JPH0977315A - ウエブ又はシートの搬送装置 - Google Patents

ウエブ又はシートの搬送装置

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JPH0977315A
JPH0977315A JP23650595A JP23650595A JPH0977315A JP H0977315 A JPH0977315 A JP H0977315A JP 23650595 A JP23650595 A JP 23650595A JP 23650595 A JP23650595 A JP 23650595A JP H0977315 A JPH0977315 A JP H0977315A
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浩 中嶋
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清一 大野
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博樹 斉藤
Sanshirou Fukuhara
三四朗 福原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ウエブの破断、皺の発生等の品質不良及び搬送
装置以降の搬送不良が発生しない搬送装置を提供する 【解決手段】ウエブ16の幅方向の内側のピン配置は、
ウエブ保持力を確保するために、ピン密度を小さくする
と共に、ウエブ16の幅方向のウエブ端側のピン配置
は、全体のピン本数を減らすためにウエブ16の自重に
よるウエブ耳部の垂れ下がりやウエブ耳部のカールを防
止できる限度でピン密度を大きくするように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はウエブ又はシートの
搬送装置に係り、特にウエブ状或いはシート状のプラス
チックフィルム、紙、布(以下、「ウエブ」という)を
乾燥室内を搬送しながら乾燥させる際にウエブの幅方向
をピン部材で保持することによりウエブをその幅方向に
張設した状態で搬送するウエブ又はシートの搬送装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】未乾燥なウエブを搬送しながら乾燥する
と、ウエブは一般的に乾燥される従って収縮する。この
ようなウエブの搬送・乾燥において、ウエブの幅方向の
両側縁部を多数のピンやクリップで保持することにより
ウエブの幅方向を張設した状態で搬送する装置として所
謂テンターと呼ばれるウエブ搬送装置が知られている
(特公昭39─29211号公報)。
【0003】ウエブ搬送装置は、布を染色した後の乾燥
工程で布に皺が発生しないように乾燥する用途への使用
が良く知られているが、布の乾燥の他にも溶剤製膜法で
の未乾燥なプラスチックフィルムのウエブを乾燥工程で
搬送しながら乾燥する場合にも使用される。ウエブ搬送
装置を使用することにより乾燥時の熱でウエブがその幅
方向に収縮するのを抑制し、乾燥後のウエブに収縮によ
る皺が発生しないようにすることができる。ちなみに、
ウエブの収縮はウエブの幅方向に限らず全方向に生じる
が、ウエブの搬送方向は搬送テンションが作用しており
収縮に対しての抑制効果がある。このように、未乾燥の
ウエブを乾燥する際にウエブ又はシートの搬送装置を使
用して搬送することにより、乾燥されたウエブに必要な
強度及び平面性を確保することができ、その後の加工工
程における搬送を安定して行うことができる。
【0004】ウエブ搬送装置のうち、ウエブの両側縁部
に沿って多数のピンを喰い込ませることによりウエブを
幅方向に張設した状態で保持するウエブ搬送装置は、平
行に配置された一対の移動チェンに列設支持されたピン
プレート上に多数のピンが植設されて構成される。この
ウエブ搬送装置は、前記クリップ等のウエブ搬送装置に
比べ構造が簡単であること或いは乾燥室内での搬送コン
ベアの経路を反転させる構造にできる等のことから、装
置コスト、装置のコンパクト化の点で優れている一方、
ウエブにピンを喰い込ませる際にウエブの微小片が発塵
することからなるべくピン本数を少なくする必要があ
る。
【0005】このようなことから図12に示すように、
従来のウエブ搬送装置のピンプレート1上におけるピン
2の配置は、ウエブ搬送方向3のピン列数は多くても2
列であり、ピンピッチ4も一定になるように植設されて
いた(特公平5─19898号公報)。尚、ピン配置は
一枚のピンプレート1について示し、他のピンプレート
1では省略した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ウエブ搬送装置は以下の欠点がある。 ウエブの収縮力が大きくなると、ウエブ面にピンを喰
い込ませた孔がウエブの幅方向外向きに長孔状に破断す
る。 ウエブ面に喰い込ませるピンの喰い込みを確実にする
ためにピンプレート上の前記ピン列をウエブの幅方向の
内側に寄せると、ウエブ耳部(ウエブ幅方向の最も内側
のピン列からウエブ端までの部分)のうちピン列群の外
側に出る部分がカールするという欠点がある(以下、こ
のカールを「ウエブ耳部のカール」という)。そして、
ウエブの耳部がカールすると、ウエブをピンから離脱し
た後の加工工程での搬送において耳部の折れが生じた
り、ウエブに皺がより易くなるために安定した搬送がで
きなくなる。 更に、非常に剛性の小さなウエブの場合には、ウエブ
の耳部のうちピン列群の外側に出る部分が自重で垂れ下
がって(以下、この垂れ下がりを「ウエブ耳部の垂れ下
がり」という)ピン以外の部分に接触し発塵や汚れの原
因となる。更には、前記耳部のカールの場合と同様にウ
エブをピンから離脱した後の加工工程での搬送において
垂れ下がった耳部により安定した搬送ができなくなる。
【0007】このように、従来のウエブ搬送装置は、ウ
エブの破断、皺の発生等の品質不良及びウエブ又はシー
トの搬送装置以降の搬送不良が発生し易く、生産ロスの
原因となると共に生産効率の低下を招き、使用者にとっ
て十分満足できるものではなかった。本発明はこのよう
な事情に鑑みてなされたもので、ウエブの破断、皺の発
生等の品質不良及びウエブ又はシートの搬送装置以降の
搬送不良が発生しないウエブ又はシートの搬送装置を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決する為の手段】本発明は、前記目的を達成
する為に、ウエブ又はシートを搬送しながら乾燥する際
に、前記ウエブ又はシートの幅方向の両側縁部を多数の
ピンで保持することにより前記ウエブ又はシートの幅方
向に張設した状態で搬送するウエブ又はシートの搬送装
置に於いて、前記それぞれの側縁部に配置される多数の
ピンは、前記ウエブ又はシートの幅方向の内側のピン密
度が大きく外側のピン密度が小さくなるようにしたこと
を特徴とする。
【0009】本発明によれば、ウエブ又はシートの両側
縁部を保持する多数のピンは、ウエブ又はシートの幅方
向の内側のピン密度が大きく外側のピン密度が小さくな
るようにしたので、使用するピン本数をなるべく少なく
した状態で、ウエブ又はシートの幅方向への保持力を充
分確保でき、しかもウエブ又はシートの耳部がカールし
たり垂れ下がることがない。
【0010】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
るウエブ又はシートの搬送装置の好ましい実施の形態に
ついて詳説する。図1は、本発明に係るウエブ又はシー
トの搬送装置10を、溶液製膜法で製膜したウエブを搬
送しながら乾燥する際の搬送装置として適用した一例で
ある。
【0011】図1に示すように、ホッパー等の流延口1
2からドラム14の表面にドープ(高粘度溶液)を流延
してフィルム状のウエブ16にしたあと、剥取部18で
ウエブ16をドラム14から剥ぎ取る。剥ぎ取られた未
乾燥のウエブ16は、搬送装置10によりウエブ16の
幅方向の両側縁部が多数のピンで保持されることにより
張設された状態で乾燥室20内を搬送される。ウエブ1
6は乾燥室20内を搬送装置10により搬送される間
に、熱風或いは赤外線等により乾燥される。
【0012】搬送装置10は、図2及び図3に示すよう
に、ウエブ16の幅方向の両端位置にウエブ16の搬送
方向22に沿って配設された一対の移動チェーン(図示
せず)と、それぞれの移動チェーンに一列に列設支持さ
れた矩形板状のピンプレート24、24…と、ピンプレ
ート24上にウエブ16の搬送方向22に沿ってピン列
を形成するように植設された多数のピン26、26…
と、ウエブ16をピン26に喰い込ませる食い込ませ手
段28とで構成される。前記ピンプレート24の長さは
移動チェーンのターン部での動きをスムーズにできる程
度に短く形成されると共に、喰い込ませ手段28として
は、例えば図3に示すピン列に沿って溝を形成した喰い
込ませロール28或いは図示しないが喰い込ませロール
ブラシが使用される。
【0013】ところで、本発明者は、従来のウエブ又は
シートの搬送装置の欠点であった、ウエブ16の破断、
皺の発生、ウエブ耳部(ウエブ幅方向の最も内側のピン
列からウエブ端までの部分)の垂れ下がり或いはカール
等のウエブ16の品質を低下させる要因とピンプレート
24に植設するピン26の配置について試験等を行って
鋭意検討した結果、次の知見を得た。
【0014】ウエブ16の収縮力(皺の発生要因)に
対するウエブ保持力は、ピン26の本数が多い方が大き
いが、ウエブ16面にピン26を喰い込ませる際に生じ
るウエブ微小片による発塵の防止(ピン26の本数が少
ないほど発塵は少ない)及び装置コスト面の観点からピ
ン本数をなるべく少なくする必要がある。 ウエブ保持力は、ウエブ16の搬送方向22に沿って
形成されるピン列のうち、ウエブ16の幅方向の内側の
ピン列ほど負担する割合が大きい。例えば、ピン列数を
ウエブ16の幅方向の内側から第1、第2、第3、第
4、第5の5列設けた場合の各ピン列におけるウエブ保
持力の負担は、第1列〜第3列までの3列で略ウエブ保
持力を負担しており、第4列と第5列は殆どウエブ保持
力を負担していない。従って、ウエブ保持力の観点から
ウエブ16の搬送方向22のピン列を少なくとも3列形
成すると共に、ピン列の配列幅(ウエブ16の幅方向の
最も内側のピン列から最も外側のピン列までの幅)を少
なくとも10mm以上にすることが必要である。
【0015】また、第4列と第5列はウエブ耳部の垂れ
下がりやカールの発生を防止するのに効果があったこと
から、ウエブ耳部の幅の大小、ウエブ16の剛性の大
小、或いはウエブ16のカールのし易さ、更にはウエブ
16の保持高さ(ピン26に保持されたウエブ16面と
ピンプレート24面との距離)等を考慮して4列以上の
ピン列にするかを決定する。
【0016】ウエブ16の搬送方向22のピンピッチ
Aが大きすぎるとウエブ保持力が不足し、ピン26(特
にウエブ16の幅方向の最も内側のピン16)1本当た
りのウエブ保持力の負担が大きくなる。この結果、図4
に示すようにウエブ16面のピン喰い込み孔がウエブ1
6の幅方向の外側に向って切断して長孔30を形成す
る。この結果、ウエブ16をその幅方向に張設保持でき
なくなるので、ウエブ16に皺あるいはテンター(ピ
ン)からのウエブ16の噛みはずれが生じる。逆に、ピ
ンピッチAが小さすぎるとピン26からウエブ16を離
脱させた時に、図5に示すようにピン26の喰い込み孔
同士がミシン目のようになるので、このミシン目でウエ
ブが破断し易くなる。これらのことから、ピンピッチA
の適切な間隔を試験した結果、図6に示すように、ウエ
ブ16の搬送方向22のピン26とピン26の間の距離
Lとピン径D(後記するように0.5〜1.5mmが好
ましい)との関係が、L=3D〜4Dの関係を有するよ
うにすることが好ましく、この関係をピンピッチAで表
すとピンピッチAは2〜8mmとなる。
【0017】ウエブ16の幅方向のピンピッチB(ピ
ン列の間のピッチ)は、3〜10mmが好ましい。 ピン径はピンピッチと密接な関係があり、ピン径が小
さい場合はウエブ保持力を確保するためにピン数を増や
す(ピンピッチを小さくする)必要があるが、この場
合、上記のようにミシン目が生じてウエブ16が破断し
易くなる。一方、ピン径が大きい場合は、ピン数を増や
すことができなくなるので上記のようにウエブ16面の
ピン喰い込み孔が長孔になり易くなる。加えてピン径が
大きい場合には、ピン26からウエブ16を離脱させた
時に、ウエブ16面のピン孔に大きなバリが生じ、発塵
等の問題が更に増加する。これらのことから具体的なピ
ン径Dは0.5〜1.5mmが好ましい。
【0018】このように、全体のピン本数、ピン列数、
ウエブ16の搬送方向22のピンピッチA、ウエブ16
の幅方向のピンピッチB及びピン径は、搬送装置10で
搬送されながら乾燥されるウエブ16の品質に大きな影
響を与えると共に、ピン26から離脱した後の加工工程
での搬送の安定性にも大きく影響する。以上の検討結果
をまとめると、ウエブ16の幅方向の内側のピン配置
は、ウエブ保持力を確保するために、ピン密度(ピンピ
ッチA及びピンピッチB)を前記ミシン目が発生しない
限度で小さくする必要があり、一方、ウエブ16の幅方
向のウエブ端側のピン配置は、全体のピン本数を減らす
ためにウエブ16の自重によるウエブ耳部の垂れ下がり
やウエブ耳部のカールを防止できる限度でピン密度を大
きくすることが必要である。そして、ピン配置をこのよ
うに構成することにより、発塵の問題、ウエブの破断、
ウエブの皺、ウエブ耳部の垂れ下がりやカール等のウエ
ブ品質の問題、装置コスト面の問題を全て解決すること
ができる。
【0019】図7は、上記知見に基づいて構成された本
発明のウエブ又はシートの搬送装置10におけるピンプ
レート24上に植設される多数のピン26の配置につい
て示した一例である。図7に示すように、ピンプレート
24上には、1. 2mm径(ウエブ16保持位置が0.
8mm径)、10mm高さのピン26を、ウエブ16の
幅方向の内側からウエブ端側にかけて第1列から第5列
までの5列のピン列が形成される。また、ウエブ16の
搬送方向22のピンピッチAは、第1列(A1 )が4m
m、第2列(A2 )が4mm、第3列(A3 )が6m
m、第4列(A4 )が8mm、第5列(A5 )が8mm
に形成される。また、ウエブ16の幅方向のピンピッチ
Bは、第1列〜第2列(B1 )が3.5mm、第2列〜
第3列(B1 )が5.0mm、第3列〜第4列(B1
が8.0mm、第4列〜第5列(B1 )が9.0mmに
形成される。尚、ピンの材質、形状はウエブ16の種類
に応じて試験等により適切なものを選択する。
【0020】各列は必ずしも直線ではなく、多少のジグ
ザグ配置とすることもあり得る。特に外側の列は、ウエ
ブ16が垂れ下がったりカールしたりするのを防止する
ため、積極的にジグザグ配置とし、各列間のピッチを縮
減する。また喰い込みあるいは噛み込み位置は正確であ
る必要はなく、多少のずれが許容できる。尚、本実施の
形態では、溶液製膜法で製膜したウエブの例で説明した
が、これに限定されるものではなく、乾燥する際に収縮
する性質を有するプラスチックフィルム、紙、布等のウ
エブに適用することができる。
【0021】
【実施例】図1に示した溶液製膜法における乾燥工程の
搬送装置として本発明に係るウエブ又はシートの搬送装
置10を適用した実施例と、従来のウエブ又はシートの
搬送装置を適用した比較例1及び2とでの、ウエブの品
質比較を行った。本発明に係るウエブ又はシートの搬送
装置10は、上記実施の形態の図7で例示したピン配置
を有するピンプレート24を移動チェーンに支持させ
た。
【0022】一方、従来のウエブ又はシートの搬送装置
の比較例1では、ウエブ16の搬送方向に2列のピン列
を配置すると共に、ウエブ16の搬送方向のピンピッチ
を4mm、ウエブ16の幅方向のピンピッチを4mmと
した。ピン径、ピン高さ等のピン配置以外の条件は本実
施例と同様である。この比較例1は、ウエブ保持力を確
保するためにピン列の間隔を小さくした場合である。
【0023】従来のウエブ又はシートの搬送装置の比較
例2では、ウエブ16の搬送方向に2列のピン列を配置
すると共に、ウエブ16の搬送方向のピンピッチを3m
m、ウエブ16の幅方向のピンピッチを22mmとし
た。ピン径、ピン高さ等のピン配置以外の条件は本実施
例と同様である。この比較例2は、ピン列の間隔を大き
くしてウエブ16の垂れ下がりとカールを抑えるように
した場合である。
【0024】また、乾燥に供するウエブ16は、メチレ
ンクロライドを主溶剤とした溶剤含有率(湿式基準重量
%)が55%のセルロースアセテートフィルムを使用
し、ウエブ16の溶剤含有率を20%になるように乾燥
する。また、乾燥条件は、乾燥時間を5分間とし、乾燥
温度はメチレンクロライドの沸点40°Cから100°
Cまで上昇させた。
【0025】また、ウエブ耳部を実施例、比較例ともに
28mmとした。更に、実施例、比較例ともにピン26
の傾きθを図8に示すように5°とした。ピン26を傾
ける理由は、ピン26からウエブ16の離脱を容易にす
るためである。上記比較試験の結果、本発明の実施例で
は、図9に示すように、ウエブ耳部の垂れ下がりやカー
ルも認められず、ウエブ16の保持力も充分でウエブ1
6に皺が発生することがなかった。また、発塵の問題も
殆どなく、ピン喰い込み部でのウエブ16の破断もなか
った。これにより、ウエブ16をピン26から離脱した
後のウエブ16に必要な強度及び平面性を得ることがで
き、品質の良いウエブ16を得ることができたと共に、
乾燥後の加工工程での搬送において安定した搬送を行う
ことができた。
【0026】一方、比較例1では、図10に示すよう
に、ウエブ保持力はある程度確保できたが、ウエブ耳部
がウエブ16の自重でピンプレート24に接触するまで
垂れ下がってしまい、且つ垂れ下がった先端部にパイプ
状の強いカールが認められた。これにより、乾燥後の加
工工程での搬送においてウエブ耳部の垂れ下がった部分
と搬送ラインとの接触による発塵が多く認められ、更に
はパイプ状のカールによりウエブ側縁部に皺が発生し、
搬送不能になった。
【0027】また、比較例2では、図11に示すよう
に、ピン列の間隔が大きいことからウエブ16にピン2
6を喰い込ませた際に、ウエブ16がピン列とピン列と
の間で弛んでしまった。この結果、ピン26からウエブ
16を離脱すると、ウエブ16の側縁部に皺が発生して
おり乾燥後の加工工程での搬送において搬送不能になっ
てしまった。また、ピン列の間隔が大きいために、ウエ
ブ保持力の大部分がウエブ16の幅方向の内側のピン2
6で負担することになり、内側のピン26がウエブ16
面に食い込んだ孔が切断して長孔になってしまった。こ
の結果、ウエブ保持力が確保出来なくなりウエブ全体に
皺が発生し、製品ロスとなった。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のウエブ又
はシートの搬送装置によれば、ウエブの幅方向のそれぞ
れの側縁部に配置される多数のピンは、ウエブ幅方向の
内側のピン密度が大きく外側のピン密度が小さくなるよ
うにしたので、なるべく少ないピン本数でウエブ保持力
を充分確保することができると共に、ウエブ耳部の垂れ
下がりやカールを防止できる。
【0029】これにより、ウエブの大きな収縮力がピン
に作用してもピンの喰い込み孔が長孔状に切断すること
がないので、品質の良いウエブを得ることができる。ま
た、ウエブ面へのピンの喰い込みを安定させるためにウ
エブ耳部の幅を大きくしても、ウエブ耳部が垂れ下がっ
たりカールしたりすることがないので、ウエブをピンか
ら離脱後の加工工程での搬送時に垂れ下がった耳部の接
触による発塵を防止でき、且つ安定した搬送を行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のウエブ又はシートの搬送装置
を、溶液製膜法で製膜したウエブを乾燥する際の搬送装
置として適用した説明図
【図2】図2は、本発明のウエブ又はシートの搬送装置
の構成を説明する斜視図
【図3】図3は、本発明のウエブ又はシートの搬送装置
の構成を説明する平面図
【図4】図4は、ウエブ搬送方向のピンピッチが大きす
ぎた場合のウエブの切断について説明する説明図
【図5】図5は、ウエブ搬送方向のピンピッチが小さす
ぎた場合のウエブの切断について説明する説明図
【図6】図6は、ウエブ搬送方向の適切なピンピッチに
ついて説明する説明図
【図7】図7は、本発明のウエブ又はシートの搬送装置
においてピンプレート上に植設するピン配置の一例を示
した説明図
【図8】図8は、ピンの傾斜について説明する説明図
【図9】図9は、本実施例と比較例において本実施例の
結果を説明する説明図
【図10】図10は、本実施例と比較例において比較例
1の結果を説明する説明図
【図11】図11は、本実施例と比較例において比較例
2の結果を説明する説明図
【図12】図12は、従来のピンテンター装置において
ピンプレート上に植設するピン配置を説明する説明図
【符号の説明】
10…ウエブ又はシートの搬送装置 12…流延口 14…ドラム 16…ウエブ 18…剥取部 20…乾燥室 22…ウエブの搬送方向 24…ピンプレート 26…ピン 28…喰い込ませロール 30…長孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福原 三四朗 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ウエブ又はシートを搬送しながら乾燥する
    際に、前記ウエブ又はシートの幅方向の両側縁部を多数
    のピンで保持することにより前記ウエブ又はシートの幅
    方向に張設した状態で搬送するウエブ又はシートの搬送
    装置に於いて、 前記それぞれの側縁部に配置される多数のピンは、前記
    ウエブ又はシートの幅方向の内側のピン密度が大きく外
    側のピン密度が小さくなるようにしたことを特徴とする
    ウエブ又はシートの搬送装置。
  2. 【請求項2】前記それぞれの側縁部には前記ウエブの搬
    送方向に沿って少なくとも3列のピン列を形成すると共
    に、前記ピン列の配列幅を少なくとも10mm以上にす
    ることを特徴とする請求項1のウエブ又はシートの搬送
    装置。
  3. 【請求項3】前記ピン部材のピン径を0.5〜1.5m
    mにすると共に、前記ウエブの搬送方向のピンピッチが
    2〜8mm、ウエブの幅方向のピンピッチが3〜10m
    mになるようにしたことを特徴とする請求項1又は2の
    ウエブ又はシートの搬送装置。
  4. 【請求項4】前記ピン列における前記ウエブの搬送方向
    のピンピッチは、前記ウエブの幅方向の両端側よりも内
    側の方が小さくなるようにしたことを特徴とする請求項
    1、2又は3のウエブ又はシートの搬送装置。
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