ反応物(1) 10重量部 ジシアンジアミド 4重量部 DCMU 4重量部 (2)プリプレグの作製 実施例1と同様の方法でプリプレグを作製した。
【0055】(3)コンポジットの作製 実施例1と同様の方法でコンポジットを作製した。コン
ポジットTgは130℃、シャルピー衝撃値は103k
J/m2 であった(表1参照)。
【0056】(比較例2) (1)マトリックス樹脂組成物の調製 下記原料をニーダーを用いて混練し、マトリックス樹脂
組成物を調製した。
【0057】 ナフタレン型エポキシ樹脂 60重量部 (大日本インキ工業 (株) 製、エピコートHP−4032) ビスフェノールA型エポキシ樹脂 40重量部 (油化シェルエポキシ (株) 製、エピコート828) ジシアンジアミド 4重量部 DCMU 4重量部 (2)プリプレグの作製 実施例1と同様の方法でプリプレグを作製した。
【0058】(3)コンポジットの作製 実施例1と同様の方法でコンポジットを作製した。コン
ポジットTgは150℃、シャルピー衝撃値は104k
J/m2 であった(表1参照)。
【0059】(比較例3) (1)マトリックス樹脂組成物の調製 下記原料をニーダーを用いて混練し、マトリックス樹脂
組成物を調製した。
【0060】 ビスフェノールA型エポキシ樹脂 40重量部 (油化シェルエポキシ (株) 製、エピコート828) ビスフェノールA型エポキシ樹脂 60重量部 (油化シェルエポキシ (株) 製、エピコート1001) CTBN・エポキシ反応物(1) 10重量部 ジシアンジアミド 4重量部 DCMU 4重量部 (2)プリプレグの作製 実施例1と同様の方法でプリプレグを作製した。
【0061】(3)コンポジットの作製 実施例1と同様の方法でコンポジットを作製した。コン
ポジットTgは108℃、シャルピー衝撃値は149k
J/m2 であった(表1参照)。
【0062】
【表1】
【0063】
【発明の効果】耐衝撃性と耐熱性に優れた樹脂組成物、
プリプレグおよびコンポジットが得られる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも、次の構成要素[A]、
    [B]、[C]を含有してなることを特徴とする繊維強
    化複合材料用エポキシ樹脂組成物。 [A]2種以上の2官能エポキシ樹脂からなり、かつ、
    該2官能エポキシ樹脂のうちの少なくとも1種が、ナフ
    タレン環、ジシクロペンタジエン基、ビフェニル基、フ
    ルオレン基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基
    を有するエポキシ樹脂である、2官能エポキシ樹脂の混
    合物 [B]液状ブタジエン−アクリロニトリル共重合体 [C]硬化剤
  2. 【請求項2】液状ブタジエン−アクリロニトリル共重合
    体の分子両末端に官能基を有することを特徴とする請求
    項1記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】液状ブタジエン−アクリロニトリル共重合
    体のアクリロニトリル含有量が10〜30重量%である
    ことを特徴とする請求項1記載の繊維強化複合材料用エ
    ポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】液状ブタジエン−アクリロニトリル共重合
    体をエポキシ樹脂100重量部に対して1〜20重量部
    含有することを特徴とする請求項1記載の繊維強化複合
    材料用エポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】構成要素[C]がジシアンジアミドであ
    り、かつ、硬化促進剤を含むことを特徴とする請求項1
    記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載のエポキシ
    樹脂組成物が強化繊維に含浸されてなることを特徴とす
    るプリプレグ。
  7. 【請求項7】強化繊維が炭素繊維であることを特徴とす
    る請求項6記載のプリプレグ。
  8. 【請求項8】請求項1〜5のいずれかに記載のエポキシ
    樹脂組成物が強化繊維に含浸され、かつ硬化されてなる
    ことを特徴とするコンポジット。
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