JP3695477B2 - ウエブ又はシートの搬送装置 - Google Patents

ウエブ又はシートの搬送装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はウエブ又はシートの搬送装置に係り、特にウエブ状或いはシート状のプラスチックフィルム、紙、布(以下、「ウエブ」という)を乾燥室内を搬送しながら乾燥させる際にウエブの幅方向をピン部材で保持することによりウエブをその幅方向に張設した状態で搬送するウエブ又はシートの搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
未乾燥なウエブを搬送しながら乾燥すると、ウエブは一般的に乾燥される従って収縮する。このようなウエブの搬送・乾燥において、ウエブの幅方向の両側縁部を多数のピンやクリップで保持することによりウエブの幅方向を張設した状態で搬送する装置として所謂テンターと呼ばれるウエブ搬送装置が知られている(特公昭39─29211号公報)。
【0003】
ウエブ搬送装置は、布を染色した後の乾燥工程で布に皺が発生しないように乾燥する用途への使用が良く知られているが、布の乾燥の他にも溶剤製膜法での未乾燥なプラスチックフィルムのウエブを乾燥工程で搬送しながら乾燥する場合にも使用される。ウエブ搬送装置を使用することにより乾燥時の熱でウエブがその幅方向に収縮するのを抑制し、乾燥後のウエブに収縮による皺が発生しないようにすることができる。ちなみに、ウエブの収縮はウエブの幅方向に限らず全方向に生じるが、ウエブの搬送方向は搬送テンションが作用しており収縮に対しての抑制効果がある。このように、未乾燥のウエブを乾燥する際にウエブ又はシートの搬送装置を使用して搬送することにより、乾燥されたウエブに必要な強度及び平面性を確保することができ、その後の加工工程における搬送を安定して行うことができる。
【0004】
ウエブ搬送装置のうち、ウエブの両側縁部に沿って多数のピンを喰い込ませることによりウエブを幅方向に張設した状態で保持するウエブ搬送装置は、平行に配置された一対の移動チェンに列設支持されたピンプレート上に多数のピンが植設されて構成される。
このウエブ搬送装置は、前記クリップ等のウエブ搬送装置に比べ構造が簡単であること或いは乾燥室内での搬送コンベアの経路を反転させる構造にできる等のことから、装置コスト、装置のコンパクト化の点で優れている一方、ウエブにピンを喰い込ませる際にウエブの微小片が発塵することからなるべくピン本数を少なくする必要がある。
【0005】
このようなことから図12に示すように、従来のウエブ搬送装置のピンプレート1上におけるピン2の配置は、ウエブ搬送方向3のピン列数は多くても2列であり、ピンピッチ4も一定になるように植設されていた(特公平5─19898号公報)。尚、ピン配置は一枚のピンプレート1について示し、他のピンプレート1では省略した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のウエブ搬送装置は以下の欠点がある。
▲1▼ウエブの収縮力が大きくなると、ウエブ面にピンを喰い込ませた孔がウエブの幅方向外向きに長孔状に破断する。
▲2▼ウエブ面に喰い込ませるピンの喰い込みを確実にするためにピンプレート上の前記ピン列をウエブの幅方向の内側に寄せると、ウエブ耳部(ウエブ幅方向の最も内側のピン列からウエブ端までの部分)のうちピン列群の外側に出る部分がカールするという欠点がある(以下、このカールを「ウエブ耳部のカール」という)。そして、ウエブの耳部がカールすると、ウエブをピンから離脱した後の加工工程での搬送において耳部の折れが生じたり、ウエブに皺がより易くなるために安定した搬送ができなくなる。
▲3▼更に、非常に剛性の小さなウエブの場合には、ウエブの耳部のうちピン列群の外側に出る部分が自重で垂れ下がって(以下、この垂れ下がりを「ウエブ耳部の垂れ下がり」という)ピン以外の部分に接触し発塵や汚れの原因となる。更には、前記耳部のカールの場合と同様にウエブをピンから離脱した後の加工工程での搬送において垂れ下がった耳部により安定した搬送ができなくなる。
【0007】
このように、従来のウエブ搬送装置は、ウエブの破断、皺の発生等の品質不良及びウエブ又はシートの搬送装置以降の搬送不良が発生し易く、生産ロスの原因となると共に生産効率の低下を招き、使用者にとって十分満足できるものではなかった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、ウエブの破断、皺の発生等の品質不良及びウエブ又はシートの搬送装置以降の搬送不良が発生しないウエブ又はシートの搬送装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決する為の手段】
本発明は、前記目的を達成する為に、ウエブ又はシートを搬送しながら乾燥する際に、前記ウエブ又はシートの幅方向の両側縁部を多数のピンで保持することにより前記ウエブ又はシートの幅方向に張設した状態で搬送するウエブ又はシートの搬送装置に於いて、前記それぞれの側縁部に配置される多数のピンは、前記ウエブ又はシートの幅方向の内側のピン密度が大きく外側のピン密度が小さくなるようにしたことを特徴とする。
また、本発明は、前記目的を達成する為に、ウエブ又はシートを搬送しながら乾燥する際に、前記ウエブ又はシートの幅方向の両側縁部を多数のピンで保持することにより前記ウエブ又はシートの幅方向に張設した状態で搬送するウエブ又はシートの搬送装置に於いて、前記ウエブ又はシートの搬送方向のピンとピンとの間の距離Lとピン径Dとの関係が、L=3D〜4Dになるようにしたことを特徴とする
【0009】
本発明によれば、ウエブ又はシートの両側縁部を保持する多数のピンは、ウエブ又はシートの幅方向の内側のピン密度が大きく外側のピン密度が小さくなるようにしたので、使用するピン本数をなるべく少なくした状態で、ウエブ又はシートの幅方向への保持力を充分確保でき、しかもウエブ又はシートの耳部がカールしたり垂れ下がることがない。
また、本発明によれば、ウエブ又はシートの搬送方向のピンとピンとの間の距離Lとピン径Dとの関係が、L=3D〜4Dになるようにしたので、ピンからウエブ又はシートの噛みはずれが生じにくくなると共に、ピンからウエブ又はシートを離脱させるときにウエブ又はシートが破断しにくくなる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係るウエブ又はシートの搬送装置の好ましい実施の形態について詳説する。
図1は、本発明に係るウエブ又はシートの搬送装置10を、溶液製膜法で製膜したウエブを搬送しながら乾燥する際の搬送装置として適用した一例である。
【0011】
図1に示すように、ホッパー等の流延口12からドラム14の表面にドープ(高粘度溶液)を流延してフィルム状のウエブ16にしたあと、剥取部18でウエブ16をドラム14から剥ぎ取る。剥ぎ取られた未乾燥のウエブ16は、搬送装置10によりウエブ16の幅方向の両側縁部が多数のピンで保持されることにより張設された状態で乾燥室20内を搬送される。ウエブ16は乾燥室20内を搬送装置10により搬送される間に、熱風或いは赤外線等により乾燥される。
【0012】
搬送装置10は、図2及び図3に示すように、ウエブ16の幅方向の両端位置にウエブ16の搬送方向22に沿って配設された一対の移動チェーン(図示せず)と、それぞれの移動チェーンに一列に列設支持された矩形板状のピンプレート24、24…と、ピンプレート24上にウエブ16の搬送方向22に沿ってピン列を形成するように植設された多数のピン26、26…と、ウエブ16をピン26に喰い込ませる食い込ませ手段28とで構成される。前記ピンプレート24の長さは移動チェーンのターン部での動きをスムーズにできる程度に短く形成されると共に、喰い込ませ手段28としては、例えば図3に示すピン列に沿って溝を形成した喰い込ませロール28或いは図示しないが喰い込ませロールブラシが使用される。
【0013】
ところで、本発明者は、従来のウエブ又はシートの搬送装置の欠点であった、ウエブ16の破断、皺の発生、ウエブ耳部(ウエブ幅方向の最も内側のピン列からウエブ端までの部分)の垂れ下がり或いはカール等のウエブ16の品質を低下させる要因とピンプレート24に植設するピン26の配置について試験等を行って鋭意検討した結果、次の知見を得た。
【0014】
▲1▼ウエブ16の収縮力(皺の発生要因)に対するウエブ保持力は、ピン26の本数が多い方が大きいが、ウエブ16面にピン26を喰い込ませる際に生じるウエブ微小片による発塵の防止(ピン26の本数が少ないほど発塵は少ない)及び装置コスト面の観点からピン本数をなるべく少なくする必要がある。
▲2▼ウエブ保持力は、ウエブ16の搬送方向22に沿って形成されるピン列のうち、ウエブ16の幅方向の内側のピン列ほど負担する割合が大きい。例えば、ピン列数をウエブ16の幅方向の内側から第1、第2、第3、第4、第5の5列設けた場合の各ピン列におけるウエブ保持力の負担は、第1列〜第3列までの3列で略ウエブ保持力を負担しており、第4列と第5列は殆どウエブ保持力を負担していない。従って、ウエブ保持力の観点からウエブ16の搬送方向22のピン列を少なくとも3列形成すると共に、ピン列の配列幅(ウエブ16の幅方向の最も内側のピン列から最も外側のピン列までの幅)を少なくとも10mm以上にすることが必要である。
【0015】
また、第4列と第5列はウエブ耳部の垂れ下がりやカールの発生を防止するのに効果があったことから、ウエブ耳部の幅の大小、ウエブ16の剛性の大小、或いはウエブ16のカールのし易さ、更にはウエブ16の保持高さ(ピン26に保持されたウエブ16面とピンプレート24面との距離)等を考慮して4列以上のピン列にするかを決定する。
【0016】
▲3▼ウエブ16の搬送方向22のピンピッチAが大きすぎるとウエブ保持力が不足し、ピン26(特にウエブ16の幅方向の最も内側のピン16)1本当たりのウエブ保持力の負担が大きくなる。この結果、図4に示すようにウエブ16面のピン喰い込み孔がウエブ16の幅方向の外側に向って切断して長孔30を形成する。この結果、ウエブ16をその幅方向に張設保持できなくなるので、ウエブ16に皺あるいはテンター(ピン)からのウエブ16の噛みはずれが生じる。逆に、ピンピッチAが小さすぎるとピン26からウエブ16を離脱させた時に、図5に示すようにピン26の喰い込み孔同士がミシン目のようになるので、このミシン目でウエブが破断し易くなる。これらのことから、ピンピッチAの適切な間隔を試験した結果、図6に示すように、ウエブ16の搬送方向22のピン26とピン26の間の距離Lとピン径D(後記するように0.5〜1.5mmが好ましい)との関係が、L=3D〜4Dの関係を有するようにすることが好ましく、この関係をピンピッチAで表すとピンピッチAは2〜8mmとなる。
【0017】
▲5▼ウエブ16の幅方向のピンピッチB(ピン列の間のピッチ)は、3〜10mmが好ましい。
▲6▼ピン径はピンピッチと密接な関係があり、ピン径が小さい場合はウエブ保持力を確保するためにピン数を増やす(ピンピッチを小さくする)必要があるが、この場合、上記のようにミシン目が生じてウエブ16が破断し易くなる。一方、ピン径が大きい場合は、ピン数を増やすことができなくなるので上記のようにウエブ16面のピン喰い込み孔が長孔になり易くなる。加えてピン径が大きい場合には、ピン26からウエブ16を離脱させた時に、ウエブ16面のピン孔に大きなバリが生じ、発塵等の問題が更に増加する。これらのことから具体的なピン径Dは0.5〜1.5mmが好ましい。
【0018】
このように、全体のピン本数、ピン列数、ウエブ16の搬送方向22のピンピッチA、ウエブ16の幅方向のピンピッチB及びピン径は、搬送装置10で搬送されながら乾燥されるウエブ16の品質に大きな影響を与えると共に、ピン26から離脱した後の加工工程での搬送の安定性にも大きく影響する。
以上の検討結果をまとめると、ウエブ16の幅方向の内側のピン配置は、ウエブ保持力を確保するために、ピン密度(ピンピッチA及びピンピッチB)を前記ミシン目が発生しない限度で小さくする必要があり、一方、ウエブ16の幅方向のウエブ端側のピン配置は、全体のピン本数を減らすためにウエブ16の自重によるウエブ耳部の垂れ下がりやウエブ耳部のカールを防止できる限度でピン密度を大きくすることが必要である。そして、ピン配置をこのように構成することにより、発塵の問題、ウエブの破断、ウエブの皺、ウエブ耳部の垂れ下がりやカール等のウエブ品質の問題、装置コスト面の問題を全て解決することができる。
【0019】
図7は、上記知見に基づいて構成された本発明のウエブ又はシートの搬送装置10におけるピンプレート24上に植設される多数のピン26の配置について示した一例である。
図7に示すように、ピンプレート24上には、1. 2mm径(ウエブ16保持位置が0.8mm径)、10mm高さのピン26を、ウエブ16の幅方向の内側からウエブ端側にかけて第1列から第5列までの5列のピン列が形成される。また、ウエブ16の搬送方向22のピンピッチAは、第1列(A1 )が4mm、第2列(A2 )が4mm、第3列(A3 )が6mm、第4列(A4 )が8mm、第5列(A5 )が8mmに形成される。また、ウエブ16の幅方向のピンピッチBは、第1列〜第2列(B1 )が3.5mm、第2列〜第3列(B1 )が5.0mm、第3列〜第4列(B1 )が8.0mm、第4列〜第5列(B1 )が9.0mmに形成される。尚、ピンの材質、形状はウエブ16の種類に応じて試験等により適切なものを選択する。
【0020】
各列は必ずしも直線ではなく、多少のジグザグ配置とすることもあり得る。特に外側の列は、ウエブ16が垂れ下がったりカールしたりするのを防止するため、積極的にジグザグ配置とし、各列間のピッチを縮減する。また喰い込みあるいは噛み込み位置は正確である必要はなく、多少のずれが許容できる。
尚、本実施の形態では、溶液製膜法で製膜したウエブの例で説明したが、これに限定されるものではなく、乾燥する際に収縮する性質を有するプラスチックフィルム、紙、布等のウエブに適用することができる。
【0021】
【実施例】
図1に示した溶液製膜法における乾燥工程の搬送装置として本発明に係るウエブ又はシートの搬送装置10を適用した実施例と、従来のウエブ又はシートの搬送装置を適用した比較例1及び2とでの、ウエブの品質比較を行った。
本発明に係るウエブ又はシートの搬送装置10は、上記実施の形態の図7で例示したピン配置を有するピンプレート24を移動チェーンに支持させた。
【0022】
一方、従来のウエブ又はシートの搬送装置の比較例1では、ウエブ16の搬送方向に2列のピン列を配置すると共に、ウエブ16の搬送方向のピンピッチを4mm、ウエブ16の幅方向のピンピッチを4mmとした。ピン径、ピン高さ等のピン配置以外の条件は本実施例と同様である。この比較例1は、ウエブ保持力を確保するためにピン列の間隔を小さくした場合である。
【0023】
従来のウエブ又はシートの搬送装置の比較例2では、ウエブ16の搬送方向に2列のピン列を配置すると共に、ウエブ16の搬送方向のピンピッチを3mm、ウエブ16の幅方向のピンピッチを22mmとした。ピン径、ピン高さ等のピン配置以外の条件は本実施例と同様である。この比較例2は、ピン列の間隔を大きくしてウエブ16の垂れ下がりとカールを抑えるようにした場合である。
【0024】
また、乾燥に供するウエブ16は、メチレンクロライドを主溶剤とした溶剤含有率(湿式基準重量%)が55%のセルロースアセテートフィルムを使用し、ウエブ16の溶剤含有率を20%になるように乾燥する。また、乾燥条件は、乾燥時間を5分間とし、乾燥温度はメチレンクロライドの沸点40°Cから100°Cまで上昇させた。
【0025】
また、ウエブ耳部を実施例、比較例ともに28mmとした。更に、実施例、比較例ともにピン26の傾きθを図8に示すように5°とした。ピン26を傾ける理由は、ピン26からウエブ16の離脱を容易にするためである。
上記比較試験の結果、本発明の実施例では、図9に示すように、ウエブ耳部の垂れ下がりやカールも認められず、ウエブ16の保持力も充分でウエブ16に皺が発生することがなかった。また、発塵の問題も殆どなく、ピン喰い込み部でのウエブ16の破断もなかった。これにより、ウエブ16をピン26から離脱した後のウエブ16に必要な強度及び平面性を得ることができ、品質の良いウエブ16を得ることができたと共に、乾燥後の加工工程での搬送において安定した搬送を行うことができた。
【0026】
一方、比較例1では、図10に示すように、ウエブ保持力はある程度確保できたが、ウエブ耳部がウエブ16の自重でピンプレート24に接触するまで垂れ下がってしまい、且つ垂れ下がった先端部にパイプ状の強いカールが認められた。
これにより、乾燥後の加工工程での搬送においてウエブ耳部の垂れ下がった部分と搬送ラインとの接触による発塵が多く認められ、更にはパイプ状のカールによりウエブ側縁部に皺が発生し、搬送不能になった。
【0027】
また、比較例2では、図11に示すように、ピン列の間隔が大きいことからウエブ16にピン26を喰い込ませた際に、ウエブ16がピン列とピン列との間で弛んでしまった。この結果、ピン26からウエブ16を離脱すると、ウエブ16の側縁部に皺が発生しており乾燥後の加工工程での搬送において搬送不能になってしまった。また、ピン列の間隔が大きいために、ウエブ保持力の大部分がウエブ16の幅方向の内側のピン26で負担することになり、内側のピン26がウエブ16面に食い込んだ孔が切断して長孔になってしまった。この結果、ウエブ保持力が確保出来なくなりウエブ全体に皺が発生し、製品ロスとなった。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のウエブ又はシートの搬送装置によれば、ウエブの幅方向のそれぞれの側縁部に配置される多数のピンは、ウエブ幅方向の内側のピン密度が大きく外側のピン密度が小さくなるようにしたので、なるべく少ないピン本数でウエブ保持力を充分確保することができると共に、ウエブ耳部の垂れ下がりやカールを防止できる。
【0029】
これにより、ウエブの大きな収縮力がピンに作用してもピンの喰い込み孔が長孔状に切断することがないので、品質の良いウエブを得ることができる。
また、ウエブ面へのピンの喰い込みを安定させるためにウエブ耳部の幅を大きくしても、ウエブ耳部が垂れ下がったりカールしたりすることがないので、ウエブをピンから離脱後の加工工程での搬送時に垂れ下がった耳部の接触による発塵を防止でき、且つ安定した搬送を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のウエブ又はシートの搬送装置を、溶液製膜法で製膜したウエブを乾燥する際の搬送装置として適用した説明図
【図2】図2は、本発明のウエブ又はシートの搬送装置の構成を説明する斜視図
【図3】図3は、本発明のウエブ又はシートの搬送装置の構成を説明する平面図
【図4】図4は、ウエブ搬送方向のピンピッチが大きすぎた場合のウエブの切断について説明する説明図
【図5】図5は、ウエブ搬送方向のピンピッチが小さすぎた場合のウエブの切断について説明する説明図
【図6】図6は、ウエブ搬送方向の適切なピンピッチについて説明する説明図
【図7】図7は、本発明のウエブ又はシートの搬送装置においてピンプレート上に植設するピン配置の一例を示した説明図
【図8】図8は、ピンの傾斜について説明する説明図
【図9】図9は、本実施例と比較例において本実施例の結果を説明する説明図
【図10】図10は、本実施例と比較例において比較例1の結果を説明する説明図
【図11】図11は、本実施例と比較例において比較例2の結果を説明する説明図
【図12】図12は、従来のピンテンター装置においてピンプレート上に植設するピン配置を説明する説明図
【符号の説明】
10…ウエブ又はシートの搬送装置
12…流延口
14…ドラム
16…ウエブ
18…剥取部
20…乾燥室
22…ウエブの搬送方向
24…ピンプレート
26…ピン
28…喰い込ませロール
30…長孔

Claims (7)

  1. ウエブ又はシートを搬送しながら乾燥する際に、前記ウエブ又はシートの幅方向の両側縁部を多数のピンで保持することにより前記ウエブ又はシートの幅方向に張設した状態で搬送するウエブ又はシートの搬送装置に於いて、
    前記それぞれの側縁部に配置される多数のピンは、前記ウエブ又はシートの幅方向の内側のピン密度が大きく外側のピン密度が小さくなるようにしたことを特徴とするウエブ又はシートの搬送装置。
  2. 前記それぞれの側縁部には前記ウエブ又はシートの搬送方向に沿って少なくとも3列のピン列を形成すると共に、前記ピン列の配列幅を少なくとも10mm以上にすることを特徴とする請求項1のウエブ又はシートの搬送装置。
  3. 前記ピン部材のピン径を0.5〜1.5mmにすると共に、前記ウエブ又はシートの搬送方向のピンピッチが2〜8mm、ウエブの幅方向のピンピッチが3〜10mmになるようにしたことを特徴とする請求項1又は2のウエブ又はシートの搬送装置。
  4. 前記ピン列における前記ウエブ又はシートの搬送方向のピンピッチは、前記ウエブの幅方向の両端側よりも内側の方が小さくなるようにしたことを特徴とする請求項1、2又は3のウエブ又はシートの搬送装置。
  5. 前記ウエブ又はシートの搬送方向のピン列のピンはジグザグに配置されていることを特徴とする請求項2〜4の何れか1のウエブ又はシートの搬送装置。
  6. 前記ウエブ又はシートの搬送方向のピン列のピンは前記搬送方向の後側に傾いていることを特徴とする請求項2〜5の何れか1のウエブ又はシートの搬送装置。
  7. 記ウエブ又はシートの搬送方向のピンとピンとの間の距離Lとピン径Dとの関係が、L=3D〜4Dになるようにしたことを特徴とする請求項1又は2のウエブ又はシートの搬送装置。
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