JPH0977890A - 樹脂ペレットの表面処理方法 - Google Patents

樹脂ペレットの表面処理方法

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JPH0977890A
JPH0977890A JP7231302A JP23130295A JPH0977890A JP H0977890 A JPH0977890 A JP H0977890A JP 7231302 A JP7231302 A JP 7231302A JP 23130295 A JP23130295 A JP 23130295A JP H0977890 A JPH0977890 A JP H0977890A
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Masahiko Goto
昌彦 五藤
Tsunehisa Ueda
倫久 上田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 優れた耐ブロッキング性を有すると共に、粘
着力等の最終性能を低下させることもない樹脂ペレット
を得る。 【解決手段】 重合度が300〜5000であり、ビニ
ルアルコールユニットを50モル%以上含有するポリ酢
酸ビニル(共)重合体の鹸化物の水酸基1当量に対し
て、イソシアネート基、カルボン酸基、酸ハライド基、
ケテン基、アルデヒド基及びエポキシ基からなる群より
選ばれる1種もしくは2種以上の水酸基と反応し得る官
能基を有し、アルキル基の炭素数が6〜30である長鎖
アルキル化合物を官能基換算で0.5当量以上反応させ
て得られる離型剤成分が、炭素数が10〜30である脂
肪酸もしくはその金属塩、及び/又は、酸価が0.2〜
800である酸変性ポリオレフィン(共)重合体と共に
水中に分散されて成る水分散系離型剤組成物を、樹脂表
面に付着させた後、乾燥する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂ペレットに離
型性を付与するための表面処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、粘着剤、接着剤、ゴム、エラス
トマー等のような自着性や接着性等を有する樹脂をペレ
ット状にすると、荷重や時間経過等によりペレット同士
がブロッキングを起こして大きな塊となり、取扱い作業
性が著しく低下するという問題点がある。
【0003】上記問題点に対応するため種々の試みが成
されており、例えば、特公平7−37026号公報で
は、粘着性樹脂を押出機から押出して水中でペレット状
に切断し、樹脂ペレット表面を、シリカ粉末、クレー、
タルク、雲母、珪砂、シラス、炭酸マグネシウム、炭酸
カルシウム等の無機系粉末やポリエチレンワックス、E
VA等の有機系粉末等の粘着防止用粉末でコーティング
した後、樹脂ペレットを循環させながら乾燥することを
特徴とする樹脂ペレットの製造方法が提案されている。
【0004】しかし、上記提案のうち、無機系粉末を粘
着防止用粉末として用いると、ブロッキングは防止出来
るが、樹脂ペレットを溶液状にした場合、無機系粉末が
分離や沈降を起こすという問題点があり、又、樹脂ペレ
ットをホットメルト状にした場合、無機系粉末がメッシ
ュに目詰まりを起こすという問題点がある。
【0005】又、上記提案のうち、有機系粉末を粘着防
止用粉末として用いると、有機系粉末は、有機溶剤によ
り溶解もしくは加熱により溶融するので分離、沈降、目
詰まり等は起こさないものの、ブロッキング防止効果が
無機系粉末より乏しかったり、樹脂ペレットから得られ
る例えば粘着剤等の最終製品の例えば粘着力等の性能を
低下させる等の問題点がある。
【0006】さらに、粘着防止用粉末としてステアリン
酸亜鉛等の金属石鹸系粉末やエチレンビス酸アミド等の
脂肪酸アミド系粉末等を用いることも行われているが、
これらも有機系粉末に属するので、上記と同様の問題点
がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点を解決するため、優れた耐ブロッキング性を有す
ると共に、例えば粘着剤等の最終製品にした場合も分
離、沈降、目詰まり等を起こすことがなく、又、最終製
品の例えば粘着力等の最終性能を低下させることもない
樹脂ペレットを得ることの出来る樹脂ペレットの表面処
理方法を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による樹脂ペレッ
トの表面処理方法は、重合度が300〜5000であ
り、ビニルアルコールユニットを50モル%以上含有す
るポリ酢酸ビニル(共)重合体の鹸化物(以下、
「(a)成分」と記す)の水酸基1当量に対して、イソ
シアネート基、カルボン酸基、酸ハライド基、ケテン
基、アルデヒド基及びエポキシ基からなる群より選ばれ
る1種もしくは2種以上の水酸基と反応し得る官能基を
有し、アルキル基の炭素数が6〜30である長鎖アルキ
ル化合物(以下、「(b)成分」と記す)を官能基換算
で0.5当量以上反応させて得られる離型剤成分が、炭
素数が10〜30である脂肪酸もしくはその金属塩(以
下、「(c)成分」と記す)、及び/又は、酸価が0.
2〜800である酸変性ポリオレフィン(共)重合体
(以下、「(d)成分」と記す)と共に水中に分散され
て成る水分散系離型剤組成物を、樹脂表面に付着させた
後、乾燥することを特徴とし、そのことにより上記課題
が達成される。
【0009】本発明による樹脂ペレットの表面処理方法
に用いられる水分散系離型剤組成物を構成する(a)成
分としてのポリ酢酸ビニル(共)重合体の鹸化物は、重
合度が300〜5000、好ましくは800〜250
0、であり、ビニルアルコールユニットを50モル%以
上、好ましくは60モル%以上、含有していることが必
要である。尚、ここで言うポリ酢酸ビニル(共)重合体
の鹸化物とは、酢酸ビニルモノマーの単独重合体の鹸化
物、又は、酢酸ビニルモノマーと該酢酸ビニルモノマー
と共重合可能な重合性モノマーとの共重合体の鹸化物を
意味する。
【0010】上記ポリ酢酸ビニル共重合体の鹸化物とし
ては、特に限定されるものではないが、エチレンやアク
リル酸等のビニル系モノマーと酢酸ビニルモノマーとの
共重合体の鹸化物、具体的には、エチレン−酢酸ビニル
共重合体の鹸化物、アクリル酸−酢酸ビニル共重合体の
鹸化物等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が
好適に用いられる。
【0011】上記ポリ酢酸ビニル(共)重合体の鹸化物
の重合度が300未満であると、得られる離型剤成分の
離型性が不十分となり、逆に重合度が5000を超える
と、得られる離型剤成分が水に分散し難くなる。
【0012】又、上記ポリ酢酸ビニル(共)重合体の鹸
化物のビニルアルコールユニットの含有量が50モル%
未満であると、水酸基の含有量が少なくなって、後述す
る(b)成分との反応性が低下し、得られる離型剤成分
の離型性が乏しくなる。尚、ここで言うビニルアルコー
ルユニットの含有量とは、ポリ酢酸ビニル(共)重合体
の鹸化物を構成するモノマーの総ユニット数に対する鹸
化された酢酸ビニルモノマーのユニット数の比率(モル
%)を意味する。
【0013】本発明による樹脂ペレットの表面処理方法
に用いられる水分散系離型剤組成物を構成する(b)成
分としての長鎖アルキル化合物は、イソシアネート基、
カルボン酸基、酸ハライド基、ケテン基、アルデヒド基
及びエポキシ基からなる群より選ばれる1種もしくは2
種以上の水酸基と反応し得る官能基を有すると共に、ア
ルキル基の炭素数が6〜30、好ましくは8〜28、で
あることが必要である。
【0014】上記長鎖アルキル化合物のアルキル基の炭
素数が6未満であると、得られる離型剤成分の離型性が
不十分となり、逆にアルキル基の炭素数が30を超える
と、(a)成分であるポリ酢酸ビニル(共)重合体の鹸
化物との反応性が低下する。
【0015】水酸基と反応し得る官能基としてイソシア
ネート基を有し、アルキル基の炭素数が6〜30である
長鎖アルキル化合物としては、特に限定されるものでは
ないが、ヘキシルイソシアネート、オクチルイソシアネ
ート、ドデシルイソシアネート、オクタデシルイソシア
ネート、ドコサニルイソシアネート等が挙げられ、これ
らの1種もしくは2種以上が好適に用いられる。
【0016】水酸基と反応し得る官能基としてカルボン
酸基を有し、アルキル基の炭素数が6〜30である長鎖
アルキル化合物としては、特に限定されるものではない
が、オクタン酸、ドデカン酸、オクタデカン酸、ドコサ
ン酸等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が好
適に用いられる。
【0017】水酸基と反応し得る官能基として酸ハライ
ド基を有し、アルキル基の炭素数が6〜30である長鎖
アルキル化合物としては、特に限定されるものではない
が、オクタノイルクロライド、ドデカノイルクロライ
ド、オクタデカノイルクロライド、オクタデシロイルク
ロライド、ドコサノイルクロライド等が挙げられ、これ
らの1種もしくは2種以上が好適に用いられる。
【0018】又、水酸基と反応し得る官能基としてケテ
ン基を有し、アルキル基の炭素数が6〜30である長鎖
アルキル化合物としては、特に限定されるものではない
が、オクチルケテンダイマー、ドデシルケテンダイマ
ー、オクタデシルケテンダイマー、ドコサニルケテンダ
イマー等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が
好適に用いられる。
【0019】さらに、水酸基と反応し得る官能基として
アルデヒド基を有し、アルキル基の炭素数が6〜30で
ある長鎖アルキル化合物としては、特に限定されるもの
ではないが、ヘキシルアルデヒド、オクチルアルデヒ
ド、ドデシルアルデヒド、オクタデシルアルデヒド、ド
コサニルアルデヒド等が挙げられ、これらの1種もしく
は2種以上が好適に用いられる。
【0020】さらに又、水酸基と反応し得る官能基とし
てエポキシ基を有し、アルキル基の炭素数が6〜30で
ある長鎖アルキル化合物としては、特に限定されるもの
ではないが、オクチルグリシジルエーテル、ドデシルグ
リシジルエーテル、オクタデシルグリシジルエーテル、
ドコサニルグリシジルエーテル等が挙げられ、これらの
1種もしくは2種以上が好適に用いられる。
【0021】本発明による樹脂ペレットの表面処理方法
に用いられる水分散系離型剤組成物における離型剤成分
は、前記(a)成分であるポリ酢酸ビニル(共)重合体
の鹸化物の水酸基1当量に対して、上記(b)成分であ
る長鎖アルキル化合物が官能基換算で0.5当量以上、
好ましくは0.6当量以上、反応させられていることが
必要である。
【0022】(a)成分であるポリ酢酸ビニル(共)重
合体の鹸化物の水酸基1当量に対する(b)成分である
長鎖アルキル化合物の割合が官能基換算で0.5当量未
満であると、得られる離型剤成分の離型性が不十分とな
る。
【0023】上記離型剤成分の合成方法は、特別なもの
ではなく、溶媒中で、(a)成分であるポリ酢酸ビニル
(共)重合体の鹸化物の水酸基1当量に対して、(b)
成分である長鎖アルキル化合物が官能基換算で0.5当
量以上となるような割合で反応させることにより、所望
の離型剤成分を得る事が出来る。
【0024】上記離型剤成分の合成に用いられる溶媒の
種類は、特に限定されるものではないが、(b)成分で
ある長鎖アルキル化合物が有する官能基の種類によって
適宜選択されることが好ましい。
【0025】即ち、(b)成分である長鎖アルキル化合
物が有する官能基がイソシアネート基もしくはケテン基
である場合、トルエンやジメチルスルホキシド等のよう
なイソシアネート基もしくはケテン基と反応しない不活
性溶媒を用い、懸濁法もしくは溶解法で反応を行うこと
が好ましい。
【0026】(b)成分である長鎖アルキル化合物が有
する官能基がカルボン酸基である場合、トルエンのよう
な通常のエステル化反応に用いられる溶媒を用いて反応
を行うことが好ましい。
【0027】又、(b)成分である長鎖アルキル化合物
が有する官能基が酸ハライド基である場合、酸ハライド
基と反応しない不活性な溶媒を用いて反応を行うことが
好ましいが、この反応時には、ピリジンのような脱ハロ
ゲン化水素剤を添加することがより好ましい。
【0028】さらに、(b)成分である長鎖アルキル化
合物が有する官能基がアルデヒド基である場合、アルデ
ヒド基と反応しない不活性な溶媒を用いて反応を行うこ
とが好ましいが、この反応時には、塩酸のような酸触媒
を添加することがより好ましい。
【0029】さらに又、(b)成分である長鎖アルキル
化合物が有する官能基がエポキシ基である場合、エポキ
シ基と反応しない不活性な溶媒を用いて反応を行うこと
が好ましいが、この反応時には、水酸化ナトリウムのよ
うなアルカリ触媒を添加することがより好ましい。
【0030】上述の(a)成分と(b)成分との反応
は、赤外吸収スペクトル等により、(b)成分である長
鎖アルキル化合物が有する水酸基と反応し得る官能基の
消失が事実上確認された時点をもって終了とされる。
【0031】本発明による樹脂ペレットの表面処理方法
に用いられる水分散系離型剤組成物においては、(c)
成分として炭素数が10〜30である脂肪酸もしくはそ
の金属塩が用いられる。上記脂肪酸もしくはその金属塩
は、(a)成分と(b)成分とを反応させて得られる上
述の離型剤成分を水中に均一かつ安定的に乳化分散させ
る機能を有する。
【0032】上記水分散系離型剤組成物を構成する
(c)成分としての脂肪酸もしくはその金属塩は、炭素
数が10〜30、好ましくは12〜26、であることが
必要である。
【0033】上記脂肪酸もしくはその金属塩の炭素数が
10未満であると、極性が高くなり過ぎて離型剤成分と
分離したり、融点が低くなり過ぎて得られる水分散系離
型剤組成物の離型性を低下させる。逆に炭素数が30を
超えると、極性が低くなり過ぎて水に分散し難くなる。
【0034】上記炭素数が10〜30である脂肪酸とし
ては、特に限定されるものではないが、例えば、ドデカ
ン酸(ラウリン酸)、ヘキサデカン酸(パルミチン
酸)、オクタデカン酸(ステアリン酸)、オクタデセン
酸(オレイン酸)、イコサン酸(アラキジン酸)、ドコ
サン酸(ベヘン酸)等の飽和もしくは不飽和脂肪酸等が
挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が好適に用い
られる。
【0035】又、上記炭素数が10〜30である脂肪酸
の金属塩としては、上記飽和もしくは不飽和脂肪酸と、
水酸化ナトリウム、水酸化バリウム等のアルカリ金属水
酸化物もしくはアルカリ土類金属水酸化物等を共存させ
て得られる金属塩等が挙げられ、これらの1種もしくは
2種以上が好適に用いられる。
【0036】水分散系離型剤組成物中における(c)成
分の含有量は、特に限定されるものではないが、(a)
成分と(b)成分とを反応させて得られる前述の離型剤
成分100重量部に対し、(c)成分が1〜50重量部
であることが好ましく、なかでも3〜40重量部である
ことがより好ましい。
【0037】離型剤成分100重量部に対する(c)成
分の含有量が1重量部未満であると、水分散系離型剤組
成物を製造する時、離型剤成分を水中に均一かつ安定的
に乳化分散させることが困難となり、逆に離型剤成分1
00重量部に対する(c)成分の含有量が50重量部を
超えると、表面処理された樹脂ペレットを用いて製せら
れる例えば粘着剤等の最終製品の例えば粘着力等の最終
性能が低下する。
【0038】本発明による樹脂ペレットの表面処理方法
に用いられる水分散系離型剤組成物においては、(d)
成分として酸価が0.2〜800である酸変性ポリオレ
フィン(共)重合体が用いられる。上記酸変性ポリオレ
フィン(共)重合体は、上述の(c)成分と同様に、
(a)成分と(b)成分とを反応させて得られる前述の
離型剤成分を水中に均一かつ安定的に乳化分散させる機
能を有する。尚、ここで言う酸変性ポリオレフィン
(共)重合体とは、酸変性されたポリオレフィンの単独
重合体、又は、酸変性されたポリオレフィンの共重合体
を意味する。
【0039】上記水分散系離型剤組成物を構成する
(d)成分としての酸変性ポリオレフィン(共)重合体
は、酸価が0.2〜800、好ましくは10〜200、
であることが必要である。
【0040】上記酸変性ポリオレフィン(共)重合体の
酸価が0.2未満であると、それ自体の水中への分散が
困難となり、逆に酸価が800を超えると、離型剤成分
と分離し易くなり、均一かつ安定的な水分散系離型剤組
成物を得ることが困難となる。
【0041】上記(d)成分としては、特に限定される
ものではないが、エチレン、プロピレン、1−ブテン等
のオレフィンとアクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸、イタコン酸、ビニルピロリドン等の極性基を有する
ビニル系モノマーとの共重合体や、化学的又は物理的に
酸化処理されたポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブ
テン等のポリオレフィン(共)重合体等が挙げられ、こ
れらの1種もしくは2種以上が好適に用いられる。
【0042】上記オレフィンと極性基を有するビニル系
モノマーとの共重合体の具体例としては、特に限定され
るものではないが、例えば、エチレン−アクリル酸共重
合体やマレイン酸変性もしくはアクリル酸変性のポリエ
チレンワックス等が挙げられ、これらの1種もしくは2
種以上が好適に用いられる。
【0043】又、上記オレフィンと極性基を有するビニ
ル系モノマーとの共重合体の場合、共重合体中に占める
極性基を有するビニル系モノマーの含有量は、特に限定
されるものではないが、0.01〜40モル%であるこ
とが好ましく、なかでも0.5〜10モル%であること
がより好ましい。
【0044】上記(d)成分の重合度は、特に限定され
るものではないが、10〜2000であることが好まし
く、なかでも20〜1000であることがより好まし
い。
【0045】(d)成分の重合度が10未満であると、
常温においても軟化状態であるので、得られる水分散系
離型剤組成物の離型性が悪化し、逆に重合度が2000
を超えると、それ自体が水に分散し難くなる。
【0046】又、上記(d)成分の融点及び溶融粘度
は、特に限定されるものではないが、融点が40℃以上
で、140℃における溶融粘度が10000(Pa・
s)以下であることが好ましく、なかでも融点が60℃
以上で、140℃における溶融粘度が5000(Pa・
s)以下であることがより好ましい。
【0047】(d)成分の融点が40℃未満であると、
得られる水分散系離型剤組成物の離型性が不十分とな
り、又、140℃における溶融粘度が10000(Pa
・s)を超えると、それ自体が水に分散し難くなる。
【0048】さらに、水分散系離型剤組成物中における
(d)成分の含有量は、特に限定されるものではない
が、(a)成分と(b)成分とを反応させて得られる前
述の離型剤成分100重量部に対し、1〜50重量部で
あることが好ましく、なかでも3〜40重量部であるこ
とがより好ましい。
【0049】離型剤成分100重量部に対する(d)成
分の含有量が1重量部未満であると、水分散系離型剤組
成物を製造する時、離型剤成分を水中に均一かつ安定的
に乳化分散させることが困難となり、逆に離型剤成分1
00重量部に対する(d)成分の含有量が50重量部を
超えると、得られる水分散系離型剤組成物の離型性が低
下する。
【0050】本発明による樹脂ペレットの表面処理方法
に用いられる水分散系離型剤組成物においては、前記
(c)成分と上記(d)成分は、それぞれ単独で用いら
れても良いし、又、両成分が併用されても良い。
【0051】(c)成分と(d)成分を併用する場合の
含有量は、特に限定されるものではないが、(a)成分
と(b)成分とを反応させて得られる前述の離型剤成分
100重量部に対し、(c)成分と(d)成分との合計
量が1〜50重量部であることが好ましく、なかでも3
〜40重量部であることがより好ましい。その理由は、
(c)成分又は(d)成分をそれぞれ単独で用いる場合
と同様である。
【0052】本発明による樹脂ペレットの表面処理方法
に用いられる水分散系離型剤組成物には、(a)成分と
(b)成分とを反応させて得られる前述の離型剤成分、
前記(c)成分及び/又は上記(d)成分以外に、本発
明の目的を阻害しない範囲で必要に応じて、離型剤成分
の水中への分散を容易にしたり、得られる水分散系離型
剤組成物を樹脂表面に付着させる時の濡れ性や造膜性を
向上させたり、発泡を抑制するための高沸点液状物質や
界面活性剤、水分散系離型剤組成物の乾燥皮膜の強度を
上げるための架橋剤等の各種添加剤の1種もしくは2種
以上が含有されていても良い。
【0053】上記高沸点液状物質は、特に限定されるも
のではないが、常圧下での沸点が100℃以上であり、
常温での粘度が1000(Pa・s)以下であるものが
好ましい。又、表面処理された樹脂ペレットを用いて製
せられる最終製品の性能を阻害しないものであることが
好ましい。
【0054】上記高沸点液状物質の常圧下での沸点が1
00℃未満であると、得られる水分散系離型剤組成物を
塗布乾燥する時に揮発し易いので、排気、回収装置等が
必要となり、製造コストアップにつながる。又、上記高
沸点液状物質の常温での粘度が1000(Pa・s)を
超えると、流動性が低くなるので、水分散系離型剤組成
物の濡れ性や造膜性を向上させる効果が乏しくなる。
【0055】上記高沸点液状物質としては、特に限定さ
れるものではないが、例えば、ナフテン系オイル、ラノ
リン、オレフィン類のオリゴマー、植物油、動物油、鉱
物油等のプロセスオイル、液状ロジン、テレビン油等の
液状粘着付与樹脂、ポリブテン、ジイソデシルフタレー
ト等の可塑剤等が挙げられ、これらの1種もしくは2種
以上が好適に用いられる。
【0056】又、上記界面活性剤としては、ノニオン系
界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活
性剤、両性系界面活性剤等のいずれも使用可能であり、
これらの1種もしくは2種以上が好適に用いられる。
【0057】さらに、上記架橋剤としては、水分散系離
型剤組成物を樹脂表面に付着させた後の造膜中に、熱、
光等で離型剤成分と反応し架橋させ得るものであれば良
く、特に限定されるものではないが、例えば、多価イソ
シアネート化合物、ブロックド多価イソシアネート化合
物、多価エポキシ化合物、多価アクリロイル化合物、多
価メチロール化合物、多価イオン金属、多価アジリジン
化合物等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が
好適に用いられる。
【0058】本発明による樹脂ペレットの表面処理に用
いられる水分散系離型剤組成物においては、(a)成分
と(b)成分とを反応させて得られる前述の離型剤成分
が、(c)成分及び/又は(d)成分と共に、又、高沸
点液状物質、界面活性剤、架橋剤等の各種添加剤の1種
もしくは2種以上を必要に応じて含有させる場合にはそ
れらも含めて、水中に分散されていることが必要であ
る。
【0059】上記水分散系離型剤組成物の製造方法とし
ては、特に限定されるものではないが、例えば、(a)
成分と(b)成分とを反応させて得られる離型剤成分、
(c)成分及び/又は(d)成分、及び、必要に応じて
含有させる各種添加剤の1種もしくは2種以上から成る
離型剤組成物を予め加熱溶融し、その加熱溶融物と水と
を、例えば加圧ニーダー、コロイドミル、高速攪拌シャ
フト等の混合機を用いて、高剪断をかけて均一に乳化分
散させた後、分散粒子が融着凝集しないように冷却して
所望の水分散系離型剤組成物を得る方法(高圧乳化法)
や、上記離型剤組成物を予め有機溶剤に溶解し、その溶
液と水とを、例えば高速乳化機を用いて、高剪断をかけ
て均一に乳化分散させた後、有機溶剤を除去して所望の
水分散系離型剤組成物を得る方法(溶剤溶解法)等が挙
げられ、いずれの方法も好適に採用されるが、なかでも
有機溶剤の除去が不要で工程の簡略な高圧乳化法がより
好適に採用される。
【0060】上記高圧乳化法において、離型剤組成物の
加熱溶融温度は、特に限定されるものではないが、12
0℃以上であることが好ましく、又、水の温度は、特に
限定されるものではないが、加圧により100℃以上と
されていることが好ましい。
【0061】又、上記高圧乳化法においては、離型剤組
成物を予め加熱溶融することなく、水中に一挙に投入
し、加圧下120℃程度の温度で、高剪断をかけて均一
に乳化分散させた後、冷却して所望の水分散系離型剤組
成物を得る方法を採っても良い。
【0062】上記高圧乳化法もしくは溶剤溶解法のいず
れの方法においても、離型剤組成物と水との混合割合
は、特に限定されるものではないが、離型剤組成物5〜
50重量%、水95〜50重量%であることが好まし
い。離型剤組成物の含有量が5重量%未満であると、乳
化分散時の剪断効果が減殺されて製造効率が低下し、逆
に離型剤組成物の含有量が50重量%を超えると、粘度
が高くなり過ぎて均一な乳化分散が困難となる。
【0063】又、上記乳化分散工程を経て得られた水分
散系離型剤組成物は、貯蔵安定性が損なわれない範囲で
必要に応じて、水で希釈されても良い。
【0064】本発明による樹脂ペレットの表面処理の対
象となり得る樹脂としては、特に限定されるものではな
いが、粘着剤、接着剤、ゴム、エラストマー等の自着性
や接着性等を有するものが挙げられ、例えば、天然ゴ
ム、イソプレンゴム、ブチルゴム、イソブチレンゴム、
スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリロ
ニトリルブタジエンゴム、塩化ゴム等の天然もしくは合
成ゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重
合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合
体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック
共重合体、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン
ブロック共重合体等のスチレン系熱可塑性エラストマ
ー、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸
ビニル共重合体等の熱可塑性樹脂、及び、これらと粘着
付与樹脂、軟化剤、充填剤等の添加剤が混合されて成る
粘着剤や接着剤等が挙げられ、いずれも好適に用いられ
る。
【0065】上記表面処理の対象となり得る樹脂の表面
に前述した水分散系離型剤組成物を付着させる方法は、
特別なものではなく、例えば、水分散系離型剤組成物を
満たした容器中に樹脂を浸漬した後、乾燥させる方法を
採っても良いし、又、水分散系離型剤組成物を樹脂表面
に例えばスプレー等により付着させた後、乾燥させる方
法等を採っても良い。
【0066】上記表面処理を行う場合の樹脂の形状は、
特に限定されるものではないが、予め樹脂をペレット状
にした状態で表面処理を行っても良いし、又、ストラン
ド状の樹脂に表面処理を行った後、例えばペレタイザー
等によりペレット化しても良い。
【0067】又、上記表面処理を行う場合の樹脂の状態
は、特に限定されるものではないが、ペレット状もしく
はストランド状の固形状態であっても良いし、又、ペレ
ット状もしくはストランド状の溶融状態であっても良
く、後者の場合は水分散系離型剤組成物が冷却剤として
も機能する。
【0068】さらに、表面処理を施された樹脂の乾燥
は、特に限定されるものではないが、加温下での強制乾
燥であっても良いし、又、常温下での自然乾燥であって
も良い。
【0069】(作用)本発明による樹脂ペレットの表面
処理方法は、特定のポリ酢酸ビニル(共)重合体の鹸化
物と特定の長鎖アルキル化合物とを特定の割合で反応さ
せて得られる離型剤成分が、特定の脂肪酸もしくはその
金属塩、及び/又は、特定の酸変性ポリオレフィン
(共)重合体と共に水中に分散されて成る水分散系離型
剤組成物を樹脂表面に付着させた後、乾燥するので、得
られる樹脂ペレットは、優れた耐ブロッキング性を有
し、長期間安定的に保管することが出来ると共に、使用
時の作業性も良好である。又、例えば粘着剤等の最終製
品にした場合も分離、沈降、目詰まり等を起こすことが
なく、最終製品の例えば粘着力等の最終性能を低下させ
ることもない。
【0070】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳しく説明するた
め、以下に実施例を挙げる。尚、実施例中の「部」は
「重量部」を意味する。
【0071】(実施例1)
【0072】(1)水分散系離型剤組成物の作製 攪拌機、冷却器、滴下漏斗及び温度計を備えた反応容器
中に、脱水したキシレン50gを投入した後、ポリ酢酸
ビニル(共)重合体の鹸化物としてポリビニルアルコー
ル(重合度1100、ビニルアルコールユニットの含有
量98モル%)10gを加えて均一に分散させた。次い
で、還流温度で、長鎖アルキル化合物としてオクタデシ
ルイソシアネート67g(官能基換算で1.0当量)、
及び、重合触媒としてジラウリン酸ジブチル錫0.01
gを加え、上記ポリビニルアルコールと反応させた。反
応が進行し、ポリビニルアルコールの粉末が完全に消失
した後、さらに2時間反応を継続した。反応終了後、4
0℃まで冷却し、反応溶液を1000gのメタノール中
に投入して白色沈殿物を得た。得られた白色沈殿物をメ
タノール、次いで、n−ヘキサンで洗浄した後、乾燥し
て、離型剤成分を得た。
【0073】上記で得られた離型剤成分15部、酸変性
ポリオレフィン共重合体としてエチレン−アクリル酸共
重合体(酸価80、重合度700、アクリル酸含有量4
モル%)4部、界面活性剤としてアルキルジフェニルエ
ーテルジスルホン酸塩(商品名「ペレックスSS−
L」、花王社製)0.5部及びポリオキシエチレンノニ
ルフェニルエーテル(商品名「エマルゲン910」、花
王社製)0.5部、及び、水80部を混合し、高圧式乳
化機に投入した後、温度120℃、攪拌速度500rp
mで10分間攪拌し、離型剤成分及びエチレン−アクリ
ル酸共重合体を溶融した。次に、135℃に昇温し、攪
拌速度5000rpmで1時間高速攪拌して乳化分散を
行った後、冷却して、水分散系離型剤組成物を得た。次
いで、得られた水分散系離型剤組成物を水で希釈して、
離型剤組成物の含有量が3重量%の水分散系離型剤組成
物を作製した。
【0074】(2)ペレット用樹脂の作製 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(商
品名「クインタック3421」、日本ゼオン社製)10
0部、粘着付与樹脂(商品名「エスコレッツ440
1」、トーネックス社製)100部、ナフテン系オイル
(商品名「サンセンオイル」、SUNOCO社製)50
部、及び、酸化防止剤(商品名「ヨシノックス42
5」、吉富製薬社製)1部を溶融混合して、ホットメル
ト粘着剤を作製した。
【0075】(3)表面処理の実施 上記で得られたホットメルト粘着剤をストランド状にし
て、前記で得られた水分散系離型剤組成物を満たした容
器中に通した後、そのまま引き上げてペレタイザーでペ
レット化した。次いで、得られたペレットを更に上記水
分散系離型剤組成物を満たした容器中に投入した後、取
り出して乾燥し、表面に離型剤組成物が付着したホット
メルト粘着剤のペレットを得た。
【0076】(4)評価 上記で得られたペレットの(a)耐ブロッキング性、
(b)溶液状態での安定性、(c)溶融状態での安定
性、及び、(d)粘着テープとしての性能を以下の方法
で評価した。その結果は表1に示すとおりであった。
【0077】(a)耐ブロッキング性:直径7cm、高
さ10cmのガラス容器にペレット20gを入れ、その
上に直径がガラス容器の内径よりやや小さい厚さ0.5
mmのステンレス板を載せ、更にステンレス板の上に1
00gの分銅を載せた状態で40℃のオーブン中に2週
間放置した後、取り出し、ガラス容器を逆さにして、ペ
レットの落下状況を目視で観察し、下記判定基準で耐ブ
ロッキング性を評価した。 〔判定基準〕 ○‥‥ペレットが一粒づつに分かれて全て落下した △‥‥ペレットが落下しなかったが、棒でつつくと崩れ
て落下した。更に手で擦ると一粒づつに分かれた。 ×‥‥ペレットが落下せず、棒でつついても崩れず落下
しなかった。但し、ペレットの輪郭は残っていた。
【0078】(b)溶液状態での安定性:ペレットをト
ルエンに溶解し、ペレットの含有量が30重量%のトル
エン溶液を作製した。次いで、この溶液をガラス容器に
入れて23℃の雰囲気下に2週間放置した後、溶液の外
観を目視で観察し、下記判定基準で溶液状態での安定性
を評価した。 〔判定基準〕 ○‥‥透明であり、分離、沈降等も認められなかった △‥‥透明であるが、分離、沈降等が認められた ×‥‥不透明であり、分離、沈降等も認められた
【0079】(c)溶融状態での安定性:ホットメルト
コーターを用いて、ペレットを塗工厚みが12μmとな
るようにクラフト紙に塗工し、クラフト粘着テープを作
製した。この時、コーター手前に設置されているステン
レスメッシュフィルターの目詰まりの有無を目視で観察
し、下記判定基準で溶融状態での安定性を評価した。 〔判定基準〕 ○‥‥目詰まりは認められなかった ×‥‥目詰まりが認められた
【0080】(d)粘着テープとしての性能:JIS
Z−0237「粘着テープ・粘着シート試験方法」に準
拠し、上記で得られたクラフト粘着テープのSP粘着力
(g/15mm)を測定した。
【0081】(実施例2)
【0082】水分散系離型剤組成物の配合組成を、実施
例1で得られた離型剤成分16部、脂肪酸としてステア
リン酸(炭素数18)3部、界面活性剤として「ペレッ
クスSS−L」0.5部及び「エマルゲン910」0.
5部、及び、水80部としたこと以外は実施例1と同様
にして、離型剤組成物の含有量が3重量%の水分散系離
型剤組成物を作製した。
【0083】次いで、得られた水分散系離型剤組成物を
用い、実施例1と同様にして、表面に離型剤組成物が付
着したホットメルト粘着剤のペレットを得た。
【0084】(比較例1〜3)
【0085】平均粒子径が1μm以下の炭酸カルシウム
微粉末(比較例1)、平均粒子径が1μm以下のステア
リン酸亜鉛微粉末(比較例2)、平均粒子径が1μm以
下のポリエチレン微粉末(比較例3)を、それぞれ水に
分散させようとしたが、炭酸カルシウム微粉末は水中で
沈降し、ステアリン酸亜鉛微粉末及びポリエチレン微粉
末は水中で浮遊し、いずれも均一な水分散液を得ること
は出来なかった。
【0086】従って、表面処理の実施において、実施例
1で得られたストランド状のホットメルト粘着剤の表面
に、上記3種類の微粉末を微粉末状態のままで、それぞ
れ単独で吹き付けて表面処理を行った後、ペレタイザー
でペレット化して、表面に微粉末が付着したホットメル
ト粘着剤のペレット3種類を得た。
【0087】実施例2、及び、比較例1〜3で得られた
4種類のペレットを実施例1と同様にして評価した結果
は表1に示すとおりであった。
【0088】
【表1】
【0089】表1に示されるように、本発明の表面処理
方法による実施例1及び2の樹脂ペレットは、耐ブロッ
キング性、溶液状態での安定性、溶融状態での安定性の
いずれにも優れると共に、該樹脂ペレットを用いて製せ
られた粘着テープは優れた粘着力を有する。
【0090】これに対し、同じく表1に示されるよう
に、炭酸カルシウム微粉末で表面処理を行った比較例1
の樹脂ペレットは、耐ブロッキング性及び溶液状態での
安定性が不十分であると共に、溶融状態での安定性が悪
い。又、ステアリン酸亜鉛微粉末で表面処理を行った比
較例2の樹脂ペレットは、耐ブロッキング性が悪く、ポ
リエチレン微粉末で表面処理を行った比較例3の樹脂ペ
レットは、耐ブロッキング性が不十分であると共に、溶
液状態での安定性及び該樹脂ペレットを用いて製せられ
た粘着テープの粘着力が悪い。
【0091】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の表面処理方
法によれば、優れた耐ブロッキング性を有すると共に、
最終製品にした場合も分離、沈降、目詰まり等を起こす
ことがなく、又、最終製品の最終性能を低下させること
もない樹脂ペレットを容易に得ることが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 40:36

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合度が300〜5000であり、ビニ
    ルアルコールユニットを50モル%以上含有するポリ酢
    酸ビニル(共)重合体の鹸化物の水酸基1当量に対し
    て、イソシアネート基、カルボン酸基、酸ハライド基、
    ケテン基、アルデヒド基及びエポキシ基からなる群より
    選ばれる1種もしくは2種以上の水酸基と反応し得る官
    能基を有し、アルキル基の炭素数が6〜30である長鎖
    アルキル化合物を官能基換算で0.5当量以上反応させ
    て得られる離型剤成分が、炭素数が10〜30である脂
    肪酸もしくはその金属塩、及び/又は、酸価が0.2〜
    800である酸変性ポリオレフィン(共)重合体と共に
    水中に分散されて成る水分散系離型剤組成物を、樹脂表
    面に付着させた後、乾燥することを特徴とする樹脂ペレ
    ットの表面処理方法。
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