JP6087796B2 - ボイラ - Google Patents

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本発明は、固体燃料と空気を混合して燃焼させることで蒸気を生成するボイラに関するものである。
従来の石炭焚きボイラは、中空形状をなして鉛直方向に設置される火炉を有し、この火炉壁に複数の燃焼バーナが周方向に沿って配置されると共に、上下方向に複数段にわたって配置されている。この燃焼バーナは、石炭が粉砕された微粉炭(燃料)と1次空気(搬送用空気)との混合気が供給されると共に、高温の2次空気が供給され、この混合気と2次空気を火炉内に吹き込むことで火炎を形成し、この火炉内で燃焼可能としている。そして、この火炉は、上部に煙道が連結され、この煙道に排ガスの熱を回収するための過熱器、再熱器、節炭器などが設けられており、火炉での燃焼により発生した排ガスと水との間で熱交換が行われ、蒸気を生成することができる。
このような石炭焚きボイラでは、一般的に、炉内脱硝技術が採用されている。即ち、火炉壁に複数の燃焼バーナを設け、この燃焼バーナの上方に追加空気ノズルを設けている。従って、燃焼バーナは、微粉炭と搬送用空気とが混合した微粉燃料混合気を火炉に吹き込むと共に燃焼用空気を火炉に吹き込み、着火することで火炎を形成する。また、追加空気ノズルは、追加空気を火炉に吹き込み、燃焼制御を行う。このとき、火炉では、2次空気の供給量が微粉炭の供給量に対して理論空気量未満となるように設定されることで、内部が還元雰囲気に保持され、微粉炭の燃焼により発生したNOxが還元され、その後、追加空気が追加供給されることで微粉炭の酸化燃焼が完結され、微粉炭の燃焼によるNOxの発生量が低減される。
ところで、このような火炉にて、還元雰囲気にある領域では、低酸素領域で、且つ、高温領域となることから、腐食成分である硫化水素(HS)が発生しやすく、炉壁の内面に腐食が発生するおそれがある。そこで、このような問題を解決するものとして、例えば、下記特許文献に記載されたものがある。
下記特許文献1に記載された微粉炭焚きボイラの燃焼装置は、隣り合うバーナの間に燃焼用空気または燃焼ガスの一部を投入するノズルを設けたものである。下記特許文献2に記載されたボイラ構造は、バーナ毎に形成される火炎が接近または接触する火炉壁面の火炎影響部近傍に周辺より空気濃度の高い領域を形成する空気投入部を設けたものである。
特開平07−119923号公報 特開2009−174751号公報
上述した各特許文献にように、バーナと別に、燃焼用空気を噴射するノズルや空気投入部を設けると、ボイラの構造が複雑になると共に、製造コストが増加してしまうという問題がある。
本発明は、上述した課題を解決するものであり、簡単な構成で炉壁の腐食を防止することで耐久性の向上を図るボイラを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明のボイラは、中空形状をなして鉛直方向に沿って設置される火炉と、固体燃料と燃焼用空気を混合した燃料ガスを前記火炉内に向けて吹き込むことで火炎旋回流を形成可能な燃焼バーナと、前記燃焼バーナに燃料ガスを供給する燃料ガス供給管と、前記燃焼バーナの燃料ガスの噴射位置より所定距離だけ燃料ガスの流動方向の上流側に設けられて燃料ガスの流れを燃料ガス通路の中心部側に偏向するガイド部材と、を有することを特徴とするものである。
従って、燃料ガスは、燃料ガス供給管を通して燃焼バーナに供給され、この燃焼バーナにより火炉内に吹き込まれることで火炎旋回流が形成され、発生した燃焼ガスが燃焼領域から旋回しながら上昇する。このとき、燃料ガスは、燃焼バーナの噴射位置より手前でガイド部材により燃料ガス通路の中心部側に偏向される。すると、燃料ガスは、燃料ガス通路の中心部側に集められてガイド部材を通過した後、燃料ガス中の固体燃料は、その慣性力により直進して火炉内に吹き込まれる一方、燃料ガス中の燃焼用空気は、外側に広がりながら火炉内に吹き込まれる。そのため、固体燃料が燃焼して形成される火炎旋回流と火炉の内壁面との間に燃焼用空気が流れ込むこととなり、燃焼ガスと火炉の内壁面との直接的な接触が抑制され、炉壁の腐食を防止して耐久性を向上することができる。
本発明のボイラでは、前記ガイド部材は、少なくとも前記火炎旋回流の外周側に対応する位置に設けられることを特徴としている。
従って、ガイド部材を火炎旋回流の外周側に対応する位置に設けることで、燃焼ガスと火炉の内壁面との直接的な接触が抑制され、炉壁の腐食を防止することができる。
本発明のボイラでは、前記ガイド部材は、前記燃料ガス供給管の内面に設けられることを特徴としている。
従って、ガイド部材を燃料ガス供給管の内面に設けることで、燃焼バーナの構成を変更することなく、容易にガイド部材を配置することができ、製造コストの増加を抑制することができる。
本発明のボイラでは、前記燃料ガス供給管は、鉛直部と、前記燃焼バーナに連結される水平部と、前記鉛直部と前記水平部を連結する屈曲部を有し、前記ガイド部材は、前記鉛直部の中途部から前記屈曲部及び前記水平部に設けられることを特徴としている。
従って、ガイド部材を鉛直部の中途部から設けることで、燃料ガス供給管における固体燃料の堆積を抑制することができる。
本発明のボイラでは、前記ガイド部材は、前記燃料ガス供給管の内面に固定される内筒部材を有することを特徴としている。
従って、ガイド部材として、内筒部材を燃料ガス供給管の内面に固定することで、構造を簡素化することができる。
本発明のボイラでは、前記ガイド部材は、前記燃焼バーナの燃料ガス通路に設けられることを特徴としている。
従って、ガイド部材を燃焼バーナに設けることで、ガイド部材を通過した後、固体燃料を燃料ガス通路の中心部に集めた状態を維持したままで火炉内に吹き込まれることとなり、燃焼ガスと火炉の内壁面との直接的な接触を効果的に抑制することができる。
本発明のボイラでは、前記ガイド部材は、燃料ガスの流動方向の上流側に傾斜面が設けられることを特徴としている。
従って、燃料ガスは、ガイド部材の傾斜面により滑らかに燃料ガス通路の中心部側に偏向することとなり、燃料ガスの流れを乱すことなく、燃料ガスを適正に燃焼バーナに供給することができる。
本発明のボイラによれば、燃焼バーナの燃料ガスの噴射位置より所定距離だけ燃料ガスの流動方向の上流側に燃料ガスの流れを燃料ガス通路の中心部側に偏向するガイド部材を設けるので、火炎旋回流と火炉の内壁面との間に燃焼用空気が流れ込むこととなり、燃焼ガスと火炉の内壁面との直接的な接触が抑制され、炉壁の腐食を防止して耐久性を向上することができる。
図1は、第1実施形態の石炭焚きボイラを表す概略構成図である。 図2は、石炭焚きボイラにおける燃焼バーナの平面図である。 図3は、燃焼バーナの縦断面図である。 図4は、燃焼バーナの正面図である。 図5は、第2実施形態の石炭焚きボイラにおける燃焼バーナの縦断面図である。 図6は、第3実施形態の石炭焚きボイラにおける燃焼バーナの縦断面図である。 図7は、燃焼バーナの正面図である。 図8は、第4実施形態の石炭焚きボイラにおける燃焼バーナの正面図である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係るボイラの好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態の石炭焚きボイラを表す概略構成図、図2は、石炭焚きボイラにおける燃焼バーナの平面図、図3は、燃焼バーナの縦断面図、図4は、燃焼バーナの正面図である。
第1実施形態のボイラは、石炭(瀝青炭、亜瀝青炭など)を粉砕した微粉炭を微粉燃料(固体燃料)として用い、この微粉炭を燃焼バーナにより燃焼させ、この燃焼により発生した熱を回収することが可能な微粉炭焚きボイラである。
この第1実施形態において、図1に示すように、石炭焚きボイラ10は、コンベンショナルボイラであって、火炉11と燃焼装置12とを有している。火炉11は、四角筒の中空形状をなして鉛直方向に沿って設置され、この火炉11を構成する火炉壁が伝熱管により構成されている。
燃焼装置12は、この火炉11を構成する火炉壁(伝熱管)の下部に設けられている。この燃焼装置12は、火炉壁に装着された複数の燃焼バーナ21,22,23,24,25を有している。そして、燃焼装置12は、周方向に沿って4個の燃焼バーナが均等間隔で配設されたものが1セットとして、鉛直方向に沿って5セット、つまり、5段配置されている。なお、この燃焼バーナ21,22,23,24,25は、CCF(Circular Corner Firing)燃焼方式であり、火炉11の形状や一つの段における燃焼バーナの数、段数はこの実施形態に限定されるものではない。
各燃焼バーナ21,22,23,24,25は、微粉炭供給管(燃料ガス供給管)26,27,28,29,30を介して微粉炭機(ミル)31,32,33,34,35に連結されている。この微粉炭機31,32,33,34,35は、図示しないが、ハウジング内に鉛直方向に沿った回転軸心をもって粉砕テーブルが駆動回転可能に支持され、この粉砕テーブルの上方に対向して複数の粉砕ローラが粉砕テーブルの回転に連動して回転可能に支持されて構成されている。従って、石炭が複数の粉砕ローラと粉砕テーブルとの間に投入されると、ここで所定の大きさまで粉砕され、搬送用空気(1次空気)により分級された微粉炭を微粉炭供給管26,27,28,29,30から燃焼バーナ21,22,23,24,25に供給することができる。
火炉11は、各燃焼バーナ21,22,23,24,25の装着位置に風箱36が設けられており、この風箱36に空気ダクト37の一端部が連結されており、この空気ダクト37は、他端部に送風機38が装着されている。従って、送風機38により送られた燃焼用空気(2次空気)を空気ダクト37から風箱36に供給し、この風箱36から各燃焼バーナ21,22,23,24,25に供給することができる。
ここで、燃焼装置12について詳細に説明するが、この燃焼装置12を構成する各燃焼バーナ21,22,23,24,25は、ほぼ同様の構成をなしていることから、最上段に位置する燃焼バーナ21についてのみ説明する。
燃焼バーナ21は、図2に示すように、火炉11における4つの角部に設けられる燃焼バーナ21a,21b,21c,21dから構成されている。各燃焼バーナ21a,21b,21c,21dは、微粉炭供給管26から分岐した各分岐管26a,26b,26c,26dが連結されると共に、空気ダクト37から分岐した各分岐管37a,37b,37c,37dが連結されている。
従って、火炉11の各角部にある各燃焼バーナ21a,21b,21c,21dは、火炉11に対して、微粉炭と搬送用空気が混合した微粉燃料混合気(燃料ガス)を吹き込むと共に、その微粉燃料混合気の外側に燃焼用空気を吹き込む。そして、各燃焼バーナ21a,21b,21c,21dからの微粉燃料混合気に着火することで、4つの火炎F1,F2,F3,F4を形成することができ、この火炎F1,F2,F3,F4は、火炉11の上方から見て(図2にて)反時計周り方向に旋回する火炎旋回流となる。
また、図1に示すように、火炉11は、燃焼装置12の上段部に追加燃焼用空気供給装置41が設けられている。この追加燃焼用空気供給装置41は、火炉壁に装着された複数の追加燃焼用空気ノズル42,43を有している。この追加燃焼用空気ノズル42,43は、周方向に沿って4個均等間隔で配設されたものが1セットとして、鉛直方向に沿って2セット、つまり、2段配置されている。即ち、追加燃焼用空気供給装置41(追加燃焼用空気ノズル42,43)は、火炉11における燃焼バーナ21の装着位置より上方に配置されている。この追加燃焼用空気供給装置41は、火炉11に対して追加燃焼用空気(Over Fire Air)を吹き込むものである。即ち、追加燃焼用空気ノズル42,43は、燃焼バーナ21,22,23,24,25と同様に、火炉11における4つの角部に設けられる複数の追加燃焼用空気ノズルから構成されており、火炎旋回流と同様の追加燃焼用空気旋回流を形成する。そして、この追加燃焼用空気ノズル42,43は、空気ダクト37から分岐した第1分岐空気ダクト44の端部が連結されている。
従って、送風機38により送られた燃焼用空気を第1分岐空気ダクト44から追加燃焼用空気供給装置41に供給することができる。そして、各追加燃焼用空気ノズル42,43は、燃焼バーナ21,22,23,24,25が吹き込んだ微粉燃料混合気の上方に追加燃焼用空気を吹き込むことができる。
火炉11は、燃焼装置12より上方に追加空気供給装置51が設けられている。この追加空気供給装置51は、火炉壁に装着された複数の追加空気ノズル52を有している。この追加空気ノズル52は、周方向に沿って4個均等間隔で配設されたものが1セット、つまり、1段配置されている。即ち、追加空気供給装置51(追加空気ノズル52)は、火炉11における燃焼バーナ21の装着位置より所定距離だけ上方に配置されている。この追加空気供給装置51は、火炉11に対して追加空気(Additional Air)を吹き込むものである。即ち、追加空気ノズル52は、燃焼バーナ21,22,23,24,25と同様に、火炉11における4つの角部に設けられる複数の追加空気ノズルから構成されており、火炎旋回流と同様の追加空気旋回流を形成する。そして、この追加空気ノズル52は、空気ダクト37から分岐した第2分岐空気ダクト53の端部が連結されている。
従って、送風機38により送られた燃焼用空気を第2分岐空気ダクト53から追加空気供給装置51に供給することができる。そして、追加空気ノズル52は、燃焼バーナ21,22,23,24,25が吹き込んだ微粉燃料混合気及び追加燃焼用空気ノズル42,43が吹き込んだ追加燃焼用空気の所定距離だけ上方に追加空気を吹き込むことができる。
また、本実施形態の火炉11は、図3及び図4に示すように、燃焼バーナ21(22,23,24,25)の微粉燃料混合気の噴射位置より所定距離だけ微粉燃料混合気の流動方向の上流側に微粉燃料混合気の流れを微粉炭混合気通路の中心部側に偏向するガイド部材60が設けられている。
以下、このガイド部材60について詳細に説明するが、このガイド部材60は、微粉炭供給管26(27,28,29,30)に設けられ、同様の構成をなすことから、燃焼バーナ21に微粉燃料混合気を供給する微粉炭供給管26に設けられたガイド部材60についてのみ説明する。
燃焼バーナ21は、火炉11の火炉壁11aに設けられており、先端部が火炉11内に向き、基端部に微粉炭供給管26が連結されている。この微粉炭供給管26は、基端部に微粉炭機31(図1参照)が連結され、先端部に燃焼バーナ21が連結されている。微粉炭供給管26は、円筒管であり、鉛直部61と屈曲部62と水平部63が連続して設けられており、水平部63が燃焼バーナ21に連結されている。
また、燃焼バーナ21は、微粉炭と搬送用空気とを混合した微粉炭混合気を吹き込み可能な第1ノズル64と、この第1ノズル64の外側から燃焼用空気(2次空気)を吹き込み可能な第2ノズル65とから構成されている。第1ノズル64は、基端部が微粉炭供給管26に連結され、第2ノズル65は、基端部が風箱36に連結されている。また、第1ノズル64は、基端部側の微粉炭供給管26との連結部が円形断面形状に形成され、先端部側に向けて徐々に変形し、先端部が矩形断面形状となっている。一方、第2ノズル65は、第1ノズル64の上方及び下方に配置され、先端部が水平方向に長い矩形断面形状となっている。
そして、微粉炭供給管26は、内面にガイド部材60が設けられている。このガイド部材60は、所定厚さを有する内筒部材であって、微粉炭供給管26の内面に固定されている。本実施形態では、ガイド部材60は、微粉炭供給管26における鉛直部61の中途部から屈曲部62及び水平部63に設けられている。即ち、ガイド部材60は、微粉炭供給管26における鉛直部61の中途部から燃焼バーナ21の連結部まで設けられることで、ガイド部材60の先端位置から燃焼バーナ21における微粉燃料混合気の噴射位置(火炉壁11a)までの間に、所定距離Sが確保されている。
従って、微粉炭と搬送用空気とを混合した微粉炭混合気は、微粉炭供給管26を通って燃焼バーナ21の第1ノズル64に供給される。また、燃焼用空気(2次空気)は、風箱36から燃焼バーナ21の第2ノズル65に供給される。
微粉炭供給管26を流れる微粉炭混合気は、鉛直部61、屈曲部62、水平部63を通って燃焼バーナ21に供給される。このとき、微粉炭混合気は、ガイド部材60により微粉炭供給管26の中心部側に偏向される。そして、微粉炭混合気は、微粉炭供給管26から燃焼バーナ21に供給され、第1ノズル64は、この微粉炭混合気を火炉11に吹き込む一方、第2ノズル65は、風箱36から供給された燃焼用空気を火炉11に吹き込む。
ガイド部材60により中心部側に偏向された微粉炭混合気は、燃焼バーナ21における所定距離Sを流動するとき、微粉炭は、質量を有することからその慣性力によりほぼ直進性を持って流動するが、空気は外側に広がりながら流動する。即ち、所定距離Sを流動する微粉炭混合気は、中心部側における微粉炭濃度が高くなり、火炉11への噴射時、微粉炭濃度が高い微粉炭混合気G1の外側に微粉炭濃度が低い微粉炭混合気G2が位置し、その外側に燃焼用空気(2次空気)G3が位置することとなる。
なお、図1に示すように、本実施形態の燃焼装置12を構成する各燃焼バーナ21,22,23,24,25は、その間に油燃料を噴射可能な油ノズルを設けている。従って、ボイラ起動時に、油ノズルが油燃料を火炉11内に噴射して火炎を形成し、その後、各燃焼バーナ21,22,23,24,25が微粉燃料混合気と2次空気を火炉11内に噴射して火炎を形成している。
そして、火炉11は、上部に煙道70が連結されており、この煙道70に、対流伝熱部として排ガスの熱を回収するための過熱器(スーパーヒータ)71,72、再熱器(リヒータ)73,74、節炭器(エコノマイザ)75,76,77が設けられており、火炉11での燃焼で発生した排ガスと水との間で熱交換が行われる。
煙道70は、その下流側に熱交換を行った排ガスが排出される排ガス管78が連結されている。この排ガス管78は、空気ダクト37との間にエアヒータ79が設けられ、空気ダクト37を流れる空気と、排ガス管78を流れる排ガスとの間で熱交換を行い、燃焼バーナ21,22,23,24,25に供給する燃焼用空気を昇温することができる。
そして、排ガス管78は、図示しないが、脱硝装置、電気集塵機、誘引送風機、脱硫装置が設けられ、下流端部に煙突が設けられている。
このように構成された石炭焚きボイラ10にて、微粉炭機31,32,33,34,35が駆動すると、生成された微粉炭が搬送用空気と共に微粉炭供給管26,27,28,29,30を通して燃焼バーナ21,22,23,24,25に供給される。また、加熱された燃焼用空気が空気ダクト37から風箱36を介して各燃焼バーナ21,22,23,24,25に供給される。また、加熱された燃焼用空気が空気ダクト37から分岐した各分岐空気ダクト44,53により追加燃焼用空気ノズル42,43、追加空気ノズル52に供給される。
すると、燃焼バーナ21,22,23,24,25は、微粉炭と搬送用空気とが混合した微粉燃料混合気と2次空気を火炉11に吹き込み、このときに着火することで燃焼領域Aに火炎旋回流を形成することができる。また、このとき、追加燃焼用空気ノズル42,43は、追加燃焼用空気を火炉11に吹き込むことで、燃焼領域Aを適正に形成することができる。この火炉11では、微粉燃料混合気と2次空気及び追加燃焼用空気が燃焼して火炎旋回流が生じ、燃焼領域Aで火炎旋回流が生じると、火炉11内を燃焼ガス(排ガス)が旋回しながら上昇して還元領域Bに至る。
このとき、火炉11にて、燃焼バーナ21,22,23,24,25は、空気の供給量が微粉炭の供給量に対して理論空気量未満となるように設定されることで、燃焼領域Aの上方の還元領域Bが還元雰囲気に保持される。そのため、微粉炭の燃焼により発生したNOxがこの還元領域Bで還元される。
そして、追加空気ノズル52は、追加空気を火炉11の還元領域Bの上方に吹き込む。すると、燃焼完結領域Cにて、排ガスと追加空気が反応することで微粉炭の酸化燃焼が完結され、微粉炭の燃焼によるNOxの発生量が低減される。
ところで、火炉11の還元領域Bでは、低酸素雰囲気で、且つ、高温雰囲気となることから、腐食成分である硫化水素(HS)が発生しやすく、炉壁の内面に腐食が発生するおそれがある。そこで、本実施形態では、火炉11にて、微粉炭供給管26,27,28,29,30の内面に微粉燃料混合気の流れを微粉炭混合気通路の中心部側に偏向するガイド部材60を設けている。
そのため、微粉炭混合気が微粉炭供給管26,27,28,29,30を通過するとき、図3及び図4に示すように、ガイド部材60によりその中心部側に偏向されて燃焼バーナ21に供給される。すると、微粉炭混合気は、所定距離Sを流動するとき、微粉炭がその慣性力によりほぼ直進性を持って流動し、空気が外側に広がりながら流動することから、微粉炭混合気は、中心部側における微粉炭濃度が高くなる。そして、微粉炭混合気が火炉11へ噴射されるとき、ほぼ中心部に微粉炭濃度が高い微粉炭混合気G1が噴射され、その外側に微粉炭濃度が低い微粉炭混合気G2が噴射され、その外側に燃焼用空気(2次空気)G3が噴射される。
その結果、図2に示すように、燃焼バーナ21(22,23,24,25)からの火炎F1,F2,F3,F4は、中心軸O1,O2,O3,O4に沿ったものとなり、その外側に燃焼用空気が位置する。即ち、火炉11では、火炎F1,F2,F3,F4と火炉壁11aとの間に燃焼用空気が噴射されることから、火炎F1,F2,F3,F4が火炉11の内壁面に直接接触することがなく、火炉壁11aの低温化により腐食の発生が抑制される。
また、火炉11の内壁面と火炎旋回流との間に空気が吹き込まれることで、この領域が高酸素領域となり、硫化水素の発生が抑制されることから、炉壁の腐食が抑制される。更に、火炉11は、還元領域Bが高酸素雰囲気で、且つ、低温雰囲気に抑制されることから、フライアッシュの溶融を抑制することができ、スラッギングを防止することができる。
そして、図示しない給水ポンプから供給された水は、節炭器75,76,77によって予熱された後、図示しない蒸気ドラムに供給され火炉壁11aの各水管(図示せず)に供給される間に加熱されて飽和蒸気となり、図示しない蒸気ドラムに送り込まれる。更に、図示しない蒸気ドラムの飽和蒸気は過熱器71,72に導入され、燃焼ガスによって過熱される。過熱器71,72で生成された過熱蒸気は、図示しない発電プラント(例えば、タービン等)に供給される。また、タービンでの膨張過程の中途で取り出した蒸気は、再熱器73,74に導入され、再度過熱されてタービンに戻される。なお、火炉11をドラム型(蒸気ドラム)として説明したが、この構造に限定されるものではない。
その後、煙道70の節炭器75,76,77を通過した排ガスは、排ガス管78にて、図示しない脱硝装置にて、触媒によりNOxなどの有害物質が除去され、電気集塵機で粒子状物質が除去され、脱硫装置により硫黄分が除去された後、煙突から大気中に排出される。
このように第1実施形態のボイラにあっては、中空形状をなして鉛直方向に沿って設置される火炉11と、微粉炭と燃焼用空気を混合した微粉炭混合気を火炉11内に向けて吹き込むことで火炎旋回流を形成可能な燃焼バーナ21,22,23,24,25と、燃焼バーナ21,22,23,24,25に微粉炭混合気を供給する微粉炭供給管26,27,28,29,30と、燃焼バーナ21,22,23,24,25の微粉炭混合気の噴射位置より所定距離Sだけ微粉炭混合気の流動方向の上流側に設けられて微粉炭混合気の流れを微粉炭混合気通路の中心部側に偏向するガイド部材60とを設けている。
従って、微粉炭混合気は、微粉炭供給管26,27,28,29,30を通して燃焼バーナ21,22,23,24,25に供給され、この燃焼バーナ21,22,23,24,25により火炉11内に吹き込まれることで火炎旋回流が形成され、発生した燃焼ガスが燃焼領域から旋回しながら上昇する。このとき、微粉炭混合気は、ガイド部材60により中心部側に偏向される。すると、微粉炭混合気は、中心部側に集められてガイド部材60を通過した後、微粉炭混合気中の微粉炭は、その慣性力により直進して火炉11内に吹き込まれる一方、微粉炭混合気中の空気は、外側に広がりながら火炉11内に吹き込まれる。そのため、微粉炭が燃焼して形成される火炎旋回流と火炉11の内壁面との間に空気が流れ込むこととなり、燃焼ガスと火炉11の内壁面との直接的な接触が抑制され、火炉壁11aの腐食を防止して耐久性を向上することができる。
第1実施形態のボイラでは、ガイド部材60を微粉炭供給管26,27,28,29,30の内面に設けている。従って、ガイド部材60を微粉炭供給管26,27,28,29,30の内面に設けることで、燃焼バーナ21,22,23,24,25の構成を変更することなく、容易にガイド部材60を配置することができ、製造コストの増加を抑制することができる。
第1実施形態のボイラでは、微粉炭供給管26,27,28,29,30として、鉛直部61と、燃焼バーナ21,22,23,24,25に連結される水平部63と、鉛直部61と水平部63を連結する屈曲部62をも設け、ガイド部材60を鉛直部61の中途部から屈曲部62及び水平部63に設けている。従って、ガイド部材60を鉛直部61の中途部から設けることで、微粉炭供給管26,27,28,29,30における微粉炭の堆積を抑制することができる。
第1実施形態のボイラでは、ガイド部材60を微粉炭供給管26,27,28,29,30の内面に固定される内筒部材としている。従って、ガイド部材60として、内筒部材を微粉炭供給管26,27,28,29,30の内面に固定することで、構造を簡素化することができる。
[第2実施形態]
図5は、第2実施形態の石炭焚きボイラにおける燃焼バーナの縦断面図である。なお、上述した実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第2実施形態にて、図5に示すように、火炉11は、燃焼バーナ21の微粉燃料混合気の噴射位置より所定距離Sだけ微粉燃料混合気の流動方向の上流側に微粉燃料混合気の流れを微粉炭混合気通路の中心部側に偏向するガイド部材81が設けられている。
燃焼バーナ21は、火炉11の火炉壁11aに設けられており、先端部が火炉11内に向き、基端部に微粉炭供給管26が連結されている。この微粉炭供給管26は、基端部に微粉炭機31(図1参照)が連結され、先端部に燃焼バーナ21が連結されている。微粉炭供給管26は、円筒管であり、鉛直部61と屈曲部62と水平部63が連続して設けられており、水平部63が燃焼バーナ21に連結されている。また、燃焼バーナ21は、微粉炭と搬送用空気とを混合した微粉炭混合気を吹き込み可能な第1ノズル64と、この第1ノズル64の外側から燃焼用空気(2次空気)を吹き込み可能な第2ノズル65とから構成されている。
微粉炭供給管26は、内面にガイド部材81が設けられている。このガイド部材81は、所定厚さを有する内筒部材であって、微粉炭供給管26の内面に固定されている。本実施形態にて、ガイド部材81は、微粉炭供給管26における水平部63に設けられている。即ち、ガイド部材81は、微粉炭供給管26における水平部63から燃焼バーナ21の連結部まで設けられることで、ガイド部材81の先端位置から燃焼バーナ21における微粉燃料混合気の噴射位置(火炉壁11a)までの間に、所定距離Sが確保されている。そして、ガイド部材81は、微粉炭混合気の流動方向の上流側に傾斜面82が設けられている。この傾斜面82は、微粉炭供給管26の内面とガイド部材81の内面とを滑らかに接続するものであり、直線部や湾曲部により形成される。
従って、微粉炭と搬送用空気とを混合した微粉炭混合気は、微粉炭供給管26を通って燃焼バーナ21の第1ノズル64に供給される。また、燃焼用空気(2次空気)は、風箱36から燃焼バーナ21の第2ノズル65に供給される。このとき、微粉炭混合気は、ガイド部材81により微粉炭供給管26の中心部側に偏向されてから燃焼バーナ21に供給される。そして、第1ノズル64は、この微粉炭混合気を火炉11に吹き込む一方、第2ノズル65は、風箱36から供給された燃焼用空気を火炉11に吹き込む。
ガイド部材81により中心部側に偏向された微粉炭混合気は、燃焼バーナ21における所定距離Sを流動するとき、微粉炭は、質量を有することからその慣性力によりほぼ直進性を持って流動するが、燃焼用空気は外側に広がりながら流動する。即ち、所定距離Sを流動する微粉炭混合気は、中心部側における微粉炭濃度が高くなり、火炉11への噴射時、微粉炭濃度が高い微粉炭混合気G1の外側に微粉炭濃度が低い微粉炭混合気G2が位置し、その外側に燃焼用空気(2次空気)G3が位置することとなる。
その結果、燃焼バーナ21からの火炎の外側に空気が位置することとなり、火炎が火炉11の内壁面に直接接触することがなく、火炉壁11aの低温化により腐食の発生が抑制される。また、火炉11の内壁面と火炎旋回流との間に空気が吹き込まれることで、この領域が高酸素領域となり、硫化水素の発生が抑制されることから、炉壁の腐食が抑制される。更に、火炉11は、還元領域Bが高酸素雰囲気で、且つ、低温雰囲気に抑制されることから、フライアッシュの溶融を抑制することができ、スラッギングを防止することができる。
このように第2実施形態のボイラにあっては、燃焼バーナ21の微粉炭混合気の噴射位置より所定距離Sだけ微粉炭混合気の流動方向の上流側、つまり、微粉炭供給管26に微粉炭混合気の流れを微粉炭混合気通路の中心部側に偏向するガイド部材81を設けている。
従って、微粉炭混合気は、ガイド部材81により中心部側に偏向され、このガイド部材81を通過した後、微粉炭混合気中の微粉炭は、その慣性力により直進して火炉11内に吹き込まれる一方、微粉炭混合気中の空気は、外側に広がりながら火炉11内に吹き込まれる。そのため、微粉炭が燃焼して形成される火炎旋回流と火炉11の内壁面との間に燃焼用空気が流れ込むこととなり、燃焼ガスと火炉11の内壁面との直接的な接触が抑制され、火炉壁11aの腐食を防止して耐久性を向上することができる。
第2実施形態のボイラでは、ガイド部材81に微粉炭混合気の流動方向の上流側に傾斜面82を設けている。従って、微粉炭混合気は、ガイド部材81の傾斜面82により滑らかに中心部側に偏向することとなり、微粉炭混合気燃料ガスの流れを乱すことなく、また、微粉炭混合気の堆積を防止して微粉炭混合気を適正に燃焼バーナ21に供給することができる。
[第3実施形態]
図6は、第3実施形態の石炭焚きボイラにおける燃焼バーナの縦断面図、図7は、燃焼バーナの正面図である。なお、上述した実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第3実施形態にて、図6及び図7に示すように、火炉11は、燃焼バーナ21の微粉燃料混合気の噴射位置より所定距離Sだけ微粉燃料混合気の流動方向の上流側に微粉燃料混合気の流れを微粉炭混合気通路の中心部側に偏向するガイド部材91が設けられている。
燃焼バーナ21は、火炉11の火炉壁11aに設けられており、先端部が火炉11内に向き、基端部に微粉炭供給管26が連結されている。この微粉炭供給管26は、基端部に微粉炭機31(図1参照)が連結され、先端部に燃焼バーナ21が連結されている。微粉炭供給管26は、円筒管であり、鉛直部61と屈曲部62と水平部63が連続して設けられており、水平部63が燃焼バーナ21に連結されている。また、燃焼バーナ21は、微粉炭と搬送用空気とを混合した微粉炭混合気を吹き込み可能な第1ノズル64と、この第1ノズル64の外側から燃焼用空気(2次空気)を吹き込み可能な第2ノズル65とから構成されている。
燃焼バーナ21は、第1ノズル(微粉炭混合気通路)64の内面にガイド部材91が設けられている。このガイド部材91は、所定厚さを有する内筒部材であって、第1ノズル64の内面に固定されている。本実施形態にて、第1ノズル64は、先端部が矩形断面形状をなすことから、ガイド部材91も、第1ノズル64の先端部と同形の矩形断面形状をなしている。即ち、ガイド部材91は、第1ノズル64の上面部に固定される上部91aと、下面部に固定される下部91bと、側面部に固定される側部91c,91dとを有している。そして、ガイド部材91は、先端位置から燃焼バーナ21における微粉燃料混合気の噴射位置(火炉壁11a)までの間に、所定距離Sが確保されている。また、ガイド部材91は、微粉炭混合気の流動方向の上流側に傾斜面92が設けられている。この傾斜面92は、第1ノズル64の内面とガイド部材91の内面とを滑らかに接続するものであり、直線部や湾曲部により形成される。
従って、微粉炭と搬送用空気とを混合した微粉炭混合気は、微粉炭供給管26を通って燃焼バーナ21の第1ノズル64に供給される。また、燃焼用空気(2次空気)は、風箱36から燃焼バーナ21の第2ノズル65に供給される。すると、微粉炭混合気は、第1ノズル64にて、ガイド部材91により中心部側に偏向され、この第1ノズル64は、微粉炭混合気を火炉11に吹き込む一方、第2ノズル65は、風箱36から供給された燃焼用空気を火炉11に吹き込む。
ガイド部材91により中心部側に偏向された微粉炭混合気は、第1ノズル64における所定距離Sを流動するとき、微粉炭は、質量を有することからその慣性力によりほぼ直進性を持って流動するが、燃焼用空気は外側に広がりながら流動する。即ち、所定距離Sを流動する微粉炭混合気は、中心部側における微粉炭濃度が高くなり、火炉11への噴射時、微粉炭濃度が高い微粉炭混合気G1の外側に微粉炭濃度が低い微粉炭混合気G2が位置し、その外側に燃焼用空気(2次空気)G3が位置することとなる。
その結果、燃焼バーナ21からの火炎の外側に空気が位置することとなり、火炎が火炉11の内壁面に直接接触することがなく、火炉壁11aの低温化により腐食の発生が抑制される。また、火炉11の内壁面と火炎旋回流との間に空気が吹き込まれることで、この領域が高酸素領域となり、硫化水素の発生が抑制されることから、炉壁の腐食が抑制される。更に、火炉11は、還元領域Bが高酸素雰囲気で、且つ、低温雰囲気に抑制されることから、フライアッシュの溶融を抑制することができ、スラッギングを防止することができる。
このように第3実施形態のボイラにあっては、燃焼バーナ21の微粉炭混合気の噴射位置より所定距離Sだけ微粉炭混合気の流動方向の上流側、つまり、第1ノズル64に微粉炭混合気の流れを微粉炭混合気通路の中心部側に偏向するガイド部材91を設けている。
従って、微粉炭混合気は、ガイド部材91により中心部側に偏向され、このガイド部材91を通過した後、微粉炭混合気中の微粉炭は、その慣性力により直進して火炉11内に吹き込まれる一方、微粉炭混合気中の空気は、外側に広がりながら火炉11内に吹き込まれる。そのため、微粉炭が燃焼して形成される火炎旋回流と火炉11の内壁面との間に燃焼用空気が流れ込むこととなり、燃焼ガスと火炉11の内壁面との直接的な接触が抑制され、火炉壁11aの腐食を防止して耐久性を向上することができる。
第3実施形態のボイラでは、ガイド部材91を燃焼バーナ21の第1ノズル64に設けている。従って、ガイド部材91を燃焼バーナ21に設けることで、ガイド部材91を通過した後、微粉炭を第1ノズル64の中心部に集めた状態を維持したままで火炉11内に吹き込まれることとなり、微粉炭混合気と火炉11の内壁面との直接的な接触を効果的に抑制することができる。
[第4実施形態]
図8は、第4実施形態の石炭焚きボイラにおける燃焼バーナの正面図である。なお、上述した実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第4実施形態にて、図8に示すように、火炉11は、燃焼バーナ21の微粉燃料混合気の噴射位置より所定距離だけ微粉燃料混合気の流動方向の上流側に微粉燃料混合気の流れを微粉炭混合気通路の中心部側に偏向するガイド部材101が設けられている。
燃焼バーナ21は、第1ノズル64の内面にガイド部材101が設けられている。このガイド部材101は、所定厚さを有する平板部材であって、第1ノズル64の内面に固定されている。本実施形態にて、第1ノズル64は、先端部が矩形断面形状をなしており、ガイド部材91は、第1ノズル64の一方の側面部に固定されている。即ち、このガイド部材101は、火炉11内に形成される火炎旋回流の外周側に対応する位置に設けられている。
従って、燃焼バーナ21の第1ノズル64に供給された微粉炭混合気は、ガイド部材101により中心部側に偏向され、この第1ノズル64は、微粉炭混合気を火炉11に吹き込む。このとき、ガイド部材101により中心部側に偏向された微粉炭混合気は、微粉炭がその慣性力によりほぼ直進性を持って流動し、空気が外側に広がりながら流動する。即ち、第1ノズル64から噴射される微粉炭混合気は、中心部側における微粉炭濃度が高くなり、微粉炭濃度が高い微粉炭混合気G1の外側に微粉炭濃度が低い微粉炭混合気G2が位置することとなる。
その結果、燃焼バーナ21により形成される火炎旋回流の外側に空気が位置することとなり、火炎が火炉11の内壁面に直接接触することがなく、火炉壁11aの低温化により腐食の発生が抑制される。また、火炉11の内壁面と火炎旋回流との間に空気が吹き込まれることで、この領域が高酸素領域となり、硫化水素の発生が抑制されることから、炉壁の腐食が抑制される。更に、火炉11は、還元領域Bが高酸素雰囲気で、且つ、低温雰囲気に抑制されることから、フライアッシュの溶融を抑制することができ、スラッギングを防止することができる。
このように第4実施形態のボイラにあっては、燃焼バーナ21の微粉炭混合気の噴射位置より所定距離だけ微粉炭混合気の流動方向の上流側、つまり、第1ノズル64に微粉炭混合気の流れを微粉炭混合気通路の中心部側に偏向するガイド部材101を火炎旋回流の外周側に対応する位置に設けている。
従って、微粉炭混合気は、ガイド部材101により中心部側に偏向され、このガイド部材101を通過した後、微粉炭混合気中の微粉炭は、その慣性力により直進して火炉11内に吹き込まれる一方、微粉炭混合気中の空気は、外側に広がりながら火炉11内に吹き込まれる。そのため、微粉炭が燃焼して形成される火炎旋回流と火炉11の内壁面との間に燃焼用空気が流れ込むこととなり、燃焼ガスと火炉11の内壁面との直接的な接触が抑制され、火炉壁11aの腐食を防止して耐久性を向上することができる。
第3実施形態のボイラでは、ガイド部材101を火炎旋回流の外周側に対応する位置だけに設けている。従って、燃焼ガスと火炉11の内壁面との直接的な接触が抑制され、炉壁の腐食を防止することができる。また、ガイド部材101の構成を簡素化して低コスト化を図ることができる。
なお、上述した実施形態では、微粉炭供給管(燃料ガス供給管)26,27,28,29,30を鉛直部61と屈曲部62と水平部63とから構成したが、この構成に限定されるものではない。微粉炭供給管(燃料ガス供給管)は、ボイラの設置場所や周辺部材の配置構成により適宜その形状を変更してもよい。
また、上述した実施形態では、燃焼バーナの形態をCCF燃焼方式としたが、CUF(Circular Ultra Firing)燃焼方式としてもよい。
また、上述した実施形態では、本発明のボイラを石炭焚きボイラとしたが、燃料としては、バイオマスや石油コークスを使用するボイラであってもよく、また、油焚きボイラに適用してもよい。
10 石炭焚きボイラ
11 火炉
12 燃焼装置
21,22,23,24,25 燃焼バーナ
26,27,28,29,30 微粉炭供給管(燃料ガス供給管)
31,32,33,34,35 微粉炭機
36 風箱
37 空気ダクト
41 追加燃焼用空気供給装置
42,43 追加燃焼用空気ノズル
44 第1分岐空気ダクト
51 追加空気供給装置
52 追加空気ノズル
53 第2分岐空気ダクト
60,81,91,101 ガイド部材
61 鉛直部
62 屈曲部
63 水平部
64 第1ノズル
65 第2ノズル
82,92 傾斜面

Claims (4)

  1. 中空形状をなして鉛直方向に沿って設置される火炉と、
    固体燃料と燃焼用空気を混合した燃料ガスを前記火炉内に向けて吹き込むことで火炎旋回流を形成可能な燃焼バーナと、
    前記燃焼バーナに燃料ガスを供給する燃料ガス供給管と、
    前記燃焼バーナの燃料ガスの噴射位置より所定距離だけ燃料ガスの流動方向の上流側に設けられて燃料ガスの流れを燃料ガス通路の中心部側に偏向するガイド部材と、
    を有し、
    前記燃料ガス供給管は、鉛直部と、前記燃焼バーナに連結される水平部と、前記鉛直部と前記水平部を連結する屈曲部を有し、前記ガイド部材は、前記鉛直部の中途部から前記屈曲部及び前記水平部の内面に連続して設けられる、
    ことを特徴とするボイラ。
  2. 前記ガイド部材は、少なくとも前記火炎旋回流の外周側に対応する位置に設けられることを特徴とする請求項1に記載のボイラ。
  3. 前記ガイド部材は、前記燃料ガス供給管の内面に固定される内筒部材を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のボイラ。
  4. 前記ガイド部材は、燃料ガスの流動方向の上流側に傾斜面が設けられることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のボイラ。
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