JPH0973523A - 情報処理装置 - Google Patents

情報処理装置

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JPH0973523A
JPH0973523A JP7226505A JP22650595A JPH0973523A JP H0973523 A JPH0973523 A JP H0973523A JP 7226505 A JP7226505 A JP 7226505A JP 22650595 A JP22650595 A JP 22650595A JP H0973523 A JPH0973523 A JP H0973523A
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JP
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antenna
antennas
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Application number
JP7226505A
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English (en)
Inventor
Masafumi Yokota
雅史 横田
Seiji Oura
聖二 大浦
Takanobu Ishibashi
孝信 石橋
Hiroyasu Uchida
裕康 内田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Publication of JPH0973523A publication Critical patent/JPH0973523A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】送受信アンテナ間の相互干渉が防止でき、か
つ、情報記憶媒体との間の通信可能エリアの拡大と受信
感度の向上が図れる情報処理装置を提供する。 【解決手段】送信用の第1のアンテナ201、受信用の
第2,第3のアンテナ202,203を有し、これら各
アンテナ201,202,203を介して無線カード1
00との間で無線による送受信を行なう無線カードリー
ダ・ライタ200において、各アンテナ201,20
2,203を矩形状のループアンテナで構成し、かつ、
第1のアンテナ201と第2のアンテナ202の各一辺
が互いに間隔cの重複部分を持ち、第1のアンテナ20
1の重複部分を持つ辺と対向する辺と第3のアンテナの
一辺とが同様に互いに間隔cの重複部分を持つよう、各
アンテナ201,202,203をほぼ同一平面上に配
設し、受信出力を第2,第3のアンテナ202,203
の各出力の和として得るように構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば、携帯可
能な無線通信機能を有する情報記憶媒体としての無電池
式の無線カードとの間で無線による送受信を行なうこと
により、無線カードに対して電力の送信やデータの送信
および受信など、所定の情報処理を行なう携帯形の無線
カードリーダ・ライタに適用して好適な情報処理装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】最近、携帯可能な無線通信機能を有する
情報記憶媒体として、いわゆる無電池式の無線カードが
開発され、実用化されつつある。この種の無線カードを
用いた無線カードシステムでは、無線カードリーダ・ラ
イタを用いて、無線カードとの間で無線による送受信を
行なうことにより、無線カードに対して電力の送信やデ
ータの送信および受信など、所定の情報処理を行なうよ
うになっている。
【0003】さて、このような無線カードリーダ・ライ
タにあっては、無線カードとの間で無線で送受信を行な
うためのアンテナを備えており、そのアンテナには1ア
ンテナ方式と2アンテナ方式とが存在する。1アンテナ
方式は、半二重通信を行なう場合に用いられ、1つのア
ンテナを送信と受信の両アンテナとして切換えて使用す
るものである。
【0004】全二重通信を行なう場合は、1アンテナ方
式では信号処理回路の構成が複雑となってしまう。そこ
で、通常は2アンテナ方式を採用し、一方のアンテナを
送信アンテナ、他方のアンテナをを受信アンテナとして
使用している。このような構成により、受信アンテナは
無線カードからの返送信号の受信のみを行なうことでよ
いことになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】無電池式の無線カード
との通信には、電力を送信しながら、データの送受信を
行なう必要がある。しかしながら、上記した従来の2ア
ンテナ方式の無線カードリーダ・ライタによると、送信
アンテナから放射された信号が受信アンテナへ入り込む
といった干渉問題が発生する。特に、携帯形の無線カー
ドリーダ・ライタにあっては、送信アンテナと受信アン
テナとが接近して配置される場合が多いので、それが顕
著となる。
【0006】通常、受信側では微弱な受信信号の処理を
行なうため、増幅度を高くする必要がある。このように
することで、送信信号は更に増幅され、受信信号の処理
にノイズとして存在することになる。
【0007】これに対する対策として、従来は、たとえ
ば、受信回路内にフィルタ回路を必要段数用いることに
より、不要な送信信号の除去を行なっている。しかし、
このような方法では、フィルタ回路が多数必要となるの
で、構成が複雑化し、かつ、コスト高となる欠点があっ
た。
【0008】そこで、本発明は、送信アンテナと受信ア
ンテナとが接近して配置されても、送信アンテナから放
射された信号が受信アンテナに干渉することを防止で
き、受信アンテナが通信対象の情報記憶媒体から放射さ
れた信号のみを確実に受信することが可能な情報処理装
置を提供することを目的とする。また、本発明は、通信
対象の情報記憶媒体との間の通信可能エリアの拡大およ
び受信感度の向上が図れる情報処理装置を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る情報処
理装置は、送信アンテナおよび第1の受信アンテナと第
2の受信アンテナをそれぞれ有し、これらのアンテナを
介して無線通信機能を有する情報記憶媒体との間で無線
による送受信を行なうことにより所定の情報処理を行な
う情報処理装置であって、前記送信アンテナおよび第
1,第2の受信アンテナをそれぞれループアンテナで構
成し、かつ、前記送信アンテナおよび前記第1の受信ア
ンテナのそれぞれの一部が互いに所定の間隔だけ重複す
る部分を持つとともに、前記送信アンテナの前記重複部
分を持つ部分と対向する部分と前記第2の受信アンテナ
の一部とが同様に互いに所定の間隔だけ重複する部分を
持つよう、前記送信アンテナおよび第1,第2の受信ア
ンテナをほぼ同一平面上に配設し、受信出力を前記第1
の受信アンテナの出力と前記第2の受信アンテナの出力
との和として得るようにしたことを特徴とする。
【0010】第2の発明に係る情報処理装置は、第1,
第2,第3のアンテナをそれぞれ有し、これらのアンテ
ナを介して無線通信機能を有する無電池式の情報記憶媒
体との間で無線による送受信を行なうことにより所定の
情報処理を行なう情報処理装置であって、前記第1,第
2,第3のアンテナをそれぞれループアンテナで構成す
るとともに、ほぼ同一平面上に配設し、かつ、前記第1
のアンテナの相対向する2つの一部に互いに相対向し
て、その各対向部に対して所定の間隔だけ重複する部分
を持つよう、前記第2,第3のアンテナをそれぞれ配設
し、前記第1のアンテナは前記情報記憶媒体に対し単一
周波数にて電力を送信し、前記第2,第3のアンテナは
前記情報記憶媒体に対しデータを送信するとともに、切
換手段を介して前記第2,第3のアンテナで前記情報記
憶媒体から送信されるデータを受信するようにしたこと
を特徴とする。
【0011】第3の発明に係る情報処理装置は、第1,
第2,第3のアンテナをそれぞれ有し、これらのアンテ
ナを介して無線通信機能を有する無電池式の情報記憶媒
体との間で無線による送受信を行なうことにより所定の
情報処理を行なう情報処理装置であって、前記第1,第
2,第3のアンテナをそれぞれループアンテナで構成す
るとともに、ほぼ同一平面上に配設し、かつ、前記第1
のアンテナの相対向する2つの一部に互いに相対向し
て、その各対向部に対して所定の間隔だけ重複する部分
を持つよう、前記第2,第3のアンテナをそれぞれ配設
し、前記第1のアンテナは前記情報記憶媒体に対し単一
周波数にて電力を送信し、前記第2,第3のアンテナは
前記情報記憶媒体に対しデータを送信するとともに、切
換手段を介して前記第2,第3のアンテナで前記情報記
憶媒体から送信されるデータを受信するように構成し、
前記第1のアンテナの第1の搬送波周波数と前記第2,
第3のアンテナの第2の搬送周波数は異なる周波数から
なり、前記第1の搬送周波数は前記第2の搬送周波数よ
りも高く、かつ、前記第2の搬送周波数の整数倍である
ことを特徴とする。
【0012】第4の発明に係る情報処理装置は、第1,
第2,第3のアンテナをそれぞれ有し、これらのアンテ
ナを介して無線通信機能を有する無電池式の情報記憶媒
体との間で無線による送受信を行なうことにより所定の
情報処理を行なう情報処理装置であって、前記第1,第
2,第3のアンテナをそれぞれループアンテナで構成す
るとともに、ほぼ同一平面上に配設し、かつ、前記第1
のアンテナの相対向する2つの一部に互いに相対向し
て、その各対向部に対して所定の間隔だけ重複する部分
を持つよう、前記第2,第3のアンテナをそれぞれ配設
し、前記第1のアンテナは前記情報記憶媒体に対し単一
周波数にて電力を送信し、前記第2のアンテナで前記情
報記憶媒体から送信されるデータを受信するとともに、
前記第3のアンテナは前記情報記憶媒体に対しデータを
送信するようにしたことを特徴とする。
【0013】第5の発明に係る情報処理装置は、第1,
第2,第3のアンテナをそれぞれ有し、これらのアンテ
ナを介して無線通信機能を有し、かつ、移動する無電池
式の情報記憶媒体との間で無線による送受信を行なうこ
とにより所定の情報処理を行なう情報処理装置であっ
て、前記第1,第2,第3のアンテナをそれぞれのルー
プアンテナで構成するとともに、ほぼ同一平面上に配設
し、かつ、前記第1のアンテナの相対向する2つの一部
に互いに相対向して、その各対向部に対して所定の間隔
だけ重複する部分を持つよう、前記第2,第3のアンテ
ナをそれぞれ配設し、前記第1のアンテナは前記情報記
憶媒体に対し単一周波数にて電力を送信し、前記第2の
アンテナで前記情報記憶媒体から送信されるデータを受
信するとともに、前記第3のアンテナは前記情報記憶媒
体に対しデータを送信するように構成し、前記情報記憶
媒体の移動方向に対して、前記第2のアンテナを前方に
配設し、前記第3のアンテナを後方に配設したことを特
徴とする。
【0014】第6の発明に係る情報処理装置は、第1,
第2,第3のアンテナをそれぞれ有し、これらのアンテ
ナを介して無線通信機能を有する無電池式の情報記憶媒
体との間で無線による送受信を行なうことにより所定の
情報処理を行なう情報処理装置であって、前記第1,第
2,第3のアンテナをそれぞれループアンテナで構成す
るとともに、ほぼ同一平面上に配設し、かつ、前記第1
のアンテナの相対向する2つの一部に互いに相対向し
て、その各対向辺に対して所定の間隔だけ重複する部分
を持つよう、前記第2,第3のアンテナをそれぞれ配設
し、前記第1のアンテナは前記情報記憶媒体に対し単一
周波数にて電力を送信し、前記第2のアンテナで前記情
報記憶媒体から送信されるデータを受信するとともに、
前記第3のアンテナは前記情報記憶媒体に対しデータを
送信するように構成し、前記第1,第2,第3のアンテ
ナで送受信を行なう搬送波周波数はそれぞれ異なる第
1,第2,第3の周波数とすることを特徴とする。
【0015】第7の発明に係る情報処理装置は、第1,
第2,第3,第4,第5のアンテナをそれぞれ有し、こ
れらのアンテナを介して無線通信機能を有する情報記憶
媒体との間で無線による送受信を行なうことにより所定
の情報処理を行なう情報処理装置であって、前記第1〜
第5のアンテナをそれぞれ矩形状のループアンテナで構
成するとともに、ほぼ同一平面上に配設し、かつ、前記
第1のアンテナの各辺に互いに相対向して、その各対向
辺に対して所定の間隔だけ重複する部分を持つよう、前
記第2,第3,第4,第5のアンテナをそれぞれ配設
し、前記第1のアンテナは前記情報記憶媒体に対する送
信を行ない、前記第2,第3,第4,第5のアンテナは
前記情報記憶媒体に対する受信を行ない、前記第2〜第
5のアンテナの各出力の和として受信出力が得られるよ
うにしたことを特徴とする。
【0016】第1〜第7の発明によれば、送信アンテナ
および受信アンテナをそれぞれループアンテナで構成
し、かつ、該送信アンテナおよび受信アンテナが互いに
所定長の重複する部分を持つよう、該送信アンテナおよ
び受信アンテナをほぼ同一平面上に配置することによ
り、送信アンテナと受信アンテナとの相互干渉が最小と
なるべく位置関係に設置できる。これにより、従来のよ
うにフィルタ回路などを用いることなく、送信アンテナ
から放射された信号が受信アンテナで受信されることを
消滅させ、送信アンテナは通信対象の情報記憶媒体から
放射された信号のみを確実に受信することができる。
【0017】また、第1の発明によれば、送信アンテナ
を中心として、その相対向する2つの一部にそれぞれ第
1,第2の受信アンテナを、送信アンテナに対して干渉
の生じない位置に配設し、第1,第2の受信アンテナの
和出力を得るようにしているので、情報記憶媒体との間
の通信可能エリアの拡大と受信感度の向上が図れる。
【0018】また、第2の発明によれば、さらに、無電
池式の情報記憶媒体に対して、電力を送信しながらデー
タの送信あるいは受信を行なうことができる。また、第
3の発明によれば、さらに、第1のアンテナと第2,第
3のアンテナの周波数を異なる周波数とし、無電池式の
情報記憶媒体に対する第1のアンテナからの周波数を高
くし、かつ、第2,第3のアンテナの周波数の整数倍と
することにより、情報記憶媒体内に発振器などを用いる
ことなく単に分周するのみで、復調あるいは変調データ
の搬送波として用いることができる。
【0019】また、第4の発明によれば、さらに、無電
池式の情報記憶媒体に対して、電力を送信しながらデー
タの送信と受信とを同時に連続して行なうことができ
る。また、第5の発明によれば、さらに、たとえば、ゲ
ートなどに設置された無線カードリーダ・ライタ(情報
処理装置)の送受信アンテナ配置を、移動する無電池式
の無線カード(情報記憶媒体)に対し、電力送信アンテ
ナを中心に移動方向前方に受信アンテナを、移動方向後
方に送信アンテナを、それぞれ配置することにより、合
理的な通信と情報記憶媒体の移動に対して確実な通信が
行ない得る。
【0020】また、第6の発明によれば、さらに、第
1,第2,第3のアンテナの周波数を互いに異なる周波
数とすることにより、無電池式の情報記憶媒体での電力
の受信、データの受信・復調、データの変調・送信など
の信号処理が容易となり、連続した送受信が可能とな
る。
【0021】また、第7の発明によれば、さらに、送信
アンテナと複数の受信アンテナを干渉のない配置とし、
かつ、複数の受信アンテナの和出力を得るようにしてい
るので、情報記憶媒体との間の通信可能エリアのより一
層の拡大と受信感度のより一層の向上が図れる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。まず、第1の実施の形態に
ついて説明する。図1は、第1の実施の形態に係る情報
処理装置が適用される無線カードシステムの構成を示す
ものである。この無線カードシステムは、携帯可能な無
線通信機能を有する情報記憶媒体としての無電池式の無
線カード100と、情報処理装置としての無線カードリ
ーダ・ライタ200とに大別される。
【0023】無線カード100は、無線カードリーダ・
ライタ200からのコマンドの解読、データの書込み、
データの送信などを行なうもので、送受信アンテナ10
1、電源生成回路102、復調回路103、変調回路1
04、記憶手段としの不揮発性メモリ105、および、
これらの制御を行なうCPUなどからなる制御回路10
6によって構成されている。
【0024】無線カードリーダ・ライタ200は、無線
カード100への読出し、書込みコマンドの送信、読出
しデータの処理、書込みデータの送信などを行なうもの
で、送信アンテナとしての第1のアンテナ201、第1
の受信アンテナとしての第2のアンテナ202、第2の
受信アンテナとしての第3のアンテナ203、アンテナ
入力回路204、増幅回路205、復調回路206、変
調回路207、出力回路208、インタフェイス回路2
09、および、これらの制御を行なうCPUなどからな
る制御回路210によって構成されている。
【0025】以下、無線カード100および無線カード
リーダ・ライタ200について更に詳細に説明する。ま
ず、無線カード100に対するデータの読出しについて
説明する。無線カードリーダ・ライタ200の制御回路
210で読出しコマンドを生成し、変調回路207へ送
る。変調回路207では、任意の変調方式でコマンドを
変調し、その変調データを出力回路208へ送る。出力
回路208では、変調データを放射するに充分な強度ま
で増幅した後、無線カード内の電源生成用の電力信号と
ともに、変調波として第1のアンテナ201へ送る。
【0026】第1のアンテナ201は、変調波を空間へ
放射し、無線カード100の送受信アンテナ101で受
信される。電源生成回路102では、受信された変調波
からカード内で必要とする電源を生成して各回路に供給
するとともに、復調回路103では、受信された変調波
から変調データを復調して制御回路106に送る。制御
回路106では、復調データに基づきコマンド解析を行
ない、その結果、コマンドの内容が読出しであると解読
すると、データが格納されている不揮発性メモリ105
から所定のデータを読出して変調回路104に送る。変
調回路104では、読出したデータを変調し、変調波と
して送受信アンテナ101へ供給する。
【0027】送受信アンテナ101は、変調波を空間へ
放射し、無線カードリーダ・ライタ200の第2,第3
のアンテナ202,203でそれぞれ受信される。各受
信信号は、アンテナ入力回路204へそれぞれ送られ、
ここで加算された後、増幅回路205で増幅されて、復
調回路206に送られ、ここで復調される。復調された
データは、制御回路210へ送られ、ここで必要な処理
(たとえば、正常に受信できたか、エラーは無いかな
ど)が行なわれた後、必要に応じてインタフェイス回路
209を介して外部へ出力される。
【0028】次に、無線カード100に対するデータの
書込みについて説明する。無線カードリーダ・ライタ2
00の制御回路210で書込みコマンドおよび書込みデ
ータを生成し、変調回路207へ送る。変調回路207
では、任意の変調方式でコマンドおよびデータを変調
し、その変調データを出力回路208へ送る。出力回路
208では、変調データを放射するに充分な強度まで増
幅した後、無線カード内の電源生成用の電力信号ととも
に、変調波として第1のアンテナ201へ送る。
【0029】第1のアンテナ201は、変調波を空間へ
放射し、無線カード100の送受信アンテナ101で受
信される。電源生成回路102では、受信された変調波
からカード内で必要とする電源を生成して各回路に供給
するとともに、復調回路103では、受信された変調波
から変調データを復調して制御回路106に送る。制御
回路106では、復調データに基づきコマンド解析を行
ない、その結果、コマンドの内容が書込みであると解読
すると、書込みコマンドの後に送られてくる書込みデー
タを不揮発性メモリ105の所定のアドレスに書込む。
【0030】このように、無線カードリーダ・ライタ2
00は、無線カード100の送受信アンテナ101と相
対向する位置に送信用の第1のアンテナ201、受信用
の第2,第3のアンテナ202,203とを接近して配
置する必要がある。送信アンテナ201からは無線カー
ド100に対して強度の強い電力信号が放射される。ま
た、受信系は、無線カード100からの微弱信号を受信
する必要があるため高感度となっている。
【0031】図2は、無線カードリーダ・ライタ200
における第1,第2,第3のアンテナ201,202,
203の構造と配置関係を示している。すなわち、第
1,第2,第3のアンテナ201,202,203は、
それぞれ矩形状のループアンテナによって構成されてい
る。そして、送信用の第1のアンテナ201を中心に、
その一辺と受信用の第2のアンテナ202の一辺とが互
いに所定の間隔cだけ重複する部分を持つとともに、送
信用の第1のアンテナ201の上記重複部分を持つ辺と
対向する一辺と受信用の第3のアンテナ203の一辺と
が同様に互いに所定の間隔cだけ重複する部分を持つよ
う、第1,第2,第3のアンテナ201,202,20
3をほぼ同一平面上に配設している。なお、この例で
は、3つのアンテナ201,202,203ともに、横
がa、縦がbのサイズで、巻き数をnとしたが、いずれ
も任意である。
【0032】すなわち、送信用の第1のアンテナ201
と受信用の第2,第3のアンテナ202,203は、お
互いの干渉がなくなるように、所定の間隔cだけ重複さ
せて配設している。このような配置構成とすることによ
り、長さcの重複位置において、相互インダクタンスが
消滅し、相互干渉がなくなるため、出力回路208を介
して第1のアンテナ201から無線カード100に対し
て大きな電力を送信していても、この第1のアンテナ2
01からの不要な受信は、第2,第3のアンテナ20
2,203には行なわれない。すなわち、従来生じたよ
うな送受信アンテナ間の相互干渉を除去できる。
【0033】ここで、上記のようなアンテナ配置構成と
することにより、送受信アンテナ間の相互干渉を除去で
きる理由について説明しておく。なお、第1のアンテナ
201と第2のアンテナ202についてだけ説明し、第
1のアンテナ201と第3のアンテナ203については
同様な理由であるので説明は省略する。
【0034】まず、相互インダクタンスについて説明し
ておく。相互インダクタンスを導く方法としてノイマン
の公式がある。図3(a)に示すように、2つの電気回
路C1 とC2 があると、この場合の相互インダクタンス
M21は、図示矢印部分の電流素片ds1 とds2 とのな
す角をθ、透磁率をμ、ds1 とds2 との距離をrと
すると、下記数1のように表わされる。
【0035】
【数1】
【0036】ここで、電気回路C1 およびC2 を、それ
ぞれの寸法が2a×2bの1回巻コイル1および2c×
2dの1回巻コイル2とし、図3(b)に示すように、
空間にその2つのコイルが平行に存在するとして考え
る。
【0037】 2つのコイル間の相互インダクタンスをM PQ−TU間の相互インダクタンスをM1 PQ−VW間の相互インダクタンスをM2 RS−VW間の相互インダクタンスをM3 RS−TU間の相互インダクタンスをM4 SP−WT間の相互インダクタンスをM5 SP−UV間の相互インダクタンスをM6 QR−UV間の相互インダクタンスをM7 QR−WT間の相互インダクタンスをM8 とすると、M=M1 −M2 +M3 −M4 +M5 −M6 +
M7 −M8 [H]と表わされる。それぞれM1 ,M2 ,
…M8 については、 (1) i=1,2,3,4のとき、下記数2
【0038】
【数2】 であり、ここで下記数3である。
【0039】
【数3】 また、 (2) j=5,6,7,8のとき下記数4
【0040】
【数4】 であり、ここで下記数5である。
【0041】
【数5】
【0042】本例では、コイル1を送信用の第1のアン
テナ201、コイル2を受信用の第2のアンテナ202
に対応させている。図4および図5に、相互干渉の消滅
に係る測定系および測定結果の一例を示す。図4は測定
系、図5は測定結果としての受信信号の受信電圧であ
る。信号発生器301を第1のアンテナ201とコンデ
ンサCaとの直列回路に接続し、周波数f0 の信号を供
給する。第2のアンテナ202は、図4に示すように、
第1のアンテナ201に対してc[cm]の重複部分を
持つように配置し、周波数f1に同調するように、コン
デンサCbとの並列共振回路を構成する。そして、コン
デンサCbと並列に抵抗Rbを接続し、その抵抗Rbの
両端に発生する信号電圧をオシロスコープ302で観測
する。
【0043】すると、図5に示すように、重複部分の長
さcによって受信系に混入してくる送信信号の強度(受
信電圧)が変化する。本例では、c=0.57cmの点
においてほとんど相互干渉がなくなった。
【0044】なお、第1のアンテナ201、第2のアン
テナ202の形状、インダクタンス、線材などは、第1
のアンテナ201が0.3φの銅線を20回巻で、イン
ダクタンスが49.8μH、第2のアンテナ202が
0.3φの銅線を20回巻で、インダクタンスが49.
9μHである。また、両アンテナ201,202とも、
形状は横が5.0[cm]で、縦が4.0[cm]であ
る。
【0045】次に、第1のアンテナ201と第2のアン
テナ202との距離を変え、相互干渉がなくなる重複部
分の長さcの測定結果の一例を図6に示す。図に示すよ
うに、第1のアンテナ201から周波数f0 の信号を放
射し、周波数f1 に同調した第2のアンテナ202に周
波数f0 の信号が受信されなくなった場合の重複部分の
長さcを測定した。
【0046】また、無線カード100をみたてたアンテ
ナから周波数f1 の搬送波を放射し、その信号を第1の
アンテナ201から放射された信号に干渉されることな
く第2のアンテナ202で受信する様子を測定した結果
を図7ないし図10に示す。図7ないし図9に測定方法
を、図10に測定結果を示す。
【0047】まず、図7に示すように、無線カード10
0をみたてたアンテナ303に信号発生器304を接続
して、アンテナ303から周波数f1 の搬送波を放射す
ると、たとえば、30mm離れた点の第2のアンテナ2
02に接続された測定器(オシロスコープ)305で図
10(a)に示すような波形の信号が観測された。これ
は、約480mVppである。
【0048】次に、図8に示すように、第1のアンテナ
201および第2のアンテナ202を相互干渉が残る配
置とする。そして、信号発生器306から第1のアンテ
ナ201に周波数f0 の信号を供給すると、第2のアン
テナ202に接続された測定器305には図10(b)
に示すような波形の信号が観測された。これは、約60
0mVppである。
【0049】次に、図9に示すように、図8に加え、図
7の無線カード100にみたてたアンテナ303を、同
じく30mm離れた点に配置し、同レベルの信号を放射
する。すると、第2のアンテナ202は、第1のアンテ
ナ201からの周波数f0 の信号と、無線カードにみた
てたアンテナ303からの周波数f1 との合成波(図1
0c参照)を受信する。これは、重複部分の長さcが約
10mmあり、干渉が消滅する位置から外れている。
【0050】ここで、重複部分の長さcを変えていく
と、c=6.7mmで図10(d)、c=5.7mmで
図10(e)となる。この位置で周波数f0 の信号が消
滅していることがわかる。さらに、c=0mmとする
と、図10(f)となり、再び周波数f0 との合成波と
なる。図10(a)と(e)とを比べても、第1のアン
テナ201から放射された信号の影響はほとんど無視で
きる。
【0051】図11は、無線カードリーダ・ライタ20
0内のアンテナ入力回路204の部分を詳細に示してい
る。2つの受信アンテナである第2,第3のアンテナ2
02、203はアンテナ入力回路204にそれぞれ接続
される。すなわち、第2,第3のアンテナ202,20
3は直列に接続され、受信誘起電圧が加算された出力と
して取出せる極性に接続されている。同調コンデンサ2
11は、直列接続された第2,第3のアンテナ202,
203に対して並列に接続されていて、この第2,第3
のアンテナ202,203とで共振回路を形成し、受信
した変調信号の搬送波周波数に同調させるようになって
いる。また、同調コンデンサ211には、抵抗212が
並列に接続されていて、この抵抗212にて必要な選択
度が得られるようになっている。
【0052】本例における送信用の第1のアンテナ20
1、受信用の第2,第3のアンテナ202,203の無
線カード100に対するそれぞれの通信可能エリアは、
図12に示すように、エリア220,221,222と
なる。本例では、上述したように、第2,第3のアンテ
ナ202,203の和出力として受信するように構成し
ているので、図12に示すように、無線カード100と
の送受信の通信可能エリア220は斜線で示したように
なり、通信可能エリア220を大きくすることができ
る。また、第2,第3のアンテナ202,203の通信
可能エリア221,222の重なり部分では受信感度が
向上する。
【0053】次に、第2の実施の形態について説明す
る。図13は、第2の実施の形態に係る情報処理装置が
適用される無線カードシステムの構成を示すものであ
る。第2の実施の形態は、第1のアンテナ201は電力
の送信専用とするとともに、第2,第3のアンテナ20
2,203はデータの送受信用とし、送信と受信を選択
的に切換えるようにしたものであり、その他は前述した
第1の実施の形態と同様である。
【0054】すなわち、中心部に配設された送信用の第
1のアンテナ201は、制御回路210に接続された発
振器213からの発振出力が出力回路214を介して印
加されることにより、単一周波数f0 で電力の送信を行
ない、無線カード100に対して電力のみを連続して送
信している。
【0055】一方、第1のアンテナ201の両端部に配
設された送受信用の第2,第3のアンテナ202,20
3は、制御回路210からの制御信号aが切換回路21
5に入力されることにより、データの送信アンテナとし
て動作したり、受信アンテナとして動作する。すなわ
ち、データ送信時は、出力回路208を第2,第3のア
ンテナ202,203に接続し、データ受信時は、第
2,第3のアンテナ202,203をアンテナ入力回路
204に接続するよう、切換回路215が制御されるも
のである。
【0056】ここで、無線カードリーダ・ライタ200
内の切換回路215と第2,第3のアンテナ202,2
03との接続状態の詳細を図14に示す。このような構
成によれば、無線カード100に対して、送信用の第1
のアンテナ201で電力を送信し続けていても、その両
側に配設した送受信用の第2,第3のアンテナ202,
203への干渉は生ずることなく、第2,第3のアンテ
ナ202,203を2つともデータの受信アンテナとし
て用い、かつ、2つともデータの送信アンテナとして用
いることができる。したがって、図12と同様に、無線
カード100との通信可能エリアの拡大と感度向上によ
り通信距離を延ばすことができる。
【0057】また、上述した第2の実施の形態におい
て、電力送信のための単一周波数f0をデータの送受信
搬送周波数f1 よりも高くし、かつ、f0 をf1 の整数
倍とすることにより、無線カード100内にクロック発
振器を設ける必要がなくなり、電力として受信した単一
周波数f0 の変調波を整数分の1に分周することによ
り、無線カード100内において、送信するデータの送
信搬送波周波数f1 を簡単に得ることができる。
【0058】次に、第3の実施の形態について説明す
る。図15は、第3の実施の形態に係る情報処理装置が
適用される無線カードシステムの構成を示すものであ
る。第3の実施の形態は、第1のアンテナ201は前述
した第2の実施の形態と同様に電力の送信専用とし、第
2のアンテナ202はデータの受信専用とするととも
に、第3のアンテナ203はデータの送信専用としたも
のであり、その他は前述した第2の実施の形態と同様で
ある。
【0059】すなわち、中心部に配設された送信用の第
1のアンテナ201は、発振器213からの発振出力が
出力回路214を介して印加されることにより、単一周
波数f0 で電力の送信を行ない、無線カード100に対
して電力のみを連続して送信している。
【0060】一方、第1のアンテナ201の一端部に配
設された第2のアンテナ202は、アンテナ入力回路2
04に接続されていて、データの受信専用アンテナとし
て動作し、他端部に配設された第3のアンテナ203
は、出力回路208に接続されていて、データの送信専
用アンテナとして動作するようになっている。
【0061】ここで、本例の無線カードリーダ・ライタ
200は、たとえば、ゲート(入退室制御を行なう扉な
ど)の近傍位置に固定的に設置されているものとする。
したがって、無線カード100は、ゲート利用者が携帯
していて、ゲート利用者とともに移動するものとする。
【0062】この場合、図16に示すように、無線カー
ド100の移動方向に対して、その前方に受信用の第2
のアンテナ202を配設し、後方に送信用の第3のアン
テナ203を配設している。
【0063】ここで、無線カードリーダ・ライタ200
内のアンテナ入力回路204および出力回路208と第
2,第3のアンテナ202,203との接続状態の詳細
を図17に示す。
【0064】このような構成によれば、無線カード10
0に対する電力の送信、データの送信、データの受信を
それぞれ独立させたので、同時に連続した送受信が行な
える。しかも、データ送信用アンテナである第3のアン
テナ203は、大きな送信電力を加えることが可能だ
が、無線カード100からのデータ送信電力は多くは望
めない。したがって、受信感度を高める上でも、データ
送信用の第3のアンテナ203よりもデータ受信用の第
2のアンテナ202のコイル巻数を多くすることによ
り、通信距離を大きくすることができる。
【0065】また、電力送信のための単一周波数f0 と
送信する変調データの搬送波周波数f3 、受信する変調
データの搬送波周波数f2 は、それぞれ異なる周波数と
することにより、無線カード100内での相互干渉が避
けられ、信号処理が容易となる。
【0066】また、電力送信のための単一周波数f0 を
搬送波周波数f2 ,f3 よりも高くし、かつ、f0 とf
2 およびf3 とは、それぞれ整数倍の関係とすることに
より、無線カード100内に安定なクロック発振器を設
ける必要がなく、単に単一周波数f0 を分周することに
より、搬送波周波数f2 ,f3 を生成することができ
る。したがって、たとえば、位相変調された受信変調デ
ータの復調に、生成された搬送波周波数f3 を用いるこ
とができるし、この無線カード100からの送信変調デ
ータの搬送波周波数として、生成された搬送波周波数f
2 を用いることができる。
【0067】さらに、無線カード100の移動方向に対
して、その前方に受信用の第2のアンテナ202を、後
方に送信用の第3のアンテナ203を配設することによ
り、無線カード100に対する質問と、無線カード10
0からの応答の受信が、無線カード100の移動方向に
対して、より合理的に、かつ、確実に行ない得る。
【0068】次に、第4の実施の形態について説明す
る。図18は、第4の実施の形態に係る情報処理装置が
適用される無線カードシステムの構成を示すものであ
る。第4の実施の形態は、前述した第1の実施の形態に
おいて、さらに、受信専用アンテナとして第4,第5の
アンテナ216,217を追加し、アンテナ入力回路2
04において各アンテナ202,203,216,21
7の和出力を得るようにしたものであり、その他は前述
した第1の実施の形態と同様である。
【0069】すなわち、たとえば、図19に示すよう
に、送信用の第1のアンテナ201をほぼ正方形のルー
プアンテナで構成して、中心部に配設するとともに、こ
の第1のアンテナ201の各辺に互いに相対向して、そ
の各対向辺に対して一辺が所定の間隔cだけ重複する部
分を持つよう、同様に矩形状のループアンテナで構成さ
れた第2〜第5のアンテナ202,203,216,2
17をそれぞれ同一平面上に配設している。
【0070】そして、アンテナ入力回路204におい
て、第2〜第5のアンテナ202,203,216,2
17は直列に接続され、受信誘起電圧が加算された出力
として取出せる極性に接続されている。
【0071】このような構成によれば、送信用の第1の
アンテナ201の各辺に一辺が所定の間隔cだけ重複す
る部分を持つよう、受信用の第2〜第5のアンテナ20
2,203,216,217をそれぞれ配設することに
より、第1のアンテナ201と第2〜第5のアンテナ2
02,203,216,217との相互干渉を除去する
ことができる。
【0072】また、図19に示すような各アンテナ配置
とすることにより、受信用の第2〜第5のアンテナ20
2,203,216,217の各受信誘起電圧の和とし
て受信出力を得ることで、通信可能エリアをより広く得
ることが可能となり、無線カード100に対して電力を
送信しながら、よりよい受信が可能となり、しかも、受
信感度がより向上する。
【0073】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の情報処理装
置によれば、送信アンテナおよび受信アンテナをそれぞ
れループアンテナで構成し、かつ、該送信アンテナおよ
び受信アンテナが互いに所定長の重複する部分を持つよ
う、該送信アンテナおよび受信アンテナをほぼ同一平面
上に配置することにより、送信アンテナと受信アンテナ
との相互干渉が最小となるべく位置関係に設置できる。
これにより、従来のようにフィルタ回路などを用いるこ
となく、送信アンテナから放射された信号が受信アンテ
ナで受信されることを消滅させ、送信アンテナは通信対
象の情報記憶媒体から放射された信号のみを確実に受信
することができる。
【0074】また、本発明の情報処理装置によれば、送
信アンテナ(第1のアンテナ)を中心として、その相対
向する2つの一部にそれぞれ第1,第2の受信アンテナ
(第2,第3のアンテナ)を、送信アンテナに対して干
渉の生じない位置に配設し、第1,第2の受信アンテナ
の和出力を得るようにしているので、情報記憶媒体との
間の通信可能エリアの拡大と受信感度の向上が図れる。
【0075】また、本発明の情報処理装置によれば、さ
らに、第1のアンテナを電力送信用とし、第2,第3の
アンテナを送受信用とすることにより、無電池式の情報
記憶媒体に対して、電力を送信しながらデータの送信あ
るいは受信を行なうことができる。
【0076】また、本発明の情報処理装置によれば、さ
らに、第1のアンテナを電力送信用とし、第2,第3の
アンテナを送受信用とするとともに、第1のアンテナと
第2,第3のアンテナの周波数を異なる周波数とし、無
電池式の情報記憶媒体に対する第1のアンテナからの周
波数を高くし、かつ、第2,第3のアンテナの周波数の
整数倍とすることにより、情報記憶媒体内に発振器など
を用いることなく単に分周するのみで、復調あるいは変
調データの搬送波として用いることができる。
【0077】また、本発明の情報処理装置によれば、さ
らに、第1のアンテナを電力送信用とし、第2のアンテ
ナを受信用とするとともに、第3のアンテナを送信用と
することにより、無電池式の情報記憶媒体に対して、電
力を送信しながらデータの送信と受信とを同時に連続し
て行なうことができる。
【0078】また、本発明の情報処理装置によれば、さ
らに、たとえば、ゲートなどに設置された無線カードリ
ーダ・ライタ(情報処理装置)の送受信アンテナ配置
を、第1のアンテナを電力送信用とし、第2のアンテナ
を受信用とするとともに、第3のアンテナを送信用と
し、移動する無電池式の無線カード(情報記憶媒体)に
対し、第1のアンテナを中心に移動方向前方に第2のア
ンテナを、移動方向後方に第3のアンテナを、それぞれ
配置することにより、合理的な通信と情報記憶媒体の移
動に対して確実な通信が行ない得る。
【0079】また、本発明の情報処理装置によれば、さ
らに、第1のアンテナを電力送信用とし、第2のアンテ
ナを受信用とするとともに、第3のアンテナを送信用と
し、第1,第2,第3のアンテナの周波数を互いに異な
る周波数とすることにより、無電池式の情報記憶媒体で
の電力の受信、データの受信・復調、データの変調・送
信などの信号処理が容易となり、連続した送受信が可能
となる。
【0080】また、本発明の情報処理装置によれば、さ
らに、送信用の第1のアンテナを設けるとともに、受信
用の第2,第3,第4,第5のアンテナを設け、これら
第1のアンテナと第2〜第5のアンテナを相互干渉のな
い配置とし、かつ、第2〜第5のアンテナの和出力を得
るようにしているので、情報記憶媒体との間の通信可能
エリアのより一層の拡大と受信感度のより一層の向上が
図れる。
【0081】なお、前記実施例では、第1,第2,第
3,第4,第5のアンテナをそれぞれ矩形状に形成した
場合について説明したが、本発明はこれに限定されるも
のでなく、たとえば、3角形状、5角形状、円形状な
ど、任意の形状に形成可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る無線カードリ
ーダ・ライタが適用される無線カードシステムの構成を
示すブロック図。
【図2】無線カードリーダ・ライタにおける送信アンテ
ナおよび受信アンテナの構造と配置関係を示す図。
【図3】相互インダクタンスについて説明するための
図。
【図4】相互干渉の消滅に係る測定系の一例を示す図。
【図5】相互干渉の消滅に係る測定結果の一例を示すグ
ラフ。
【図6】相互干渉が消滅する重複部分の長さの測定結果
例を示すグラフ。
【図7】相互干渉の消滅に係る別の測定方法を示す構成
図。
【図8】相互干渉の消滅に係る別の測定方法を示す構成
図。
【図9】相互干渉の消滅に係る別の測定方法を示す構成
図。
【図10】相互干渉の消滅に係る測定結果を示す波形
図。
【図11】アンテナ入力回路の部分を詳細に示す回路
図。
【図12】送信アンテナと受信アンテナの通信可能エリ
アを概略的に示す図。
【図13】本発明の第2の実施の形態に係る無線カード
リーダ・ライタが適用される無線カードシステムの構成
を示すブロック図。
【図14】図13における切換回路と第2,第3のアン
テナとの接続状態を詳細に示す回路図。
【図15】本発明の第3の実施の形態に係る無線カード
リーダ・ライタが適用される無線カードシステムの構成
を示すブロック図。
【図16】図15における第1〜第3のアンテナの無線
カードに対する配設状態を概略的に示す図。
【図17】図15におけるアンテナ入力回路および出力
回路と第2,第3のアンテナとの接続状態を詳細に示す
回路図。
【図18】本発明の第4の実施の形態に係る無線カード
リーダ・ライタが適用される無線カードシステムの構成
を示すブロック図。
【図19】図18における第1〜第5のアンテナの配設
状態を概略的に示す図。
【符号の説明】
100……無線カード(情報記憶媒体)、101……送
受信アンテナ、102……電源生成回路、103……復
調回路、104……変調回路、105……不揮発性メモ
リ、106……制御回路、200……無線カードリーダ
・ライタ(情報処理装置)、201……第1のアンテナ
(送信アンテナ)、202……第2のアンテナ(第1の
受信アンテナ)、203……第3のアンテナ(第2の受
信アンテナ)、204……アンテナ入力回路、205…
…増幅回路、206……復調回路、207……変調回
路、208,214……出力回路、210……制御回
路、211……同調コンデンサ、212……抵抗、21
3……発振器、215……切換回路、216……第4の
アンテナ、217……第5のアンテナ、220,22
1,222……通信可能エリア、a……アンテナの横寸
法、b……アンテナの縦寸法、c……重複部分の長さ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内田 裕康 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会社 東芝柳町工場内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信アンテナおよび第1の受信アンテナ
    と第2の受信アンテナをそれぞれ有し、これらのアンテ
    ナを介して無線通信機能を有する情報記憶媒体との間で
    無線による送受信を行なうことにより所定の情報処理を
    行なう情報処理装置であって、 前記送信アンテナおよび第1,第2の受信アンテナをそ
    れぞれループアンテナで構成し、かつ、前記送信アンテ
    ナおよび前記第1の受信アンテナのそれぞれの一部が互
    いに所定の間隔だけ重複する部分を持つとともに、前記
    送信アンテナの前記重複部分を持つ部分と対向する部分
    と前記第2の受信アンテナの一部とが同様に互いに所定
    の間隔だけ重複する部分を持つよう、前記送信アンテナ
    および第1,第2の受信アンテナをほぼ同一平面上に配
    設し、受信出力を前記第1の受信アンテナの出力と前記
    第2の受信アンテナの出力との和として得るようにした
    ことを特徴とする情報処理装置。
  2. 【請求項2】前記第1,第2の受信アンテを直列に接続
    するとともに、この直列回路の両端間に同調コンデンサ
    および選択度を決定するための抵抗を接続することによ
    り、前記第1の受信アンテナの出力と前記第2の受信ア
    ンテナの出力との和として、受信出力を得るようにした
    ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
  3. 【請求項3】 第1,第2,第3のアンテナをそれぞれ
    有し、これらのアンテナを介して無線通信機能を有する
    無電池式の情報記憶媒体との間で無線による送受信を行
    なうことにより所定の情報処理を行なう情報処理装置で
    あって、 前記第1,第2,第3のアンテナをそれぞれループアン
    テナで構成するとともに、ほぼ同一平面上に配設し、か
    つ、前記第1のアンテナの相対向する2つの一部に互い
    に相対向して、その各対向部に対して所定の間隔だけ重
    複する部分を持つよう、前記第2,第3のアンテナをそ
    れぞれ配設し、前記第1のアンテナは前記情報記憶媒体
    に対し単一周波数にて電力を送信し、前記第2,第3の
    アンテナは前記情報記憶媒体に対しデータを送信すると
    ともに、切換手段を介して前記第2,第3のアンテナで
    前記情報記憶媒体から送信されるデータを受信するよう
    にしたことを特徴とする情報処理装置。
  4. 【請求項4】 第1,第2,第3のアンテナをそれぞれ
    有し、これらのアンテナを介して無線通信機能を有する
    無電池式の情報記憶媒体との間で無線による送受信を行
    なうことにより所定の情報処理を行なう情報処理装置で
    あって、 前記第1,第2,第3のアンテナをそれぞれループアン
    テナで構成するとともに、ほぼ同一平面上に配設し、か
    つ、前記第1のアンテナの相対向する2つの一部に互い
    に相対向して、その各対向部に対して所定の間隔だけ重
    複する部分を持つよう、前記第2,第3のアンテナをそ
    れぞれ配設し、前記第1のアンテナは前記情報記憶媒体
    に対し単一周波数にて電力を送信し、前記第2,第3の
    アンテナは前記情報記憶媒体に対しデータを送信すると
    ともに、切換手段を介して前記第2,第3のアンテナで
    前記情報記憶媒体から送信されるデータを受信するよう
    に構成し、 前記第1のアンテナの第1の搬送波周波数と前記第2,
    第3のアンテナの第2の搬送周波数は異なる周波数から
    なり、前記第1の搬送周波数は前記第2の搬送周波数よ
    りも高く、かつ、前記第2の搬送周波数の整数倍である
    ことを特徴とする情報処理装置。
  5. 【請求項5】 第1,第2,第3のアンテナをそれぞれ
    有し、これらのアンテナを介して無線通信機能を有する
    無電池式の情報記憶媒体との間で無線による送受信を行
    なうことにより所定の情報処理を行なう情報処理装置で
    あって、 前記第1,第2,第3のアンテナをそれぞれループアン
    テナで構成するとともに、ほぼ同一平面上に配設し、か
    つ、前記第1のアンテナの相対向する2つの一部に互い
    に相対向して、その各対向部に対して所定の間隔だけ重
    複する部分を持つよう、前記第2,第3のアンテナをそ
    れぞれ配設し、前記第1のアンテナは前記情報記憶媒体
    に対し単一周波数にて電力を送信し、前記第2のアンテ
    ナで前記情報記憶媒体から送信されるデータを受信する
    とともに、前記第3のアンテナは前記情報記憶媒体に対
    しデータを送信するようにしたことを特徴とする情報処
    理装置。
  6. 【請求項6】 第1,第2,第3のアンテナをそれぞれ
    有し、これらのアンテナを介して無線通信機能を有し、
    かつ、移動する無電池式の情報記憶媒体との間で無線に
    よる送受信を行なうことにより所定の情報処理を行なう
    情報処理装置であって、 前記第1,第2,第3のアンテナをそれぞれループアン
    テナで構成するとともに、ほぼ同一平面上に配設し、か
    つ、前記第1のアンテナの相対向する2つの一部に互い
    に相対向して、その各対向部に対して所定の間隔だけ重
    複する部分を持つよう、前記第2,第3のアンテナをそ
    れぞれ配設し、前記第1のアンテナは前記情報記憶媒体
    に対し単一周波数にて電力を送信し、前記第2のアンテ
    ナで前記情報記憶媒体から送信されるデータを受信する
    とともに、前記第3のアンテナは前記情報記憶媒体に対
    しデータを送信するように構成し、 前記情報記憶媒体の移動方向に対して、前記第2のアン
    テナを前方に配設し、前記第3のアンテナを後方に配設
    したことを特徴とする情報処理装置。
  7. 【請求項7】 前記第2のアンテナの巻数を前記第3の
    アンテナの巻数よりも多くしたことを特徴とする請求項
    5および6記載の情報処理装置。
  8. 【請求項8】 第1,第2,第3のアンテナをそれぞれ
    有し、これらのアンテナを介して無線通信機能を有する
    無電池式の情報記憶媒体との間で無線による送受信を行
    なうことにより所定の情報処理を行なう情報処理装置で
    あって、 前記第1,第2,第3のアンテナをそれぞれループアン
    テナで構成するとともに、ほぼ同一平面上に配設し、か
    つ、前記第1のアンテナの相対向する2つの一部に互い
    に相対向して、その各対向部に対して所定の間隔だけ重
    複する部分を持つよう、前記第2,第3のアンテナをそ
    れぞれ配設し、前記第1のアンテナは前記情報記憶媒体
    に対し単一周波数にて電力を送信し、前記第2のアンテ
    ナで前記情報記憶媒体から送信されるデータを受信する
    とともに、前記第3のアンテナは前記情報記憶媒体に対
    しデータを送信するように構成し、 前記第1,第2,第3のアンテナで送受信を行なう搬送
    波周波数はそれぞれ異なる第1,第2,第3の周波数と
    することを特徴とする情報処理装置。
  9. 【請求項9】 前記第1のアンテナの第1の搬送波周波
    数を前記第2,第3のアンテナの第2,第3の搬送周波
    数よりも高くし、かつ、前記第1,第2,第3の搬送波
    周波数はそれぞれ整数倍の関係にあることを特徴とする
    請求項8記載の情報処理装置。
  10. 【請求項10】 第1,第2,第3,第4,第5のアン
    テナをそれぞれ有し、これらのアンテナを介して無線通
    信機能を有する情報記憶媒体との間で無線による送受信
    を行なうことにより所定の情報処理を行なう情報処理装
    置であって、 前記第1〜第5のアンテナをそれぞれ矩形状のループア
    ンテナで構成するとともに、ほぼ同一平面上に配設し、
    かつ、前記第1のアンテナの各辺に互いに相対向して、
    その各対向辺に対して所定の間隔だけ重複する部分を持
    つよう、前記第2,第3,第4,第5のアンテナをそれ
    ぞれ配設し、前記第1のアンテナは前記情報記憶媒体に
    対する送信を行ない、前記第2,第3,第4,第5のア
    ンテナは前記情報記憶媒体に対する受信を行ない、前記
    第2〜第5のアンテナの各出力の和として受信出力が得
    られるようにしたことを特徴とする情報処理装置。
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