JPH0976305A - 樹脂成形用金型装置及び成形方法並びに成形品 - Google Patents

樹脂成形用金型装置及び成形方法並びに成形品

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JPH0976305A
JPH0976305A JP26106895A JP26106895A JPH0976305A JP H0976305 A JPH0976305 A JP H0976305A JP 26106895 A JP26106895 A JP 26106895A JP 26106895 A JP26106895 A JP 26106895A JP H0976305 A JPH0976305 A JP H0976305A
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JP
Japan
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boss
forming
pin
center hole
resin
Prior art date
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Pending
Application number
JP26106895A
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English (en)
Inventor
Hiromitsu Yoshida
博光 吉田
Seiji Masuda
誠司 増田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ボスのねじ込み強度を向上させるために、ボ
ス肉厚を基板の板厚の2/3を越えるとボス裏面にヒケ
が生じて外観を損うので、基板の板厚を増加することな
くヒケの発生を抑制する。 【解決手段】 A面形成用金型1aと、B面及びボス形
成用金型1bと、ボス中心穴形成用ピン5とを具備し、
このボス中心穴形成用ピン5の途中部分5b又は先端頭
頂部5cを断熱層6によって構成し、ボス中心穴5Hの
底部の冷却固化を遅らせ、この部分にヒケを発生させる
ことにより、A面のボス3Pに対応する位置3aにヒケ
を発生させなくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボスを有する樹脂
成形品を成形するための金型装置及び成形方法並びに成
形品に関する。
【0002】
【従来の技術】金型のキャビティ内に溶融した樹脂を注
入し、冷却固化する樹脂賦形技術は、凹凸を有する複雑
な形状の成形品を、比較的短いサイクルで生産できる特
徴を有し、中でも溶融樹脂を比較的高い圧力でキャビテ
ィに射出注入する射出成形技術は広範囲に利用されてい
る。
【0003】上記の特徴を活かして、樹脂成形品にはイ
ンサート、アウトサート、ねじ、孔、切り欠き部などが
設けられることが多く、その補強のために図4に示すよ
うに周囲を突起状に肉厚にしたボス3Pが設けられるこ
とがある。このボス3Pの肉厚は、一般に表面のヒケを
防止するために成形品の板厚の2/3以内が適当とされ
ている。このボス3Pの形状は図3の符号3に示すよう
に、予め成形金型1bに彫込まれているので、以下のよ
うな問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ボス3Pに部品などを
取り付ける場合のボス3Pが耐えうるタッピングトルク
は、家電製品や自動車部品等、目的によって要求レベル
は異なるが、一般には3〜15Kgf・cm以上必要と
されている。トルクの大きさは、同一樹脂においてはネ
ジ径とボス孔径により決定され、ネジ径に比べてボス孔
径が小さいほどトルクは大きくなる。
【0005】また、取り付ける部品の大きさや重量によ
って、ボスに求められるネジの大きさとネジ込み強度は
決定され、それによってボス部分の肉厚は一義的に決ま
ってしまう。しかし、ボス肉厚が基板になる部分の板厚
の2/3を越える肉厚となると、図4に示すように製品
外観にヒケ7が顕著に現れる。
【0006】上記のように製品外観にヒケ7が顕著に現
れる理由は、ボス3を有する成形品を成形する場合、ボ
スが存在する事によって基板の板厚が厚くなった部分の
樹脂が相対的に冷却速度が遅くなるため、最後に固化し
たこの部分にヒケ7が生ずるからである。実際、ボス底
部とボスの無い部分の樹脂圧力をそれぞれ測定した結
果、ボスの無い部分の樹脂圧力は、射出工程最後で圧力
が急激に上昇し、冷却が進行するにつれて圧力が徐々に
低下することが確認されている。しかし、ボスの反対面
にヒケの発生するボス底部の樹脂圧力は、射出工程最後
まではボスの無い部分と同様の傾向を示すが、冷却の進
行に伴って急激に樹脂圧力が低下し、ボス形状や成形条
件によっては、成形品が金型内にある段階ですでにヒケ
が発生することが確認されている。
【0007】このようなヒケの発生を抑えながらボスの
強度を保つためには、成形品の基板の肉厚を一定以上に
厚くする必要があり、このため製品の軽量化や低コスト
化への大きな障壁となっていた。
【0008】本発明は上記問題点に鑑みなされたもの
で、ボスのねじ込み強度を向上させるために、ボス肉厚
を基板の板厚の2/3を越えて設定しても、ボス裏面に
ヒケを生じさせない金型装置および成形方法並びに製品
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、ほぼ平
行なAB面を有する樹脂成形品のA面形成用金型と、B
面及びボス形成用金型と、ボス中心穴形成用ピンとを具
備した樹脂成形用金型装置において、ボス中心穴形成用
ピンの少なくとも途中部分を断熱層によって構成したこ
とを特徴とする樹脂成形用金型装置にある。
【0010】また、本発明の要旨は、ほぼ平行なAB面
を有する樹脂成形品のA面形成用金型と、B面及びボス
形成用金型と、ボス中心穴形成用ピンとを具備した樹脂
成形用金型装置において、ボス中心穴形成用ピンの少な
くとも先端頭頂部を断熱層によって構成したことを特徴
とする樹脂成形用金型装置にある。
【0011】さらに、本発明の要旨は、請求項1または
請求項2記載の樹脂成形用金型装置を用いて射出成形を
行い、ピンの先端頭頂部を高温に保持し、ボス中心穴の
底部を最終的に固化させ、ボス中心穴の底部にヒケを発
生させることにより、A面のボスに対応する位置にヒケ
を発生させないことを特徴とする樹脂成形方法にある。
【0012】さらにまた、本発明の要旨は、請求項1ま
たは請求項2記載の樹脂成形用金型装置を用いて射出成
形を行い、成形された樹脂成形品にある。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、ボス中心穴形成用ピン
の少なくとも途中部分もしくは先端頭頂部を断熱層によ
って構成したことにより、ピンの先端頭頂部が高温に保
たれ、ボス中心穴の底部が最終的に固化するから、ボス
中心穴の底部にヒケが発生するため、A面のボスに対応
する位置にヒケが発生しない。
【0014】以下、図面に基いて、本発明の実施の形態
を説明する。図1及び図2は本発明の成形品を成形する
金型装置及び成形方法を説明するための断面略図であ
る。図2において、2Pは平行な2面A,Bを有する製
品基板、3Pは、B面より突設されたボスである。図1
において、1は金型装置、1aはA面形成用の金型で、
この例では固定型となる。1bはB面及びボス3P形成
用の金型で、この例では可動型となる。この2つの金型
により、製品基板のキャビティ2及びボスキャビティ3
が構成される。4は取付板で、ボス中心穴形成用ピン5
が植設されている。6は素材が断熱層からなる構成部
で、図1(a)ではピンの途中部分5bに存在し、図1
(b)ではピンの先端頭頂部5cに存在している。5a
はピンの径大部である。
【0015】図2(a)に示すように、溶融樹脂を金型
装置内に図示しない射出成形機より射出注入し、基板の
キャビティ2及びボスキャビティ3に加圧充填する。こ
の注入された溶融樹脂によって上記キャビティ部分は加
熱されるが、ピン5の先端頭頂部5cが断熱層6によっ
て構成されているため、この部分からピンを伝って熱が
移動せず、成形サイクルの間中ピンの先端頭頂部5c、
すなわちボス中心穴5Hの底部が高温に保たれるため、
この部分が最終固化部分となり、ボス中心穴5Hの底部
に図2(b)に示すようなヒケ7が発生し、このためA
面のボス3Pに対応する位置3aにヒケが発生しなくな
る。
【0016】図1(a)に示すようにピンの途中すなわ
ち中間部分を断熱層6により構成した場合は、先端頭頂
部に金属製ピン部分を残すことになるが、この部分を伝
って逃げようとする熱は上記断熱層6によって遮られる
ので、結局前記図1(b)のものと同様にボス中心穴5
Hの底部が高温に保たれ、この部分が最終固化部分とな
って、ヒケを発生するからA面のボス3に対応する位置
3aにヒケが発生しなくなる。このピンの断熱層6の位
置は、ヒケ量の抑制効果と成形サイクルの両者を満足す
る条件で決定されるため、成形材料や金型構造によって
最適位置が変化することが十分予想される。
【0017】上記のように成形された成形品を成形金型
1a,1bより取出せば、ボスを有する樹脂成形品が得
られる。この樹脂成形品は、上記したように金型の冷却
時断熱層6によって保温されるため、図2(b)に示す
ようにピンの先端頭頂部にヒケ7が発生するため、A面
に現れ易いヒケの発生が抑制される。
【0018】本発明において、ボス中心穴形成用ピンの
少なくとも先端頭頂部を構成する断熱層の材料として
は、ポリテトラフルオロエチレンが用いられる。また断
熱層部とピンの金属部はねじ止めの手段により接続す
る。
【0019】
【実施例】
(実施例1〜3)図1(a)の金型装置を用いて、3種
類の成形材料を溶融し、射出成形を行い評価を行った。
試料寸法は、縦200mm、横50mm、基板厚さ3m
m、ボス肉厚は1.8mmである。
【0020】成形材料は、ABS樹脂3001、PC/
ABSアロイFC−30(ポリカーボネートとABS樹
脂30/70の混合物)、ABS/PBTアロイ樹脂T
B−904(ABS樹脂とポリブチレンテレフタレート
40/60の混合物)(以上の3種類の成形材料は三菱
レイヨン(株)製の熱可塑性樹脂)である。射出成形機
は、IS−50EP[東芝機械(株)製]を用いた。成
形条件は、シリンダー温度220℃、金型温度60℃、
冷却時間30秒であった。
【0021】(比較例1〜3)次に、比較例として図3
の金型を用いて、上記実施例と同一原料、同一試料寸
法、同一成形機、同一成形条件のもとに射出成形を行
い、評価を行った。結果を一括して表1に示した。
【0022】
【表1】
【0023】表1は上記実施例と比較例の成形法の違い
によるそれぞれのヒケ量を対比して示したもので、ヒケ
量は表面粗さ計Surfcom(東京精密製)を用いて
測定し、n=5の平均値をもって代表値とした。
【0024】この結果から、本発明の金型装置および成
形方法並びに成形品は、ヒケを抑える手段として極めて
有効であることが明らかである。
【0025】
【発明の効果】本発明の樹脂成形用金型装置及び成形方
法並びに成形品は、ボス中心穴形成用ピンの少なくとも
途中部分又は先端頭頂部を断熱層によって構成したこと
により、射出成形に際し、ピンの先端頭頂部を高温に保
持し、ボス中心穴の底部を最終的に固化させ、ボス中心
穴の底部にヒケを発生させることとなるので、A面のボ
スに対応する位置すなわちボスの裏面にヒケが発生しな
くなる。したがって、成形品基板の肉厚を殊更厚くする
必要がないから製品の品質を向上し、製品の軽量化と低
コスト化を図ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による樹脂成形用金型装置の
断面図である。(a)はピンの途中部分(中間部分)を
断熱層により構成。(b)はピンの先端頭頂部を断熱層
により構成。
【図2】本発明の一実施例による樹脂成形品の成形方法
の説明図である。(a)は樹脂充填時。(b)は樹脂冷
却時。
【図3】従来の樹脂成形用金型装置の断面図である。
【図4】従来の樹脂成形品のヒケを示す図である。
【符号の説明】
1 金型装置 1a A面形成用金型(固定型) 1b B面及びボス形成用金型(可動型) 2 製品基板のキャビティ 2P 製品基板 3 ボスキャビティ 3a A面のボスに対応する位置 3P ボス 4 取付板 5 ボス中心穴形成用ピン 5H ボス中心穴 5a ピンの径大部 5b ピンの途中部分 5c ピンの先端頭頂部 6 断熱層 7 ヒケ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ほぼ平行なAB面を有する樹脂成形品の
    A面形成用金型と、B面及びボス形成用金型と、ボス中
    心穴形成用ピンとを具備した樹脂成形用金型装置におい
    て、ボス中心穴形成用ピンの少なくとも途中部分を断熱
    層によって構成したことを特徴とする樹脂成形用金型装
    置。
  2. 【請求項2】 ほぼ平行なAB面を有する樹脂成形品の
    A面形成用金型と、B面及びボス形成用金型と、ボス中
    心穴形成用ピンとを具備した樹脂成形用金型装置におい
    て、ボス中心穴形成用ピンの少なくとも先端頭頂部を断
    熱層によって構成したことを特徴とする樹脂成形用金型
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の樹脂成形
    用金型装置を用いて射出成形を行い、ピンの先端頭頂部
    を高温に保持し、ボス中心穴の底部を最終的に固化さ
    せ、ボス中心穴の底部にヒケを発生させることにより、
    A面のボスに対応する位置にヒケを発生させないことを
    特徴とする樹脂成形方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2記載の樹脂成形
    用金型装置を用いて射出成形を行い、成形された樹脂成
    形品。
JP26106895A 1995-09-14 1995-09-14 樹脂成形用金型装置及び成形方法並びに成形品 Pending JPH0976305A (ja)

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