JPH10109949A - α−フェニルエチルアルコールの製造方法 - Google Patents
α−フェニルエチルアルコールの製造方法Info
- Publication number
- JPH10109949A JPH10109949A JP8264404A JP26440496A JPH10109949A JP H10109949 A JPH10109949 A JP H10109949A JP 8264404 A JP8264404 A JP 8264404A JP 26440496 A JP26440496 A JP 26440496A JP H10109949 A JPH10109949 A JP H10109949A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- catalyst
- alkali metal
- copper
- acetophenone
- phenylethyl alcohol
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 アセトフェノンを水添してα−フェニルエチ
ルアルコールを製造する方法であって、多量の酸化クロ
ムを含有しない、より安全で活性の高い触媒を用い、原
料であるアセトフェノンの水素化分解を起こしにくく、
副生物のエチルベンゼン生成が少なく、よって目的物で
あるα−フェニルエチルアルコールへの選択率が高いと
いう特徴を有するα−フェニルエチルアルコールの製造
方法を提供する。 【解決手段】 アセトフェノンを水添してα−フェニル
エチルアルコールを製造するにあたり、触媒として、ア
ルカリ金属化合物及びニッケルを含有する銅系触媒を使
用することを特徴とするα−フェニルエチルアルコール
の製造方法。
ルアルコールを製造する方法であって、多量の酸化クロ
ムを含有しない、より安全で活性の高い触媒を用い、原
料であるアセトフェノンの水素化分解を起こしにくく、
副生物のエチルベンゼン生成が少なく、よって目的物で
あるα−フェニルエチルアルコールへの選択率が高いと
いう特徴を有するα−フェニルエチルアルコールの製造
方法を提供する。 【解決手段】 アセトフェノンを水添してα−フェニル
エチルアルコールを製造するにあたり、触媒として、ア
ルカリ金属化合物及びニッケルを含有する銅系触媒を使
用することを特徴とするα−フェニルエチルアルコール
の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、α−フェニルエチ
ルアルコールの製造方法に関するものである。更に詳し
くは、本発明は、アセトフェノンを水添してα−フェニ
ルエチルアルコールを製造する方法であって、多量の酸
化クロムを含有しない、より安全で活性の高い触媒を用
い、原料であるアセトフェノンの水素化分解を起こしに
くく、副生物のエチルベンゼン生成が少なく、よって目
的物であるα−フェニルエチルアルコールへの選択率が
高いという特徴を有するα−フェニルエチルアルコール
の製造方法に関するものである。
ルアルコールの製造方法に関するものである。更に詳し
くは、本発明は、アセトフェノンを水添してα−フェニ
ルエチルアルコールを製造する方法であって、多量の酸
化クロムを含有しない、より安全で活性の高い触媒を用
い、原料であるアセトフェノンの水素化分解を起こしに
くく、副生物のエチルベンゼン生成が少なく、よって目
的物であるα−フェニルエチルアルコールへの選択率が
高いという特徴を有するα−フェニルエチルアルコール
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】α−フェニルエチルアルコールはスチレ
ンの原料として有用であり、アセトフェノンの水添によ
って得られることもよく知られている。例えば、特公昭
59−27216号公報には、バリウム、亜鉛、マグネ
シウムを含有する銅−クロマイト触媒を用いてアセトフ
ェノンを水添する方法が記載されている。しかしなが
ら、従来知られている方法では、水添触媒に多量の酸化
クロムが含まれており、取扱い時の安全衛生上の問題が
あり、また触媒の活性も低く、更に副生するエチルベン
ゼンの量が多く、α−フェニルエチルアルコールの収率
が低下するという問題点があった。
ンの原料として有用であり、アセトフェノンの水添によ
って得られることもよく知られている。例えば、特公昭
59−27216号公報には、バリウム、亜鉛、マグネ
シウムを含有する銅−クロマイト触媒を用いてアセトフ
ェノンを水添する方法が記載されている。しかしなが
ら、従来知られている方法では、水添触媒に多量の酸化
クロムが含まれており、取扱い時の安全衛生上の問題が
あり、また触媒の活性も低く、更に副生するエチルベン
ゼンの量が多く、α−フェニルエチルアルコールの収率
が低下するという問題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる状況の下、本発
明が解決しようとする課題は、アセトフェノンを水添し
てα−フェニルエチルアルコールを製造する方法であっ
て、多量の酸化クロムを含有しない、より安全で活性の
高い触媒を用い、原料であるアセトフェノンの水素化分
解を起こしにくく、副生物のエチルベンゼン生成が少な
く、よって目的物であるα−フェニルエチルアルコール
への選択率が高いという特徴を有するα−フェニルエチ
ルアルコールの製造方法を提供する点に存するものであ
る。
明が解決しようとする課題は、アセトフェノンを水添し
てα−フェニルエチルアルコールを製造する方法であっ
て、多量の酸化クロムを含有しない、より安全で活性の
高い触媒を用い、原料であるアセトフェノンの水素化分
解を起こしにくく、副生物のエチルベンゼン生成が少な
く、よって目的物であるα−フェニルエチルアルコール
への選択率が高いという特徴を有するα−フェニルエチ
ルアルコールの製造方法を提供する点に存するものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、アセ
トフェノンを水添してα−フェニルエチルアルコールを
製造するにあたり、触媒として、アルカリ金属化合物及
びニッケルを含有する銅系触媒を使用することを特徴と
するα−フェニルエチルアルコールの製造方法に係るも
のである。
トフェノンを水添してα−フェニルエチルアルコールを
製造するにあたり、触媒として、アルカリ金属化合物及
びニッケルを含有する銅系触媒を使用することを特徴と
するα−フェニルエチルアルコールの製造方法に係るも
のである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる触媒
は、アルカリ金属化合物及びニッケルを含有する銅系触
媒である。
は、アルカリ金属化合物及びニッケルを含有する銅系触
媒である。
【0006】アルカリ金属化合物としてはアルカリ金属
の炭酸塩、硝酸塩、水酸化物、炭酸水素塩などがあげら
れる。ここでアルカリ金属としては、リチウム、ナトリ
ウム、カリウム、ルビジウム、セシウムなどがあげられ
る。好ましくは、ナトリウムまたはカリウムの炭酸塩、
硝酸塩、炭酸水素塩である。さらに好ましくは、ナトリ
ウムまたはカリウムの炭酸塩又は硝酸塩である。本発明
においては、アルカリ金属化合物のうちの一種を単独で
用いてもよく、その二種以上を併用してもよい。
の炭酸塩、硝酸塩、水酸化物、炭酸水素塩などがあげら
れる。ここでアルカリ金属としては、リチウム、ナトリ
ウム、カリウム、ルビジウム、セシウムなどがあげられ
る。好ましくは、ナトリウムまたはカリウムの炭酸塩、
硝酸塩、炭酸水素塩である。さらに好ましくは、ナトリ
ウムまたはカリウムの炭酸塩又は硝酸塩である。本発明
においては、アルカリ金属化合物のうちの一種を単独で
用いてもよく、その二種以上を併用してもよい。
【0007】本発明の銅系触媒とは、少なくとも銅を含
有する触媒の意味であり、銅の他にクロム、マンガン、
アルミニウム、コバルト、亜鉛、ルテニウム、鉄、ジル
コニウムなどの化合物を、銅に対して10重量%以下の
範囲で含有することができる。
有する触媒の意味であり、銅の他にクロム、マンガン、
アルミニウム、コバルト、亜鉛、ルテニウム、鉄、ジル
コニウムなどの化合物を、銅に対して10重量%以下の
範囲で含有することができる。
【0008】本発明の触媒に含有されるアルカリ金属化
合物の含有比率は、還元前の触媒重量に対してアルカリ
金属換算で0.01〜10重量%、好ましくは0.01
〜5重量%である。この範囲でアルカリ金属化合物を含
有させることにより、触媒の活性を増加させ、水素化分
解を抑制することができる。
合物の含有比率は、還元前の触媒重量に対してアルカリ
金属換算で0.01〜10重量%、好ましくは0.01
〜5重量%である。この範囲でアルカリ金属化合物を含
有させることにより、触媒の活性を増加させ、水素化分
解を抑制することができる。
【0009】また、本発明の触媒に含有されるニッケル
と銅の比率は、モル比で0.1/99.9〜10/9
0、好ましくは0.5/99.5〜5/95である。ニ
ッケルは水添活性を増加させる効果があるが、多量に加
えると水素化分解が促進される。
と銅の比率は、モル比で0.1/99.9〜10/9
0、好ましくは0.5/99.5〜5/95である。ニ
ッケルは水添活性を増加させる効果があるが、多量に加
えると水素化分解が促進される。
【0010】本発明の触媒は、担体に担持させた形態で
使用してもよく、あるいは担体を用いない形態で使用し
てもよい。
使用してもよく、あるいは担体を用いない形態で使用し
てもよい。
【0011】担体を用いる場合の担体成分としては、シ
リカ、アルミナ、チタニア、ケイソウ土などの金属酸化
物、金属複合酸化物などがあげられる。中でもシリカ、
ケイソウ土が好ましく用いられる。担体を用いる場合、
銅金属と担体との重量比は、通常20/80〜90/1
0である。
リカ、アルミナ、チタニア、ケイソウ土などの金属酸化
物、金属複合酸化物などがあげられる。中でもシリカ、
ケイソウ土が好ましく用いられる。担体を用いる場合、
銅金属と担体との重量比は、通常20/80〜90/1
0である。
【0012】本発明の触媒は、たとえば共沈法、沈澱
法、混合法などにより製造し得るが、好ましくは共沈法
である。以下、触媒の代表例として、アルカリ金属化合
物及びニッケルを含有する銅系シリカ担持触媒の製造法
について説明する。
法、混合法などにより製造し得るが、好ましくは共沈法
である。以下、触媒の代表例として、アルカリ金属化合
物及びニッケルを含有する銅系シリカ担持触媒の製造法
について説明する。
【0013】共沈法としては、たとえば銅塩とニッケル
塩の混合溶液にアルカリ金属の炭酸塩、炭酸アンモニウ
ムなどのアルカリの溶液を加えて、共沈物を生成せし
め、これを濾過、洗浄した後、シリカ担体と混合し、乾
燥、焼成、水素還元することにより製造する方法があげ
られる。アルカリ金属化合物は、たとえば焼成後の触媒
にアルカリ金属化合物の水溶液を混合した後、乾燥する
ことなどで加えることができる。ここでアルカリの溶液
がアルカリ金属化合物の溶液である場合は、濾過後の洗
浄などを調節することによりアルカリ金属化合物を残存
せしめ、これを乾燥、焼成、水素還元することにより製
造することもできる。上記の銅塩及びニッケル塩として
は、たとえば硝酸塩、硫酸塩、ハロゲン化物、有機酸塩
などがあげられる。またアルカリとしては、たとえばア
ルカリ金属の炭酸塩、水酸化物、炭酸水素塩、炭酸アン
モニウムなどがあげられる。アルカリ金属化合物として
はアルカリ金属の炭酸塩、硝酸塩、水酸化物、炭酸水素
塩、有機酸塩などがあげられる。ここで、アルカリ金属
としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウ
ム、セシウムなどがあげられる。これらのアルカリ、ア
ルカリ金属化合物は、水溶液、メタノールなどの有機溶
媒の溶液またはこれらの混合溶液として通常使用され
る。沈澱を生成せしめる温度は通常室温〜100℃の範
囲である。また焼成は、空気中、300〜500℃下、
30分〜10時間程度が通常であり、水素還元は、10
0〜500℃下、30分〜20時間程度が通常である。
塩の混合溶液にアルカリ金属の炭酸塩、炭酸アンモニウ
ムなどのアルカリの溶液を加えて、共沈物を生成せし
め、これを濾過、洗浄した後、シリカ担体と混合し、乾
燥、焼成、水素還元することにより製造する方法があげ
られる。アルカリ金属化合物は、たとえば焼成後の触媒
にアルカリ金属化合物の水溶液を混合した後、乾燥する
ことなどで加えることができる。ここでアルカリの溶液
がアルカリ金属化合物の溶液である場合は、濾過後の洗
浄などを調節することによりアルカリ金属化合物を残存
せしめ、これを乾燥、焼成、水素還元することにより製
造することもできる。上記の銅塩及びニッケル塩として
は、たとえば硝酸塩、硫酸塩、ハロゲン化物、有機酸塩
などがあげられる。またアルカリとしては、たとえばア
ルカリ金属の炭酸塩、水酸化物、炭酸水素塩、炭酸アン
モニウムなどがあげられる。アルカリ金属化合物として
はアルカリ金属の炭酸塩、硝酸塩、水酸化物、炭酸水素
塩、有機酸塩などがあげられる。ここで、アルカリ金属
としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウ
ム、セシウムなどがあげられる。これらのアルカリ、ア
ルカリ金属化合物は、水溶液、メタノールなどの有機溶
媒の溶液またはこれらの混合溶液として通常使用され
る。沈澱を生成せしめる温度は通常室温〜100℃の範
囲である。また焼成は、空気中、300〜500℃下、
30分〜10時間程度が通常であり、水素還元は、10
0〜500℃下、30分〜20時間程度が通常である。
【0014】沈澱法としては、たとえば、銅塩及びニッ
ケル塩を溶解せしめた溶液に、シリカ担体を懸濁させ、
次いでアルカリの溶液を加えて、銅及びニッケルをシリ
カ担体に沈澱担持せしめた後、濾過、洗浄、乾燥、焼
成、水素還元することにより製造する方法があげられ
る。アルカリ金属化合物は、たとえば焼成後の触媒にア
ルカリ金属化合物の水溶液を混合した後、乾燥すること
などで加えることができる。ここでアルカリの溶液がア
ルカリ金属化合物の溶液である場合は、濾過後の洗浄な
どを調節することによりアルカリ金属化合物を残存せし
め、これを乾燥、焼成、水素還元することにより製造す
ることもできる。銅塩及びニッケル塩としては、前記と
同様の塩、錯化合物があげられる。またアルカリ、アル
カリ金属化合物などは前記と同様のものがあげられる。
沈澱を生成せしめる条件、焼成、水素還元などの条件
は、通常前記方法と同じである。
ケル塩を溶解せしめた溶液に、シリカ担体を懸濁させ、
次いでアルカリの溶液を加えて、銅及びニッケルをシリ
カ担体に沈澱担持せしめた後、濾過、洗浄、乾燥、焼
成、水素還元することにより製造する方法があげられ
る。アルカリ金属化合物は、たとえば焼成後の触媒にア
ルカリ金属化合物の水溶液を混合した後、乾燥すること
などで加えることができる。ここでアルカリの溶液がア
ルカリ金属化合物の溶液である場合は、濾過後の洗浄な
どを調節することによりアルカリ金属化合物を残存せし
め、これを乾燥、焼成、水素還元することにより製造す
ることもできる。銅塩及びニッケル塩としては、前記と
同様の塩、錯化合物があげられる。またアルカリ、アル
カリ金属化合物などは前記と同様のものがあげられる。
沈澱を生成せしめる条件、焼成、水素還元などの条件
は、通常前記方法と同じである。
【0015】混合法としてはたとえば銅塩の溶液にアル
カリの溶液を加えて沈澱を生成せしめ、次いでこれに塩
基性炭酸ニッケル及びシリカ担体を加えて混合した後、
濾過、洗浄、乾燥、焼成、水素還元することにより製造
する方法があげられる。アルカリ金属化合物は、たとえ
ば焼成後の触媒にアルカリ金属化合物の水溶液を混合し
た後、乾燥することなどで加えることができる。ここで
アルカリの溶液がアルカリ金属化合物の溶液である場合
は、濾過後の洗浄などを調節することによりアルカリ金
属化合物を残存せしめ、これを乾燥、焼成、水素還元す
ることにより製造することもできる。銅塩及びニッケル
塩としては、前記と同様の塩、錯化合物があげられる。
また、ニッケルとしては金属粉末も使用できる。また、
アルカリ、アルカリ金属化合物などは前記と同様のもの
があげられる。沈澱を生成せしめる条件、焼成、水素還
元などの条件は、通常前記方法と同じである。
カリの溶液を加えて沈澱を生成せしめ、次いでこれに塩
基性炭酸ニッケル及びシリカ担体を加えて混合した後、
濾過、洗浄、乾燥、焼成、水素還元することにより製造
する方法があげられる。アルカリ金属化合物は、たとえ
ば焼成後の触媒にアルカリ金属化合物の水溶液を混合し
た後、乾燥することなどで加えることができる。ここで
アルカリの溶液がアルカリ金属化合物の溶液である場合
は、濾過後の洗浄などを調節することによりアルカリ金
属化合物を残存せしめ、これを乾燥、焼成、水素還元す
ることにより製造することもできる。銅塩及びニッケル
塩としては、前記と同様の塩、錯化合物があげられる。
また、ニッケルとしては金属粉末も使用できる。また、
アルカリ、アルカリ金属化合物などは前記と同様のもの
があげられる。沈澱を生成せしめる条件、焼成、水素還
元などの条件は、通常前記方法と同じである。
【0016】また、本発明に使用される触媒は、触媒成
形時に使用するグラファイトなどの滑剤も使用し得る。
形時に使用するグラファイトなどの滑剤も使用し得る。
【0017】また、バインダーを使用することもでき
る。バインダーとしては有機バインダー、無機バインダ
ーがあげられるが、無機バインダーとしてはシリカゾル
などがあげられる。
る。バインダーとしては有機バインダー、無機バインダ
ーがあげられるが、無機バインダーとしてはシリカゾル
などがあげられる。
【0018】本発明は、上記のとおりの特定の銅系触媒
を用いて、アセトフェノンを水添して、α−フェニルエ
チルアルコールを製造するものである。アセトフェノン
は、他の化合物を含んでいる場合でも、また他の化合物
に含まれている場合でもよく、その含有されている状態
に制限されるものではない。
を用いて、アセトフェノンを水添して、α−フェニルエ
チルアルコールを製造するものである。アセトフェノン
は、他の化合物を含んでいる場合でも、また他の化合物
に含まれている場合でもよく、その含有されている状態
に制限されるものではない。
【0019】アセトフェノンを水添するにあたり、反応
方式は、バッチ方式、流通方式いずれも採用し得る。流
通方式を採用する場合は、通常、固定床液相流通方式が
採用され、アップフロー式、ダウンフロー式いずれでも
実施し得る。
方式は、バッチ方式、流通方式いずれも採用し得る。流
通方式を採用する場合は、通常、固定床液相流通方式が
採用され、アップフロー式、ダウンフロー式いずれでも
実施し得る。
【0020】反応温度は通常0〜200℃、好ましくは
50〜200℃である。反応圧力は、通常、5〜100
気圧程度である。
50〜200℃である。反応圧力は、通常、5〜100
気圧程度である。
【0021】また触媒の使用量は、バッチ式の場合は、
被還元物に対して、通常0.001〜0.5重量倍であ
り、反応時間は通常30分〜10時間程度である。また
流通式の場合の被還元物溶液の供給速度は、LHSVで
通常0.05〜10h-1程度、好ましくは0.1〜5h
-1程度である。反応は、溶媒の共存下でも実施し得る。
かかる溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパ
ノール、エチレングリコール、エチレングリコールモノ
メチルエーテルなどのアルコール類、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコ
ールジメチルエーテルなどのエーテル類、ヘキサン、ヘ
プタン、トルエン、エチルベンゼンなどの炭化水素類、
これらの混合溶媒などがあげられる。溶媒を使用する場
合の使用量は、被還元物に対して通常0.5〜10重量
倍である。
被還元物に対して、通常0.001〜0.5重量倍であ
り、反応時間は通常30分〜10時間程度である。また
流通式の場合の被還元物溶液の供給速度は、LHSVで
通常0.05〜10h-1程度、好ましくは0.1〜5h
-1程度である。反応は、溶媒の共存下でも実施し得る。
かかる溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパ
ノール、エチレングリコール、エチレングリコールモノ
メチルエーテルなどのアルコール類、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコ
ールジメチルエーテルなどのエーテル類、ヘキサン、ヘ
プタン、トルエン、エチルベンゼンなどの炭化水素類、
これらの混合溶媒などがあげられる。溶媒を使用する場
合の使用量は、被還元物に対して通常0.5〜10重量
倍である。
【0022】使用する水素量は、バッチ方式の場合は、
反応圧に規制され通常100気圧以下であり、流通方式
の場合は、被還元物に対して、理論量の1〜30モル倍
供給するのが通常である。
反応圧に規制され通常100気圧以下であり、流通方式
の場合は、被還元物に対して、理論量の1〜30モル倍
供給するのが通常である。
【0023】
【実施例】以下、実施例に基づいて、本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるもので
はない。
に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるもので
はない。
【0024】触媒調製例1 1.5Lの水の中に硝酸銅3水和物303.2gを溶解
し、これにシリカゾル84.4gを加え、これを70℃
まで昇温する。次いで攪拌下、これにカ性ソーダ110
gと水350mlからなる液を滴下し、同温度で1時間
攪拌した。これを濾過洗浄し、これに還元ニッケル粉末
1.85gを加え30分混練し、これを押出し成型後乾
燥し黒色状の固体を得た。次いで、これを水素気流下、
180℃で5時間加熱することにより、銅系触媒Aを得
た。
し、これにシリカゾル84.4gを加え、これを70℃
まで昇温する。次いで攪拌下、これにカ性ソーダ110
gと水350mlからなる液を滴下し、同温度で1時間
攪拌した。これを濾過洗浄し、これに還元ニッケル粉末
1.85gを加え30分混練し、これを押出し成型後乾
燥し黒色状の固体を得た。次いで、これを水素気流下、
180℃で5時間加熱することにより、銅系触媒Aを得
た。
【0025】触媒調製例2 1.5Lの水の中に硝酸銅3水和物303.2gを溶解
し、これにシリカゾル68.7gを加え、これを70℃
まで昇温する。次いで攪拌下、これにカ性ソーダ110
gと水350mlからなる液を滴下し、同温度で1時間
攪拌した。これを濾過洗浄し、これを押出し成型後乾燥
し黒色状の固体を得た。次いで、これを水素気流下、1
80℃で5時間加熱することにより、銅系触媒Bを得
た。
し、これにシリカゾル68.7gを加え、これを70℃
まで昇温する。次いで攪拌下、これにカ性ソーダ110
gと水350mlからなる液を滴下し、同温度で1時間
攪拌した。これを濾過洗浄し、これを押出し成型後乾燥
し黒色状の固体を得た。次いで、これを水素気流下、1
80℃で5時間加熱することにより、銅系触媒Bを得
た。
【0026】実施例1 銅系触媒A24ml(20.3g)をステンレス金網で
作製したバスケットに入れ、磁気攪拌器内ステンレスオ
ートクレーブ200mlに入れてふたをした。以上の操
作は窒素中で行った。次いで、アセトフェノン80.0
gを入れ、水素を20kg/cm2 Gで供給した。アセ
トフェノンには0.84%の不純物が含まれていた。オ
ートクレーブをヒーターで加熱し、980r.p.mで
攪拌しながら反応を行った。オートクレーブの内温は1
30℃であった。水素供給開始1.5時間後と2.0時
間後にサンプリングを行い、ガスクロマトグラフィーで
分析した。1.5時間後の反応液中のアセトフェノンは
18.13wt%であり、α−フェニルエチルアルコー
ルは80.56wt%であり、エチルベンゼンは0.4
7wt%であった。また、アセトフェノンの転化率は8
1.77%であり、エチルベンゼンの選択率は0.67
%であった。触媒1.0g当たりの単位時間当たりアセ
トフェノン水添活性は、0.0179mol/g・時で
あった。2時間後の反応液中のアセトフェノンは2.1
6wt%であり、α−フェニルエチルアルコールは9
6.02wt%であり、エチルベンゼンは0.92wt
%であった。また、アセトフェノン転化率は97.82
%であり、エチルベンゼンの選択率は1.09%であっ
た。
作製したバスケットに入れ、磁気攪拌器内ステンレスオ
ートクレーブ200mlに入れてふたをした。以上の操
作は窒素中で行った。次いで、アセトフェノン80.0
gを入れ、水素を20kg/cm2 Gで供給した。アセ
トフェノンには0.84%の不純物が含まれていた。オ
ートクレーブをヒーターで加熱し、980r.p.mで
攪拌しながら反応を行った。オートクレーブの内温は1
30℃であった。水素供給開始1.5時間後と2.0時
間後にサンプリングを行い、ガスクロマトグラフィーで
分析した。1.5時間後の反応液中のアセトフェノンは
18.13wt%であり、α−フェニルエチルアルコー
ルは80.56wt%であり、エチルベンゼンは0.4
7wt%であった。また、アセトフェノンの転化率は8
1.77%であり、エチルベンゼンの選択率は0.67
%であった。触媒1.0g当たりの単位時間当たりアセ
トフェノン水添活性は、0.0179mol/g・時で
あった。2時間後の反応液中のアセトフェノンは2.1
6wt%であり、α−フェニルエチルアルコールは9
6.02wt%であり、エチルベンゼンは0.92wt
%であった。また、アセトフェノン転化率は97.82
%であり、エチルベンゼンの選択率は1.09%であっ
た。
【0027】比較例1 実施例1において、銅系触媒Aの代わりに銅系触媒Bを
24ml、24.8g使用し、水素供給開始1時間後と
2時間後にサンプリングを行った以外は、実施例1に準
拠して実施した。なお、アセトフェノンには1.98%
の不純物が含まれていた。1時間後のアセトフェノンの
転化率は38.14%であり、エチルベンゼンの選択率
は0.25%であった。触媒1.0g当たりの単位時間
当たりアセトフェノン水添活性は0.0102mol/
g・時であった。2時間後のアセトフェノン転化率は7
3.79%であり、エチルベンゼンの選択率は0.38
%であった。
24ml、24.8g使用し、水素供給開始1時間後と
2時間後にサンプリングを行った以外は、実施例1に準
拠して実施した。なお、アセトフェノンには1.98%
の不純物が含まれていた。1時間後のアセトフェノンの
転化率は38.14%であり、エチルベンゼンの選択率
は0.25%であった。触媒1.0g当たりの単位時間
当たりアセトフェノン水添活性は0.0102mol/
g・時であった。2時間後のアセトフェノン転化率は7
3.79%であり、エチルベンゼンの選択率は0.38
%であった。
【0028】比較例2 実施例1において、銅系触媒Aの代わりに市販の銅−ク
ロマイト成型触媒を水素気流下、180℃で5時間加熱
したものを24ml(34.8g)使用して、実施例1
と同様の反応を行った。反応時間1時間後のアセトフェ
ノンの転化率は28.52%であり、エチルベンゼンの
選択率は4.82%であった。触媒1.0g当たりの単
位時間当たりアセトフェノン水添活性は0.0055m
ol/g・時であった。また、2時間後のアセトフェノ
ンの転化率は50.95%であり、エチルベンゼンの選
択率は7.43%であった。
ロマイト成型触媒を水素気流下、180℃で5時間加熱
したものを24ml(34.8g)使用して、実施例1
と同様の反応を行った。反応時間1時間後のアセトフェ
ノンの転化率は28.52%であり、エチルベンゼンの
選択率は4.82%であった。触媒1.0g当たりの単
位時間当たりアセトフェノン水添活性は0.0055m
ol/g・時であった。また、2時間後のアセトフェノ
ンの転化率は50.95%であり、エチルベンゼンの選
択率は7.43%であった。
【0029】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明により、ア
セトフェノンを水添してα−フェニルエチルアルコール
を製造する方法であって、多量の酸化クロムを含有しな
い、より安全で活性の高い触媒を用い、原料であるアセ
トフェノンの水素化分解を起こしにくく、副生物のエチ
ルベンゼン生成が少なく、よって目的物であるα−フェ
ニルエチルアルコールへの選択率が高いという特徴を有
するα−フェニルエチルアルコールの製造方法を提供す
ることができた。
セトフェノンを水添してα−フェニルエチルアルコール
を製造する方法であって、多量の酸化クロムを含有しな
い、より安全で活性の高い触媒を用い、原料であるアセ
トフェノンの水素化分解を起こしにくく、副生物のエチ
ルベンゼン生成が少なく、よって目的物であるα−フェ
ニルエチルアルコールへの選択率が高いという特徴を有
するα−フェニルエチルアルコールの製造方法を提供す
ることができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 正男 新潟県新津市滝谷本町1番26号 日揮化学 株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 アセトフェノンを水添してα−フェニル
エチルアルコールを製造するにあたり、触媒として、ア
ルカリ金属化合物及びニッケルを含有する銅系触媒を使
用することを特徴とするα−フェニルエチルアルコール
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8264404A JPH10109949A (ja) | 1996-10-04 | 1996-10-04 | α−フェニルエチルアルコールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8264404A JPH10109949A (ja) | 1996-10-04 | 1996-10-04 | α−フェニルエチルアルコールの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10109949A true JPH10109949A (ja) | 1998-04-28 |
Family
ID=17402697
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8264404A Pending JPH10109949A (ja) | 1996-10-04 | 1996-10-04 | α−フェニルエチルアルコールの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10109949A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
SG103275A1 (en) * | 2000-01-19 | 2004-04-29 | Sumitomo Chemical Co | Reduction-treated copper-based catalyst and process for producing alpha-phenylethyl alcohol using the same |
DE10236918B4 (de) * | 2002-08-12 | 2016-01-21 | Symrise Ag | Verfahren zur Herstellung von Alkylphenylcarbinolen |
CN106179351A (zh) * | 2016-06-27 | 2016-12-07 | 浙江大学 | 一种Cu‑Ni/Al2O3催化剂的制备方法及其产品和应用 |
-
1996
- 1996-10-04 JP JP8264404A patent/JPH10109949A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
SG103275A1 (en) * | 2000-01-19 | 2004-04-29 | Sumitomo Chemical Co | Reduction-treated copper-based catalyst and process for producing alpha-phenylethyl alcohol using the same |
DE10236918B4 (de) * | 2002-08-12 | 2016-01-21 | Symrise Ag | Verfahren zur Herstellung von Alkylphenylcarbinolen |
CN106179351A (zh) * | 2016-06-27 | 2016-12-07 | 浙江大学 | 一种Cu‑Ni/Al2O3催化剂的制备方法及其产品和应用 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA1187067A (en) | Process for producing ethylene glycol and/or glycolic acid ester, catalyst composition used therefor, and process for production thereof | |
US4149009A (en) | Process for producing methyl formate | |
WO2013073705A1 (ja) | 高純度1,5-ペンタンジオールの製造方法 | |
CN107771101B (zh) | 铁氧体金属氧化物催化剂的制备方法 | |
EP0318129B1 (en) | Hydrogenation catalyst | |
US5663458A (en) | Process for producing α-phenylethyl alcohol | |
CN107303500B (zh) | 金属/h-mcm-22催化剂及其在生产环己基苯中的应用 | |
JP2685130B2 (ja) | エタノールの製造方法 | |
RU2119905C1 (ru) | Способ получения 1,4-бутандиола | |
US4614728A (en) | Catalyst composition for producing ethylene glycol and process for producing the catalyst composition | |
JPH10109949A (ja) | α−フェニルエチルアルコールの製造方法 | |
JP2813770B2 (ja) | エタノールの製造方法 | |
JP3159010B2 (ja) | α−フェニルエチルアルコールの製造方法 | |
CN107519882B (zh) | 一种醋酸环己酯加氢催化剂的制备方法及所制备的加氢催化剂和醋酸环己酯的加氢方法 | |
JP3132359B2 (ja) | α−フェニルエチルアルコールの製造方法 | |
JP2000080053A (ja) | シクロアルキルジメタノ―ルの製造方法 | |
KR100455665B1 (ko) | 구리 성분 함유 산폐액을 사용한, 수소화 및 탈수소화반응용 구리/실리카 촉매의 제조 방법 | |
CN112898142A (zh) | 制备2-戊酮的方法 | |
JP2958994B2 (ja) | メタノール脱水素触媒 | |
CN111320531B (zh) | 一种羟基酮类化合物的制备方法 | |
KR100528839B1 (ko) | 무수프탈산으로부터 프탈라이드를 제조하는 방법 | |
KR100457067B1 (ko) | 복합금속산화물 촉매 및 이의 제조 방법, 및 이를이용하여 프탈산에스테르로부터 프탈라이드를 제조하는 방법 | |
JP2004034021A (ja) | 水素化触媒、およびこれを用いた1,3−プロパンジオールの製造方法 | |
JPH0479693B2 (ja) | ||
JPS5950657B2 (ja) | メチルイソブチルケトンの製造方法 |