JPH09180127A - 薄膜磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents

薄膜磁気ヘッドの製造方法

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JPH09180127A
JPH09180127A JP33340895A JP33340895A JPH09180127A JP H09180127 A JPH09180127 A JP H09180127A JP 33340895 A JP33340895 A JP 33340895A JP 33340895 A JP33340895 A JP 33340895A JP H09180127 A JPH09180127 A JP H09180127A
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photoresist
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Fumi Tsujino
扶美 辻野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気コアをパターニングするためのコア用マ
スクを高い寸法精度で形成し、これによって所定のトラ
ック幅を有しトラックプロファイルの良好な磁気コアを
形成する。 【解決手段】 コア用マスク6となるフォトレジストを
塗布する前に、反射防止膜4を形成しておき、この反射
防止膜4上にフォトレジストを塗布し、露光,現像する
ことでコア用マスク6を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気コアや導体コ
イルが薄膜プロセスによって形成される薄膜磁気ヘッド
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、ハードディスク・ドライブ(駆
動装置)の記録再生ヘッドとしては、磁性金属薄膜を磁
気コアとして使用する磁気誘導型の薄膜磁気ヘッド(以
下、インダクティブヘッドと称する。)が用いられてい
る。
【0003】このインダクティブヘッドは、図11
(a),(b)に示すように、基板21上に、下部磁気
コア22とギャップ膜23が形成され、この上にスパイ
ラル状の導体コイル層24及び上部磁気コア25が、間
に絶縁層26を介して順次積層され、さらに上部磁気コ
ア25上を覆う如く保護膜45が形成されて構成され
る。このインダクティブヘッドでは、下部磁気コア22
と上部磁気コア25の間に形成されたギャップ膜23に
よって、記録媒体と対向する面(磁気記録媒体摺動面)
Sに磁気ギャップgが形成される。
【0004】しかしながら、ハードディスクに記録され
る記録信号は益々短波長化し、上記インダクティブヘッ
ドでは短波長信号に対する再生感度が不十分であること
から、対応しきれなくなってきている。
【0005】このため、最近では、記録用ヘッドとして
インダクティブヘッドを用い、信号再生用ヘッドとして
短波長感度に優れた磁気抵抗効果型ヘッド(以下、MR
ヘッドと称する。)を用いる複合型ヘッドが採用される
方向にある。
【0006】このMRヘッドは、遷移金属に見られる磁
化の向きとその内部を流れる電流の向きのなす角によっ
て、電気抵抗値が変化する磁気抵抗効果現象を利用した
再生ヘッドである。
【0007】すなわち、磁気記録媒体からの漏洩磁束を
MR磁性薄膜が受けると、その磁束により上記MR磁性
薄膜の磁化の向きが回転し、当該MR磁性薄膜内部に流
れる電流の向きに対して磁性量に応じた角度をもつよう
になる。それ故にMR磁性薄膜の電気抵抗値は変化し、
この変化量に応じた電圧変化が電流を流しているMR磁
性薄膜の両端の電極に現れるので電圧信号として磁気記
録信号を読み出せることになる。
【0008】このMRヘッドとインダクティブヘッドを
備えた複合型薄膜磁気ヘッドは、具体的には、図12
(a),(b)に示すように、磁気抵抗効果型磁気ヘッ
ド部(MRヘッド部)A上に磁気誘導型磁気ヘッド部
(インダクティブヘッド部)Bが積層され、さらにイン
ダクテイブヘッド部B上に覆う如く保護膜46が形成さ
れて構成されている。
【0009】このうちMRヘッド部Aは、基板27上に
下部シールド磁性層28が形成され、この上にMR磁性
薄膜よりなる磁気抵抗効果素子(MR素子)29、バイ
アス導体30、上部シールド磁性層31が間に絶縁層3
4を介して積層されて構成されている。なお、MR素子
29の両端部には、当該MR素子29にセンス電流を通
電するための前端電極35と後端電極36がそれぞれ積
層されている。このMRヘッド部Aでは、磁気記録媒体
摺動面SにMR素子の端面が露出しており、この端面の
側縁部によって再生ギャップgAが形成される。
【0010】一方、インダクティブヘッド部Bは、MR
ヘッド部Aの上部シールド磁性層31に下部磁気コアの
機能を兼ねさせ、この下部磁気コア31上にギャップ膜
37が形成され、この上にスパイラル状の導体コイル3
8と上部磁気コア39が間に絶縁体層40を介して積層
されて構成される。このインダクティブヘッド部Bで
は、下部磁気コア31と上部磁気コア39の間に形成さ
れたギャップ膜37によって、磁気記録媒体摺動面Sに
記録ギャップgBが形成される。
【0011】ところで、このようなインダクティブヘッ
ドや複合型ヘッドは、スパッタリング法、メッキ法、フ
ォトリソグラフィ法を組合わせた薄膜プロセスによって
製造される。
【0012】このうち、インダクティブヘッドあるいは
複合型磁気ヘッドのインダクティブヘッド部を構成する
下部磁気コア及び上部磁気コアは、いわゆるフレームメ
ッキ法で形成される。
【0013】すなわち、フレームメッキ法で磁気コアを
形成するには、この磁気コアを形成すべき面の全面に、
メッキ下地層をスパッタリング法によって形成し、この
メッキ下地層上にフォトレジストを塗布することでレジ
スト膜を形成する。そして、このレジスト膜上に、磁気
コアの外形形状に対応したフレーム状のフォトマスクを
重ね、このフォトマスクの上からレジスト膜を露光す
る。その結果、フォトマスクが重ねられていない部分の
フォトレジストは可溶化し、フォトレジストが重ねられ
た部分のフォトレジストのみがこのフォトマスクのパタ
ーンに倣った形状、すなわち磁気コアの外形形状に対応
したフレーム状に残存する。
【0014】そして、このフレーム状のレジスト膜をコ
ア用マスクとして、上記メッキ下地層上に電解メッキ法
によって磁性膜を析出させた後、フレーム状のコア用マ
スクと、このコア用マスクの周辺にある不要な磁性膜を
除去することにで磁気コアは形成されることになる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにメッキ下地膜上にフォトレジストを塗布し、これを
露光することでコア用マスクを形成する場合、露光用に
入射させた光の回り込みによるトラックプロファイルの
劣化が問題になる。
【0016】すなわち、レジスト膜の下側にはNi−F
e等の金属材料よりなるメッキ下地層が形成されている
ので、このメッキ下地層とレジスト膜の界面で反射が起
こり易い。露光用に入射させた光がこの界面で反射した
場合、入射光とともに反射光によってもレジストが感光
することになる。
【0017】ここで、特に上部磁気コアのコア用マスク
を形成するような場合には、その下に、下部磁気コア、
導体コイル層、絶縁体層等が形成されていることから、
これら各層の厚みに由来した段差がメッキ下地層とレジ
スト膜の界面に生じている。メッキ下地膜とレジスト膜
の界面に段差があると、図13に示すように、段差41
の両側にある斜面から反射した反射光Lがフォトマスク
42の下側に回り込み、その結果、フォトマスク42の
パターンよりも被露光部の面積が広がり、レジスト膜の
寸法精度が悪化するといった不都合が生じる。
【0018】コア用マスクでこのように寸法精度が低く
なると、当然、これによってパターニングされた上部磁
気コアも寸法精度の低いものになる。
【0019】上部磁気コアにおいて、最も高い寸法精度
が要求されるのは、ヘッドのトラック幅WTを規制する
ところの、磁気記録媒体摺動面近傍(以下、トラック部
と称する)の形状である。すなわち、上部磁気コアを上
側から見た平面図を図14に示すが、上部磁気コアで
は、このように磁気記録媒体摺動面S近傍が所定のトラ
ック幅WTとなるように幅が狭くなされることでトラッ
ク部が形成されており、良好な記録再生特性を得るには
このトラック部の形状が重要になる。
【0020】ここで、図11(b)、図12(b)を見
ると、これらは磁気記録媒体摺動面側から見たトラック
部の理想的な形状を示しており、上部磁気コアのトラッ
ク部は、このように、所定のトラック幅WTを有するこ
とは勿論のこと、幅が厚さ方向で一定であるのが理想的
である。
【0021】しかし、上述の工程で形成されたトラック
部は、図15に示すように、全体に所定のトラック幅W
Tよりも広い幅となり、しかもこの幅が上側にいくにつ
れて広がるといったようなトラックプロファイルになっ
ている。トラック部がこのようなプロファイルである
と、サイドフリンジングが増加し、実際の幅よりも実効
的なトラック幅はさらに広いものとなる。
【0022】これまで、このような段差斜面での反射の
影響に対しては、経験的にフォトマスクと出来上がりの
トラック幅との寸法シフト量を予測し、それに基づいて
フォトマスクを設計することで対処している。しかし、
上部磁気コアの前工程で形成される各材料層による段差
は、製造時の諸コンディションに左右されやすく、これ
を正確に予測するのは難しい。このため、この方法で、
所望のトラック幅を得るのは非常に困難であり、公差を
±0.5μm見込んでヘッドを製造せざるを得ないのが
実情である。
【0023】薄膜磁気ヘッドに対しては、記録の高密度
化を目的として、益々トラック幅の狭小化が求められる
ようになっている。しかし、磁気コアのトラック部の寸
法精度がこのように低くなってしまうと、狭トラック幅
化を図るのが非常に困難になる。
【0024】そこで、本発明はこのような従来の実情に
鑑みて提案されたものであり、フォリリソグラフィ法に
よってコア用マスクが高い寸法精度で形成でき、所定の
トラック幅を有しトラックプロファイルの良好な磁気コ
アが形成できる薄膜磁気ヘッドの製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法は、磁性膜上
に、フォトレジストを塗布した後、このフォトレジスト
を露光することによって所定のコアパターンのコア用マ
スクを形成するに際して、フォトレジストを塗布する前
に、上記磁性膜上に反射防止膜を形成しておき、この反
射防止膜上にフォトレジストを塗布することを特徴とす
るものである。
【0026】また、メッキ下地膜上に、フォトレジスト
を塗布した後、このフォトレジストを露光することによ
って磁気コアの外形形状に対応したフレーム状のコア用
マスクを形成するに際して、フォトレジストを塗布する
前に、上記メッキ下地膜上に反射防止膜を形成してお
き、この反射防止膜上にフォトレジストを塗布すること
を特徴とするものである。
【0027】このようにレジスト膜の下側に反射防止膜
を設けると、レジスト膜が反射光の影響を受けずに露光
されるので、コア用マスクが高い寸法精度で形成され
る。したがって、これを反映して、磁気コアでも高い寸
法精度が得られ、トラック部が厚さ方向で均一に所定の
トラック幅WTを有して形成される。このようにして磁
気コアが形成された磁気ヘッドは、サイドフリンジング
が小さく抑えられるので、記録媒体に対して所定のトラ
ック幅で記録が行われ、トラック方向での記録密度の向
上が図れる。
【0028】なお、本発明で製造する薄膜磁気ヘッド
は、インダクティブヘッドであっても、MR(磁気抵抗
効果型)ヘッドとインダクティブヘットよりなる複合型
薄膜磁気ヘッドであっても良い。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。なお、ここではインダクティブヘッドを製
造する場合を例にして説明する。
【0030】本実施例で製造するインダクティブヘッド
は、非磁性基板上に下部磁気コア及びギャップ膜が形成
され、この上にスパイラル状の導体コイル層と上部磁気
コアが間に絶縁体層を介して順次積層されて構成されて
いる。
【0031】このようなインダクティブヘッドを製造す
るには、Al−Ti−C系の焼結体等よりなる非磁性基
板上に、下部磁気コア、ギャップ膜、第1の絶縁体層、
スパイラル状の導体コイル層及び第2の絶縁体層を形成
する。これら各材料層は、通常のインダクティブヘッド
の製造工程に準じ、スパッタリング法、メッキ法、フォ
トリソグラフィ法等を組合わせた薄膜プロセスによって
形成する。基板1に、これら各材料層2が形成された様
子を図1に示す。ここでは、これら各材料層によって生
じた段差の合計hは15μm程度であった。
【0032】このようにして各材料層2を形成した後、
フレームメッキ法によって上部磁気コアを形成する。
【0033】上部磁気コアを形成するには、まず、図2
に示すように、上記第2の絶縁体層上にNi−Fe等よ
りなるメッキ下地膜3をスパッタリング法等により成膜
する。次いで、このメッキ下地膜3上に反射防止膜4を
形成する。この反射防止膜4は、次工程で行われるコア
用マスク形成工程において、露光用に入射させた光の反
射を防止するためのものである。したがって、この反射
防止膜4としては、露光用の光に対して高い吸収率を有
するもの、具体的にはその露光用の光に対して1.5よ
り大きな吸収率を有する材料を使用するのが望ましい。
なお、この反射防止膜の材料としては、有機材料、無機
材料のいずれでも良い。有機材料の場合には塗布型の薄
膜として形成され、無機材料の場合にはスパッタ膜ある
いは蒸着膜として形成される。
【0034】続いて、図3に示すように、この反射防止
膜4上にフォトレジストを5〜10μmの厚さ塗布して
レジスト膜5を形成する。そして、このレジスト膜5上
に上部磁気コアの外形形状に対応したフレーム状のフォ
トマクスを重ね、所定の波長光によって露光する。
【0035】このとき、上記レジスト膜5の下には、反
射防止膜4が形成されているので、レジスト膜5に入射
し、当該レジスト膜5を通過した光は、この反射防止膜
4によって吸収され、反射は防止される。したがって、
反射光がフォトマスクの下側に回り込んで不適切な領域
を感光するといったことがなく、レジスト膜5がフォト
マスクの形状を忠実に反映して露光される。この露光
後、現像を行うと、図4に示すような上部磁気コアの外
形形状に対応したフレーム状のコア用マスク6が高い寸
法精度で形成されることになる。なお、ここでは、露光
用の光として紫外線光を使用した。
【0036】そして、このようにしてコア用マスク6を
形成した後、図5に示すように、基板全体に、例えば酸
素ガスを使用した反応性イオンエッチング(O2−RI
E)処理を施すことでコア用マスク6が形成されていな
い領域の反射防止膜4を除去し、図6に示すように、メ
ッキ下地膜3を露出させる。続いて、図7に示すよう
に、このメッキ下地膜3上に、pH2.7以下の条件で
電解メッキ法により、上部磁気コアとなるNi−Fe等
の磁性膜7を析出させる。なお、この磁性膜7の厚さは
3〜5μm程度とするのが適当である。その後、図8に
示すように、コア用マスク6とこのコア用マスクの下側
に残っている反射防止膜4を剥離し、このコア用マスク
跡及びその周辺に析出している不要な磁性膜とメッキ下
地膜をイオンエッチングあるいは湿式エッチング等によ
って除去することで上部磁気コアは形成される。
【0037】このような上部磁気コアの形成工程では、
上部磁気コアをパターニングするためのコア用マスクが
反射光による影響を受けずに高い寸法精度で形成されて
いることから、これを反映して、上部磁気コアでも高い
寸法精度が得られる。したがって、上部磁気コアの磁気
記録媒体摺動面近傍(トラック部)の幅を比較的狭く設
定した場合でも、このトラック部が厚さ方向で均一に所
定のトラック幅WTを有して形成されることになる。
【0038】このようにしてインダクティブヘッドが複
数形成された非磁性基板は、図9に示すように、図中a
−a´線、b−b´線の位置で切断されることで、チッ
プ毎8に切り出され、所定の外寸に研削加工された後、
コイル端子にリード線が半田付けされる。そして、これ
らヘッドチップ8は、図10に示すように、さらにサス
ペンション機構9に取り付けられることで、例えばハー
ドディスク用の磁気ヘッドとして使用される。この磁気
ヘッドでは、上部磁気コアのトラック部が良好なトラッ
クプロファイルで形成されていることから、記録媒体に
対して所定のトラック幅WTで記録を行うことができ、
記録媒体に対するトラック方向での記録密度を向上させ
ることが可能である。
【0039】なお、以上の製造方法では、上部磁気コア
をフレームメッキ法で形成しているが、上部磁気コア
は、当該上部磁気コアとなる磁性膜を全面形成した後、
これを所望のコア形状にパターニングすることで形成し
ても良い。
【0040】すなわち、この場合、第2の絶縁膜上にメ
ッキ下地膜を形成した後、このメッキ下地膜上の全面に
上部磁気コアとなる磁性膜を電解メッキ法によって析出
させる。
【0041】そして、この磁性膜上に、先に説明したの
と同じ工程で反射防止膜、レジスト膜を形成する。次い
で、このレジスト膜上に、上部磁気コアのパターンに対
応するフォトマスクを重ね、所定の波長光によって露光
する。ここで、反射防止膜がレジスト膜の下側に形成さ
れていない場合には、露光用に入射させた光がレジスト
膜と磁性膜の界面で反射し、この反射光によってレジス
ト膜の不適切な部分が感光されるといった不都合が生じ
る。これに対して、このレジスト膜下に反射防止膜が形
成されていると、レジスト膜に入射し、当該レジスト膜
を通過した光は、この反射防止膜によって吸収され、反
射は防止される。したがって、レジスト膜がフォトマス
クの形状を忠実に反映して露光され、コア形状に対応し
たコア用マスクが高い寸法精度で形成されることにな
る。
【0042】そして、このようにしてコア用マスクを形
成した後、基板全体に、例えば酸素ガスを使用した反応
性イオンエッチング処理を施すことでコア用マスク周辺
の反射防止膜を除去し、さらに不要な磁性膜、メッキ下
地膜をイオンエッチングあるいは湿式エッチング等によ
って除去する。続いて、コア用マスクとその下の反射防
止膜を剥離することで上部磁気コアは形成されることに
なる。
【0043】このような上部磁気コアの形成工程では、
上部磁気コアをパターニングするためのコア用マスクが
反射光による影響を受けずに高い寸法精度で形成されて
いることから、これを反映して、上部磁気コアでも高い
寸法精度が得られる。したがって、上部磁気コアの磁気
記録媒体摺動面近傍(トラック部)の幅を比較的狭く設
定した場合でも、このトラック部が厚さ方向で均一に所
定のトラック幅WTを有して形成されることになる。
【0044】また、以上はインダクティブヘッドの製造
に本発明を適用した場合であるが、本発明は、インダク
ティブヘッドを記録用ヘッドとし、MRヘッドを再生用
ヘッドとする複合型磁気ヘッドを製造する場合に適用し
ても良い。
【0045】複合型ヘッドは、非磁性基板上に、MRヘ
ッド部を構成する下部シールド層、MR素子、MR素子
にセンス電流を通電するための前端電極及び後端電極、
バイアス導体、上部シールド磁性層が間に絶縁体層を介
して積層され、この上に、インダクティブヘッド部を構
成する導体コイル層及び上部磁気コアが間に絶縁体層を
介して形成される。なお、この場合、MRヘッドの上部
シールド磁性層は、インダクティブヘッドの下部磁気コ
アとしての機能も兼ねている。
【0046】このような複合型ヘッドの上部磁気コアを
形成するに際して、コア用マスクとなるレジスト膜を形
成する前に反射防止膜を形成しておくと、レジスト膜が
反射光の影響を受けずに露光され、コア用マスクが高い
寸法精度で形成される。したがって、これを反映して、
上部磁気コアでも高い寸法精度が得られ、トラック部が
厚さ方向で均一に所定のトラック幅WTを有して形成さ
れることになる。
【0047】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の薄膜磁気ヘッドの製造方法では、コア用マスクとな
るレジスト膜を形成する前に反射防止膜を形成してお
き、この反射防止膜上にレジスト膜を形成するので、レ
ジスト膜が反射光の影響を受けずに露光され、コア用マ
スクが高い寸法精度で形成される。したがって、これを
反映して、上部磁気コアでも高い寸法精度が得られ、例
えばトラック部が厚さ方向で均一に所定のトラック幅W
Tを有して形成される。このようにして製造された磁気
ヘッドは、サイドフリンジングが小さく抑えられるの
で、記録媒体に対して所定のトラック幅で記録を行うこ
とができ、トラック方向での記録密度を向上させること
が可能である。また、薄膜磁気ヘッドの歩留まり向上に
も貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】上部磁気コアの前工程で形成された材料層によ
って生じる段差の様子を示す断面図である。
【図2】メッキ下地膜及び反射防止膜形成工程を模式的
に示す断面図である。
【図3】レジスト膜形成工程を模式的に示す断面図であ
る。
【図4】コア用マスク形成工程を模式的に示す断面図で
ある。
【図5】反射防止膜除去工程を模式的に示す断面図であ
る。
【図6】反射防止膜が除去されることで露出したメッキ
下地膜の様子を模式的に示す断面図である。
【図7】磁性膜形成工程を模式的に示す断面図である。
【図8】磁性膜成形工程を模式的に示す断面図である。
【図9】ヘッドチップの切り出し工程を示す斜視図であ
る。
【図10】ヘッドチップがサスペンション機構に取り付
けられた状態を示す斜視図である。
【図11】インダクティブヘッドを示すものであり、
(a)はインダクティブヘッドの断面図であり、(b)
はインダクティブヘッドを磁気記録媒体摺動面側から見
た正面図である。
【図12】複合型ヘッドを示すものであり、(a)は複
合型ヘッドの断面図であり、(b)は複合型ヘッドを磁
気記録媒体摺動面側から見た正面図である。
【図13】従来の製造方法において、露光用の光がフォ
トマスクの下側に回り込む様子を示す模式図である。
【図14】インダクティブヘッドの上部磁気コアを上か
ら見た平面図である。
【図15】従来の製造方法で形成された上部磁気コアの
トラック部の形状を示す模式図である。
【符号の説明】
3 メッキ下地膜 4 反射防止膜 5 フォトレジスト 6 コア用マスク 7 磁性膜

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性膜上に、フォトレジストを塗布した
    後、このフォトレジストを露光することによって所定の
    コアパターンのコア用マスクを形成するに際して、 フォトレジストを塗布する前に、上記磁性膜上に反射防
    止膜を形成しておき、この反射防止膜上にフォトレジス
    トを塗布することを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 メッキ下地膜上に、フォトレジストを塗
    布した後、このフォトレジストを露光することによって
    磁気コアの外形形状に対応したフレーム状のコア用マス
    クを形成するに際して、 フォトレジストを塗布する前に、上記メッキ下地膜上に
    反射防止膜を形成しておき、この反射防止膜上にフォト
    レジストを塗布することを特徴とする薄膜磁気ヘッドの
    製造方法。
  3. 【請求項3】 製造される薄膜磁気ヘッドが、磁気抵抗
    効果型薄膜磁気ヘッドと磁気誘導型薄膜磁気ヘッドより
    なる複合型薄膜磁気ヘッドであることを特徴とする請求
    項1記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
JP33340895A 1995-12-21 1995-12-21 薄膜磁気ヘッドの製造方法 Withdrawn JPH09180127A (ja)

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