JPH098104A - チップボンディング装置におけるキャリブレーション方法 - Google Patents

チップボンディング装置におけるキャリブレーション方法

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JPH098104A
JPH098104A JP17932995A JP17932995A JPH098104A JP H098104 A JPH098104 A JP H098104A JP 17932995 A JP17932995 A JP 17932995A JP 17932995 A JP17932995 A JP 17932995A JP H098104 A JPH098104 A JP H098104A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 チップボンディング装置に装着されている複
数のカメラ間のキャリブレーションを行うことにより、
より一段と高精度にボンディングし得るようにする。 【構成】 ボンディングステージ13を、ボンディング
位置Aと基板検出位置Cとに移動させ、ボンディング位
置Aにおいてはチップ用カメラ11により、また、基板
検出位置Cにおいては基板用カメラ9により、ボンディ
ングステージ13の基板支持テーブル13aに装着され
ているキャリブレーション用基準マーク7を検出(撮
像)し、これに基いて得られる所定のパラメータで、両
カメラ9,11の移動制御系に予め入力されている先行
のパラメータを補正更新する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、チップボンディング装
置におけるキャリブレーション方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶基板等の回路基板やTABテ
ープに、半導体チップをボンディングするチップボンデ
ィングは、広く実用に供されているが、このようなボン
ディングにおいては、ミクロン単位の精度が要求され、
かつ、それが一段と高精度になりつつある。
【0003】その為、これに用いられるボンディング装
置においては、例えば、特開平6−236904号公報
において開示されているように、ボンディングツールで
真空吸着保持されている半導体チップのアライメントマ
ークを下方から検出するチップ用カメラと、ボンディン
グステージに載置されている回路基板のアライメントマ
ークを下方から検出する基板用カメラとを装着し、両カ
メラで検出したアライメントマークの位置ずれを無くす
るようにボンディングステージを所定に移動制御するこ
とにより、ボンディングツールが真空吸着保持している
半導体チップと、ボンディングステージ上に載置されて
いる回路基板との精密位置決めを行った上で両者を加熱
圧着、すなわち、ボンディングしている。
【0004】ところが、次々とボンディングして行くう
ちに、ボンディングステージの加熱、或いは、室温の上
昇といった環境条件の変化等、諸々の条件変化が生ずる
ので、ボンディングステージを、永続的に同一に移動制
御して行くと、ある時点で許容範囲内に正確に移動させ
ることが困難になって、半導体チップと回路基板との精
密位置決めが困難になる。そこで、必要に応じてキャリ
ブレーションを行って、すなわち、機械的特性の変化に
対応した所定のパラメータを求め、このパラメータで、
ボンディングステージの移動制御系に予め入力されてい
る先行のパラメータを補正更新して行くことが行われて
いた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、かかるキャリ
ブレーションを行っても、より一段と高精度のボンディ
ングが要求されつつある関係上、更なる改良が必要であ
った。本発明は、このような背景下において発明された
ものであり、両カメラの移動制御系においてもキャリブ
レーションすることによって、より一段と高精度にボン
ディングし得ることを見い出したものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明に係る
第1の、チップボンディング装置におけるキャリブレー
ション方法(以下、第1方法という。)は、インナーリ
ードをボンディング位置に位置決めしたTABテープの
アライメントマークを上方から検出するテープ用カメラ
と、前記ボンディング位置の側方のチップ検出位置へ移
動されたボンディングステージ上に載置されている半導
体チップのアライメントマークを上方から検出するチッ
プ用カメラとを備えたチップボンディング装置における
キャリブレーション方法において、前記ボンディングス
テージにキャリブレーション用基準マークを設け、前記
ボンディングステージを前記ボンディング位置と前記チ
ップ検出位置とに移動させて両カメラで前記キャリブレ
ーション用基準マークを検出することにより得られる所
定のパラメータで両カメラの移動制御系に予め入力され
ているパラメータを補正更新することを特徴とするもの
である。
【0007】また、本発明に係る第2の、チップボンデ
ィング装置におけるキャリブレーション方法(以下、第
2方法という。)は、ボンディング位置に装着されたボ
ンディングツールで真空吸着保持されている半導体チッ
プのアライメントマークを下方から検出するチップ用カ
メラと、前記ボンディング位置の側方の基板検出位置に
移動されたボンディングステージ上に載置されている回
路基板のアライメントマークを上方から検出する基板用
カメラとを備えたチップボンディング装置におけるキャ
リブレーション方法において、前記ボンディングステー
ジにキャリブレーション用基準マークを設け、前記ボン
ディングステージを前記ボンディング位置と前記基板検
出位置とに移動させて両カメラで前記キャリブレーショ
ン用基準マークを検出することにより得られる所定のパ
ラメータで両カメラの移動制御系に予め入力されている
パラメータを補正更新することを特徴とするものであ
る。
【0008】更に、本発明に係る第3の、チップボンデ
ィング装置におけるキャリブレーション方法(以下、第
3方法という。)は、ボンディング位置に装着されたボ
ンディングツールに真空吸着保持されている半導体チッ
プのアライメントマークを下方から検出するチップ用カ
メラと、前記ボンディングツールの下方に装着されたボ
ンディングステージ上に載置された回路基板のアライメ
ントマークを上方から検出する基板用カメラとを装着し
たチップボンディング装置におけるキャリブレーション
方法において、水平に保たれながら上下動得るように前
記ボンディングツールに隣接して装着されたマーク用テ
ーブルにキャリブレーション用基準マークを設け、前記
半導体チップのアライメントマークを検出するチップ検
出レベルと同一レベルに移動された前記マーク用テーブ
ルの前記キャリブレーション用基準マークを、前記チッ
プ用カメラにより下方から検出すると共に、前記チップ
検出レベルより下方の前記回路基板の上面と同一レベル
に移動された前記マーク用テーブルの前記キャリブレー
ション用基準マークを、前記基板用カメラにより上方か
ら検出することにより得られる所定のパラメータで両カ
メラの移動制御系に予め入力されているパラメータを補
正更新することを特徴とするものである。
【0009】なお、前記第1方法は、テープ用カメラ
が、X,Y,Z軸方向へ移動し得るように装着されてい
ると共にチップ用カメラが、Z軸方向へ移動し得るよう
に装着されているチップボンディング装置において好適
であり、また、前記第2方法は、チップ用カメラが、
X,Y,Z軸方向へ移動し得るように装着されていると
共に基板用カメラが、Z軸方向へ移動し得るように装着
されているチップボンディング装置において好適であ
り、更に、前記第3方法は、チップ用カメラと基板用カ
メラとが一緒に、X,Y,Z軸方向へ移動し得るように
装着されているチップボンディング装置において好適で
ある。
【0010】
【作用】図1は、半導体チップ1とTABテープ2のイ
ンナーリード2aとを加熱圧着、すなわち、ボンディン
グする態様を示しているが、このボンディング装置にお
いて、必要に応じて、両カメラ3,4の移動制御系に予
め入力されているパラメータが補正更新される。その
際、ボンディングステージ5上の半導体チップ1及びT
ABテープ2を取り除き、この状態において、ボンディ
ングステージ5を、ボンディング位置Aとチップ検出位
置Bとに移動させて、ボンディング位置Aにおいてはテ
ープ用カメラ3により、また、チップ検出位置Bにおい
てはチップ用カメラ4により、ボンディングステージ5
のチップ支持面に印されているキャリブレーション用基
準マーク7を検出し、これにより得られる所定のパラメ
ータで、両カメラ3,4の移動制御系に予め入力されて
いる先行のパラメータを補正更新する。その為、より一
段と高精度にボンディングすることができる。
【0011】
【実施例】以下、実施例について述べると、図1におい
ては、チップボンディングの一例である、半導体チップ
1とTABテープ2のインナーリード2aとを加熱圧
着、すなわち、ボンディングする所謂、インナーリード
ボンディング態様が示され、また、図2,4において
は、他のチップボンディングの例、すなわち、所謂、フ
リップチップボンディング態様が夫々示されているが、
図1において、ボンディング位置Aに位置されているテ
ープ用カメラ3が、この位置Aに位置決めされたTAB
テープ2のアライメントマーク、例えば、インナーリー
ド2aのパターンを検出(撮像)する。
【0012】なお、図示されていないが、テープ用カメ
ラ3は、XYZテーブルに装着されている。その為、T
ABテープ2のアライメントマークを検出(撮像)する
当って、他の退避位置からボンディング位置Aに移動さ
れて来て、その検出を終えると前記退避位置へ移動する
ことができる。
【0013】一方、ボンディング位置Aの左側のチップ
検出位置Bには、チップ用カメラ4が装着されている
が、このカメラ4は、図示されていないZテーブルに装
着されており、従って、チップ検出位置Bにおいて上下
動することができる。そして、ここに、ボンディングス
テージ5が移動されて来ると、図示されていないチップ
供給装置により半導体チップ1が載置され、このチップ
1のアライメントマーク、例えば、バンプのパターンを
検出(撮像)する。なお、その際、前記Zテーブルを介
して検出に適したレベルに位置決めされる。
【0014】而して、両カメラ3,4により検出された
アライメントマーク同士の位置ずれ量の算出結果に基い
て、例えば、位置ずれ量が算出されたときには、それを
無くするようにボンディングステージ5が所定に移動制
御されて、チップ検出位置Bからボンディング位置Aに
移動される。なお、ボンディングステージ5はTABテ
ープ2の下方に移動される。
【0015】すると、ボンディング位置Aに位置されて
装着されているボンディングツール6が上方から下方へ
移動して来て加熱圧着、すなわち、ボンディングを行
う。ボンディングツール6は、ヒータを内蔵していると
共に図示されていないZテーブルに装着されており、従
って、ボンディング位置Aにおいて上下動することがで
きる。
【0016】また、かかるチップボンディングにおい
て、XYθテーブル5b上にチップ支持テーブル5aを
装着して構成されているボンディングステージ5と、両
カメラ3,4とが、制御系に予め入力されている所定の
パラメータに基いて移動制御されるが、次々とボンディ
ングして行くうちに、両カメラ3,4の移動制御に狂い
が発生する。
【0017】すなわち、ボンディング時の加熱による室
温の上昇といった環境条件、或いはカメラ移動制御の誤
差の累積等に影響されて、例えば、テープ用カメラ3を
退避位置からボンディング位置Aに移動させようとして
も、基準となるボンディング位置Aに正確に移動させる
のが困難になる等の事態が発生し、このような事態が発
生すると、TABテープ2のアライメントマークの正確
な検出(撮像)が困難となる。
【0018】そこで、両カメラ3,4について、必要に
応じてキャリブレーションが行われる。その際、ボンデ
ィングステージ5上の半導体チップ1及びTABテープ
2を取り除き、この状態において、ボンディングステー
ジ5を、ボンディング位置Aとチップ検出位置Bとに移
動させ、ボンディング位置Aにおいてはテープ用カメラ
3により、また、チップ検出位置Bにおいてはチップ用
カメラ4により、ボンディングステージ5のチップ支持
テーブル5aに印されているキャリブレーション用基準
マーク7を検出(撮像)し、これにより得られる所定の
パラメータで、両カメラ3,4の移動制御系に予め入力
されている先行のパラメータを補正更新し、かつ、これ
に基いて両カメラ3,4の移動制御が行われる。
【0019】なお、両カメラ3,4でキャリブレーショ
ン用基準マーク7を検出するに当って、ボンディングス
テージ5は、かかるマーク7がボンディング位置A、チ
ップ検出位置B夫々に位置決めされるように移動制御さ
れる。よって、ボンディングステージ5だけについてキ
ャリブレーションを行う場合に比して、カメラ3,4同
士間の相対的位置ずれを補正することができて、より一
段と高精度にボンディングすることができる。なお、こ
のキャリブレーションは、両カメラ3,4間の距離や方
向性等、必要とされる全てのパラメータについて行われ
る。図中、8は機台を示すが、このボンディング装置に
おいては、テープ用カメラ3を、XYZテーブル以外
の、例えば、XYZθテーブルやXYテーブル等に装置
してもよいと共にチップ用カメラ4も、Zテーブル以外
の、XYZテーブルやXYZθテーブル等に装着しても
よい。
【0020】また、両カメラ3,4を共通の可動テーブ
ルに装着してもよく、更に、キャリブレーション用基準
マーク7についても、いかなる形態のものであってもよ
いと共にキャリブレーション用基準マーク7の設置位置
についても、チップ支持テーブル5aの上面である限り
においては、いかなる位置であってもよい。
【0021】次に、図2において示されているチップボ
ンディング態様について述べると、ボンディングツール
12は、図示されていないZテーブルに装着されてお
り、従って、ボンディング位置Aにおいて上下動するこ
とができる。そして、図示されていないチップ供給手段
が、ボンディング位置Aに半導体チップ1を移送して来
ると、上方の原点位置から下方へ移動して、それを真空
吸着保持し、次いで、上方の前記原点位置にリターンさ
れる。また、これと並行して、前記チップ供給手段がボ
ンディング位置Aから他所に移動される。
【0022】すると、図示されていないXYZテーブル
に装着されているチップ用カメラ11が、退避位置から
ボンディング位置Aに移動されて来る。この状態が図示
されているが、チップ用カメラ11は、ボンディングツ
ール12に真空吸着保持されている半導体チップ1のア
ライメントマーク、例えば、バンプのパターンを、その
下方から検出(撮像)し、その後、ここから退避する。
【0023】一方、ボンディング位置Aの左側の基板検
出位置Cにおいては、ここに装着されている基板用カメ
ラ9が、ボンディングステージ13上に載置されている
回路基板10のアライメントマーク、例えば、回路パタ
ーンを、その下方から検出(撮像)する。なお、基板用
カメラ9は、図示されていないZテーブルに装着されて
おり、従って、ボンディング位置Aにおいて上下動する
ことができて、かかるアライメントマークの検出に好適
なレベルに位置決めされる。
【0024】以下、両カメラ9,11により検出された
アライメントマーク同士の位置ずれ量の算出結果に基い
て、例えば、位置ずれ量が算出されたときには、それを
無くするようにボンディングステージ13が所定に移動
制御されて、基板検出位置Cからボンディング位置Aに
移動される。すると、ボンディングツール12が上方か
ら下方へ移動して加熱圧着、すなわち、ボンディングを
行う。
【0025】なお、ボンディングツール12は、ヒータ
を内蔵していると共に、その下端面に半導体チップを真
空吸着保持するための吸気孔を開口している。そして、
かかるチップボンディングにおいて、XYθテーブル1
3b上にチップ支持テーブル13aを装着して構成され
ているボンディングステージ13と、両カメラ9,11
とが、制御系に予め入力されている所定のパラメータに
基いて移動制御されるが、次々とボンディングして行く
うちに、両カメラ9,11の移動制御に狂いが発生す
る。
【0026】すなわち、これは、上述の図1のボンデイ
ング態様の場合と同様に、ボンディング時の加熱による
室温の上昇といった環境条件、或いはカメラ移動制御の
誤差の累積等に影響されて発生する。そこで、両カメラ
9,11について、必要に応じてキャリブレーションが
行われる。
【0027】その際、ボンディングステージ13上の半
導体チップ1を取り除き、この状態において、ボンディ
ングステージ13を、ボンディング位置Aと基板検出位
置Cとに移動させ、ボンディング位置Aにおいてはチッ
プ用カメラ11により、また、基板検出位置Cにおいて
は基板用カメラ9により、ボンディングステージ13の
基板支持テーブル13aに装着されているキャリブレー
ション用基準マーク7を検出(撮像)し、これに基いて
得られる所定のパラメータで、両カメラ9,11の移動
制御系に予め入力されている先行のパラメータを補正更
新し、かつ、これに基いて両カメラ3,4の移動制御が
行われる。
【0028】なお、両カメラ9,11でキャリブレーシ
ョン用基準マーク7を検出するに当って、ボンディング
ステージ13は、かかるマーク7がボンディング位置
A、基板検出位置C夫々に位置決めされるように移動制
御される。よって、ボンディングステージ13だけにつ
いてキャリブレーションを行う場合に比して、カメラ
9,11同士間の相対的位置ずれを補正することができ
て、より一段と高精度にボンディングすることができ
る。なお、このキャリブレーションは、両カメラ9,1
2間の距離や方向性等、必要とされる全てのパラメータ
について行われる。
【0029】また、チップ用カメラ11によるキャリブ
レーション用基準マーク7の検出(撮像)は、図3にお
いて拡大されて示されているように、チップ用カメラ1
1の撮像ヘッド11aを、チップ支持テーブル13aに
形成されている通路14内に移動させ、チップ支持テー
ブル13aの上面側に装着されている透視ガラス15の
上面に印されているキャリブレーション用基準マーク7
を検出する。図3中、16は透視孔を示している。
【0030】なお、このボンディング装置においては、
チップ用カメラ11を、XYZテーブル以外の、例え
ば、XYZθテーブルやXYテーブル等に装置してもよ
いと共に基板用カメラ9も、Zテーブル以外の、XYZ
テーブルやXYZθテーブル等に装着してもよい。更
に、キャリブレーション用基準マーク7についても、い
かなる形態のものであってもよいと共にキャリブレーシ
ョン用基準マーク7の設置位置についても、チップ支持
テーブル13aの上面である限りにおいては、いかなる
位置であってもよい。
【0031】次に、図4において示されているチップボ
ンディング態様について述べると、ボンディングツール
17及びボンディングステージ18は、ボンディング位
置Aに位置されているが、ボンディングツール17は、
図示されていないZテーブルに装着されており、従っ
て、ボンディング位置Aにおいて上下動することができ
る。そして、図示されていないチップ供給手段が、ボン
ディング位置Aに半導体チップ1を移送して来ると、上
方の原点位置から下方へ移動して、それを真空吸着保持
し、次いで、上方の前記原点位置にリターンされる。
【0032】また、これと並行して、前記チップ供給手
段がボンディング位置Aから他所に移動される。する
と、共通のXYZテーブル(図示されていない)に装着
されているチップ用カメラ19及び基板用カメラ20が
一緒に、退避位置からボンディング位置Aに移動されて
来る。なお、両カメラ19,20は、基板用カメラ20
に対して、その上方にチップ用カメラ19が位置される
ように互いに接近されて装着されている。
【0033】引き続いて、図示のように、ボンディング
位置Aに移動されて来たチップ用カメラ19が、ボンデ
ィングツール17に真空吸着保持されている半導体チッ
プ1のアライメントマーク、例えば、バンプのパターン
を、その下方から検出(撮像)すると共に基板用カメラ
20が、ボンディングステージ18上に載置されている
回路基板10のアライメントマーク、例えば、回路パタ
ーンを、その下方から検出(撮像)する。
【0034】そして、この検出を終えると、両カメラ1
9,20は一緒に前記退避位置に移動され、かつ、両カ
メラ19,20により検出されたアライメントマーク同
士の位置ずれ量の算出結果に基いて、例えば、位置ずれ
量が算出されたときには、それを無くするようにボンデ
ィングステージ18が所定に移動制御されて精密位置決
めされる。すると、ボンディングツール17が上方から
下方へ移動して加熱圧着、すなわち、ボンディングを行
う。
【0035】ボンディングツール17は、上述のボンデ
ィングツール12と同様に、ヒータを内蔵していると共
に、その下端面に半導体チップを真空吸着保持するため
の吸気孔を開口している。なお、両カメラ19,20
は、図6〜8に示されているように、水平方向に互いに
隣接させた態様に共通のXYZテーブル(図示されてい
ない)に装着してもよい。
【0036】そして、かかるチップボンディングにおい
て、XYθテーブル18bで構成されているボンディン
グステージ18と、両カメラ19,20とが、制御系に
予め入力されている所定のパラメータに基いて移動制御
されるが、次々とボンディングして行くうちに、両カメ
ラ9,11の移動制御に狂いが発生する。すなわち、こ
れは、上述の図1のボンデイング態様の場合と同様に、
ボンディング時の加熱による室温の上昇といった環境条
件、或いはカメラ移動制御の誤差の累積等に影響されて
発生する。
【0037】そこで、両カメラ9,11について、必要
に応じてキャリブレーションが行われる。これは、図示
のように、ボンディングステージ18上に回路基板10
を載置すると共にボンディングツール17で半導体チッ
プ1を真空吸着保持した姿で行われる。その際、ボンデ
ィングツール17に真空吸着保持されている半導体チッ
プ1のバンプ下端が位置されているレベルH1 、すなわ
ち、チップ用カメラ19が半導体チップ1のアライメン
トマークを検出するに先立って、かかるチップ1が位置
決めされるレベル(チップ検出レベル)と同一レベル
に、キャリブレーション用基準マーク7が印されている
マーク用テーブル21が(正確には図9において示され
ているマーク用テーブル21の下面26が)位置決めさ
れる。
【0038】この状態が図6において示されているが、
かかるテーブル21は、Zテーブル22に装着されてい
る昇降装置23を介して水平に保たれながら上下動し得
るように装着されている。なお、Zテーブル22には、
昇降装置23と接近されてボンディングツール17が装
着されている。
【0039】その為、マーク用テーブル21は、図5に
おいて示されている上方の待機位置から下方へ移動する
ことができ、そして、レベルH1 (チップ検出レベル)
に位置決めされると、その下方にチップ用カメラ19が
移動されて来て、このカメラ19により、キャリブレー
ション用基準マーク7が検出(撮像)される。なお、キ
ャリブレーション用基準マーク7は、図9において示さ
れているように、マーク用テーブル21の上面27側に
装着されている透明ガラス24の上面に印されており、
かつ、透明ガラス24の下方に、マーク用テーブル21
の下面26に開口された透視孔25が穿設されている。
【0040】以下、レベルH1 (チップ検出レベル)に
おけるキャリブレーション用基準マーク7の検出を終え
ると、両カメラ19,20は一緒に、図7において示さ
れているように右側へ退避され、次いで、Zテーブル2
2により、マーク用テーブル21がボンディングツール
17と一緒に更に下方へ移動されて、ボンディングステ
ージ18上に載置されている回路基板10の上面と同一
レベルH2 に位置決め(正確には図9において示されて
いるマーク用テーブル21の上面27がレベルH2 に位
置決め)される。
【0041】すると、右側に退避していた両カメラ1
9,20がそこに移動して来て、基板用カメラ20によ
り、下方のキャリブレーション用基準マーク7が検出さ
れる。この態様が図8において示されているが、次い
で、かかるマーク検出に基いて得られる所定のパラメー
タで、両カメラ19,20の移動制御系に予め入力され
ている先行のパラメータを補正更新し、かつ、これに基
いて両カメラ19,20の移動制御が行われる。よっ
て、ボンディングステージ13だけについてキャリブレ
ーションを行う場合に比して、カメラ19,20同士間
の相対的位置ずれを補正することができて、より一段と
高精度にボンディングすることができる。なお、このキ
ャリブレーションは、両カメラ19,20の移動距離や
方向性等、必要とされる全てのパラメータについて行わ
れる。
【0042】また、レベルH1 でのマーク検出を終えた
基板用カメラ20は、チップ用カメラ19と一緒に右側
へ退避される。すると、マーク用テーブル21がボンデ
ィングツール17と一緒にレベルH2 に移動され、更
に、マーク用テーブル21が単独で上方の待機位置に移
動される。
【0043】なお、このボンディング装置においては、
両カメラ19,20夫々を単独に移動制御し得るように
装着してもよく、かつ、両カメラ19,20を、XYZ
テーブル以外の、例えば、XYZθテーブルやXYテー
ブル等に装置してもよい。また、マーク用テーブル21
についても、常に単独で上下動し得るように装着しても
よいと共にキャリブレーション用基準マーク7も、いか
なる形態のものであってもよい。図6〜8において示さ
れている28は撮像ヘッドである。
【0044】
【発明の効果】上述の如く、請求項1〜8に記載の発明
によると、ボンディングスージだけについてキャリブレ
ーションを行う場合に比して、カメラ同士間の相対的位
置ずれを補正することができて、より一段と高精度にボ
ンディングすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】チップボンディング態様の一例を示す斜視図で
ある。
【図2】図1に示されているチップボンディング態様と
異なる他のチップボンディング態様を示す斜視図であ
る。
【図3】図2の縦断面図である。
【図4】図1,2に示されているチップボンディング態
様と異なる他のチップボンディング態様を示す斜視図で
ある。
【図5】マーク用テーブルの装着態様を示す斜視図であ
る。
【図6】チップ用カメラによるキャリブレーション用基
準マークの検出態様を示す斜視図である。
【図7】マーク用テーブルが回路基板と同一レベルに位
置された態様を示す斜視図である。
【図8】基板用カメラによるキャリブレーション用基準
マークの検出態様を示す斜視図である。
【図9】マーク用テーブルの縦断面図である。
【符号の説明】
1 半導体チップ 2 TABテープ 3 テープ用カメラ 4 チップ用カメラ 5 ボンディングステージ 6 ボンディングツール 7 キャリブレーション用基準マーク 9 基板用カメラ 10 回路基板 11 チップ用カメラ 12 ボンディングツール 13 ボンディングステージ 13a チップ支持テーブル 15 透視ガラス 16 透視孔 17 ボンディングツール 18 ボンディングステージ 19 チップ用カメラ 20 基板用カメラ 21 マーク用テーブル 24 透明ガラス 25 透視孔
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/60 321 G06F 15/62 405

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インナーリードをボンディング位置に位
    置決めしたTABテープのアライメントマークを上方か
    ら検出するテープ用カメラと、前記ボンディング位置の
    側方のチップ検出位置へ移動されたボンディングステー
    ジ上に載置されている半導体チップのアライメントマー
    クを上方から検出するチップ用カメラとを備えたチップ
    ボンディング装置におけるキャリブレーション方法にお
    いて、前記ボンディングステージにキャリブレーション
    用基準マークを設け、前記ボンディングステージを前記
    ボンディング位置と前記チップ検出位置とに移動させて
    両カメラで前記キャリブレーション用基準マークを検出
    することにより得られる所定のパラメータで両カメラの
    移動制御系に予め入力されている先行のパラメータを補
    正更新することを特徴とするチップボンディング装置に
    おけるキャリブレーション方法。
  2. 【請求項2】 テープ用カメラが、X,Y,Z軸方向へ
    移動し得るように装着され、かつ、チップ用カメラが、
    Z軸方向へ移動し得るように装着されていることを特徴
    とする請求項1に記載のチップボンディング装置におけ
    るキャリブレーション方法。
  3. 【請求項3】 ボンディング位置に装着されたボンディ
    ングツールで真空吸着保持されている半導体チップのア
    ライメントマークを下方から検出するチップ用カメラ
    と、前記ボンディング位置の側方の基板検出位置に移動
    されたボンディングステージ上に載置されている回路基
    板のアライメントマークを上方から検出する基板用カメ
    ラとを備えたチップボンディング装置におけるキャリブ
    レーション方法において、前記ボンディングステージに
    キャリブレーション用基準マークを設け、前記ボンディ
    ングステージを前記ボンディング位置と前記基板検出位
    置とに移動させて両カメラで前記キャリブレーション用
    基準マークを検出することにより得られる所定のパラメ
    ータで両カメラの移動制御系に予め入力されている先行
    のパラメータを補正更新することを特徴とするチップボ
    ンディング装置におけるキャリブレーション方法。
  4. 【請求項4】 チップ用カメラが、X,Y,Z軸方向へ
    移動し得るように装着され、かつ、基板用カメラが、Z
    軸方向へ移動し得るように装着されていることを特徴と
    する請求項3に記載のチップボンディング装置における
    キャリブレーション方法。
  5. 【請求項5】 ボンディング位置に装着されたボンディ
    ングツールに真空吸着保持されている半導体チップのア
    ライメントマークを下方から検出するチップ用カメラ
    と、前記ボンディングツールの下方に装着されたボンデ
    ィングステージ上に載置された回路基板のアライメント
    マークを上方から検出する基板用カメラとを装着したチ
    ップボンディング装置におけるキャリブレーション方法
    において、水平に保たれながら上下動し得るように前記
    ボンディングツールに隣接して装着されたマーク用テー
    ブルにキャリブレーション用基準マークを設け、前記半
    導体チップのアライメントマークを検出するチップ検出
    レベルと同一レベルに移動された前記マーク用テーブル
    の前記キャリブレーション用基準マークを、前記チップ
    用カメラにより下方から検出すると共に、前記チップ検
    出レベルより下方の前記回路基板の上面と同一レベルに
    移動された前記マーク用テーブルの前記キャリブレーシ
    ョン用基準マークを、前記基板用カメラにより上方から
    検出することにより得られる所定のパラメータで両カメ
    ラの移動制御系に予め入力されている先行のパラメータ
    を補正更新することを特徴とするチップボンディング装
    置におけるキャリブレーション方法。
  6. 【請求項6】 チップ用カメラと基板用カメラとが一緒
    に、X,Y,Z軸方向へ移動し得るように装着されてい
    ることを特徴とする請求項5に記載のチップボンディン
    グ装置におけるキャリブレーション方法。
  7. 【請求項7】 チップ用カメラと基板用カメラとが、同
    一レベルに配された姿で移動し得るように装着されてい
    ることを特徴とする請求項6に記載のチップボンディン
    グ装置におけるキャリブレーション方法。
  8. 【請求項8】 チップ用カメラの下方に基板用カメラが
    配された姿で移動し得るように装着されていることを特
    徴とする請求項6に記載のチップボンディング装置にお
    けるキャリブレーション方法。
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