JPH09771A - 下糸ボビンの残糸除去装置 - Google Patents

下糸ボビンの残糸除去装置

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Publication number
JPH09771A
JPH09771A JP15355295A JP15355295A JPH09771A JP H09771 A JPH09771 A JP H09771A JP 15355295 A JP15355295 A JP 15355295A JP 15355295 A JP15355295 A JP 15355295A JP H09771 A JPH09771 A JP H09771A
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JP
Japan
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pulley
bobbin
thread
residual
hook
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Application number
JP15355295A
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English (en)
Inventor
Takayoshi Mori
隆良 森
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Juki Corp
Original Assignee
Juki Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 残糸の巻取り端部を確実にクランプして、巻
取プーリに残糸全部を確実に巻き取ることができる下糸
ボビンの残糸除去装置を提供すること。 【構成】 回転プーリ10と、この回転プーリ10に同軸に
接離可能にかつ回転可能に設けられた巻取プーリ11と、
下糸ボビン1と下糸ボビンケース2との間に張られた残糸
Sの一部を引っ掛けて両プーリ10,11に引き寄せるフック
12とを備え、該フック12を、このフック12によって残糸
の一部を両プーリに引き寄せた際に、該フック12と下糸
ボビン1との間に張られる残糸Sが、回転プーリ10の端面
10bと巻取プーリ11の端面11bとの間に位置するように構
成する。そして、これら両プーリの端面10b,11bによっ
て、前記残糸を挟み付けてクランプすることにより、巻
取プーリ11が空転することなく、残糸が確実に巻取プー
リ11によって巻き取られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、縫製に使用されるミシ
ンにおいて、下糸が残り少なくなった下糸ボビンから、
その残り少ない残糸を除去する下糸ボビンの残糸除去装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】ミシンの縫製作業中に下糸が残り少なく
なった場合に、該残り少ない下糸が巻き付けられている
下糸ボビンを、新たな下糸が巻き付けられた下糸ボビン
と交換する一方で、残糸が巻き付けられている下糸ボビ
ンを、下糸ボビンケースから取り出して残糸を除去する
とともに、この下糸ボビンに新たに下糸を巻き付けて補
充して、次の下糸ボビン交換に備える一連の作業を自動
化した装置の一例として、特開平7−75696号公報
に記載のものが知られている。
【0003】前記特開平7−75696号公報には、前
記一連の作業の一つである、下糸ボビンから残糸を除去
するための装置が開示されている。この装置について図
13を参照して簡単に説明する。残糸Sが巻き付いてい
る下糸ボビン1は、下糸ボビンケース2から抜き出され
て、支軸3に回転自在に支持されており、この状態にお
いては、下糸ボビン1と、下糸ボビンケース2との間に
は、前記残糸Sの一部S1が張られている。
【0004】一方、前記下糸ボビン1の近傍には、円錐
台状をなす巻取プーリ4が回転自在に配設されており、
この巻取プーリ4は、シリンダ5のピストン軸5aに連
結され該ピストン軸5aの往復動によって軸方向に移動
するようになっている。また、巻取プーリ4の前方に
は、円錐台状をなす回転プーリ6が巻取プーリ4と同軸
に配設されており、この回転プーリ6は、モータ7のモ
ータ軸7aに連結され該モータ軸7aの回転によって軸
回りに回転するようになっている。さらに、前記回転プ
ーリ6には、前記残糸Sの一部S1を引っ掛けるための
フック8の基端部が固定されている。
【0005】そして、上記構成の装置によって残糸Sを
巻取プーリ4に巻き取るには、巻取プーリ4と回転プー
リ6とを突き当てた閉じた状態で、モータ軸7aを回転
させることにより、前記下糸ボビン1と、下糸ボビンケ
ース2との間に張られた残糸Sの一部S1にフック8の
先端部を引っ掛けて両プーリ4,6の突き合わせ部に巻
き付け、さらに、前記回転プーリ6とともに回転してい
る巻取プーリ4に、残糸Sを全部巻き取る。そして、巻
取プーリ4に巻き取られた残糸Sは、該巻取プーリ4を
ピストン軸5aによって回転プーリ6から引き離すと、
巻取プーリ4が円錐台状をなしているので、下方に落下
して収集されるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記構
成の残糸除去装置においては、以下のような問題があっ
た。すなわち、巻取プーリ4によって残糸Sを巻取り始
める場合、その巻取り端部を巻取プーリ4と回転プーリ
6の突き合わせ部に数回巻き付けることにより、残糸S
の巻取り端部をクランプして巻き取っているが、これ
は、残糸Sの巻取り端部を巻取プーリ4に固定する手段
がないため、前記突き合わせ部に数回巻き付けないと、
残糸Sの巻取り端部が固定されず、巻取プーリ4が空転
し続けるためである。
【0007】したがって、例えば、下糸ボビン1に巻き
付けられている残糸Sの量が少ない場合、前記突き合わ
せ部に残糸Sがしっかり巻き付かないままで、巻取プー
リ4が空転し続けてしまって巻取不能になるとととも
に、下糸ボビンケース2の下糸張力ばねに残糸Sが残っ
たままの状態になることがある。また、下糸ボビン側の
残糸巻き付け抵抗が強くて、巻取り始めに下糸ボビンケ
ース側の下糸張力ばねから残糸Sが外れた場合、この残
糸Sが前記突き合わせ部に巻き付けられるが、この残糸
では前記突き合わせ部に数回巻き付けるには短いため、
残糸の巻取り端部を固定できず巻取プーリ4が空転し続
けて、下糸ボビン1に残糸が残ってしまうことがある。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、残糸の巻取り端部を確実にクランプして、巻取プー
リに、下糸ボビンの残糸全部を確実に巻き取ることがで
きる下糸ボビンの残糸除去装置を提供することを目的と
している。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1の下糸ボビンの残糸除去装置は、
下糸ボビンケースから取り出された下糸ボビンの近傍
に、回転可能に設けられた回転プーリと、この回転プー
リに同軸に接離可能にかつ回転可能に設けられた、残糸
巻取り用の巻取プーリと、前記下糸ボビンと下糸ボビン
ケースとの間に張られた残糸の一部を引っ掛けて前記両
プーリ側に移動することにより前記残糸の一部を前記両
プーリに引き寄せるフックとを備え、前記フックを、当
該フックによって残糸の一部を前記両プーリに引き寄せ
た際に、該フックと下糸ボビンとの間に張られる残糸
が、前記回転プーリの端面と巻取プーリの端面との間に
位置するように、構成したものである。
【0010】請求項2の下糸ボビンの残糸除去装置は、
請求項1において、前記フックを、前記回転プーリに取
付けたものである。
【0011】請求項3の下糸ボビンの残糸除去装置は、
請求項1または2において、前記巻取プーリを、先細り
となるような形状に形成したものである。
【0012】
【作用】請求項1の下糸ボビンの残糸除去装置にあって
は、下糸ボビンと下糸ボビンケースとの間に張られた残
糸の一部に、フックを引っ掛けて、このフックによって
残糸の一部を引き寄せると、フックと下糸ボビンとの間
に張られる残糸が、回転プーリの端面と巻取プーリの端
面との間に位置する。したがって、この状態で、巻取プ
ーリを回転プーリに当接させると、これら両プーリの端
面によって、フックと下糸ボビンとの間に張られている
残糸が挟み付けられてクランプされる。一方、巻取プー
リは、回転プーリが当接された時点で回転し始めて残糸
を巻取り始めるが、この残糸の巻取り端部が、回転プー
リの端面と巻取プーリの端面に挟み付けれてクランプさ
れているので、巻取プーリが回転し始めると、残糸は確
実に巻取プーリによって巻き取られ、巻取プーリが空転
することがない。
【0013】請求項2の下糸ボビンの残糸除去装置にあ
っては、前記フックが回転プーリに取付けられているの
で、回転プーリを回転させることによって、下糸ボビン
と下糸ボビンケースとの間に張られた残糸の一部に、フ
ックを引っ掛けて、このフックによって残糸の一部を回
転プーリに引き寄せることにより、フックと下糸ボビン
との間に張られる残糸を、回転プーリの端面と巻取プー
リの端面との間に位置させる。したがって、この状態
で、巻取プーリを回転プーリに当接させると、これら両
プーリの端面によって、フックと下糸ボビンとの間に張
られている残糸が挟み付けられてクランプされるので、
巻取プーリが回転し始めると、残糸は確実に巻取プーリ
によって巻き取られ、巻取プーリが空転することがな
い。
【0014】請求項3の下糸ボビンの残糸除去装置にあ
っては、前記巻取プーリが、先細りとなるような形状で
あるので、残糸を廃棄する際には、巻取プーリに巻き取
られた残糸が、巻取プーリの先端側に向けて滑り落ちる
ので、残糸の廃棄を確実に行うことができる。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の下糸ボビンの
残糸除去装置の実施例について説明する。図1から図5
は第1実施例を示すもので、本実施例の下糸ボビンの除
去装置は、図1に示すように、回転プーリ10と、巻取
プーリ11と、フック12とを主体として構成されてい
る。
【0016】前記回転プーリ10は、前記下糸ボビン1
の近傍に、該下糸ボビン1と軸を平行にかつ軸回りに回
転可能に設けられたもので、円板部13とこの円板部の
先端面に一体的に形成された円錐台状をなす円錐台部1
4とから構成されている。また回転プーリ10の基端面
10aの中央部には、モータ15の駆動軸15aが連結
されている。一方、前記下糸ボビン1は、ボビンケース
2から図示しないプッシャ等によって、押し出され分離
される。そして、ボビンケース2から分離されたボビン
1は、支軸3によってこの軸回りに回転自在に支持され
ている。この際、ボビンケース2は所定の位置で図示し
ない保持手段により保持される。また残糸Sは一端がボ
ビンケース2の下糸張力ばねに保持され、他端が下糸ボ
ビンに巻回されている。したがって、下糸ボビン1と、
下糸ボビンケース2との間には、残糸Sの一部S1が張
られた状態にある。
【0017】また、前記回転プーリ10の円板部13の
外周面には、前記フック12の基端部12aが固定され
ている。このフック12は、針金を適当な位置で折曲し
て形成されたもので、基端部12aと、この基端部12
aの先端部から折曲されて、回転プーリ10の先端面1
0a側に向け、かつ回転プーリ10の径方向外方に向け
て延びる延出部12bと、この延出部12bの先端部に
形成されて、前記残糸Sの一部S1を引っ掛ける引掛け
部12cとから構成されている。
【0018】また、この引掛け部12cの、回転プーリ
10の軸方向における位置は、該回転プーリ10の先端
面10bの位置とほぼ同位置に設定されている、すなわ
ち、引掛け部12は、回転プーリ10の先端面10bと
同一の仮想平面上に位置している。さらに、フック12
の全長は、回転プーリ10が回転して、フック12の基
端部12aが前記下糸ボビンケース2に最も近付いた際
に、引掛け部12cが前記下糸ボビン1と下糸ボビンケ
ース2との間に張られた残糸Sの一部S1に引っ掛かる
程度の長さに設定されている。
【0019】したがって、前記フック12は、回転プー
リ10を回転させることによって、前記残糸Sの一部S
1に引っ掛かり、かつ、この引っ掛かった位置(フック
12の基端部12aが前記下糸ボビンケース2に最も近
付いた位置)から回転プーリ10が半回転した際に(図
2参照)、フック12の引掛け部12cと下糸ボビン1
との間に張られる残糸S1が、回転プーリ10の先端面
10b上に位置するように、構成されている。
【0020】前記巻取プーリ11は、図1に示すよう
に、前記回転プーリ10と同軸でかつ先端側が先細りと
なる円錐台状をなすもので、その基端面11aの中央部
には、シリンダ16のピストン軸16aが連結され、こ
れによって、巻取プーリ11は、ピストン軸16aに回
転可能に支持されるとともに、回転プーリ10に接離可
能とされている。また、巻取プーリ11の先端面11b
は、回転プーリ10の先端面10bと同径に形成されて
いる。したがって、前記フック12の引掛け部12cと
下糸ボビン1との間に張られる残糸S1が、回転プーリ
10の先端面10b上に位置した際には、該残糸S1
は、回転プーリ10の先端面10bと巻取プーリ11の
先端面11bとの間に位置するようになっている。さら
に、巻取プーリ11と回転プーリ10とが当接した際に
は、先端面11b,10bどうしは段差が生じることな
く、ピッタリと合致するので、つまり、先端面10b,
11bの外周にエッジが生じることがないので、残糸巻
取時における残糸の切断を防止することができるように
なっている。
【0021】次に、前記構成の下糸ボビンの残糸除去装
置によって、下糸ボビン1から残糸を巻き取る方法につ
いて説明する。まず、図1に示すように、巻取プーリ1
1を回転プーリ10から離間させた状態において、フッ
ク12の引掛け部12cによって、下糸ボビン1と下糸
ボビンケース2との間に張られた残糸Sの一部S1を引
っ掛ける。
【0022】次いで、図2に示すように、回転プーリ1
0をモータ15によって半回転させる。すると、フック
12の引掛け部12cが回動して、残糸Sの一部S1を
回転プーリ10に引き寄せる。この時、引掛け部12c
と下糸ボビン1との間に張られている残糸Sの一部S1
は、回転プーリ10の先端面10bと巻取プーリ11の
先端面11bとの間に位置している。
【0023】次いで、図3に示すように、巻取プーリ1
1をシリンダ16によって回転プーリ10に近づけて当
接させる。すると、両プーリ10,11の先端面10
b,11bによって、前記引掛け部12cと下糸ボビン
1との間に張られている残糸Sの一部S1が挟み付けら
れてクランプされる。一方、巻取プーリ11は、回転プ
ーリ10に当接した時点で回転し始めて残糸Sを巻取り
始めるが、この残糸Sの巻取り端部が、両プーリ10,
11の先端面10b,11bによって挟み付けれてクラ
ンプされているので、巻取プーリ11が回転し始める
と、残糸Sは確実に巻取プーリ11によって巻き取ら
れ、残糸Sが巻取プーリ11の間で空転することがな
い。したがって、図4に示すように、残糸を確実に巻取
プーリ11に巻き取ることができる。なお、前記フック
12と下糸ボビンケース2との間に張られている残糸
は、下糸ボビン1に巻き付けられた残糸が全て巻き取ら
れた後に、巻取プーリ11の回転によって引っ張られて
下糸ボビンケース2の下糸張力ばねから外れ、該巻取プ
ーリ11に巻き取られる。
【0024】そして、残糸Sの巻取りが終了したなら
ば、図5に示すように、前記巻取プーリ11をシリンダ
16によって回転プーリ10から引き離す。すると、巻
取プーリ11は、回転プーリ10の駆動力から切り離さ
れるので停止し、その後、巻取プーリ11から残糸Sを
抜き出して、真空吸引器等に収集して廃棄する。この
際、巻取プーリ11が円錐台状をなしているので、残糸
Sをその巻取プーリ11から簡単に外して、軸方向に一
挙に抜き取ることができる。
【0025】図6は、本発明の下糸ボビンの残糸除去装
置の第2実施例を示すものである。本実施例の下糸ボビ
ンの残糸除去装置は、前記第1実施例の下糸ボビンの残
糸除去装置の構成に加えて、残糸を引き寄せるフック
を、残糸巻取時に、回転プーリの周囲から退避可能に設
けたものである。したがって、以下の下糸ボビンの残糸
除去装置の説明においては、フックを退避させる点につ
いて重点的に説明する。
【0026】すなわち、前記回転プーリ10の中央部に
は、軸方向に延び、かつ両端が回転プーリ10の基端面
10aおよび先端面10bに開口する貫通孔25が形成
されている。この貫通孔25は、図11に示すように、
大径部25aとその先端に同軸に形成された小径部25
bとから構成されており、これによって、大径部25a
の先端部には環状をなす壁面25cが形成されている。
【0027】前記モータ15の駆動軸15aの先端面に
は、前記貫通孔25と同径、同軸の孔26が形成されて
貫通孔25と連接されており、貫通孔25と孔26に
は、押しピン27が軸方向に移動自在に挿入されてい
る。この押しピン27は円柱状をなすもので、ピン本体
27aと、その先端に同軸に形成され、前記貫通孔25
の小径部25bに挿入可能な小径の突部27bとから構
成されており、これによって、ピン本体27aの先端部
には環状をなす当接面27cが形成されている。そし
て、前記構成の押しピン27は、その突部27bが前記
小径部25bに挿入されている状態において、当接面2
7cが前記壁面25cに当接することによって、貫通孔
25からの抜け出が防止されている。
【0028】また、前記駆動軸15aの外周面には、図
11に示すように、軸方向に長尺でかつ前記孔26に開
口する一対のスリット28,28が、駆動軸15aの径
方向に対向して形成されている。一方、前記回転プーリ
10の基端面10aには、フック35の基端部が溶接等
によって固定されている。このフック35は、針金を適
当な位置で折曲して形成されたもので、基端部35a
と、この基端部35aから前記駆動軸15aに直交して
延びて、前記スリット28,28および孔26に挿通さ
れることにより、駆動軸15aを直角に貫通するフック
本体35bと、このフック本体35bの先端部から折曲
されて前記回転プーリ10の基端面10aを越えて該回
転プーリ10の外周面の周囲まで延びる延出部35c
と、この延出部35cの先端部に形成されて前記残糸S
の一部S1を引っ掛ける引掛け部35dとから構成さ
れ、前記駆動軸15aを貫通するフック本体35bに、
前記押しピン27の基端部が当接されている。
【0029】また、前記引掛け部35dの、回転プーリ
10の軸方向における位置は、前記第1実施例の場合と
同様に、該回転プーリ10の先端面10bの位置とほぼ
同位置に設定され、さらに、フック35の全長は、回転
プーリ10が回転して、フック35の基端部35aが前
記下糸ボビンケース2に最も近付いた際に、引掛け部3
5dが前記下糸ボビン1と下糸ボビンケース2との間に
張られた残糸Sの一部S1に引っ掛かる程度の長さに設
定されている。
【0030】したがって、前記フック35は、回転プー
リ10を回転させることによって、前記残糸Sの一部S
1に引っ掛かり、かつ、この引っ掛かった位置(フック
35の基端部35aが前記下糸ボビンケース2に最も近
付いた位置)から回転プーリ10が半回転した際に(図
7参照)、フック35の引掛け部35dと下糸ボビン1
との間に張られる残糸S1が、回転プーリ10の先端面
10b上に位置するように、構成されている。
【0031】また、フック35は、その基端部35aを
支点として、前記引掛け部35dが回転プーリ10の基
端面10aより後側に向かう方向に、弾性的に撓み可能
となっており、フック35が弾性的に撓む際には、フッ
ク本体35bが前記スリット28,28内を移動して、
引掛け部35dが回転プーリ10の基端面10aより後
側に位置し、また、弾性復帰力によって引掛け部35d
が回転プーリ10の外周面の周囲に戻るようになってい
る。なお、前記駆動軸15aの孔26にスプリング29
を挿入して、前記弾性復帰力を増強するようにしてもよ
い。
【0032】前記巻取プーリ11先端面11bの中央部
には、図6に示すように、前記回転プーリ10に形成さ
れた貫通孔25の小径部25bに挿入可能な押圧突起3
1が形成されている。そして、前記巻取プーリ11は、
回転プーリ10に当接した際に、押圧突起31が前記小
径部25bに挿入されて、前記押しピン27を押圧移動
させることによって、前記フック35を上述したよう
に、弾性的に撓ませるようになっている。
【0033】次に、前記構成の第2実施例下糸ボビンの
残糸除去装置によって、下糸ボビン1から残糸を巻き取
る方法について説明する。まず、図6に示すように、巻
取プーリ11を回転プーリ10から離間させた状態にお
いて、フック35の引掛け部35dによって、下糸ボビ
ン1と下糸ボビンケース2との間に張られた残糸Sの一
部S1を引っ掛ける。
【0034】次いで、図7に示すように、回転プーリ1
0をモータ15によって半回転させる。すると、フック
35の引掛け部35dが回動して、残糸Sの一部S1を
回転プーリ10に引き寄せる。この時、引掛け部35d
と下糸ボビン1との間に張られている残糸Sの一部S1
は、回転プーリ10の先端面10bと巻取プーリ11の
先端面11bとの間に位置している。
【0035】次いで、図8に示すように、巻取プーリ1
1をシリンダ16によって回転プーリ10に近づけて当
接させる。すると、両プーリ10,11の先端面10
b,11bによって、前記引掛け部35dと下糸ボビン
1との間に張られている残糸Sの一部S1が挟み付けら
れてクランプされる。また、これと同時に巻取プーリ1
1の先端の押圧突起31が、回転プーリ10の貫通孔2
5の小径部25bに挿入され、この挿入された押圧突起
31よって押しピン27が押圧移動され、さらに、この
押しピン27によって、フック35が押圧されて基端部
35aを支点として弾性的に撓む。これによって、引掛
け部35dが回転プーリ10の基端面10aより後側に
移動して、フック35全体が回転プーリ10の周囲から
退避する。
【0036】一方、巻取プーリ11は、回転プーリ10
に当接した時点で回転し始めて残糸Sを巻取り始める
が、この残糸Sの巻取り端部が、両プーリ10,11の
先端面10b,11bによって挟み付けれてクランプさ
れているので、巻取プーリ11が回転し始めると、残糸
Sは確実に巻取プーリ11によって巻き取られ、残糸S
が巻取プーリ11の間で空転することがない。したがっ
て、図9に示すように、残糸を確実に巻取プーリ11に
巻き取ることができる。
【0037】また、残糸巻取時においては、前記フック
35が回転プーリ10の周囲から退避しているので、残
糸Sがフック35に絡み付くことがなく、よって、該残
糸がフック35や回転プーリ10に複雑に絡み付いて巻
き付くのを防止することができる。なお、前記フック3
5と下糸ボビンケース2との間に張られている残糸は、
下糸ボビン1に巻き付けられた残糸が全て巻き取られた
後に、巻取プーリ11の回転によって引っ張られて下糸
ボビンケース2の下糸張力ばねから外れ、該巻取プーリ
11に巻き取られる。
【0038】そして、残糸Sの巻取りが終了したなら
ば、図10に示すように、前記巻取プーリ11をシリン
ダ16によって回転プーリ10から引き離す。すると、
巻取プーリ11は、回転プーリ10の駆動力から切り離
されるので停止し、その後、巻取プーリ11から残糸S
を抜き出して、真空吸引器等に収集して廃棄する。この
際、巻取プーリ11は円錐台状をなしているので、残糸
Sをその巻取プーリ11から簡単に外して、軸方向に一
挙に抜き取ることができる。なお、巻取プーリ11を回
転プーリ10から引き離すと、フック35が弾性復帰力
によって、基端部35aを支点として回動して元の位置
に戻り、次の残糸巻取りに備える。
【0039】上記第2実施例では、第1実施例と同様の
効果を得ることができのは勿論のこと、残糸巻取時にお
いては、フック35が回転プーリ10の周囲から退避す
るので、残糸Sがフック35に絡み付いて暴れることが
ない。したがって、残糸Sがフック35や回転プーリ1
0に複雑に絡み付いて巻き付くのを防止することができ
るので、残糸の廃棄をより確実に行うことができる。
【0040】図12は本発明の下糸ボビンの残糸除去装
置の第3実施例を示すものである。本実施例では、下糸
ボビン1と下糸ボビンケースとの間に張られた残糸Sの
一部を引っ掛けて回転プーリ10に引き寄せるフック
を、回転プーリ10に設けるのではなく、該フックを独
立に設けたものである。
【0041】すなわち、下糸ボビン1と回転プーリ10
との間には、アクチュエータ40が設けられている。こ
のアクチュエータ40は、前記回転プーリ10と駆動軸
40aを平行にして設けられたモータであり、このモー
タ40の駆動軸40aにはフック41の基端部が固定さ
れている。このフック41は、その先端の引掛け部41
aによって残糸Sを引っ掛けて回転プーリ10に引き寄
せた際に、該引掛け部41aと下糸ボビン1との間に張
られる残糸Sが、回転プーリ10の先端面10bと巻取
プーリの端面との間に位置するように、その全長さ、回
転量等が設定され、これによって、前記第1実施例と同
様の効果を得ることができる。
【0042】なお、上記第1〜第3実施例では、巻取プ
ーリ11を、先端側が先細りとなるような円錐台状に形
成したが、これに限ることなく、例えば、先端側が先細
りとなるような角錐台状に形成したり、一対の大小の円
板を同軸に離間配置し、これら円板間を、傾斜辺を有す
る複数の羽板を周方向に所定間隔で配置して連結したよ
うな構成のものであってもよく、さらには、単なる円柱
状または角柱状に形成してもよい。
【0043】また、上記第1〜第3実施例において、回
転プーリ10と巻取プーリ11の回転軸心は下糸ボビン
軸と平行で、かつその回転軸心がほぼ一致するととも
に、その先端面11bと10bは同径に形成したが、こ
れに代えて、回転プーリ10と巻取プーリ10の回転軸
心は、下糸ボビン軸に交差する方向に設けることや、回
転プーリ10と巻取プーリ11の回転軸心を異ならせる
ことや、巻取プーリ11の先端面11bと回転プーリ1
0の先端面10bを異ならせることは容易に考えられ
る。すなわち、巻取プーリ11の先端面と回転プーリ1
0の先端面の一部が当接する(当接部)とともに、当接
時回転プーリ10の回転が巻取プーリに伝達可能で、か
つ両プーリ離間時フック12により引き寄せられた残糸
Sの一部S1が前記当接部の間に位置すればよい。
【0044】また、上記第1〜第3実施例において、シ
リンダ16により巻取プーリ11が回転プーリ10に当
接可能にしたが、これに代えて、巻取プーリ11を固定
するとともに回転プーリ10をシリンダ等により巻取プ
ーリ11に接離可能に設けることや、両プーリにシリン
ダを設けて接離可能にすることも容易に考えられる。ま
た、上記第1〜第3実施例において、両プーリ当接時、
回転プーリ10の回転が巻取プーリ11に伝達され巻取
プーリ11は回転したが、これに代えて、巻取プーリ1
1にもこれを回転させるモータを設けることも容易に考
えられる。
【0045】また、上記第1〜第3実施例において、両
プーリ当接時、フック12と下糸ボビン1との間の残糸
をクランプしたが、フック12とボビンケース2との間
の残糸をクランプすることも容易に考えられる。さら
に、上記第1、第2実施例においては、フック12によ
り回転プーリ10側に引き寄せられた残糸を回転プーリ
10と巻取プーリ11との端面で挟み付けてクランプす
るようにしたが、これに代えて、回転プーリ10の外周
面に設けたフック12に残糸を挟み込むクランプ機能を
備えることを容易に考えられる。このフック12のクラ
ンプ機能は、フック12の先端部に挟み状や開閉式のク
ランプ部材を設けることにより達成される。そして、こ
のフック12のクランプ機能により、残糸を回転プーリ
10と巻取プーリ11との端面で挟み付けなくとも、巻
取プーリ11が回転し始めると、残糸は確実に巻取プー
リ11に巻き取られ、巻取プーリ11が空転することが
ない。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
の下糸ボビンの残糸除去装置によれば、下糸ボビンの近
傍に回転可能に設けられた回転プーリと、この回転プー
リに同軸に接離可能にかつ回転可能に設けられた巻取プ
ーリと、前記下糸ボビンと下糸ボビンケースとの間に張
られた残糸の一部を引っ掛けて両プーリに引き寄せるフ
ックとを備え、前記フックを、当該フックによって残糸
の一部を前記両プーリに引き寄せた際に、該フックと下
糸ボビンとの間に張られる残糸が、前記回転プーリの端
面と巻取プーリの端面との間に位置するように構成した
ので、フックによって下糸ボビンと下糸ボビンケースと
の間に張られた残糸の一部を引っ掛けて引き寄せた後、
巻取プーリを回転プーリに当接させることにより該巻取
プーリが回転し始めるとともに、これら両プーリの端面
によって、フックと下糸ボビンとの間に張られている残
糸が挟み付けられてクランプされるので、残糸が確実に
巻取プーリによって巻き取られ、巻取プーリが空転する
ことがない。したがって、下糸ボビンに巻き付けられて
いる残糸全てを確実に巻取プーリに巻き取って廃棄する
ことができる。
【0047】請求項2の下糸ボビンの残糸除去装置によ
れば、前記フックを回転プーリに取付けたので、回転プ
ーリを回転させることによって、フックを下糸ボビンと
下糸ボビンケースとの間に張られた残糸の一部を引っ掛
けて引き寄せた後、巻取プーリを回転プーリに当接させ
ることにより該巻取プーリが回転し始めるとともに、こ
れら両プーリの端面によって、フックと下糸ボビンとの
間に張られている残糸が挟み付けられてクランプされる
ので、残糸が確実に巻取プーリによって巻き取られ、巻
取プーリが空転することがない。したがって、下糸ボビ
ンに巻き付けられている残糸全てを確実に巻取プーリに
巻き取って廃棄することができる。また、回転プーリの
回転を利用してフックを両プーリ側に移動させるように
したので、フックを移動させる駆動源を新たに設ける必
要がなく、よって、装置自体のコンパクト化を図ること
ができる。
【0048】請求項3の下糸ボビンの残糸除去装置によ
れば、前記巻取プーリが、先細りとなるような形状であ
るので、残糸を廃棄する際には、巻取プーリに巻き取ら
れた残糸が、巻取プーリの先端側に向けて滑り落ちるの
で、残糸の廃棄を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の残糸巻取り装置の一実施例を示すもの
で、該装置の側面図である。
【図2】同、フックによって残糸の一部を引き寄せた状
態を示す装置の側面図である。
【図3】同、巻取プーリを回転プーリに当接した状態を
示す装置の側面図である。
【図4】同、巻取プーリによって残糸を巻き取り終えた
状態を示す装置の側面図である。
【図5】同、残糸を巻取プーリから抜き出した状態を示
す装置の側面図である。
【図6】本発明の残糸巻取り装置の第2実施例を示すも
ので、該装置の側面図である。
【図7】同、フックによって残糸の一部を引き寄せた状
態を示す装置の側面図である。
【図8】同、巻取プーリを回転プーリに当接した状態を
示す装置の側面図である。
【図9】同、巻取プーリによって残糸を巻き取り終えた
状態を示す装置の側面図である。
【図10】同、残糸を巻取プーリから抜き出した状態を
示す装置の側面図である。
【図11】同、回転プーリの側断面図である。
【図12】本発明の残糸巻取り装置の第3実施例を示す
もので、該装置の一部を示す正面図である。
【図13】従来の残糸巻取り装置を一例を示すもので、
該装置の側面図である。
【符号の説明】
S 残糸 S1 残糸の一部 1 下糸ボビン 2 下糸ボビンケース 10 回転プーリ 10b 回転プーリの先端面 11 巻取プーリ 11b 巻取プーリの先端面 12,35,41 フック

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミシンの下糸ボビンから残糸を除去する
    下糸ボビンの残糸除去装置であって、 下糸ボビンケースから取り出された下糸ボビンの近傍
    に、回転可能に設けられた回転プーリと、この回転プー
    リに同軸に接離可能にかつ回転可能に設けられた、残糸
    巻取り用の巻取プーリと、前記下糸ボビンと下糸ボビン
    ケースとの間に張られた残糸の一部を引っ掛けて前記両
    プーリ側に移動することにより前記残糸の一部を前記両
    プーリに引き寄せるフックとを備え、 前記フックは、当該フックによって残糸の一部を前記両
    プーリに引き寄せた際に、該フックと下糸ボビンとの間
    に張られる残糸が、前記回転プーリの端面と巻取プーリ
    の端面との間に位置するように、構成されていることを
    特徴とする下糸ボビンの残糸除去装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の下糸ボビンの残糸除去装
    置において、 前記フックが前記回転プーリに取付けられていることを
    特徴とする下糸ボビンの残糸除去装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の下糸ボビンの残
    糸除去装置において、前記巻取プーリが、先細りとなる
    ような形状に形成されていることを特徴とする下糸ボビ
    ンの残糸除去装置。
JP15355295A 1995-06-20 1995-06-20 下糸ボビンの残糸除去装置 Pending JPH09771A (ja)

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JP15355295A JPH09771A (ja) 1995-06-20 1995-06-20 下糸ボビンの残糸除去装置

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