JPH0972221A - 内燃機関の吸気構造 - Google Patents

内燃機関の吸気構造

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JPH0972221A
JPH0972221A JP7228289A JP22828995A JPH0972221A JP H0972221 A JPH0972221 A JP H0972221A JP 7228289 A JP7228289 A JP 7228289A JP 22828995 A JP22828995 A JP 22828995A JP H0972221 A JPH0972221 A JP H0972221A
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    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料を吸気ポートに噴射する内燃機関の吸気
構造に関し、十分な燃費改善及びNOx低減化を実現で
きるようにしながら、燃料噴射弁を効果的な位置に配置
できるようにする。 【解決手段】 ピストン2の上面とシリンダヘッド1の
下面との間に形成された燃焼室7と、シリンダ3Aの中
心軸線を含む平面を挟んでシリンダヘッド1の一側に設
けられた3つの吸気ポート41〜43と、各吸気ポート
41〜43に対応してそれぞれ配設された吸気弁91〜
93と、シリンダ3Aの中心軸線を含む平面を挟んでシ
リンダヘッド1の他側に設けられた2つの排気ポート5
1,52と、各排気ポート51,52に対応してそれぞ
れ配設された排気弁81,82とをそなえ、吸気ポート
41〜43のうちの1以上の吸気ポートが直立吸気ポー
トとして形成されるとともに、各吸気ポート41〜43
からの吸気流が燃焼室7内においてそれぞれ独立したタ
ンブル流を形成するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料を吸気ポート
に噴射する内燃機関(エンジン)の吸気構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、燃料噴射式ガソリンエンジンとし
ては、インジェクタにより吸気ポートに燃料を噴射して
燃料を供給するようなエンジンが多く用いられている。
このようなエンジンでは、吸気ポート内において、吸気
された空気と燃料とを混合し、燃焼室内で着火,燃焼し
ている。
【0003】また、特開平5−99101号公報に開示
されたもののように、吸気ポートで生成された強いタン
ブル流(縦渦流)により、筒内に独立して供給される混
合気と空気とを分離・制御して、ストイキオより希薄な
空燃比の混合気により希薄燃焼を安定的に行なわせて、
燃費改善とNOxの低減とをはかるようにしたものが提
案されている。
【0004】さらに、実開平3−99834号公報に開
示されているように、吸気3弁を有するエンジンにおい
て、中央の吸気ポートに対し両側の吸気ポートをシリン
ダボア中心寄り位置に設け、且つ、両側の吸気ポートに
燃料を供給するようにしたものも提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
技術では、混合気流と空気流との流れ方向が同一で且つ
同一流速であるように構成されているため、相の分離が
十分に成されず、2相が混合・均一化しやすく、その結
果、希薄燃焼限界が伸びず、十分な燃費改善及びNOx
の低減を行なうことが難しく、又、吸気ポートが直立ポ
ートではないため、燃料噴射弁(インジェクタ)が吸気
バルブシートに近接してしまい、配置位置の自由度が小
さくなるという課題がある。
【0006】また、後者の技術では、やはり吸気ポート
が直立ポートではないため、燃料噴射弁(インジェク
タ)の配置位置の自由度が小さいという課題がある。本
発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、十分
な燃費改善及びNOx低減化を実現できるようにしなが
ら、燃料噴射弁を効果的な位置に配置できるようにし
た、内燃機関の吸気構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の内燃機関の吸気構造は、シリンダ内に嵌挿さ
れるピストンの上面とシリンダヘッドの下面との間に形
成された燃焼室と、上記シリンダの中心軸線を含む平面
を挟んで上記シリンダヘッドの一側に設けられた第1吸
気ポート,第2吸気ポート及び第3吸気ポートと、上記
の第1吸気ポート,第2吸気ポート及び第3吸気ポート
に対応してそれぞれ配設された第1吸気弁,第2吸気弁
及び第3吸気弁と、上記シリンダの中心軸線を含む平面
を挟んで上記シリンダヘッドの他側に設けられた第1排
気ポート及び第2排気ポートと、上記の第1排気ポート
及び第2排気ポートに対応してそれぞれ配設された第1
排気弁及び第2排気弁とをそなえ、上記の第1吸気ポー
ト,第2吸気ポート及び第3吸気ポートのうちの1以上
の吸気ポートが直立吸気ポートとして形成されるととも
に、上記の第1吸気ポート,第2吸気ポート及び第3吸
気ポートからの吸気流が上記燃焼室内においてそれぞれ
独立したタンブル流を形成するように構成されたことを
特徴としている。
【0008】また、請求項2記載の本発明の内燃機関の
吸気構造は、シリンダ内に嵌挿されるピストンの上面と
シリンダヘッドの下面との間に形成された燃焼室と、上
記シリンダの中心軸線を含む平面を挟んで上記シリンダ
ヘッドの一側に設けられ上記燃焼室内側面に沿う下降の
のち上昇を行なうタンブル流を形成可能な第1吸気ポー
トと、該第1吸気ポートの軸線を挟んだ両側であって該
軸線より上記平面に近い位置に設けられ上記第1吸気ポ
ートにより形成されるタンブル流と逆回りのタンブル流
を形成可能な第2吸気ポート及び第3吸気ポートと、上
記の第1吸気ポート,第2吸気ポート及び第3吸気ポー
トに対応してそれぞれ配設された第1吸気弁,第2吸気
弁及び第3吸気弁と、上記シリンダの中心軸線を含む平
面を挟んで上記シリンダヘッドの他側に設けられた第1
排気ポート及び第2排気ポートと、上記の第1排気ポー
ト及び第2排気ポートに対応してそれぞれ配設された第
1排気弁及び第2排気弁と、少なくとも上記第1吸気ポ
ートに対して燃料を供給する燃料噴射弁とをそなえ、上
記の第1吸気ポート,第2吸気ポート及び第3吸気ポー
トのうちの1以上の吸気ポートが直立吸気ポートとして
形成されたことを特徴としている。
【0009】このとき、上記燃料噴射弁が、上記直立吸
気ポートの軸線を挟んで上記平面と反対側に位置する上
記シリンダヘッド部分に設けられることがこのましく
(請求項3)、更に上記燃焼室の上面中央部に点火栓を
設け、上記の第1吸気ポート,第2吸気ポート及び第3
吸気ポートの開口側における上記ピストン上面の一側に
凹部を形成することが好ましい(請求項4)。
【0010】また、請求項5に記載の本発明の内燃機関
の吸気構造は、シリンダ内に嵌挿されるピストンの上面
とシリンダヘッド下面との間に形成された燃焼室と、上
記シリンダの中心軸線を含む平面を挟んで上記シリンダ
ヘッドの一側に設けられた第1吸気ポート,第2吸気ポ
ート及び第3吸気ポートと、上記の第1吸気ポート,第
2吸気ポート及び第3吸気ポートに対応してそれぞれ配
設された第1吸気弁,第2吸気弁及び第3吸気弁と、上
記シリンダの中心軸線を含む平面を挟んで上記シリンダ
ヘッドの他側に設けられた第1排気ポート及び第2排気
ポートと、上記の第1排気ポート及び第2排気ポートに
対応してそれぞれ配設された第1排気弁及び第2排気弁
と、上記の第1吸気ポート,第2吸気ポート及び第3吸
気ポートのうち中央部に位置する吸気ポートに対して燃
料を供給する燃料噴射弁とをそなえ、上記の第1吸気ポ
ート,第2吸気ポート及び第3吸気ポートのうちの1以
上の吸気ポートが直立吸気ポートとして形成されるとと
もに、上記の第1吸気ポート,第2吸気ポート及び第3
吸気ポートからの吸気流が上記燃焼室内においてそれぞ
れ同じ方向に回転する独立したタンブル流を形成するよ
うに構成され、且つ、上記の第1吸気ポート,第2吸気
ポート及び第3吸気ポートのうち中央部に位置する吸気
ポートの通路断面積が他の吸気ポートの通路断面積より
小さく設定されていることを特徴としている。
【0011】このとき、上記燃料噴射弁が、燃料を供給
すべき上記吸気ポートの軸線を挟んで上記平面と反対側
に位置する上記シリンダヘッド部分に設けらることが好
ましく(請求項6)、更に上記燃焼室の上面中央部に点
火栓を設け、上記の第1吸気ポート,第2吸気ポート及
び第3吸気ポートの開口側における上記ピストン上面の
一側に凹部を形成することが好ましい(請求項7)。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の実施
形態について説明する。 (a)第1実施形態の説明 図1〜6は本発明の第1実施形態としての内燃機関の吸
気構造を示すもので、図1はその要部構成を模式的に示
す縦断面図、図2はそのシリンダヘッド下面を示す模式
的正面図、図3はその作動状態を示す模式的斜視図、図
4はその作動状態を示す模式的断面図、図5,6はその
燃焼特性を示すグラフである。
【0013】図1に示すように、この内燃機関は、シリ
ンダヘッド1とシリンダブロック3とによりエンジン本
体が構成されており、シリンダブロック3のシリンダ3
Aにはピストン2が嵌挿されている。また、この内燃機
関のシリンダヘッド1は、各気筒とも吸気3弁,排気2
弁をそなえた5弁式内燃機関として構成されている。
【0014】そして、このピストン2の上面とシリンダ
ヘッド1の下面との間には、燃焼室7が形成されてお
り、この燃焼室7のシリンダヘッド1部には、吸気通路
の3つの吸気ポート(これら3つの吸気ポートを特に区
別したい時には、第1吸気ポートを41,第2吸気ポー
トを42,第3吸気ポートを42と記載し、特に区別し
なくても良い場合には、吸気ポート4或いは吸気ポート
4(41,42,43)と記載する)が連通接続される
とともに、排気通路の2つの排気ポート(これら2つの
排気ポートについても特に区別したい時には、第1排気
ポートを51,第2排気ポートを52と記載し、特に区
別しなくても良い場合には、排気ポート5或いは排気ポ
ート5(51,52)と記載する)とが連通接続されて
いる。
【0015】また、これらの吸排気ポート4,5の燃焼
室開口4A,5Aには、それぞれ吸気弁(各吸気弁を特
に区別したい時には、第1吸気弁を91,第2吸気弁を
92,第3吸気弁を93と記載し、特に区別しなくても
良い場合には、吸気弁9或いは吸気弁9(91,92,
93)と記載する)及び排気弁(各排気弁についても特
に区別したい時には、第1排気弁を81,第2排気弁を
82と記載し、特に区別しなくても良い場合には、排気
弁8或いは排気弁8(81,82)と記載する)が設置
されており、これらの吸排気弁9,8により燃焼室開口
4A,5Aが開閉されるようになっている。
【0016】ここで、吸気ポート4(41,42,4
3)及び吸気弁9(91,92,93)は、シリンダ3
Aの中心軸線を含む平面Pを挟んで、シリンダヘッド1
の一側に設けられている。また、排気ポート5(51,
52)及び排気弁8(81,82)は、シリンダ3Aの
中心軸線を含む平面Pを挟んで、シリンダヘッド1の他
側に設けられている。
【0017】さらに、吸気ポート4(41,42,4
3)の1以上が直立吸気ポートとして形成され、各吸気
ポート4(41,42,43)からの吸気流が、燃焼室
7内においてそれぞれ独立したタンブル流を形成するよ
うに構成されている。すなわち、第1吸気ポート41が
直立吸気ポートとして形成されており、燃焼室7内側面
に沿う下降ののち、平面Pにほぼ沿うような上昇を行な
うタンブル流を形成しうるように構成されている。
【0018】さらに、第1吸気ポート41の軸線Lを挟
んだ両側であって、軸線Lより平面Pに近い位置に、第
2吸気ポート42及び第3吸気ポート43が設けられ、
これらは、第1吸気ポート41により形成されるタンブ
ル流T1と逆回りのタンブル流T2,T3を形成しうる
ように構成されている。また、排気ポート5(51,5
2)が、シリンダ中心軸線を含む平面Pを挟んで、シリ
ンダヘッド1の他側に設けられている。
【0019】さらに、第1吸気ポート41には、この第
1吸気ポート41に対して燃料を供給する燃料噴射弁
(インジェクタ)10が付設されている。すなわち、燃
料噴射弁10は、第1吸気ポート41の軸線Lを挟んで
平面Pと反対側に位置するシリンダヘッド部分に設けら
れている。さらに、燃焼室7の上面中央部に点火栓11
が設けられるとともに、各吸気ポート4(41,42,
43)の開口側におけるピストン2上面の一側に凹部1
2が形成されている。
【0020】上述のような構成により、次のような作動
が行なわれる。まず、図3に示すように、第1吸気ポー
ト41では、燃料噴射弁10による燃料噴射が行なわれ
るため、第1吸気ポート41を通じて燃焼室7へ流入す
る空気は、燃料と混合された混合気となって流入する。
そして、第1吸気ポート41から流入した混合気は、シ
リンダブロック3の内壁3Aに沿い下降し、その後、ピ
ストン2の上面における凹部12により案内されて、上
昇する。これにより、混合気の逆タンブル流(時計回り
縦渦流)T1が形成されることとなる。
【0021】一方、第2吸気ポート42及び第3吸気ポ
ート43においては、空気又は空気とEGR流(排気還
流流)とを混合したものが流通し、燃焼室7内へ流入す
る。この流れは、図3に示すように、燃焼室7内におい
て下降するが、その下降位置は、第2吸気ポート42及
び第3吸気ポート43が、シリンダ中心軸線を含む平面
P側に配設されているため、平面P近傍において行なわ
れる。
【0022】この後、ピストン2の凹部12に案内され
て反転し、上昇して順タンブル流(反時計回り縦渦流)
T2,T3を形成することとなる。このとき、順タンブ
ル流T2と順タンブル流T3とは、逆タンブル流T1が
その相互間に存在するため、独立した混合されないタン
ブル流を形成する。なお、このような流れの旋回状態
は、図4に示すようになり、混合気が点火栓11の位置
へ誘導される。
【0023】また、誘導された混合気に反対方向から空
気が衝突し、効率の良い燃焼が行なわれる。このように
して、両端の順タンブル流T2,T3と、中央の逆タン
ブル流T1とは、各々分離・独立して吸気行程中に燃焼
室7内に供給される。空気流T2,T3と混合気流T1
とは逆方向のベクトルをもつため、混合・均一化し難
く、分離状態のまま圧縮行程から点火まで流動状態を保
持されて、効率の良い燃焼が行なわれる。
【0024】そして、中央部の混合気流T1は、可燃空
燃比の状態を保ったままで、燃焼室7中央に配置された
点火栓11を通過する流れを形成し、シリンダ3A内に
供給された全空気量が希薄領域の状態であっても、点火
栓11近傍の流れは、層状化されて十分可燃領域に保た
れ、燃焼が安定的に成立する。また、両端の供給空気に
大量のEGRを付加しても、上記同様にして、燃焼安定
性は良好となる。
【0025】このような燃焼状態の特性として、図5に
示すような結果が得られる。まず、最下の特性は、縦軸
に図示平均有効圧をとり、横軸に空燃比をとって、燃焼
の空燃比依存特性を示しており、実線で示す本実施形態
構造の特性Aは、点線で示す従来構造の特性aに対し、
よりリーン側での運転について安定した燃焼状態を実現
していることを示している。
【0026】そして、最上の特性は、縦軸に燃焼変動率
をとり、横軸に空燃比をとって、燃焼変動の空燃比依存
特性を示しており、実線で示す本実施形態にかかる構造
の特性Bは、点線で示す従来構造の特性bに対し、より
リーン側での運転について安定した燃焼状態を実現して
いることを示している。また、中間の特性は、縦軸にN
Ox量をとり、横軸に空燃比をとって、NOx発生量の
空燃比依存特性を示しており、実線で示す本実施形態に
かかる構造の特性Cは、点線で示す従来構造の特性cに
対し、リーン側に移行するほどNOx量の少ない安定し
た燃焼状態を実現していることを示している。
【0027】さらに、燃焼状態の特性として、図6に示
すような結果が得られる。まず、最下の特性は、縦軸に
図示平均有効圧をとり、横軸にEGR率をとって、燃焼
のEGR依存特性を示しており、実線で示す本実施形態
にかかる構造の特性Dは、点線で示す従来構造の特性d
に対し、より大量EGR付加での運転について安定した
燃焼状態を実現していることを示している。
【0028】そして、最上の特性は、縦軸に燃焼変動率
をとり、横軸にEGR率をとって、燃焼変動のEGR依
存特性を示しており、実線で示す本実施形態にかかる構
造の特性Eは、点線で示す従来構造の特性eに対し、よ
り大量EGR付加での運転について安定した燃焼状態を
実現していることを示している。また、中間の特性は、
縦軸にNOx量をとり、横軸にEGR率をとって、NO
x発生量のEGR依存特性を示しており、実線で示す本
実施形態構造の特性Fは、点線で示す従来構造の特性f
に対し、大量EGR付加に移行するほどNOx量の少な
い安定した燃焼状態を実現していることを示している。
【0029】このように、本実施形態の構造によれば、
希薄燃焼限界をよりリーン側に設定できるようになると
ともに、EGR限界の向上による大幅な燃費改善とNO
x低減が達成される。また、燃料を供給される第1吸気
ポート41が直立吸気ポートとして構成されているの
で、インジェクタ10をバルブシート近傍位置(この位
置は、インジェクタ10から第1吸気ポート41に燃料
を供給する際のポート内液膜付着を極力少なくし、燃料
の輸送遅れをなくし、過渡燃料増量を低減できるので、
最も効果的な位置と言える)に配置することができ、効
率の良い希薄燃焼を実現することができる。
【0030】(b)第2実施形態の説明 図7〜13は本発明の第2実施形態としての内燃機関の
吸気構造を示すもので、図7はその要部構成を模式的に
示す縦断面図、図8はそのシリンダヘッド下面を示す模
式的正面図、図9はその吸気通路面積を示す模式図、図
10はその作動状態を示す模式的斜視図、図11はその
作動状態を示す模式的断面図、図12,13はその燃焼
特性を示すグラフである。
【0031】図7に示すように、この内燃機関も、第1
実施形態と同様に、シリンダヘッド1、ピストン2、シ
リンダブロック3をそなえ、シリンダヘッド1は、各気
筒とも吸気3弁,排気2弁をそなえた5弁式内燃機関と
して構成されている。
【0032】そして、このピストン2上面とシリンダヘ
ッド1下面との間には、燃焼室7が形成されており、こ
の燃焼室7のシリンダヘッド1部には吸気通路の吸気ポ
ート4(41,42,43)と排気通路の排気ポート5
(51,52)とが連通接続されている。また、これら
の吸排気ポート4,5の燃焼室開口4A,5Aには、そ
れぞれ吸気弁9(91,92,93)及び排気弁8(8
1,82)が設置されており、これらの吸排気弁9,8
により燃焼室開口4A,5Aが開閉されるようになって
いる。
【0033】ここで、吸気ポート4(41,42,4
3)と吸気弁9(91,92,93)とは、シリンダ3
Aの中心軸線を含む平面Pを挟んで、シリンダヘッド1
の一側に設けられている。また、排気ポート5(51,
52)と排気弁8(81,82)とは、シリンダ3Aの
中心軸線を含む平面Pを挟んで、シリンダヘッド1の他
側に設けられている。
【0034】さらに、第1吸気ポート41は直立吸気ポ
ートとして形成されており、燃焼室7の内側面に沿う下
降ののち、平面Pにほぼ沿うような上昇を行なうタンブ
ル流T1を形成しうるように構成されている。そして、
第1吸気ポートの軸線lを挟んだ両側であって、軸線l
より平面Pに近い位置に、第2吸気ポート42及び第3
吸気ポート43が設けられ、これらも直立吸気ポートと
して形成されて、燃焼室7の内側面に沿う下降ののち、
平面Pにほぼ沿うような上昇を行なうタンブル流T2,
T3を形成しうるように構成されている。
【0035】また、図9に示すように、3つの吸気ポー
ト4(41,42,43)のうち中央部に位置するポー
ト41は、その通路断面積を他の吸気ポートの通路断面
積より小さく設定されており、タンブル流T1がタンブ
ル流T2,T3より強くなるように構成されている。そ
して、排気ポート5(51,52)が、シリンダ中心軸
線を含む平面Pを挟んで、シリンダヘッド1の他側に設
けられている。
【0036】さらに、第1の吸気ポート41には、第1
吸気ポート41に対して燃料を供給する燃料噴射弁(イ
ンジェクタ)10が付設されている。すなわち、燃料噴
射弁10は、第1吸気ポート41の軸線lを挟んで平面
Pと反対側に位置するシリンダヘッド部分に設けられて
いる。さらに、燃焼室7の上面中央部に点火栓11が設
けられるとともに、各吸気ポート4(41,42,4
3)の開口側におけるピストン2上面の一側に凹部12
が形成されている。
【0037】すなわち、ピストン2の上面に吸気の渦流
を助長すべく、シリンダ軸線との直交面視において下凸
の曲面を呈する凹所13が形成され、混合気が凹所13
に向かって流入した後、凹部12は混合気を反射し案内
して、混合気を点火栓11に向かわせるように配設され
ている。したがって、吸気弁9(91,92,93)に
より開閉される吸気系が、燃焼室7内に導入される吸気
流をシリンダ3下面からピストン2上面を経由して点火
栓11に向かう縦渦流(逆タンブル流)を形成させるべ
く構成されている。
【0038】上述のような構成により、次のような作動
が行なわれる。まず、図10に示すように、第1吸気ポ
ート41では、燃料噴射弁10による燃料噴射が行なわ
れるため、第1吸気ポート41を通じて燃焼室7へ流入
する空気は、燃料と混合された混合気となって流入す
る。そして、第1吸気ポート41から流入した混合気
は、シリンダブロック3の内壁3Aに沿い下降し、その
後、ピストン2の上面における凹部12により案内され
て、上昇する。これにより、混合気の逆タンブル流(時
計回り縦渦流)T1が形成されることとなる。
【0039】すなわち、凹所13に達した後には、凹部
12に案内されるとともに鋭角に反発して、図11に示
すように、混合気が点火栓11の位置に誘導され、点火
直前には濃い混合気を形成する。この状態で、点火栓1
1による点火動作が行なわれることにより、効率の良い
燃焼が行なわれる。ここで、第1吸気ポート41は、そ
の通路断面積を小さく設定されているため、タンブル流
T1は、強い混合気流を形成している。
【0040】一方、第2吸気ポート42及び第3吸気ポ
ート43においては、空気又は空気ととEGR流とを混
合したものが流通し、燃焼室7内へ流入する。この流れ
は、図10,11に示すように、燃焼室7内において下
降するが、その下降位置は、第2吸気ポート42及び第
3吸気ポート43が、シリンダ中心軸線を含む平面P側
に配設されているため、平面P近傍において行なわれ
る。
【0041】この後、ピストン2の凹部12に案内され
て反転し、上昇して逆タンブル流(時計回り縦渦流)T
2,T3を形成することとなる。ここで、第2吸気ポー
ト42及び第3吸気ポート43は、その通路断面積を大
きく設定されているため、タンブル流T2,T3は、弱
い流れを形成する。すなわち、タンブル流T1とタンブ
ル流T2,T3とは流速差を持つため、混合・均一化し
難く、分離状態のまま圧縮行程から点火まで流動性が保
たれる。
【0042】また、タンブル流T2とタンブル流T3と
は、タンブル流T1がその相互間に存在するため、独立
した混合されないタンブル流を形成する。なお、このよ
うな流れの旋回状態は、図11に示すようになり、混合
気が点火栓11の位置へ誘導される。このようにして、
両端のタンブル流T2,T3と、中央のタンブル流T1
とは、各々分離・独立して吸気行程中に燃焼室7内に供
給される。
【0043】空気流T2,T3と混合気流T1とは流速
差をもつため、混合・均一化し難く、分離状態のまま圧
縮行程から点火まで流動状態を保持されて、効率の良い
燃焼が行なわれる。そして、中央部の混合気流T1は、
可燃空燃比の状態を保ったままで、燃焼室7中央に配置
された点火栓11を通過する流れを形成し、シリンダ3
A内に供給された全空気量が希薄領域の状態であって
も、点火栓11近傍の流れは層状化されて十分可燃領域
状態に保たれ、燃焼が安定的に成立する。
【0044】また、両端の供給空気に大量のEGRを付
加しても、上記同様にして、燃焼安定性は良好となる。
このような燃焼状態の特性として、図12に示すような
結果が得られる。まず、最下の特性は、縦軸に図示平均
有効圧をとり、横軸に空燃比をとって、燃焼の空燃比依
存特性を示しており、実線で示す本実施形態にかかる構
造の特性A′は、点線で示す従来構造の特性a′に対
し、よりリーン側での運転について安定した燃焼状態を
実現していることを示している。
【0045】そして、最上の特性は、縦軸に燃焼変動率
をとり、横軸に空燃比をとって、燃焼変動の空燃比依存
特性を示しており、実線で示す本実施形態にかかる構造
の特性B′は、点線で示す従来構造の特性b′に対し、
よりリーン側での運転について安定した燃焼状態を実現
していることを示している。また、中間の特性は、縦軸
にNOx量をとり、横軸に空燃比をとって、NOx発生
量の空燃比依存特性を示しており、実線で示す本実施形
態にかかる構造の特性C′は、点線で示す従来構造の特
性c′に対し、リーン側に移行するほどNOx量の少な
い安定した燃焼状態を実現していることを示している。
【0046】さらに、燃焼状態の特性として、図13に
示すような結果が得られる。まず、最下の特性は、縦軸
に図示平均有効圧をとり、横軸にEGR率をとって、燃
焼のEGR依存特性を示しており、実線で示す本実施形
態にかかる構造の特性D′は、点線で示す従来構造の特
性d′に対し、より大量EGR付加での運転について安
定した燃焼状態を実現していることを示している。
【0047】そして、最上の特性は、縦軸に燃焼変動率
をとり、横軸にEGR率をとって、燃焼変動のEGR依
存特性を示しており、実線で示す本実施形態にかかる構
造の特性E′は、点線で示す従来構造の特性e′に対
し、より大量EGR付加での運転について安定した燃焼
状態を実現していることを示している。また、中間の特
性は、縦軸にNOx量をとり、横軸にEGR率をとっ
て、NOx発生量のEGR依存特性を示しており、実線
で示す本実施形態にかかる構造の特性F′は、点線で示
す従来構造の特性f′に対し、大量EGR付加に移行す
るほどNOx量の少ない安定した燃焼状態を実現してい
ることを示している。
【0048】このように、本実施形態の構造によれば、
希薄燃焼限界をよりリーン側に設定できるようになると
ともに、EGR限界の向上による大幅な燃費改善とNO
x低減が達成される。そして、本実施形態の構造でも、
第1吸気ポート41が直立ポートとして形成されている
ため、燃料噴射弁10を吸気弁91のバルブシート直近
に配設することができるようになり、効率の良い希薄燃
焼が実現される。
【0049】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明の内燃機関の吸気構造によれば、シリンダ内に嵌挿
されるピストンの上面とシリンダヘッドの下面との間に
形成された燃焼室と、上記シリンダの中心軸線を含む平
面を挟んで上記シリンダヘッドの一側に設けられた第1
吸気ポート,第2吸気ポート及び第3吸気ポートと、上
記の第1吸気ポート,第2吸気ポート及び第3吸気ポー
トに対応してそれぞれ配設された第1吸気弁,第2吸気
弁及び第3吸気弁と、上記シリンダの中心軸線を含む平
面を挟んで上記シリンダヘッドの他側に設けられた第1
排気ポート及び第2排気ポートと、上記の第1排気ポー
ト及び第2排気ポートに対応してそれぞれ配設された第
1排気弁及び第2排気弁とをそなえ、上記の第1吸気ポ
ート,第2吸気ポート及び第3吸気ポートのうちの1以
上の吸気ポートが直立吸気ポートとして形成されるとと
もに、上記の第1吸気ポート,第2吸気ポート及び第3
吸気ポートからの吸気流が上記燃焼室内においてそれぞ
れ独立したタンブル流を形成するように構成されるとい
う簡素な構成で、希薄燃焼限界をよりリーン側に設定し
うるようになるとともに、EGR限界の向上による大幅
な燃費改善とNOx低減とを実現しうるようになるほ
か、1以上の吸気ポートが直立ポートとして形成されて
いるため、燃料噴射弁を吸気弁のバルブシート直近に配
設することができるようになり、上記構造が形成可能に
なって、効率の良い希薄燃焼を実現しうる利点がある。
【0050】また、請求項2記載の本発明の内燃機関の
吸気構造は、シリンダ内に嵌挿されるピストンの上面と
シリンダヘッドの下面との間に形成された燃焼室と、上
記シリンダの中心軸線を含む平面を挟んで上記シリンダ
ヘッドの一側に設けられ上記燃焼室内側面に沿う下降の
のち上昇を行なうタンブル流を形成可能な第1吸気ポー
トと、該第1吸気ポートの軸線を挟んだ両側であって該
軸線より上記平面に近い位置に設けられ上記第1吸気ポ
ートにより形成されるタンブル流と逆回りのタンブル流
を形成可能な第2吸気ポート及び第3吸気ポートと、上
記の第1吸気ポート,第2吸気ポート及び第3吸気ポー
トに対応してそれぞれ配設された第1吸気弁,第2吸気
弁及び第3吸気弁と、上記シリンダの中心軸線を含む平
面を挟んで上記シリンダヘッドの他側に設けられた第1
排気ポート及び第2排気ポートと、上記の第1排気ポー
ト及び第2排気ポートに対応してそれぞれ配設された第
1排気弁及び第2排気弁と、少なくとも上記第1吸気ポ
ートに対して燃料を供給する燃料噴射弁とをそなえ、上
記の第1吸気ポート,第2吸気ポート及び第3吸気ポー
トのうちの1以上の吸気ポートが直立吸気ポートとして
形成されているので、両端の順タンブル流と、中央の逆
タンブル流とが、各々分離・独立して吸気行程中に燃焼
室内に供給されるようになり、空気流と混合気流とは逆
方向のベクトルをもつため、混合・均一化し難く、分離
状態のまま圧縮行程から点火まで流動状態を保持され
て、効率の良い燃焼を実現できる利点があるほか、1以
上の吸気ポートが直立ポートとして形成されているた
め、燃料噴射弁を吸気弁のバルブシート直近に配設する
ことができるようになり、上記構造が形成可能になっ
て、効率の良い希薄燃焼を実現しうる利点がある。
【0051】さらに、請求項3記載の内燃機関の吸気構
造によれば、請求項2記載の構造について、上記燃料噴
射弁が、上記直立吸気ポートの軸線を挟んで上記平面と
反対側に位置する上記シリンダヘッド部分に設けられる
という簡素な構成で、第1吸気ポートが直立ポートとし
て形成されていることと相まって、燃料噴射弁を第1吸
気弁のバルブシート直近に配設することができるように
なり、上記構造を形成可能になって、効率の良い希薄燃
焼を実現しうる利点がある。
【0052】そして、請求項4記載の内燃機関の吸気構
造によれば、請求項2記載の構造について、上記燃焼室
の上面中央部に点火栓が設けられるとともに、各吸気ポ
ート開口側における上記ピストン上面の一側に凹部が形
成されるという簡素な構成で、中央部の混合気流は、可
燃空燃比の状態を保ったままで、燃焼室中央に配置され
た点火栓を通過する流れを形成し、シリンダ内に供給さ
れた全空気量が希薄領域の状態であっても、点火栓近傍
の流れは、層状化されて十分可燃領域に保たれ、燃焼が
安定的に成立するほか、両端の供給空気に大量のEGR
を付加しても、前項の効果により、燃焼安定性は良好と
なる利点がある。
【0053】また、請求項5に記載の本発明の内燃機関
の吸気構造は、シリンダ内に嵌挿されるピストンの上面
とシリンダヘッド下面との間に形成された燃焼室と、上
記シリンダの中心軸線を含む平面を挟んで上記シリンダ
ヘッドの一側に設けられた第1吸気ポート,第2吸気ポ
ート及び第3吸気ポートと、上記の第1吸気ポート,第
2吸気ポート及び第3吸気ポートに対応してそれぞれ配
設された第1吸気弁,第2吸気弁及び第3吸気弁と、上
記シリンダの中心軸線を含む平面を挟んで上記シリンダ
ヘッドの他側に設けられた第1排気ポート及び第2排気
ポートと、上記の第1排気ポート及び第2排気ポートに
対応してそれぞれ配設された第1排気弁及び第2排気弁
と、上記の第1吸気ポート,第2吸気ポート及び第3吸
気ポートのうち中央部に位置する吸気ポートに対して燃
料を供給する燃料噴射弁とをそなえ、上記の第1吸気ポ
ート,第2吸気ポート及び第3吸気ポートのうちの1以
上の吸気ポートが直立吸気ポートとして形成されるとと
もに、上記の第1吸気ポート,第2吸気ポート及び第3
吸気ポートからの吸気流が上記燃焼室内においてそれぞ
れ同じ方向に回転する独立したタンブル流を形成するよ
うに構成され、且つ、上記の第1吸気ポート,第2吸気
ポート及び第3吸気ポートのうち中央部に位置する吸気
ポートの通路断面積が他の吸気ポートの通路断面積より
小さく設定されているので、簡素な構成で、両端のタン
ブル流と、中央のタンブル流とは、各々分離・独立して
燃焼室内に供給され、供給された全空気量が希薄領域の
状態であっても、流れは層状化されて十分可燃領域状態
に保たれ、燃焼が安定的に成立するという利点があり、
更に、両端のタンブル流と中央のタンブル流とは流速差
を持つため、混合・均一化し難く、分離状態のまま圧縮
行程から点火まで流動性が保たれ、効率の良い燃焼が行
なわれるほか、1以上の吸気ポートが直立ポートとして
形成されているため、燃料噴射弁を吸気弁のバルブシー
ト直近に配設することができるようになり、上記構造が
形成可能になって、効率の良い希薄燃焼を実現しうる利
点がある。
【0054】さらに、請求項6記載の内燃機関の吸気構
造によれば、請求項5記載の構造について、上記燃料噴
射弁が、上記第1吸気ポートの軸線を挟んで上記平面と
反対側に位置する上記シリンダヘッド部分に設けられる
という簡素な構成で、第1吸気ポートが直立ポートとし
て形成されていることと相まって、燃料噴射弁を第1吸
気弁のバルブシート直近に配設することができるように
なり、上記構造を形成可能になって、効率の良い希薄燃
焼を実現しうる利点がある。
【0055】そして、請求項7記載の内燃機関の吸気構
造によれば、請求項5記載の構造について、上記燃焼室
の上面中央部に点火栓が設けられるとともに、各吸気ポ
ート開口側における上記ピストン上面の一側に凹部が形
成されるという簡素な構成で、中央部の混合気流は、可
燃空燃比の状態を保ったままで、燃焼室中央に配置され
た点火栓を通過する流れを形成し、シリンダ内に供給さ
れた全空気量が希薄領域の状態であっても、点火栓近傍
の流れは、層状化されて十分可燃領域に保たれ、燃焼が
安定的に成立するほか、両端の供給空気に大量のEGR
を付加しても、前項の効果により、燃焼安定性は良好と
なる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態としての内燃機関の吸気
構造について、その要部構成を模式的に示す縦断面図で
ある。
【図2】本発明の第1実施形態としての内燃機関の吸気
構造について、そのシリンダヘッド下面を示す模式的正
面図である。
【図3】本発明の第1実施形態としての内燃機関の吸気
構造について、その作動状態を示す模式的斜視図であ
る。
【図4】本発明の第1実施形態としての内燃機関の吸気
構造について、その作動状態を示す模式的断面図であ
る。
【図5】本発明の第1実施形態としての内燃機関の吸気
構造について、その燃焼特性を示すグラフである。
【図6】本発明の第1実施形態としての内燃機関の吸気
構造について、その燃焼特性を示すグラフである。
【図7】本発明の第2実施形態としての内燃機関の吸気
構造について、その要部構成を模式的に示す縦断面図で
ある。
【図8】本発明の第2実施形態としての内燃機関の吸気
構造について、そのシリンダヘッド下面を示す模式的正
面図である。
【図9】本発明の第2実施形態としての内燃機関の吸気
構造について、その吸気通路面積を示す模式図である。
【図10】本発明の第2実施形態としての内燃機関の吸
気構造について、その作動状態を示す模式的斜視図であ
る。
【図11】本発明の第2実施形態としての内燃機関の吸
気構造について、その作動状態を示す模式的断面図であ
る。
【図12】本発明の第2実施形態としての内燃機関の吸
気構造について、その燃焼特性を示すグラフである。
【図13】本発明の第2実施形態としての内燃機関の吸
気構造について、その燃焼特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 シリンダヘッド 1A シリンダ内壁 2 ピストン 3 シリンダブロック 3A シリンダ 4 吸気ポート 41 第1吸気ポート 42 第2吸気ポート 43 第2吸気ポート 4A 吸気通路燃焼室開口 5 排気ポート 51 第1排気ポート 52 第2排気ポート 5A 排気通路燃焼室開口 7 燃焼室 8 排気弁 81 第1排気弁 82 第2排気弁 9 吸気弁 91 第1吸気弁 92 第2吸気弁 93 第3吸気弁 10 燃料噴射弁 10A 燃料噴射孔 11 点火栓 12,13 凹所

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ内に嵌挿されるピストンの上面
    とシリンダヘッドの下面との間に形成された燃焼室と、 上記シリンダの中心軸線を含む平面を挟んで上記シリン
    ダヘッドの一側に設けられた第1吸気ポート,第2吸気
    ポート及び第3吸気ポートと、 上記の第1吸気ポート,第2吸気ポート及び第3吸気ポ
    ートに対応してそれぞれ配設された第1吸気弁,第2吸
    気弁及び第3吸気弁と、 上記シリンダの中心軸線を含む平面を挟んで上記シリン
    ダヘッドの他側に設けられた第1排気ポート及び第2排
    気ポートと、 上記の第1排気ポート及び第2排気ポートに対応してそ
    れぞれ配設された第1排気弁及び第2排気弁とをそな
    え、 上記の第1吸気ポート,第2吸気ポート及び第3吸気ポ
    ートのうちの1以上の吸気ポートが直立吸気ポートとし
    て形成されるとともに、 上記の第1吸気ポート,第2吸気ポート及び第3吸気ポ
    ートからの吸気流が上記燃焼室内においてそれぞれ独立
    したタンブル流を形成するように構成されたことを特徴
    とする、内燃機関の吸気構造。
  2. 【請求項2】 シリンダ内に嵌挿されるピストンの上面
    とシリンダヘッドの下面との間に形成された燃焼室と、 上記シリンダの中心軸線を含む平面を挟んで上記シリン
    ダヘッドの一側に設けられ上記燃焼室内側面に沿う下降
    ののち上昇を行なうタンブル流を形成可能な第1吸気ポ
    ートと、 該第1吸気ポートの軸線を挟んだ両側であって該軸線よ
    り上記平面に近い位置に設けられ上記第1吸気ポートに
    より形成されるタンブル流と逆回りのタンブル流を形成
    可能な第2吸気ポート及び第3吸気ポートと、 上記の第1吸気ポート,第2吸気ポート及び第3吸気ポ
    ートに対応してそれぞれ配設された第1吸気弁,第2吸
    気弁及び第3吸気弁と、 上記シリンダの中心軸線を含む平面を挟んで上記シリン
    ダヘッドの他側に設けられた第1排気ポート及び第2排
    気ポートと、 上記の第1排気ポート及び第2排気ポートに対応してそ
    れぞれ配設された第1排気弁及び第2排気弁と、 少なくとも上記第1吸気ポートに対して燃料を供給する
    燃料噴射弁とをそなえ、 上記の第1吸気ポート,第2吸気ポート及び第3吸気ポ
    ートのうちの1以上の吸気ポートが直立吸気ポートとし
    て形成されたことを特徴とする、内燃機関の吸気構造。
  3. 【請求項3】 上記燃料噴射弁が、上記直立吸気ポート
    の軸線を挟んで上記平面と反対側に位置する上記シリン
    ダヘッド部分に設けられたことを特徴とする、請求項2
    記載の内燃機関の吸気構造。
  4. 【請求項4】 上記燃焼室の上面中央部に点火栓が設け
    られるとともに、 上記の第1吸気ポート,第2吸気ポート及び第3吸気ポ
    ートの開口側における上記ピストン上面の一側に凹部が
    形成されたことを特徴とする、請求項2記載の内燃機関
    の吸気構造。
  5. 【請求項5】 シリンダ内に嵌挿されるピストンの上面
    とシリンダヘッド下面との間に形成された燃焼室と、 上記シリンダの中心軸線を含む平面を挟んで上記シリン
    ダヘッドの一側に設けられた第1吸気ポート,第2吸気
    ポート及び第3吸気ポートと、 上記の第1吸気ポート,第2吸気ポート及び第3吸気ポ
    ートに対応してそれぞれ配設された第1吸気弁,第2吸
    気弁及び第3吸気弁と、 上記シリンダの中心軸線を含む平面を挟んで上記シリン
    ダヘッドの他側に設けられた第1排気ポート及び第2排
    気ポートと、 上記の第1排気ポート及び第2排気ポートに対応してそ
    れぞれ配設された第1排気弁及び第2排気弁と、 上記の第1吸気ポート,第2吸気ポート及び第3吸気ポ
    ートのうち中央部に位置する吸気ポートに対して燃料を
    供給する燃料噴射弁とをそなえ、 上記の第1吸気ポート,第2吸気ポート及び第3吸気ポ
    ートのうちの1以上の吸気ポートが直立吸気ポートとし
    て形成されるとともに、 上記の第1吸気ポート,第2吸気ポート及び第3吸気ポ
    ートからの吸気流が上記燃焼室内においてそれぞれ同じ
    方向に回転する独立したタンブル流を形成するように構
    成され、 且つ、上記の第1吸気ポート,第2吸気ポート及び第3
    吸気ポートのうち中央部に位置する吸気ポートの通路断
    面積が他の吸気ポートの通路断面積より小さく設定され
    ていることを特徴とする、内燃機関の吸気構造。
  6. 【請求項6】 上記燃料噴射弁が、燃料を供給すべき上
    記吸気ポートの軸線を挟んで上記平面と反対側に位置す
    る上記シリンダヘッド部分に設けられたことを特徴とす
    る、請求項5記載の内燃機関の吸気構造。
  7. 【請求項7】 上記燃焼室の上面中央部に点火栓が設け
    られるとともに、 上記の第1吸気ポート,第2吸気ポート及び第3吸気ポ
    ートの開口側における上記ピストン上面の一側に凹部が
    形成されたことを特徴とする、請求項5記載の内燃機関
    の吸気構造。
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JP2021080899A (ja) * 2019-11-21 2021-05-27 本田技研工業株式会社 内燃機関

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