JPH0973609A - 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 - Google Patents

薄膜磁気ヘッド及びその製造方法

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JPH0973609A
JPH0973609A JP32116895A JP32116895A JPH0973609A JP H0973609 A JPH0973609 A JP H0973609A JP 32116895 A JP32116895 A JP 32116895A JP 32116895 A JP32116895 A JP 32116895A JP H0973609 A JPH0973609 A JP H0973609A
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layer
bump
film magnetic
magnetic head
bump layer
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JP32116895A
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Inventor
Tomoki Yamamoto
知己 山本
Shinji Kobayashi
伸二 小林
Naoto Matono
直人 的野
Atsushi Saida
敦 齋田
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板1上に絶縁層2を介してヘッド素子が形
成され、該ヘッド素子は保護層16によって覆われ、ヘッ
ド素子から引き出された複数条のターミナル層14は、絶
縁層2と保護層16の間を伸びて、その先端部の上面に
は、外部回路と接続するためのバンプ層15が形成され、
該バンプ層15は保護層16を垂直に貫通して、保護層16の
表面に露出している磁気ヘッドに於いて、欠陥のない保
護層16を得る。 【解決手段】 バンプ層15は、保護層16と接する外周面
が、ターミナル層14の近傍まで裾広がりに拡大するスカ
ート面Rと、該スカート面Rの絶縁層の端縁からバンプ
層15の中心部へ向かって凹んだ周溝面Tとから構成され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘導型ヘッド素子
又は磁気抵抗効果型(MR)ヘッド素子を具えた薄膜磁気
ヘッド、或いはこれら2つのタイプのヘッド素子を一体
に具えた複合型の薄膜磁気ヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ハードディスクドライブ装置等
に装備されている浮動式の複合型薄膜磁気ヘッドは、図
1に示す如く、ヘッドスライダーとなる基板(1)の側面
に、信号記録用の誘導型ヘッド素子H1と、信号再生用
の磁気抵抗効果型ヘッド素子H2とを形成しており、更
に該側面には、両ヘッド素子を外部回路と接続するため
の4つのバンプ層(15)(15)(15)(15)が形成されている。
各ヘッド素子は、夫々2本のターミナル層(14)(14)を経
て、一対のバンプ層(15)(15)へ接続されている。又、両
ヘッド素子やターミナル層(14)は保護層(16)によって覆
われている。
【0003】上記の如き複合型薄膜磁気ヘッドは、基板
(1)上に、薄膜堆積法及びフォトリソグラフィ技術を用
いて、磁気抵抗効果型ヘッド素子H2及び誘導型ヘッド
素子H1を順次形成した後、4本のターミナル層(14)を
所定パターンに形成し、更に各ターミナル層(14)の先端
部に重ねてバンプ層(15)を形成し、その後、保護層(16)
を形成する。
【0004】図6(a)乃至(f)は、複合型薄膜磁気ヘッ
ドの従来の製造工程において、ターミナル層(14)の形成
後、バンプ層(26)及び保護層(28)を形成するまでの具体
的な工程を示している。図6(a)の如く、基板(1)上に
は絶縁層(2)が形成されており、該絶縁層(2)の表面
に、ターミナル層(14)が所定パターンに形成されてい
る。先ず、ターミナル層(14)のバンプ層形成領域を覆っ
て、後工程のメッキ処理のためのシード層(21)を形成す
る。
【0005】次に図6(b)の如く、シード層(21)の表面
に、後工程のメッキ処理のためのフレームとなるレジス
ト層(25)を30μm〜50μmの厚さに形成する。該レ
ジスト層(25)は、バンプ層形成領域が開口して、シード
層(21)を露出させており、該開口部を包囲する内周壁
は、シード層(21)側に縮小するテーパ面となっている。
その後、図6(c)の如く、該レジスト層(25)の開口部に
銅メッキを施し、30μm〜40μmの厚さを有するバ
ンプ層(26)を形成する。
【0006】次に、図6(d)の如く、レジスト(25)を有
機溶剤によって除去し、更にレジスト(25)下方のシード
層(21)をイオンビームエッチングによって除去した後、
同図(e)の如くバンプ層(26)を覆って、Al23等から
なる保護層(28)をスパッタリングによって形成する。更
に同図(f)の如く保護層(28)の表面に研磨加工を施し
て、バンプ層(26)を露出させる。その後、該露出面に金
メッキを施して、ワイヤボンディングのためのパッド層
(図示省略)を形成するのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図6
(a)〜(f)に示す従来の工程では、同図(d)に示す如く
バンプ層(26)の外周面が、ターミナル層(14)側に縮小す
る逆傾斜のテーパ面Qとなっているので、同図(e)に示
す保護層形成工程にて、保護層の成長方向が前記テーパ
面Qの影響により交錯して、膜成長が不安定となる。こ
の結果、バンプ層(26)には、図示の如くクラックや巣等
の欠陥(27)が発生する虞れがあった。この様な欠陥(27)
が発生すると、次の保護層研磨工程にて、欠陥(27)が更
に拡大して、保護層(28)としての機能が損なわれる問題
があった。
【0008】本発明の目的は、保護層形成工程にて、保
護層に欠陥が生じる虞れのない薄膜磁気ヘッド及びその
製造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決する為の手段】本発明に係る薄膜磁気ヘッ
ドは、前提となる構成として、基板(1)上に絶縁層(2)
を介してヘッド素子が形成され、該ヘッド素子は保護層
(16)によって覆われ、信号の記録及び/又は再生のため
にヘッド素子から引き出された複数条のターミナル層(1
4)は、絶縁層(2)と保護層(16)の間を伸びて、その先端
部の上面には、外部回路と接続するためのバンプ層(15)
が形成され、該バンプ層(15)は保護層(16)を垂直に貫通
して、保護層(16)の表面に露出している。本発明に係る
薄膜磁気ヘッドは、その特徴的構成に於いて、バンプ層
(15)の外周面が、前記露出部からターミナル層(14)の近
傍まで裾広がりに拡大するスカート面Rを具えている。
【0010】該薄膜磁気ヘッドの製造工程においては、
バンプ層(15)を覆って保護層(16)を形成する際、保護層
が堆積すべきバンプ層(15)の外周面は、従来の如き逆傾
斜のテーパ面ではなく、順傾斜のスカート面Rであるた
め、保護層(16)の成長方向が交錯することはなく、この
結果、欠陥のない保護層(16)が形成される。
【0011】具体的には、バンプ層(15)の外周面には、
前記スカート面Rのターミナル層(14)側の端縁からバン
プ層(15)の中心部へ向かって凹んだ周溝面Tが形成され
ている。該周溝面Tは、後述する製造工程を経て形成さ
れるものであるが、該周溝面によって形成される周溝
は、絶縁層厚さ方向の幅が例えば10μm以下と極めて
小さいものであるので、保護層(16)の成長に悪影響を与
えることはない。
【0012】又、バンプ層(15)の周溝面Tによって形成
される周溝を、バンプ層(15)の中心へ向かう半径方向の
深さCに対する絶縁層厚さ方向の幅Bの比B/Cが1以
下となる大きさ、或いは、バンプ層(15)の厚さAに対す
る絶縁層厚さ方向の幅Bの比B/Aが0.5以下となる
大きさに形成すれば、該周溝は無視し得る存在となっ
て、保護層(16)の成長に悪影響を及ぼすことはない。
【0013】但し、後述する具体的な製造工程の如く、
バンプ層(15)の周溝面Tによって形成される周溝内に、
感光性樹脂の焼成物を充填すれば、該周溝の大小に拘わ
らず、その後の保護層(16)の形成に問題はない。
【0014】本発明に係る薄膜磁気ヘッドの製造方法
は、その前提となる構成として、基板(1)上に絶縁層
(2)を介してヘッド素子及び複数条のターミナル層(14)
を形成する工程と、該ターミナル層(14)の上面にバンプ
層(15)を形成する工程と、ヘッド素子及びバンプ層(15)
を覆って保護層(16)を形成する工程と、バンプ層(15)を
保護層(16)の表面に露出させる工程とを具えている。本
発明に係る薄膜磁気ヘッドの製造方法は、その特徴的構
成に於いて、バンプ層形成工程が、ターミナル層(14)の
表面に、バンプ層形成領域が開口すると共に厚さがバン
プ層(15)よりも薄い樹脂層を形成する第1工程と、前記
樹脂層の開口領域にメッキを施して、該開口領域を覆う
と共に樹脂層の開口縁部に被さるバンプ層(15)を形成す
る第2工程と、前記樹脂層を除去する第3工程とを具え
ている。
【0015】該製造方法に於いては、バンプ層形成工程
の第1工程で形成された樹脂層が、バンプ層形成領域に
て開口しており、該開口領域に対してメッキを施すこと
により、メッキ層は該開口領域を覆うと共に、該開口領
域よりも外側の開口縁部の上面にオーバラップして、全
体が山状に盛り上がったバンプ層(15)が形成される。こ
の結果、バンプ層(15)の外周面には、ターミナル層側へ
裾広がりに拡大するスカート面Rが形成されることにな
る。その後、ヘッド素子及びバンプ層(15)を覆って保護
層(16)を形成する過程では、バンプ層(15)の外周面は、
従来の如き逆傾斜のテーパ面ではなく、順傾斜のスカー
ト面Rであるため、保護層(16)の成長方向が交錯するこ
とはなく、安定した膜成長が行なわれ、この結果、欠陥
のない保護層(16)が得られる。
【0016】尚、バンプ層形成工程の第3工程にて樹脂
層を除去することによって、バンプ層(15)の外周面に
は、前記スカート面Rのターミナル層(14)側の端縁から
バンプ層(15)の中心部へ向かって凹んだ周溝面Tが形成
されることになるが、該周溝面Tによって形成される周
溝は、絶縁層(2)の厚さ方向の幅が例えば10μm以下
と極めて小さいものであるので、保護層(16)の成長に悪
影響を与えることはない。
【0017】特に、具体的構成に於いては、バンプ層形
成工程の後、バンプ層(15)の外周面に凹設された周溝内
には感光性樹脂が充填され、該周溝内及びその近傍に感
光性樹脂の焼成物が形成される。従って、その後、保護
層(16)を形成する際に、バンプ層(15)の周溝が問題にな
ることはない。
【0018】他の具体的構成に於いては、バンプ層形成
工程の後、前記感光性樹脂層の形成工程は省略して、保
護層形成工程を実施する。これによって、バンプ層の周
溝面Tによって形成される周溝には、保護層となる資材
が侵入して、周溝内に該資材が堆積することになる。
【0019】ここで、バンプ層形成工程の第1工程にて
形成される樹脂層の厚さBは、第2工程においてバンプ
層が樹脂層の開口縁部に被さる際のオーバラップ量Cに
対し、比率B/Cが1以下となる大きさ、或いは、第2
工程にて形成されるバンプ層の厚さAに対し、比率B/
Aが0.5以下となる大きさに形成される。この場合、
保護層が堆積すべきバンプ層の外周面としては、前記周
溝面によって形成される周溝は無視し得る存在となり、
順傾斜のスカート面Rが支配的となるので、保護層(16)
の成長方向が交錯することはなく、安定した膜成長が行
なわれ、この結果、欠陥のない保護層(16)が得られる。
【0020】
【発明の効果】本発明に係る薄膜磁気ヘッド及びその製
造方法によれば、保護層形成工程にて、バンプ層の外周
面が裾広がりのスカート面であるので、安定した膜成長
が行なわれる。従って、保護層に欠陥が生じる虞れはな
く、高品質の薄膜磁気ヘッドが得られる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、ハードディスク
ドライブ装置等に装備される浮動式の複合型薄膜磁気ヘ
ッドに実施した形態につき、図面に沿って詳述する。図
1に示す如く複合型薄膜磁気ヘッドは、Al23−Ti
Cからなる基板(1)によって、エアベアリング面Sを有
するヘッドスライダーが形成されており、該基板(1)の
側面には、信号記録用の誘導型ヘッド素子H1と、信号
再生用の磁気抵抗効果型ヘッド素子H2とを具えてい
る。
【0022】図3は、2つのヘッド素子H1及びH2を
磁気記録媒体との対向面側から見た構成を表わしてい
る。基板(1)上には、Al23からなる絶縁層(2)、N
i−Fe合金からなる下部シールド層(3)、Al23
らなる下部絶縁層(4)、Ni−Fe合金からなるMR素
子層(5)、Cuからなる電極層(6)(6)、及びAl23
からなる上部絶縁層(7)が積層されて、磁気抵抗効果型
ヘッド素子H2が構成されている。又、該ヘッド素子上
には、Ni−Fe合金からなる下部コア層(8)、Al2
3からなるギャップスペーサ層(9)、Ni−Fe合金
からなる上部コア層(13)、及びAl23からなる保護層
(16)が積層されて、誘導型ヘッド素子H1が構成されて
いる。
【0023】図1の如く誘導型ヘッド素子H1は、上部
コア層(13)を包囲して伸びるコイル層(10)を具え、該コ
イル層(10)の両端部は、一対のターミナル層(14)(14)を
経て、一対のバンプ層(15)(15)へ接続されている。一
方、磁気抵抗効果型ヘッド素子H2は、前記MR素子層
から伸びる一対の電極層(6)(6)が、一対のターミナル
層(14)(14)を経て一対のバンプ層(15)(15)へ接続されて
いる。ここで、ターミナル層(14)及びバンプ層(15)はC
uから形成される。電極層(6)及びターミナル層(14)
は、両ヘッド素子と共に保護層(16)によって覆われてお
り、バンプ層(15)は、保護層(16)を垂直に貫通して、表
面が保護層(16)から露出している。
【0024】図2は、図1A−A線に沿う拡大断面図で
あって、基板(1)上には絶縁層(2)を介してターミナル
層(14)が形成されており、該ターミナル層(14)上に重ね
てバンプ層(15)が形成され、その表面を保護層(16)から
露出している。尚、絶縁層(2)は、後述する下地絶縁層
(20)、下部絶縁層(4)及び上部絶縁層(7)から構成され
る。バンプ層(15)は、保護層(16)と接する外周面が、前
記露出部からターミナル層(14)の近傍まで裾広がりに拡
大するスカート面Rと、該スカート面Rのターミナル層
(14)側の端縁からバンプ層(15)の中心部へ向かって凹ん
だ周溝面Tとから形成されている。尚、バンプ層(15)の
高さが30μm〜40μmであるのに対し、周溝面Tに
よって形成される周溝の幅は10μm以下、本実施例で
は4μmである。該周溝には、後述の如く、レジストの
焼成物或いは、保護層の資材であるAl23が充填され
る。又、バンプ層(15)の表面には、Auからなるパッド
層(17)が形成され、該パッド層(17)にリード線(18)がボ
ンディングされることになる。
【0025】上記複合型薄膜磁気ヘッドの製造工程に於
いては、基板(1)上に、下地絶縁層(20)、下部シールド
層(3)、下部絶縁層(4)、MR素子層(5)、電極層
(6)、上部絶縁層(7)、及び下部コア層(8)を順次形成
した後、フォトレジストからなる下部絶縁層(図示省
略)、Cuからなるコイル層(10)、フォトレジストから
なる上部絶縁層(図示省略)、ギャップスペーサ層(9)、
上部コア層(13)、及びターミナル層(14)を順次形成す
る。ここまでの工程は従来と同じである。
【0026】次に、ターミナル層(14)の形成後、バンプ
層(15)及び保護層(16)を形成するまでの具体的な工程に
ついて、図4(a)乃至(g)に示す第1の方法と、図5
(a)乃至(e)に示す第2の方法を説明する。
【0027】第1の方法 図4(a)の如く、基板(1)上には絶縁層(2)が形成され
ており、該絶縁層(2)の表面に、ターミナル層(14)が所
定パターンに形成されている。先ず、ターミナル層(14)
のバンプ層形成領域を覆って、後工程のメッキ処理のた
めのCuからなるシード層(21)を形成する。
【0028】次に図4(b)の如く、シード層(21)の表面
に、フォトレジスト(22)を数μm〜10μmの厚さに塗
布した後、該フォトレジスト(22)に露光及び現像処理を
施して、バンプ層形成領域のシード層(21)を露出させ
る。
【0029】その後、図4(c)の如く、シード層(21)の
露出部に対して銅メッキを施し、30μm〜40μmの
厚さを有するバンプ層(15)を形成する。該バンプ層(15)
は、シード層(21)の露出部を覆うと共に、フォトレジス
ト(22)の開口縁部にオーバラップして、全体がなだらか
な山状に盛り上がることになる。
【0030】次に、図4(d)の如く、フォトレジスト(2
2)を有機溶剤によって除去し、更にバンプ層(15)の周囲
に露出しているシード層(21)をイオンビームエッチング
によって除去する。これによって、バンプ層(15)の裾部
には、フォトレジストが除去された後の空洞として、周
溝面Tが凹設される。その後、バンプ層(15)を覆って全
面にフォトレジスト(図示省略)を塗布する。この結果、
前記バンプ層(15)の周溝面Tによって形成される周溝に
は、フォトレジストが充填される。
【0031】次に、前記フォトレジストの全表面に対し
て露光を施し、更に現像処理を施す。この際、バンプ層
(15)の裾部がマスクとなり、図4(e)の如く、前記周溝
内のフォトレジスト及びその近傍のフォトレジストが残
存することになる。その後、前記残存したフォトレジス
トに対し、約200℃にてハードベーク処理を施し、レ
ジスト焼成物(23)を得る。この結果、バンプ層(15)及び
レジスト焼成物(23)の表面には、ターミナル層(14)の表
面まで裾広がりに拡大するスカート面Rが形成される。
【0032】続いて、図4(f)の如くバンプ層(15)及び
レジスト焼成物(23)を覆って、Al23からなる保護層
(16)をスパッタリングによって成膜する。この際、保護
層(16)の資材が堆積すべき面は、裾広がりに拡大するス
カート面Rであるため、保護層(16)の膜成長方向が交錯
することはなく、安定した膜成長が行なわれる。この結
果、欠陥のない保護層(16)が得られる。更に図4(g)の
如く保護層(16)の表面に研磨加工を施して、バンプ層(1
5)を露出させる。その後、該露出面に金メッキを施し
て、ワイヤボンディングのためのパッド層を形成するの
である。
【0033】第2の方法 図5(a)の如く、基板(1)上の絶縁層(2)の表面に、タ
ーミナル層(14)が所定パターンに形成され、該ターミナ
ル層(14)のバンプ層形成領域を覆って、Cuからなるシ
ード層(21)が形成されている。又、該シード層(21)の表
面には、バンプ層形成領域を露出させたフォトレジスト
(22)のフレームが形成されている。
【0034】ここで、フォトレジスト(22)のフレームの
厚さBは、次の図5(b)に示す工程で形成されるバンプ
層(15)のフォトレジスト(22)に対するオーバラップ量C
に対し、比率B/Cが1以下となる大きさ、或いは、バ
ンプ層(15)の厚さAに対し、比率B/Aが0.5以下と
なる大きさに形成される(図5(c)参照)。
【0035】その後、図5(b)の如く、シード層(21)の
露出部に対して銅メッキを施し、30μm〜40μmの
厚さを有するバンプ層(15)を形成する。該バンプ層(15)
は、シード層(21)の露出部を覆うと共に、フォトレジス
ト(22)の開口縁部にオーバラップして、全体がなだらか
な山状に盛り上がることになる。
【0036】次に、図5(c)の如く、フォトレジスト(2
2)を有機溶剤によって除去し、更にバンプ層(15)の周囲
に露出しているシード層(21)をイオンビームエッチング
によって除去する。これによって、バンプ層(15)の裾部
には、フォトレジストが除去された後の空洞として、周
溝面Tが凹設される。該周溝面Tによって形成される周
溝は、バンプ層(15)の中心へ向かう半径方向の深さCに
対する絶縁層厚さ方向の幅Bの比率B/Cが1以下であ
って、且つ、バンプ層(15)の厚さAに対する絶縁層厚さ
方向の幅Bの比率B/Aが0.5以下となる。
【0037】その後、図5(d)の如くバンプ層(15)を覆
って、Al23からなる保護層(16)をスパッタリングに
よって成膜する。この際、保護層(16)の資材Al23
堆積すべき面には、前記周溝面が凹設されているが、該
周溝面を上記の寸法形状に規定することによって、該周
溝面によって形成される周溝は無視し得る存在となる。
これによって、保護層(16)が堆積すべき面としては、裾
広がりに拡大するスカート面Rが支配的となり、保護層
(16)の膜成長方向が交錯することなく、安定した膜成長
が行なわれる。この結果、欠陥のない保護層(16)が得ら
れる。この結果の再現性については、実験的に確認され
ている。更に図5(e)の如く保護層(16)の表面に研磨加
工を施して、バンプ層(15)を露出させる。その後、該露
出面に金メッキ、或いは金のスパッタリングを施して、
ワイヤボンディングのためのパッド層を形成するのであ
る。
【0038】上記薄膜磁気ヘッド及びその製造方法によ
れば、安定した膜成長の実現によって欠陥のない保護層
が得られ、ひいては保護層の薄膜化が可能となり、これ
によって製造コストの低減が図られる。
【0039】上記実施の形態の説明は、本発明を説明す
るためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を
限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。
又、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、特許
請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能で
あることは勿論である。例えば、図4の(e)のレジスト
焼成物の形成工程では、フォトレジストに替えて、感光
性ポリイミドを採用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】浮動式の複合型薄膜磁気ヘッドの外観を表わす
斜視図である。
【図2】図1A−A線に沿う拡大断面図である。
【図3】2つのヘッド素子を記録媒体との対向面側から
見た拡大正面図である
【図4】絶縁層上にバンプ層を形成する第1の方法を示
す工程図である。
【図5】絶縁層上にバンプ層を形成する第2の方法を示
す工程図である。
【図6】絶縁層上にバンプ層を形成する従来の方法を示
す工程図である。
【符号の説明】
(1) 基板 (2) 絶縁層 (14) ターミナル層 (15) バンプ層 (16) 保護層 (17) パッド層 R スカート面 T 周溝面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 齋田 敦 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板(1)上に絶縁層(2)を介してヘッド
    素子が形成され、該ヘッド素子は保護層(16)によって覆
    われ、ヘッド素子から引き出された複数条のターミナル
    層(14)は、絶縁層(2)と保護層(16)の間を伸びて、その
    先端部の上面には、外部回路と接続するためのバンプ層
    (15)が形成され、該バンプ層(15)は保護層(16)を垂直に
    貫通して、保護層(16)の表面に露出している磁気ヘッド
    に於いて、バンプ層(15)は、保護層(16)と接する外周面
    が、前記露出部からターミナル層(14)の近傍まで裾広が
    りに拡大するスカート面Rを具えていることを特徴とす
    る薄膜磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 バンプ層(15)の外周面には、前記スカー
    ト面Rのターミナル層(14)側の端縁からバンプ層(15)の
    中心部へ向かって凹んだ周溝面Tが形成されている請求
    項1に記載の薄膜磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 バンプ層(15)の周溝面Tによって形成さ
    れる周溝には、感光性樹脂の焼成物が充填されている請
    求項2に記載の薄膜磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 バンプ層(15)の周溝面Tによって形成さ
    れる周溝は、絶縁層厚さ方向の幅が10μm以下である
    請求項2又は請求項3に記載の薄膜磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】 バンプ層(15)の周溝面Tによって形成さ
    れる周溝には、保護層(16)の資材が充填されている請求
    項2に記載の薄膜磁気ヘッド。
  6. 【請求項6】 バンプ層(15)の周溝面Tによって形成さ
    れる周溝は、バンプ層(15)の中心へ向かう半径方向の深
    さCに対する絶縁層厚さ方向の幅Bの比率B/Cが1以
    下である請求項2又は請求項5に記載の薄膜磁気ヘッ
    ド。
  7. 【請求項7】 バンプ層(15)の周溝面Tによって形成さ
    れる周溝は、バンプ層(15)の厚さAに対する絶縁層厚さ
    方向の幅Bの比率B/Aが0.5以下である請求項2又
    は請求項5に記載の薄膜磁気ヘッド。
  8. 【請求項8】 基板(1)上に絶縁層(2)を介してヘッド
    素子が形成され、該ヘッド素子は保護層(16)によって覆
    われ、ヘッド素子から引き出された複数条のターミナル
    層(14)は、絶縁層(2)と保護層(16)の間を伸びて、その
    先端部の上面には、外部回路と接続するためのバンプ層
    (15)が形成され、該バンプ層(15)は保護層(16)を垂直に
    貫通して、保護層(16)の表面に露出している薄膜磁気ヘ
    ッドの製造方法に於いて、 基板(1)上に絶縁層(2)を介してヘッド素子及び複数条
    のターミナル層(14)を形成する工程と、該ターミナル層
    (14)の上面にバンプ層(15)を形成する工程と、ヘッド素
    子及びバンプ層(15)を覆って保護層(16)を形成する工程
    と、保護層(16)の表面に加工を施してバンプ層(15)を保
    護層(16)の表面に露出させる工程とを具え、前記バンプ
    層形成工程は、 ターミナル層(14)の表面に、バンプ層形成領域が開口す
    ると共に厚さがバンプ層(15)よりも薄い樹脂層を形成す
    る第1工程と、 前記樹脂層の開口領域にメッキを施して、該開口領域を
    覆うと共に樹脂層の開口縁部に被さるバンプ層(15)を形
    成する第2工程と、 前記樹脂層を除去する第3工程とを具えている薄膜磁気
    ヘッドの製造方法。
  9. 【請求項9】 バンプ層形成工程の第1工程にて形成さ
    れる樹脂層は感光性樹脂層であって、先ず、バンプ層形
    成領域を含む領域に感光性樹脂層を形成した後、露光及
    び現像処理によって、バンプ層形成領域を開口させる請
    求項8に記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  10. 【請求項10】 バンプ層形成工程の後、バンプ層(15)
    を覆って感光性樹脂を塗布することにより、前記第3工
    程を経てバンプ層(15)の外周面に凹設された周溝内に感
    光性樹脂を充填し、該感光性樹脂層の全面に露光及び現
    像処理を施し、更に前記周溝内及びその近傍に残存した
    感光性樹脂を焼成した後、保護層形成工程を実施する請
    求項8又は請求項9に記載の薄膜磁気ヘッドの製造方
    法。
  11. 【請求項11】 バンプ層形成工程の第1工程にて形成
    される樹脂層の厚さは10μm以下である請求項8乃至
    請求項10の何れかに記載の薄膜磁気ヘッドの製造方
    法。
  12. 【請求項12】 バンプ層形成工程の後、保護層形成工
    程を実施して、前記第3工程を経てバンプ層(15)の外周
    面に凹設された周溝内に、保護層となる資材を堆積せし
    める請求項8に記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  13. 【請求項13】 バンプ層形成工程の第1工程にて形成
    される樹脂層の厚さBは、第2工程においてバンプ層が
    樹脂層の開口縁部に被さる際のオーバラップ量Cに対
    し、比率B/Cが1以下となる大きさに形成される請求
    項8、請求項9又は請求項12に記載の薄膜磁気ヘッド
    の製造方法。
  14. 【請求項14】 バンプ層形成工程の第1工程にて形成
    される樹脂層の厚さBは、第2工程にて形成されるバン
    プ層の厚さAに対し、比率B/Aが0.5以下となる大
    きさに形成される請求項8、請求項9又は請求項12に
    記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100376343B1 (ko) * 1999-03-02 2003-03-15 알프스 덴키 가부시키가이샤 자기헤드

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KR100376343B1 (ko) * 1999-03-02 2003-03-15 알프스 덴키 가부시키가이샤 자기헤드

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