JP5375709B2 - ポリイミドフィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
前記蛇行防止板にゲルフィルムが接触する長さを8cm以上30cm以下、かつ、この蛇行防止板の横を通過した時のゲルフィルムの溶媒濃度を60〜80%の範囲内とすること、
前記溶媒濃度を70〜80%の範囲内とすること、
蛇行防止板を、フィルムの走行方向と厚み方向でつくられる面またはその面に対して20°以下のズレを有する面であるように設置することおよび
ポリイミドフィルムの厚みが10〜250μmの範囲内であること
が、いずれも好ましい条件として挙げられる。
本発明で使用する蛇行防止板の材質については特に指定しないが、強度や耐溶媒性の点からフッ素樹脂およびステンレススチールが特に好ましい。
蛇行防止板通過直後のフィルムを採取し、予め重量の分かっているアルミ製容器にいれて重量を測定する。その後、100℃まで昇温したオーブン内で0.5時間加熱後、10℃/minペースで350℃まで昇温し、350℃で2時間加熱する。加熱終了後、外に取り出し15分冷却下のちに、重量を測定して、溶媒濃度を下記式(1)にて計算する。
式(1)
溶媒濃度(%)=((B−A)−(C−A))/(B−A)×100
A:アルミ製容器重量
B:アルミ製容器重量+加熱前の蛇行防止板通過後のフィルムの重量
C:アルミ製容器重量+加熱後の蛇行防止板通過後のフィルムの重量
フィルムが流れる長手方向のパスラインに糸を張り、その糸を蛇行防止板との接触長さが最大となるように幅方向にずらして蛇行防止板に接触させ、その時の糸が蛇行防止板と接触した糸の長さから、ゲルフィルムの接触長さを測定する。
フィルムパスラインにシートをはり、フィルム表面と蛇行防止板の角度を角度計を用いて測定し、90°からのずれの大きさをもとめた。さらに、フィルムの長手方向に糸を張り、その糸を蛇行防止板と接触するまで幅方向にずらし、蛇行防止板と糸で作られる角度のうち、鋭角側の角度を角度計で測定した。2つの方法で測定した結果の中で、角度が大きい方を、蛇行防止板の角度のずれとした。
白熱光又は偏光をフィルム表面にあて、市販のフィルム検査装置(ヒューテック社製PMAX)を用いてフィルムを走行させ、1000m2の表面上に存在する長径2mm以上の表面異物を表面検査装置でカウントし、この数を欠点の個数として欠点密度を計算した。なお、欠点の発生密度の評価として、1000m2の欠点密度を下記の基準で評価し、△以上を合格範囲とした。
○:0.5個以下、
△:0.6〜1.5個、
×:1.6個以上。
フィルム端部を把持する装置についている、フィルムの端部を検出し把持する位置を調整する機能の速度をゲルフィルムの外方向、内方向ともに100mm/10secに調整し、そしてフィルム搬送中に、搬送ロールやバー水平度や平行度をゲルフィルムが動いたとしても全く調整しない状態で、24時間製膜中にフィルムがクリップから外れて破れる回数を測定した。蛇行安定性として、24時間製膜時のクリップ外れ破れの回数を下記基準で評価し、△以上を合格とした。
○:0回、
△:1回、
×:2回以上。
フィルムを3枚重ね、SONY社製デジタルマイクロメータM−30を使用してフィルム厚みを測定し、その厚み値を3で割り返した値の小数点第1位を切り捨てた値をフィルム厚みとした。
撹拌機を備えた重合装置に、乾燥したN、N−ジメチルアセトアミド1900.6kgを入れ、その中に4,4’−ジアミノジフェニールエーテル200.024kg(1kmol)を撹拌溶解した。続いて、ピロメリット酸二無水物218.12kg(1kmol)を少量ずつ投入した。投入完了後、1時間撹拌し続けて、透明なポリアミド酸溶液を得た。この溶液は、20℃で3400ポイスの粘度であった。
このポリアミド酸溶液を口金スリット幅2.5mm、長さ1600mmのTダイから押し出し、70℃の金属エンドレスベルト上に流延して自己支持性のあるゲルフィルムを得た。
蛇行防止板との接触長さを8cmに変更したこと以外は、全て実施例1と同様の操作を行うことにより、幅1600mm、厚さ125μmのポリイミドフィルムを1300m得た。クリップ外れによるフィルム破れの回数は24時間で1回であった。また、この得られたフィルムの2mm以上の表面欠点個数をカウントしたところ、0個であり、オリゴマー欠点密度は0個/1000m2であった。
蛇行防止板の設置角度が15°ずれたように変更したこと以外は、全て実施例1と同様の操作を行うことにより、幅1600mm、厚さ125μmのポリイミドフィルムを1300m得た。クリップ外れによるフィルム破れの回数は24時間で0回であった。また、この得られたフィルムの2mm以上の表面欠点個数をカウントしたところ、0個であり、オリゴマー欠点密度は0個/1000m2であった。
蛇行防止板を設置しないこと以外は、全て実施例1と同様の操作を行うことにより、幅1600mm、厚さ125μmのポリイミドフィルムを1300m得た。クリップ外れによるフィルム破れの回数は24時間で10回であった。また、この得られたフィルムの2mm以上の表面欠点個数をカウントしたところ、0個であり、オリゴマー欠点密度は0個/1000m2であった。
金属エンドレスベルトの温度を57℃、長手方向延伸時の室内温度を50℃に変更したこと以外は、全て実施例1と同様の操作を行うことにより、幅1600mm、厚さ125μmのポリイミドフィルムを1300m得た。蛇行防止板通過直後のフィルムをサンプリングし、溶媒濃度を測定した結果、83%であった。クリップ外れによるフィルム破れの回数は24時間で4回であった。また、この得られたフィルムの2mm以上の表面欠点個数をカウントしたところ、1個であり、オリゴマー欠点密度は0.5個/1000m2であった。
蛇行防止板との接触長さを40cmに変更したこと以外は、全て実施例1と同様の操作を行うことにより、幅1600mm、厚さ125μmのポリイミドフィルムを1300m得た。クリップ外れによるフィルム破れの回数は24時間で0回であった。また、この得られたフィルムの2mm以上の表面欠点個数をカウントしたところ、8個であり、オリゴマー欠点密度は3.8個/1000m2であった。
金属エンドレスベルトの温度を80℃、長手方向延伸時の室内温度を95℃に変更したこと以外は、全て実施例1と同様の操作を行うことにより、幅1600mm、厚さ125μmのポリイミドフィルムを1300m得た。蛇行防止板通過直後のフィルムをサンプリングし、溶媒濃度を測定した結果、58%であった。クリップ外れによるフィルム破れの回数は24時間で0回であった。また、この得られたフィルムの2mm以上の表面欠点個数をカウントしたところ、10個であり、オリゴマー欠点密度は4.8個/1000m2であった。
実施例1と同様にして調整したポリアミド酸溶液を口金スリット幅2.5mm、長さ1600mmのTダイから押し出し、80℃の金属エンドレスベルト上に流延して自己支持性のあるゲルフィルムを得た。
蛇行防止板の設置角度ずれを20°に変更したこと以外は、全て実施例6と同様の操作を行うことにより、幅1585mm、厚さ50μmのポリイミドフィルムを4000m得た。クリップ外れによるフィルム破れの回数は24時間で1回であった。また、この得られたフィルムの2mm以上の表面欠点個数をカウントしたところ、4個であり、オリゴマー欠点密度は0.6個/1000m2であった。
実施例1と同様にして調整したポリアミド酸溶液を口金スリット幅2.5mm、長さ1600mmのTダイから押し出し、90℃の金属エンドレスベルト上に流延して自己支持性のあるゲルフィルムを得た。
実施例1と同様にして調整したポリアミド酸溶液を口金スリット幅2.5mm、長さ1600mmのTダイから押し出し、90℃の金属エンドレスベルト上に流延して自己支持性のあるゲルフィルムを得た。
撹拌機を備えた重合装置に、乾燥したN、N−ジメチルアセトアミド1900.6kgを入れ、その中にパラフェニレンジアミン12.43kg(0.115kmol)を攪拌溶解した。続いて、ピロメリット酸二無水物24.45kg(0.112kmol)を少量ずつ投入し、投入完了後から1時間撹拌し続けた。その後、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル169.17kg(0.845kmol)を投入して均一になるまで攪拌したあと、3,3’,4,4’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物56.49(0.192kmol)を添加して、1時間反応させた。続いてここにピロメリット酸二無水物143.09kg(0.656kmol)を添加して、さらに1時間反応させてポリアミド酸溶液を得た。この溶液は、20℃で3200ポイスの粘度であった。
蛇行防止板を設置しないこと以外は、全て実施例10と同様の操作を行うことにより、幅1585mm、厚さ37μmのポリイミドフィルムを1300m得た。クリップ外れによるフィルム破れの回数は24時間で15回であった。また、この得られたフィルムの2mm以上の表面欠点個数をカウントしたところ、0個であり、オリゴマー欠点密度は0個/1000m2であった。
2 蛇行防止板
Claims (5)
- ポリアミド酸溶液を支持体上にフィルム状に連続的に押し出し又は塗布したゲルフィルムを剥離し、延伸、乾燥、熱処理するポリイミドフィルムの製造方法において、ゲルフィルムの全幅が接触しているバー又はロールの少なくとも片側に、ゲルフィルムの端面が接する蛇行防止板を設置し、この蛇行防止板にゲルフィルムの端面が接触する長さを8cm以上、かつ、この蛇行防止板の横を通過した時のゲルフィルムの溶媒濃度を80%以下に制御することを特徴とするポリイミドフィルムの製造方法。
- 蛇行防止板にゲルフィルムが接触する長さを8cm以上30cm以下、かつ、この蛇行防止板の横を通過した時のゲルフィルムの溶媒濃度を60〜80%の範囲内とすることを特徴とする請求項1記載のポリイミドフィルムの製造方法。
- 溶媒濃度を70〜80%の範囲内とすることを特徴とする請求項2記載のポリイミドフィルムの製造方法。
- 蛇行防止板を、フィルムの走行方向と厚み方向でつくられる面またはその面に対して20°以下のズレを有する面であるように設置することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のポリイミドフィルムの製造方法。
- ポリイミドフィルムの厚みが10〜250μmの範囲内であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のポリイミドフィルムの製造方法。
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