JPH0979717A - 製氷装置 - Google Patents
製氷装置Info
- Publication number
- JPH0979717A JPH0979717A JP7233691A JP23369195A JPH0979717A JP H0979717 A JPH0979717 A JP H0979717A JP 7233691 A JP7233691 A JP 7233691A JP 23369195 A JP23369195 A JP 23369195A JP H0979717 A JPH0979717 A JP H0979717A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ice making
- ice
- water
- tray
- lid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Production, Working, Storing, Or Distribution Of Ice (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ミネラル分の析出のほとんどない透明氷を得
ることのできる製氷装置を提供する。 【解決手段】 製氷時に、製氷皿12の上面を蓋14で
覆うとともに、その蓋14に配した加熱手段24により
製氷皿12に供給された水の水面を加熱して、製氷ブロ
ック18の底部から水を凝固させ、水中の気体成分を、
前記加熱により生じる水の対流により強制的に水面から
放出させる。そして、製氷ブロック18内の水が、製氷
ブロック18の上部を除いて凝固したとき、加熱手段2
4による加熱を停止させて、加熱停止後、さらに冷却を
続けて製氷を完了させる。
ることのできる製氷装置を提供する。 【解決手段】 製氷時に、製氷皿12の上面を蓋14で
覆うとともに、その蓋14に配した加熱手段24により
製氷皿12に供給された水の水面を加熱して、製氷ブロ
ック18の底部から水を凝固させ、水中の気体成分を、
前記加熱により生じる水の対流により強制的に水面から
放出させる。そして、製氷ブロック18内の水が、製氷
ブロック18の上部を除いて凝固したとき、加熱手段2
4による加熱を停止させて、加熱停止後、さらに冷却を
続けて製氷を完了させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製氷装置に関し、
特に、透明氷を好適に製氷することのできる製氷装置に
関する。
特に、透明氷を好適に製氷することのできる製氷装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、家庭用冷蔵庫などに配された自動
製氷装置では、プラスチックや金属製の製氷皿に供給さ
れた水を、−18℃前後の低温の室内で一気に凝固させ
ている。この場合、製氷皿の各製氷ブロックにおいて
は、まず、図8(a)に示すように、周囲から氷101
の層が形成され、この氷101の層が成長して、図8
(b)、(c)に示すように、氷101の内部に0℃の
未凝固水102が閉じ込められる。水中に溶解していた
気体成分は、この氷101の成長とともに、氷101の
成長部分から押し出され、気泡103となって、未凝固
水102に析出してくる。しかし、未凝固水102は、
周囲の氷101の層により遮蔽されているため、気泡1
03が氷101の中に閉じ込められたまま凝固すること
になり、図8(d)に示すように、出来上った氷104
は、内部に気泡103に起因する白濁した部分105を
有する。このような白濁した不透明氷104は、見栄え
が悪いだけでなく、溶解速度も白濁した部分のない、い
わゆる透明氷より速いという欠点がある。
製氷装置では、プラスチックや金属製の製氷皿に供給さ
れた水を、−18℃前後の低温の室内で一気に凝固させ
ている。この場合、製氷皿の各製氷ブロックにおいて
は、まず、図8(a)に示すように、周囲から氷101
の層が形成され、この氷101の層が成長して、図8
(b)、(c)に示すように、氷101の内部に0℃の
未凝固水102が閉じ込められる。水中に溶解していた
気体成分は、この氷101の成長とともに、氷101の
成長部分から押し出され、気泡103となって、未凝固
水102に析出してくる。しかし、未凝固水102は、
周囲の氷101の層により遮蔽されているため、気泡1
03が氷101の中に閉じ込められたまま凝固すること
になり、図8(d)に示すように、出来上った氷104
は、内部に気泡103に起因する白濁した部分105を
有する。このような白濁した不透明氷104は、見栄え
が悪いだけでなく、溶解速度も白濁した部分のない、い
わゆる透明氷より速いという欠点がある。
【0003】そのため、従来、図9に示すように、製氷
皿110の上部を、ヒータ111で加熱できる蓋112
で覆い、冷気113を製氷皿110の下面に吹付けて、
製氷皿110の下部からその内部の水114を凝固させ
るとともに、製氷皿110に水平方向の振動115を加
えることによって、水中に溶解している気体成分を強制
的に外部に放出させて透明氷を得ている。
皿110の上部を、ヒータ111で加熱できる蓋112
で覆い、冷気113を製氷皿110の下面に吹付けて、
製氷皿110の下部からその内部の水114を凝固させ
るとともに、製氷皿110に水平方向の振動115を加
えることによって、水中に溶解している気体成分を強制
的に外部に放出させて透明氷を得ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、振動1
15を加えて気体成分を放出させる場合、水中に溶解し
ているミネラル成分も同時に結晶となって析出されるた
め、図10に示すように、最後に凝固した氷116上部
にミネラルの結晶層117が形成される。このミネラル
結晶層117は、氷116が溶解したときに、水や飲料
等の中に浮遊して、水や飲料などを濁ったように見せる
という欠点を有する。
15を加えて気体成分を放出させる場合、水中に溶解し
ているミネラル成分も同時に結晶となって析出されるた
め、図10に示すように、最後に凝固した氷116上部
にミネラルの結晶層117が形成される。このミネラル
結晶層117は、氷116が溶解したときに、水や飲料
等の中に浮遊して、水や飲料などを濁ったように見せる
という欠点を有する。
【0005】そこで、本発明は、上記の点に鑑み、ミネ
ラル分の析出のほとんどない透明氷を得ることのできる
製氷装置を提供することを目的とする。
ラル分の析出のほとんどない透明氷を得ることのできる
製氷装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の製氷
装置は、複数の製氷ブロックよりなる製氷皿に水を供給
して、前記製氷ブロック毎に製氷を行なう製氷装置にお
いて、前記製氷皿の上面を覆う蓋と、前記蓋に設けら
れ、前記製氷皿の上面を加熱する加熱手段と、前記加熱
手段を動作させつつ前記製氷皿を冷却し、前記製氷ブロ
ックに供給された水がその上部の水を除いて凝固したこ
とを検知した場合に前記加熱手段を停止させ、さらに冷
却を続けて製氷を完了させる制御手段とを有するもので
ある。
装置は、複数の製氷ブロックよりなる製氷皿に水を供給
して、前記製氷ブロック毎に製氷を行なう製氷装置にお
いて、前記製氷皿の上面を覆う蓋と、前記蓋に設けら
れ、前記製氷皿の上面を加熱する加熱手段と、前記加熱
手段を動作させつつ前記製氷皿を冷却し、前記製氷ブロ
ックに供給された水がその上部の水を除いて凝固したこ
とを検知した場合に前記加熱手段を停止させ、さらに冷
却を続けて製氷を完了させる制御手段とを有するもので
ある。
【0007】請求項2の製氷装置は、請求項1におい
て、前記制御手段が、前記製氷皿の温度を検知する温度
検知手段と、前記加熱手段を停止させる停止手段とを有
し、前記温度検知手段が、前記製氷皿が所定温度になっ
たことを検知したときに、前記停止手段が、前記加熱手
段を停止させるものである。
て、前記制御手段が、前記製氷皿の温度を検知する温度
検知手段と、前記加熱手段を停止させる停止手段とを有
し、前記温度検知手段が、前記製氷皿が所定温度になっ
たことを検知したときに、前記停止手段が、前記加熱手
段を停止させるものである。
【0008】請求項3の製氷装置は、請求項2におい
て、前記温度検知手段が、前記製氷皿の下部に配されて
当該下部の温度を検知するものである。
て、前記温度検知手段が、前記製氷皿の下部に配されて
当該下部の温度を検知するものである。
【0009】請求項4の製氷装置は、請求項1におい
て、前記制御手段が、製氷開始からの経過時間を検知す
る時間検知手段と、前記加熱手段を停止させる停止手段
とを有し、前記時間検知手段が、製氷開始から所定時間
が経過したことを検知した時に、前記停止手段が、前記
加熱手段を停止させるものである。
て、前記制御手段が、製氷開始からの経過時間を検知す
る時間検知手段と、前記加熱手段を停止させる停止手段
とを有し、前記時間検知手段が、製氷開始から所定時間
が経過したことを検知した時に、前記停止手段が、前記
加熱手段を停止させるものである。
【0010】請求項5の製氷装置は、請求項1におい
て、前記蓋の底面の少なくとも一部に熱伝導性材料より
なる蓋熱伝導部を設け、この蓋熱伝導部に前記加熱手段
を当接させたものである。
て、前記蓋の底面の少なくとも一部に熱伝導性材料より
なる蓋熱伝導部を設け、この蓋熱伝導部に前記加熱手段
を当接させたものである。
【0011】請求項6の製氷装置は、請求項5におい
て、前記蓋熱伝達部に、下方に突出して前記製氷ブロッ
ク内の水に浸漬される突片を設け、製氷時に、前記製氷
ブロック内の水に浸漬された前記突片を水から離脱させ
て、前記製氷ブロックの上部の水を凝固させるものであ
る。
て、前記蓋熱伝達部に、下方に突出して前記製氷ブロッ
ク内の水に浸漬される突片を設け、製氷時に、前記製氷
ブロック内の水に浸漬された前記突片を水から離脱させ
て、前記製氷ブロックの上部の水を凝固させるものであ
る。
【0012】請求項7の製氷装置は、請求項1におい
て、前記製氷皿の底面の少なくとも一部に熱伝導性材料
よりなる皿熱伝導部を設けたものである。
て、前記製氷皿の底面の少なくとも一部に熱伝導性材料
よりなる皿熱伝導部を設けたものである。
【0013】請求項8の製氷装置は、請求項7におい
て、前記皿熱伝導部は、その上面が、前記製氷皿の内面
側に配されて前記製氷ブロック内の水と接触し、その下
面が、前記製氷皿の外面側に配されて外部の冷気と接触
しているものである。
て、前記皿熱伝導部は、その上面が、前記製氷皿の内面
側に配されて前記製氷ブロック内の水と接触し、その下
面が、前記製氷皿の外面側に配されて外部の冷気と接触
しているものである。
【0014】請求項9の製氷装置は、請求項1におい
て、前記加熱手段を作動させて透明氷を得る透明氷製氷
モードと、前記加熱手段を作動させずに不透明氷を得る
不透明氷製氷モードとに切替えることのできる切替手段
を設け、前記切替手段により不透明氷製氷モードに切替
えて製氷を行なうときに、前記製氷皿の上面を覆う前記
蓋を開けておくものである。
て、前記加熱手段を作動させて透明氷を得る透明氷製氷
モードと、前記加熱手段を作動させずに不透明氷を得る
不透明氷製氷モードとに切替えることのできる切替手段
を設け、前記切替手段により不透明氷製氷モードに切替
えて製氷を行なうときに、前記製氷皿の上面を覆う前記
蓋を開けておくものである。
【0015】
【作用】請求項1の製氷装置では、製氷時に、製氷皿上
面を蓋で覆い、かつ、蓋に設けられた加熱手段によって
製氷皿内の水の上面を加熱するので、各製氷ブロック内
の水は、その底部から凝固し始め、そこから上方に向っ
て凝固が進む。水中に溶解している気体成分は、氷の成
長とともにその氷成長点から押し出され、水の温度差に
よって生じる対流によって、製氷ブロックの底部から未
凝固の水面に強制的に集められて、そこから外部に放出
される。そして、製氷ブロックの上部を除く他の部分の
水が凝固したときに、加熱手段が加熱を停止し、これに
より、製氷ブロックの上部の水が凝固し、この凝固した
氷が冷却されて製氷が完了する。このように、水中に溶
解している気体成分を強制的に水面から外部に放出させ
て、最後に製氷ブロックの上部の水を凝固させるので、
氷の内部に気泡による白濁部分が形成されることがな
く、よって、透明氷が得られる。また、製氷ブロックの
上部の水は、加熱停止後に凝固させられるので、凝固速
度が速く、製氷時間を短くすることができる。
面を蓋で覆い、かつ、蓋に設けられた加熱手段によって
製氷皿内の水の上面を加熱するので、各製氷ブロック内
の水は、その底部から凝固し始め、そこから上方に向っ
て凝固が進む。水中に溶解している気体成分は、氷の成
長とともにその氷成長点から押し出され、水の温度差に
よって生じる対流によって、製氷ブロックの底部から未
凝固の水面に強制的に集められて、そこから外部に放出
される。そして、製氷ブロックの上部を除く他の部分の
水が凝固したときに、加熱手段が加熱を停止し、これに
より、製氷ブロックの上部の水が凝固し、この凝固した
氷が冷却されて製氷が完了する。このように、水中に溶
解している気体成分を強制的に水面から外部に放出させ
て、最後に製氷ブロックの上部の水を凝固させるので、
氷の内部に気泡による白濁部分が形成されることがな
く、よって、透明氷が得られる。また、製氷ブロックの
上部の水は、加熱停止後に凝固させられるので、凝固速
度が速く、製氷時間を短くすることができる。
【0016】請求項2の製氷装置では、温度検知手段
が、製氷皿が所定温度になったことを検知したときに、
停止手段が加熱手段を停止させる。即ち、加熱手段の加
熱を停止する時機を、製氷皿の温度を検知する温度検知
手段により検知する。
が、製氷皿が所定温度になったことを検知したときに、
停止手段が加熱手段を停止させる。即ち、加熱手段の加
熱を停止する時機を、製氷皿の温度を検知する温度検知
手段により検知する。
【0017】請求項3の製氷装置では、温度検知手段
が、製氷皿の下部の温度を検知して、その温度が所定温
度になったときに加熱手段を停止させる。このように、
先に凝固が完了し、上部が未凝固の段階において温度変
化を有する、製氷ブロック下部の温度を検知することに
より、加熱手段の加熱停止時機を良好に特定することが
できる。
が、製氷皿の下部の温度を検知して、その温度が所定温
度になったときに加熱手段を停止させる。このように、
先に凝固が完了し、上部が未凝固の段階において温度変
化を有する、製氷ブロック下部の温度を検知することに
より、加熱手段の加熱停止時機を良好に特定することが
できる。
【0018】請求項4の製氷装置では、時間検知手段
が、製氷開始から所定時間が経過したことを検知した時
に、停止手段が加熱手段を停止させる。即ち、加熱手段
の加熱を停止する時機を、製氷開始からの経過時間を検
知する時間検知手段により検知する。
が、製氷開始から所定時間が経過したことを検知した時
に、停止手段が加熱手段を停止させる。即ち、加熱手段
の加熱を停止する時機を、製氷開始からの経過時間を検
知する時間検知手段により検知する。
【0019】請求項5の製氷装置では、加熱手段の熱
を、蓋熱伝導部によって効率的に製氷ブロックの上部の
水に伝達させる。そのため、消費電力を低減させること
ができる。
を、蓋熱伝導部によって効率的に製氷ブロックの上部の
水に伝達させる。そのため、消費電力を低減させること
ができる。
【0020】請求項6の製氷装置では、製氷時に、蓋熱
伝達部の下面に設けた突片を製氷ブロックの水に浸漬さ
せ、この突片を水から離脱させて製氷ブロック上部の水
を凝固させる。これにより、加熱手段の加熱効率をさら
に向上させることができるとともに、気体成分を放出さ
せる未凝固部分を容易に形成することができる。
伝達部の下面に設けた突片を製氷ブロックの水に浸漬さ
せ、この突片を水から離脱させて製氷ブロック上部の水
を凝固させる。これにより、加熱手段の加熱効率をさら
に向上させることができるとともに、気体成分を放出さ
せる未凝固部分を容易に形成することができる。
【0021】請求項7の製氷装置では、製氷皿の底面に
皿熱伝導部を設けて、製氷皿の下部を流れる冷気を効率
的に製氷ブロックの水に伝達させる。これにより製氷ブ
ロック底部の凝固速度を速くすることができ、よって、
製氷時間が短くなる。
皿熱伝導部を設けて、製氷皿の下部を流れる冷気を効率
的に製氷ブロックの水に伝達させる。これにより製氷ブ
ロック底部の凝固速度を速くすることができ、よって、
製氷時間が短くなる。
【0022】請求項8の製氷装置では、皿熱伝導部の上
面が製氷ブロック内の水と接触し、下面が外部の冷気と
接触しているので、製氷ブロック下部の水がより効果的
に冷却される。
面が製氷ブロック内の水と接触し、下面が外部の冷気と
接触しているので、製氷ブロック下部の水がより効果的
に冷却される。
【0023】請求項9の製氷装置では、切替手段によ
り、透明氷製氷モードと不透明氷製氷モードとに切替え
可能とし、不透明氷製氷モードにおいて、製氷時に蓋を
開けておく。そのため、不透明氷製氷モードにおける、
製氷速度を速くして、多量の氷を短時間で得ることがで
きる。
り、透明氷製氷モードと不透明氷製氷モードとに切替え
可能とし、不透明氷製氷モードにおいて、製氷時に蓋を
開けておく。そのため、不透明氷製氷モードにおける、
製氷速度を速くして、多量の氷を短時間で得ることがで
きる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
に係る製氷装置10を図面を参照して説明する。
に係る製氷装置10を図面を参照して説明する。
【0025】この製氷装置10は、家庭用冷蔵庫の冷凍
室内に配される自動製氷装置であり、図1に示すよう
に、水平に配された製氷皿12と、この製氷皿12の上
面を覆う蓋14と、製氷皿12及び蓋14を支持すると
ともにその動作を制御する機械部16とよりなる。
室内に配される自動製氷装置であり、図1に示すよう
に、水平に配された製氷皿12と、この製氷皿12の上
面を覆う蓋14と、製氷皿12及び蓋14を支持すると
ともにその動作を制御する機械部16とよりなる。
【0026】製氷皿12は、機械部16から後方に延び
る支持部材13によって水平に支持されたプラスチック
製の変形可能な皿であり、その上面が開口した薄型の矩
形容器状をなし、内部が複数個の製氷ブロック18、1
8…により区画形成されている。製氷ブロック18は、
前後方向に5個が左右に2列に、合計10個形成されて
いる。製氷皿12の下面には、製氷皿12の底部の温度
を検知する温度センサ20が取付けられている。この温
度センサ20は、製氷皿12の中央の1個の製氷ブロッ
ク18の底面の外面側に配されており、機械部16内の
制御部17に接続されている。
る支持部材13によって水平に支持されたプラスチック
製の変形可能な皿であり、その上面が開口した薄型の矩
形容器状をなし、内部が複数個の製氷ブロック18、1
8…により区画形成されている。製氷ブロック18は、
前後方向に5個が左右に2列に、合計10個形成されて
いる。製氷皿12の下面には、製氷皿12の底部の温度
を検知する温度センサ20が取付けられている。この温
度センサ20は、製氷皿12の中央の1個の製氷ブロッ
ク18の底面の外面側に配されており、機械部16内の
制御部17に接続されている。
【0027】この製氷皿12は、制御部17に接続され
た支持部材13によって、製氷皿12の中央を前後方向
に延びる軸を中心に回動自在に支持され、かつ、この回
動時にひねり変形が加えられるようになっている。
た支持部材13によって、製氷皿12の中央を前後方向
に延びる軸を中心に回動自在に支持され、かつ、この回
動時にひねり変形が加えられるようになっている。
【0028】蓋14は、機械部16から後方に延びる支
持部材15によって水平に支持されたプラスチック製の
矩形板状部材であり、製氷皿12の上面をほぼ全面のわ
たって覆うよう構成されている。この蓋14の内部に
は、断熱材22が配され、さらに、蓋14の下板の内面
側に、制御部17に接続された加熱用のヒータ24が、
蓋14のほぼ全面にわたって屈曲して配されている。ヒ
ータ24は、各製氷ブロック18に対し、その中央部の
真上を通るように配されている。
持部材15によって水平に支持されたプラスチック製の
矩形板状部材であり、製氷皿12の上面をほぼ全面のわ
たって覆うよう構成されている。この蓋14の内部に
は、断熱材22が配され、さらに、蓋14の下板の内面
側に、制御部17に接続された加熱用のヒータ24が、
蓋14のほぼ全面にわたって屈曲して配されている。ヒ
ータ24は、各製氷ブロック18に対し、その中央部の
真上を通るように配されている。
【0029】この蓋14は、制御部17に接続された支
持部材15によって、上下に移動して、製氷皿12の上
面を開閉自在に覆うよう構成されている。そして、閉蓋
時に、蓋14の下面が、製氷皿12内に配された水26
の水面に近接するようになっている。
持部材15によって、上下に移動して、製氷皿12の上
面を開閉自在に覆うよう構成されている。そして、閉蓋
時に、蓋14の下面が、製氷皿12内に配された水26
の水面に近接するようになっている。
【0030】28は、機械部16の前面に配された切替
えスイッチであり、制御部17に接続され、透明氷を製
氷する透明氷製氷モードと、不透明氷を製氷する不透明
氷製氷モードとの切替えを行なう。
えスイッチであり、制御部17に接続され、透明氷を製
氷する透明氷製氷モードと、不透明氷を製氷する不透明
氷製氷モードとの切替えを行なう。
【0031】30は、製氷皿12内に水を供給する給水
パイプであり、製氷皿12の後方かつ上方に配されてい
る。32は、製氷皿12の下部に冷気を吹出す冷気ダク
トであり、製氷皿12の後方に配され、これにより、製
氷装置10の雰囲気温度を約−18℃に維持している。
34は、製氷皿12で製氷された氷を貯える貯氷容器で
あり、製氷皿12の下方に配されている。36は、貯氷
容器34に貯えられた氷の量を検知する貯氷検知レバー
であり、機械部16から後方かつ下方に延びている。
パイプであり、製氷皿12の後方かつ上方に配されてい
る。32は、製氷皿12の下部に冷気を吹出す冷気ダク
トであり、製氷皿12の後方に配され、これにより、製
氷装置10の雰囲気温度を約−18℃に維持している。
34は、製氷皿12で製氷された氷を貯える貯氷容器で
あり、製氷皿12の下方に配されている。36は、貯氷
容器34に貯えられた氷の量を検知する貯氷検知レバー
であり、機械部16から後方かつ下方に延びている。
【0032】つぎに、この製氷装置10の動作につい
て、上記2つの製氷モードに分けて説明する。
て、上記2つの製氷モードに分けて説明する。
【0033】まず、透明氷製氷モードにおける制御部1
7の動作について説明する。
7の動作について説明する。
【0034】 蓋14を開けた状態で給水パイプ30
から製氷皿12に給水させ、給水後、蓋14を下降させ
て閉蓋する。
から製氷皿12に給水させ、給水後、蓋14を下降させ
て閉蓋する。
【0035】 温度センサ20の検知温度が0℃にな
ったとき、ヒータ24への通電を開始して、製氷皿12
に給水された水の水面近傍を加熱させる。
ったとき、ヒータ24への通電を開始して、製氷皿12
に給水された水の水面近傍を加熱させる。
【0036】 温度センサ20の検知温度が−4℃に
なったとき、蓋14を上昇させるとともに、ヒータ24
への通電を停止させる。
なったとき、蓋14を上昇させるとともに、ヒータ24
への通電を停止させる。
【0037】 温度センサ20の検知温度が−13℃
になったとき、製氷が完了したと判断して、製氷皿12
を回動とともにひねって、各製氷ブロック18内に製氷
された氷を貯氷容器34に落下させる。そして、再び
に戻る。
になったとき、製氷が完了したと判断して、製氷皿12
を回動とともにひねって、各製氷ブロック18内に製氷
された氷を貯氷容器34に落下させる。そして、再び
に戻る。
【0038】つぎに、この透明氷製氷モードにおける、
氷の凝固状態について図2、3により説明する。
氷の凝固状態について図2、3により説明する。
【0039】製氷皿12に供給された水は、製氷皿12
の下部を流れる冷気によって冷却され、その温度が低下
する。製氷ブロック18の底部の温度が0℃になったと
き、ヒータ24により上部の水が加熱される。製氷ブロ
ック18の底部は、図3に示すように、凝固点である0
℃において、徐々に凝固し始める。ここで、製氷ブロッ
ク18の上部は、蓋14により冷気が直接当らないよう
になっており、かつ、ヒータ24によって加熱されてい
るため、図2(a)、(b)に示すように、凝固は製氷
ブロック18の底部から始まり、徐々に上方に氷27の
層が成長する。
の下部を流れる冷気によって冷却され、その温度が低下
する。製氷ブロック18の底部の温度が0℃になったと
き、ヒータ24により上部の水が加熱される。製氷ブロ
ック18の底部は、図3に示すように、凝固点である0
℃において、徐々に凝固し始める。ここで、製氷ブロッ
ク18の上部は、蓋14により冷気が直接当らないよう
になっており、かつ、ヒータ24によって加熱されてい
るため、図2(a)、(b)に示すように、凝固は製氷
ブロック18の底部から始まり、徐々に上方に氷27の
層が成長する。
【0040】このとき、水中に溶解していた気体成分
は、氷27の成長とともに、その氷27の成長点から押
し出されて、製氷ブロック18の底部から、ヒータ24
により加熱された水面近傍に強制的に集められて、溶解
しきれない気体成分がこの水面から外部に放出される。
は、氷27の成長とともに、その氷27の成長点から押
し出されて、製氷ブロック18の底部から、ヒータ24
により加熱された水面近傍に強制的に集められて、溶解
しきれない気体成分がこの水面から外部に放出される。
【0041】製氷ブロック18の底部が凝固すると、図
3に示すように、温度センサ20の検知温度は下降し始
める。そして、図2(c)に示す、製氷ブロック18の
上部を除いて凝固した段階では、温度センサ20の検知
温度、即ち製氷ブロック18底部の温度は、約−4℃ま
で下降している。この段階でヒータ24の加熱が停止さ
れて、図2(d)に示すように、凝固せずに残っていた
水面近傍の水が最後に凝固して、気泡に起因する白濁及
びミネラル分の析出のない透明な状態に凝固する。
3に示すように、温度センサ20の検知温度は下降し始
める。そして、図2(c)に示す、製氷ブロック18の
上部を除いて凝固した段階では、温度センサ20の検知
温度、即ち製氷ブロック18底部の温度は、約−4℃ま
で下降している。この段階でヒータ24の加熱が停止さ
れて、図2(d)に示すように、凝固せずに残っていた
水面近傍の水が最後に凝固して、気泡に起因する白濁及
びミネラル分の析出のない透明な状態に凝固する。
【0042】このようにして凝固が完了した後、更に冷
却されて、氷の温度が−13℃まで降下した段階で製氷
が完了し、白濁及びミネラル分の析出のない透明氷が得
られる。
却されて、氷の温度が−13℃まで降下した段階で製氷
が完了し、白濁及びミネラル分の析出のない透明氷が得
られる。
【0043】ここで、このときの気体成分の放出の機構
について詳述する。
について詳述する。
【0044】製氷ブロック18の上部は、蓋14による
冷気遮断とヒータ24による加熱によって、底部よりも
水温が高くなっている。すなわち、底部では水温0℃で
あるが、上部では0℃よりも高い温度になっている。こ
の底部と上部の温度差により、両者間には水の密度差が
生じる。そして、図2(a)、(b)に示すように、密
度の高い上部の水が下方に、密度の低い底部の水が上方
に流れる対流が起る。
冷気遮断とヒータ24による加熱によって、底部よりも
水温が高くなっている。すなわち、底部では水温0℃で
あるが、上部では0℃よりも高い温度になっている。こ
の底部と上部の温度差により、両者間には水の密度差が
生じる。そして、図2(a)、(b)に示すように、密
度の高い上部の水が下方に、密度の低い底部の水が上方
に流れる対流が起る。
【0045】この対流により、底部の氷成長部分から発
生する気体成分が、対流水に取込まれて強制的に上部に
送られ、この上部にて溶解限界を越えて、水面から空気
中に放出される。
生する気体成分が、対流水に取込まれて強制的に上部に
送られ、この上部にて溶解限界を越えて、水面から空気
中に放出される。
【0046】このように、底部で発生する気体成分を、
水の対流によって、強制的に上部に送って空気中に放出
させるので、氷の成長速度が速くても、気泡を良好に空
気中に放出することができる。そのため、従来、非常に
ゆっくりと凝固させて透明氷を得ていた場合のように、
氷層成長速度(図2(a)において、Dとして示す氷の
層の1時間当りの成長厚み)を2〜3mm/h以下とし
なくても、4mm/h以上(例えば4〜10mm/h)
の氷層成長速度で、透明氷を得ることができる。
水の対流によって、強制的に上部に送って空気中に放出
させるので、氷の成長速度が速くても、気泡を良好に空
気中に放出することができる。そのため、従来、非常に
ゆっくりと凝固させて透明氷を得ていた場合のように、
氷層成長速度(図2(a)において、Dとして示す氷の
層の1時間当りの成長厚み)を2〜3mm/h以下とし
なくても、4mm/h以上(例えば4〜10mm/h)
の氷層成長速度で、透明氷を得ることができる。
【0047】なお、このように対流によって放出させる
ことにより、水に含まれている有害な揮発成分(塩素、
トリハロメタン、クロロホルム、ブロモジクロロメタ
ン、ジブロモクロロメタン等)も放出されるため安全な
氷を得ることができる。
ことにより、水に含まれている有害な揮発成分(塩素、
トリハロメタン、クロロホルム、ブロモジクロロメタ
ン、ジブロモクロロメタン等)も放出されるため安全な
氷を得ることができる。
【0048】次に、もう1つの製氷モードである不透明
氷製氷モードにおける制御部17の動作及び製氷状態に
ついて説明する。
氷製氷モードにおける制御部17の動作及び製氷状態に
ついて説明する。
【0049】制御部17は、ヒータ24に通電がなされ
ないように制御している。そして、蓋14を開けた状態
で給水パイプ30から製氷皿12に給水し、給水後、蓋
14を開けたままに保持するよう制御する。
ないように制御している。そして、蓋14を開けた状態
で給水パイプ30から製氷皿12に給水し、給水後、蓋
14を開けたままに保持するよう制御する。
【0050】そのため、冷気ダクト32からの冷気は、
製氷皿12の下方のみならず、上方からも吹付けられ、
製氷皿12内に供給された水は、急速に冷凍されて、図
8に示すように、周囲から凝固して、白濁した状態に凝
固する。
製氷皿12の下方のみならず、上方からも吹付けられ、
製氷皿12内に供給された水は、急速に冷凍されて、図
8に示すように、周囲から凝固して、白濁した状態に凝
固する。
【0051】そして、温度センサ20の検知温度が−1
3℃になったとき、製氷が完了したと判断して、製氷皿
12を回動とともにひねって、各製氷ブロック18内に
製造された氷を、貯氷容器34に落下させる。これによ
り、白濁した不透明氷が得られる。
3℃になったとき、製氷が完了したと判断して、製氷皿
12を回動とともにひねって、各製氷ブロック18内に
製造された氷を、貯氷容器34に落下させる。これによ
り、白濁した不透明氷が得られる。
【0052】このように、切替スイッチ28を設けて、
2つの製氷モードを切替えることにより、通常の不透明
氷を得る場合には、製氷速度を速くして、多量の氷を短
時間で得ることができる。
2つの製氷モードを切替えることにより、通常の不透明
氷を得る場合には、製氷速度を速くして、多量の氷を短
時間で得ることができる。
【0053】以上のように、本製氷装置10では、製氷
ブロック18内で生じる対流により、水中の気体成分を
水面から強制的に放出させ、かつ、放出後に水面を素早
く凝固させるので、透明氷を短時間で作ることができ
る。また、振動などの機械的な外力を加えていないた
め、ミネラル分がほとんど析出しないとともに、振動の
ための複雑な機械構成も不要であり、機械動作に起因す
る騒音や振動がなく、さらに故障も生じにくい。
ブロック18内で生じる対流により、水中の気体成分を
水面から強制的に放出させ、かつ、放出後に水面を素早
く凝固させるので、透明氷を短時間で作ることができ
る。また、振動などの機械的な外力を加えていないた
め、ミネラル分がほとんど析出しないとともに、振動の
ための複雑な機械構成も不要であり、機械動作に起因す
る騒音や振動がなく、さらに故障も生じにくい。
【0054】なお、上記の透明氷製氷モードにおいて、
ヒータ24への通電は、給水と同時に行なっても、それ
と若干前後して行なってもよい。ただし、給水直後は、
水温がまだ凝固温度まで達していないので、製氷皿12
又は製氷皿12内の水温が、0℃に到達する前後から通
電を開始する方が、全体の製氷時間を短くすることがで
きるので好ましい。
ヒータ24への通電は、給水と同時に行なっても、それ
と若干前後して行なってもよい。ただし、給水直後は、
水温がまだ凝固温度まで達していないので、製氷皿12
又は製氷皿12内の水温が、0℃に到達する前後から通
電を開始する方が、全体の製氷時間を短くすることがで
きるので好ましい。
【0055】また、ヒータ24への通電を停止するとき
の温度は、図2(c)に示すような、製氷ブロック18
の上部を除いて水が凝固した段階における製氷ブロック
18の底部温度であるが、この時の温度は、製氷ブロッ
ク18の大きさなどにより適宜決定することができる。
なお、通常、−2〜−5℃の範囲で決定される。
の温度は、図2(c)に示すような、製氷ブロック18
の上部を除いて水が凝固した段階における製氷ブロック
18の底部温度であるが、この時の温度は、製氷ブロッ
ク18の大きさなどにより適宜決定することができる。
なお、通常、−2〜−5℃の範囲で決定される。
【0056】また、上記のように温度センサ20によ
り、ヒータ24への通電/通電停止の時機を検知する場
合、製氷皿12の温度を検知しても、製氷皿12内の水
温を検知してもよい。
り、ヒータ24への通電/通電停止の時機を検知する場
合、製氷皿12の温度を検知しても、製氷皿12内の水
温を検知してもよい。
【0057】さらに、温度センサ20によらず、製氷開
始からの経過時間により、これらの時機を検知してもよ
い。すなわち、製氷開始から通電及び通電停止までの時
間をあらかじめ設定しておき(例えば、通電開始まで1
時間、停止まで2時間)、この時間をタイマーを用いて
検知し、設定時間に到達したときに、ヒータ24に通電
又は通電停止することもできる。さらには、このような
温度検知と時間検知とを組合せて制御してもよい。
始からの経過時間により、これらの時機を検知してもよ
い。すなわち、製氷開始から通電及び通電停止までの時
間をあらかじめ設定しておき(例えば、通電開始まで1
時間、停止まで2時間)、この時間をタイマーを用いて
検知し、設定時間に到達したときに、ヒータ24に通電
又は通電停止することもできる。さらには、このような
温度検知と時間検知とを組合せて制御してもよい。
【0058】また、透明氷製氷モードにおいて、蓋14
を上昇させるとともに、ヒータ24への通電を停止させ
たが、蓋14上昇は、通電停止の前後でもよく、また、
必ずしも蓋を上昇させなくても、即ち閉じたままにして
おいてもよい。
を上昇させるとともに、ヒータ24への通電を停止させ
たが、蓋14上昇は、通電停止の前後でもよく、また、
必ずしも蓋を上昇させなくても、即ち閉じたままにして
おいてもよい。
【0059】つぎに、蓋14の変更例について、図4〜
6を参照して説明する。
6を参照して説明する。
【0060】図4に示す変更例においては、蓋14の下
板50が金属などの熱伝導性のよい材料からできてい
る。この材料としては、アルミニウム、アルミニウム合
金、銅合金、ステンレスなどが適する。この構成より、
ヒータ24の加熱効率を向上することができ、消費電力
を低減させることができる。
板50が金属などの熱伝導性のよい材料からできてい
る。この材料としては、アルミニウム、アルミニウム合
金、銅合金、ステンレスなどが適する。この構成より、
ヒータ24の加熱効率を向上することができ、消費電力
を低減させることができる。
【0061】図5に示す変更例においては、図4に示す
ものにおいて、熱伝導性の下板50に下方に突出する突
片52が、製氷皿12の各製氷ブロック18、18…に
対して1個ずつ取付けてある。この突片52は、その上
端がヒータ24に当接しており、その下端部が、閉蓋時
に製氷ブロック18内の水の水面に浸漬され、かつ、蓋
14の上昇とともに水面から離脱されるよう構成されて
いる。ヒータ24からの熱は、この突片52を介して水
面に伝わり、その部分の凍結を防止する。
ものにおいて、熱伝導性の下板50に下方に突出する突
片52が、製氷皿12の各製氷ブロック18、18…に
対して1個ずつ取付けてある。この突片52は、その上
端がヒータ24に当接しており、その下端部が、閉蓋時
に製氷ブロック18内の水の水面に浸漬され、かつ、蓋
14の上昇とともに水面から離脱されるよう構成されて
いる。ヒータ24からの熱は、この突片52を介して水
面に伝わり、その部分の凍結を防止する。
【0062】この変更例においては、図6(a)、
(b)に示すように、凝固開始時においては、突片52
が水中に浸漬されて水面近傍の水の凝固を防ぐ。そし
て、図6(c)にように、この突片52の周りを除いて
周囲が凝固したときに、突片52を水面から抜脱すると
ともに、ヒータ24による加熱を停止して、図6(d)
に示すように、水面の水を凝固させる。これにより、ヒ
ータ24の加熱効率をさらに向上させることができると
ともに、気体成分を放出させる未凝固部分を容易に形成
することができる。なお、このヒータ24の加熱停止
は、突片52の水面からの抜脱と同時でもよいが、抜脱
後、突片52に付着した水滴が下に落下した後に加熱を
停止した方が、突片52における氷の生成を防止するこ
とができる。
(b)に示すように、凝固開始時においては、突片52
が水中に浸漬されて水面近傍の水の凝固を防ぐ。そし
て、図6(c)にように、この突片52の周りを除いて
周囲が凝固したときに、突片52を水面から抜脱すると
ともに、ヒータ24による加熱を停止して、図6(d)
に示すように、水面の水を凝固させる。これにより、ヒ
ータ24の加熱効率をさらに向上させることができると
ともに、気体成分を放出させる未凝固部分を容易に形成
することができる。なお、このヒータ24の加熱停止
は、突片52の水面からの抜脱と同時でもよいが、抜脱
後、突片52に付着した水滴が下に落下した後に加熱を
停止した方が、突片52における氷の生成を防止するこ
とができる。
【0063】つぎに、製氷皿12の変更例について、図
7を参照して説明する。
7を参照して説明する。
【0064】図7(a)に示す変更例では、製氷皿12
の各製氷ブロック18の底面に、金属などの熱伝導性の
よい熱伝導部材54が取付けられている。この熱伝導部
材54は、製氷ブロック18の底板を貫通する孔56に
嵌着したものであり、その上面が製氷ブロック18内の
水に接触し、下面が製氷皿12外部の冷気に接触するよ
う配されている。これにより、製氷ブロック18の底部
における、外部の冷気と内部の水との熱伝達量を増加さ
せることができ、製氷ブロック18底部から速く凝固さ
せて、透明氷の製氷時間を短くすることができる。
の各製氷ブロック18の底面に、金属などの熱伝導性の
よい熱伝導部材54が取付けられている。この熱伝導部
材54は、製氷ブロック18の底板を貫通する孔56に
嵌着したものであり、その上面が製氷ブロック18内の
水に接触し、下面が製氷皿12外部の冷気に接触するよ
う配されている。これにより、製氷ブロック18の底部
における、外部の冷気と内部の水との熱伝達量を増加さ
せることができ、製氷ブロック18底部から速く凝固さ
せて、透明氷の製氷時間を短くすることができる。
【0065】図7(b)に示す変更例では、図7(a)
に示す変更例において、熱伝導部材54の下面から2個
の突起58、58が下方に突出形成されている。この突
起58により、熱伝導部材54の表面積が増加して、上
記の熱伝達量がさらに増加し、透明氷の製氷時間をより
短くすることができる。
に示す変更例において、熱伝導部材54の下面から2個
の突起58、58が下方に突出形成されている。この突
起58により、熱伝導部材54の表面積が増加して、上
記の熱伝達量がさらに増加し、透明氷の製氷時間をより
短くすることができる。
【0066】図7(c)に示す変更例では、製氷皿12
の各製氷ブロック18の底面に、2個の突起60、60
が下方に突出形成されている。この突起60は、製氷皿
12と同じプラスチックにより形成されたものであり、
製氷皿12と一体に成形されている。これにより、製氷
皿12底面の表面積が増加するので、製氷ブロック18
底部の冷却効率が高くなり、透明氷の製氷時間を短くす
ることができる。また、製氷皿12と一体に形成されて
いるので、製造が容易である。
の各製氷ブロック18の底面に、2個の突起60、60
が下方に突出形成されている。この突起60は、製氷皿
12と同じプラスチックにより形成されたものであり、
製氷皿12と一体に成形されている。これにより、製氷
皿12底面の表面積が増加するので、製氷ブロック18
底部の冷却効率が高くなり、透明氷の製氷時間を短くす
ることができる。また、製氷皿12と一体に形成されて
いるので、製造が容易である。
【0067】
【発明の効果】本発明の製氷装置であれば、水中の気体
成分を水面から強制的に放出させ、放出後、製氷ブロッ
ク上部の水を素早く凝固させるので、透明氷を短時間で
作ることができる。また、振動等の機械的な外力を加え
ることなく製氷するので、ミネラル分はほとんど析出せ
ず、振動のための複雑な機械構成が不要であり、故障が
少なく信頼性に優れ、振動及びそれに伴なう騒音が発生
することがない。
成分を水面から強制的に放出させ、放出後、製氷ブロッ
ク上部の水を素早く凝固させるので、透明氷を短時間で
作ることができる。また、振動等の機械的な外力を加え
ることなく製氷するので、ミネラル分はほとんど析出せ
ず、振動のための複雑な機械構成が不要であり、故障が
少なく信頼性に優れ、振動及びそれに伴なう騒音が発生
することがない。
【図1】本発明の実施の一例に係る製氷装置10の断面
図である。
図である。
【図2】(a)〜(d)は、製氷装置10の透明氷製氷
モードにおける凝固状態を説明するための説明図であ
る。
モードにおける凝固状態を説明するための説明図であ
る。
【図3】製氷装置10の透明氷製氷モードにおける、温
度センサ20の検知温度と製氷時間との関係を示すグラ
フである。
度センサ20の検知温度と製氷時間との関係を示すグラ
フである。
【図4】蓋14の変更例を示す製氷装置10の要部断面
図である。
図である。
【図5】蓋14の変更例を示す製氷装置10の要部断面
図である。
図である。
【図6】(a)〜(d)は、図5に示す製氷装置10の
透明氷製氷モードにおける凝固状態を説明するための説
明図である。
透明氷製氷モードにおける凝固状態を説明するための説
明図である。
【図7】(a)〜(c)は、製氷皿12の変更例を示す
製氷皿12の断面図である。
製氷皿12の断面図である。
【図8】(a)〜(d)は、従来の製氷装置における水
の凝固状態を説明するための説明図である。
の凝固状態を説明するための説明図である。
【図9】従来の他の製氷装置の断面図である。
【図10】(a)は、図9の製氷装置により製造された
氷の斜視図、(b)は、その断面図である。
氷の斜視図、(b)は、その断面図である。
10……製氷装置 12……製氷皿 14……蓋 17……制御部 18……製氷ブロック 20……温度センサ 24……ヒータ 28……切替スイッチ 50……蓋14の下板 52……突片 54……熱伝導部材 58……熱伝導部材54の突起 60……製氷皿12底面の突起
Claims (9)
- 【請求項1】 複数の製氷ブロックよりなる製氷皿に水
を供給して、前記製氷ブロック毎に製氷を行なう製氷装
置において、 前記製氷皿の上面を覆う蓋と、 前記蓋に設けられ、前記製氷皿の上面を加熱する加熱手
段と、 前記加熱手段を動作させつつ前記製氷皿を冷却し、前記
製氷ブロックに供給された水がその上部の水を除いて凝
固したことを検知した場合に前記加熱手段を停止させ、
さらに冷却を続けて製氷を完了させる制御手段とを有す
ることを特徴とする製氷装置。 - 【請求項2】 前記制御手段が、前記製氷皿の温度を検
知する温度検知手段と、前記加熱手段を停止させる停止
手段とを有し、 前記温度検知手段が、前記製氷皿が所定温度になったこ
とを検知したときに、前記停止手段が、前記加熱手段を
停止させることを特徴とする請求項1に記載の製氷装
置。 - 【請求項3】 前記温度検知手段が、前記製氷皿の下部
に配されて当該下部の温度を検知することを特徴とする
請求項2に記載の製氷装置。 - 【請求項4】 前記制御手段が、製氷開始からの経過時
間を検知する時間検知手段と、前記加熱手段を停止させ
る停止手段とを有し、 前記時間検知手段が、製氷開始から所定時間が経過した
ことを検知した時に、前記停止手段が、前記加熱手段を
停止させることを特徴とする請求項1に記載の製氷装
置。 - 【請求項5】 前記蓋の底面の少なくとも一部に熱伝導
性材料よりなる蓋熱伝導部を設け、この蓋熱伝導部に前
記加熱手段を当接させたことを特徴とする請求項1に記
載の製氷装置。 - 【請求項6】 前記蓋熱伝達部に、下方に突出して前記
製氷ブロック内の水に浸漬される突片を設け、 製氷時に、前記製氷ブロック内の水に浸漬された前記突
片を水から離脱させて、前記製氷ブロックの上部の水を
凝固させることを特徴とする請求項5に記載の製氷装
置。 - 【請求項7】 前記製氷皿の底面の少なくとも一部に熱
伝導性材料よりなる皿熱伝導部を設けたことを特徴とす
る請求項1に記載の製氷装置。 - 【請求項8】 前記皿熱伝導部は、その上面が、前記製
氷皿の内面側に配されて前記製氷ブロック内の水と接触
し、その下面が、前記製氷皿の外面側に配されて外部の
冷気と接触していることを特徴とする請求項7に記載の
製氷装置。 - 【請求項9】 前記加熱手段を作動させて透明氷を得る
透明氷製氷モードと、前記加熱手段を作動させずに不透
明氷を得る不透明氷製氷モードとに切替えることのでき
る切替手段を設け、 前記切替手段により不透明氷製氷モードに切替えて製氷
を行なうときに、前記製氷皿の上面を覆う前記蓋を開け
ておくことを特徴とする請求項1に記載の製氷装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7233691A JPH0979717A (ja) | 1995-09-12 | 1995-09-12 | 製氷装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7233691A JPH0979717A (ja) | 1995-09-12 | 1995-09-12 | 製氷装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0979717A true JPH0979717A (ja) | 1997-03-28 |
Family
ID=16959039
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7233691A Pending JPH0979717A (ja) | 1995-09-12 | 1995-09-12 | 製氷装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0979717A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005090801A (ja) * | 2003-09-16 | 2005-04-07 | Mitsubishi Electric Corp | 製氷装置 |
WO2005040698A1 (ja) * | 2003-10-23 | 2005-05-06 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | 製氷皿とそれを用いた製氷機、冷蔵庫 |
CN100453932C (zh) * | 2003-10-23 | 2009-01-21 | 松下电器产业株式会社 | 制冰盘和使用了它的制冰机、冰箱 |
US7739884B2 (en) | 2005-12-16 | 2010-06-22 | Lg Electronics Inc. | Control method of refrigerator |
EP3653966A1 (en) * | 2018-11-19 | 2020-05-20 | LG Electronics Inc. | Ice maker and method for controlling ice maker |
US20230057956A1 (en) * | 2020-06-19 | 2023-02-23 | Roy W. Mattson, Jr. | Ice cube maker and method for making high quality transparent ice cubes |
-
1995
- 1995-09-12 JP JP7233691A patent/JPH0979717A/ja active Pending
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005090801A (ja) * | 2003-09-16 | 2005-04-07 | Mitsubishi Electric Corp | 製氷装置 |
WO2005040698A1 (ja) * | 2003-10-23 | 2005-05-06 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | 製氷皿とそれを用いた製氷機、冷蔵庫 |
US7152424B2 (en) | 2003-10-23 | 2006-12-26 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Ice tray and ice making machine, refrigerator both using the ice tray |
CN100453932C (zh) * | 2003-10-23 | 2009-01-21 | 松下电器产业株式会社 | 制冰盘和使用了它的制冰机、冰箱 |
US7739884B2 (en) | 2005-12-16 | 2010-06-22 | Lg Electronics Inc. | Control method of refrigerator |
CN111197887A (zh) * | 2018-11-19 | 2020-05-26 | Lg电子株式会社 | 制冰机及冰箱 |
EP3653966A1 (en) * | 2018-11-19 | 2020-05-20 | LG Electronics Inc. | Ice maker and method for controlling ice maker |
EP3896367A1 (en) * | 2018-11-19 | 2021-10-20 | LG Electronics Inc. | Ice maker and method for controlling ice maker |
CN111197887B (zh) * | 2018-11-19 | 2022-08-23 | Lg电子株式会社 | 制冰机及冰箱 |
US11519649B2 (en) | 2018-11-19 | 2022-12-06 | Lg Electronics Inc. | Ice maker and method for controlling ice maker |
US11874050B2 (en) | 2018-11-19 | 2024-01-16 | Lg Electronics Inc. | Ice maker and method for controlling ice maker |
US11953252B2 (en) | 2018-11-19 | 2024-04-09 | Lg Electronics Inc. | Ice maker and method for controlling ice maker |
US20230057956A1 (en) * | 2020-06-19 | 2023-02-23 | Roy W. Mattson, Jr. | Ice cube maker and method for making high quality transparent ice cubes |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH09269172A (ja) | 製氷装置 | |
US20090308085A1 (en) | Rotating icemaker assembly | |
KR101264618B1 (ko) | 얼음제조방법 | |
WO2004081470A1 (ja) | 製氷装置 | |
JP2004347310A (ja) | 製氷装置、冷凍冷蔵庫、製氷方法 | |
JP2004278894A (ja) | 製氷装置 | |
JPH024185A (ja) | 自動製氷機の製氷促進方法 | |
JP3993462B2 (ja) | 自動製氷機の除氷運転方法 | |
JP4333202B2 (ja) | 製氷装置 | |
US4370865A (en) | Ice-making and fresh water dispensing apparatus | |
JPH0544587B2 (ja) | ||
JPH0979717A (ja) | 製氷装置 | |
JPH01210778A (ja) | 自動製氷機の除氷構造 | |
JP2003279210A (ja) | 製氷装置及びこの製氷装置を備えた冷蔵庫 | |
JPH0979718A (ja) | 製氷装置 | |
JP2001041623A (ja) | 製氷装置及びそれを備えた冷凍冷蔵庫 | |
JPH0670543B2 (ja) | 透明氷の製氷方法 | |
JP4479485B2 (ja) | 製氷装置 | |
JPH053867U (ja) | 冷蔵庫の製氷装置 | |
JPH1183272A (ja) | 電子式冷水器 | |
JPS591112B2 (ja) | 製氷清水機 | |
KR100765444B1 (ko) | 크리스탈 제빙기를 이용한 냉장고 및 제빙방법 | |
JP2009036416A (ja) | 冷蔵庫 | |
JPS6241566A (ja) | 自動製氷機の水皿構造およびその通電制御方式 | |
JPH0543949B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 6 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070727 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 7 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080727 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |