JP2011116021A - ポリイミドフィルムおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、熱処理時に発生するタルミ不良を改善し、低熱変形性と平面性に優れたポリイミドフィルムおよびその製造方法を提供せんとするものである。
【解決手段】
本発明のポリイミドフィルムは、線膨張係数変化率が25%以上となる温度より50℃低い温度における、フィルムの長手方向、及び幅方向の加熱収縮率が0.05%以下であり、かつ、該フィルムに40N/mの張力を加えたときに現れるフィルムのタルミ部分の面積が60%以下であることを特徴とするものである。
かかるポリイミドフィルムの製造方法は、ポリイミドフィルムの線膨張係数変化率が25%以上となる温度より10℃高い温度以下から10℃低い温度以上の温度範囲で表される最高処理温度条件下で、40秒以下の処理時間条件で熱処理を施すことを特徴とするものである。
【選択図】 なし
Description
本発明において、ポリイミドフィルムの長手、および幅方向の熱収縮率は、0.05%以下であることが必要であり、より好ましくは0.03%以下であるのがよい。すなわち、0.05%より大きな熱収縮率では、熱変形量が大きいために、精密な電気回路を作成するときに不具合を発生させてしまうことがある。
巻出し機と巻き取り機の間に500mmの間隔で2本のガイドロールを設け、該装置にフィルムを通して、40N/mの張力を加えて10m/分の速度で走行させる。そして、上記のガイドロール間のフィルムの上部に棒状の蛍光灯の像の揺れ部分をフィルムのタルミ部分として観察した。なお、フィルムの走行時間は10分とした。また、蛍光灯の長さは測定するフィルム幅以上の像が現れるよう調整した。評価は、測定時間10分間中の像の揺らぐ時間(ω分)を求め、下記の式で表した。
フィルムのタルミ部分の比率=(ω/10)×100%
熱収縮率の測定は、200℃×1時間の加熱条件を用い、その他の条件については、IPC−FC−231 Number 2.2.4.に準じて行った。
株式会社島津製作所社製のTMA−50を用い、昇温速度10℃/分で50℃から450℃にかけて測定した。50℃を始点として10℃刻みでCTEの平均をもとめ、下記式で変化率を求めた。
変化率(%)=((C2−C1)/C1)×100
C2:変化率を求めたい温度のCTE
C1:C2より10℃低い温度でのCTE
岡崎製作所のK種のシース熱伝対の測定部をフィルム表面に取り付け、端子をキーエンス社製のNR−1000に接続する。フィルムの処理条件でオーブン内を搬送させ、フィルムの実温度を測定した。
カノマックス社製のアネモマスター風速計 MODEL6162を用いて、フィルム表面にあたるエアーの風速を測定した。
PIロール−1を、上側に等間隔に設置されたセラミックヒーターとセラミックヒーター間に設置された上側給気ノズル、さらに上側給気ノズルと同位置に下側給気ノズルを設置し、そして、処理部から幅方向にずれた位置に排気口を設置した2室とその間に区切られたバッファーゾーンを有するオーブンに連続的に送り込み、張力10N/mで熱処理したあと、オーブン外で巻き取りながら室温まで冷却した。熱処理中のフィルム張力は送りローラーと巻き取りローラーの回転速度差で調節し、熱処理時間は各ローラーの相対回転速度で調整した。処理条件を全室ともセラミックヒーターの温度は430℃、風速は上下とも2.4m/秒に調整した。なお、エアーの温度は1室目が130℃、2室目が150℃であり、巻きだし速度は3.5m/分で250mのポリイミドフィルムロールを得た。
処理条件として、全室のセラミックヒーターの温度を432℃、巻きだし速度を20.0m/分に変更したこと以外、実施例1と同様の操作を行うことにより、250mのポリイミドフィルムロールを得た。
処理条件として、全室のセラミックヒーターの温度を455℃、巻きだし速度を50.0/分に変更したこと以外、実施例1と同様の操作を行うことにより、250mのポリイミドフィルムロールを得た。
処理条件として、全室のセラミックヒーターの温度を530℃、巻きだし速度を1.0/分に変更したこと以外、実施例1と同様の操作を行うことにより、250mのポリイミドフィルムロールを得た。
処理条件として、全室のセラミックヒーターの温度を417℃、巻きだし速度を13.0m/分、風速は上下とも1.5m/秒に変更したこと以外、実施例1と同様の操作を行うことにより、250mのポリイミドフィルムロールを得た。
処理条件として、全室のセラミックヒーターの温度を413℃、巻きだし速度を45.0/分に変更したこと以外、実施例4と同様の操作を行うことにより、250mのポリイミドフィルムロールを得た。
処理条件として、全室のセラミックヒーターの温度を460℃、巻きだし速度を47.0/分に変更したこと以外、実施例4と同様の操作を行うことにより、250mのポリイミドフィルムロールを得た。CTE変化率が25%以上となる温度より10℃低い温度以上で2.0秒、CTE変化率が25%以上となる温度より10℃高い温度より高温で0.7秒処理された。
処理条件として、全室のセラミックヒーターの温度を407に変更したこと以外、実施例3と同様の操作を行うことにより、250mのポリイミドフィルムロールを得た。
処理条件として、全室のセラミックヒーターの温度を436℃、巻きだし速度を3.5m/分、風速は上下とも2.8m/秒に変更したこと以外、実施例1と同様の操作を行うことにより、250mのポリイミドフィルムロールを得た。
処理ロールをPIロール−2ロールとし、処理条件として、全室のセラミックヒーターの温度を462℃、巻きだし速度を15.0m/分に変更したこと以外、実施例4と同様の操作を行うことにより、250mのポリイミドフィルムロールを得た。
処理ロールをPIロール−3ロールとし、処理条件として、全室のセラミックヒーターの温度を608℃、巻きだし速度を50.0m/分に変更したこと以外、実施例1と同様の操作を行うことにより、250mのポリイミドフィルムロールを得た。
処理条件として、全室のセラミックヒーターの温度を615℃、巻きだし速度を3.5m/分に変更したこと以外、実施例8と同様の操作を行うことにより、250mのポリイミドフィルムロールを得た。
処理条件として、全室のセラミックヒーターの温度を633℃、巻きだし速度を50.0m/分に変更したこと以外、実施例8と同様の操作を行うことにより、250mのポリイミドフィルムロールを得た。CTE変化率が25%以上となる温度より10℃低い温度以上で0.8秒、CTE変化率が25%以上となる温度より10℃高い温度より高温で0.4秒処理された。
Claims (4)
- 線膨張係数変化率が25%以上となる温度より50℃低い温度における、フィルムの長手方向、及び幅方向の加熱収縮率が0.05%以下であり、かつ、該フィルムに40N/mの張力を加えたときに現れるフィルムのタルミ部分の面積が60%以下であることを特徴とするポリイミドフィルム。
- 請求項1に記載のポリイミドフィルムからなるロールであって、かつ、幅500mm以上、長さ50m以上の条件で巻き取られたものであることを特徴とするポリイミドフィルムロール。
- ポリイミドフィルムの線膨張係数変化率が25%以上となる温度より10℃高い温度以下から10℃低い温度以上の温度範囲で表される最高処理温度条件下で、40秒以下の処理時間条件で熱処理を施すことを特徴とするポリイミドフィルムの製造方法。
- 請求項3に記載のポリイミドフィルムの製造方法において、さらに該ポリイミドフィルムを、幅500mm以上、長さ50m以上の条件で巻き取ることを特徴とする請求項2に記載のポリイミドフィルムロールの製造方法。
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