JPH097865A - 信号処理装置 - Google Patents

信号処理装置

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JPH097865A
JPH097865A JP7154981A JP15498195A JPH097865A JP H097865 A JPH097865 A JP H097865A JP 7154981 A JP7154981 A JP 7154981A JP 15498195 A JP15498195 A JP 15498195A JP H097865 A JPH097865 A JP H097865A
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signal
impedance
coil
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Munekuni Nishiyama
統邦 西山
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Yamaha Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 回転する2つの部材間で非接触で信号を伝達
することができる処理装置を提供する。 【構成】 周期的信号を発生する装置を内部又は外部に
備えた第1の部材30と、この第1の部材30に対して
離間して相対的に回転する第2の部材50と、上記周期
的信号を上記第1の部材30に伝達することにより上記
第2の部材50に電圧を誘起させる信号伝達手段と、上
記第2の部材50に設けられて同第2の部材50のイン
ピーダンスを変化させる電気的負荷手段72と、上記イ
ンピーダンスの変化を検出する検出手段202とを備え
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非接触状態で相対的に
回転する一対の部材どうしにおいて信号の処理を行う信
号処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ある装置の本体に対して回転する部材を
設け、この回転する部材と本体との間において電気信号
の伝達を行うことがある。従来、そのような技術とし
て、スリップリングを用いたものが知られている。この
場合、スリップリングは、例えば回転する部材の本体と
の対向面に設けられ、本体には、スリップリングに弾性
的に押圧された端子が設けられる。これにより、部材が
回転してもスリップリングと端子とが接触しているの
で、本体と回転部材との間において信号の伝達を行うこ
とができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
なスリップリングを用いた技術では、スリップリングと
端子との間に摩擦抵抗が生じるため、その分の電力消費
が無駄になるばかりでなく、スリップリングおよび端子
が磨耗して保守点検のコストが割高になるという問題が
ある。よって、本発明は、そのような問題点を解決する
ために、非接触で信号を伝達することができる信号処理
装置を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の信号処
理装置は、周期的信号を発生する装置を内部又は外部に
備えた第1の部材と、この第1の部材に対して離間して
相対的に回転する第2の部材と、上記周期的信号を上記
第1の部材に伝達することにより上記第2の部材に電圧
を誘起させる信号伝達手段と、上記第2の部材に設けら
れて同第2の部材のインピーダンスを変化させる電気的
負荷手段と、上記インピーダンスの変化を検出する検出
手段とを備えたことを特徴としている。
【0005】請求項2に記載の信号処理装置は、請求項
1において、上記信号伝達手段が、上記第1の部材に設
けられた1次コイルと、上記第2の部材に設けられた2
次コイルとを有するトランスであり、上記1次コイルに
おけるインピーダンスを観測することにより上記第2の
部材における電気的負荷の状態を検出することを特徴と
している。
【0006】請求項3に記載の信号処理装置は、請求項
2において、上記1次コイルが、上記2次コイルの回転
中心の半径方向において2次コイルの外周側又は内周側
に配置されていることを特徴としている。
【0007】請求項4に記載の信号処理装置は、請求項
3において、上記1次コイルと上記2次コイルのうち上
記外周側に配置されたものが、その円周方向において複
数に分割されたコアを有することを特徴としている。
【0008】請求項5に記載の信号処理装置は、請求項
2において、上記1次コイルと上記2次コイルが、上記
2次コイルの回転中心の軸線方向において相対向するよ
うに配置されていることを特徴としている。
【0009】請求項6に記載の信号処理装置は、請求項
2ないし5のいずれかにおいて、上記1次コイルおよび
2次コイルがそれぞれ2個づつ設けられ、上記第2の部
材における負荷の状態を上記2つの1次コイルにおける
インピーダンスの差として検出することを特徴としてい
る。
【0010】請求項7に記載の信号処理装置は、請求項
2ないし6のいずれかにおいて、CPUによって上記1
次コイルに励磁電流を供給し、上記1次コイルにおける
インピーダンスの観測を上記CPUによって行うことを
特徴としている。
【0011】請求項8に記載の信号処理装置は、請求項
7において、上記励磁電流が正負いずれか一方の極性を
有することを特徴としている。
【0012】請求項9に記載の信号処理装置は、請求項
7または8において、上記励磁電流の供給を間欠的に行
うことを特徴としている。
【0013】
【作用】請求項1記載の信号処理装置にあっては、第2
の部材のインピーダンスが変化することにより、第1の
部材から第2の部材に供給される負荷電流に変化が生じ
る。これにより、第1の部材の周期的信号の電圧で第1
の部材に流れる電流に変化が生じ、この変化を第2の部
材におけるインピーダンスの変化として検出する。
【0014】請求項2に記載の信号処理装置にあって
は、周期的信号を発生する構成とインピーダンスの変化
を検出する検出手段とを回転する第2の部材以外に設け
ることができるから、第2の部材の構成を簡略化するこ
とができる。
【0015】請求項3に記載の信号処理装置にあって
は、1次コイルおよび2次コイルが内外周の位置に配置
されているから、両者の中心軸が多少ずれていても伝達
される信号の変化が少ない。
【0016】請求項4に記載の信号処理装置にあって
は、1次コイルおよび2次コイルのうち外周側に配置さ
れたもののコアが円周方向において複数に分割されてい
るので、コアの内周側にコイルを設ける場合にその作業
が容易になる。
【0017】請求項5に記載の信号処理装置にあって
は、1次コイルと2次コイルが回転中心の軸線方向にお
いて相対向するように配置されているから、コイルを互
いの対向面に配置することができる。よって、予め巻回
形成したコイルをコアに埋め込むことによって、1次、
及び2次コイルを簡単に製造することができる。
【0018】請求項6に記載の信号処理装置にあって
は、2次コイルにおける電気的負荷を2つの1次コイル
におけるインピーダンスの差として検出するから、出力
された信号に温度や湿度の変化あるいは組立誤差等によ
ってばらつきが生じても、そのばらつきが差し引きされ
て消去される。よって、環境の変化等による検出誤差を
少なくすることができる。
【0019】請求項7に記載の信号処理装置にあって
は、CPUに励磁電流の供給と信号の読取とを行うの
で、制御装置が簡略化される。また、請求項8に記載の
信号処理装置にあっても電源が1種類で済むため構成が
簡略化される。さらに、請求項9に記載の信号処理装置
にあっては、励磁電流を間欠的に供給するので、消費電
力が少なくて済むとともに、供給する電流が少ないから
磁性材料で構成された各種部品の磁化を防止することが
でき、さらに、1つのパルスの電流値を高くすることが
できるので、2次コイルの応答感度を高めることができ
る。
【0020】
【実施例】
(1)実施例の構成 A.車椅子用動輪の全体構成 図1ないし図を参照をしながら本発明の実施例について
説明する。この実施例は本発明を補助モータ付き車椅子
の動輪に適用した例である。まず、実施例の説明に先立
ち車椅子用動輪の全体構成について説明する。図1およ
び2は車椅子用動輪の全体を示す図である。これらの図
に示すように、車椅子用動輪Aは、既成の車椅子の車輪
と交換して使用することができるように構成されてお
り、使用者の手によって回転力が加えられるハンドリム
組立体70と、ハンドリム組立体70から伝達される回
転力と後述するモータの駆動力とを合成して動輪21を
回転させる駆動部20とから構成されている。
【0021】図2において符号10はフレームであり、
フレーム10にはボス11が嵌合させられ、ボス11の
内側には車軸22が嵌合させられている。車軸22は中
空とされ、その中空部分にはシャフト23が軸方向へ摺
動自在に嵌合されている。シャフト23の両端部には他
の部分よりも大径な頭部23a,23bがそれぞれ形成
されている。左側の頭部23aの内側にはコイルバネ2
4が配置され、シャフト23を車軸22に対して左側へ
付勢している。また、車軸22には、複数のボール2
5,…が外周側に抜け出ない状態で半径方向へ移動可能
に収容されている。各ボール25,…は、シャフト23
の頭部23に押圧されることにより車軸22の外周から
僅かに突出し、これにより、車軸22は、ボス11から
抜けないようになっている。また、シャフト23を車軸
22に対して図中右側へ相対的に移動させることによ
り、シャフト23の小径部分がボール25,…の位置に
移動し、ボール25,…が内側へ移動できる状態とな
る。これにより、車軸22をボス11から図中左側へ抜
き出すことができる。
【0022】車軸22は、略円板状の固定プレート30
を貫通してこれを支持し、固定プレート30には、図2
および図6に示すように、回り止め部材15がネジ27
によって取り付けられている。回り止め部材15は、に
よって回り止めされた状態で取り付けられている。回り
止め部材15は、図6において紙面と直交する方向に突
出する係止片15a,15aを有し、これら係止片15
a,15aがフレーム10と係合することにより、固定
プレート30がフレーム10に対して回転しないように
なっている。
【0023】また、車軸22には、略有底円筒状をなす
可動プレート(第2の部材)50が軸受51によって回
転自在に支持されている。この可動プレート50は、固
定プレート(第1の部材)30に設けた以下の構成によ
り回転可能とされている。すなわち、固定プレート30
には、回転軸31aを内側に突出させたモータ31が取
り付けられている(図3および4参照)。また、固定プ
レート30には、ギア32が回転自在に支持されている
(図4参照)。ギア32の軸にはプーリ33が固定さ
れ、このプーリ33とモータ31の回転軸31aにはベ
ルト34が巻回されている。さらに、固定プレート30
には、ギア32とかみ合うギア35が回転自在に支持さ
れ、ギア35の軸に固定されたギア36は、可動プレー
ト50の内周に取り付けた内歯ギア52とかみ合ってい
る。この構成のもとに、モータ31の回転軸31aが回
転すると、可動プレート50が回転し、それに伴って可
動プレート50の外周に取り付けた動輪21が回転す
る。
【0024】次に、図1ないし図3に示すように、可動
プレート50には、ハンドリム組立体70が所定角度相
対回転可能に支持されている。ハンドリム組立体70
は、使用者が加える回転力を可動プレート50に伝達す
るとともに、加えられる回転力を検出する機能を有して
いる。以下、使用者が加える回転力を検出する構成につ
いて説明する。図1および2において符号71は、ハン
ドリム組立体70の骨組みを構成するフレームであり、
フレーム71は、内輪部71a外輪部71bとを複数の
支柱71cおよび板部71dで連結して構成されてい
る。フレーム71は、可動プレート50に取り付けたブ
ッシュ55によって回転自在に支持されている。
【0025】フレーム71の板部71dには、ポテンシ
オメータ72が取り付けられ、ポテンシオメータ72の
入力軸72aには、長孔73aを有するレバー73が取
り付けられている。レバー73の長孔73aには、可動
プレート50に取り付けたピン53が挿入されている。
この構成のもとに、可動プレート50に対するハンドリ
ム組立体70との相対角度が基準位置から変化すると、
ポテンシオメータ72の入力軸72aが回転し、そのイ
ンピーダンスが回転角度に応じて変化する。
【0026】次に、図1および図2に示すように、可動
プレート50には、3つのバネガイド54,…が円周方
向に等間隔に取り付けられている。バネガイド54の一
側に形成された半円状の凹部54aには(図2参照)、
コイルバネ56の中央部が収容されている。コイルバネ
56の両端部には、円周方向へ移動自在なスライダ5
7,57が取り付けられている。スライダ57の移動
は、可動プレート50に一体成形されコイルバネ56の
両側に配置されたストッパ58,…によって規制されて
いる。一方、ハンドリム組立体70のフレーム71に
は、長円状をなすブラケット59が各コイルバネ56の
側方に位置するように取り付けられている。ブラケット
59の両端部には、ピン60,60が2つのスライダ5
7を挟むようにして取り付けられている。
【0027】この構成のもとに、ハンドリム組立体70
を可動プレート50に対して相対回転させると、一方の
スライダ57がピン60によって移動させられる。ま
た、ハンドリム組立体70への回転力を除去すると、コ
イルバネ56の弾性力によってスライダ57がストッパ
58に当接するまで移動し、図1に示すように、可動プ
レート50に対する基準位置に弾性的に保持される。こ
のように、ハンドリム組立体70に加える回転力に応じ
てコイルバネ56が弾性変形し、ハンドリム組立体70
が可動プレート50に対して相対回転する。その回転角
度は以下に説明する信号処理装置によって検出される。
なお、図中符号76はスポーク、77はハンドリムであ
る。また、符号78は柔軟性のあるキャップであり、こ
れを押圧することによりシャフト23が図2において右
側へ移動し、前述のように、固定プレート30を含む車
輪側全体を1つのユニットとしてフレーム10から着脱
することができる。また、図2において符号100は後
述するコントローラである。
【0028】B.信号処理装置の構成 次に、実施例の信号伝達装置の構成を説明する。図2,
3および5において符号80は差動回転トランス(信号
伝達手段)である。図7および8は差動回転トランス8
0の詳細を示す。これらの図に示すように、差動回転ト
ランス80は、固定プレート30に取り付けられたアウ
タートランス81と、可動プレート50に取り付けられ
たインナートランス86とから構成されている。アウタ
ートランス81は、リングを半割にした形状を有するコ
ア82,82の内周に2条の溝83,83を形成し、各
溝83に1次コイル84を巻回して構成されている。ま
た、インナートランス86は、コア87の外周に2条の
溝88,88を形成し、各溝88に2次コイル89を巻
回して構成されている。2次コイル89の巻き数は、1
次コイル84の巻き数よりも多く設定されている。ま
た、インナートランス86のコア87の内周には、軸線
方向に延在する断面半円形の溝90が形成され、溝90
には2次コイル89の端部が通されてポテンシオメータ
72に接続されている(図示略)。
【0029】図9は実施例の制御ブロック図である。図
において符号100はコントローラであり、制御部10
1、パワー部102およびバッテリ103とを有してい
る。制御部101は、ポテンシオメータ72のインピー
ダンスに基づいてPWM制御信号をパワー部102に出
力する。パワー部102は、トランジスタやFET等の
スイッチング手段102aを有しており、PWM制御信
号に対応するデューティ比でスイッチング手段102a
を開閉する。これにより、ポテンシオメータ72のイン
ピーダンスに対応する大きさの電流がバッテリ103か
らモータ31へ供給される。
【0030】以上は、車椅子の左側のフレーム10に取
り付けられる左側固定駆動系Lの構成であるが、右側の
フレーム10に取り付けられる右側固定駆動系Rもバッ
テリ103を有しない点を除いて同じ構成である。な
お、左側固定駆動系Lと右側固定駆動系Rとの接続はコ
ネクタC,Cによって行われ、両者を接続するワイヤハ
ーネス中には、モータ31を駆動するための電流を右側
固定駆動系Rへ供給する配線と、左側の制御部101か
ら右側の制御部101へ制御用電流を供給する配線とが
含まれている。また、一方の固定駆動系(L,R)の制
御に異常が生じたときに他方の固定駆動系(L,R)へ
エラー信号を供給する配線も含まれ、これによって、い
ずれかに異常が生じたときに両固定駆動系の制御を停止
するようになっている。
【0031】次に、図10はポテンシオメータ72〜制
御部101の回路を示すブロック図である。図に示すよ
うに、CPU200はトランジスタアンプ201に所定
周波数の矩形のパルス信号を出力し、トランジスタアン
プ201は、パルス信号を増幅してアウタートランス8
1の1次コイル84,84に周期的に変動する電圧V1
を印加する。この場合の電圧波形は矩形波となる。ま
た、電圧波形は、一方の極性に励磁されるような波形と
され、たとえば、0Vと+5V程度の2つの電位をとる
矩形波となる。
【0032】1次コイル84,84に電圧V1が印加さ
れることにより、2次コイル89,89に電圧V1と同
じ周期で変動する電圧V2が誘起される。ポテンシオメ
ータ72の回路は、2次コイル89,89と直列に接続
された抵抗R1,R2および可変抵抗R3を有している。
また、可変抵抗R3には、2次コイル89,89の中間
部と接続された接触子72bが接触しており、この接触
子72bの接触部分は、ポテンシオメータ72の入力軸
72aの回転に伴って可変抵抗R3に沿って移動する。
これにより、差動回転トランス80には、接触子72b
を境にして図10中上側の第1チャンネルCH1と、下
側の第2チャンネルCH2が構成されている。
【0033】次に、1次コイル84,84の電源側と反
対側の端部はそれぞれ抵抗Rを介してプルダウンされ、
差動増幅回路202によって各端部の電位Va,Vbの差
に比例する信号として出力される。この出力信号は、サ
ンプルホールド回路203によって所定の周期でサンプ
リングされ、かつ、その周期の間保持される。なお、サ
ンプルホールド回路203は、CPU200から出力さ
れるクロックに従ってサンプリングを行う。次に、サン
プルホールド回路203によって保持された信号は、ロ
ーパスフィルター204に出力されて平滑化され、イン
ターフェース205によってデジタル信号に変換された
後にCPU200に出力される。CPU200は、入力
された信号に基づいてパワー部102にPWM制御信号
を出力し、これにより、ハンドリム組立体70に加えら
れる回転力に対応した補助トルクがモータ31から出力
される。
【0034】(2)実施例の動作 ハンドリム77を手で回すことにより、その回転力がコ
イルバネ56,…を介して可動プレート50に伝達さ
れ、動輪21が回転する。同時に、ハンドリム組立体7
0と可動プレート50との相対角度位置が変化し、ポテ
ンシオメータ72の入力軸72aが回転して接触子72
bが移動する。このとき、トランジスタアンプ201か
ら図11(A)に示すような矩形波を有する周期的電圧
1が1次コイル84,84に印加されると、1次コイ
ル84,84のインピーダンスの差により流れる電流の
大きさに差が生じ、プルダウンの点における電位はそれ
ぞれVa,Vbとなる。
【0035】ここで、可変抵抗R3のうち接触子72b
との接点よりも図中上側(チャンネルCH1側)の部分
の抵抗をR3a、下側の部分の抵抗をR3bとする。また、
チャンネルCH1側の1次コイル84を流れる電流i
1は、磁界を形成するための励磁成分i11と抵抗Rに対
して供給される負荷成分i12とからなり、チャンネルC
2側の1次コイル84を流れる電流i2は、励磁成分i
21と負荷成分i22とからなるものとする。今、ポテンシ
オメータ72の接触子72bが移動して抵抗R3aが大き
くなったとする。この場合、チャンネルCH1側の2次
コイル89の負荷が大きくなり、電磁的に結合された1
次コイル84を流れる電流i1の負荷成分i1 2が小さく
なる。これにより、チャンネルCH1側の1次コイル8
4を流れる電流i1が小さくなり、電流i1に比例する電
位Vaは低くなる。逆に、抵抗R3bが大きければチャン
ネルCH2側の負荷が大きくなり、チャンネルCH2側を
流れる電流i2の負荷成分i22が小さくなる。これによ
り、チャンネルCH2側の1次コイル84を流れる電流
2が小さくなり、電流i2に比例する電位Vbは低くな
る。
【0036】ここで、Va=R(i11+i12)、Vb=R
(i21+i22)とすると、 Va−Vb=R(i11+i12−i21−i22) となるが、励磁成分i11,i21は抵抗R3a,R3bが変化
しても影響を受けずしかも互いに等しいから、上記式の
右辺はR(i12−i22)となり、これはR3aをパラメー
タとする簡単な関数で表すことができる。よって、差動
増幅回路202、サンプルホールド回路203およびロ
ーパスフィルタ204等を介してCPU200に出力さ
れる信号は、R3aの関数となり、CPU200は入力さ
れた信号からポテンシオメータ72の入力軸72aの回
転角度、つまり、ハンドリム77に加えられた回転力を
認識する。そして、回転力に対応した補助トルクをモー
タ31から出力して動輪21に伝える。
【0037】上記構成の信号処理装置においては、ポテ
ンシオメータ72の可変抵抗R3の抵抗(インピーダン
ス)R3aが変化することにより、電位Va,Vbの差に変
化が生じ、この変化を抵抗R3aの変化として検出するか
ら、非接触でありながらポテンシオメータ72の出力信
号を検出してモータ31の制御を行うことができる。よ
って、スリップリングを用いた従来の技術のように、部
材の回転に伴う摩擦抵抗や磨耗といった問題が生じな
い。
【0038】特に、上記実施例では、アウタートランス
81およびコントローラ100を固定プレート30に設
けているので、回転する可動プレート50に設ける部品
はインナートランス86とポテンシオメータ72のみで
よい。よって、構成を大幅に簡略化することができる。
また、アウタートランス81およびインナートランス8
6が内外周の位置に配置されているから、両者の中心軸
が多少ずれていても伝達される信号の変化が少ない。さ
らに、アウタートランス81のコア82が円周方向にお
いて複数に分割されているので、予め巻回形成したコイ
ルをコア82の溝83に嵌合させてアウタートランス8
1を製造することができる。よって、アウタートランス
81の製造が簡単で製造コストを低減することができ
る。加えて、アウタートランス81のコア82が円周方
向において分割されているため、分割部分に磁気抵抗の
大きな部分が生じるが、その部分は全周のほんの一部で
あるから、磁路の形成に対する影響が少なく感度を維持
することができる。さらに、2次コイル89の巻き数が
1次コイル84の巻き数よりも多く設定されているか
ら、ポテンシオメータ72の出力信号の検出感度を向上
させることができる。
【0039】加えて、上記実施例では、交流電圧波形を
矩形としているので、デジタル処理が容易で波形の形成
を簡単に行うことができる。また、矩形波は高い周波数
成分を有するため、電磁誘導が高い周波数で行われ、こ
れにより、少ない励磁電流で2次コイル89に電圧を励
起することができる。また、印加する周期的な電圧波形
を一方の極性に励磁されるような波形としているから、
他方の極性に励磁するための電源を要しない。さらに、
上記実施例では、2つの電位Va,Vbの差をポテンシオ
メータ72の抵抗の変化として検出するから、出力され
る信号に温度や湿度の変化あるいは組立誤差等によって
ばらつきが生じても、そのばらつきが差し引きされて消
去される。よって、環境の変化等による検出誤差を少な
くすることができる。
【0040】(3)変更例 本発明は上記実施例に限定されるものではなく、以下の
ように種々の変更が可能である。 トランジスタアンプ201から印加する周期的電圧波
形は、図11(C)に示すように、間欠的にパルスが立
ち上がるようにすることができる。このような波形とす
ることにより、電力消費量や回路の負担を低減すること
ができるのは勿論のこと、1次コイル84に供給する電
流が少ないから、磁性材料で構成された各種部品の磁化
を防止することができる。また、パルス数が少ない分1
つのパルスの電流値を高くすることができるので、2次
コイル89の応答感度を高めることができる。 図11(B)に示すように、交流電圧波形を両方の極
性に励磁されるような波形とすることもできる。 1次コイルおよび2次コイルのコアの端面にコイルを
埋め込み、それらの端面どうしを対向させて配置するこ
ともできる。この場合、予め巻回形成したコイルをコア
に埋め込むことによって1次、及び2次コイルを製造す
ることができ、製造が簡単である。 1次コイルおよび2次コイルを1個づつ設けることも
できる。 印加する周期的電圧を正弦波にすることもできる。 上記のような車椅子の制御に限らず、あらゆる種類の
装置に適用することができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明においては、
非接触でありながら検出手段の出力信号を検出すること
ができ、よって、スリップリングを用いた従来の技術の
ように、部材の回転に伴う摩擦抵抗や磨耗といった問題
が生じない(請求項1)。
【0042】周期的信号を出力する構成とインピーダン
スの変化を検出する検出手段とを回転する第2の部材以
外に設けることができるから、第2の部材の構成を簡略
化することができる(請求項2)。また、1次コイルお
よび2次コイルが内外周の位置に配置されているから、
両者の中心軸が多少ずれていても伝達される信号の変化
が少ない(請求項3)。
【0043】外周側に配置されたもののコアが円周方向
において複数に分割されているので、コアの内周側にコ
イルを設ける場合にその作業が容易になる(請求項
4)。また、1次コイルと2次コイルが回転中心の軸線
方向において相対向するように配置されているから、コ
イルを互いの対向面に配置することができ、よって、予
め巻回形成したコイルをコアに埋め込むことによって1
次、及び2次コイルを製造することができ、製造が簡単
である(請求項5)。さらに、2つの1次コイルにより
インピーダンスの差を検出するから、検出した信号に温
度や湿度の変化あるいは組立誤差等によってばらつきが
生じても、そのばらつきが差し引きされて消去される
(請求項6)。CPUに励磁電流の供給と信号の読取と
を行うので、制御装置が簡略化され(請求項7)、電源
が1種類で済むため構成が簡略化される(請求項8)。
さらに、励磁電流を間欠的に供給するので、消費電力が
少なくて済むとともに、供給する電流が少ないから磁性
材料で構成された各種部品の磁化を防止することがで
き、さらに、1つのパルスの電流値を高くすることがで
きるので、2次コイルの応答感度を高めることができる
(請求項9)。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例が適用された車椅子用補助
動輪を示す正面図である。
【図2】 本発明の一実施例が適用された車椅子用補助
動輪を示す側断面図である。
【図3】 図6におけるIII−III線断面図である。
【図4】 図6におけるIV−IV線断面図である。
【図5】 図6において固定プレート30を外した状態
を示す一部破砕平断面図である。
【図6】 図2における矢印VI矢視である。
【図7】 差動回転トランスを示す平面図である。
【図8】 図7のVIII−VIII線断面図である。
【図9】 車椅子用補助動輪の制御ブロック図である。
【図10】 本発明の信号処理装置の制御ブロック図で
ある。
【図11】 交流電圧波形の種々の例を示す図である。
【符号の説明】
30 固定プレート(第1の部材) 50 可動プレート(第2の部材) 72 ポテンシオメータ(電気的負荷手段) 80 差動回転トランス(信号伝達手段) 84 1次コイル 89 2次コイル 202 差動増幅回路(検出手段)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周期的信号を発生する装置を内部又は外
    部に備えた第1の部材と、 この第1の部材に対して離間して相対的に回転する第2
    の部材と、 上記周期的信号を上記第1の部材に伝達することにより
    上記第2の部材に電圧を誘起させる信号伝達手段と、 上記第2の部材に設けられて同第2の部材のインピーダ
    ンスを変化させる電気的負荷手段と、 上記インピーダンスの変化を検出する検出手段とを備え
    たことを特徴とする信号処理装置。
  2. 【請求項2】 上記信号伝達手段は、上記第1の部材に
    設けられた1次コイルと、上記第2の部材に設けられた
    2次コイルとを有するトランスであり、上記1次コイル
    におけるインピーダンスを観測することにより上記第2
    の部材における電気的負荷の状態を検出することを特徴
    とする請求項1に記載の信号処理装置。
  3. 【請求項3】 上記1次コイルは、上記2次コイルの回
    転中心の半径方向において2次コイルの外周側又は内周
    側に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の
    信号処理装置。
  4. 【請求項4】 上記1次コイルと上記2次コイルのうち
    上記外周側に配置されたものは、その円周方向において
    複数に分割されたコアを有することを特徴とする請求項
    3に記載の信号処理装置。
  5. 【請求項5】 上記1次コイルと上記2次コイルは、上
    記2次コイルの回転中心の軸線方向において相対向する
    ように配置されていることを特徴とする請求項2に記載
    の信号処理装置。
  6. 【請求項6】 上記1次コイルおよび2次コイルはそれ
    ぞれ2個づつ設けられ、上記第2の部材における負荷の
    状態を上記2つの1次コイルにおけるインピーダンスの
    差として検出することを特徴とする請求項2ないし5の
    いずれかに記載の信号処理装置。
  7. 【請求項7】 CPUによって上記1次コイルに励磁電
    流を供給し、上記1次コイルにおけるインピーダンスの
    観測を上記CPUによって行うことを特徴とする請求項
    2ないし6のいずれかに記載の信号処理装置。
  8. 【請求項8】 上記励磁電流は、正負いずれか一方の極
    性を有することを特徴とする請求項7に記載の信号処理
    装置。
  9. 【請求項9】 上記励磁電流の供給を間欠的に行うこと
    を特徴とする請求項7または8に記載の信号処理装置。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008535045A (ja) * 2005-03-11 2008-08-28 グラクソ グループ リミテッド 環境状態を検出するためのシステムおよび方法
JP2008249375A (ja) * 2007-03-29 2008-10-16 Topcon Corp 3次元位置測定装置

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