JP3672971B2 - 信号処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、非接触状態で相対的に回転する一対の部材どうしにおいて信号の処理を行う信号処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ある装置の本体に対して回転する部材を設け、この回転する部材と本体との間において電気信号の伝達を行うことがある。従来、そのような技術として、スリップリングを用いたものが知られている。この場合、スリップリングは、例えば回転する部材の本体との対向面に設けられ、本体には、スリップリングに弾性的に押圧された端子が設けられる。これにより、部材が回転してもスリップリングと端子とが接触しているので、本体と回転部材との間において信号の伝達を行うことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のようなスリップリングを用いた技術では、スリップリングと端子との間に摩擦抵抗が生じるため、その分の電力消費が無駄になるばかりでなく、スリップリングおよび端子が磨耗して保守点検のコストが割高になるという問題がある。よって、本発明は、そのような問題点を解決するために、非接触で信号を伝達することができる信号処理装置を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の信号処理装置は、周期的信号を発生する装置を内部又は外部に備えた第1の部材と、この第1の部材に対して離間して相対的に回転する第2の部材と、上記第1の部材に設けられた2つの1次コイルと、上記第2の部材に設けられた2つの2次コイルを有し、上記周期的信号を上記1次コイルに伝達することにより上記2次コイルに電圧を誘起させるトランスと、上記2次コイルに接続され同2次コイルのインピーダンスを変化させる電気的負荷手段と、上記第2の部材における電気的負荷の状態を上記2つの1次コイルにおけるインピーダンスの差として検出する検出手段とを備えたことを特徴としている。
【0005】
請求項2に記載の信号処理装置は、請求項1において、上記1次コイルが、上記2次コイルの回転中心の半径方向において2次コイルの外周側又は内周側に配置されていることを特徴としている
【0006】
請求項3に記載の信号処理装置は、請求項2において、上記1次コイルと上記2次コイルのうち上記外周側に配置されたものが、その円周方向において複数に分割されたコアを有することを特徴としている。
【0007】
請求項4に記載の信号処理装置は、請求項において、上記1次コイルと上記2次コイルが、上記2次コイルの回転中心の軸線方向において相対向するように配置されていることを特徴としている。
【0008】
請求項5に記載の信号処理装置は、請求項1ないし4のいずれかにおいて、CPUによって上記1次コイルに励磁電流を供給し、上記1次コイルにおけるインピーダンスの検出を上記CPUによって行うことを特徴としている。
【0009】
請求項6に記載の信号処理装置は、請求項5において、上記励磁電流が正負いずれか一方の極性を有することを特徴としている。
【0010】
請求項7に記載の信号処理装置は、請求項5または6において、上記励磁電流の供給を間欠的に行うことを特徴としている。
【0013】
【作用】
請求項1記載の信号処理装置にあっては、第2の部材のインピーダンスが変化することにより、第1の部材から第2の部材に供給される負荷電流に変化が生じる。これにより、第1の部材の周期的信号の電圧で第1の部材に流れる電流に変化が生じ、この変化を第2の部材におけるインピーダンスの変化として検出する。
【0014】
請求項に記載の信号処理装置にあっては、周期的信号を発生する構成とインピーダンスの変化を検出する検出手段とを回転する第2の部材以外に設けることができるから、第2の部材の構成を簡略化することができる。
また、2次コイルにおける電気的負荷を2つの1次コイルにおけるインピーダンスの差として検出するから、出力された信号に温度や湿度の変化あるいは組立誤差等によってばらつきが生じても、そのばらつきが差し引きされて消去される。よって、環境の変化等による検出誤差を少なくすることができる。
【0015】
請求項に記載の信号処理装置にあっては、1次コイルおよび2次コイルが内外周の位置に配置されているから、両者の中心軸が多少ずれていても伝達される信号の変化が少ない。
【0016】
請求項に記載の信号処理装置にあっては、1次コイルおよび2次コイルのうち外周側に配置されたもののコアが円周方向において複数に分割されているので、コアの内周側にコイルを設ける場合にその作業が容易になる。
【0017】
請求項に記載の信号処理装置にあっては、1次コイルと2次コイルが回転中心の軸線方向において相対向するように配置されているから、コイルを互いの対向面に配置することができる。よって、予め巻回形成したコイルをコアに埋め込むことによって、1次、及び2次コイルを簡単に製造することができる。
【0019】
請求項に記載の信号処理装置にあっては、CPUに励磁電流の供給と信号の読取とを行うので、制御装置が簡略化される。また、請求項に記載の信号処理装置にあっても電源が1種類で済むため構成が簡略化される。さらに、請求項に記載の信号処理装置にあっては、励磁電流を間欠的に供給するので、消費電力が少なくて済むとともに、供給する電流が少ないから磁性材料で構成された各種部品の磁化を防止することができ、さらに、1つのパルスの電流値を高くすることができるので、2次コイルの応答感度を高めることができる。
【0020】
【実施例】
(1)実施例の構成
A.車椅子用動輪の全体構成
図1ないし図を参照をしながら本発明の実施例について説明する。この実施例は本発明を補助モータ付き車椅子の動輪に適用した例である。まず、実施例の説明に先立ち車椅子用動輪の全体構成について説明する。図1および2は車椅子用動輪の全体を示す図である。これらの図に示すように、車椅子用動輪Aは、既成の車椅子の車輪と交換して使用することができるように構成されており、使用者の手によって回転力が加えられるハンドリム組立体70と、ハンドリム組立体70から伝達される回転力と後述するモータの駆動力とを合成して動輪21を回転させる駆動部20とから構成されている。
【0021】
図2において符号10はフレームであり、フレーム10にはボス11が嵌合させられ、ボス11の内側には車軸22が嵌合させられている。車軸22は中空とされ、その中空部分にはシャフト23が軸方向へ摺動自在に嵌合されている。シャフト23の両端部には他の部分よりも大径な頭部23a,23bがそれぞれ形成されている。左側の頭部23aの内側にはコイルバネ24が配置され、シャフト23を車軸22に対して左側へ付勢している。また、車軸22には、複数のボール25,…が外周側に抜け出ない状態で半径方向へ移動可能に収容されている。各ボール25,…は、シャフト23の頭部23に押圧されることにより車軸22の外周から僅かに突出し、これにより、車軸22は、ボス11から抜けないようになっている。また、シャフト23を車軸22に対して図中右側へ相対的に移動させることにより、シャフト23の小径部分がボール25,…の位置に移動し、ボール25,…が内側へ移動できる状態となる。これにより、車軸22をボス11から図中左側へ抜き出すことができる。
【0022】
車軸22は、略円板状の固定プレート30を貫通してこれを支持し、固定プレート30には、図2および図6に示すように、回り止め部材15がネジ27によって取り付けられている。回り止め部材15は、によって回り止めされた状態で取り付けられている。回り止め部材15は、図6において紙面と直交する方向に突出する係止片15a,15aを有し、これら係止片15a,15aがフレーム10と係合することにより、固定プレート30がフレーム10に対して回転しないようになっている。
【0023】
また、車軸22には、略有底円筒状をなす可動プレート(第2の部材)50が軸受51によって回転自在に支持されている。この可動プレート50は、固定プレート(第1の部材)30に設けた以下の構成により回転可能とされている。すなわち、固定プレート30には、回転軸31aを内側に突出させたモータ31が取り付けられている(図3および4参照)。また、固定プレート30には、ギア32が回転自在に支持されている(図4参照)。ギア32の軸にはプーリ33が固定され、このプーリ33とモータ31の回転軸31aにはベルト34が巻回されている。さらに、固定プレート30には、ギア32とかみ合うギア35が回転自在に支持され、ギア35の軸に固定されたギア36は、可動プレート50の内周に取り付けた内歯ギア52とかみ合っている。この構成のもとに、モータ31の回転軸31aが回転すると、可動プレート50が回転し、それに伴って可動プレート50の外周に取り付けた動輪21が回転する。
【0024】
次に、図1ないし図3に示すように、可動プレート50には、ハンドリム組立体70が所定角度相対回転可能に支持されている。ハンドリム組立体70は、使用者が加える回転力を可動プレート50に伝達するとともに、加えられる回転力を検出する機能を有している。以下、使用者が加える回転力を検出する構成について説明する。図1および2において符号71は、ハンドリム組立体70の骨組みを構成するフレームであり、フレーム71は、内輪部71a外輪部71bとを複数の支柱71cおよび板部71dで連結して構成されている。フレーム71は、可動プレート50に取り付けたブッシュ55によって回転自在に支持されている。
【0025】
フレーム71の板部71dには、ポテンシオメータ72が取り付けられ、ポテンシオメータ72の入力軸72aには、長孔73aを有するレバー73が取り付けられている。レバー73の長孔73aには、可動プレート50に取り付けたピン53が挿入されている。この構成のもとに、可動プレート50に対するハンドリム組立体70との相対角度が基準位置から変化すると、ポテンシオメータ72の入力軸72aが回転し、そのインピーダンスが回転角度に応じて変化する。
【0026】
次に、図1および図2に示すように、可動プレート50には、3つのバネガイド54,…が円周方向に等間隔に取り付けられている。バネガイド54の一側に形成された半円状の凹部54aには(図2参照)、コイルバネ56の中央部が収容されている。コイルバネ56の両端部には、円周方向へ移動自在なスライダ57,57が取り付けられている。スライダ57の移動は、可動プレート50に一体成形されコイルバネ56の両側に配置されたストッパ58,…によって規制されている。一方、ハンドリム組立体70のフレーム71には、長円状をなすブラケット59が各コイルバネ56の側方に位置するように取り付けられている。ブラケット59の両端部には、ピン60,60が2つのスライダ57を挟むようにして取り付けられている。
【0027】
この構成のもとに、ハンドリム組立体70を可動プレート50に対して相対回転させると、一方のスライダ57がピン60によって移動させられる。また、ハンドリム組立体70への回転力を除去すると、コイルバネ56の弾性力によってスライダ57がストッパ58に当接するまで移動し、図1に示すように、可動プレート50に対する基準位置に弾性的に保持される。このように、ハンドリム組立体70に加える回転力に応じてコイルバネ56が弾性変形し、ハンドリム組立体70が可動プレート50に対して相対回転する。その回転角度は以下に説明する信号処理装置によって検出される。なお、図中符号76はスポーク、77はハンドリムである。また、符号78は柔軟性のあるキャップであり、これを押圧することによりシャフト23が図2において右側へ移動し、前述のように、固定プレート30を含む車輪側全体を1つのユニットとしてフレーム10から着脱することができる。また、図2において符号100は後述するコントローラである。
【0028】
B.信号処理装置の構成
次に、実施例の信号伝達装置の構成を説明する。図2,3および5において符号80は差動回転トランス(信号伝達手段)である。図7および8は差動回転トランス80の詳細を示す。これらの図に示すように、差動回転トランス80は、固定プレート30に取り付けられたアウタートランス81と、可動プレート50に取り付けられたインナートランス86とから構成されている。アウタートランス81は、リングを半割にした形状を有するコア82,82の内周に2条の溝83,83を形成し、各溝83に1次コイル84を巻回して構成されている。また、インナートランス86は、コア87の外周に2条の溝88,88を形成し、各溝88に2次コイル89を巻回して構成されている。2次コイル89の巻き数は、1次コイル84の巻き数よりも多く設定されている。また、インナートランス86のコア87の内周には、軸線方向に延在する断面半円形の溝90が形成され、溝90には2次コイル89の端部が通されてポテンシオメータ72に接続されている(図示略)。
【0029】
図9は実施例の制御ブロック図である。図において符号100はコントローラであり、制御部101、パワー部102およびバッテリ103とを有している。制御部101は、ポテンシオメータ72のインピーダンスに基づいてPWM制御信号をパワー部102に出力する。パワー部102は、トランジスタやFET等のスイッチング手段102aを有しており、PWM制御信号に対応するデューティ比でスイッチング手段102aを開閉する。これにより、ポテンシオメータ72のインピーダンスに対応する大きさの電流がバッテリ103からモータ31へ供給される。
【0030】
以上は、車椅子の左側のフレーム10に取り付けられる左側固定駆動系Lの構成であるが、右側のフレーム10に取り付けられる右側固定駆動系Rもバッテリ103を有しない点を除いて同じ構成である。なお、左側固定駆動系Lと右側固定駆動系Rとの接続はコネクタC,Cによって行われ、両者を接続するワイヤハーネス中には、モータ31を駆動するための電流を右側固定駆動系Rへ供給する配線と、左側の制御部101から右側の制御部101へ制御用電流を供給する配線とが含まれている。また、一方の固定駆動系(L,R)の制御に異常が生じたときに他方の固定駆動系(L,R)へエラー信号を供給する配線も含まれ、これによって、いずれかに異常が生じたときに両固定駆動系の制御を停止するようになっている。
【0031】
次に、図10はポテンシオメータ72〜制御部101の回路を示すブロック図である。図に示すように、CPU200はトランジスタアンプ201に所定周波数の矩形のパルス信号を出力し、トランジスタアンプ201は、パルス信号を増幅してアウタートランス81の1次コイル84,84に周期的に変動する電圧V1を印加する。この場合の電圧波形は矩形波となる。また、電圧波形は、一方の極性に励磁されるような波形とされ、たとえば、0Vと+5V程度の2つの電位をとる矩形波となる。
【0032】
1次コイル84,84に電圧V1が印加されることにより、2次コイル89,89に電圧V1と同じ周期で変動する電圧V2が誘起される。ポテンシオメータ72の回路は、2次コイル89,89と直列に接続された抵抗R1,R2および可変抵抗R3を有している。また、可変抵抗R3には、2次コイル89,89の中間部と接続された接触子72bが接触しており、この接触子72bの接触部分は、ポテンシオメータ72の入力軸72aの回転に伴って可変抵抗R3に沿って移動する。これにより、差動回転トランス80には、接触子72bを境にして図10中上側の第1チャンネルCH1と、下側の第2チャンネルCH2が構成されている。
【0033】
次に、1次コイル84,84の電源側と反対側の端部はそれぞれ抵抗Rを介してプルダウンされ、差動増幅回路202によって各端部の電位Va,Vbの差に比例する信号として出力される。この出力信号は、サンプルホールド回路203によって所定の周期でサンプリングされ、かつ、その周期の間保持される。なお、サンプルホールド回路203は、CPU200から出力されるクロックに従ってサンプリングを行う。次に、サンプルホールド回路203によって保持された信号は、ローパスフィルター204に出力されて平滑化され、インターフェース205によってデジタル信号に変換された後にCPU200に出力される。CPU200は、入力された信号に基づいてパワー部102にPWM制御信号を出力し、これにより、ハンドリム組立体70に加えられる回転力に対応した補助トルクがモータ31から出力される。
【0034】
(2)実施例の動作
ハンドリム77を手で回すことにより、その回転力がコイルバネ56,…を介して可動プレート50に伝達され、動輪21が回転する。同時に、ハンドリム組立体70と可動プレート50との相対角度位置が変化し、ポテンシオメータ72の入力軸72aが回転して接触子72bが移動する。このとき、トランジスタアンプ201から図11(A)に示すような矩形波を有する周期的電圧V1が1次コイル84,84に印加されると、1次コイル84,84のインピーダンスの差により流れる電流の大きさに差が生じ、プルダウンの点における電位はそれぞれVa,Vbとなる。
【0035】
ここで、可変抵抗R3のうち接触子72bとの接点よりも図中上側(チャンネルCH1側)の部分の抵抗をR3a、下側の部分の抵抗をR3bとする。また、チャンネルCH1側の1次コイル84を流れる電流i1は、磁界を形成するための励磁成分i11と抵抗Rに対して供給される負荷成分i12とからなり、チャンネルCH2側の1次コイル84を流れる電流i2は、励磁成分i21と負荷成分i22とからなるものとする。今、ポテンシオメータ72の接触子72bが移動して抵抗R3aが大きくなったとする。この場合、チャンネルCH1側の2次コイル89の負荷が大きくなり、電磁的に結合された1次コイル84を流れる電流i1の負荷成分i12が小さくなる。これにより、チャンネルCH1側の1次コイル84を流れる電流i1が小さくなり、電流i1に比例する電位Vaは低くなる。逆に、抵抗R3bが大きければチャンネルCH2側の負荷が大きくなり、チャンネルCH2側を流れる電流i2の負荷成分i22が小さくなる。これにより、チャンネルCH2側の1次コイル84を流れる電流i2が小さくなり、電流i2に比例する電位Vbは低くなる。
【0036】
ここで、Va=R(i11+i12)、Vb=R(i21+i22)とすると、
a−Vb=R(i11+i12−i21−i22
となるが、励磁成分i11,i21は抵抗R3a,R3bが変化しても影響を受けずしかも互いに等しいから、上記式の右辺はR(i12−i22)となり、これはR3aをパラメータとする簡単な関数で表すことができる。よって、差動増幅回路202、サンプルホールド回路203およびローパスフィルタ204等を介してCPU200に出力される信号は、R3aの関数となり、CPU200は入力された信号からポテンシオメータ72の入力軸72aの回転角度、つまり、ハンドリム77に加えられた回転力を認識する。そして、回転力に対応した補助トルクをモータ31から出力して動輪21に伝える。
【0037】
上記構成の信号処理装置においては、ポテンシオメータ72の可変抵抗R3の抵抗(インピーダンス)R3aが変化することにより、電位Va,Vbの差に変化が生じ、この変化を抵抗R3aの変化として検出するから、非接触でありながらポテンシオメータ72の出力信号を検出してモータ31の制御を行うことができる。よって、スリップリングを用いた従来の技術のように、部材の回転に伴う摩擦抵抗や磨耗といった問題が生じない。
【0038】
特に、上記実施例では、アウタートランス81およびコントローラ100を固定プレート30に設けているので、回転する可動プレート50に設ける部品はインナートランス86とポテンシオメータ72のみでよい。よって、構成を大幅に簡略化することができる。また、アウタートランス81およびインナートランス86が内外周の位置に配置されているから、両者の中心軸が多少ずれていても伝達される信号の変化が少ない。さらに、アウタートランス81のコア82が円周方向において複数に分割されているので、予め巻回形成したコイルをコア82の溝83に嵌合させてアウタートランス81を製造することができる。よって、アウタートランス81の製造が簡単で製造コストを低減することができる。加えて、アウタートランス81のコア82が円周方向において分割されているため、分割部分に磁気抵抗の大きな部分が生じるが、その部分は全周のほんの一部であるから、磁路の形成に対する影響が少なく感度を維持することができる。さらに、2次コイル89の巻き数が1次コイル84の巻き数よりも多く設定されているから、ポテンシオメータ72の出力信号の検出感度を向上させることができる。
【0039】
加えて、上記実施例では、交流電圧波形を矩形としているので、デジタル処理が容易で波形の形成を簡単に行うことができる。また、矩形波は高い周波数成分を有するため、電磁誘導が高い周波数で行われ、これにより、少ない励磁電流で2次コイル89に電圧を励起することができる。また、印加する周期的な電圧波形を一方の極性に励磁されるような波形としているから、他方の極性に励磁するための電源を要しない。さらに、上記実施例では、2つの電位Va,Vbの差をポテンシオメータ72の抵抗の変化として検出するから、出力される信号に温度や湿度の変化あるいは組立誤差等によってばらつきが生じても、そのばらつきが差し引きされて消去される。よって、環境の変化等による検出誤差を少なくすることができる。
【0040】
(3)変更例
本発明は上記実施例に限定されるものではなく、以下のように種々の変更が可能である。
▲1▼トランジスタアンプ201から印加する周期的電圧波形は、図11(C)に示すように、間欠的にパルスが立ち上がるようにすることができる。このような波形とすることにより、電力消費量や回路の負担を低減することができるのは勿論のこと、1次コイル84に供給する電流が少ないから、磁性材料で構成された各種部品の磁化を防止することができる。また、パルス数が少ない分1つのパルスの電流値を高くすることができるので、2次コイル89の応答感度を高めることができる。
▲2▼図11(B)に示すように、交流電圧波形を両方の極性に励磁されるような波形とすることもできる。
▲3▼1次コイルおよび2次コイルのコアの端面にコイルを埋め込み、それらの端面どうしを対向させて配置することもできる。この場合、予め巻回形成したコイルをコアに埋め込むことによって1次、及び2次コイルを製造することができ、製造が簡単である。
▲4▼1次コイルおよび2次コイルを1個づつ設けることもできる。
▲5▼印加する周期的電圧を正弦波にすることもできる。
▲6▼上記のような車椅子の制御に限らず、あらゆる種類の装置に適用することができる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように本発明においては、非接触でありながら検出手段の出力信号を検出することができ、よって、スリップリングを用いた従来の技術のように、部材の回転に伴う摩擦抵抗や磨耗といった問題が生じない(請求項1)。
【0042】
周期的信号を出力する構成とインピーダンスの変化を検出する検出手段とを回転する第2の部材以外に設けることができるから、第2の部材の構成を簡略化することができる(請求項)。また、1次コイルおよび2次コイルが内外周の位置に配置されているから、両者の中心軸が多少ずれていても伝達される信号の変化が少ない(請求項)。
【0043】
外周側に配置されたもののコアが円周方向において複数に分割されているので、コアの内周側にコイルを設ける場合にその作業が容易になる(請求項)。また、1次コイルと2次コイルが回転中心の軸線方向において相対向するように配置されているから、コイルを互いの対向面に配置することができ、よって、予め巻回形成したコイルをコアに埋め込むことによって1次、及び2次コイルを製造することができ、製造が簡単である(請求項)。さらに、2つの1次コイルによりインピーダンスの差を検出するから、検出した信号に温度や湿度の変化あるいは組立誤差等によってばらつきが生じても、そのばらつきが差し引きされて消去される(請求項)。CPUに励磁電流の供給と信号の読取とを行うので、制御装置が簡略化され(請求項)、電源が1種類で済むため構成が簡略化される(請求項)。さらに、励磁電流を間欠的に供給するので、消費電力が少なくて済むとともに、供給する電流が少ないから磁性材料で構成された各種部品の磁化を防止することができ、さらに、1つのパルスの電流値を高くすることができるので、2次コイルの応答感度を高めることができる(請求項)。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例が適用された車椅子用補助動輪を示す正面図である。
【図2】 本発明の一実施例が適用された車椅子用補助動輪を示す側断面図である。
【図3】 図6におけるIII−III線断面図である。
【図4】 図6におけるIV−IV線断面図である。
【図5】 図6において固定プレート30を外した状態を示す一部破砕平断面図である。
【図6】 図2における矢印VI矢視である。
【図7】 差動回転トランスを示す平面図である。
【図8】 図7のVIII−VIII線断面図である。
【図9】 車椅子用補助動輪の制御ブロック図である。
【図10】 本発明の信号処理装置の制御ブロック図である。
【図11】 交流電圧波形の種々の例を示す図である。
【符号の説明】
30 固定プレート(第1の部材)
50 可動プレート(第2の部材)
72 ポテンシオメータ(電気的負荷手段)
80 差動回転トランス(信号伝達手段)
84 1次コイル
89 2次コイル
202 差動増幅回路(検出手段)

Claims (7)

  1. 周期的信号を発生する装置を内部又は外部に備えた第1の部材と、
    この第1の部材に対して離間して相対的に回転する第2の部材と、
    上記第1の部材に設けられた2つの1次コイルと、上記第2の部材に設けられた2つの2次コイルを有し、上記周期的信号を上記1次コイルに伝達することにより上記2次コイルに電圧を誘起させるトランスと、
    上記2次コイルに接続され同2次コイルのインピーダンスを変化させる電気的負荷手段と、
    上記第2の部材における電気的負荷の状態を上記2つの1次コイルにおけるインピーダンスの差として検出する検出手段と
    を備えたことを特徴とする信号処理装置。
  2. 上記1次コイルは、上記2次コイルの回転中心の半径方向において2次コイルの外周側又は内周側に配置されていることを特徴とする請求項に記載の信号処理装置。
  3. 上記1次コイルと上記2次コイルのうち上記外周側に配置されたものは、その円周方向において複数に分割されたコアを有することを特徴とする請求項に記載の信号処理装置。
  4. 上記1次コイルと上記2次コイルは、上記2次コイルの回転中心の軸線方向において相対向するように配置されていることを特徴とする請求項に記載の信号処理装置。
  5. CPUによって上記1次コイルに励磁電流を供給し、上記1次コイルにおけるインピーダンスの検出を上記CPUによって行うことを特徴とする請求項ないしのいずれかに記載の信号処理装置。
  6. 上記励磁電流は、正負いずれか一方の極性を有することを特徴とする請求項に記載の信号処理装置。
  7. 上記励磁電流の供給を間欠的に行うことを特徴とする請求項またはに記載の信号処理装置。
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