JPH0977711A - α−フェニルエチルアルコールの製造方法 - Google Patents
α−フェニルエチルアルコールの製造方法Info
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- JPH0977711A JPH0977711A JP7236877A JP23687795A JPH0977711A JP H0977711 A JPH0977711 A JP H0977711A JP 7236877 A JP7236877 A JP 7236877A JP 23687795 A JP23687795 A JP 23687795A JP H0977711 A JPH0977711 A JP H0977711A
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- carbonate
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 アセトフェノンを水添することによりα−フ
ェニルエチルアルコールを製造する方法であって、アセ
トフェノンの水添活性が高く、かつ、エチルベンゼンの
副生を十分に低い水準に維持し、よって目的物であるα
−フェニルエチルアルコールの触媒当りの生産性が高い
という、工業的実施の観点から極めて優れたα−フェニ
ルエチルアルコールの製造方法を提供する。 【解決手段】 アセトフェノンを水添してα−フェニル
エチルアルコールを製造するにあたり、触媒として、ア
ルカリ土類金属の炭酸塩及びアルカリ金属の塩を添加し
た銅−酸化亜鉛系触媒を使用することを特徴とするα−
フェニルエチルアルコールの製造方法。
ェニルエチルアルコールを製造する方法であって、アセ
トフェノンの水添活性が高く、かつ、エチルベンゼンの
副生を十分に低い水準に維持し、よって目的物であるα
−フェニルエチルアルコールの触媒当りの生産性が高い
という、工業的実施の観点から極めて優れたα−フェニ
ルエチルアルコールの製造方法を提供する。 【解決手段】 アセトフェノンを水添してα−フェニル
エチルアルコールを製造するにあたり、触媒として、ア
ルカリ土類金属の炭酸塩及びアルカリ金属の塩を添加し
た銅−酸化亜鉛系触媒を使用することを特徴とするα−
フェニルエチルアルコールの製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、α−フェニルエチ
ルアルコールの製造方法に関するものである。更に詳し
くは、本発明は、アセトフェノンを水添してα−フェニ
ルエチルアルコールを製造する方法であって、アセトフ
ェノンの水添活性の高い触媒を用い、原料であるアセト
フェノンの水素化分解を起こしにくく、副生物のエチル
ベンゼン生成が少なく、よって目的物であるα−フェニ
ルエチルアルコールの触媒当りの生産性が高いという特
徴を有するα−フェニルエチルアルコールの製造方法に
関するものである。
ルアルコールの製造方法に関するものである。更に詳し
くは、本発明は、アセトフェノンを水添してα−フェニ
ルエチルアルコールを製造する方法であって、アセトフ
ェノンの水添活性の高い触媒を用い、原料であるアセト
フェノンの水素化分解を起こしにくく、副生物のエチル
ベンゼン生成が少なく、よって目的物であるα−フェニ
ルエチルアルコールの触媒当りの生産性が高いという特
徴を有するα−フェニルエチルアルコールの製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】α−フェニルエチルアルコールはスチレ
ンの原料として有用であり、アセトフェノンの水添によ
って得られることもよく知られている。ケトン類の水添
方法としては、たとえば、EP0604792号には、
アルミニウム、ナトリウムを含有する銅−酸化亜鉛触媒
を用いて、相当するアルコールへの選択率が高い水添方
法が記載されている。しかしながら、従来知られている
方法では、アセトフェノンの水添の際に副生するエチル
ベンゼンを低選択率に抑制しながら触媒活性を向上させ
ることが難しく、よって触媒が多量に必要であるという
問題点があった。
ンの原料として有用であり、アセトフェノンの水添によ
って得られることもよく知られている。ケトン類の水添
方法としては、たとえば、EP0604792号には、
アルミニウム、ナトリウムを含有する銅−酸化亜鉛触媒
を用いて、相当するアルコールへの選択率が高い水添方
法が記載されている。しかしながら、従来知られている
方法では、アセトフェノンの水添の際に副生するエチル
ベンゼンを低選択率に抑制しながら触媒活性を向上させ
ることが難しく、よって触媒が多量に必要であるという
問題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる状況に鑑み、本
発明が解決しようとする課題は、アセトフェノンを水添
することによりα−フェニルエチルアルコールを製造す
る方法であって、アセトフェノンの水添活性が高く、か
つ、エチルベンゼンの副生を十分に低い水準に維持し、
よって目的物であるα−フェニルエチルアルコールの触
媒当りの生産性が高いという、工業的実施の観点から極
めて優れたα−フェニルエチルアルコールの製造方法を
提供する点に存するものである。
発明が解決しようとする課題は、アセトフェノンを水添
することによりα−フェニルエチルアルコールを製造す
る方法であって、アセトフェノンの水添活性が高く、か
つ、エチルベンゼンの副生を十分に低い水準に維持し、
よって目的物であるα−フェニルエチルアルコールの触
媒当りの生産性が高いという、工業的実施の観点から極
めて優れたα−フェニルエチルアルコールの製造方法を
提供する点に存するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、アセ
トフェノンを水添してα−フェニルエチルアルコールを
製造するにあたり、触媒として、アルカリ土類金属の炭
酸塩及びアルカリ金属の塩を添加した銅−酸化亜鉛系触
媒を使用することを特徴とするα−フェニルエチルアル
コールの製造方法に係るものである。
トフェノンを水添してα−フェニルエチルアルコールを
製造するにあたり、触媒として、アルカリ土類金属の炭
酸塩及びアルカリ金属の塩を添加した銅−酸化亜鉛系触
媒を使用することを特徴とするα−フェニルエチルアル
コールの製造方法に係るものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる触媒
は、アルカリ土類金属の炭酸塩及びアルカリ金属の炭酸
塩を添加した銅−酸化亜鉛系触媒である。
は、アルカリ土類金属の炭酸塩及びアルカリ金属の炭酸
塩を添加した銅−酸化亜鉛系触媒である。
【0006】アルカリ金属の炭酸塩としては、たとえば
マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム
などの炭酸塩があげられる。好ましくはバリウム、スト
ロンチウムの炭酸塩である。アルカリ土類金属の炭酸塩
は、その一種を単独で用いてもよく、二種以上を併用し
てもよい。
マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム
などの炭酸塩があげられる。好ましくはバリウム、スト
ロンチウムの炭酸塩である。アルカリ土類金属の炭酸塩
は、その一種を単独で用いてもよく、二種以上を併用し
てもよい。
【0007】アルカリ金属の塩としては、たとえばリチ
ウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムな
どの炭酸塩、硝酸塩、水酸化物、炭酸水素塩などがあげ
られる。好ましくはナトリウムの炭酸塩、硝酸塩であ
る。アルカリ土類金属の塩は、その一種を単独で用いて
もよく、二種以上を併用してもよい。
ウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムな
どの炭酸塩、硝酸塩、水酸化物、炭酸水素塩などがあげ
られる。好ましくはナトリウムの炭酸塩、硝酸塩であ
る。アルカリ土類金属の塩は、その一種を単独で用いて
もよく、二種以上を併用してもよい。
【0008】本発明の銅−酸化亜鉛系触媒とは、少なく
とも銅及び酸化亜鉛を含有し、銅金属と酸化亜鉛の比率
が重量比で5/95〜95/5である触媒の意味であ
り、銅の他にクロム、マンガン、コバルト、ニッケル、
ルテニウム、鉄、ジルコニウムなどの化合物を、銅に対
して10重量%以下の範囲で含有することができる。
とも銅及び酸化亜鉛を含有し、銅金属と酸化亜鉛の比率
が重量比で5/95〜95/5である触媒の意味であ
り、銅の他にクロム、マンガン、コバルト、ニッケル、
ルテニウム、鉄、ジルコニウムなどの化合物を、銅に対
して10重量%以下の範囲で含有することができる。
【0009】本発明の触媒に含有されるアルカリ土類金
属の炭酸塩の合計量と銅金属及び酸化亜鉛の和との比率
は、重量比で通常0.1/99.99〜20/80であ
る。アルカリ土類金属の炭酸塩の合計量が過少であると
触媒の活性が低く、かつ水素化分解を抑制する効果が低
くなる場合があり、一方該合計量が過多な場合は触媒の
水添活性が低くなる場合がある。
属の炭酸塩の合計量と銅金属及び酸化亜鉛の和との比率
は、重量比で通常0.1/99.99〜20/80であ
る。アルカリ土類金属の炭酸塩の合計量が過少であると
触媒の活性が低く、かつ水素化分解を抑制する効果が低
くなる場合があり、一方該合計量が過多な場合は触媒の
水添活性が低くなる場合がある。
【0010】本発明の触媒に添加されるアルカリ金属の
塩の添加量と銅金属及び酸化亜鉛の和とのの比率は、重
量比で通常0.01/99.9〜20/80である。ア
ルカリ金属の塩の添加量が過少であると触媒の活性が低
く、かつ水素化分解を抑制する効果が低くなる場合があ
り、一方該添加量が過多な場合は触媒の水添活性が低く
なる場合がある。
塩の添加量と銅金属及び酸化亜鉛の和とのの比率は、重
量比で通常0.01/99.9〜20/80である。ア
ルカリ金属の塩の添加量が過少であると触媒の活性が低
く、かつ水素化分解を抑制する効果が低くなる場合があ
り、一方該添加量が過多な場合は触媒の水添活性が低く
なる場合がある。
【0011】本発明の触媒は、担体に担持させた形態で
使用してもよく、あるいは担体を用いない形態で使用し
てもよい。担体を用いる場合の担体成分としては、ケイ
ソウ土、シリカ、アルミナ、チタニアなどの金属酸化
物、金属複合酸化物などがあげられる。中でもシリカ、
ケイソウ土が好ましく用いられる。
使用してもよく、あるいは担体を用いない形態で使用し
てもよい。担体を用いる場合の担体成分としては、ケイ
ソウ土、シリカ、アルミナ、チタニアなどの金属酸化
物、金属複合酸化物などがあげられる。中でもシリカ、
ケイソウ土が好ましく用いられる。
【0012】本発明の触媒は、たとえば沈澱混合法、含
浸担持法などにより製造し得るが、好ましくは沈澱混合
法である。以下、触媒の代表的な製造法について説明す
る。
浸担持法などにより製造し得るが、好ましくは沈澱混合
法である。以下、触媒の代表的な製造法について説明す
る。
【0013】沈澱混合法としては、たとえば銅塩と亜鉛
塩及びアルカリ土類金属の塩を溶解せしめた溶液を調製
し、次いでアルカリ金属の炭酸塩、炭酸アンモニウムな
どのアルカリの溶液を加えて、共沈物を生成せしめ、こ
れを濾過、洗浄し、次いでアルカリ金属塩の溶液と混合
処理した後、溶媒を蒸発せしめ乾燥、焼成、水素還元す
ることにより製造する方法があげられる。ここで、アル
カリの溶液がアルカリ金属塩の溶液である場合は、濾過
後の洗浄などを調節することによりアルカリ金属化合物
を残存せしめ、これを乾燥、焼成、水素還元することに
より製造することもできる。上記の銅塩及び亜鉛塩とし
ては、たとえば硝酸塩、硫酸塩、ハロゲン化物、有機酸
塩などの水溶性塩があげられる。なお、アルカリ土類金
属の塩としては、アルカリ土類金属の硝酸塩、塩化物な
どがあげられる。また、アルカリとしては、たとえばア
ルカリ金属の炭酸塩、炭酸水素塩、炭酸アンモニウムな
どがあげられる。アルカリ金属の塩としては、アルカリ
金属の炭酸塩、硝酸塩などがあげられる。ここでアルカ
リ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ル
ビジウム、セシウムなどがあげられる。これらのアルカ
リは、水溶液、メタノールなどの有機溶媒の溶液または
これらの混合溶液として通常使用される。沈澱を生成せ
しめる温度は、通常室温〜100℃の範囲である。また
沈澱担持したものの焼成は、窒素気流あるいは空気気
流、300〜500℃下、30分〜5時間程度が通常で
あり、水素還元は、100〜500℃下、30分〜20
時間程度が通常である。本発明に使用される触媒は、触
媒成形時に使用するグラファイトなどの滑剤も使用し得
る。また、本発明に使用される触媒には、バインダーを
使用することもできる。バインダーとしては有機バイン
ダー、無機バインダーがあげられるが、無機バインダー
としてはシリカゲルなどがあげられる。
塩及びアルカリ土類金属の塩を溶解せしめた溶液を調製
し、次いでアルカリ金属の炭酸塩、炭酸アンモニウムな
どのアルカリの溶液を加えて、共沈物を生成せしめ、こ
れを濾過、洗浄し、次いでアルカリ金属塩の溶液と混合
処理した後、溶媒を蒸発せしめ乾燥、焼成、水素還元す
ることにより製造する方法があげられる。ここで、アル
カリの溶液がアルカリ金属塩の溶液である場合は、濾過
後の洗浄などを調節することによりアルカリ金属化合物
を残存せしめ、これを乾燥、焼成、水素還元することに
より製造することもできる。上記の銅塩及び亜鉛塩とし
ては、たとえば硝酸塩、硫酸塩、ハロゲン化物、有機酸
塩などの水溶性塩があげられる。なお、アルカリ土類金
属の塩としては、アルカリ土類金属の硝酸塩、塩化物な
どがあげられる。また、アルカリとしては、たとえばア
ルカリ金属の炭酸塩、炭酸水素塩、炭酸アンモニウムな
どがあげられる。アルカリ金属の塩としては、アルカリ
金属の炭酸塩、硝酸塩などがあげられる。ここでアルカ
リ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ル
ビジウム、セシウムなどがあげられる。これらのアルカ
リは、水溶液、メタノールなどの有機溶媒の溶液または
これらの混合溶液として通常使用される。沈澱を生成せ
しめる温度は、通常室温〜100℃の範囲である。また
沈澱担持したものの焼成は、窒素気流あるいは空気気
流、300〜500℃下、30分〜5時間程度が通常で
あり、水素還元は、100〜500℃下、30分〜20
時間程度が通常である。本発明に使用される触媒は、触
媒成形時に使用するグラファイトなどの滑剤も使用し得
る。また、本発明に使用される触媒には、バインダーを
使用することもできる。バインダーとしては有機バイン
ダー、無機バインダーがあげられるが、無機バインダー
としてはシリカゲルなどがあげられる。
【0014】本発明は、上記のとおりの特定の銅−酸化
亜鉛系触媒を用いて、アセトフェノンを水添して、α−
フェニルエチルアルコールを製造するものである。アセ
トフェノンは、他の化合物を含んでいる場合でも、また
他の化合物に含まれている場合でもよく、その含有され
ている状態に制限されるものではない。
亜鉛系触媒を用いて、アセトフェノンを水添して、α−
フェニルエチルアルコールを製造するものである。アセ
トフェノンは、他の化合物を含んでいる場合でも、また
他の化合物に含まれている場合でもよく、その含有され
ている状態に制限されるものではない。
【0015】アセトフェノンを水添するにあたり、反応
方式は、バッチ方式、流通方式いずれも採用し得る。流
通方式を採用する場合は、通常、固定床液相流通方式が
採用され、アップフロー式、ダウンフロー式いずれでも
実施し得る。
方式は、バッチ方式、流通方式いずれも採用し得る。流
通方式を採用する場合は、通常、固定床液相流通方式が
採用され、アップフロー式、ダウンフロー式いずれでも
実施し得る。
【0016】反応温度は、通常0〜200℃、好ましく
は100〜200℃である。反応圧力は、通常、5〜1
00気圧程度である。
は100〜200℃である。反応圧力は、通常、5〜1
00気圧程度である。
【0017】触媒の使用量は、バッチ式の場合は、被還
元物に対して、通常0.01〜0.5重量倍であり、反
応時間は通常30分〜10時間程度である。また流通式
の場合の被還元物溶液の供給速度は、LHSVで通常
0.05〜40h-1程度、好ましくは0.1〜30h-1
程度である。反応は、溶媒の共存下でも実施し得る。か
かる溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノ
ール、エチレングリコール、エチレングリコールモノメ
チルエーテル、α−フェニルエチルアルコールなどのア
ルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテルなど
のエーテル類、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、エチル
ベンゼンなどの炭化水素類、これらの混合溶媒などがあ
げられる。溶媒を使用する場合の使用量は、被還元物に
対して、通常0.5〜10重量倍である。
元物に対して、通常0.01〜0.5重量倍であり、反
応時間は通常30分〜10時間程度である。また流通式
の場合の被還元物溶液の供給速度は、LHSVで通常
0.05〜40h-1程度、好ましくは0.1〜30h-1
程度である。反応は、溶媒の共存下でも実施し得る。か
かる溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノ
ール、エチレングリコール、エチレングリコールモノメ
チルエーテル、α−フェニルエチルアルコールなどのア
ルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテルなど
のエーテル類、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、エチル
ベンゼンなどの炭化水素類、これらの混合溶媒などがあ
げられる。溶媒を使用する場合の使用量は、被還元物に
対して、通常0.5〜10重量倍である。
【0018】使用する水素量は、バッチ方式の場合は、
反応圧に規制され通常300気圧以下であり、流通方式
の場合は、被還元物に対して、理論量の1〜30モル倍
供給するのが通常である。
反応圧に規制され通常300気圧以下であり、流通方式
の場合は、被還元物に対して、理論量の1〜30モル倍
供給するのが通常である。
【0019】
【実施例】以下、実施例に基づいて、本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるもので
はない。
に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるもので
はない。
【0020】触媒調製例1 水300mlに硝酸銅3水和物10.9g、硝酸亜鉛6
水和物13.4g及び硝酸バリウム2.6gを溶解した
液を加え25℃にした。次いで、攪拌下、これに炭酸ナ
トリウム11.3gと水60mlからなる液を1時間か
けて滴下した後、同温度で2時間攪拌を続けた。生成し
た沈澱を濾別した後、400mlの25℃の温水で3回
洗浄した。60℃で乾燥、粉砕することにより、淡青色
固体を得た。このもの10.0gを空気中、370℃で
5時間加熱後、室温まで冷却して8.6gの黒色固体を
得た。次いで、これを1.0g分取し水素気流下、、1
80℃で3時間加熱することにより、銅−酸化亜鉛系触
媒Aを得た。該触媒のアルカリ金属炭酸塩、アルカリ土
類金属炭酸塩、酸化亜鉛と銅金属の比率(重量比)は、
0.4/10.1/50.8/38.7であった。
水和物13.4g及び硝酸バリウム2.6gを溶解した
液を加え25℃にした。次いで、攪拌下、これに炭酸ナ
トリウム11.3gと水60mlからなる液を1時間か
けて滴下した後、同温度で2時間攪拌を続けた。生成し
た沈澱を濾別した後、400mlの25℃の温水で3回
洗浄した。60℃で乾燥、粉砕することにより、淡青色
固体を得た。このもの10.0gを空気中、370℃で
5時間加熱後、室温まで冷却して8.6gの黒色固体を
得た。次いで、これを1.0g分取し水素気流下、、1
80℃で3時間加熱することにより、銅−酸化亜鉛系触
媒Aを得た。該触媒のアルカリ金属炭酸塩、アルカリ土
類金属炭酸塩、酸化亜鉛と銅金属の比率(重量比)は、
0.4/10.1/50.8/38.7であった。
【0021】触媒調製例2 触媒調製例1において、硝酸バリウムの代わりに硝酸ス
トロンチウム2.1gを用いたこと以外は触媒調製例1
に準拠して実施することにより、銅−酸化亜鉛系触媒B
を得た。該触媒のアルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金
属の炭酸塩、酸化亜鉛と銅金属の比率(重量比)は、
0.1/5.7/52.6/41.6である。
トロンチウム2.1gを用いたこと以外は触媒調製例1
に準拠して実施することにより、銅−酸化亜鉛系触媒B
を得た。該触媒のアルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金
属の炭酸塩、酸化亜鉛と銅金属の比率(重量比)は、
0.1/5.7/52.6/41.6である。
【0022】触媒調製例3 水40mlに硝酸アルミニウム9水和物12.5gを溶
解させ、70℃に昇温した後、これに水74mlと水酸
化ナトリウム7.9gからなる溶液を加え、95℃まで
昇温して懸濁させた。この懸濁液に水135mlに硝酸
銅3水和物30.4g、硝酸亜鉛6水和物23.8gを
溶解させた溶液を95℃で加えた溶液を水244mlと
炭酸ナトリウム31.7gからなる溶液に95℃で滴下
した。滴下後、液のpHを7.5〜8.0に調製し、沈
澱を濾別した。濾別した沈澱を80℃の水1000ml
で洗浄した後、100℃で乾燥、粉砕することによって
淡青色固体を得た。これを空気中、430℃で3時間加
熱後、室温まで冷却、次いで水素気流下160℃で3時
間加熱することにより、銅−酸化亜鉛−アルミニウム系
触媒Cを得た。
解させ、70℃に昇温した後、これに水74mlと水酸
化ナトリウム7.9gからなる溶液を加え、95℃まで
昇温して懸濁させた。この懸濁液に水135mlに硝酸
銅3水和物30.4g、硝酸亜鉛6水和物23.8gを
溶解させた溶液を95℃で加えた溶液を水244mlと
炭酸ナトリウム31.7gからなる溶液に95℃で滴下
した。滴下後、液のpHを7.5〜8.0に調製し、沈
澱を濾別した。濾別した沈澱を80℃の水1000ml
で洗浄した後、100℃で乾燥、粉砕することによって
淡青色固体を得た。これを空気中、430℃で3時間加
熱後、室温まで冷却、次いで水素気流下160℃で3時
間加熱することにより、銅−酸化亜鉛−アルミニウム系
触媒Cを得た。
【0023】実施例1 あらかじめ水素で還元した銅−酸化亜鉛系触媒A0.3
gを磁気攪拌器付ステンレスオートクレーブ150ml
に窒素中で入れ、ふたをした。次いで、アセトフェノン
50.0gを入れ、水素を10kg/cm2 で供給し
た。アセトフェノンには0.2%の不純物が含まれてい
た。オートクレーブをオイルバスにつけ、1150r.
p.mで攪拌しながら加熱し反応を行った。オイルバス
の温度は180℃であった。(水素供給開始46分後、
反応を終了し冷却した)。反応終了後、オートクレーブ
を開け、サンプリングを行いガスクロマトグラフィーで
分析した。反応液中のアセトフェノンは24.6wt%
であり、α−フェニルエチルアルコールは75.0wt
%であり、エチルベンゼンは1.1wt%であった。ま
た、アセトフェノンの転化率は75.0%であり、α−
フェニルエチルアルコール選択率は97.6%であり、
エチルベンゼン選択率は1.8%であった。触媒1.0
gの単位時間あたりのアセトフェノン水添活性は、1.
36mol/g・時であった。
gを磁気攪拌器付ステンレスオートクレーブ150ml
に窒素中で入れ、ふたをした。次いで、アセトフェノン
50.0gを入れ、水素を10kg/cm2 で供給し
た。アセトフェノンには0.2%の不純物が含まれてい
た。オートクレーブをオイルバスにつけ、1150r.
p.mで攪拌しながら加熱し反応を行った。オイルバス
の温度は180℃であった。(水素供給開始46分後、
反応を終了し冷却した)。反応終了後、オートクレーブ
を開け、サンプリングを行いガスクロマトグラフィーで
分析した。反応液中のアセトフェノンは24.6wt%
であり、α−フェニルエチルアルコールは75.0wt
%であり、エチルベンゼンは1.1wt%であった。ま
た、アセトフェノンの転化率は75.0%であり、α−
フェニルエチルアルコール選択率は97.6%であり、
エチルベンゼン選択率は1.8%であった。触媒1.0
gの単位時間あたりのアセトフェノン水添活性は、1.
36mol/g・時であった。
【0024】実施例2 実施例1において、触媒Aの代りに触媒Bを使用し、水
素供給開始37分後に反応を終了したこと以外は実施例
1に準拠して実施した。反応液中のアセトフェノンは2
4.2wt%であり、α−フェニルエチルアルコールは
73.8wt%であり、エチルベンゼンは1.7wt%
であった。また、アセトフェノンの転化率は75.4%
であり、α−フェニルエチルアルコール選択率97.2
%であり、エチルベンゼン選択率は2.5%であった。
触媒1.0gの単位時間あたりのアセトフェノン水添活
性は、1.70mol/g・時であった。
素供給開始37分後に反応を終了したこと以外は実施例
1に準拠して実施した。反応液中のアセトフェノンは2
4.2wt%であり、α−フェニルエチルアルコールは
73.8wt%であり、エチルベンゼンは1.7wt%
であった。また、アセトフェノンの転化率は75.4%
であり、α−フェニルエチルアルコール選択率97.2
%であり、エチルベンゼン選択率は2.5%であった。
触媒1.0gの単位時間あたりのアセトフェノン水添活
性は、1.70mol/g・時であった。
【0025】比較例1 実施例1において、触媒Aの代りに触媒Cを使用し、水
素供給開始83分後に反応を終了したこと以外は実施例
1に準拠して実施した。反応液中のアセトフェノンは2
8.2wt%であり、α−フェニルエチルアルコールは
70.1wt%であり、エチルベンゼンは1.2wt%
であった。また、アセトフェノンの転化率は71.4%
であり、α−フェニルエチルアルコール選択率97.6
%であり、エチルベンゼン選択率は1.9%であった。
触媒1.0gの単位時間あたりのアセトフェノン水添活
性は、0.72mol/g・時であった。
素供給開始83分後に反応を終了したこと以外は実施例
1に準拠して実施した。反応液中のアセトフェノンは2
8.2wt%であり、α−フェニルエチルアルコールは
70.1wt%であり、エチルベンゼンは1.2wt%
であった。また、アセトフェノンの転化率は71.4%
であり、α−フェニルエチルアルコール選択率97.6
%であり、エチルベンゼン選択率は1.9%であった。
触媒1.0gの単位時間あたりのアセトフェノン水添活
性は、0.72mol/g・時であった。
【0026】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明により、ア
セトフェノンを水添することによりα−フェニルエチル
アルコールを製造する方法であって、アセトフェノンの
水添活性が高く、かつ、エチルベンゼンの副生を十分に
低い水準に維持し、よって目的物であるα−フェニルエ
チルアルコールの触媒当りの生産性が高いという、工業
的実施の観点から極めて優れたα−フェニルエチルアル
コールの製造方法を提供することができた。
セトフェノンを水添することによりα−フェニルエチル
アルコールを製造する方法であって、アセトフェノンの
水添活性が高く、かつ、エチルベンゼンの副生を十分に
低い水準に維持し、よって目的物であるα−フェニルエ
チルアルコールの触媒当りの生産性が高いという、工業
的実施の観点から極めて優れたα−フェニルエチルアル
コールの製造方法を提供することができた。
Claims (1)
- 【請求項1】 アセトフェノンを水添してα−フェニル
エチルアルコールを製造するにあたり、触媒として、ア
ルカリ土類金属の炭酸塩及びアルカリ金属の塩を添加し
た銅−酸化亜鉛系触媒を使用することを特徴とするα−
フェニルエチルアルコールの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07236877A JP3132359B2 (ja) | 1995-09-14 | 1995-09-14 | α−フェニルエチルアルコールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07236877A JP3132359B2 (ja) | 1995-09-14 | 1995-09-14 | α−フェニルエチルアルコールの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0977711A true JPH0977711A (ja) | 1997-03-25 |
JP3132359B2 JP3132359B2 (ja) | 2001-02-05 |
Family
ID=17007121
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07236877A Expired - Fee Related JP3132359B2 (ja) | 1995-09-14 | 1995-09-14 | α−フェニルエチルアルコールの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3132359B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104230634A (zh) * | 2013-06-17 | 2014-12-24 | 中国石油化工股份有限公司 | 苯乙酮加氢制备乙苯的方法 |
DE10236918B4 (de) * | 2002-08-12 | 2016-01-21 | Symrise Ag | Verfahren zur Herstellung von Alkylphenylcarbinolen |
CN108043414A (zh) * | 2017-12-06 | 2018-05-18 | 万华化学集团股份有限公司 | 苯乙酮加氢制备α-苯乙醇的催化剂、制备方法及应用 |
-
1995
- 1995-09-14 JP JP07236877A patent/JP3132359B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10236918B4 (de) * | 2002-08-12 | 2016-01-21 | Symrise Ag | Verfahren zur Herstellung von Alkylphenylcarbinolen |
CN104230634A (zh) * | 2013-06-17 | 2014-12-24 | 中国石油化工股份有限公司 | 苯乙酮加氢制备乙苯的方法 |
CN108043414A (zh) * | 2017-12-06 | 2018-05-18 | 万华化学集团股份有限公司 | 苯乙酮加氢制备α-苯乙醇的催化剂、制备方法及应用 |
CN108043414B (zh) * | 2017-12-06 | 2019-07-30 | 万华化学集团股份有限公司 | 苯乙酮加氢制备α-苯乙醇的催化剂、制备方法及应用 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3132359B2 (ja) | 2001-02-05 |
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