JPH0985087A - 耐被毒前処理剤およびそれを用いた工場排ガスの処理方法 - Google Patents

耐被毒前処理剤およびそれを用いた工場排ガスの処理方法

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JPH0985087A
JPH0985087A JP7266495A JP26649595A JPH0985087A JP H0985087 A JPH0985087 A JP H0985087A JP 7266495 A JP7266495 A JP 7266495A JP 26649595 A JP26649595 A JP 26649595A JP H0985087 A JPH0985087 A JP H0985087A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工場排ガス中の有機溶剤、塗料ミスト等の有
機化合物、塗料の固形分(樹脂)が熱変性したタ−ル状
の重質分等の付着性、粘着性の高い物質の悪影響を受け
ず工場排ガス中の気体の状態で含有されている有機金属
化合物、有機シリコーン化合物、有機リン化合物等の触
媒毒を効率よく経済的な150℃〜400℃の温度で除
去できる高い耐被毒前処理剤の提供。 【解決手段】 多孔質活性アルミナと周期律表第IA族
金属および第IIA族金属よりなる群から選ばれた1種以
上の金属からなる耐被毒前処理剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は有機化合物および/また
はタール状の重質分を含有する工場排ガス中に含まれる
気体状の触媒毒を有機化合物および/またはタール状の
重質分に阻害されることなく除去できる耐被毒前処理剤
およびそれを用いた工場排ガスの処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】工場排ガス中の悪臭成分や可燃性有害物
質はバーナーを用いる直燃方式や、触媒を用いて接触酸
化処理する触媒式処理法で処理されている。直燃方式
は、燃料を必要とし運転費用が多大になる。一方、これ
らの諸経費を節約できる触媒式処理法が従来より広く利
用されている。
【0003】印刷工場、塗装工場またはコーター工場等
からの工場排ガスには、工場排ガス処理に用いられる触
媒、特に白金等の貴金属触媒の触媒毒となる有機金属化
合物、有機シリコーン化合物、有機リン化合物等の触媒
毒が気体の状態で含有されている。工場排ガスをフィル
ター、サイクロン、スクラッバー等により前処理して、
ダストやタール等の固形分をを物理的に除去してから接
触反応装置に導入することも、従来からしばしば行われ
ている。ところが、工場排ガス中に気体の状態で含有さ
れている有機金属化合物、有機シリコーン化合物、有機
リン化合物等の触媒毒は、前述の前処理手段によって効
果的に除去することは極めて困難である。しかも、これ
らの触媒毒は微量でも触媒の性能を著しく低下させるた
め、触媒を使用する接触的処理方法は、これらの気体状
触媒毒を含む工場排ガスの処理には従来適さないと一般
的に考えられていた。
【0004】そこで、本出願人は、気体状触媒毒を含有
する排ガスの処理における上記のような接触的処理方法
の弱点を克服し、前記気体状触媒毒を効率よく除去する
新規な排ガス前処理方法を提供することを目的として、
排ガスに含まれる前記気体状触媒毒物質を除去する方法
として、排ガスを150℃以上に加熱してアルミナ充填
層に通すことにより気体状の有機金属化合物(有機ヒ
ソ、有機すずなど)、有機シリコーンあるいは有機リン
化合物等の触媒毒を除去する方法を特公昭61−203
33号公報において提案した。さらに、印刷工場、塗装
工場またはコーター工場等からの工場排ガスには、有機
溶剤、塗料ミスト等の有機化合物、塗料の固形分(樹
脂)が熱変性したタール状の重質分等の付着性、粘着性
の高い物質が、多量に含有されている。これらの付着
性、粘着性の高い物質は、工場排ガスの温度が低いと前
処理剤に付着し、堆積し、さらに熱変性する。この堆積
物は、前処理剤の表面を覆い、前処理剤の有機金属化合
物、有機シリコーン化合物、有機リン化合物等の気体状
の触媒毒の処理能力を阻害し著しく低下させるのみなら
ず、蓄積した堆積物は、発火点が比較的に低いため、処
理工場排ガスの温度変化によって急激に発火燃焼し、発
生する高熱によって後段の工場排ガス処理用触媒を毀損
し著しく活性を低下させる。さらには、火災を起こす恐
れがあり安全上からも好ましくない。これらの付着性、
粘着性の高い物質は、工場排ガスの温度を低下させ、前
もって例えば、金網、活性炭等に析出させて除去するこ
ともできるが、再び工場排ガス温度を工場排ガス処理温
度まで昇温する必要があり、別途の前処理設備や無駄な
エネルギーが必要となる。また、工場排ガス温度を40
0℃以上に保てば、付着性、粘着性の高い物質の前処理
剤や触媒への付着を低減することができるが、このため
には別途のエネルギーを必要とし不経済である。このた
め、工場排ガスの温度を400℃を超えない運転条件で
工場排ガスを処理しても、前記付着性、粘着性の高い物
質の悪影響を前処理剤に与えない工場排ガス処理技術の
開発が待望されている。例えば、特公昭62−6843
号公報には、室内空気を室外へ排出させる空気路に、下
記化合物CaO、Na2O、K2O、MgO、TiO2
NiO、Fe2 3、Co23、Cr23、Ag2O、K2
CO3、CaSiO3、CaAl24、MgSiO3、K
AlO2、BaSiO3、BaTiO3、Li2SiO3
NaCO3,Ni−MgO、Ca(OH)2の群から選ん
だ1種以上の化合物を含む多孔層を位置させた換気装置
が開示されており、ケイ酸カルシュウムとアルミン酸石
灰をを主成分として含むアルミナセメントの造粒品から
なるフィルター層に付着した、サラダ油(大豆油)を沸
騰させて発生させた油煙が、フィルター層の温度を30
0℃に調整しすることによって分解処理すれば、付着し
た油分は分解蒸発されて、フィルターが完全に浄化され
たと実施例に示し200〜300℃と低い温度で浄化が
可能なセルフクリーニング装置が、教示されている。し
かしながら、処理対象ガスは、家庭の台所等から発生す
る汚染ガス、ミスト、油煙等であり、その発明の詳細な
説明中で、工業的な脱臭触媒であれば、600℃程度に
加熱処理すればよいと記載されているのみで、工業規模
の工場排ガス処理についての示唆はない。
【0005】また、特開昭56−166925号公報に
は、アルミナ等の無機質担体に、アルカリ金属、アルカ
リ土類金属、希土類金属の群から選ばれる金属の1種又
は2種以上を担体1リットル当り0.1モル〜5.0モ
ルの範囲で担持したことを特徴とする内燃機関の排ガス
フィルタが開示されている。しかしながら、対象排ガス
は、内燃機関、特にディーゼルエンジンから排出される
ものであり、その発明の詳細な説明中で、排出ガス気流
中に含まれるカーボン、炭化水素、金属等から成る微粒
子を390℃〜490℃の温度で加熱処理しフィルタに
蓄積した炭素微粒子を燃焼除去する実施例が示されてい
るのみで、粘稠で付着性の強い有機溶剤、塗料ミスト等
の有機化合物、塗料の固形分(樹脂)が熱変性したター
ル状の重質分等を含む工場排ガス処理については、なん
らの示唆も教示もない。
【0006】一方、特公昭62−31971号公報に
は、シリコーン含有排ガスを処理するに際して、該排ガ
スを少なくとも250℃に保温してアルカリ金属および
アルカリ土類金属から選ばれた少なくとも1種の金属を
含有するゼオライトで処理し、該排ガス中に含まれるシ
リコーンを実質的に除去することを特徴とするシリコー
ン含有排ガスの処理法が開示されているが、その発明の
詳細な説明中では、シリコーン含有ガス用処理剤が排ガ
ス中のシリコーンを吸着する機構については明確ではな
いが、一般にゼオライトは、多孔質であり、シリコーン
がゼオライトの空洞中で、アルカリ金属もしくはアルカ
リ土類金属の影響を受け、比較的結合の弱いSi−C部
が切れ、シリカ(SiO2)となって除去されると推定
しているのみで、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金
属が、前処理剤に付着した粘稠で付着性の強い有機溶
剤、塗料ミスト等の有機化合物、塗料の固形分(樹脂)
が熱変性したタール状の重質分等の分解除去に如何様に
寄与するかについては、全く示唆も教示もするものでな
い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、工場
排ガス中に気体の状態で含有されている有機金属化合
物、有機シリコーン化合物、有機リン化合物等の触媒毒
を除去できる前処理剤は、本出願前に提案されており、
工場排ガスを150℃以上に加熱してアルミナ充填層に
通すことにより気体状の有機金属化合物(有機ヒソ、有
機すずなど)、有機シリコーンあるいは有機リン化合物
等の触媒毒を除去する方法も本出願前に知られている。
しかしながら、有機溶剤、塗料ミスト等の有機化合物、
塗料の固形分(樹脂)が熱変性したタール状の重質分等
の付着性、粘着性の高い物質を、多量に含有する印刷工
場、塗装工場、コーター工場等から排出される工場排ガ
ス中に気体の状態で含有されている有機金属化合物、有
機シリコーン化合物、有機リン化合物等の触媒毒を除去
できる前処理剤は、開発されておらず、これらの悪条件
に耐え、工場排ガスの温度を400℃を超えない経済的
な運転条件で工場排ガスを処理しても、前記付着性、粘
着性の高い物質が前処理剤に堆積し難く、さらには熱変
性して工場排ガスの温度変化によって堆積物が急激に発
火燃焼を起こすことのない耐被毒性前処理剤の開発が待
望されている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、有機溶
剤、塗料ミスト等の有機化合物、塗料の固形分(樹脂)
が熱変性したタール状の重質分等の付着性、粘着性の高
い物質の悪影響を受けず工場排ガス中に気体状態で含有
されている有機金属化合物、有機シリコーン化合物、有
機リン化合物等の触媒毒を効率よく除去できる高い前処
理能力を有する耐被毒性前処理剤を開発すべく鋭意研究
を重ねた結果、多孔質活性アルミナと周期律表第IA族
金属および第IIA族金属よりなる群から選ばれた1種以
上の金属からなる耐被毒前処理剤が、前記付着性、粘着
性の高い物質が堆積しがたく発火事故を起こし難いうえ
に、さらに前記気体状の触媒毒の高い前処理能力を有す
ることを見いだし、付着性、粘着性の高い物質を含有す
る工場排ガスであっても、その悪影響を受けず150℃
〜400℃の温度で工場排ガス中の前記気体の状態で含
有されている触媒毒を除去できることを見いだした。
【0009】本発明はこれらの知見に基づいてなされた
もので、本発明は、多孔質活性アルミナと周期律表第I
A族金属および第IIA族金属よりなる群から選ばれた1
種以上の金属からなることを特徴とする耐被毒前処理剤
を提供するものである。
【0010】また、本発明は、工場排ガスを150℃〜
400℃の温度で多孔質活性アルミナと周期律表第IA
族金属および第IIA族金属よりなる群から選ばれた1種
以上の金属からなる耐被毒前処理剤により前処理した
後、工場排ガス中の可燃性物質を接触酸化処理すること
を特徴とする工場排ガスの処理方法を提供するものであ
る。
【0011】本発明に使用される多孔質活性アルミナ
は、一般に使用されている表面積が大きなγ、δ、ηな
どの活性アルミナ、とくにγ−アルミナが好ましく、比
表面積が、10m2/g以上、好ましくは、50〜30
0m2/gの活性アルミナの使用が好適である。
【0012】従来法、例えば油滴法、打錠法、丸め法、
押し出し法、発泡成形法等適宜の成形法によって球形、
その他任意の形状の粒体、錠剤、中空体、ラシヒリン
グ、ハニカム等の一体成形体、三次元発泡体等に多孔質
活性アルミナ自体を適宜所望の形状に成形加工すること
ができる。
【0013】また、任意の形状の耐熱性無機質担体や、
金属担体、金属繊維、ガラス繊維、セラミック繊維等の
集合体に多孔質活性アルミナ層を例えばウォシュコート
法などの従来法によって形成することもできる。例え
ば、特公昭59−15028号公報に提案されているよ
うなセラミック繊維の集合体、すなわち、ケイ酸ゲルに
より互いに結合されているセラミック繊維のシート状集
合体をハニカム状に積層して構成されるハニカム構造体
(商品名:ハニクル担体)が、圧力損失も少なく幾何学
的表面積も大きく、さらにアルミナを多量に担持できる
ことから特に好ましい。
【0014】本発明の耐被毒前処理剤のもう一つの成分
は、工場排ガス中に含まれる有機溶剤、塗料ミスト等の
有機化合物、塗料の固形分(樹脂)が熱変性したタール
状の重質分等の付着性、粘着性の高い物質の優れた分解
除去性能を付与しこれらの耐被毒前処理剤への堆積を防
止する周期律表第IA族金属および第IIA族金属よりな
る群から選ばれた1種以上の金属である。周期律表第I
A族金属としては、リチウム、ナトリウムおよびカリウ
ムが好ましく、周期律表第IIA族金属としては、マグネ
シウムおよびカルシュウムが好ましい。なかでも、ナト
リウムおよびカリウムが特に好ましい。これらの化合物
としては、前記金属の水酸化物、硝酸塩、炭酸塩が好ま
しい。
【0015】前記金属の多孔質活性アルミナへの担持
は、従来用いられてきた含浸担持法をそのまま適用でき
る。また、慣用の押し出し成形法によって、多孔質活性
アルミナに前記金属化合物を添加混合して軟塊(ドウ)
を調製し、所望の形状に押し出し成形することもでき
る。さらに、慣用のウオッシュコート法によって、前記
金属化合物と多孔質活性アルミナを別々に添加するか、
前記金属を担持した多孔質活性アルミナを粉砕したもの
を添加して調製したスラリーを、上記の所望の耐熱担体
に担持することもできる。
【0016】前記金属の担持量は、前処理剤1リッター
当たり金属換算で0.5〜30g、好ましくは2〜15
g、さらに好ましくは3〜8gである。前記金属の担持
量を増加すれば、前処理性能は増すものの30gを超え
ると多少湿潤性を生ずる傾向があり、前処理性能には影
響がないものの取り扱い上好ましくはない。
【0017】本発明の耐被毒前処理剤は、種々の工場排
ガスに適用することができる。例えば、有機溶剤やアル
デヒド等を含有する塗装焼き付け乾燥炉排ガス、キシレ
ン等を含有する金属印刷、カラー鋼板塗装乾燥炉排ガ
ス、トルエン、酢酸エチル等を含有する接着剤塗布乾燥
炉排ガス、ナフサ等を含有するオフセット印刷乾燥炉排
ガス等、有機溶剤、塗料ミスト等の有機化合物、塗料の
固形分(樹脂)が熱変性したタール状の重質分等の付着
性、粘着性の高い物質が、多量に含有し、さらに気体の
状態の有機金属化合物、有機シリコーン化合物、有機リ
ン化合物等の触媒毒を含有する印刷工場、塗装工場、コ
ーター工場等から排出される工場排ガスに適用できる。
前記有機溶剤、塗料ミスト等の有機化合物、塗料の固形
分(樹脂)が熱変性したタール状の重質分等の付着性、
粘着性の高い物質は、多孔質活性アルミナからなる前処
理剤に吸着もしくは付着し堆積して、その上でさらに熱
変性する。熱変性した堆積物は、前処理剤の表面を覆
い、前処理剤の有機金属化合物、有機シリコーン化合
物、有機リン化合物等の気体状の触媒毒の処理能力を阻
害し著しく低下させるのみ成らず、蓄積した堆積物は、
発火点が比較的に低いため、前処理剤の2〜3%程度前
処理剤に堆積した状態では、通常の運転温度でも急激に
発火燃焼し前処理剤を毀損するのみ成らず装置全体をも
損傷したり、火災を起こす恐れがあり安全上からも好ま
しくない。また、この前処理剤の堆積物の発火燃焼によ
って1000℃以上の高熱を発生する場合があり、発生
する高熱によって後段の工場排ガス処理用触媒が焼損さ
れ著しくその活性を低下させる等の重大な悪影響を生ず
る。
【0018】本発明の別の態様は、上述したような、有
機溶剤、塗料ミスト等の有機化合物、塗料の固形分(樹
脂)が熱変性したタール状の重質分状の付着性、粘着性
の高い物質を含有し、気体の状態の有機金属化合物、有
機シリコーン化合物、有機リン化合物等の触媒毒をも併
せて含有する印刷工場、塗装工場、コーター工場等から
排出される工場排ガスの前処理方法であって、前記工場
排ガスを、150℃以上、前処理剤の変性温度650℃
を超えない温度で、経済的に好ましくは、200℃〜4
00℃、さらに好ましくは300〜350℃の温度で多
孔質活性アルミナと周期律表第IA族金属および第IIA
族金属よりなる群から選ばれた1種以上の金属からなる
耐被毒前処理剤によって前処理すると、前記付着性、粘
着性の高い物質の耐被毒前処理剤への堆積も少なく、前
記気体状触媒毒の高い処理能力を長期間達成できること
が判明した。
【0019】また、工場排ガス中の有害な可燃性物質を
接触酸化処理するための酸化触媒としては、有害な可燃
性物質を酸化除去できる触媒であればいずれの触媒であ
っても使用することができる。例えば、一般的に広く使
用されているような接触酸化触媒、白金、パラジウム、
ロジウム、イリジウム等の貴金属および/または鉄、マ
ンガン、クロム、銅、ニッケル、コバルト、マグネシウ
ム等の金属酸化物を前処理剤と同様に担持したものが好
ましい。担体についても、特に制限はなく、前処理剤と
同様に適宜決定することができる。
【0020】
【実施例】以下、実施例、比較例および試験例により本
発明を具体的に説明するが、本発明は、これだけに限定
されるものではない。
【0021】1.前処理剤の調製 比較例1 比表面積が185m2/gの日揮ユニバーサル社製直径
3mmの粒状γ−アルミナ(商品名:NA−3,Al2
3として97重量%含有)を前処理剤Uとした。
【0022】比較例2 イオン交換水3870gに680gの比較例1の前処理
剤Uと、440gのLAROCHE CHEMICAL
S社製ベーマイト(商品名:VERSAL−250,A
23として75重量%含有)と、10gの62重量%
の濃硝酸とを加え、湿式ボールミルを使用して8時間混
合粉砕して、20重量%のアルミナを含有するスラリー
5Kgを調製した。セラミック繊維の集合体であるニチ
アス社製ハニクル担体(200セル/平方インチ、嵩比
重=0.25g/cc、縦50mm×横50mm×長さ
50mm)をこのスラリーに浸漬し取り出し、余分のス
ラリーを空気を吹き付けて除去した後、120℃の温度
で3時間乾燥した。乾燥した前処理剤を、さらに500
℃の温度で1時間焼成し、ハニクル担体1リットル当た
り60gのアルミナを担持した前処理剤Vを作成した。
【0023】実施例1 50.1gの硝酸リチュウム(Liとして5g含有)を
449.9gのイオン交換水に溶解し1重量%のリチュ
ウム水溶液500gを調製した。この水溶液に比較例2
の前処理剤Vを10分間含浸した後、取り出し余分の水
溶液を空気を吹き付けて除去した後120℃の温度で3
時間乾燥した。乾燥した前処理剤を、さらに空気流通式
の空気炉中で500℃の温度で1時間焼成し、前処理剤
V1リットル当たりLiとして4.1gを担持した前処
理剤Aを調製した。
【0024】実施例2 実施例1においてリチュウム水溶液の替わりに、8.9
gの炭酸カリウム(Kとして5g含有)を491.1g
のイオン交換水に溶解し1重量%のカリウム水溶液50
0gを調製した他は、実施例1と同様にして、前処理剤
V1リットル当たりKとして5gを担持した前処理剤B
を調製した。
【0025】実施例3 実施例1においてリチュウム水溶液の替わりに、11.
6gの炭酸ナトリウム(Naとして5g含有)を48
8.4gのイオン交換水に溶解し1重量%のナトリウム
水溶液500gを調製した他は、実施例1と同様にし
て、前処理剤V1リットル当たりNaとして4.7gを
担持した前処理剤Cを調製した。
【0026】実施例4 実施例1においてリチュウム水溶液の替わりに、53.
6gの硝酸マグネシウム6水和物(Mgとして5g含
有)を446.4gのイオン交換水に溶解し1重量%の
マグネシウム水溶液500gを調製した他は、実施例1
と同様にして、前処理剤V1リットル当たりMgとして
4.7gを担持した前処理剤Dを調製した。
【0027】実施例5 実施例1においてリチュウム水溶液の替わりに、29.
8gの硝酸カルシウム4水和物(Caとして5g含有)
を470.2gのイオン交換水に溶解し1重量%のカル
シュウム水溶液500gを調製した他は、実施例1と同
様にして、前処理剤V1リットル当たりCaとして2.
5gを担持した前処理剤Eを調製した。
【0028】実施例6 5.1gの水酸化カリウム(Kとして3g含有)を29
4.9gのイオン交換水に溶解し1重量%のカリウム水
溶液300gを調製した。この水溶液に100gの比較
例1の前処理剤Uを10分間含浸した後、取り出し余分
の水溶液を空気を吹き付けて除去した後120℃の温度
で3時間乾燥した。乾燥した前処理剤を、さらに空気流
通式の空気炉中で500℃の温度でで1時間焼成し、前
処理剤U1リットル当たりKとして9.1gを担持した
前処理剤Fを調製した。
【0029】実施例7 実施例6においてカリウム水溶液の替わりに、5.4g
の水酸化ナトリウム(Naとして3g含有)を294.
6gのイオン交換水に溶解し1重量%の水酸化ナトリウ
ム水溶液300gを調製した他は、実施例6と同様にし
て、前処理剤U1リットル当たりNaとして9.3gを
担持した前処理剤Gを調製した。
【0030】実施例8 実施例1においてリチュウム水溶液の替わりに、0.3
6gの炭酸カリウム(Kとして0.2g含有)を49
9.6gのイオン交換水に溶解し0.04重量%のカリ
ウム水溶液500gを調製した他は、実施例1と同様に
して、前処理剤V1リットル当たりKとして0.5gを
担持した前処理剤Hを調製した。
【0031】実施例9 実施例8において、カリウム水溶液の濃度を0.2重量
%、0.4重量%および5重量%とした他は、実施例1
と同様にして、前処理剤V1リットル当たりKとして
1.9g、3.0gおよび20.4gを担持した前処理
剤I、前処理剤Jおよび前処理剤Kを調製した。
【0032】実施例10 実施例1においてリチュウム水溶液の替わりに、0.4
6gの炭酸ナトリウム(Naとして0.2g含有)を4
99.5gのイオン交換水に溶解し0.04重量%のナ
トリウム水溶液500gを調製した他は、実施例1と同
様にして、前処理剤V1リットル当たりNaとして0.
5gを担持した前処理剤Lを調製した。
【0033】実施例11 実施例10において、ナトリウム水溶液の濃度を0.2
重量%、0.4重量%および5重量%とした他は、実施
例1と同様にして、前処理剤V1リットル当たりNaと
して1.7g、2.8gおよび19.5gを担持した前
処理剤M、前処理剤Nおよび前処理剤Pを調製した。
【0034】実施例12 イオン交換水4049gに515gの比較例1の前処理
剤Uと、333gのLAROCHE CHEMICAL
S社製ベーマイト(商品名:VERSAL−250,A
23として75重量%含有)と、5gの62重量%の
濃硝酸と、98gの和光純薬社製特級硝酸カリウム(K
として38.2重量%含有)を加え、湿式ボールミルを
使用して8時間混合粉砕して、15重量%のアルミナ
と、アルミナの全量に対して5重量%のKを含有するス
ラリーを調製した。比較例2で使用したニチアス社製ハ
ニクル担体(縦50mm×横50mm×長さ50mm)
をこのスラリーに浸漬し取り出し、余分のスラリーを空
気を吹き付けて除去した後、120℃の温度で3時間乾
燥した。乾燥した前処理剤を、さらに500℃の温度で
1時間焼成し、ハニクル担体1リットル当たり60gの
アルミナと3gのKを担持した前処理剤Qを作成した。
【0035】2.性能評価 試験例1 14.4リットル/分の空気流中にキシレンを0.08
7cc/分の割合で注入し試験ガスを調製し、試料前処
理剤入り口温度が250℃、300℃および350℃に
なるようにこの試験ガスの温度を調整して、直径21m
m×長さ50mmの容量に試料前処理剤を成形設置、も
しくは充填した流通式反応装置に、空間速度50,00
0/hで通した。3時間流通試験を行った後、試料前処
理剤を取り出し高周波加熱処理機により加熱処理し、試
料前処理剤の堆積物を燃焼させ発生する二酸化炭素に赤
外線を照射しその吸光度から堆積物の炭素量を非分散型
赤外線分析法により計測し、試料前処理剤の堆積物の重
量を試料前処理剤の全量に対する炭素の重量%として算
出し、その結果を表1に示す。
【0036】
【表1】 表1の結果から明らかなように、粒状アルミナからなる
前処理剤Uおよびハニクル担体にアルミナを担持した前
処理剤Vと比較してこれらの前処理剤にさらにリチウ
ム、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム
を担持した本発明の前処理剤A、B、C、D、E、F、
およびGは、堆積物が少なく(炭素の重量%が小さ
い)、300℃以上の温度では、顕著に少なくなってい
る。さらに、カリウムまたはナトリウムを担持した前処
理剤B、C、FおよびGは、250℃の温度においても
極めて堆積物の付着量が少ない。担持量の多い前処理剤
FおよびGにおいては、さらに堆積物の付着量が少なく
ないことがわかる。すなわち、リチウム、カリウム、ナ
トリウム、マグネシウム、カルシウムを活性アルミナに
担持しすることによって、堆積物の付着量を低減するこ
とができることが証明された。
【0037】試験例2 8gの大日本インキ化学工業社製水溶性のワニス(商品
名:S−316)を、100gのイオン交換水で希釈し
て試験水溶液を調整した。この試験水溶液に縦20mm
×横40mm×長さ10mmの試料前処理剤を1分間浸
した後、余分の水溶液を吹き払い300℃の温度で1時
間加熱処理した。加熱処理した試料前処理剤を高周波加
熱処理機により加熱処理し、試料前処理剤に付着したワ
ニスの熱変性物からなる堆積物を燃焼させ発生する二酸
化炭素の量を非分散型赤外線分析計により計測し、堆積
物の付着量を試料前処理剤の全量に対する炭素の重量%
として算出した。前処理剤V、H、I、J、B、K、
L、M、N、CおよびPについて試験を行いその結果を
図1および図2に示す。図1および図2より、カリウム
もしくはナトリウムの担持量が増加するにつれて前処理
剤への堆積物の付着量(炭素の付着量)が減少すること
がわかる。
【0038】試験例3 添加剤に含まれる有機シリコーンからなる触媒毒と塗料
から揮発するセロソルブ類および塗料の固形分(樹脂)
が熱変性したタール状の重質分を含む製缶外面塗装乾燥
炉から発生する排出温度が150℃の塗装排ガスを、3
00℃まで予熱して可搬式排気ガス浄化テスト機(日揮
ユニバーサル社製モデル88)を用いて縦70mm×横
70mm×長さ40mmの寸法の試料前処理剤を2段装
着し空間速度76000/hで処理した。200時間経
過後、試料前処理剤を取り出し、試料前処理剤に付着し
た堆積物を試験例1と同様にして高周波加熱処理機によ
り加熱処理し、試料前処理剤に付着した堆積物を燃焼さ
せ発生する二酸化炭素の量を非分散型赤外線分析法によ
り計測し、前段の試料前処理剤の中央部分における堆積
物の付着量を炭素の重量として算出し、前処理剤1リッ
ター当たりの炭素の付着量(g)を表2に示す。
【0039】
【表2】 表2の結果から明らかなように、ハニクル担体にアルミ
ナを担持した従来の前処理剤Vと比較してこれらの前処
理剤にさらにカリウムを担持した本発明の前処理剤Jお
よび前処理剤Bならびにナトリウムを担持した前処理剤
Nおよび前処理剤Cは、実際の工場排ガス処理試験にお
いても堆積物の付着量(炭素の付着量)が少く、カリウ
ムもしくはナトリウムの担持量を増すことによって堆積
物の付着量をさらに少なくできることがわかる。すなわ
ち、本発明の耐被毒性前処理剤は、付着性、粘着性の高
い物質が堆積し難く堆積物によって覆われ難いことが塗
装排ガスにおいて証明された。
【0040】試験例4 近年塗装印刷のスピード化に伴い乾燥時間を短縮するた
めに過酷な高温条件で運転されるオフセット印刷乾燥炉
から排出される200〜250℃の温度の工場排ガス中
には、触媒毒となる有機シリコーンおよび有機リンが含
まれており、塗料からの揮発分が熱変性し前処理剤に付
着し堆積する。このオフセット印刷乾燥炉排ガスを35
0℃の温度で従来の前処理剤Vを用いて前処理したとこ
ろ、約1〜2ヶ月で、前処理剤に多量に堆積物が付着し
運転の変動に伴う工場排ガス温度の変化によって、前処
理剤の堆積物が発火する事故が生じた。一方、本発明の
前処理剤Bおよび前処理剤Cを用いて同様の前処理を行
なったが、6ヶ月経過後も、ほとんど堆積物は認められ
ず、効果的な前処理を続行できた。
【0041】試験例5 エナメル電線塗装焼付炉から排出される400〜500
℃の温度の工場排ガス中には、触媒毒となる有機シリコ
ーンおよび有機スズが含まれており、絶縁ワニスから揮
発する有機化合物が熱変性し前処理剤に付着し堆積す
る。このエナメル電線塗装焼付炉排ガスを350℃の温
度で従来の前処理剤Vを用いて前処理したところ、約2
〜3ヶ月で、前処理剤に多量に堆積物が付着し運転の変
動に伴う工場排ガス温度の変化によって、前処理剤の堆
積物が発火する事故が生じた。一方、本発明の前処理剤
Bおよび前処理剤C用いて同様の前処理を行なったが、
6ヶ月経過後も、ほとんど堆積物は認められず、効果的
な前処理を続行できた。
【0042】試験例6 10リットル/分の空気流中に0.50gのジメチルシ
リコン油と50mlのメチルエチルケトンの混合液を
0.021ml/分の割合で注入し、珪素として5pp
mのジメチルシリコン油と500ppmのメチルエチル
ケトンを含有する試料ガスを調整した。この試料ガスを
反応装置の入口温度が300℃となるように加熱して、
上流側に直径21mm×厚さ40mmの試料前処理剤、
下流側に直径21mm×厚さ22mmの白金を2g/リ
ットル担持した酸化触媒を重ねて充填した流通式反応装
置に10リットル/分の流速で60分間通し、反応装置
の入口および出口におけるメチルエチルケトンの濃度を
ガスクロマトグラフィーで測定し反応率を算出した。本
発明の前処理剤Bおよび前処理剤Cについて未使用品、
試験例4および試験例5において6ヶ月後の前処理試験
使用品を取り出したものについてそれぞれ有機シリコー
ンの前処理活性試験を行いその結果を表3に示す。
【0043】
【表3】
【0044】試験例7 試験例6において、試料ガスとして、10リットル/分
の空気流中に10.56gのリン酸トリエチルと50m
lのメチルエチルケトンの混合液を0.025ml/分
の割合で注入し、リンとして50ppmのリン酸トリエ
チルと500ppmのメチルエチルケトンを含有する試
料ガスを調整し用いたほかは試験例4と同様にしてメチ
ルエチルケトンの反応率を算出した。本発明の前処理剤
Bおよび前処理剤Cについて未使用品、試験例4および
試験例5において6ヶ月後の前処理試験使用品を取り出
したものについてそれぞれ有機リンの前処理活性試験を
行いその結果を表4に示す。
【0045】
【表4】 上記試験例3、4、5、6および7の結果から明らかな
ように、付着性、粘着性の高い物質を含有する工場排ガ
スを300〜350℃の経済温度で前処理を行うと、ハ
ニクル担体にアルミナを担持した従来の前処理剤Vで
は、短期間で堆積物の発火事故が生じ高熱となるため後
段の触媒を毀損してしまうのに比較して、これらの前処
理剤にさらにカリウムもしくはナトリウムを担持した本
発明の耐被毒前処理剤を用いた場合には、6ヶ月経過後
もほとんど堆積物が認められず優れた前処理性能を維持
していることが証明された。
【0046】
【発明の効果】
1.工場排ガス中の有機溶剤、塗料ミスト等の有機化合
物、塗料の固形分(樹脂)が熱変性したタール状の重質
分等の付着性、粘着性の高い物質の悪影響を受けず工場
排ガス中の気体の状態で含有されている有機金属化合
物、有機シリコーン化合物、有機リン化合物等の触媒毒
を効率よく経済的な温度で除去できる高い前処理能力を
有し、工場排ガス処理の省エネルギー化が可能である。 2.工場排ガス中の有機溶剤、塗料ミスト等の有機化合
物、塗料の固形分(樹脂)が熱変性したタール状の重質
分等の付着性、粘着性の高い物質の優れた分解性能を有
しこれらの物質の前処理剤へ吸着もしくは付着し堆積す
ることを防止し、堆積物によって、前処理剤の表面が覆
われ、前処理剤の有機金属化合物、有機シリコーン化合
物、有機リン化合物等の気体状の触媒毒の処理能力が、
低下が少なく長期安定性に優れている。 3.前処理剤に前記堆積物が蓄積しにくいため、堆積物
の急激な発火燃焼事故がなく、前処理剤や装置全体をも
損傷することもなく、火災を起こす恐れもなく安全であ
る。さらに、この前処理剤の堆積物の発火燃焼によって
発生する高熱によって後段の工場排ガス処理用触媒が焼
損されることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の耐被毒前処理剤のカリウムの担持量と
前処理剤への堆積物の付着量(炭素の付着量)の関係を
示すグラフである。
【図2】本発明の耐被毒前処理剤のナトリウムの担持量
と前処理剤への堆積物の付着量(炭素の付着量)の関係
を示すグラフである。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質活性アルミナと周期律表第IA族
    金属および第IIA族金属よりなる群から選ばれた1種以
    上の金属からなることを特徴とする耐被毒前処理剤。
  2. 【請求項2】 前記多孔質活性アルミナがγ−アルミナ
    である請求項1記載の耐被毒前処理剤。
  3. 【請求項3】 前記金属が、リチウム、ナトリウム、カ
    リウム、マグネシウムおよびカルシウムよりなる群から
    選ばれた1種以上の金属である請求項1または2記載の
    耐被毒前処理剤。
  4. 【請求項4】 前記金属が、ナトリウムまたはカリウム
    である請求項1、2または3記載の耐被毒前処理剤。
  5. 【請求項5】 前記金属が前記前処理剤1リッター当た
    り金属換算で0.5〜30g含有されている請求項1、
    2、3または4記載の耐被毒前処理剤。
  6. 【請求項6】 工場排ガスを150℃〜400℃の温度
    で多孔質活性アルミナと周期律表第IA族金属および第
    IIA族金属よりなる群から選ばれた1種以上の金属から
    なる耐被毒前処理剤により前処理した後、工場排ガス中
    の可燃性物質を接触酸化処理することを特徴とする工場
    排ガスの処理方法。
  7. 【請求項7】 前記多孔質活性アルミナがγ−アルミナ
    である請求項6記載の工場排ガスの処理方法。
  8. 【請求項8】 前記金属が、リチウム、ナトリウム、カ
    リウム、マグネシウムおよびカルシウムよりなる群から
    選ばれた1種以上の金属である請求項6または7記載の
    工場排ガスの処理方法。
  9. 【請求項9】 前記金属が、ナトリウムまたはカリウム
    である請求項6、7または8記載の工場排ガスの処理方
    法。
  10. 【請求項10】 前記金属が前記前処理剤1リッター当
    たり金属換算で0.5〜30g含有されている請求項
    6、7、8または9記載の工場排ガスの処理方法。
  11. 【請求項11】 前記工場排ガスが気体状の触媒毒に加
    えて、有機化合物および/またはタール状の重質分を含
    有することを特徴とする請求項6、7、8、9または1
    0記載の工場排ガスの処理方法。
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