JPH0971759A - タイヤ補修用接着剤組成物 - Google Patents

タイヤ補修用接着剤組成物

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JPH0971759A
JPH0971759A JP7229988A JP22998895A JPH0971759A JP H0971759 A JPH0971759 A JP H0971759A JP 7229988 A JP7229988 A JP 7229988A JP 22998895 A JP22998895 A JP 22998895A JP H0971759 A JPH0971759 A JP H0971759A
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JP
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carbon atoms
alkyl group
group
rubber
metal
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JP7229988A
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Masanori Tajima
将典 田島
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加硫促進力が強く、接着作業時間を短縮
することができ、接着強度が高く、保管性や塗布作業性
にも優れると共に、動的疲労に対しても接着強度が維持
されたタイヤ補修用接着剤組成物を提供する。 【解決手段】 ジエン系ゴム100重量部に対し、ピペ
コリンピペコリルジメチルジチオカルバメート等の特定
の加硫促進剤5〜500重量部と、トルエン、n−ヘキ
サン等の分子中にハロゲン原子を有しない非極性炭化水
素溶媒500〜5000重量部と、を含むことを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はタイヤ補修用接着剤
組成物に関し、詳しくは特定の加硫促進剤及びオゾン層
に有害なハロゲン原子を分子中に有しない溶媒を用い
た、ゴム間の接着強度に優れたタイヤ補修用接着剤組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に天然ゴム、ポリイソプレンゴム、
ポリブタジエンゴム、ポリクロロプレンゴム、スチレン
ブタジエンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴムのようなゴ
ムを含む加硫ゴム製品を、未加硫ゴム層を有する補強材
又は未加硫ゴムそれ自身等により、修理又は重量補正を
する場合に、被接着加硫ゴム材との充分な接着強度を得
るために、接着剤が使用される。
【0003】上記の接着剤には、加硫剤を含む未加硫ゴ
ム層等を有する修理材又は重量補正材等の接着ゴム材を
接着剤と接触させて、加硫による架橋反応を起こさせる
と同時に接着ゴム材と被接着加硫ゴム材とを接着させる
ために加硫促進剤が含まれている。この加硫促進剤に
は、塗布−加硫−固着と続く接着作業時間を短縮し、作
業を簡便にする観点から加硫促進力が強いこと、及び接
着強度を均一に安定化する観点から溶媒への溶解性が充
分であること等の種々の特性が要求されているが、一
方、タイヤ補修用等の用途には、加硫速度が速過ぎると
接着強度が低下するという問題があった。また、加硫速
度が著しく速い場合には、接着剤組成物の保管や塗布作
業に支障を生じる場合もあった。
【0004】さらに、ゴムを含む材料を溶解する有機溶
媒としては、分子中にハロゲン原子を有するものが溶解
性に優れるため汎用されているが、近年、オゾン層の破
壊が問題となっており、オゾン層に有害なハロゲン原子
を有する溶媒の使用を減少する方向で検討が進んでい
る。しかしながら、未だハロゲン原子を有しない有機溶
媒を用いながら、接着性能を満足するタイヤ補修用接着
剤は得られていない。
【0005】また、ゴム材料からなるタイヤの補修にお
いては、補修部分が弾性変形を受けることになるため動
的疲労に対しても接着強度を維持することが必要とされ
るが、作業性に加えて、動的疲労を受けても接着強度が
低下しないタイヤ補修用接着剤組成物を得るのは困難で
あった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、分子
中にハロゲン原子を有しない非極性炭化水素溶媒に容易
に溶解し、且つ、加硫促進力が強く、接着作業時間を短
縮することができ、しかも、接着強度が高く、保管性や
塗布作業性にも優れると共に、動的疲労に対しても接着
強度が維持されたタイヤ補修用接着剤組成物を得ること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は接着剤組成物
中の加硫促進剤及び炭化水素溶媒に着目し、鋭意検討を
重ねた結果、特定の加硫促進剤及び炭化水素溶媒を併用
することにより、従来の接着剤組成物における以上の接
着力を有しつつ、接着作業時間を短縮するとともに保管
性や塗布作業性に優れたタイヤ補修用接着剤組成物を得
うることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明に係るタイヤ補修用接着剤組
成物は、ジエン系ゴム100重量部に対し、下記一般式
(AI)、(AII)、(B)、(C)、(D)、(E)
及び(F)で表される加硫促進剤の少なくとも1種を5
〜500重量部と、分子中にハロゲン原子を有しない非
極性炭化水素溶媒500〜5000重量部と、を含むこ
とを特徴とする。
【0009】
【化7】
【0010】(式(AI)、(AII)中、R1 及びR2
は、炭素原子数5以上の、アルキル基、シクロアルキル
基、炭素原子数1以上のアルキル基置換のアリール基又
はR1とR2 が結合して窒素原子と共に形成した複素環
構造を表し、Mは金属、nは該金属の原子価数を表
す。)
【0011】
【化8】
【0012】(式中、R1 及びR2 は、炭素原子数5以
上の、アルキル基、シクロアルキル基、炭素原子数1以
上のアルキル基置換のアリール基又はR1 とR2 が結合
して窒素原子と共に形成した複素環構造を表し、mは1
〜10の整数を表す。)
【0013】
【化9】
【0014】(式中、R1 及びR2 は、炭素原子数5以
上の、アルキル基、シクロアルキル基、炭素原子数1以
上のアルキル基置換のアリール基又はR1 とR2 が結合
して窒素原子と共に形成した複素環構造を表す。)
【0015】
【化10】
【0016】(式中、R3 は、炭素原子数5以上の、ア
ルキル基、シクロアルキル基、炭素原子数1以上のアル
キル基置換のアリール基を表し、Mは金属、nは該金属
の原子価数を表す。)
【0017】
【化11】
【0018】(式中、R3 は、炭素原子数5以上の、ア
ルキル基、シクロアルキル基、炭素原子数1以上のアル
キル基置換のアリール基を表す。)
【0019】
【化12】
【0020】(式中、Mは金属、nは該金属の原子価数
を表す。)
【0021】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
【0022】まず、本発明における加硫促進剤について
詳述する。本発明における加硫促進剤として、第1に下
記一般式(AI)又は(AII)で表されるジチオカルバ
ミン酸塩系加硫促進剤を使用することができる。
【0023】
【化13】
【0024】上記一般式において、R1 −N−R2 の部
分はNOXとの反応によりニトロソアミンを発生するも
のではないことが好ましい。このため、式中R1 及びR
2 は水素(R1 とR2 の双方が水素である場合を除
く)、炭素原子数5以上のアルキル基、炭素原子数5以
上のシクロアルキル基(アルキル基で置換されていても
よい)、又は炭素原子数1以上のアルキル基置換のアリ
ール基を表し、同じであっても異なっていてもよい。ま
た、破線で示すようにR1 及びR2 が結合して窒素原子
と共に複素環構造を形成してもよく、この場合、該環状
構造に窒素原子以外のヘテロ原子を含んでもよいものと
し、また、炭素原子数1以上の少なくとも1以上のアル
キル基で置換されていなければならないものとする。さ
らにMは金属、nは金属の原子価数を各々表す。
【0025】一般式(AI)及び(AII)におけるR1
及びR2 は、先に述べたように炭素原子数5以上のアル
キル基、炭素原子数5以上のシクロアルキル基(アルキ
ル基で置換されていてもよい)、又は炭素原子数1以上
のアルキル基置換のアリール基であり、炭素原子数5以
上のアルキル基としては、例えば、2−エチルヘキシル
基、オクチル基、ステアリル基等が挙げられる。炭素原
子数5未満のアルキル基を有する促進剤は、接着強度が
低下するため好ましくない。また、加硫速度が速過ぎて
保管性が悪化する場合や、粘度上昇により塗布作業性が
悪化する場合もあるため好ましくない。
【0026】R1 及びR2 が炭素原子数5以上のシクロ
アルキル基(アルキル基で置換されていてもよい)であ
る場合は、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチ
ルシクロヘキシル基等が例として挙げられる。
【0027】さらに、R1 及びR2 が炭素原子数1以上
のアルキル基置換のアリール基である場合は、トリル
基、キシリル基等が例として挙げられる。R1 がメチル
基又はエチル基であり、R2 がフェニル基の場合、加硫
後の接着強度が低下するので好ましくない。特に、加熱
加硫方法を採る場合は、接着強度の低下が著しい。
【0028】R1 及びR2 は、破線で示すように結合し
て窒素原子と共にアルキル基置換の複素環を形成しても
よく、そのような非発生性促進剤としては、ピペコリン
ピペコリルジメチルジチオカルバメート(PMPDC)
等がある。ピペリジニウムペンタメチレンジチオカルバ
メート(PPDC)等のようにアルキル基で置換されて
いないものは加硫後の接着強度が低下するので好ましく
ない。特に、加熱加硫方法を採る場合は、接着強度の低
下が著しい。
【0029】Mは金属を表すが、好ましくはナトリウ
ム、銅、亜鉛、鉄、テルル等が用いられる。
【0030】一般式(AI)で表される加硫促進剤とし
ては前記PMPDC等が好適に用いられる。
【0031】第2に一般式(B)で表されるチウラム系
加硫促進剤を使用することができる。
【0032】
【化14】
【0033】式中、R1 及びR2 は一般式(AI)と同
様である。mは1〜約10の整数を表す。
【0034】一般式(B)においても前記一般式(A
I)と同様にして好ましい加硫促進剤が選択される。好
適な例としてはテトラキス(2−エチルヘキシル)チウ
ラムジスルフィド等を挙げることができる。
【0035】第3に下記一般式(C)で表されるスルフ
ェンアミド系加硫促進剤を使用することができる。
【0036】
【化15】
【0037】式中、R1 及びR2 は一般式(AI)と同
様である。また一般式(C)においても前記一般式(A
I)と同様にして好ましい加硫促進剤が選択される。
【0038】第4に下記一般式(D)で表されるキサン
トゲン酸塩系加硫促進剤を使用することができる。
【0039】
【化16】
【0040】式中、R3 はアルキル基、シクロアルキル
基、又はアリール基を表し、同じであっても異なっても
よい。またMは金属、nは金属の原子価数を各々表す。
【0041】一般式(D)において、R3 がアルキル基
である場合は、その例として、メチル基、エチル基、n
−プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、2−エチル
ヘキシル基、オクチル基、ステアリル基等が挙げられ
る。またR3 はシクロアルキル基又はアリール基でもよ
く、例えばシクロヘキシル基、フェニル基、これらのア
ルキル基置換誘導体が挙げられる。
【0042】Mとしては一般式(AII)と同様の金属を
用いることができる。一般式(D)で表される加硫促進
剤としては、エチルキサントゲン酸亜鉛、イソプロピル
キサントゲン酸亜鉛、ブチルキサントゲン酸亜鉛、イソ
プロピルキサントゲン酸ナトリウム等が好適に用いられ
る。
【0043】第5に下記一般式(E)で表されるグアニ
ジン系加硫促進剤を使用することができる。
【0044】
【化17】
【0045】式中、R3 は一般式(D)と同様である。
一般式(E)において、R3 は前記(D)と同様であ
り、これにより好ましい加硫促進剤が選択される。
【0046】第6に下記一般式(F)で表されるチアゾ
ール系加硫促進剤を使用することができる。
【0047】
【化18】
【0048】式中、Mは金属、nは金属の原子価数を各
々表す。一般式(F)において、Mは前記一般式(AI
I)と同様であり、これにより好ましい加硫促進剤が選
択される。この促進剤としては例えばメルカプトベンゾ
チアゾールのナトリウム塩等を好ましく用いることがで
きる。
【0049】この他、アルデヒドアンモニア系、アルデ
ヒドアミン系の化合物もまた自然加硫用促進剤として使
用することができる。
【0050】上記加硫促進剤は、単独で使用しても、混
合物として使用してもよい。本発明で使用されるハロゲ
ン原子を有しない非極性炭化水素溶媒として、脂肪族炭
化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素等で、分子内
にハロゲン原子を有しないものが挙げられる。脂肪族炭
化水素としては、例えば、n−ヘキサン、イソヘキサ
ン、3−メチルペンタン、n−オクタン等を用いること
ができ、このうちn−ヘキサンが好適に用いられる。ま
た脂環式炭化水素としては、例えば、シクロヘキサン、
メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等を用い
ることができる。芳香族炭化水素としては、例えば、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン等を用いることができ、ベ
ンゼン、トルエンが好適に用いられる。なお上記化合物
の混合物を溶媒として用いてもよく、前記溶媒の混合物
であるゴム揮発油(工業用ガソリン2号:JIS K
2201−1958年)等が好適に用いられる。
【0051】本発明に使用されるジエン系ゴムとして
は、特に限定されないが、天然ゴム、ポリイソプレンゴ
ム、ポリブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、及
びこれらの混合物等が挙げられる。
【0052】本発明における加硫促進剤の量は、ジエン
系ゴム100重量部に対し5〜500重量部であり、好
ましい範囲は100〜200重量部である。5重量部未
満では接着強度が著しく低下し、また500重量部を超
えると溶媒への溶解性が著しく低下する。
【0053】同様に本発明におけるハロゲン基を有しな
い非極性炭化水素溶媒の量は、ジエン系ゴム100重量
部に対し500〜5000重量部であり、好ましい範囲
は1000〜3000重量部である。500重量部未満
では、配合するゴム及び加硫促進剤の溶解性が著しく低
下し、5000重量部を超えると接着強度が著しく低下
する。
【0054】本発明を使用することができる補修用の接
着ゴム材(接着物)としては、特に限定されないが、天
然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、ポ
リクロロプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ニトリ
ルゴム、ブチルゴム等が挙げられ、未加硫ゴムのみなら
ず、加硫ゴムにも使用することができる。
【0055】また、本発明を使用することができるタイ
ヤのトレッド、チューブに用いられる被接着加硫ゴム材
(被着物)としては、特に限定されないが、上記と同
様、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴ
ム、ポリクロロプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、
ニトリルゴム、ブチルゴム等が挙げられる。
【0056】本発明における接着剤組成物の加硫方法
は、通常の加硫方法であれば特に制限はないが、例え
ば、加熱加硫方法又は自然加硫方法等がある。本発明を
タイヤの修理に用いるためには、加硫設備が不要である
という経済上の観点から自然加硫方法を使用するのが好
ましい。
【0057】なお、接着性を高めるために、接着前に被
接着面に濃硫酸、濃塩酸、過マンガン酸カリウム等によ
る薬品処理、バフかけ等を行ってもよい。
【0058】本発明のタイヤ補修用接着剤組成物は、タ
イヤの修理における修理パッチ、修理ゴム、バランスパ
ッチ等に使用することができる。
【0059】前記修理パッチとは、図1に示すように、
加硫ゴム、織布、不織布等からなる補強層16aと接着
に寄与する未加硫ゴム層16bからなり、本発明の接着
剤組成物を修理パッチ16に使用する場合、図1に示す
ように、バフかけ、洗浄したタイヤの外傷部12の全体
に接着剤14を塗布し、これを乾燥させた後に、修理パ
ッチ16を未加硫ゴム層16bが外傷部12と接触する
ように貼布、圧着し、これを室温に放置して自然加硫を
させる。
【0060】前記修理ゴムとは、図2に示すように、加
硫ゴムからなり、タイヤの外傷部12に適合する用に成
形されたゴム片であり、本発明の接着剤組成物を修理ゴ
ム18に使用する場合、図2に示すように、バフかけ、
洗浄したタイヤの外傷部12の全体に接着剤14を塗布
し、これを乾燥させた後に、修理ゴム18を貼布、圧着
し、これを室温に放置して自然加硫をさせる。
【0061】前記バランスパッチとは、図3に示すよう
に、重量を調整するためのヘビーラバー層22aと接着
に寄与する未加硫ゴム層22bからなり、本発明の接着
剤組成物をバランスパッチ22に使用する場合、図3に
示すように、バフかけ、洗浄したタイヤ内層20に接着
剤14を塗布し、これを乾燥させた後に、バランスパッ
チ22を、未加硫ゴム層22bがタイヤ内層20と接触
するように貼布、圧着し、これを室温に放置して自然加
硫をさせる。
【0062】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的
に説明するが、本発明の趣旨を越えない限り、本実施例
に限定されるものではない。
【0063】なお、本実施例において、「部」は特に断
らない限り、重量部を意味する。各種の評価法は以下の
ように行う。
【0064】本実施例では図1から図3に示すような修
理パッチ、修理ゴム及びバランスパッチを用いた修理パ
ッチ検討、修理ゴム検討及びバランスパッチ検討を行っ
た。いずれの検討においても、静的接着強度及び動的接
着強度の試験を行っている。
【0065】静的接着強度は、被接着加硫ゴム材をバフ
かけし、洗浄した後に、接着剤を塗布し、乾燥させる。
この上に接着ゴム材(本実施例においては、修理パッ
チ、修理ゴム、又はバランスパッチ)を貼布、圧着し、
これを1週間室温で放置する。その後1インチ幅のサン
プルを作成し、剥離試験を行う。剥離試験についてはJ
IS K 6301に従う。評価は比較例1を100と
したときの指数で表し、数値が大きい程良好な接着強度
を示す。
【0066】動的接着強度は、ドラムテストを行い、修
理パッチ検討とバランスパッチ検討についてはその後さ
らに剥離試験を行う。ドラムテストは、前記1インチ幅
のサンプルをドラムに巻付け、JIS D 4230の
高速耐久性能試験に準じた規定の荷重及び内圧で、20
0km/hの速度でドラムを10分間回転させ、これを
50回繰り返して行われる。ドラムテスト後の剥離試験
については静的接着強度と同様の試験及び評価を行う。
ドラムテストの結果、接着未加硫ゴム材と被接着加硫ゴ
ム材との間に剥離が起きていない場合、「完走」と評価
する。
【0067】〔実施例1〕実施例1の接着剤組成物は、
天然ゴム100部に対して、加硫促進剤としてピペコリ
ンピペコリルジメチルジチオカルバメート(PMPD
C:一般式(AI)に包含される)を50部、有機溶媒
としてトルエン4000部を混合する。この接着剤組成
物の特性は表1に示した。
【0068】〔実施例2〕実施例2の接着剤組成物は、
天然ゴム100部に対して、加硫促進剤としてブチルキ
サントゲン酸亜鉛(ZnBX:一般式(D)に包含され
る)を50部、有機溶媒としてトルエン4000部を混
合する。この接着剤組成物の特性は表1に示した。
【0069】〔実施例3〕実施例3の接着剤組成物は、
天然ゴム100部に対して、加硫促進剤としてイソプロ
ピルキサントゲン酸亜鉛(ZnPX:一般式(D)に包
含される)を50部、有機溶媒としてトルエン4000
部を混合する。この接着剤組成物の特性は表1に示し
た。
【0070】〔実施例4〕実施例4の接着剤組成物は、
天然ゴム100部に対して、加硫促進剤としてイソプロ
ピルキサントゲン酸ナトリウム(NaPX:一般式
(D)に包含される)を50部、有機溶媒としてトルエ
ン4000部を混合する。この接着剤組成物の特性は表
1に示した。
【0071】〔実施例5〕実施例5の接着剤組成物は、
天然ゴム100部に対して、加硫促進剤としてメルカプ
トベンゾチアゾールのナトリウム塩(NaMBT:一般
式(F)に包含される)を50部、有機溶媒としてトル
エン4000部を混合する。この接着剤組成物の特性は
表1に示した。
【0072】〔実施例6〕実施例6の接着剤組成物は、
有機溶媒としてゴム揮発油(工業用ガソリン2号)を使
用している他は、実施例1と同じであり、この接着剤組
成物の特性は表2に示した。
【0073】〔実施例7〕実施例7の接着剤組成物は、
有機溶媒としてn−ヘキサンを使用している他は、実施
例1と同じであり、この接着剤組成物の特性は表2に示
した。
【0074】〔実施例8〕実施例8の接着剤組成物は、
有機溶媒としてベンゼンを使用している他は、実施例1
と同じであり、この接着剤組成物の特性は表2に示し
た。
【0075】〔比較例1〕従来品を比較例として作成し
た。比較例1は、天然ゴム100部に対して、加硫促進
剤として、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛(ZnBD
C)を50部、有機溶媒として1,1,1−トリクロロ
エタン4000部を混合する。この接着剤組成物の特性
は表2に示した。
【0076】〔比較例2〕比較例2は、天然ゴム100
部に対して、加硫促進剤として、ジブチルジチオカルバ
ミン酸亜鉛(ZnBDC)を50部、有機溶媒としてト
リクロロエチレン4000部を混合する。この接着剤組
成物の特性は表2に示した。
【0077】
【表1】
【0078】
【表2】
【0079】表1及び表2から明らかなように、本発明
の実施例1から8までのタイヤ補修用接着剤組成物は、
補修に用いられるゴム材の種類に関わらず、静的接着強
度、動的接着強度のいずれにおいても、すべて、従来汎
用されている接着剤である比較例1及び2に比較して優
れた接着特性を示した。
【0080】
【発明の効果】本発明の接着剤組成物は上記構成とした
ので、分子中にハロゲン原子を有しない非極性炭化水素
溶媒に容易に溶解し、且つ、加硫促進力が強く、接着作
業時間を短縮することができ、接着強度が高く、保管性
や塗布作業性にも優れると共に、動的疲労に対しても接
着強度が維持されるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る修理パッチ検討におけるタイヤ外
傷部の概略断面図である。
【図2】実施例に係る修理ゴム検討におけるタイヤ外傷
部の概略断面図である。
【図3】実施例に係るバランスパッチ検討におけるタイ
ヤ重量補正部の概略断面図である。
【符号の説明】
10 タイヤ外層 12 外傷部 14 接着剤 16 修理パッチ 16a 補強層 16b 未加硫ゴム層 18 修理ゴム 20 タイヤ内層 22 バランスパッチ 22a ヘビーラバー層 22b 未加硫ゴム層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジエン系ゴム100重量部に対し、 下記一般式(AI)、(AII)、(B)、(C)、
    (D)、(E)及び(F)で表される加硫促進剤の少な
    くとも1種を5〜500重量部と、 分子中にハロゲン原子を有しない非極性炭化水素溶媒5
    00〜5000重量部と、 を含むことを特徴とするタイヤ補修用接着剤組成物。 【化1】 (式(AI)、(AII)中、R1 及びR2 は、炭素原子
    数5以上の、アルキル基、シクロアルキル基、炭素原子
    数1以上のアルキル基置換のアリール基又はR1とR2
    が結合して窒素原子と共に形成した複素環構造を表し、
    Mは金属、nは該金属の原子価数を表す。) 【化2】 (式中、R1 及びR2 は、炭素原子数5以上の、アルキ
    ル基、シクロアルキル基、炭素原子数1以上のアルキル
    基置換のアリール基又はR1 とR2 が結合して窒素原子
    と共に形成した複素環構造を表し、mは1〜10の整数
    を表す。) 【化3】 (式中、R1 及びR2 は、炭素原子数5以上の、アルキ
    ル基、シクロアルキル基、炭素原子数1以上のアルキル
    基置換のアリール基又はR1 とR2 が結合して窒素原子
    と共に形成した複素環構造を表す。) 【化4】 (式中、R3 は、炭素原子数5以上の、アルキル基、シ
    クロアルキル基、炭素原子数1以上のアルキル基置換の
    アリール基を表し、Mは金属、nは該金属の原子価数を
    表す。) 【化5】 (式中、R3 は、炭素原子数5以上の、アルキル基、シ
    クロアルキル基、炭素原子数1以上のアルキル基置換の
    アリール基を表す。) 【化6】 (式中、Mは金属、nは該金属の原子価数を表す。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007063245A (ja) * 2005-08-30 2007-03-15 Kawaguchi Kagaku Kogyo Kk 新規スルフェンアミド化合物

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