JP5986895B2 - ボイラ - Google Patents

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Description

本発明は、固体燃料と空気を燃焼させることで蒸気を生成するボイラに関するものである。
従来の石炭焚きボイラは、中空形状をなして鉛直方向に設置される火炉を有し、この火炉壁に複数の燃焼バーナが周方向に沿って配設されると共に、上下方向に複数段にわたって配置されている。この燃焼バーナは、石炭が粉砕された微粉炭(燃料)と1次空気との混合気が供給されると共に、高温の2次空気が供給され、この混合気と2次空気を火炉内に吹き込むことで火炎を形成し、この火炉内で燃焼可能となっている。そして、この火炉は、上部に煙道が連結され、この煙道に排ガスの熱を回収するための過熱器、再熱器、節炭器などが設けられており、火炉での燃焼により発生した排ガスと水との間で熱交換が行われ、蒸気を生成することができる。
このような石炭焚きボイラでは、一般的に、2段燃焼方式が採用されている。即ち、火炉壁に複数の燃焼バーナを設け、この燃焼バーナにより微粉炭と1次空気との混合気を火炉内に供給可能とすると共に、高温の2次空気を火炉内に供給可能としている。また、この燃焼バーナの上方に追加空気ノズルを設け、この追加空気ノズルにより高温の追加空気を火炉内に供給可能としている。従って、燃焼バーナは、微粉炭と搬送用空気とが混合した微粉燃料混合気を火炉に吹き込むと共に燃焼用空気を火炉に吹き込み、このときに着火することで火炎を形成することができる。また、追加空気ノズルは、追加空気を火炉に吹き込み、燃焼制御を行うことができる。
このとき、火炉では、2次空気の供給量が微粉炭の供給量に対して理論空気量未満となるように設定されることで、内部が還元雰囲気に保持され、微粉炭の燃焼により発生したNOxが還元され、その後、追加空気が追加供給されることで微粉炭の酸化燃焼が完結され、微粉炭の燃焼によるNOxの発生量が低減される。
このような問題を解決するものとして、例えば、下記特許文献1、2に記載されたものがある。
特開平05−288305号公報 特開2012−122720号公報
従来の石炭焚きボイラにあっては、2段燃焼方式を採用することから、火炉壁に対して複数の燃焼バーナを設けると共に、この燃焼バーナより上方に追加空気ノズルを設けている。そのため、火炉の高さが高くなってしまい、ボイラの建設コストが増加してしまうという問題がある。
本発明は上述した課題を解決するものであり、有害物質の発生を抑制可能とすると共に火炉の高さを抑制して建設コストの低減を可能とするボイラを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明のボイラは、中空形状をなして鉛直方向に沿って設置される火炉と、前記火炉内に鉛直方向に沿って配置される第1隔壁と、前記火炉内に前記第1隔壁の上端から水平方向に沿って配置される第2隔壁と、前記第1隔壁と前記第2隔壁とで区画される燃焼領域に向けて固体燃料と空気を混合した燃料ガスを吹き込むことで火炎を形成可能な燃焼バーナと、前記燃焼領域と前記第1隔壁を隔てて反対側に設けられる還元領域の上方に向けて追加空気を吹き込む空気ノズルと、前記火炉の上部に設けられて内部の熱を回収する熱交換器と、を有することを特徴とするものである。
従って、火炉内に第1隔壁と第2隔壁により燃焼領域が区画され、この燃焼領域に隣接して還元領域が設けられていることから、燃焼バーナが燃焼領域に燃料ガスを吹き込むことで火炎が形成され、発生した燃焼ガスは、燃焼領域から下方に流れて還元領域に至り、この還元領域を上昇した後、空気ノズルから追加空気が供給される。このとき、燃料ガスは、空気量が微粉炭量に対して理論空気量未満となるように設定されることで、燃焼領域に続いて還元領域が形成され、ここで、微粉炭の燃焼により発生した有害物質が還元され、その後、追加空気により微粉炭の酸化燃焼が完結され、微粉炭の燃焼による有害物質の発生量を抑制することができる。その結果、燃焼領域に対して還元領域を十分長く確保することで、有害物質の発生を確実に抑制することができるだけでなく、火炉の高さを抑制して建設コストを低減することができる。
本発明のボイラでは、前記燃焼領域は、火炉壁と前記第1隔壁と上方の前記第2隔壁とで区画され、下方が開放されて前記還元領域に連通されることを特徴としている。
従って、燃焼バーナから燃焼領域に噴射された燃料ガスは、ここで燃焼して燃焼ガスとなり、燃焼領域の下方から還元領域に流れ、この還元領域を上昇することとなり、簡単な構成で還元領域を十分に長くすることができる。
本発明のボイラでは、前記燃焼バーナは、前記第1隔壁に対向する火炉壁または前記第1隔壁に隣接する火炉壁に設けられることを特徴としている。
従って、燃焼バーナを第1隔壁の近傍の火炉壁に設けることで、この領域に燃焼領域を確保することができる。
本発明のボイラでは、前記第1隔壁は、下端部が前記燃焼バーナより鉛直方向における下方まで延設されることを特徴としている。
従って、第1隔壁を燃焼バーナより下方まで延設することで、燃焼領域と還元領域を適正に区画することができる。
本発明のボイラでは、前記熱交換器は、前記第2隔壁の上方に配置され、前記還元領域の燃焼ガスを前記熱交換器側に導くキッカが設けられることを特徴としている。
従って、還元領域を上昇した燃焼ガスは、キッカにより熱交換器に導かれることとなり、熱交換効率を向上することができる。
本発明のボイラでは、前記火炉は、上部が水平方向をなす煙道に連結され、該煙道側に前記還元領域が設けられることを特徴としている。
従って、還元領域を上昇した燃焼ガスを適正に煙道に流して熱交換器による熱交換効率を向上することができる。
本発明のボイラによれば、火炉内に鉛直方向に沿って第1隔壁を配置すると共に、第1隔壁の上端から水平方向に沿って第2隔壁を配置することで、燃焼領域と還元領域を区画し、この燃焼領域に向けて燃料ガスを吹き込む燃焼バーナと、還元領域の上方に向けて追加空気を吹き込む空気ノズルとを設けるので、燃焼領域に対して還元領域を十分長く確保することで、有害物質(NOx)の発生を確実に抑制することができるだけでなく、火炉の高さを抑制して建設コストを低減することができる。
図1は、本発明の一実施例に係る石炭焚きボイラを表す概略構成図である。 図2は、本実施例の石炭焚きボイラにおける火炉の平面図である。 図3は、本実施例の石炭焚きボイラにおける異なる燃焼装置を表す平面図である。 図4は、NOx還元領域における燃焼ガスの滞留時間に対するNOx発生量を表すグラフである。
以下に添付図面を参照して、本発明に係るボイラの好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではなく、また、実施例が複数ある場合には、各実施例を組み合わせて構成するものも含むものである。
図1は、本発明の一実施例に係る石炭焚きボイラを表す概略構成図、図2は、本実施例の石炭焚きボイラにおける火炉の平面図、図3は、本実施例の石炭焚きボイラにおける異なる燃焼装置を表す平面図、図4は、NOx還元領域における燃焼ガスの滞留時間に対するNOx発生量を表すグラフである。
本実施例のボイラは、石炭(瀝青炭、亜瀝青炭など)を粉砕した微粉炭を微粉燃料として用い、この微粉炭を燃焼バーナにより燃焼させ、この燃焼により発生した熱を回収することが可能な微粉炭焚きボイラである。
この本実施例において、図1及び図2に示すように、石炭焚きボイラ10は、コンベンショナルボイラであって、火炉11と燃焼装置12とを有している。火炉11は、四角筒の中空形状をなして鉛直方向に沿って設置され、この火炉11を構成する火炉壁が伝熱管により構成されている。
また、火炉11は、内部に鉛直方向に沿う第1隔壁61が配置されている。この第1隔壁61は、火炉壁と同様に、伝熱管により構成されており、左右の側部が火炉壁に固定され、上端部が火炉11の所定高さまで上方に延出され、下端部が火炉11の所定高さまで下方に延出されている。また、火炉11は、内部にこの第1隔壁61の上端部から水平方向に沿って第2隔壁62が配置されている。この第2隔壁62は、火炉壁や第1隔壁61と同様に、伝熱管により構成されており、左右の側部が火炉壁に固定され、一端部が第1隔壁61の上端部に固定され、他端部が火炉壁に固定されている。
即ち、火炉11は、内部に鉛直方向に沿う第1隔壁61が配置されると共に、第1隔壁61の上端部から水平方向に沿って第2隔壁62が配置されていることで、燃焼領域Aと還元領域Bが第1隔壁61を隔てて水平方向に並んで区画されている。
具体的に説明すると、火炉11は、4つの火炉壁11a,11b,11c,11dにより形成された矩形断面に形成され、第1隔壁61は、火炉壁11a,11bと平行をなし、左右の側部が火炉壁11c,11dに固定されことで、燃焼領域Aと還元領域Bが区画されている。この場合、燃焼領域Aと還元領域Bの通路面積は、ほぼ同様に設定されている。第2隔壁62第1隔壁61の上端部に固定されると共に、火炉壁11a,11c,11dに固定されることで、燃焼領域Aの上方を閉塞している。
即ち、燃焼領域Aは、火炉壁11a,11c,11dと側方の第1隔壁61と上方の第2隔壁62とで区画され、下方が開放されている。一方、還元領域Bは、火炉壁11b,11c,11dと側方の第1隔壁61とで区画され、上方及び下方が開放されている。そして、燃焼領域Aと還元領域Bとは、下方に連通している。
燃焼装置12は、この火炉11を構成する火炉壁(伝熱管)の下部に設けられている。具体的に、燃焼装置12は、火炉壁11a,11c,11dと第1隔壁61と第2隔壁62とで区画さ燃焼領域Aに向けて固体燃料と空気を混合した燃料ガスを吹き込むことで火炎を形成可能な複数の燃焼バーナ21,22,23,24,25を有している。そして、この燃焼バーナ21,22,23,24,25は、第1隔壁61に対向する火炉壁11aに設けられている。本実施例にて、この燃焼バーナ21,22,23,24,25は、火炉壁11aの水平方向に沿って4個均等間隔で配設されたものが1セットとして、鉛直方向に沿って5セット、つまり、5段配置されている。なお、火炉の形状や一つの段における燃焼バーナの数、段数はこの実施例に限定されるものではない。
この場合、第1隔壁61は、下端部が燃焼装置12(燃焼バーナ21,22,23,24,25)より鉛直方向における下方まで延設されている。即ち、火炉11は、下端部にホッパ11eが設けられており、第1隔壁61の下端部がこのホッパ11e内まで延設されている。
そして、各燃焼バーナ21,22,23,24,25は、微粉炭供給管26,27,28,29,30を介して微粉炭機(ミル)31,32,33,34,35に連結されている。この微粉炭機31,32,33,34,35は、図示しないが、ハウジング内に鉛直方向に沿った回転軸心をもって粉砕テーブルが駆動回転可能に支持され、この粉砕テーブルの上方に対向して複数の粉砕ローラが粉砕テーブルの回転に連動して回転可能に支持されて構成されている。従って、石炭が複数の粉砕ローラと粉砕テーブルとの間に投入されると、ここで所定の大きさまで粉砕され、搬送空気(1次空気)により分級された微粉炭を微粉炭供給管26,27,28,29,30から燃焼バーナ21,22,23,24,25に供給することができる。
また、火炉11は、各燃焼バーナ21,22,23,24,25の装着位置に風箱36が設けられており、この風箱36に空気ダクト37の一端部が連結されており、この空気ダクト37は、他端部に送風機38が装着されている。更に、火炉11は、還元領域Bの上方に向けて追加空気を吹き込むアディショナル空気ノズル(空気ノズル)39が設けられており、このアディショナル空気ノズル39に空気ダクト37から分岐した分岐空気ダクト40の端部が連結されている。
従って、送風機38により送られた燃焼用空気(2次空気)を空気ダクト37から風箱36に供給し、この風箱36から各燃焼バーナ21,22,23,24,25に供給することができると共に、送風機38により送られた燃焼用空気(追加空気)を分岐空気ダクト40からアディショナル空気ノズル39に供給することができる。
ここで、燃焼装置12について詳細に説明するが、この燃焼装置12を構成する各燃焼バーナ21,22,23,24,25は、ほぼ同様の構成をなしていることから、最上段に位置する燃焼バーナ21についてのみ説明する。
燃焼バーナ21は、火炉11における1つの火炉壁11aに設けられる燃焼バーナ21a,21b,21c,21dから構成されている。各燃焼バーナ21a,21b,21c,21dは、微粉炭供給管26から分岐した各分岐管26a,26b,26c,26dが連結されると共に、空気ダクト37から分岐した各分岐管37a,37b,37c,37dが連結されている。
従って、火炉11の各角部にある各燃焼バーナ21a,21b,21c,21dは、火炉11に対して、微粉炭と搬送用空気が混合した微粉燃料混合気を吹き込むと共に、その微粉燃料混合気の外側に燃焼用空気を吹き込む。そして、各燃焼バーナ21a,21b,21c,21dからの微粉燃料混合気に着火することで、4つの火炎F1,F2,F3,F4を形成することができ、この火炎F1,F2,F3,F4は、火炉11の上方から見て(図2にて)第1隔壁61に向かう火炎となる。
そのため、燃焼装置12にて、各燃焼バーナ21,22,23,24,25は、微粉炭と1次空気とを混合した微粉燃料混合気(燃料ガス)を火炉11内の燃焼領域Aに吹き込み可能であると共に、2次空気を火炉11内の燃焼領域Aに吹き込み可能となっている。そして、図示しない点火トーチにより微粉燃料混合気に点火することで、燃焼領域Aに火炎を形成することができる。
すると、燃焼領域Aで発生した燃焼ガスは、この燃焼領域Aを下方に流れ、第1隔壁61の下端部を迂回して還元領域Bに流れ、この還元領域Bを上昇する。そして、燃焼ガスが還元領域Bを通過したとき、アディショナル空気ノズル39は、追加空気を火炉11内における還元領域Bの上方を流れる燃焼ガスに吹き込み可能となっている。
なお、一般的に、ボイラの起動時には、各燃焼バーナ21,22,23,24,25は、油燃料を火炉11内に噴射して火炎を形成している。
火炉11は、上部に水平方向に沿った煙道50が連結されており、この煙道50に、対流伝熱部として排ガスの熱を回収するための過熱器(スーパーヒータ)51,52、再熱器53,54、節炭器(エコノマイザ)55,56,57が設けられており、火炉11での燃焼で発生した排ガスと水との間で熱交換が行われる。
本実施例にて、火炉11は、火炉壁11dの上部側に水平方向をなす煙道50が連結されており、火炉壁11a側に燃焼領域Aが区画され、火炉壁11d側に還元領域Bが区画されている。即ち、煙道50側に還元領域Bが設けられている。そして、火炉11は、上部における第2隔壁62(燃焼領域A)側に過熱器(熱交換器)51,52が配置され、火炉壁11d側に還元領域Bを上昇する燃焼ガスを過熱器51,52に導くキッカ63が設けられている。
従って、燃焼ガスが還元領域Bを通過して火炉11まで上昇すると、火炉壁11d側を上昇する燃焼ガスは、キッカ63により火炉壁11a側に送り出され、過熱器51,52に導かれる。
煙道50は、その下流側に熱交換を行った排ガスが排出される排ガス管58が連結されている。この排ガス管58は、空気ダクト37との間にエアヒータ59が設けられ、空気ダクト37を流れる空気と、排ガス管58を流れる排ガスとの間で熱交換を行い、燃焼バーナ21,22,23,24,25に供給する燃焼用空気を昇温することができる。
なお、排ガス管58は、図示しないが、脱硝装置、電気集塵機、誘引送風機、脱硫装置が設けられ、下流端部に煙突が設けられている。
従って、微粉炭機31,32,33,34,35が駆動すると、生成された微粉炭が搬送用空気と共に微粉炭供給管26,27,28,29,30を通して燃焼バーナ21,22,23,24,25に供給される。また、エアヒータ59により加熱された燃焼用空気が空気ダクト37から風箱36を介して各燃焼バーナ21,22,23,24,25に供給されると共に、分岐空気ダクト40からアディショナル空気ノズル39に供給される。
すると、燃焼バーナ21,22,23,24,25は、微粉炭と搬送用空気とが混合した微粉燃料混合気を火炉11の燃焼領域Aに吹き込むと共に燃焼用空気を火炉11の燃焼領域Aに吹き込み、このときに着火することで、この燃焼領域Aで火炎を形成することができる。そして、燃焼領域Aで微粉燃料混合気と燃焼用空気が燃焼して発生した燃焼ガスは、燃焼領域Aの側方及び上方が閉塞されていることから下方に流れ、第1隔壁61の下端部を迂回して還元領域Bに流れ、この還元領域Bを上昇する。
アディショナル空気ノズル39は、還元領域Bを通過して上昇する燃焼ガスに対して追加空気を吹き込み、燃焼制御を行うことができる。この火炉11では、燃焼領域Aで微粉燃料混合気と燃焼用空気とが燃焼して火炎が生じ、この燃焼領域Aで火炎が生じると、燃焼ガス(排ガス)が燃焼領域Aから還元領域Bに移動して上昇し、煙道50に排出される。
このとき、火炉11では、空気の供給量が微粉炭の供給量に対して理論空気量未満となるように設定されることで、内部、つまり、還元領域Bが還元雰囲気に保持される。そして、微粉炭の燃焼により発生したNOxがこの還元領域Bで還元され、その後、追加空気(アディショナルエア)が追加供給されることで微粉炭の酸化燃焼が完結され、微粉炭の燃焼によるNOxの発生量が低減される。即ち、火炉11は、燃焼装置12(燃焼領域Aとアディショナル空気ノズル39との間に還元領域Bが形成される。
そして、図示しない給水ポンプから供給された水は、節炭器55,56,57によって予熱された後、図示しない蒸気ドラムに供給され火炉壁の各水管(図示せず)に供給される間に加熱されて飽和蒸気となり、図示しない蒸気ドラムに送り込まれる。更に、図示しない蒸気ドラムの飽和蒸気は過熱器51,52に導入され、燃焼ガスによって過熱される。過熱器51,52で生成された過熱蒸気は、図示しない発電プラント(例えば、タービン等)に供給される。また、タービンでの膨張過程の中途で取り出した蒸気は、再熱器53,54に導入され、再度過熱されてタービンに戻される。なお、火炉11をドラム型(蒸気ドラム)として説明したが、この構造に限定されるものではない。
その後、煙道50の節炭器55,56,57を通過した排ガスは、排ガス管58にて、図示しない脱硝装置にて、触媒によりNOxなどの有害物質が除去され、電気集塵機で粒子状物質が除去され、脱硫装置により硫黄分が除去された後、煙突から大気中に排出される。
なお、上述した実施例にて、燃焼装置12は、燃焼バーナ21(22,23,24,25)にて、火炉11における第1隔壁61に対向する1つの火炉壁11aに4個の燃焼バーナ21a,21b,21c,21dを並列に配置して構成したが、この構成に限定されるものではない。例えば、図3に示すように、燃焼装置70にて、燃焼バーナ71は、火炉11における2つの火炉壁11c,11dに設けられる燃焼バーナ71a,71b,71c,71dから構成されている。2個の燃焼バーナ71a,71bは、火炉11における第1隔壁61に隣接する1つの火炉壁11cに設けられ、燃焼バーナ71c,71dは、火炉11における第1隔壁61に隣接する1つの火炉壁11dに設けられている。そして、各燃焼バーナ71a,71b,71c,71dは、微粉炭供給管26から分岐した各分岐管26a,26b,26c,26dが連結されると共に、空気ダクト37から分岐した各分岐管37a,37b,37c,37dが連結されている。
このように本実施例のボイラにあっては、火炉11内に鉛直方向に沿って第1隔壁61を配置すると共に、第1隔壁61の上端から水平方向に沿って第2隔壁62を配置することで、燃焼領域Aと還元領域Bを水平方向に第1隔壁61を隔てて区画し、燃焼領域Aに向けて燃料ガスを吹き込むことで火炎を形成可能な燃焼バーナ21,22,23,24,25と、還元領域Bの上方に向けて追加空気を吹き込むアディショナル空気ノズル39を設けている。
従って、水平方向に隣接する燃焼領域Aと還元領域Bが連続して設けられていることから、燃焼バーナ21,22,23,24,25が燃焼領域Aに燃料ガスを吹き込むことで火炎が形成され、発生した燃焼ガスは、燃焼領域Aから下方に流れて還元領域Bに至り、この還元領域Bを上昇した後、アディショナル空気ノズル39から追加空気が供給される。このとき、燃料ガスは、2次空気量が微粉炭量に対して理論空気量未満となるように設定されることで、燃焼領域Aに続いて還元領域Bが形成され、ここで、微粉炭の燃焼により発生したNOxが還元され、その後、追加空気により微粉炭の酸化燃焼が完結され、微粉炭の燃焼によるNOxの発生量を抑制することができる。その結果、燃焼領域Aに対して還元領域Bを十分長く確保することで、NOxの発生を確実に抑制することができるだけでなく、火炉11の高さを抑制して建設コストを低減することができる。
即ち、図4に示すように、NOx還元領域における燃焼ガスの滞留時間が長くなると、NOx発生量が減少することとなる。
本実施例のボイラでは、燃焼領域Aを火炉壁11a,11c,11dと第1隔壁61と上方の第2隔壁62とで区画して形成し、下方を開放して還元領域Bに連通している。従って、燃焼バーナ21,22,23,24,25から燃焼領域Aに噴射された燃料ガスは、ここで燃焼して燃焼ガスとなり、燃焼領域Aの下方から還元領域Bに流れ、この還元領域Bを上昇することとなり、簡単な構成で還元領域Bを十分に長く確保することができる。
本実施例のボイラでは、燃焼バーナ21a,21b,21c,21dを第1隔壁61に対向する火炉壁11aに設けている。従って、燃焼バーナ21a,21b,21c,21dは、燃料ガスを第1隔壁61に向けて噴射することとなり、この領域に燃焼領域Aを安定して確保することができる。また、燃焼バーナ71a,71b,71c,71dを第1隔壁61に隣接する火炉壁11c,11dに設けている。従って、燃焼バーナ71a,71b,71c,71dは、燃料ガスを互いに対向して噴射することとなり、この領域に燃焼領域Aを安定して確保することができる。
本実施例のボイラでは、第1隔壁61の下端部を燃焼バーナ21,22,23,24,25より鉛直方向における下方まで延設している。従って、燃焼領域Aと還元領域Bを適正に区画することができる。
本実施例のボイラでは、過熱器51,52を燃焼領域A(第2隔壁62)の上方に配置し、還元領域Bの燃焼ガスを過熱器51,52側に導くキッカ63を設けている。従って、還元領域Bを上昇した燃焼ガスは、キッカ63により過熱器51,52に導かれることとなり、過熱器51,52により熱交換効率を向上することができる。
本実施例のボイラでは、火炉11における火炉壁11dの上部側に水平方向をなす煙道50を連結し、火炉壁11a側に燃焼領域Aを区画し、火炉壁11d(煙道50)側に還元領域Bを区画し、この還元領域Bに燃焼ガスを過熱器51,52に導くキッカ63を設けている。従って、還元領域Bを上昇した燃焼ガスは、キッカ63により適正に過熱器51,52に導かれた後、適正に煙道50に流れることとなり、過熱器51,52により熱交換効率を向上することができる。
なお、上述した実施例では、燃焼領域と還元領域の通路面積をほぼ同様としたが、火炉の形状や燃焼装置の構成、燃焼バーナの数や性能などに応じて燃焼領域と還元領域のいずれか一方を大きく設定してもよい。
また、上述した実施例では、本発明のボイラを石炭焚きボイラとしたが、燃料としては、バイオマスや石油コークスを使用するボイラであってもよい。
10 石炭焚きボイラ
11 火炉
11a,11b,11c,11d 火炉壁
12 燃焼装置
21,22,23,24,25 燃焼バーナ
26,27,28,29,30 微粉炭供給管
31,32,33,34,35 微粉炭機
36 風箱
37 空気ダクト
39 アディショナル空気ノズル(空気ノズル)
40 分岐空気ダクト
50 煙道
51,52 過熱器(熱交換器)
53,54 再熱器(熱交換器)
55,56,57 節炭器(熱交換器)
61 第1隔壁
62 第2隔壁
63 キッカ
A 燃焼領域
B 還元領域

Claims (6)

  1. 中空形状をなして鉛直方向に沿って設置される火炉と、
    前記火炉内に鉛直方向に沿って配置される第1隔壁と、
    前記火炉内に前記第1隔壁の上端から水平方向に沿って配置される第2隔壁と、
    前記第1隔壁と前記第2隔壁とで区画される燃焼領域に向けて固体燃料と空気を混合した燃料ガスを吹き込むことで火炎を形成可能な燃焼バーナと、
    前記燃焼領域と前記第1隔壁を隔てて反対側に設けられる還元領域の上方に向けて追加空気を吹き込む空気ノズルと、
    前記火炉の上部に設けられて内部の熱を回収する熱交換器と、
    を有することを特徴とするボイラ。
  2. 前記燃焼領域は、火炉壁と前記第1隔壁と上方の前記第2隔壁とで区画され、下方が開放されて前記還元領域に連通されることを特徴とする請求項1に記載のボイラ。
  3. 前記燃焼バーナは、前記第1隔壁に対向する火炉壁または前記第1隔壁に隣接する火炉壁に設けられることを特徴とする請求項1または2に記載のボイラ。
  4. 前記第1隔壁は、下端部が前記燃焼バーナより鉛直方向における下方まで延設されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載のボイラ。
  5. 前記熱交換器は、前記第2隔壁の上方に配置され、前記還元領域の燃焼ガスを前記熱交換器側に導くキッカが設けられることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載のボイラ。
  6. 前記火炉は、上部が水平方向をなす煙道に連結され、該煙道側に前記還元領域が設けられることを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載のボイラ。
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