JPH0977593A - 化学的気相成長法及び化学的気相成長装置 - Google Patents
化学的気相成長法及び化学的気相成長装置Info
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Abstract
が形成できる化学的気相成長法を提供すること。 【構成】 化学的原料蒸気A,Bを反応器に輸送し、反
応器内の基板もしくはその近傍で化学反応させ、該基板
に薄膜を合成する化学的気相成長方法であって、常時昇
圧させながら反応器に原料蒸気A,Bを導入する原料供
給期間と、原料蒸気A,Bを導入停止し反応器内の残留
ガスを排出する真空排気期間との対を一対含む1サイク
ルを繰り返し行うことによって、所望の膜を合成する。
Description
て、被覆性の良好な薄膜を形成することができる新規な
化学的気相成長(CVD)法、および、これを実現する
ための装置に関する。
たは複数の原料(化学)蒸気を、一定圧力に維持した反
応器に輸送し、混合し、高温に保持された基板で化学反
応させることによって薄膜を堆積する方法である。成膜
メカニズムが化学的プロセスに由来しているので、熱酸
化法のような高温を必要とせず、またスパッタリングや
抵抗線加熱蒸着などの物理的蒸気成膜法(PVD)のよ
うな高真空状態も必要としない。したがって、大規模な
成膜装置でも比較的安価に実現できる。すでに、金属
膜、誘電体膜、半導体薄膜の形成手段として、産業の広
い分野でこの成膜法が用いられている。
空状態で供給して凝集させ、成膜する物理過程に基づい
ているので、蒸気の入射方法に対して影となるような部
位には膜が付きにくい。一方、CVDは比較的付着確率
の小さい化学的蒸気を低真空状態(あるいは常圧)で基
板に供給しているため、蒸気の影部位への回り込みが良
い。このため、CVDは一般的な傾向として、PVDに
比べて、幾何学的な段差において格段に優れた被覆性を
示す。
陥没部のある基板に膜を形成させるような場合である。
典型的で、重要な応用例は、半導体集積回路の製造技術
に見られる。周知のように半導体集積回路(基板)は、
コンタクトホール、ビアホール、キャパシタ溝などの陥
没部や、フィールド段差、配線段差、ゲート段差などの
段差部などからなる微細な凹凸が小面積に密集してい
る。半導体集積回路の製造工程において、これら微細な
凹凸部に絶縁膜(SiO2やSi3N4 )、半導体膜(ポリS
i)、電極膜(不純物添加ポリSi)などの各種Si系薄膜
を被覆性良く成膜する技術は、なくてはならない基盤技
術となっている。したがって、半導体集積回路の製造工
程において、PVDより回り込みの良好なCVDが多様
されている。
の超集積化(=大規模化と高密度化)の進展は目覚まし
く、今日でも留まるところを知らない。例えば代表的な
半導体集積回路DRAM(随時書き込み読み出しメモ
リ)の記憶容量は3年毎に4倍の割合で増大し、かつパ
ターン寸法はおよそ70%ずつ縮小されている。超集積
化の進行はデバイスの性能向上や低価格化を促す反面、
デバイス構造の縮小化と複雑化を招くので、全ての加工
技術は常に変革を厳しく求められている。
積回路の製造技術において達成することを強く求められ
ているのは、Si系外の材料膜を集積回路基板に形成する
ことである。一例を挙げるならば、DRAMでは複雑に
なり過ぎたメモリセルのキャパシタ構造を単純化するた
めの方法として、従来のSiO2やSi3N4 に比べて誘電率ε
の高い誘導体膜Ta2O5 (5酸化タンタル)やBST(チ
タン酸バリウム・ストロンチウム)の採用が検討されて
いる。あるいは、電気的書き込み消去可能な不揮発性メ
モリにおいては、書換え回数を飛躍的に向上させるため
に、強誘電体PZT(ジルコンチタン酸鉛)薄膜を用い
た全く新しい概念のセルが提案されている。しかしなが
ら、これら非Si系の新材料を従来のCVD法で形成しよ
うとすると、Si系膜で得られているような良好な段差被
覆性が得られないという問題がある。
しく説明すると、Si基板に開孔した図9のような直径1.
8 μm、アスペクト比(ここでは開孔部の直径と深さの
比と定義)1:5のホールに減圧CVDで100nm の薄膜
を成膜する時、SiH4(シラン)と NH3(アンモニア)を
原料としてSi系の誘電体膜Si3N4 膜を形成する場合に
は、η=0.9 以上の段差被覆率が得られる。ここで段差
被覆率ηはホール内部の最小膜厚を基板表面の膜厚で除
した値である。ところが、同じホールにTaCl5 とO2を用
いて非Si系の誘電体膜Ta2O5 を成膜すると、段差被覆率
はη=0.20と相当低い値となってしまう。このような段
差被覆率の低い値はTa2O5 膜に限らず、非Si系の材料に
広く認められるもので、新材料膜を半導体集積回路に導
入する際の、ひいては、半導体集積回路の超集積化を一
層進める上での大きな障害となっている。
来のCVD法の抱える問題を解決することを目的として
なされたもので、この目的は、「反応器への原料の供給
法を、少なくとも1つ原料を間欠的に供給するととも
に、該原料の供給期間の前または後には全原料の供給を
停止し、かつ、反応器の残留ガスを排気する真空排気期
間を置く方式とする」とともに、該供給法を達成するた
めに、「CVDの装置構造を、従来のCVD装置に間欠
的原料供給手段と間欠的真空排気手段を付加する装置構
造とする」ことにより達成できる。
は、1つまたは複数の化学的原料蒸気を、反応器に輸送
し、反応器内の基板もしくはその近傍で化学反応させ、
該基板に薄膜を合成する化学的気相成長法において、常
時昇圧させながら反応器に原料蒸気を導入する原料供給
期間と、前記原料蒸気を導入停止し前記反応器内の残留
ガスを排出する真空排気期間との対を、一対または数対
含む1サイクルを、繰り返し行うことによって、所望の
膜を合成することとした。なお、この化学的気相成長法
は、前記1サイクル内で使用される蒸気原料が得ようと
する所望の薄膜の構成元素を、少なくとも、全元素含有
してもよいし、また、前記原料供給期間における反応器
内圧の昇圧速度を、0.1Toor/sec 以上、20Toor/sec以下
としてもよいし、前記真空排気期間における反応器内圧
の減圧速度を20Toor/sec以下としてもよい。
原料蒸気を導入する1つあるいは複数の蒸気導入口と、
基板を支持するサセプタと、生成ガス及び原料蒸気を排
出するための排気口と、該基板あるいはサセプタの加熱
手段を備えた密閉型の反応器と、前記蒸気導入口に接続
され、原料蒸気を発生し、間欠的に所定の昇圧速度で前
記反応器に導入する原料導入系と、生成ガス及び未反応
の原料蒸気を前記反応器から間欠的に、かつ、所定の昇
圧速度以下の昇圧速度で、器外に排出させる排気系と、
から成る構成とした。
まず、従来のCVDが、陥没部などでなぜ段差被覆性が
悪化するかについて、図9のホールの場合を例にして説
明する。
VDであれ、原料を反応器に供給すると同時に他方で反
応器から排ガスや未反応原料を排気しながら、圧力を常
に一定に保って成膜を行う。このような状況下では基板
表面に飛来する原料のフラックス(=単位時間に所定の
面積を通過する原料総量)は近似的に位置に関係なく一
定と考えられるので、ホールの開孔部SA に入射するフ
ラックスと、SA と同じ面積を有する基板平坦部SB に
入射するフラックスは同じである。SB に到達したフラ
ックスは全てSB 表面のみの成膜に寄与し得る。しか
し、開孔部SA に入射したフラックスはホールの全内面
(側面と底面)に分配されるので、ホール内部の単位表
面積に到達する正味のフラックスは大幅に減少し、原料
濃度が減少するのでホール内部の膜厚は、平坦部に比べ
て減少する。これが陥没部などで段差被覆性が悪化する
第1の原因である。
ここで付着確率とは、ある面積において、実際に膜にな
ったフラックス部分を総フラックスで割った値である。
Si系薄膜材料の主原料であるSiH4やSiH2Cl2 (ジクロル
シラン)原料は付着確率が低く、非Si系材料の原料の付
着確率は高い。付着確率が高くなるにつれて、原料が開
口付近で消費する(=膜になる)率が増大し、ホールの
深部に到達する原料フラックスが低下する傾向が急速に
強くなる。原料フラックスの低下は膜厚の減少となって
ただちに現れて来る。
産物として生成される排ガスの局所的な排気速度に関係
する。一般に生成物としてのガス発生が伴う化学反応に
おいて、生成ガスの滞留が生成効率を低下させることは
良く知られている。入口が1つしかなく、かつ開口が狭
く奥行が深い図9のようなホール内部は、成膜反応で生
成した排ガスが局所的に滞留し易く、基板表面Bなどに
比べるとその生成効率が低下する。これは、圧力一定下
では、特に顕著である。
段差被覆性よりも劣るのは、おそらく、上記要因が相互
に絡み合っての結果であると考えられる。
し、以上のように整理し、試行を何度も重ねた結果もた
らされたものである。以下に、本発明の作用を説明す
る。
に解除しようとする明解な技術思想に立脚している。厳
密な原理は未だ解明の途上であるが、次のような原理に
基づいていると考えられる。
ラックスは、面積が同じなら、何処でも一定であるとい
う物理原則に縛られた結果、生まれた要因であった。こ
の要因を解くために、本発明では成膜時に圧力を一定に
せず、可変とした。すなわち、真空状態にある反応器に
所定の圧力に達するまで原料蒸気を緩やかに導入するサ
イクルを繰り返し行うプロセスとした。真空中に原料蒸
気を導入する時、反応器内部の全ての圧力差がゼロにな
るようにガスの流れが起こる。これは、図9に示すホー
ルのような陥没部も例外ではなく、ホール内部の圧力が
外部の圧力と同じになるように、ホールの容積に等しい
過剰フラックスが間口から内部に流れ込む。すなわち、
本発明においては、ホール内部には、平坦部Aに比べて
遥かに大量の原料フラックスが流入できるから、従来の
CVDとは異なって、ホール内部の膜厚の減少は大きく
緩和される。さらに好ましいことには、ホールの深さが
さらに深くなっても、ホールの容積も比例して増えるの
で、過剰フラックスも同時に増えて、本効果は自動的に
保証される。
る。付着確率は、原料蒸気の吸着速度と、吸着した原料
間の化学反応速度に強く支配されている。一般に吸着
は、凝集と異なって、1分子層のみ可能であるから、吸
着した原料分子(蒸気)が反応して固体に転じない限
り、新しい吸着は起こらない。本発明においては、平坦
部および陥没部において、原料を導入した直後、瞬時的
に高濃度の原料フラックスが流入してくるので、固体化
反応が追いつかない状態(いわゆる表面反応律速の状
態)となる。この結果、吸着速度が減じ、従来のCVD
法で成膜するより付着確率が相対的に下がる。このよう
に、本発明においては、従来のCVDで付着確率の高か
った材料でも扱えるのである。
供給前または後に反応器内の雰囲気を真空排気をする工
程を含んでいるから、この周期的真空排気の際に、図9
のホールなどの微細な陥没部内部の雰囲気もまた同時に
周期的に排気される。本発明の方法は、陥没部に排ガス
が滞留して、局所的に成膜反応を阻害するという問題が
起こらない。こうして、本発明の方法は、上記第3の要
因も省くことができる。
とによって、従来のCVD法の抱えていた問題点、すな
わち微細な陥没部で良好な段差被覆性の非Si系の薄膜が
実現できないという問題点を解決することができるので
ある。
る装置について、実施例によって説明する。本発明は様
々なCVD原料や膜の種類に関して適用可能であるか
ら、ここでは一般性を持たせて説明を行うことにする。
以下、各実施例の説明の前提として、所望の薄膜の成膜
には複数の原料A,B,C・・・・が用いられるものと
する。実施例の効果と実施例に基づいた具体的な成膜例
は後の「具体例」の項で説明することにする。
1の実施例(「成膜法の第1実施例」と称する。以下同
様)を説明するための図である。この図は装置反応器内
の圧力の変化をプロセス時間の関数として示している。
A,Bは所望の薄膜を得るのに必要なある原料蒸気であ
る。本方法第1実施例は、1つの原料導入期間と1つの
真空排気期間とからなる1サイクルが、繰り返されるこ
とによって進行する。
期間では、十分に高真空になった反応器に成膜に使用す
る蒸気原料AとBが導入される。このとき、真空排気
は、停止するか、あるいは、少なくとも蒸気原料の総流
量よりも充分低い排気流量で行われている。時間ととも
に反応器内の圧力が上昇していく。原料蒸気の流量と排
気流量が一定の場合(これは技術的に最も容易に達成で
きる)には、圧力上昇は図1のように直線的になる。圧
力上昇を直線的にする必要は必ずしもないが、どのよう
な場合であっても、反応器の瞬間圧力上昇速度PRが20
Torr/cycを越えないように、原料蒸気の流量と排気流量
を制御するよう留意する必要がある。PRがこの値を越
えると、反応器内で激しい乱流が起こり、反応器内の塵
埃を巻き上げ、基板の成膜面を塵埃で汚染する危険があ
る。また圧力上昇速度があまりにも小さいと、1サイク
ルの時間が長くなり、次第に通常のCVD(PR=0To
rr/cyc)に近づいてきて、作用の項でも述べた効果が次
第に失われて来る。このため、実際上、PR= 0.1Torr
/cyc以上であることが必要であり、可能な限り高い値が
望ましい。このPRに関する2つの留意点は、本実施例
に限らず、後に説明するすべての実施例に共通して適用
される。
ろで(あるいは、原料導入期間が所定の時間に達したと
ころで)、1つの原料導入期間が終わる。図1より明ら
かな通り、原料導入期間の最後に反応器の圧力は最大に
なる。
すべての原料の導入が停止され、生成ガスや残留する原
料蒸気が反応器内から排出される。このとき、半導体基
板のホールなどの微細な陥没部内も同様に排気される。
排気速度ERは期間中、常に20Torr/sec以下であること
が望ましい。なぜなら、ERがこの値を越えると、反応
器内で激しい乱流が起こり、反応器内に蓄積した塵埃を
巻き上げ、基板の成膜面を塵埃で汚染する危険があるか
らである。反応器の圧力が原料導入期間の最大圧力の少
なくとも1/100 以下、望ましくは圧力が10mTorr 以下に
下がったら真空排気期間が終わる。
空排気期間とからなる1サイクルが終わると、基板上に
は数分子層未満の薄い膜が形成される。以下、同様なサ
イクルを繰り返すと、任意の厚みの薄膜が生成される。
2の実施例(「成膜法の第2実施例」と称する。以下同
様)を説明するための図である。この図は装置反応器内
の圧力とプロセス時間の関係を示している。A,Bは所
望の薄膜を得るのに必要なある原料蒸気である。本方法
第2実施例では、2つの原料導入期間と2つの真空排気
期間とからなる1サイクルが、繰り返されることによっ
て、成膜がデジタルに進行する。原料AとBは交互に導
入されるところが本方法第2実施例の特徴である。
間では、充分に高真空になった反応器に成膜に使用する
蒸気原料Aが導入される。このとき、真空排気は停止す
るか、あるいは、少なくとも蒸気原料の総流量よりも充
分低い排気流量で行われている。時間とともに反応器内
の圧力が上昇し、原料蒸気流量、排気流量とも一定の場
合には、圧力上昇は直線的になる。圧力上昇を直線的に
する必要は必ずしもないが、どのような場合であって
も、反応器内の塵埃が巻き上がらないように、反応器の
瞬間圧力上昇速度PRが20Torr/secを超えないようにす
る。反応器内の圧力が所定の圧力に達したところで(あ
るいは、原料導入時間が所定の時間に達したところ
で)、第1原料導入期間が終わる。
ちに原料蒸気Aの導入が停止され、生成ガスや残留する
原料蒸気が反応器内から排出される。このとき、ホール
などの微細な陥没部内も同様に排気される。反応器内の
塵埃巻き上げを防ぐために、ここでも排気速度ERは期
間中、常に20Torr/sec以下であることが望ましい。反応
器の圧力が原料導入期間の最大圧力の少なくとも1/100
以下、望ましくは圧力が10mTorr 以下に下がったら第1
真空排気期間が終わる。
平坦面および陥没部表面では2つの状態が起こり得る。
1つは原料蒸気が未反応のまま(あるいは中間種となっ
て)で1原子層未満吸着している状態である。もう1つ
は原料蒸気が分解し、薄い膜となって析出している状態
である。実際にどちらの状態になるかは、反応系によっ
て異なるが、後者が起こる系では、析出層の厚みが1原
子層以上にならないように、第1原料供給期間におい
て、A原料供給量を抑制する必要がある。
給期間にはいると、今度は蒸気原料Bが導入される。こ
のとき、真空排気は、停止するか、あるいは、少なくと
も蒸気原料の総流量よりも充分低い排気流量で行われて
いる。時間とともに反応器内の圧力が上昇する。このと
き反応器内の塵埃が巻き上がらないように、反応器の瞬
間圧力上昇速度PRが20Torr/secを超えないようにす
る。反応器内の圧力が所定の圧力に達したところで(あ
るいは、原料導入時間が所定の時間に達したところ
で)、第2原料導入期間が終わる。
料蒸気Bの導入が停止され、生成ガスや残留する原料蒸
気が反応器内から排出される。このとき、ホールなどの
微細な陥没部内も同様に排気される。反応器内の塵埃巻
き上げを防ぐために、ここでも排気速度ERは期間中、
常に20Torr/sec以下であることが望ましい。反応器の圧
力が原料導入期間の最大圧力の少なくとも1/100 以下、
望ましくは圧力が10mTorr 以下に下がったら第2真空排
気期間が終わる。
空排気期間とからなる1サイクルが終わると、基板上に
は1分子層未満の薄い膜が形成される。以下、同様なサ
イクルを繰り返すと、任意の厚みの薄膜が生成される。
原料固有の析出物を形成する原料系を用いる場合には、
第2原料供給期間および第2真空排気期間において、1
原子層以上のB原料が基板表面に析出しないよう、B原
料供給量を抑制する必要がある。抑制する方法には、原
料の供給濃度を下げる、最大到達圧力を下げる、あるい
は、原料供給時間を短くする、などの方法がある。
が、説明を簡潔に行うために、ここで記号による表記を
定義することにする。原料蒸気供給期間を蒸気の種類を
括弧で挟んで「(A+B)」のように表記することにす
る。すなわち(A+B)は原料蒸気AとBを反応器に同
時に導入させて、20Torr/sec以下の速度で圧力を上昇さ
せ、所定の圧力あるいは所定の時間で原料供給を停止さ
せ、終了する一連の工程からなる原料供給期間を表す。
また、真空排気期間を簡単に「→」で表記することにす
る。この→は反応器内の残留ガスを20Torr/sec以下の速
度で排気し、所定圧力あるいは所定の時間になったら排
気を停止する一連の工程を意味する。
第1実施例(図1)は、簡明に、「(A+B)→・・
・」のように表すことができる。ここで「・・・」は繰
り返しを意味する。同様に、成膜方法の第2実施例(図
2)も簡単に、「(A)→(B)→・・・」と表すこと
ができる。
の本発明成膜法の実施例を、この新しい表記法を用いて
説明することにする。
施例は3種類の原料から薄膜が生成される場合に適用さ
れる。上記表記法で表すと、 (A)→(B+C)→・・・ である。成膜の1サイクルはA原料を単独で供給し排気
する工程と、B原料とC原料を同時に供給し排気する工
程とからなる。
施例も3種類の原料から薄膜が生成される場合に適用さ
れる。上記表記法で表すと、 (A+B)→(B+C)→・・・ である。成膜の1サイクルはA原料とC原料を供給し排
気する工程と、B原料とC原料を同時に供給し排気する
工程とからなる。
施例も3種類の原料から薄膜が生成される場合に適用さ
れる。上記表記法で表すと、 (A)→(B)→(C)→・・・ である。成膜の1サイクルはA原料を単独で供給し排気
する工程と、B原料を単独で供給し排気する工程と、C
原料を単独で供給し排気する工程とからなる。
施例も3種類の原料から薄膜が生成される場合に適用さ
れる。上記表記法で表すと、 (A)→(C)→(B)→(C)→・・・ である。成膜の1サイクルはA原料を単独で供給し排気
する工程と、C原料を単独で供給し排気する工程と、B
原料を単独で供給し排気する工程と、再びC原料を単独
で供給し排気する工程とからなる。
施例も3種類の原料から薄膜が生成される場合に適用さ
れる。上記表記法で表すと、 (A+B+C)→・・・ である。成膜の1サイクルは単純で、A原料とB原料と
C原料を同時に供給し排気する工程からなる。
種の原料蒸気を用いる各実施例から解るように、本発明
成膜法は何れも、原料供給期間と続く真空排気期間の対
を複数組み合わせた1サイクル(周期)を有する周期的
な成膜法であり、かつ、原料供給期間に圧力を一定とせ
ず、常に穏やかに昇圧させながら供給するところに特徴
がある。原料供給法には1種類の原料を単独に供給する
場合と2種類以上の原料を同時に供給する場合とがある
が、どちらにするかは成膜反応系に応じて勘案され、適
宜選択される。重要なことは、1サイクルを終了した時
点で、所望の薄膜を形成するのに必要な全原料種が漏れ
なく供給されているかである。これら原則が守られてい
る限り、本発明のCVD方法は4種類以上の成膜反応系
でも可能である。たとえば、成膜法第8実施例として、 (A+B+C)→(C+D)→・・・ などがある。しかし、これはあくまで一例であって、こ
の他の考える全ての組合せパターンが原理的に可能であ
る。
実施例を説明する。図3は本発明装置の第1実施例であ
り、その構成を模式図的に示している。10はコールド
ウォール型の反応器である。この反応器10の内部に
は、基板11を支持し所定の温度Tgに保持するサセプタ
12がある。このほかに、反応器10は成膜に使用する
1つあるいは複数の原料蒸気(A,B,C・・・)を導
く蒸気導入口13a,13b,13c・・・と、生成ガ
スや未反応の反応蒸気を器外に排出するための排気口1
4、器内の圧力を計測する圧力計15を備えている。
の原料蒸気を所定の濃度、流量で発生させることができ
る原料蒸気発生器であり、ステンレス製のパイプで、反
応器入口バルブ17a,17b,17c・・・を介して
先の原料蒸気導入口の13a,13b,13c・・・
と、反応器バイパスバルブ18a,18b,18c・・
・を介して第1の真空排気装置19とに接続されてい
る。
配設された一対の排気主バルブ20と排気副バルブ21
を介し、ステンレス製のパイプで第2の真空排気装置2
2に結ばれている。排気副バルブ21は排気主バルブ2
0より開孔径が十分小さく設計されており、その排気速
度ERは常に20Torr/sec以下になるように工夫されてい
る。一対の排気主バルブ20と副バルブ21を用いる替
わりに、1つの排気速度調節機能付バルブを用いてもよ
い。この場合、排気速度は20Torr/sec以下の値になるよ
う設計されているものとする。第1の真空排気装置19
及び第2の真空排気装置22から排出されたガス等は除
害装置(図示せず)で純化された後、大気に散出され
る。
b,17c・・・と反応器バイパスバルブ18a,18
b,18c・・・、排気主バルブ20、排気副バルブ2
1の開閉時期をプログラムによって精密に制御するバル
ブ制御装置である。このバルブ制御装置23は、圧力計
15の計測した圧力値Pを読み取り、判断し、バルブ制
御に反映させる機能を有している場合もある。
ここで、前述の原料蒸気発生器16a,16b,16c
・・・をもう少し詳しく説明する。成膜に使用する原料
は元々ガスの場合と、液体や固体を気化させ蒸気にする
場合とがある。図4はガス状原料(プロパンのように常
温でボンベ内で容易に気化できる液体材料もこの範疇に
入れる)の場合の原料蒸気発生器16a,16b,16
c・・・の一例を示している。24はガス原料を充填し
た原料ボンベ、25は原料ボンベ24の出口圧力を一定
にする圧力調整器、26は質量流量調節器である。原料
ボンベ24の原料ガスは圧力調整器25で圧力を調整さ
れた後、質量流量調節器26で所定の流量に調節されて
反応器10または第1の真空排気装置19に輸送され
る。図4のガス状原料蒸気発生器における重要な成膜パ
ラメータは原料ボンベ24に充填された原料ガスの、
希釈率(=純ガス/(純ガス+希釈ガス))と、質量
流量F、である。
気発生器16a,16b,16c・・・の一例を示して
いる。27はArやHe、N2 などの不活性なキャリア
ガスを充填したボンベ、28はボンベ27の出口圧力を
一定にする圧力調整器、29は質量流量調節器、30は
温度調節機能を有する原料容器である。原料容器30に
は予め充填口31から使用する原料が充填されている。
ボンベ27のキャリアガスは圧力調整器28で圧力調整
された後、質量流量調節器29で所定の流量に調節され
てキャリアガス導入口32から原料容器30に入り、原
料容器30内に滞留する原料蒸気を取り込み、原料蒸気
導出口33から出る。この後、原料蒸気及びキャリアガ
スは反応器10または第1の真空排気装置19に輸送さ
れる。図5の原料蒸気発生器16a,16b,16c・
・・における重要な成膜パラメータは、キャリアガス
の質量流量Sと原料容器温度Tsである。
合の原料蒸気発生器16a,16b,16c・・・と反
応器10を結ぶパイプには温度調節機能が付設されてお
り、成膜中は少なくとも前記原料容器30の設定温度よ
り高い温度に維持されているものとする。これは気化さ
れた原料蒸気がパイプ内で凝集するのを防ぐためであ
る。また、反応器30には、基板11を器外に取り出す
ことを目的として、内圧を大気圧にするための不活性ガ
ス導入機構が設けられているものとする(これも図中に
示さず)。
その他の実施例を説明する。図6は本発明装置の第2実
施例である。40はホットウォール型の反応器で、密封
式の石英管41と、石英管41を取り囲み所定の温度T
gで加熱する円筒形の電気炉42からなっている。成膜
中、石英管内部41には、基板11を支持するサセプタ
(あるいはボート)42が置かれる。41の一端には成
膜に使用する1つあるいは複数の原料蒸気(A,B,C
・・・)を導く蒸気導入口13a,13b,13c・・
・が、もう一方の端には生成ガスや未反応の反応蒸気を
器外に排出するための排気口14と管内の圧力を計測す
る圧力計15が備えられている。本発明装置の第2実施
例のその他の部分は、構成,機能とも前記装置の第1実
施例と全く同じ(同じ符号を付している)であり、説明
を省く。
構成を終えたところで、つぎに両装置の実施例の動作を
一緒に説明する。図4と図6の構成を見て明白なとお
り、両装置の実施例は反応器の基板加熱方法に僅かな差
異があるのみで、構造は本質的に同じであるから、装置
の第1実施例を用いて動作を説明すれば十分である。
法の実施例1〜実施例7を全て実現することができる。
しかし、ここで全成膜法の実施例の動作が可能であるこ
とを説明することをしない。なんとならば、前にも述べ
たように、本発明成膜法は何れも、穏やかに昇圧させな
がら供給する原料供給期間とこれに続く真空排気期間の
対を複数組合せた周期的成膜法であり、原料供給法は基
本的に、1種類の原料を単独で供給する場合と2種類以
上の原料を同時に供給する場合としか存在しないからで
ある。A蒸気を単独で供給する原料供給期間とB蒸気と
C蒸気を同時に供給する原料供給期間を両有する本発明
成膜法の第3の実施例を、本発明装置の両実施例が実現
できることを説明すれば、十分であろう。
例の1サイクルは4工程からなっていて、簡略表記法で
次のように表される。(A)→(B+C)→。以下、こ
の4工程が本発明成膜装置の第1実施例で如何に実現さ
れるかを、順次説明することにするが、その前提とし
て、基板11は、すでに所定の温度Tgに維持された高
真空状態の反応器11内に置かれている(スタンバイ状
態にある)ものとする。また、成膜開始直前には、排気
主バルブ20と排気副バルブ21は閉、原料の反応器入
口バルブ17a,17b,17c・・・はすべて閉、バ
イパスバルブ18a,18b,18c・・・はすべて開
であり、原料蒸気発生器16a,16b,16c・・・
で発生した原料蒸気はすべて対応するバイパスバルブ1
8a,18b,18c・・・を経由してそれぞれ所定の
質量流量F、で第1の真空排気装置19から排出されて
いるものとする。
穏やかに昇圧させながらA原料蒸気を導入する工程(=
原料第1供給期間)は、バイパスバルブ18aを閉じ、
反応器入口バルブ17aを開けることにより達成でき
る。この時、A原料蒸気は蒸気導入口13aから密封状
態にある反応器10に導入され、反応器10の圧力は反
応器10の容積とA原料蒸気(またはキャリアガス)の
質量流量で定まる所定の昇圧速度(一定)で上昇し続け
る。所定の時間ts1を経過したところで、反応器入口バ
ルブ17aを閉じ、バイパスバルブ18aを開け、
(A)が終わる。と同時に、間を置かず第1真空排気期
間に移る。
0内に滞留する生成ガスや未反応のA原料蒸気を緩やか
な排気速度で器外に排出し、器内の圧力が十分下がった
ところで、今度は、排気主バルブ20を開け、残留する
ガス等を強く排気する。21を開け、間を置いて排気主
バルブ20を開けるこの2段階排気操作は、反応器10
内の塵埃が巻立つのを防ぐための工夫である。所定の時
間tv1を経過したところで、排気主バルブ20と排気副
バルブ21を閉じ、第1真空排気期間‘→’が終わる。
パスバルブ18b,18cを閉じ、反応器入口バルブ1
7b,17cを開けることにより達成できる。この時、
B原料蒸気とC原料蒸気はそれぞれ蒸気導入口13b,
13cから密封状態にある反応器10に同時に導入さ
れ、反応器10の圧力は反応器10の容積と、B原料蒸
気(またはキャリアガス)とC原料蒸気(またはキャリ
アガス)の質量流量の和で定まる所定の昇圧速度(一
定)で上昇し続ける。所定の時間ts2を経過したところ
で、反応器入口バルブ17b,17cを閉じ、バイパス
バルブ18b,18cを開け、(B+C)が終わる。こ
こでも、間を置かず第2真空排気期間‘→’に移る。
排気期間同様である。すなわち、排気副バルブ21を開
け、器内の圧力が十分下がったところで、排気主バルブ
20を開け、残留するガス等を強く排気する。所定の時
間tv2を経過したところで、排気主バルブ20と排気副
バルブ21を閉じ、第1真空排気期間‘→’が終わる。
こうして本発明成膜法の第3実施例の1サイクルが終了
する。
は、上述のサイクルを適宜繰り返せばよい。膜が所望の
膜厚になったら、サセプタ(または電気炉)の温度を下
げ、反応器10に不活性ガスを導入して大気圧にして、
基板11を反応器10から取り出す。
実施例を説明し終えたところで、本実施例の効果を示
す。できるだけ具体的に示すために、図9に示した構造
のホールに、本発明CVD法と従来のCVD法とで様々
な膜を約100nm 成膜し、できた膜の段差被覆率η(前に
定義済み)を評価し、比較する。従来法による成膜は、
段差被覆性がよいとされている減圧CVD法とし、本発
明による方法と同じ原料、反応器を用いて、代表的な条
件で成膜している。
の第1実施例(図1、(A+B)→・・・)を用いてTi
O2膜を成膜する例である。原料はTiCl4 (=A原料蒸
気、常温液体)とO2 (=B原料蒸気、希釈率0%)で
ある。TiCl4 は、温度Ts =−10℃に保持されたステン
レス製原料容器に納められている。キャリアガスは純度
99.999%のAr ガス、その質量流量はFA =200cc/min
、FB =100cc/min である。原料供給期間の長さはts
1=10sec 、真空排気期間の長さtv1=5sec である。
成膜温度(サセプタ温度)Tg =450 ℃、反応器の容積
は約5リットルであった。この条件で成膜を行うと1サ
イクルで平均GR=0.2nm/cycの厚みのTiO2膜が析出す
る。
よる条件は、TiCl4 のキャリアガス質量流量FA =200c
c/min 、容器温度Tso=−10℃、O2 の質量流量FB =
100cc/min 、成膜温度Tg =450 ℃、成膜圧力P=2To
rrであった。
図7にまとめられている。
たところ、従来法ではホールの開口から底に向かって激
しく、膜厚が減少する傾向が認められた。基板の平坦部
SBが100nm の膜厚の時、ホール底の膜厚はおよそ15nm
であり、冒頭の定義によれば、この場合の段差被覆率は
η=0.15である。これに対して、本発明の方法で成膜し
たTiO2膜は、やはり、開口から底に向かって膜厚が減少
する傾向はあるものの、勾配ははるかに穏やかであり、
η=0.85であった。
来CVD法に比べて、微細なホールなどの陥没構造にお
いて、優れた段差被覆性を大幅に改善できることが示さ
れた。
はポリシリコン膜)とのコンタクト界面のバリヤ膜とし
て用いられているTiN 膜を合成する例である。これら界
面は、通常、PSG(リンシリケートガラス)膜に設け
られたコンタクトホールやビアホールなどの微細な陥没
部の底部に位置するので、段差被覆性を確保するのが重
要な課題である。
ア)とB原料蒸気が NH3ガスである。成膜には成膜装置
の第1実施例(図3)と成膜法の第2実施例((A)→
(B)→・・・)が適用された。試験に用いた本発明C
VD及び従来CVDの成膜条件は図7のとおりである。
なお、前記成膜の具体例で定義済みとなった成膜の各パ
ラメータは、本具体例を含む以下の具体例では説明を略
する。
c の推進速度が得られる。段差被覆率η=0.89と良好な
値を出している。TiCl4 +NH3 原料系を用いて従来のC
VD法で成膜を行うと、段差被覆率η=0.15と悪いばか
りでなく、気相において両原料が強く反応し、微粉末状
の中間生成物が発生するため、平滑な膜を得ることが困
難であった。しかし、本成膜法の実施例では、TiCl4 と
NH3 が交互に導入されるので気相で混じり合うことがな
いので、このような問題は起こらず、良質な膜が形成で
きる。
実施例(図1)を組合せてPbO 膜を形成する例である。
A原料蒸気はAr ガス輸送された4エチル鉛Pb(C2H5)4
(常温液体)とB原料蒸気はO2 である。成膜条件は図
7のとおりである。本発明CVD法では、この条件でG
R=約0.41nm/cycの成長速度が得られる。段差被覆率
は、本発明CVD法でη=0.85、従来CVD法でη=0.
45であった。本発明の優越性は本具体例の場合も明らか
である。
いるTa2O5 膜を形成する例である。原料はA原料蒸気が
Ta(OC2H5)5(常温で液体、Ar キャリア輸送)とB原料
蒸気がO2 である。本発明CVD法において、成膜には
ホットウォール型成膜装置の第2実施例(図6)と成膜
法の第1実施例((A+B)→・・・)を適用した。反
応器の石英管の直径は100mm 、全長は1500mmであった。
試験に用いた本発明CVD及び従来CVD条件は図8の
とおりである。本発明具体例では、およそGR=0.8nm/
cyc の推進速度が得られる。
2、従来CVD法でη=0.82であった。本発明の優越性
は本具体例の場合も明らかである。なお、段差被覆性の
高いTa2O5 膜(ηは若干異なるが)は、本発明装置の第
1実施例を用いても、また、本発明成膜法の第2実施例
を用いても得られることを確認している。
1実施例(図2)と成膜法の第4実施例((A+C)→
(B+C)→・・・)を用いて合成する例である。A原
料蒸気=Ti(i-OC3H7)4(チタンテトライソプロポキシ
ド、常温液体、Ar キャリア輸送)、B原料蒸気=Pb(C
2H5)4 (Ar キャリア輸送)、C原料蒸気=O2 であ
る。本発明CVD法と従来CVD法の成膜条件は図8の
とおりである。平均の成長速度GR=0.42/cycが得られ
た。
5、従来CVD法でη=0.42であった。従来CVD法に
比べて、段差被覆性における本発明の優位性は高い。な
お、本発明成膜法の第6実施例あるいは第7実施例を用
いても、従来に比べ格段に段差被覆性の高い膜が得られ
ることを確認している。
鉛:通称PZT)膜を成膜装置の第1実施例(図3)と
成膜法の第7実施例((A+D)→(B+C+D)→・
・・)を用いて合成する例である。A原料蒸気=Ti(i-O
C3H7)4、B原料蒸気=Zr(t-OC4H9)4(ジルコンテトラタ
ーシャリプロポキシド、常温液体、Ar キャリア輸
送)、C原料蒸気=Pb(C2H5)4 (Ar キャリア輸送)、
D原料蒸気=O2 である。本発明CVD法と従来CVD
法の成膜条件は図8のとおりである。なお、図7中、添
字A,B,C,Dを有するパラメータは、A原料、B原
料、C原料、D原料に関するもの、添字1,2は第1,
第2の原料供給期間(あるいは真空排気期間)のパラメ
ータであることを位置する。平均の成長速度GR=0.42
/cycが得られた。
4、従来CVD法でη=0.42であった。従来CVD法に
比べて、段差被覆性における本発明の優位性は明白であ
る。
相成長法によれば、化学的気相成長法の成膜方式を、常
時昇圧させながら反応器に原料蒸気を導入する原料供給
期間と、該原料蒸気を導入停止し反応器内の残留ガスを
排出する真空排気期間との対を、一対あるいは数対含む
1サイクルを、繰り返し行う方式とすることによって、
付着確率の高い原料蒸気を用いなければならないような
場合であっても、微細な陥没部において被覆性よく所望
の薄膜が形成できるという効果が得られる。
応系において、本発明成膜方法は、単なる特定の原料種
を時間的に分離して供給したり、意図的に混合して供給
する柔軟性を有していることから、特定原料種間の気
相反応を禁止した成膜、特定原料種間の気相反応を許
容した成膜という従来のCVD法では実現できなかった
条件での成膜が可能となる。の利点を活かした典型的
な例は、上述の具体例2に見られる。
ある。
ある。
体図である。
を示す構成図である。
例を示す構成図である。
体図である。
と従来例の成膜条件を示す図である。
と従来例の成膜条件を示す図である。
面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 1つまたは複数の化学的原料蒸気を、反
応器に輸送し、反応器内の基板もしくはその近傍で化学
反応させ、該基板に薄膜を合成する化学的気相成長法に
おいて、 常時昇圧させながら該反応器に該原料蒸気を導入する原
料供給期間と、該原料蒸気を導入停止し反応器内の残留
ガスを排出する真空排気期間との対を、一対または数対
含む1サイクルを、繰り返し行うことによって、所望の
膜を合成することを特徴とする化学的気相成長法。 - 【請求項2】 前記1サイクル内で使用される蒸気原料
が得ようとする所望の薄膜の構成元素を、少なくとも、
全元素含有していることを特徴とする請求項1記載の化
学的気相成長法。 - 【請求項3】 前記原料供給期間における反応器内圧の
昇圧速度が0.1Toor/sec 以上、20Toor/sec以下であるこ
とを特徴とする請求項1または2記載の化学的気相成長
法。 - 【請求項4】 前記真空排気期間における反応器内圧の
減圧速度が20Toor/sec以下であることを特徴とする請求
項1ないし3記載の化学的気相成長法。 - 【請求項5】 原料蒸気を導入する1つ或は複数の蒸気
導入口と、基板を支持するサセプタと、生成ガス及び原
料蒸気を排出するための排気口と、該基板あるいはサセ
プタの加熱手段を備えた密閉型の反応器と、 前記蒸気導入口に接続され、原料蒸気を発生し、間欠的
に所定の昇圧速度で該反応器に導入する原料導入系と、 生成ガス及び未反応の原料蒸気を該反応器から間欠的
に、かつ、所定の昇圧速度以下の昇圧速度で、器外に排
出させる排気系と、から成ることを特徴とする化学的気
相成長装置。
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