JPH0972503A - 微粉炭燃焼方法及び装置 - Google Patents

微粉炭燃焼方法及び装置

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JPH0972503A
JPH0972503A JP22928395A JP22928395A JPH0972503A JP H0972503 A JPH0972503 A JP H0972503A JP 22928395 A JP22928395 A JP 22928395A JP 22928395 A JP22928395 A JP 22928395A JP H0972503 A JPH0972503 A JP H0972503A
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JP
Japan
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pulverized coal
calcium
heat transfer
combustion
cattlel
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JP22928395A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kunisada
寛 国貞
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Original Assignee
IHI Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カトレルを高温で燃焼させることによりダイ
オキシンの発生を抑制し、且つ伝熱面に対する燃焼灰の
付着を防止し、更に塩化水素による伝熱面の粒界腐食を
抑制する。 【解決手段】 カトレル30を混合した微粉炭3を噴射
して燃焼させる微粉炭噴出ノズル23と、該微粉炭噴出
ノズル23の外周に設けてカルシウム34を噴出するカ
ルシウム噴出ノズル33とを備えたバーナ2を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微粉炭燃焼方法及
び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ごみの増加による処理が問題にな
っており、このためにごみを燃料化して粉粒状のカトレ
ルと呼ばれる燃料とし、このカトレルを、ボイラ等の燃
料として用いることが行われるようになってきている。
前記カトレルには、一般に、ごみが腐るのを防止するた
めに、数パーセント程度の炭酸カルシウムCaCO3
混入することが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、カトレルは、
前記したようにごみを燃料化したものであり他の燃料に
比してカロリーが低いために燃焼温度が低く、従ってダ
イオキシンを発生(800〜900℃で発生)させて環
境を汚染するという問題がある。
【0004】また、カトレル中に共存する塩素Clとナ
トリウムNaとの反応により塩化ナトリウムNaClを
生成することによって燃焼灰の融点が下がり(例えば約
500〜600℃)、そのために燃焼灰が粘性(付着
性)を帯びて前記伝熱面に付着するスラッギングの問題
を生じ、このためにボイラにおける水、蒸気等の熱媒体
に対する熱の伝達率を低下させてしまうといった問題が
ある。
【0005】更に、カトレルは多量の塩素Clを含んで
いるために、燃焼時に塩化水素HClを発生してこの塩
化水素HClが伝熱壁や伝熱管等の伝熱面をアタックし
て粒界腐食を生じる問題がある。
【0006】本発明は、斯かる実情に鑑みてなしたもの
で、カトレルを高温で燃焼させることによりダイオキシ
ンの発生を抑制し、且つ伝熱面に対する燃焼灰の付着を
防止し、更に塩化水素による伝熱面の粒界腐食を抑制で
きる微粉炭燃焼方法及び装置を提供することを目的とし
ている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の微粉炭燃焼方法
は、カトレルを混合させた微粉炭をバーナから噴射させ
て燃焼させる際に、カトレルを混合させた微粉炭の燃焼
によって形成される火炎を包囲するようにカルシウムを
噴出させることを特徴としている。
【0008】また、カルシウムが酸化カルシウム、炭酸
カルシウムであることを特徴としている。
【0009】更に、カトレルを混合させた微粉炭を16
00℃以上の高温で燃焼させるようにカトレルと微粉炭
との混合割合を調整することを特徴としている。
【0010】更に又、カトレルを混合した微粉炭を噴射
して燃焼させる微粉炭噴出ノズルと、該微粉炭噴出ノズ
ルの外周に設けてカルシウムを噴出するカルシウム噴出
ノズルとを備えたことを特徴としている。
【0011】本発明では、カトレルを微粉炭に混合させ
て燃焼するようにしているので、カトレルを高温で燃焼
させることが可能となる。また、カトレルを混合させた
微粉炭の燃焼によって形成される火炎を包囲するように
カルシウムを噴出させると、火炎からの燃焼ガスが直接
伝熱壁等の伝熱面に接することを防止し、而も酸化カル
シウムがボイラの伝熱面に薄く付着することによって、
カトレルの燃焼により塩化水素が発生しても該塩化水素
により伝熱面がアタックされるのを防止でき、よって伝
熱管の塩化水素による粒界腐食の問題を低減できる。
【0012】また、カルシウムが炭酸カルシウムの場合
は、火炎の熱により焼成されて炭酸ガスと酸化カルシウ
ムとになる。
【0013】カトレルと微粉炭との混合割合を調整し
て、カトレルを1600℃以上の高温で燃焼させると、
ダイオキシンの発生を抑制することができると共に、燃
焼灰が乾燥した状態に保持されて付着性が低下すること
により、伝熱面に溶融灰が付着するスラッギングの問題
を防止できる。
【0014】また、微粉炭を燃焼させると、高濃度の亜
硫酸ガスが発生するが、この亜硫酸ガスは前記酸化カル
シウムとの反応によって硫化カルシウムとなることによ
り炉内脱硫される。
【0015】また、燃焼後の排ガスは、伝熱面との熱交
換によって温度が低下するが、温度が低下した排ガス中
に存在する塩化水素は、排ガス中の酸化カルシウムと反
応して塩化カルシウムとなることにより脱塩される。
【0016】カトレルを混合した微粉炭を噴射して燃焼
させる微粉炭噴出ノズルを設け、該微粉炭噴出ノズルの
外周に、カルシウムを噴出するカルシウム噴出ノズルを
設けた構成としているので、カトレルの高温での燃焼
と、燃焼灰の付着防止と、脱硫と、脱塩とを簡単な構成
で同時に達成できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図示
例と共に説明する。
【0018】図1、図2は、石炭焚ボイラに適用した本
発明の実施の形態の一例を示したもので、ボイラ本体1
には複数のバーナ2が多段に備えられており、例えば各
段ごとのバーナ2には微粉炭3を供給するミル4が接続
されている(図1ではミル1台のみを示している)。
【0019】ミル4は、石炭5を取入れて粉砕し、粉砕
した微粉炭3を一次空気6により微粉炭管7を介して前
記バーナ2に搬送するようになっている。図中8は各バ
ーナ2に二次空気9を供給するウインドボックスを示
す。
【0020】ボイラ本体1は全体が伝熱壁1aによって
構成されており、該ボイラ本体1は、下部に前記バーナ
2を備えた火炉10と、該火炉10の上部において燃焼
ガス11を横方向に流すように形成され、内部に吊り下
げ式過熱器12等の伝熱管が配置されている副側壁部1
3と、該副側壁部13の下側に延びて燃焼ガス11を下
方に流すように形成され、内部に過熱器14或いは節炭
器15等の伝熱管が配置されている後部伝熱部16とを
備えており、前記該後部伝熱部16の節炭器15を通っ
た燃焼ガス11は排ガスダクト17に導かれるようにな
っている。
【0021】図2はバーナ2の詳細を示したもので、火
炉10の側壁(伝熱壁1a)の所定位置にはスロート1
8が形成されており、スロート18付近の火炉10の外
部には二次空気ダクト19に接続されたウインドボック
ス8が配置されていて、ウインドボックス8から火炉1
0内へ燃焼用の二次空気20を供給するようになってい
る。
【0022】二次空気20の旋回力を調整するために、
前記スロート18とウインドボックス8との間に形成さ
れた空間にスロート18の周りを円形に囲うようにエア
レジスタ21を配設し、二次空気20を内側と外側とに
分離するために、エアレジスタ21の内側の周方向に複
数のインナベーン22を配設している。
【0023】スロート18の中心には、ウインドボック
ス8を貫通するように微粉炭噴出ノズル23が配設され
ている。
【0024】微粉炭噴出ノズル23は、円筒状で先端開
口部に先端に向かって直径が減少する絞り部を有したバ
ーナ内筒24と、該バーナ内筒24の外周に沿って所要
の間隔を有して設けたバーナ外筒25とから構成されて
おり、微粉炭噴出ノズル23の外側端部には前記微粉炭
管7が接線方向に接続されている。バーナ内筒24の軸
心位置にはオイルバーナ26が挿入されており、又前記
バーナ内筒24の外側端部には、前記二次空気20の一
部を分岐して導く三次空気管27が接続されていて、三
次空気28がオイルバーナ26の外周から噴出されるよ
うになっている。
【0025】前記微粉炭管7の途中に、例えば搬送用空
気29によりカトレル30を浮遊させて定量供給できる
ようにしたカトレル供給装置31に一端が接続されてい
るカトレル供給管32の他端を接続し、前記ミル4から
の微粉炭3に、カトレル供給装置31からのカトレル3
0を任意の割合で混合させて前記微粉炭噴出ノズル23
に供給できるようにしている。
【0026】また、前記微粉炭噴出ノズル23のバーナ
外筒25の外周には、先端開口部に先端に向かって直径
が減少する絞り部を有したカルシウム噴出ノズル33を
設け、該カルシウム噴出ノズル33の外側端部には、搬
送用空気29によりカルシウム34(酸化カルシウムC
aO,炭酸カルシウムCaCO3)を浮遊させて供給す
るようにしたカルシウム供給装置35に一端が接続され
たカルシウム供給管36の他端が接線方向に接続されて
いる。
【0027】次に上記実施の形態の作用を説明する。
【0028】ミル4からの微粉炭3を、微粉炭管7を介
してバーナ2に供給すると共に、カトレル供給装置31
からのカトレル30をカトレル供給管32を介して前記
微粉炭管7に供給し、微粉炭3にカトレル30を混合さ
せながら微粉炭噴出ノズル23から火炉10内に噴射し
て燃焼させる。この時、前記微粉炭3及びカトレル30
の夫々を空気6,29によって搬送させるようにしてい
るので、前記微粉炭3とカトレル30とを良好に混合さ
せて微粉炭噴出ノズル23から噴射させることができ
る。
【0029】また、これと同時に、カルシウム供給装置
35によりカルシウム34(酸化カルシウムCaO)
を、カルシウム供給管36を介してカルシウム噴出ノズ
ル33から噴射させる。
【0030】すると、前記微粉炭噴出ノズル23から噴
射される微粉炭3とカトレル30との混合物の燃焼によ
り形成される火炎Fの外周が、前記カルシウム噴出ノズ
ル33から噴射されるカルシウム34によって包み込ま
れるようになり、よって火炎Fからの燃焼ガスが直接火
炉10の伝熱壁1a等の伝熱面に接することを防止し、
而もカルシウム34(酸化カルシウムCaO)が前記伝
熱壁1aや過熱器12,14及び節炭器15等の伝熱面
に薄く付着し、これにより塩素Clが含有されたカトレ
ル30の燃焼によって塩化水素HClが発生しても、該
塩化水素HClが前記伝熱面を直接アタックすることを
防止して、塩化水素による伝熱面の粒界腐食を低減する
ことができる。
【0031】また、前記カルシウム34としては、前記
酸化カルシウムCaOの他に、炭酸カルシウムCaCO
3を用いることができ、炭酸カルシウムCaCO3を用い
た場合には、火炎Fの熱により炭酸カルシウムCaCO
3が焼成されて炭酸ガスCO2 と酸化カルシウムCaOと
になり、この酸化カルシウムCaOが前記と同様に作用
するようになる。
【0032】前記カトレル30と微粉炭3との混合割合
を調整して、カトレル30を火炉10において1600
℃以上、例えば1600〜2000℃の高温で燃焼を行
わせると、ダイオキシンの発生を抑制することができ
る。即ち、ダイオキシンは、800〜900℃で燃焼さ
せる時に発生するとされているので、前記1600℃以
上の高温で燃焼させればカトレル30の燃焼によるダイ
オキシンの発生を効果的に抑制できる。
【0033】更に、前記したように1600〜2000
℃のような高温で燃焼させることにより、燃焼灰が乾燥
した状態になって付着性が低下することにより、伝熱面
に溶融灰が付着するスラッギングの問題を防止すること
ができる。
【0034】また、微粉炭3を燃焼させると、高濃度の
亜硫酸ガスSO2が発生するが、この亜硫酸ガスSO2
前記カルシウム34と反応することによって硫化カルシ
ウムCaSO4となり、炉内脱硫される。
【0035】また、火炉10内で1600℃以上の高温
で燃焼した排ガスは、副側壁部13の吊り下げ式過熱器
12の入口で1200℃程度、吊り下げ式過熱器12の
出口で850℃程度、後部伝熱部16の出口で370℃
程度に温度が低下するが、上記温度範囲においては、排
ガス中に存在する塩化水素HClは、排ガス中のカルシ
ウム34(酸化カルシウムCaO)と反応して塩化カル
シウムCaCl2となって脱塩される。
【0036】上記したように、カトレル30を混合した
微粉炭3を噴射して燃焼させる微粉炭噴出ノズル23を
設け、該微粉炭噴出ノズル23の外周に、カルシウム3
4を噴出するカルシウム噴出ノズル33を設けた構成と
しているので、カトレル30を高温で燃焼させることを
可能にし、且つ燃焼灰の付着防止と、脱硫と、脱塩とを
簡単な構成で同時に達成することができる。
【0037】尚、本発明は上記実施の形態にのみ限定さ
れるものではなく、ボイラ以外の種々の燃焼装置に適用
することができる。
【0038】
【発明の効果】本発明の微粉炭燃焼方法によれば、カト
レルを微粉炭に混合させて燃焼するようにしているの
で、カトレルを高温で燃焼させることが可能となる。ま
た、カトレルを混合させた微粉炭の燃焼によって形成さ
れる火炎を包囲するようにカルシウムを噴出させると、
火炎からの燃焼ガスが直接伝熱壁等の伝熱面に接するこ
とを防止し、而も酸化カルシウムがボイラの伝熱面に薄
く付着することによって、カトレルの燃焼により塩化水
素が発生しても該塩化水素により伝熱面がアタックされ
るのを防止でき、よって伝熱管の塩化水素による粒界腐
食の問題を低減できる。
【0039】また、カルシウムが炭酸カルシウムの場合
は、炭酸カルシウムが火炎の熱により焼成されて、炭酸
ガスと酸化カルシウムとになる。
【0040】カトレルと微粉炭との混合割合を調整し
て、カトレルを1600℃以上の高温で燃焼させると、
ダイオキシンの発生を抑制することができると共に、燃
焼灰が乾燥した状態に保持されて付着性が低下すること
により、伝熱面に溶融灰が付着するスラッギングの問題
を防止できる。
【0041】また、微粉炭を燃焼させると、高濃度の亜
硫酸ガスが発生するが、この亜硫酸ガスは前記酸化カル
シウムとの反応によって硫化カルシウムとなることによ
り炉内脱硫される。
【0042】また、燃焼後の排ガスは、伝熱面との熱交
換によって温度が低下するが、温度が低下した排ガス中
に存在する塩化水素は、排ガス中の酸化カルシウムと反
応して塩化カルシウムとなることにより脱塩される。
【0043】本発明の微粉炭燃焼装置によれば、カトレ
ルを混合した微粉炭を噴射して燃焼させる微粉炭噴出ノ
ズルを設け、該微粉炭噴出ノズルの外周に、カルシウム
を噴出するカルシウム噴出ノズルを設けた構成としてい
るので、カトレルの高温での燃焼と、燃焼灰の付着防止
と、脱硫と、脱塩とを簡単な構成で同時に達成すること
ができる等の優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をボイラに適用した場合の実施の形態の
一例を示す概略側断面図である。
【図2】図1のバーナ部の詳細を示す断面図である。
【符号の説明】
2 バーナ 3 微粉炭 23 微粉炭噴出ノズル 30 カトレル 33 カルシウム噴出ノズル 34 カルシウム F 火炎

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カトレルを混合させた微粉炭をバーナか
    ら噴射させて燃焼させる際に、カトレルを混合させた微
    粉炭の燃焼によって形成される火炎を包囲するようにカ
    ルシウムを噴出させることを特徴とする微粉炭燃焼方
    法。
  2. 【請求項2】 カルシウムが酸化カルシウム、炭酸カル
    シウムであることを特徴とする請求項1に記載の微粉炭
    燃焼方法。
  3. 【請求項3】 カトレルを混合させた微粉炭を1600
    ℃以上の高温で燃焼させるようにカトレルと微粉炭との
    混合割合を調整することを特徴とする請求項1又は2に
    記載の微粉炭燃焼方法。
  4. 【請求項4】 カトレルを混合した微粉炭を噴射して燃
    焼させる微粉炭噴出ノズルと、該微粉炭噴出ノズルの外
    周に設けてカルシウムを噴出するカルシウム噴出ノズル
    とを備えたことを特徴とする微粉炭燃焼装置。
JP22928395A 1995-09-06 1995-09-06 微粉炭燃焼方法及び装置 Pending JPH0972503A (ja)

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