JP2001079834A - 粒状ポリマー材料に抗パッキング特性を付与する方法及びこのような方法で使用するのに適した抗パッキング組成物 - Google Patents

粒状ポリマー材料に抗パッキング特性を付与する方法及びこのような方法で使用するのに適した抗パッキング組成物

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JP2001079834A
JP2001079834A JP25170399A JP25170399A JP2001079834A JP 2001079834 A JP2001079834 A JP 2001079834A JP 25170399 A JP25170399 A JP 25170399A JP 25170399 A JP25170399 A JP 25170399A JP 2001079834 A JP2001079834 A JP 2001079834A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 【解決手段】 従来の粉末形態の抗パッキング剤を用い
ずに、ポリマー材料の顆粒が同時に冷却され、抗パッキ
ング処理にかけられるように、顆粒の温度よりも低い温
度で、切断装置部位に存在する一以上のノズルによっ
て、押出機から押出され、切断装置で顆粒状に形成され
るポリマー材料に、所定量の液状抗パッキング組成物を
噴霧する。該液状抗パッキング組成物は、所定の濃度
(例えば、10〜40重量%の範囲にある)になるように水
に溶かした少なくとも10個の炭素原子を有する飽和脂肪
酸及び/又は不飽和脂肪酸の混合物の鹸化物を含有し、
顆粒の全重量に対して0.8〜4.5重量%の範囲の量の前記
液状抗パッキング組成物を顆粒状ポリマー材料上に噴霧
することが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粒状ポリマー材料
に抗パッキング特性を付与する方法及びこのような方法
で使用するのに適した抗パッキング組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】多くのポリマー材料は、製造後、粒状の
形態に加工される。
【0003】粒状ポリマー材料は、例えば、押出し後
に、典型的にはダイのヘッドを掬い取る切断システムに
より、押出機から出てくる連続した材料を切断すること
によって製造され得る。
【0004】特に、成形可能な熱可塑性エラストマーを
含む多数のポリマー材料は、様々なポリマーを細かく乾
式混合した後、押出機の中で加熱処理して均一にし、押
出機のヘッド上の切断装置で粒状に形成することによっ
て製造される。次に、該ポリマー材料を冷却、パッケー
ジングして、さらなる処理に使用できる状態にする。
【0005】この種の処理における一般的な問題は、主
としてポリマー材料の性状ゆえに、押出機から出てくる
ポリマー材料の顆粒が互いに凝集する(pack)傾向がある
ということであり、材料が比較的高温のままなので、こ
れはさらに複合化される。
【0006】顆粒のパッキングは、例えば、材料を粒状
に切断する前に、若しくは材料を粒状に切断しながら、
材料の上に空気を吹き付け、若しくは水を噴霧して、押
出機から出てきたポリマー材料を冷却することによっ
て、又は液体冷却槽の中で材料を切断することによって
減らし得る。しかしながら、多くの場合、冷却のみで
は、パッキング現象を完全に除去するには十分でない。
【0007】大きな塊に顆粒が接着する(これは、後の
材料処理段階で困難を生じせしめる)のを防ぐために、
切断装置から出てきた顆粒は、適切な抗パッキング剤で
も処理される。現在では、これは、顆粒を分離した状態
に保つ上では極めて効果的であるが、粉末の形態でしか
利用できない薬品を用いて行われている。
【0008】粉末状の抗パッキング剤でポリマー材料の
顆粒を処理することには、粒子の使用に通常伴う典型的
な欠点を全て含んでおり、特に環境汚染と適用の困難性
の点で欠点を有している。とりわけ、粉末が職場に分散
して、労働者の健康に危険を与えるのを防ぐために、顆
粒は密閉されたチャンバーの中で取り扱わなければなら
ず、また、該チャンバーは冷却システムと材料を顆粒状
に変換するための装置を収納しなければならないので、
さらに複雑且つ高コストの生産ラインが必要となる。そ
して、これにもかかわらず、その後のポリマー顆粒の加
工段階(例えば、モールディングの間)においても粉末
による汚染の問題に直面する。
【0009】加えて、実際には粉末の一部分しか顆粒に
付着しないために、所望の抗パッキング効果を達成する
には、通常は、比較的大量の粉末が必要とされ、残りの
粉末を集めなければならず、さらにシステムが複雑化す
ることになる。
【0010】現在用いられている抗パッキング剤の中に
は、顆粒の外観を白っぽくするものもあるが、これは常
に許容されるわけではない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
の欠点を除去するようにデザインされた、顆粒状ポリマ
ー材料に抗パッキング特性を付与する方法を提供するこ
とを目的とする。とりわけ、簡易且つ安価に実施でき、
環境汚染の問題、特に職場に粉末が分散するという問題
を起こさない処理法を提供することが本発明の目的であ
る。
【0012】さらに、このような方法に使用するのに適
し、従来の粉末形態の抗パッキング剤の典型的な欠点を
除去するようにデザインされた抗パッキング組成物を提
供することも本発明の目的である。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、顆粒状
ポリマー材料を処理して、前記顆粒に抗パッキング特性
を付与する方法であって、 −各液体溶媒中に、少なくとも一つの脂肪酸に鹸化剤が
加えられてなる少なくとも一つの鹸化物を所定の濃度に
なるように溶解しながら、液状抗パッキング組成物を調
製するステップと、 −ポリマー材料の前記顆粒上に所定の量の前記液状抗パ
ッキング組成物を噴霧するステップとを具備することを
特徴とする方法が提供される。
【0014】
【発明の実施の形態】より具体的には、前記液状抗パッ
キング組成物を調製する前記ステップにおいて、少なく
とも一つの鹸化剤と10を超える炭素原子を有する少なく
とも一つの飽和脂肪酸及び/又は不飽和脂肪酸を混合し
て、前記少なくとも一つの鹸化物を形成する。前記液状
抗パッキング組成物を調製する前記ステップでは、少な
くとも一つの鹸化剤と、10を超える炭素原子を有する飽
和脂肪酸及び/又は不飽和脂肪酸の混合物とを混合し
て、前記脂肪酸の各鹸化物を形成することが好ましい。
【0015】さらに、前記液状抗パッキング組成物を調
製する前記ステップでは、前記少なくとも一つの鹸化物
は、好ましくは、10〜40重量%の範囲の濃度になるよう
に水で希釈される。
【0016】好ましい態様によれば、前記噴霧ステップ
において、前記顆粒上に噴霧される前記液状抗パッキン
グ組成物の前記所定の量は、前記顆粒の総重量の0.8〜
4.5重量%の範囲である。換言すれば、前記噴霧ステップ
では、前記顆粒の総重量の0.1〜1重量%の範囲にある量
の前記少なくとも一つの鹸化物が、前記液状抗パッキン
グ組成物によって前記顆粒状に噴霧される。
【0017】本発明の方法では、前記ポリマー材料の顆
粒上に前記液状抗パッキング組成物を噴霧するステップ
は、有利には、前記ポリマー材料を顆粒状に成形するス
テップと同時に行い得る。例えば、前記ポリマー材料を
顆粒状に成形する前記ステップが、前記ポリマー材料を
押出すための押出しヘッドに配置された切断装置によっ
て行われるのであれば、前記液状抗パッキング組成物を
噴霧することによって前記顆粒が冷却されるように、前
記液状抗パッキング組成物は、前記切断装置の直ぐ下流
において、前記押出しヘッドから前記顆粒が出てくる時
の温度よりも低い温度で、前記顆粒上に噴霧し得る。
【0018】何れの場合であっても、前記ポリマー材料
の顆粒上に、前記液状抗パッキング組成物を噴霧する前
記ステップには、前記顆粒を冷却するステップがさらに
続き得る。
【0019】本発明によれば、顆粒状ポリマー材料に抗
パッキング特性を付与するための組成物であって、脂肪
酸に少なくとも一つの鹸化剤を加えてなる少なくとも一
つの鹸化物と、該少なくとも一つの鹸化物が均一に溶解
された少なくとも一つの液体溶媒とを具備する液状組成
物であることを特徴とする組成物も提供される。
【0020】とりわけ、前記少なくとも一つの脂肪酸
は、10を超える炭素原子を有する飽和脂肪酸又は不飽和
脂肪酸である。
【0021】好ましい態様によれば、本発明の組成物
は、10を超える炭素原子を有する飽和脂肪酸及び/又は
不飽和脂肪酸の混合物と前記少なくとも一つの鹸化剤の
各鹸化物を具備し、該鹸化物は、前記少なくとも一つの
液体溶媒中に所定の濃度になるように溶解される。
【0022】好ましくは、前記少なくとも一つの鹸化物
は、10〜40重量%の範囲の濃度になるように水に溶解さ
れる。
【0023】好ましくは、前記脂肪酸の混合物は、ドデ
カン酸、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカ
ン酸を含む群から選択される飽和脂肪酸を具備し、不飽
和オクタデセン酸のような不飽和脂肪酸を少なくとも一
つ具備してもよい。
【0024】好ましい態様によれば、本発明の組成物
は、(前記水溶液の全重量に対して)約1〜約10重量%の
鹸化剤、約1〜約15重量%のドデカン酸、約0.5〜約4重量
%のテトラデカン酸、約0.1〜約1重量%のヘキサデカン
酸、約0.7〜7重量%のオクタデカン酸、及び約1〜約10重
量%の不飽和オクタデセン酸を具備する水溶液から得ら
れる。
【0025】鹸化剤は、例えば、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、ホウ砂、一級、二級、又は三級有機アミ
ン、少なくとも一つの水酸基を有するアミンを含む群か
ら選択し得る。
【0026】それ故、本発明の方法は、極めて簡易且つ
低コストで、粉末を全く使わずに、顆粒状ポリマー材料
に抗パッキング特性を付与し、このため、粉末の使用に
よって通常もたらされる全ての問題点、特に分散による
汚染と粉末状の物品を使用する際に遭遇する困難がなく
なる。
【0027】それ故、本発明の液状抗パッキング組成物
を用いれば、現在市販されている従来の粉末形態の抗パ
ッキング剤とは異なり、顆粒製造段階での粉末による問
題がのみならず、続く顆粒処理段階(保存から最終産物
への変換まで)における問題も解決される。
【0028】さらに、本発明によれば、液状抗パッキン
グ組成物の消費は極めて少ないので、大量の抗パッキン
グ剤が顆粒に付着するように、組成物噴霧ステップは極
めて効率的に行われる(何れの場合でも、噴霧された液
状組成物は、極めて容易に回収され、リサイクルされ
る)。
【0029】抗パッキング処理が、押出しヘッドの排出
部での顆粒の切断と同時に行われるのであれば、本発明
の液状抗パッキング組成物の噴霧は、ポリマー材料も効
率的に冷却し、それ故、さらなる冷却が一切不要とな
る。
【0030】要約すれば、出願人の技術者は、驚くべき
ことに、脂肪酸の鹸化産物が、それらの元となった脂肪
酸とは異なり、ポリマー材料の顆粒に優れた抗パッキン
グ特性を付与することを観察した;それ故、ポリマー材
料の顆粒にこのような産物を適用する極めて簡易且つ効
率的な方法が考案された。
【0031】ポリマー材料の顆粒に所望の抗パッキング
特性を付与し得る本発明の組成物の活性成分は、それ
故、脂肪酸の石鹸、又は複数の脂肪酸の石鹸の混合物と
して定義され、続いて。該活性成分は溶媒(典型的には
水)で適切に希釈され、処理のために顆粒上に噴霧され
る。
【0032】周知のごとく、脂肪酸は、4〜24の炭素原
子を有する直鎖カルボン酸であり、飽和であっても、一
以上の二重結合を有していてもよい。
【0033】水中で塩基(例えば、水酸化ナトリウム又
は水酸化カリウム)により処理すると、脂肪酸は、通常
使用されている石鹸のようなアルカリ塩を生じる。この
ような脂肪酸の鹸化物が抗パッキング組成物の中で使用
されたことは、現在、そしておそらくは過去においても
全くなかった。
【0034】本発明においては、液状抗パッキング組成
物は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ホウ砂、一
級、二級、又は三級有機アミン、少なくとも一つの水酸
基を有するアミンのような様々な塩基性鹸化剤を用いて
得られた様々な脂肪酸の鹸化物を含有し得る。
【0035】様々な脂肪酸は、様々な割合で混合し得
る。例えば、少なくとも一つの不飽和酸(例えば、C18
オクタデセン酸)を加えて、又は加えずに、12〜18個の
偶数の炭素数を有する飽和脂肪酸(C12ドデカン酸、C14
テトラデカン酸、C16ヘキサデカン酸、C18オクタデカン
酸)の混合物を用いれば、素晴らしい結果が得られる。
不飽和脂肪酸が存在しなければ、本発明の組成物は、最
終的に食品容器を作るのに用いられるポリマー材料を処
理するのにも適することになる。
【0036】しかしながら、本発明においては、活性成
分の調合物(鹸化物)は、用いる脂肪酸の種類及び相対
的な量、並びに鹸化剤の量を変えることによって修正し
てもよい。
【0037】本発明の方法においては、処理すべきポリ
マー材料の性質及び用いる操作条件に応じて、水中の活
性成分濃度、及びポリマー材料上に噴霧する組成物の量
(この結果、適用される活性成分の量も)を変えてもよ
い。
【0038】特に、10〜40重量%の濃度の活性成分(鹸
化物)を用いれば、素晴らしい抗パッキング結果が得ら
れる。固有のパッキング傾向が高いポリマー材料を処理
するには、又はある種の製造ラインに対しては、明らか
に、より高濃度の活性成分が必要とされる。何れの場合
でも、活性成分の濃度及び/又は使用する溶液の総量を
適切に増加することによって、任意のタイプのポリマー
に対して、所望の抗パッキング効果が実用的に達成され
得る。
【0039】以下の非限定的な態様によって、本発明に
ついてさらに記述する。
【0040】
【実施例】例 1 本発明による方法は、カレンダー処理すべき商業的な熱
可塑性エラストマー発泡体材料に適用される。
【0041】該エラストマーは、ポリマーを均一化する
ための押し出し機と、該ポリマーを所定寸法の顆粒に切
断するために、押し出しヘッドに配置され且つ安全ケー
スに収容されたカッタとを具備する従来の製造ラインで
製造される。押し出しヘッド上のカッタの安全ケースに
はスプレーノズルが取り付けられ、切断領域の直ぐ下流
にある顆粒状ポリマー材料に対して、本発明による液体
抗パッキング組成物を噴霧する。
【0042】特に、直径0.8 mmのオリフィスを有する空
気混合スプレーノズルを用い、2バールの圧力に保持さ
れた容器から、液状抗パッキング組成物を該ノズルに供
給して良好な噴霧を得た。
【0043】表1に記載した活性成分(パーセンテージ
は、希釈しない活性成分の全重量に対するパーセンテー
ジを言う)を含有する液状抗パッキング組成物を用い
た。活性成分は、20重量%濃度の水溶液で使用した(即
ち、活性成分の水中希釈は1:4)。
【0044】 表 1 成分 全重量% 鹸化材 21 ドデカン酸 (C12) 32 テトラデカン酸 (C14) 10 ヘキサデカン酸 (C16) 3 オクタデカン酸 (C18) 14 オクタデセン酸 (C18) 20 製造ラインは、800 kg/時のポリマー処理と;顆粒上に
スプレーされた全被処理ポリマー量0.83%に対応する量
の水性抗パッキング溶液を与えた。これは、全被処理ポ
リマー量の0.16重量%に等しい濃縮組成物(非希釈活性
成分)を消費した。
【0045】完全に分離した顆粒が得られ、次いで、こ
れをサイクロン冷却装置に供給し、そこでパッキング現
象を伴わずに保存した。
【0046】次いで、その後のプロセスにおける抗パッ
キング処理の何等かの負の影響を決定するために、得ら
れた顆粒を試験した。特に、周囲の水分を吸収する顕著
な傾向を測定するために、処理された顆粒を試験した。
処理された顆粒から作製された検体は、カレンダー処理
またはモールディングに際して加工上の問題を生じなか
った。
【0047】例 2 例1の製造ラインと同様の製造ラインを用いて、電線の
充填材として普通に使用される顆粒状ポリマー材料の製
造および抗パッキング処理を行った。しかし、この場合
には、処理されるポリマーが大きなパッキングの傾向を
示すので、抗パッキング組成物をスプレーするための二
つのノズルを押し出しヘッドに設けた。
【0048】先の例と同じ活性成分(表1に示した処
方)を含有するが、濃度は33重量%である水性の抗パッ
キング溶液を用いた(活性成分の水中での希釈は1:
2)。
【0049】12.8 kg/時の希釈抗パッキング組成物
(全被処理ポリマー重量の1.6%重量%の溶液に対応す
る)を用いて、800 kg/時のポリマーを処理した。即
ち、被処理ポリマーの善重量の0.55重量%の活性成分を
使用した。
【0050】この場合にもまた、得られた顆粒はサイク
ロン冷却して保存され、パッキングの問題は何等生じな
かった。
【0051】例 3 例1と同様であるが、実質的に緻密な(非発泡の)エラ
ストマー材料について、例1の場合と同様ではあるが、
サイクロン冷却装置とは反対にスクリーンを振動させる
製造ラインを使用して、更なる試験を行った。
【0052】この場合にも、先の例と同じ活性成分(表
1の処方)を含有する抗パッキング水溶液を使用した。
この溶液の濃度は25重量%(1:3の水希釈)であっ
た。
【0053】10 kg/時の抗パッキング水溶液(非処理
ポリマーの全重量の1重量%の溶液に対応する)を使用
して、1000 kg/時のポリマーを処理した。即ち、全被
処理ポリマー重量の0.25%の活性成分が用いられた。
【0054】完全に分離された顆粒が得られ、この処理
されたポリマーから作製された検体の試験では、如何な
る加工段階でも問題を生じなかった。従って、本発明に
よる方法は、処理された材料に変化を生じないことが確
認された。
【0055】例 4 例1〜3に記載したようにして、先に記載した活性成分
の希釈(表1の処方)を更に変更して、更なる試験を行
った。特に、約11%(水中希釈1:8)および約16.5%
(水中希釈1:5)の濃度でも、良好な抗パッキング効
果が得られた。
【0056】固まりやすい顕著な固有の傾向をもったポ
リマーについて、充分な抗パッキング効果を達成するた
めには、高い活性成分濃度(40%まで)が必要とされ
る。
【0057】他の場合において、顆粒のパッキングを防
止するために、液状抗パッキング組成物の供給を増大し
て、全非処理ポリマー重量の5%以下の溶液(即ち、約
1重量%以下の活性成分)を塗布する必要があった。
【0058】例 5 最後に、液状抗パッキング溶液中に使用する活性成分の
組成を変化させて、更なる試験(ここでも、実質的には
先に記載したのと同様に)を行った。特に、脂肪酸に対
する鹸化剤の量および個々の酸の量を表2に示すように
変化させた。個々の成分のパーセンテージは、液体抗パ
ッキング溶液(希釈生成物)の全重量に対するものであ
る本発明に従って、例えば、幾つかの脂肪酸を除去して
他の脂肪酸を加え、或いは相対的な量を変化させること
により、活性成分の処方を更に変化し得ることは明らか
である。
【0059】特に、不飽和脂肪酸石鹸を含まない組成物
は、食品容器の製造に普通に使用されるポリマー材料を
処理するのに適していることが分かった。
【0060】 表 2 希釈溶液成分 成分 の全重量% 鹸化材 1〜10 ドデカン酸 (C12) 1〜15 テトラデカン酸 (C14) 0.5〜4 ヘキサデカン酸 (C16) 0.1〜1 オクタデカン酸 (C18) 0.7〜7 オクタデセン酸 (C18) 1〜10 (不飽和)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F070 AC40 AE30 BA08 BB07 4F201 AB01 AB07 AB19 AC01 AR15 BA02 BC01 BC02 BC12 BC17 BC19 BC33 BC37 BL06 BL36 BL41 BL48 BQ47

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顆粒状ポリマー材料を処理して、前記顆
    粒に抗パッキング特性を付与する方法であって、 −各液体溶媒中に、少なくとも一つの脂肪酸に鹸化剤が
    加えられてなる少なくとも一つの鹸化物を所定の濃度に
    なるように溶解しながら、液状抗パッキング組成物を調
    製するステップと、 −ポリマー材料の前記顆粒上に、所定の量の前記液状抗
    パッキング組成物を噴霧するステップとを具備すること
    を特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 前記液状抗パッキング組成物を調製する
    前記ステップにおいて、少なくとも一つの鹸化剤と10を
    超える炭素原子を有する少なくとも一つの飽和脂肪酸及
    び/又は不飽和脂肪酸を混合して、前記少なくとも一つ
    の鹸化物を形成することを特徴とする請求項1に記載の
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の方法であって、
    前記液状抗パッキング組成物を調製する前記ステップに
    おいて、少なくとも一つの鹸化剤と10を超える炭素原子
    を有する飽和脂肪酸及び/又は不飽和脂肪酸の混合物を
    混合して、前記脂肪酸の各鹸化物を形成することを特徴
    とする方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れか1項に記載の方法
    であって、前記液状抗パッキング組成物を調製する前記
    ステップにおいて、前記少なくとも一つの鹸化物が、10
    〜40重量%の範囲の濃度になるように水で希釈されるこ
    とを特徴とする方法。
  5. 【請求項5】 前記請求項の何れか1項に記載の方法で
    あって、前記噴霧ステップにおいて、前記顆粒上に噴霧
    される前記液状抗パッキング組成物の前記所定の量が、
    前記顆粒の総重量の0.8〜4.5重量%の範囲にあることを
    特徴とする方法。
  6. 【請求項6】 前記請求項の何れか1項に記載の方法で
    あって、前記噴霧ステップにおいて、前記顆粒の総重量
    の0.1〜1重量%の範囲にある量の前記少なくとも一つの
    鹸化物が、前記液状抗パッキング組成物によって前記顆
    粒上に噴霧されることを特徴とする方法。
  7. 【請求項7】 前記請求項の何れか1項に記載の方法で
    あって、前記ポリマー材料の顆粒上に前記液状抗パッキ
    ング組成物を噴霧する前記ステップが、前記ポリマー材
    料を顆粒状に成形するステップと同時に行われることを
    特徴とする方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の方法であって、前記ポ
    リマー材料を顆粒状に成形する前記ステップが、前記ポ
    リマー材料を押出すための押出しヘッドに配置された切
    断装置によって行われ、前記液状抗パッキング組成物を
    噴霧することによって前記顆粒が冷却されるように、前
    記液状抗パッキング組成物が、前記切断装置の直ぐ下流
    において、前記押出しヘッドから前記顆粒が出てくる時
    の温度よりも低い温度で、前記顆粒上に噴霧されること
    を特徴とする方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の方法であって、前記ポ
    リマー材料の顆粒上に、前記液状抗パッキング組成物を
    噴霧する前記ステップの後に、前記顆粒を冷却するステ
    ップがさらに続くことを特徴とする方法。
  10. 【請求項10】 顆粒状ポリマー材料に抗パッキング特
    性を付与するための組成物であって、脂肪酸に少なくと
    も一つの鹸化剤を加えてなる少なくとも一つの鹸化物
    と、該少なくとも一つの鹸化物が均一に溶解された少な
    くとも一つの液体溶媒とを具備する液状組成物であるこ
    とを特徴とする組成物。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の組成物であって、
    前記少なくとも一つの脂肪酸が10を超える炭素原子を有
    する飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸であり、前記鹸化剤が
    塩基性の物質であることを特徴とする組成物。
  12. 【請求項12】 請求項10又は11に記載の組成物で
    あって、10を超える炭素原子を有する飽和脂肪酸及び/
    又は不飽和脂肪酸の混合物と前記少なくとも一つの鹸化
    剤の各鹸化物を具備し、該鹸化物が前記少なくとも一つ
    の液体溶媒中に所定の濃度になるように溶解されること
    を特徴とする組成物。
  13. 【請求項13】 請求項10〜12の何れか1項に記載
    の組成物であって、前記少なくとも一つの鹸化物が、10
    〜40重量%の範囲の濃度になるように水に溶解されるこ
    とを特徴とする組成物。
  14. 【請求項14】 請求項12又は13に記載の組成物で
    あって、前記脂肪酸の混合物が、ドデカン酸、テトラデ
    カン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸を含む群から
    選択される飽和脂肪酸を具備することを特徴とする組成
    物。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の組成物であって、
    前記脂肪酸の混合物が、少なくとも一つの脂肪酸、好ま
    しくはオクタデセン酸を含むことを特徴とする組成物。
  16. 【請求項16】 請求項12〜15に記載の何れか1項
    に記載の組成物であって、前記水溶液の全重量に対して
    約1〜約10重量%の鹸化剤、約1〜約15重量%のドデカン
    酸、約0.5〜約4重量%のテトラデカン酸、約0.1〜約1重
    量%のヘキサデカン酸、約0.7〜7重量%のオクタデカン
    酸、及び約1〜約10重量%の不飽和オクタデセン酸を具備
    する水溶液から得られることを特徴とする組成物。
  17. 【請求項17】 請求項10〜16の何れか1項に記載
    の組成物であって、前記少なくとも一つの鹸化剤が、水
    酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ホウ砂、一級、二
    級、又は三級有機アミン、少なくとも一つの水酸基を有
    するアミンを含む群から選択されることを特徴とする組
    成物。
  18. 【請求項18】 本明細書で実質的に記載されている顆
    粒状ポリマー材料の処理方法、及び前記顆粒に抗パッキ
    ング特性を与えるために該方法に使用するのに適した組
    成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0977890A (ja) * 1995-09-08 1997-03-25 Sekisui Chem Co Ltd 樹脂ペレットの表面処理方法
JPH1119927A (ja) * 1997-03-07 1999-01-26 Ciba Specialty Chem Holding Inc 粒質物の製造のための方法及び装置

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