JPH0974302A - 誘電体共振器とその製造方法およびそれを用いた誘電体フィルター - Google Patents

誘電体共振器とその製造方法およびそれを用いた誘電体フィルター

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JPH0974302A
JPH0974302A JP22771895A JP22771895A JPH0974302A JP H0974302 A JPH0974302 A JP H0974302A JP 22771895 A JP22771895 A JP 22771895A JP 22771895 A JP22771895 A JP 22771895A JP H0974302 A JPH0974302 A JP H0974302A
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JP
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layer
silver
conductive metal
dielectric
metal layer
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JP22771895A
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English (en)
Inventor
Hisashi Nakamura
恒 中村
Motoyuki Taji
基幸 田路
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の銀とガラスの焼結体により構成された
電極層を備えた誘電体共振器に代わり、低コスト化と、
Q特性や電極層の密着強度等の高品質化を目的とした誘
電体共振器とその電極形成方法およびそれを用いた誘電
体フィルターを提供する。 【構成】 貫通孔5を備えた任意の形状を有する誘電体
セラミック4に銀とガラスの焼結体からなる薄層の下地
導電金属層6aを設け、その表面に金属銅層6bを被着
した2層構造の電極層6を備えた構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高周波誘電体フィルター
に使われる誘電体共振器とその製造方法およびそれを用
いた誘電体フィルターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車電話や携帯電話などの移動
体通信機器の進歩はめざましく、それに伴って誘電体フ
ィルターの需要が著しく拡大している。
【0003】一般に、これらの誘電体フィルターには、
その構成素子として誘電体共振器が多く使われている
が、昨今誘電体共振器の小型・高性能化に対する要求が
著しく高まっている。
【0004】従来の誘電体共振器は、図3(A)に示す
ように、中央部に貫通孔2を備えた角柱状もしくは円筒
状の形状をした誘電体セラミック1の焼結体から成り、
図3(B)に示すように電極層3が貫通孔2の内壁面を
含む外周面のほぼ全域にわたって形成されて構成されて
いる。
【0005】この誘電体共振器の電極層3は、一般に銀
の微粉末とホウ珪酸鉛系のガラスフリットを樹脂バイン
ダーとともに混練して作ったいわゆる高温焼付けタイプ
の銀ペーストを用いて、スクリーン印刷法や浸漬法等に
よって貫通孔2を含む全面に塗布し、800〜900℃
の高温中で焼成する方法によって形成されたものであ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た銀電極のみによる誘電体共振器では、その性能を十分
に発揮するには銀電極層の膜厚は最低限10μm以上を
必要とするために、電極材料のコストが著しく高価につ
くことや、この誘電体共振器を使って誘電体フィルター
を組み立てるに際し、電極面にはんだ付けを行うと、電
極層の銀食われが多く発生して誘電体共振器のQ特性や
電極層の密着強度が著しく低下して、品質の安定性に欠
ける問題点があった。
【0007】さらに、この銀電極層を形成するにあたっ
ては、誘電体共振器の形状が複雑なために、スクリーン
印刷法や浸漬法によって銀ペーストを塗布する作業工程
が極めて煩雑となり、貫通孔2の内壁面と外周面に一度
の作業で厚く、且つ均一な膜厚の電極層3を得ることが
極めて困難であり、生産性や、品質の安定性に欠ける問
題点があった。
【0008】本発明ではこれらの問題点を解決して経済
性と品質の安定性に優れた誘電体共振器を提供するもの
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明の誘電体共振器は、貫通孔を備えた任意の寸法
形状を有する誘電体セラミックの焼結体の少なくとも外
周面の必要とする表面に、まず銀とガラスの焼結体によ
る薄層の下地導電金属層を設け、この導電金属層の表面
にさらにめっきによって金属銅層を被着した2層構造の
金属層から成る電極層を備えた構成とするものである。
【0010】
【作用】これにより、誘電体セラミックの少なくとも外
周面の電極層が銀とガラスの焼結体からなる下地導電金
属層によって強固に接着されると共に、その表面に導電
率の極めて高い金属銅層を均一な膜厚に被着することに
よって電極層を構成するために、共振器のQ特性や電極
層の密着強度が向上し、品質の安定性に優れた誘電体共
振器が実現されることとなる。
【0011】
【実施例】以下、本発明による誘電体共振器の一実施例
について図面を参照しながら説明する。
【0012】図1は本発明の第1の実施例における誘電
体共振器の断面図であり、図において、4は誘電体セラ
ミック、5は貫通孔、6は電極層、6aは銀とガラスの
焼結体による下地導電金属層、6bは金属銅層である。
【0013】本実施例では、まずチタン酸バリウムなど
の強誘電性のセラミックの微粉末を高圧プレスを用いて
成形し、一辺が3mm、高さ(長さ)10mm、孔径が
0.6mmφの外形寸法を有する角柱状の成形体を作製
し、この成形体を1200〜1300℃の高温中で焼成
して、誘電体セラミック4の焼結素体を作製した。
【0014】次いで、この誘電体セラミック4に、銀の
微粉末とホウ珪酸鉛系のガラスフリットおよび樹脂バイ
ンダーを混練して作った銀ペーストを使用して、貫通孔
5の内壁面を含む誘電体セラミック4の外周面の全域に
わたって銀ペーストを塗布し、これを800〜900℃
の高温中で焼成することにより銀とガラスの焼結体から
なる下地導電金属層6aを形成した。
【0015】この場合、下地導電金属層6aの形成にあ
たっては、経済性およびQ特性や電極層の密着強度への
影響を考慮して最適な膜厚を設定する必要があった。
【0016】本実施例では、銀ペーストの塗布作業性を
考慮し、1回の作業で誘電体セラミック4の貫通孔5を
含む全面に均一な膜厚の下地導電金属層6aが形成でき
る条件として、銀ペーストの粘度を約1000CPに調
整し、この中に誘電体セラミック4を浸漬して引き上げ
た後に素体を高速回転させ、遠心分離法によって約1〜
3μm程度の膜厚に塗布した。
【0017】そして、この銀ペーストを塗布した誘電体
セラミック4を酸素雰囲気中で850℃で焼成すること
によって銀とガラスの焼結体による下地導電金属層6a
を形成した。
【0018】次いで、この下地導電金属層6aを形成し
た誘電体セラミック4を回転式バレルに入れて電気銅め
っきを行い、下地導電金属層6aの表面に金属銅層6b
を比較的厚く均一な膜厚に被着することによって銀と銅
金属から成る2層構造の電極層6を構成した。
【0019】尚、このバレル法によって電気銅めっき処
理を行うにあたっては、特に下地導電金属層6aを構成
する銀電極中のガラス成分を浸食しないめっき浴の選定
が必要不可欠であった。
【0020】本実施例では、この目的を達成するための
めっき浴としてピロリン酸銅めっき浴を選定し、浴のp
Hを8〜9に調整して、電流密度2A/dm2でめっき
を行い、10〜15μmの膜厚を有する金属銅層6bを
形成した。
【0021】その後に、角型誘電体共振器の上面を研削
して、銀および銅金属から成る電極層6の一部を除去
し、さらに電極層6の酸化を防止する目的で、金属銅層
6bの表面にはんだや錫等の耐腐食性に優れた金属をめ
っきするか、またはイミダゾール処理等によって銅の錯
体を形成して防食性を確保した。
【0022】そして、この方法によって得られた誘電体
共振器は、その単体もしくは複数個を所定の回路基板に
リフロー法によってはんだ付けを行い、周波数を調整し
て誘電体フィルターを組み立てた。
【0023】
【表1】
【0024】(表1)は、本実施例により得られた誘電
体共振器と従来の銀のみによる厚膜電極層を備えた誘電
体共振器の特性を比較検討した結果を示した。
【0025】本実施例による誘電体共振器はQ特性およ
び電極層の密着強度ともに従来の銀電極のみによる誘電
体共振器に比べ、Q特性や電極層の密着性が向上すると
ともにその特性ばらつきが低減化する効果が得られた。
【0026】その理由は、Q特性に関しては、電極層6
の膜厚が誘電体セラミック4の貫通孔5を含む外周面に
均一に形成され、且つはんだ付けにより銀喰われが防止
されたためであると推測される。
【0027】また一方、電極層6の密着強度に関して
は、はんだ付けによる銀喰われが防止されたためであ
る。
【0028】次に、図2は、本発明の第2実施例におけ
る誘電体共振器の断面図である。図において4〜6は第
1実施例と同様の構成を示すものであり、図1と異なる
点は誘電体セラミック4の貫通孔5に下地導電金属層6
aを形成せず外表面にのみ形成する構成としたものであ
る。
【0029】このような電極構成の誘電体共振器を作製
する方法として本実施例では、誘電体セラミック4の外
周面の必要部分に先ずスクリーン印刷法等によって銀ペ
ーストを薄く均一な膜厚に塗布し、空気中で高温焼結す
ることによって下地導電金属層6aを形成し、その後
に、貫通孔5の内壁面に無電解銅めっきの触媒核となる
金属パラムの微粒子核を付着させた後に、無電解銅めっ
きを行って貫通孔5の内壁面を含む下地導電金属層6a
の表面に金属銅層6bを均一に付着させ、さらに必要に
よりその表面に電解銅めっき法を併用して金属銅層6b
を析出させることによって電極層6を形成したものであ
る。
【0030】この方法により得られた誘電体共振器は、
貫通孔5の内壁面のみが銅めっきによる金属銅層6bに
よって構成されるために、銀材料の節約がされるととも
に、貫通孔5の内壁面にガラス層を介在しないで直接導
電率の極めて高い金属銅層6bが均一な膜厚で接するた
めに、Q特性が向上すると共にそのばらつきが低減化
し、誘電体共振器の品質がより一層安定化することがで
きた。
【0031】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よる誘電体共振器は、誘電体セラミックの必要部分に銀
とガラスの焼結体による薄層の下地導電金属層を介在し
て、その表面に厚膜の金属銅層を被着した2層構造の電
極層を構成したものであるため、電極層の銀使用量が大
幅に削減されることによる経済的効果はもとより、誘電
体フィルターを組み立てるに際し、誘電体共振器のはん
だ付け作業における銀喰われが防止されることによって
Q特性や電極強度の劣化が著しく低減化し、誘電体フィ
ルターのコストの低減化および品質の安定化が図れる効
果が得られるものである。
【0032】また一方、本発明による誘電体共振器の電
極形成方法においては、銀ペーストを1回の塗布作業
で、薄く均一に塗布できると共に、めっき法によって均
一な膜厚の電極層が形成できるために、生産性が大幅に
向上し、品質の安定化とともに、経済性においても優れ
た効果が得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による誘電体共振器の断面
【図2】本発明の第2実施例による誘電体共振器の断面
【図3】(A)は従来例による誘電体共振器の斜視図 (B)同断面図
【符号の説明】
4 誘電体セラミック 5 貫通孔 6 電極層 6a 銀−ガラス焼結体による下地導電金属層 6b 金属銅層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貫通孔を備えた任意の寸法形状を有する
    誘電体セラミックの少なくとも外周面の必要部分に銀と
    ガラスの焼結体による薄層の下地導電金属層を設け、そ
    の下地導電金属層上に金属銅層で被着された2層構造の
    電極層を備えた誘電体共振器。
  2. 【請求項2】 貫通孔の内壁面のみ下地導電金属層を介
    在することなく、直接金属銅層を被着した電極層を備え
    た請求項1記載の誘電体共振器。
  3. 【請求項3】 貫通孔を備えた任意の寸法形状を有する
    誘電体セラミックの焼結体の必要部分に銀とガラスの焼
    結体によって薄層の下地導電金属層を形成し、この下地
    導電金属層に無電解または電解めっき法によって金属銅
    層を被着する誘電体共振器の製造方法。
  4. 【請求項4】 貫通孔を備えた任意の寸法形状を有する
    誘電体セラミックの焼結体の外周面の必要部分に銀とガ
    ラスの焼結体による下地導電金属層を設け、貫通孔の内
    壁面に触媒核となる貴金属微粒子核を付着した後に無電
    解めっき法または電解めっき法を併用して下地導電金属
    層の表面と貫通孔の内壁面に同時に金属銅層を被着する
    誘電体共振器の製造方法。
  5. 【請求項5】 貫通孔を備えた任意の寸法形状を有する
    誘電体セラミックの少なくとも外周面の必要部分に銀と
    ガラスの焼結体による薄層の下地導電金属層を介して金
    属銅層を被着した2層構造の電極層を設けた誘電体共振
    器を使用した誘電体フィルター。
JP22771895A 1995-09-05 1995-09-05 誘電体共振器とその製造方法およびそれを用いた誘電体フィルター Pending JPH0974302A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012000447A1 (zh) * 2010-07-02 2012-01-05 深圳市大富科技股份有限公司 通信设备、腔体滤波器、谐振管及其制造方法
WO2012000450A1 (zh) * 2010-07-02 2012-01-05 深圳市大富科技股份有限公司 通信设备、腔体滤波器、谐振管及其制造方法

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WO2012000447A1 (zh) * 2010-07-02 2012-01-05 深圳市大富科技股份有限公司 通信设备、腔体滤波器、谐振管及其制造方法
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