JP2006289803A - ポリイミドフィルムの製造方法 - Google Patents

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義隆 西屋
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Abstract

【課題】 ポリイミドフィルムをピンから剥がす際に発生し易いエッジ裂けが起こりにくく、また、付着しているフィルム屑が少ないポリイミドフィルムを製造する方法を提供する。
【解決手段】 ポリアミド酸溶液を支持体上にフィルム状に連続的に押し出しまたは塗布したゲルフィルムを、剥離し、延伸、乾燥、熱処理するポリイミドフィルムの製造工程において、ゲルフィルム端部を支持するクリップのピンとして基部の太さが0.38mmφから2.7mmφの先鋭略円錐状ピンを用いることを特徴とするポリイミドフィルムの製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリイミドフィルムの製造工程において、ポリイミドフィルムの搬送用クリップのピンを特定のピン形状にする事でピンからフィルムを剥離するときに発生するフィルム屑の発生およびフィルムの裂けを防止されたポリイミドフィルムの製造する方法に関するものである。
ポリイミドフィルムを製造する場合は、一般的にフィルム端部を把持して延伸工程および熱処理工程に連続的に搬送している(例えば特許文献1、2参照)。フィルム端部を把持する方法としてクリップ内のピンでフィルムを刺すピンクリップ方式とクリップ本体で端部を夾むクリップ方法が一般に用いられている。クリップ本体で夾む場合はフィルムに穴を開けないためフィルム屑や、フィルム端部の裂けが発生し難い利点がある一方で、リップの把持部の乾燥が困難と言う問題点がある。一方、フィルムの両端をピンで突き刺すピンクリップはフィルム端部まで乾燥が均一に出来、横延伸時に外れにくいなどの特徴がある。しかしながら、ピンクリップはフィルム端部に穴を開けるため、ピンクリップからフィルムを剥離する際にフィルム端部で裂けやピン穴部でフィルム屑が発生する問題点があり、更にポリイミドの製造で用いられるピンは耐熱性と強度が要求される。この為、ピンを太く大きくすれば、運転中のピン曲がりやピン折れを改善できるものの、フィルムのピン穴が大きくなり、ピン裂け、フィルム屑の発生が多くなる問題点があった。しかしながら、ポリイミドフィルムの製造に適したピンの形状についてはほとんど検討されていない。一部で、ピンの表面にフッ素樹脂をコートして、ピンの汚れやフィルム剥離時の抵抗を少なくする技術がある(例えば特許文献3参照)。しかしながら、フッ素樹脂で表面を覆ったピンは連続使用でフッ素樹脂がすり減り、フッ素樹脂がフィルムに付着すると言う問題があった。この為、ポリイミドの溶液製膜工程で使用するピンクリップの最適なピンの形状が求められていた。
特開2001−163493号 特開平11−180606号 実開平6−22393号
本発明は、上述した従来技術における問題点の解決を課題として検討した結果達成されたものである。
したがって、本発明の目的は、ポリイミドフィルムの製造工程において、ポリイミドフィルムの搬送用クリップのピンを特定のピン形状にする事でピンからフィルムを剥離するときに発生するフィルム屑の発生およびフィルムの裂けを防止されたポリイミドフィルムの製造する方法を提供する事にある。
上記の課題を解決するために、鋭意検討した結果エッジ不良はフィルムとピンクリップの剥離時にフィルム穴にピン先が接触して発生しているのでなく、ピンで空いたフィルムの穴とピン穴外側でフィルムの収縮で発生した皺状フィルムの境目でピンさけが発生すること、また、フィルム屑もピンからフィルムを剥離する時のピンとフィルム穴部の摩擦でピン穴外側のフィルム皺が取れて発生する事を見いだした。この為、ピンの形状を最適化する事で、ピン穴およびピン穴外側のフィルム収縮皺の状態が変わり、上記の問題を解決する事を見いだした。
従って、本発明のポリイミドフィルムの製造方法は、ポリアミド酸溶液を支持体上にフィルム状に連続的に押し出しまたは塗布したゲルフィルムを、剥離し、延伸、乾燥、熱処理するポリイミドフィルムの製造工程において、ゲルフィルム端部を支持するクリップのピンとして基部の太さが0.38mmφから2.7mmφの先鋭略円錐状ピンを用いることを特徴とする。
なお、本発明のポリイミドフィルムの製造方法においては前記ピンのフィルム上面からの長さが2mm以上15mm以下であること、前記ピンの角度がフィルム面から90度以上120度以下であることが、いずれも好ましい条件として挙げられる。
本発明により特定の太さのピンを用いて製造したポリイミドフィルムは、フィルム製造時のピンからフィルムを取り外す際に発生するエッジ裂けが発生しにくく、得られたフィルムに付着したフィルム屑が少ない。
以下に、本発明のポリイミドフィルムの製造方法について具体的に説明する。
本発明でいうポリイミドフィルムとは、有機溶媒中に溶解したポリアミド酸を用いてフィルムをイミド化して作られるものであり、有機溶媒溶液中のポリアミド酸は、部分的にイミド化されていてもよく、少量の無機化合物を含有していてもよい。
本発明におけるポリイミドの先駆体であるポリアミド酸としては、芳香族テトラカルボン酸類と芳香族ジアミン類とからなり、次式[I]で示される繰り返し単位で構成されるものが好ましい。
Figure 2006289803
上記式において、R1は少なくとも1個の芳香族環を有する4価の有機基で、その炭素数は25以下であるものとし、R2は少なくとも1個の芳香族環を有する2価の有機基で、その炭素数は25以下である。
本発明において、芳香族テトラカルボン酸類と芳香族ジアミン類とは、それぞれのモル数が大略等しくなる割合で重合されるが、その一方が10モル%、好ましくは5モル%の範囲内で、他方に対して過剰に配合されてもよい。
上記の芳香族テトラカルボン酸類の具体例としては、ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,3’,3,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、ピリジン−2,3,5,6−テトラカルボン酸またはその酸無水物、あるいはその酸のエステル化合物またはハロゲン化物から誘導される芳香族テトラカルボン酸類が挙げられる。
上記の芳香族ジアミン類の具体例としては、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、ベンジジン、パラキシリレンジアミン、4,4’−ジアミノジニフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジメチルー4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,5−ジアミノナフタレン、3,3’−ジメトキシベンジジン、1,4−ビス(3−メチル−5−アミノフェニル)ベンゼンおよびこれらの誘導体が挙げられる。
本発明の方法におけるポリイミドに特に適合する芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分の組み合わせとしては、ピロメリット酸二無水物と4,4’−ジアミノジフェニルエーテルおよび3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と4,4’−ジアミノジフェニルエーテルの組み合わせが挙げられ、さらにこれらの共重合および/またはパラフェニレンジアミンの共重合が好ましい。また、本発明を阻害しない範囲であれば、製膜時に多層体で成形することもできる。
ポリイミドの固有粘度(25℃硫酸中で測定)は、0.2〜3.0の範囲が好ましく、より好ましくは0.8〜2の範囲である。
本発明において、ポリアミド酸溶液を形成するために使用される有機溶媒の具体例としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドおよびN−メチル−2−ピロリドンなどの有機極性アミド系溶媒が挙げられ、これらの有機溶媒は単独でまたは2種以上を組み合わせて使用されるが、ベンゼン、トルエンおよびキシレンのような非溶媒と組み合わせて使用してもよい。
本発明で用いるポリアミド酸の有機溶媒溶液は、固形分を好ましくは5〜40重量%、より好ましくは10〜30重量%含有するものであって、またその粘度はブルックフィールド粘度計による測定で10〜2000Pa・s、好ましくは100〜1000Pa・sのものが、安定した送液が可能であることから好ましい。
重合反応は、有機溶媒中で撹拌および/または混合しながら、0〜80℃の温度範囲で、10分〜30時間連続して進められるが、必要により重合反応を分割したり、温度を上下させてもかまわない。
この場合に、両反応体の添加順序には特に制限はないが、芳香族ジアミン類の溶液中に芳香族テトラカルボン酸類を添加するのが好ましい。
重合反応中に真空脱泡することは、良質なポリアミド酸の有機溶媒溶液を製造するために有効な方法である。また、重合反応の前に芳香族ジアミン類に少量の末端封鎖剤を添加して重合を制御することを行ってもよい。
本発明で使用される閉環触媒の具体例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミンなどの脂肪族第3級アミンおよびイソキノリン、ピリジン、ベータピコリンなどの複素環式第3級アミンなどが挙げられるが、複素環式第3級アミンから選ばれる少なくとも一種のアミンを使用するのが好ましい。
本発明で使用される脱水剤の具体例としては、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸などの脂肪族カルボン酸無水物、および無水安息香酸などの芳香族カルボン酸無水物などが挙げられるが、無水酢酸および/または無水安息香酸が好ましい。
ポリアミド酸に対する閉環触媒の含有量は、閉環触媒の含有量(モル)/ポリアミド酸の含有量(モル)が0.5〜8となる範囲が好ましい。
また、ポリアミド酸に対する脱水剤の含有量は、脱水剤の含有量(モル)/ポリアミド酸の含有量(モル)が0.1〜4となる範囲が好ましい。なお、この場合には、アセチルアセトンなどのゲル化遅延剤を併用してもよい。
本発明のポリイミドフィルムは、ポリアミド酸溶液を回転する支持体上にフィルム状に連続的に押し出しまたは塗布したゲルフィルムを、前記支持体から剥離し、延伸、乾燥、熱処理することにより製造されることが好ましいが、ポリアミド酸の有機溶媒からポリイミドフィルムを製造する代表的な方法としては、閉環触媒および脱水剤を含有しないポリイミド酸の有機溶媒溶液をスリット付き口金から支持体上に流延してフィルムに成形し、支持体上で加熱乾燥することにより自己支持性を有するゲルフィルムにした後、支持体よりフィルムを剥離し、更に高温下で乾燥熱処理することによりイミド化する熱閉環法、および閉環触媒および脱水剤を含有せしめたポリアミド酸の有機溶媒をスリット付き口金から支持体上に流延してフィルム状に成形し、支持体上でイミド化を一部進行させて自己支持性を有するフィルムとした後、支持体よりフィルムを剥離し、加熱乾燥/イミド化し、熱処理を行う化学閉環法が挙げられる。
本発明は、上記のいずれの閉環方法を採用してもよいが、化学閉環法はポリアミド酸の有機溶媒溶液に閉環触媒および脱水剤を含有させる設備が必要とするものの、自己保持性を有するゲルフィルムを短時間で得られる点で、より好ましい方法といえる。
本発明は、上記したポリイミドフィルムの製造方法においてポリアミド酸溶液を支持体上にフィルム状に連続的に押し出しまたは塗布したゲルフィルムを、剥離し、延伸、乾燥、熱処理する工程において、ゲルフィルム端部を支持または延伸するためのクリップピンのピンの基部が0.38mmφから2.7mmφの太さの先鋭略円錐状ピンを用いることを特徴とし、これによりピンからフィルムを剥離するときに発生するフィルム屑の発生およびフィルムの裂けを防止し、安定してポリイミドフィルムを製造するが可能となる。
本発明でいうゲルフィルムとはポリイミド前駆体およびまたは部分的にイミド化した溶媒を含むポリイミドフィルムのことであり、特に溶媒量は指定しないが、溶媒を1〜90%程度含んだポリイミドフィルムである。
本発明でいうクリップするピンの材質は特に指定しないが、耐熱性、強度の点から鋼、合金鋼、ステンレス、チタン、アルミ合金、銅合金が挙げられ好ましいのは合金鋼、ステンレス、およびチタンである。経済性および耐久性の面でステンレスが特に好ましい。
ピンの太さは直径0.38mmφから2.7mmφであり、好ましくは0.8mmφから2.3mmφである。ピンが2.7mmφより太いとピン穴が大きくなるため、ピン穴外側でフィルムの収縮により発生する皺が大きくなり、ピンとの接触抵抗が大きくなりフィルム屑が多くなる。また、ピンが0.38mmφより細いとピン穴が小さくなりピン穴の周りで発生するフィルム屑が少なくなるが、ピンの曲がりや折れが発生し易くなる。尚、ここで定義するピンの太さとはフィルムを把持し、フィルムと接触するピン基部の太さである。ピン形状は先鋭略円錐状であれば特に指定しないが、ピン先端はフィルムを突き刺す為、細く、鋭くするが、ピン先から根元にかけては徐々に太くする事が望ましい。先端が細すぎるとピン先が曲がりや折れを発生しやすくなる。この為、特に好ましくはピン先は尖っており、ピン先端からピンの太さと等しい距離(1〜3mm)ぐらいでピン径の約半分程度まで太くし、以後根元まで徐々に規定の太さにする。先端の形状は多角錐でも円錐でも特に問題は無い。
本発明でいうピンの長さは実質的なピンの有効長さで有り、フィルムが最も深く刺さったフィルム下部の面からピン先までの距離である。ピンおよび又はピンシート(ピンが埋め込んだプレート)にフィルムを浮かす目的でパイプ等の部品をつけた場合も同様で、フィルムが最も深く刺さった時のフィルム下部面からピンの先端までの有効長さを言う。ピンの長さが長いとフィルム製造中に発生する熱収縮によるピンからの外れはし難くなるが、運転中にピンの折れ、ピン曲がりが発生し易い。あまりピンの長さが短いと製造中にフィルムの熱収縮により、フィルムが浮き上がり、ピンから外れる危険性がある。この為、ピン長さが2mmから15mmが好ましく、特に好ましくは3mmから11mmの長さである。一方、ピンの角度は特に限定しないが、フィルムの搬送中熱処理工程での熱収縮によるフィルムの縮によるピンからの抜けが発生しないように90度以上120度以下することが好ましい。ピンの角度とは、フィルム面とピンがつくる角度で有り、ピンがフィルム面に対して垂直の場合は90度とし、フィルム側に傾いている場合は90度未満。ピンがフィルム面より外側に向いている場合は90度を超える値となる。また、ピンの配列および個数についても特に指定はしないが、ピンの抜けを防止するために2列以上でフィルムを把持する事が好ましい。あまり多段でフィルムをピンクリップするとピンによるフィルム裂けやフィルム屑が出やすくなる。また、ピンの配置や個数についても特に指定はしないが、フィルムの張力が均等にかかり、ピン穴からの引き裂きが発生しない位置にピンを配置するためにピンの間隔は10〜30mmが一般的に用いられている。このようにして製造したポリイミドフィルムは、製造中のエッジ裂けが改善され、効率良くフィルムが製造出来る。また、フィルムに付着したフィルム屑が少ないため、二次加工工程で、例えば、粘着ロールの使用、ウエブクリーナー等によるフィルム屑の除去が不要になり、特に金属箔または金属薄膜が積層された電気配線板の支持体、フレキシブルプリント回路保護用カバーレイフィルム、ワイヤまたはケーブルの絶縁フィルムおよびフィルム表面接着剤をコーティングした粘着テープなどの用途に対して好適に適用することができる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
[実施例1]
撹拌機を備えた重合装置に、乾燥したN、N−ジメチルアセトアミド1900.6kgを入れ、その中に4,4’−ジアミノジフェニルエーテル200.024kg(1kmol)を撹拌溶解した。続いて、ピロメリット酸二無水物218.12kg(1kmol)を少量ずつ投入した。投入完了後、1時間撹拌し続けて、透明なポリアミド酸溶液を得た。この溶液は、20℃で3500ポイスの粘度であった。
このポリアミド酸溶液に、無水酢酸をポリアミド酸単位に対して2.5mol、ピリジンをポリアミド酸単位に対して2.0mol混合し、このポリアミド酸溶液を口金スリット幅1.3mm、長さ1800mmのTダイから押し出し、90℃の金属エンドレスベルト上に流延して自己支持性のあるゲルフィルムを得た。
このゲルフィルムを金属エンドレスベル上から剥離して、65℃の温度で、1対のロールとロールの間ではさみ、もう1対のロールとロールを用いて、2対のロール間で走行方向にゲルフィルムを延伸した。続いて、ゲルフィルムの両端をローラーで押さえながらチェーン上のピンプレートに連続で突き刺してゲルフィルムを固定した。尚、ピンプレート上部にはフィルム剥がしプレートを1枚配置した。ピンプレートは長さ100mm幅50mmのピンプレート内に基部の太さ2mmφ、有効長さ10mmのSUS304製ピンを20mm間隔で5個づつ2列に千鳥で配置した。ピンの角度はフィルム幅の外側に向けて100度(10度傾斜)にした。この2列のピン間隔は10mmとし、ピンは先端が尖っており、ピン根元にかけてテーパー状に太くした。ついで、ピンプレート上に両端をピンで固定されたゲルフィルムを、260℃の温度で40秒間乾燥し、更に430℃で1分間熱処理して、冷却ゾーンでリラックスさせながら30秒間冷却し、フィルム剥がしプレートを4mm/秒の速度で上昇させ、フィルムをピンから引き離した。さらにフィルムの端部のエッジをカットし、フィルム表面を市販のウエブクリーナでクリーニングすることにより、幅2000mm、厚さ25μmのポリイミドフィルムを10000m得た。
ピンからフィルムを剥がす際に発生したエッジ不良の数は両端併せて0ヶ所であった。このフィルムを検反機にかけて付着しているフィルム屑の個数を調べたところ、0.6mm以上のものが65個あった。
[比較例1]
ピンプレートに配置するピンの基部太さを3mmφに変更した事以外は全て実施例1と同様の操作を行うことにより、幅2000mm、厚み25μmのポリイミドフィルムを10000mを得た。
ピンからフィルムを剥がす際に発生したエッジさけは両端で6回発生した。また、得られたポリイミドフィルムを検反した結果フィルムに付着していたフィルム屑は202個であった。
[実施例2〜7および比較例2]
ピンプレートのピンの長さおよびピンの基部太さを表1に示した条件に変更した以外は、全て実施例1と同様の操作を行うことにより、幅2000mm、厚み25μmのポリイミドフィルムを10000mを得た。
ピンからフィルムを剥がす際に発生したエッジ裂けおよびフィルム屑の個数を表1に示した。なお、実施例6では一部にピンはずれが見られ、実施例7では一部にピン曲がりが見られたが操業に影響はなかった。比較例2はピン曲がりが激しく長期運転はできなかった。
Figure 2006289803
本発明で得られたポリイミドフィルムは、金属箔または金属薄膜が積層された電気配線板の支持体、フレキシブルプリント回路保護用カバーレイフィルム、ワイヤまたはケーブルの絶縁フィルムおよびフィルム表面接着剤をコーティングした粘着テープなどの用途に対して好適に適用することができる。

Claims (3)

  1. ポリアミド酸溶液を支持体上にフィルム状に連続的に押し出しまたは塗布したゲルフィルムを、剥離し、延伸、乾燥、熱処理するポリイミドフィルムの製造工程において、ゲルフィルム端部を支持するクリップのピンとして基部の太さが0.38mmφから2.7mmφの先鋭略円錐状ピンを用いることを特徴とするポリイミドフィルムの製造方法。
  2. 前記ピンのフィルム上面からの長さが2mm以上15mm以下であることを特徴とする請求項1記載のポリイミドフィルムの製造方法。
  3. 前記ピンの角度がフィルム面から90度以上120度以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリイミドフィルムの製造方法。
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