JPH0984342A - 電源装置 - Google Patents

電源装置

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JPH0984342A
JPH0984342A JP26205395A JP26205395A JPH0984342A JP H0984342 A JPH0984342 A JP H0984342A JP 26205395 A JP26205395 A JP 26205395A JP 26205395 A JP26205395 A JP 26205395A JP H0984342 A JPH0984342 A JP H0984342A
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JP
Japan
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output
power supply
conduction ratio
conduction
switching
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Application number
JP26205395A
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English (en)
Inventor
Masahide Nakatani
正秀 中谷
Atsuo Tokunaga
篤郎 徳永
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 出力を負荷の状態や動作条件等に基づいて任
意に設定でき,負荷の異常状態の発生や動作状態の急変
時にも的確に対応して出力の過電圧や過負荷を回避可能
な電源装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 電源104と,電源104からの電力供
給に基づいて出力を負荷105に供給する電圧発生手段
101と,導通または非導通の切換によって電源104
の電圧発生手段101に対する電力供給を制御するスイ
ッチング手段102と,所定周期毎にスイッチング手段
102の導通比率を更新し,該導通比率に基づきスイッ
チング手段102の切換制御を行う出力制御手段103
とを備えて構成し,出力制御手段103は,設定された
出力目標値に応じて前記導通比率の上限を算定し,該導
通比率の上限を越えない範囲で前記導通比率を更新す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電源装置に係り,特
に,当該電源装置の出力を負荷の状態や動作条件等に基
づいて任意に設定でき,また,負荷の異常状態の発生や
動作状態の急変時にも的確に対応して,出力の過電圧や
過負荷を回避することのできる電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のアナログ制御方式の高圧電源装置
の一例として,特開平2−46167号公報に開示され
たものがある。本従来例の高圧電源装置は,コレクタ同
調発振回路を備え,該発振回路の発振用トランジスタの
ベース電流を抑制することにより安定した高圧出力を得
るものであり,出力の検出結果を制御系に帰還させる検
出フィードバックがリアルタイムに行えるという利点が
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,上記従
来のアナログ制御方式の電源装置においては,当該電源
装置の出力を使う装置(負荷)側から,任意に出力目標
を設定したり,該目標値に基づいて出力を可変としたり
する制御が行えず,例えば,負荷の異常状態の発生や動
作状態の急変時に対応して出力の過電圧,過電流,或い
は過負荷を回避することができないという問題があっ
た。
【0004】また,従来のアナログ制御方式の電源装置
においては,検出フィードバックが直接制御系に反映さ
れるので,負荷の異常状態の発生による出力の過電圧や
過電流を回避することができず,また,負荷の動作状態
の急変時に出力のオーバーシュートやアンダーシュート
を回避することができないという問題点があった。
【0005】本発明は,上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであって,当該電源装置の出力目標を負荷の状
態や動作条件等に基づいて任意に設定でき,また,負荷
の異常状態の発生や動作状態の急変時にも的確に対応し
て,出力の過電圧,過電流,或いは過負荷を回避し得る
電源装置を提供することを目的としている。
【0006】また本発明の他の目的は,出力の検出結果
に基づいて出力の変化量を的確に設定することができ,
負荷の異常状態の発生による出力の過電圧や過電流を回
避でき,また負荷の動作状態の急変時における出力のオ
ーバーシュートやアンダーシュートを回避し得る電源装
置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に,本発明の第1の特徴の電源装置は,電源と,前記電
源からの電力供給に基づいて出力を負荷に供給する電圧
発生手段と,導通または非導通の切換によって前記電源
の前記電圧発生手段に対する電力供給を制御するスイッ
チング手段と,所定周期毎に前記スイッチング手段の導
通比率を更新し,該導通比率に基づき前記スイッチング
手段の切換制御を行う出力制御手段とを備え,前記出力
制御手段は,設定された出力目標値に応じて前記導通比
率の上限を算定し,該導通比率の上限を越えない範囲で
前記導通比率を更新するものである。
【0008】また,第2の特徴の電源装置は,電源と,
前記電源からの電力供給に基づいて出力を負荷に供給す
る電圧発生手段と,前記電圧発生手段の出力値を検出す
る出力検出手段と,導通または非導通の切換によって前
記電源の前記電圧発生手段に対する電力供給を制御する
スイッチング手段と,所定周期毎に前記スイッチング手
段の導通比率を更新し,該導通比率に基づき前記スイッ
チング手段の切換制御を行う出力制御手段とを備え,前
記出力制御手段は,前記出力検出手段の検出結果及び設
定された出力目標値に基づいて偏差を算定し,該偏差に
基づいて導通比率を更新するものである。
【0009】また,第3の特徴の電源装置は,請求項1
または2記載の電源装置において,前記出力制御手段
は,更新後の導通比率の更新前の導通比率に対する増減
量が更新前の導通比率の一定割合を越えないように,前
記導通比率を更新するものである。
【0010】また,第4の特徴の電源装置は,請求項
1,2または3記載の電源装置において,前記出力制御
手段は,更新前の過去の導通比率の平均値を算出し,更
新後の導通比率が前記平均値に基づく一定の範囲を越え
ないように,前記導通比率を更新するものである。
【0011】また,第5の特徴の電源装置は,請求項
1,2,3または4記載の電源装置において,前記出力
制御手段は,当該電源装置の出力が供給される負荷にお
ける状態または該負荷が行うべき動作の条件に基づいて
前記出力目標値を設定する出力目標値設定手段を備える
ものである。
【0012】また,第6の特徴の電源装置は,請求項
1,2,3,4または5記載の電源装置において,前記
出力制御手段は,前記所定周期を定めるタイマと,前記
所定周期毎に前記スイッチング手段の導通比率を更新す
る制御手段と,前記更新された導通比率に基づき前記ス
イッチング手段の切換制御を行うパルス幅変調信号を生
成するパルス幅変調生成手段とを備えるものである。
【0013】更に,第7の特徴の電源装置は,請求項6
記載の電源装置において,前記制御手段は,前記出力検
出手段による検出結果に異常があると判断したときは,
前記パルス幅変調信号の前記スイッチング手段への供給
を停止するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下,本発明の電源装置の概要,
並びに,本発明の電源装置の実施例について,順に図面
を参照して詳細に説明する。
【0015】〔本発明の電源装置の概要〕図1は,本発
明に係る電源装置の原理説明図である。同図において,
104は電源,101は電源104からの電力供給に基
づいて出力を負荷105に供給する電圧発生手段,10
6は電圧発生手段101の出力値を検出する出力検出手
段,102は導通または非導通の切換によって電源10
4の電圧発生手段101に対する電力供給を制御するス
イッチング手段,103は所定周期毎にスイッチング手
段102の導通比率を更新し,該導通比率に基づきスイ
ッチング手段102の切換制御を行う出力制御手段であ
る。
【0016】また図1において,124は所定周期を定
めるタイマ,121は所定周期毎にスイッチング手段1
02の導通比率を更新する制御手段,122は更新され
た導通比率に基づきスイッチング手段102の切換制御
を行うパルス幅変調信号PWMを生成するパルス幅変調
生成手段,123は当該電源装置の出力が供給される負
荷における状態または該負荷が行うべき動作の条件に基
づいて出力目標値を設定する出力目標値設定手段,12
5は制御手段が出力検出手段106による検出結果FB
に異常があると判断したときにパルス幅変調信号PWM
のスイッチング手段102への供給を停止するゲート回
路である。
【0017】本発明の第1,第5及び第6の特徴の電源
装置では,出力制御手段103において,出力目標値設
定手段123によって設定された出力目標値に応じて,
制御手段121は導通比率の上限を算定し,タイマ12
4が定める所定周期毎に,該導通比率の上限を越えない
範囲で導通比率を更新するようにしている。これによ
り,当該電源装置の出力目標を負荷の状態や動作条件等
に基づいて任意に設定でき,また,負荷の動作状態の急
変時にも的確に対応して,出力の過電圧や過電流を回避
することができる。
【0018】また,第2,第5及び第6の特徴の電源装
置では,出力制御手段103において,出力検出手段1
06の検出結果FB及び出力目標値設定手段123によ
って設定された出力目標値に応じて,制御手段121は
更新における変化量の偏差を算定し,タイマ124が定
める所定周期毎に,該偏差に基づいて導通比率を更新す
るようにしている。これにより,当該電源装置の出力目
標を負荷の状態や動作条件等に基づいて任意に設定で
き,また,負荷の異常状態の発生や動作状態の急変時に
も的確に対応して,出力の過電圧,過電流,或いは過負
荷を回避することができる。
【0019】また,第3,第5及び第6の特徴の電源装
置では,出力制御手段103において,制御手段121
は,更新後の導通比率の更新前の導通比率に対する増減
量が更新前の導通比率の一定割合を越えないように,導
通比率を更新するようにしている。これにより,出力の
検出結果FBに基づいて出力の変化量を的確に設定する
ことができ,結果として,負荷の異常状態が発生しても
導通比率の増減量を適度に抑制して出力の過電圧や過電
流を回避することができ,また高出力時の場合に負荷状
態が急変時しても出力のオーバーシュートやアンダーシ
ュートを抑制することができる。
【0020】また,第4,第5及び第6の特徴の電源装
置では,出力制御手段103において,制御手段121
は,更新前の過去の導通比率の平均値を算出し,更新後
の導通比率が該平均値に基づく一定の範囲を越えないよ
うに,導通比率を更新するようにしている。これによ
り,出力の検出結果FBに基づいて出力の変化量を的確
に設定することができ,結果として,負荷の異常状態が
発生しても導通比率の増減量を適度に抑制して出力の過
電圧や過電流を回避することができ,また負荷の動作状
態の急変時においても出力のオーバーシュートやアンダ
ーシュートを回避することができる。また,導通比率を
過去の履歴情報である平均値と対比して監視することに
より,間接的に負荷の異常を検出することもできる。
【0021】更に,第7の特徴の電源装置では,制御手
段121は,出力検出手段106による検出結果FBに
異常があると判断したときは,制御信号TRIによりゲ
ート回路125を制御して,パルス幅変調信号PWMの
スイッチング手段102への供給を停止するようにして
いる。これにより,負荷の異常状態の発生に的確に対処
でき,出力の過電圧,過電流,或いは過負荷を回避する
ことができる。
【0022】〔実施例〕図2は本発明の一実施例に係る
電源装置の構成図である。尚,本実施例は,複写機の作
像部に搭載される電源装置である。
【0023】同図において,本実施例の電源装置は,電
源104と,スイッチング手段102,電圧発生手段1
01及び出力検出手段106を含む高圧電源部201
と,出力制御手段103としての制御部202と,負荷
105としての帯電器203とを備えて構成されてい
る。
【0024】先ず,制御部202について説明する。制
御部202は,作像が最適な条件で行われるように,作
像部の条件に応じて帯電器203から付与される電荷量
を切り替えるものであり,このため,高圧電源部201
の出力値の安定化及び出力値の切り替え制御を行うもの
である。
【0025】制御部202では,CPU221,パルス
ジェネレータ222及びA/Dコンバータ226がバス
ラインを介して接続されている。即ち,図1との対応に
おいて,制御部202は出力制御手段103であり,制
御手段121,出力目標値設定手段123及びタイマ1
24をCPU221で,パルス幅変調信号生成手段12
2をパルスジェネレータ222で,更にゲート回路12
5をNORゲート回路225で,それぞれ実現してい
る。
【0026】また制御部202には,出力電流Ioを電
圧検出したフィードバック信号FBをディジタル値に変
換してCPU221に供給するA/Dコンバータ226
を備えており,A/Dコンバータ226の入力側にはダ
イオード228及び229,抵抗230及び231,並
びにコンデンサ227を具備したクランプ回路が挿入さ
れている。
【0027】次に高圧電源部201には,電圧発生手段
101としての高圧トランス241を備え,該高圧トラ
ンス241の1次側には,スイッチング手段102とし
てのFET244,コンデンサ250,抵抗,ダイオー
ド246及び定電圧ダイオード245と,該FET24
4のゲート電極に供給する制御信号,即ちパルス幅変調
信号PWMのバッファ回路としての抵抗254及び25
5,並びにトランジスタ242及び243と,コンデン
サ249と,を具備している。
【0028】また高圧トランス241の2次側には,出
力整流回路としてのダイオード247及び248,並び
にコンデンサ251及び252と,出力検出手段106
としての抵抗256〜258,並びにコンデンサ253
を備えた出力電流Ioを電圧として検出する出力電流検
出回路と,を具備している。
【0029】次に,以上のような構成による本実施例の
電源装置の動作を説明する。図3は,本実施例の主要な
信号についてのタイミングチャートである。図3(a)
に示す如く,パルスジェネレータ222からは,周期t
1が固定でパルス幅t2がCPU221のプログラムに
よって制御されるパルス幅変調信号PWMが出力され,
NORゲート回路225及びバッファ回路を介してFE
T244のゲート電極に供給される。
【0030】またCPU221からは,図3(b)に示
す如く,負論理のトリガ信号TRIを出力している。こ
のトリガ信号TRIは,負荷である作像部における制御
タイミングに応じてセットされる出力オンフラグに基づ
き,出力オンフラグがオン/オフである時に,オン(”
L”レベル)/オフ(”H”レベル)となる。
【0031】従って,図3(c)に示す如く,トリガ信
号TRIがオンである時に,FET244のスイッチン
グ動作はパルス幅変調信号PWMに基づきオン/オフ制
御されることになる。FET244がオン時には,高圧
トランス241の1次コイルが駆動されて,高圧トラン
ス241の2次コイルには交流の高電圧が誘起される。
この誘起電圧は出力整流回路によって直流に変換され
て,図3(d)に示すような出力電圧が帯電器203に
供給されることとなる。
【0032】負過電流Ioは,出力電流検出回路によっ
て電圧として検出され,クランプ回路を介してA/Dコ
ンバータ226にフィードバックされる。フィードバッ
ク信号FBの信号波形は図3(e)に示す如くなる。
【0033】制御部202における高圧電源部201の
出力制御は,A/Dコンバータ226においてA/D変
換が終了したときにCPU221に対して発生する割り
込みによって1つの動作サイクルを数える。ここで,A
/Dコンバータ226のサンプリング周期は約10[m
sec]であり,取り込んだフィードバック信号FBを
ディジタル値に変換して,CPU内部の所定のレジスタ
に保持している。尚,制御部202は,上記割り込み処
理以外の時間は,作像部等の他の構成要素における他の
処理の制御を行う。
【0034】つまり,CPU221では,所定レジスタ
内の値と,予め他のレジスタに設定されている出力目標
値(図3(f)参照)とを比較して,フィードバック信
号FBが出力目標値となるように,パルス幅変調信号P
WMのパルス幅t2をソフトウェアによって演算し,約
10[msec]毎に更新している。
【0035】具体的には,フィードバック信号FB,即
ち出力電流Ioが所望の出力目標値よりも大きい時に
は,パルス幅t2を小さくすることでFET244のオ
ン時間(導通比率)を短くし,逆の場合にはオン時間を
長くすることによって,出力電流Ioを出力目標値に近
づけている。また,この演算の時に,フィードバック信
号FBと比較するソフトウェア上の出力目標値を変える
ことで,当該高圧電源装置の出力を可変とすることがで
きる。
【0036】また一方では,高圧トランス241は,図
4に示すような出力特性を持っている。図4はパルス幅
変調信号PWMによるFET241の導通比率に対する
入力電流及び出力電圧の変化を示した特性図である。
【0037】図4に示すように,高圧トランス241は
パルス幅変調信号PWMのパルス幅t2に比例して変化
する。特に,導通比率が70[%]以上では,磁気的な
リセットが十分に行えず,磁芯が磁気飽和する。この磁
気飽和領域で高圧トランス241を使用すると,高圧ト
ランス241の発熱やスイッチング素子であるFET2
41の破損等の不具合の発生をもたらす危険性がある。
そこで,通常は,FET241の最大導通比率を磁気飽
和以下に設定することとしている。本実施例では,ソフ
トウェアによって最大導通比率を設定している。
【0038】以上のように本実施例の電源装置では,電
源装置を適用する機械の制御部において電源装置の出力
制御も行う構成としているので,機械側でも出力値を認
識でき,更に,機械側の作像条件に合わせて任意の値に
出力を調整可能であり,しかも安価な電源装置を実現す
ることができる。
【0039】次に,本実施例のCPU221におけるソ
フトウェアによる高圧電源装置の出力制御処理の手順に
ついて図5及び図6に示すフローチャートを参照して説
明する。
【0040】先ず,ステップS501では,作像部での
制御タイミングに応じてセットされる出力オンフラグを
確認する。出力オンフラグがオフである時には,ステッ
プS509でトリガ信号TRIの出力ポートをオフにし
て,ステップS510でパルス幅変調信号PWMのパル
ス幅t2を最小値に設定する。
【0041】また,ステップS501において出力オン
フラグがオンである時には,ステップS502におい
て,作像部で必要な帯電量に基づいて出力(フィードバ
ック信号FB)の目標値を演算して設定する。
【0042】次に,ステップS503では,出力の異常
の有無を判定している。ここでは,基準値以上のフィー
ドバック信号FBを複数回検出した時に”出力異常”と
判定している。ステップS504において出力異常と判
定された場合には,警告表示等の異常処理をステップS
508で行った後に,ステップS509に進んで,トリ
ガ信号TRIの出力ポートをオフとしている。またステ
ップS504において,出力異常が無い時には,ステッ
プS505に進んで,トリガ信号TRIの出力ポートを
オンに設定している。
【0043】次に,ステップS506では,パルス幅変
調信号PWMのパルス幅t2(導通比率)を演算し,ス
テップS507で更新している。尚,ステップS507
においては,演算設定されたパルス幅t2をパルスジェ
ネレータ222に供給して,一連の制御を終了する。そ
の結果,パルスジェネレータ222からは,次の動作サ
イクル(約10[msec])間は,更新された導通比
率で高圧トランス241が駆動されることとなる。
【0044】図6は,パルス幅変調信号PWMにおける
パルス幅t2(導通比率)を演算設定する処理を説明す
るフローチャート(その1)である。
【0045】先ずステップS601では,演算設定され
た出力目標値(フィードバック信号FBの値)との偏差
を求め,更にステップS602では,該偏差に対して係
数(ゲイン)を乗じて,該演算結果を現在のパルス幅変
調信号PWMのパルス幅t2に足し込んで新しいパルス
幅変調信号PWMのパルス幅t2を設定している。つま
り,いわゆる比例制御により新しいパルス幅t2(新P
WM)を決定している。
【0046】次にステップS603では,出力目標値に
応じた導通比率の上限を演算する。即ち,パルス幅変調
信号PWMのパルス幅t2の最大値,出力目標値及び係
数を掛け合わせてパルス幅t2の上限とする。
【0047】次にステップS604及びS605では,
新PWMがパルス幅t2の上限を越えているか否かを判
断して,越えている場合には新PWMを該パルス幅t2
の上限に設定し直している。これは,フィードバック信
号FBの信号線が断線した時,或いは,フィードバック
信号FBにノイズが発生した時などにおける異常時の制
御量を制限して,高圧出力に過電圧が発生するのを防ぐ
ものである。
【0048】次にステップS606及びS607では,
新PWMが,高圧トランス241の使用限界である最大
導通比率を越えているか否かを判断し,越えている場合
には新PWMを最大導通比率に設定し直している。
【0049】以上のように,本実施例では,スイッチン
グ手段102であるFET224の最大導通比率をソフ
トウェアで設定しているが,この導通比率は負荷203
の最大消費電力を供給できるところに設定してある。従
って,通常,出力の設定値が小さい時は通常の動作時の
導通比率に対して最大導通比率は数倍の大きさになって
いる。
【0050】これは,負荷変動余裕度が大きいという点
では好ましいが,負荷異常時には,逆に過電圧または過
負荷となる可能性を持っている。本実施例では,このよ
うな過電圧または過負荷等を防止すべく,高圧トランス
241の使用限界である最大導通比率の他に,演算設定
された出力目標値に応じた導通比率の上限を設定してい
る。
【0051】〔変形例〕次に,上記実施例の図6に基づ
いて説明したパルス幅(導通比率)の演算設定方法以外
の方法について説明する。本手法は,スイッチング手段
102であるFET244の現在の導通比率に応じて,
導通比率の制御量を制限するものである。図5における
ステップS506を図7に示す手順に従って実行してい
る。図7は,パルス幅変調信号PWMにおけるパルス幅
t2(導通比率)を演算設定する処理を説明するフロー
チャート(その2)である。
【0052】先ずステップS701では,上記実施例と
同様に,演算設定された出力目標値(フィードバック信
号FBの値)との偏差を求め,更にステップS702で
は,該偏差に対して係数(ゲイン)を乗じて,該演算結
果を現在のパルス幅変調信号PWMのパルス幅t2に足
し込んで新しいパルス幅変調信号PWMのパルス幅t2
を設定している。いわゆる比例制御である。
【0053】次にステップS703では,現在のパルス
幅変調信号PWMのパルス幅(導通比率)に応じて,次
回の更新時に反映すべき導通比率の制御量(増減量)の
幅を演算している。ここでは,導通比率が大きくなる
程,導通比率の増減が少なくなるようにしている。
【0054】次にステップS704及びS705では,
新PWMがパルス幅t2の増減量を越えているか否かを
判断して,越えている場合には現在のパルス幅に演算設
定したパルス幅t2を加算した値を新PWMとして設定
し直している。
【0055】次にステップS706及びS707では,
新PWMが,高圧トランス241の使用限界である最大
導通比率を越えているか否かを判断し,越えている場合
には新PWMを最大導通比率に設定し直している。
【0056】以上のように,本変形例では,現在の導通
比率に応じて更新する導通比率の増減量を制限するよう
にしているので,導通比率の大きな高出力時ほど,一度
に増減する量が少なくなる。これにより,高出力時にお
ける負荷急変によるオーバーシュートやアンダーシュー
ト,或いは,負荷異常による過電圧等を防止することが
できる。また,本変形例では,比例制御の係数(ゲイ
ン)を変えずに,導通比率の増減量のみ制限しているの
で,増減量が一定制限内の時は,出力の過渡応答が変化
しないという利点もある。
【0057】〔他の変形例〕次に,上記実施例及び変形
例において説明したパルス幅(導通比率)の演算設定方
法以外の方法について説明する。本手法は,スイッチン
グ手段102であるFET244の現在までの導通比率
の平均値(履歴情報)と,フィードバック信号FBに基
づいて演算設定した新しい導通比率とを比較して,差が
所定値を越える場合には導通比率の増加量を制限するも
のである。図5におけるステップS506を図8に示す
手順に従って実行している。図8は,パルス幅変調信号
PWMにおけるパルス幅t2(導通比率)を演算設定す
る処理を説明するフローチャート(その3)である。
【0058】先ずステップS801では,上記実施例と
同様に,演算設定された出力目標値(フィードバック信
号FBの値)との偏差を求め,更にステップS802で
は,該偏差に対して係数(ゲイン)を乗じて,該演算結
果を現在のパルス幅変調信号PWMのパルス幅t2に足
し込んで新しいパルス幅変調信号PWMのパルス幅t2
を設定している。いわゆる比例制御である。
【0059】次にステップS803では,新しく演算設
定されたパルス幅変調信号PWMのパルス幅(導通比
率)が,現在のパルス幅の±50[%]の範囲に収まっ
ているか否かを判断する。±50[%]の範囲に収まっ
ていない場合には,ステップS804に進んで,現在の
パルス幅の±20[%]のパルス幅を新PWMとして設
定し直し,ステップS805で,補正を行った旨を補正
カウンタをインクリメントすることによって記憶してい
る。
【0060】また,ステップS803において,新しく
演算設定されたパルス幅が現在のパルス幅の±50
[%]の範囲に収まっていれば,ステップS806に進
んで,補正カウンタをクリアしている。
【0061】次にステップS807及びS808では,
新PWMが,高圧トランス241の使用限界である最大
導通比率を越えているか否かを判断し,越えている場合
には新PWMを最大導通比率に設定し直している。
【0062】更に,ステップS809では,新しく演算
設定されたパルス幅(導通比率)を平均値に反映させる
ため,新しいパルス幅と平均値との加算平均をとること
によってパルス幅(導通比率)の平均値を更新してい
る。
【0063】以上のように,本変形例では,導通比率の
平均値と比例制御後の新しい導通比率とを比較し,差が
所定範囲を超える場合には,更新する導通比率の増減量
を制限するようにしている。これにより,高出力時にお
ける負荷急変によるオーバーシュートやアンダーシュー
ト,或いは,負荷異常による過電圧等を防止することが
できる。また,本変形例では,導通比率を監視すること
によって間接的に負荷の異常を検出することができると
いう効果も奏している。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように,本発明の第1,第
5及び第6の特徴の電源装置によれば,出力制御手段に
おいて,出力目標値設定手段によって設定された出力目
標値に応じて,制御手段は導通比率の上限を算定し,タ
イマが定める所定周期毎に,該導通比率の上限を越えな
い範囲で導通比率を更新することとしたので,当該電源
装置の出力目標を負荷の状態や動作条件等に基づいて任
意に設定でき,また,負荷の動作状態の急変時にも的確
に対応して,出力の過電圧や過電流を回避し得る電源装
置を提供することができる。
【0065】また,第2,第5及び第6の特徴の電源装
置によれば,出力制御手段において,出力検出手段の検
出結果及び出力目標値設定手段によって設定された出力
目標値に応じて,制御手段は更新における変化量の偏差
を算定し,タイマが定める所定周期毎に,該偏差に基づ
いて導通比率を更新することとしたので,当該電源装置
の出力目標を負荷の状態や動作条件等に基づいて任意に
設定でき,また,負荷の異常状態の発生や動作状態の急
変時にも的確に対応して出力の過電圧,過電流,或いは
過負荷を回避し得る電源装置を提供することができる。
【0066】また,第3,第5及び第6の特徴の電源装
置によれば,出力制御手段において,制御手段は,更新
後の導通比率の更新前の導通比率に対する増減量が更新
前の導通比率の一定割合を越えないように,導通比率を
更新することとしたので,出力の検出結果に基づいて出
力の変化量を的確に設定することができ,結果として,
負荷の異常状態が発生しても導通比率の増減量を適度に
抑制して出力の過電圧や過電流を回避することができ,
また高出力時の場合に負荷状態が急変時しても出力のオ
ーバーシュートやアンダーシュートを抑制し得る電源装
置を提供することができる。
【0067】また,第4,第5及び第6の特徴の電源装
置によれば,出力制御手段において,制御手段は,更新
前の過去の導通比率の平均値を算出し,更新後の導通比
率が該平均値に基づく一定の範囲を越えないように,導
通比率を更新することとしたので,出力の検出結果に基
づいて出力の変化量を的確に設定することができ,結果
として,負荷の異常状態が発生しても導通比率の増減量
を適度に抑制して出力の過電圧や過電流を回避すること
ができ,また負荷の動作状態の急変時においても出力の
オーバーシュートやアンダーシュートを回避することが
でき,更に導通比率を過去の履歴情報である平均値と対
比して監視することにより,間接的に負荷の異常を検出
し得る電源装置を提供することができる。
【0068】更に,第7の特徴の電源装置によれば,制
御手段は,出力検出手段による検出結果に異常があると
判断したときは,制御信号によりゲート回路を制御し
て,パルス幅変調信号のスイッチング手段への供給を停
止することとしたので,負荷の異常状態の発生に的確に
対処でき,出力の過電圧,過電流,或いは過負荷を回避
し得る電源装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電源装置の原理説明図である。
【図2】本発明の一実施例に係る電源装置の構成図であ
る。
【図3】実施例の主要な信号についてのタイミングチャ
ートである。
【図4】パルス幅変調信号によるFETの導通比率に対
する入力電流及び出力電圧の変化を示した特性図であ
る。
【図5】実施例のCPUにおけるソフトウェアによる高
圧電源装置の出力制御処理の手順を説明するフローチャ
ートである。
【図6】パルス幅変調信号におけるパルス幅(導通比
率)を演算設定する処理を説明するフローチャート(そ
の1)である。
【図7】パルス幅変調信号におけるパルス幅(導通比
率)を演算設定する処理を説明するフローチャート(そ
の2)である。
【図8】パルス幅変調信号におけるパルス幅(導通比
率)を演算設定する処理を説明するフローチャート(そ
の3)である。
【符号の説明】
101 電圧発生手段 102 スイッチング手段 103 出力制御手段 104 電源 105 負荷 106 出力検出手段 121 制御手段 122 パルス幅変調生成手段 123 出力目標値設定手段 124 タイマ 125 ゲート回路である。 PWM パルス幅変調信号 FB フィードバック信号(検出結果) 201 高圧電源部 202 制御部 203 帯電器 221 CPU 222 パルスジェネレータ 225 NORゲート回路 226 A/Dコンバータ 227,249,250〜253 コンデンサ 228,229,246〜248 ダイオード 230,231,254,255〜258 抵抗 241 高圧トランス 244 FET 245 定電圧ダイオード 242,243 トランジスタ Io 出力電流

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電源と,前記電源からの電力供給に基づ
    いて出力を負荷に供給する電圧発生手段と,導通または
    非導通の切換によって前記電源の前記電圧発生手段に対
    する電力供給を制御するスイッチング手段と,所定周期
    毎に前記スイッチング手段の導通比率を更新し,該導通
    比率に基づき前記スイッチング手段の切換制御を行う出
    力制御手段と,を有し,前記出力制御手段は,設定され
    た出力目標値に応じて前記導通比率の上限を算定し,該
    導通比率の上限を越えない範囲で前記導通比率を更新す
    ることを特徴とする電源装置。
  2. 【請求項2】 電源と,前記電源からの電力供給に基づ
    いて出力を負荷に供給する電圧発生手段と,前記電圧発
    生手段の出力値を検出する出力検出手段と,導通または
    非導通の切換によって前記電源の前記電圧発生手段に対
    する電力供給を制御するスイッチング手段と,所定周期
    毎に前記スイッチング手段の導通比率を更新し,該導通
    比率に基づき前記スイッチング手段の切換制御を行う出
    力制御手段と,を有し,前記出力制御手段は,前記出力
    検出手段の検出結果及び設定された出力目標値に基づい
    て偏差を算定し,該偏差に基づいて導通比率を更新する
    ことを特徴とする電源装置。
  3. 【請求項3】 前記出力制御手段は,更新後の導通比率
    の更新前の導通比率に対する増減量が更新前の導通比率
    の一定割合を越えないように,前記導通比率を更新する
    ことを特徴とする請求項1または2記載の電源装置。
  4. 【請求項4】 前記出力制御手段は,更新前の過去の導
    通比率の平均値を算出し,更新後の導通比率が前記平均
    値に基づく一定の範囲を越えないように,前記導通比率
    を更新することを特徴とする請求項1,2または3記載
    の電源装置。
  5. 【請求項5】 前記出力制御手段は,当該電源装置の出
    力が供給される負荷における状態または該負荷が行うべ
    き動作の条件に基づいて前記出力目標値を設定する出力
    目標値設定手段を有することを特徴とする請求項1,
    2,3または4記載の電源装置。
  6. 【請求項6】 前記出力制御手段は,前記所定周期を定
    めるタイマと,前記所定周期毎に前記スイッチング手段
    の導通比率を更新する制御手段と,前記更新された導通
    比率に基づき前記スイッチング手段の切換制御を行うパ
    ルス幅変調信号を生成するパルス幅変調生成手段と,を
    有することを特徴とする請求項1,2,3,4または5
    記載の電源装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段は,前記出力検出手段によ
    る検出結果に異常があると判断したときは,前記パルス
    幅変調信号の前記スイッチング手段への供給を停止する
    ことを特徴とする請求項6記載の電源装置。
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