JPH0971660A - ビニルアミン系ポリマーの水系分散液の製造方法 - Google Patents

ビニルアミン系ポリマーの水系分散液の製造方法

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JPH0971660A
JPH0971660A JP16380096A JP16380096A JPH0971660A JP H0971660 A JPH0971660 A JP H0971660A JP 16380096 A JP16380096 A JP 16380096A JP 16380096 A JP16380096 A JP 16380096A JP H0971660 A JPH0971660 A JP H0971660A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】N−ビニルカルボン酸アミド単位を有するポリ
マーから、粒子の析出状態が均一で、制御された加水分
解率を有するビニルアミン系ポリマーの水系分散液を、
1工程で容易に得ることができる方法を提供する。 【解決手段】N−ビニルカルボン酸アミド単位を有する
ポリマーを、水媒体中で酸又はアルカリを用いて加水分
解する際、水媒体中に無機塩を溶存せしめることを特徴
とするビニルアミン系ポリマーの水系分散液の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビニルアミン系ポ
リマーの水系分散液の製造方法に関する。さらに詳しく
は、本発明は、排水の凝集剤、汚泥の脱水剤、紙用添加
剤として優れた効果を示すビニルアミン系ポリマーの、
高濃度であっても低粘度を保ち、自動化、省力化の点で
ハンドリング性に優れ、油中水型エマルションポリマー
のように油を使用することなく、粉末状ポリマーのよう
に粉塵の発生がなく、作業環境改善の点でも優れた安定
なビニルアミン系ポリマーの水系分散液の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】これまで、汚泥脱水剤などに使用される
カチオン性ポリマーは、主として粉末の形態で商品化さ
れ、取り扱われてきた。しかし、粉末状のポリマーは取
り扱いに際して粉塵が発生するため作業の安全性に問題
があり、また使用形態である水溶液とするための溶解作
業に時間と手間がかかるなどの問題から、カチオン性ポ
リマーの液状製品が要求されている。現在、提案されて
いる液状品としては、例えば、特開平2−105809
号公報に提案されているような、ベンジルアンモニウム
型カチオン性モノマーを多価アニオン塩水溶液中で重合
する方法や、特開平2−222404号公報に提案され
ているような、N−ビニルアミドを乳化剤存在下で重合
及び加水分解して油中水型エマルションを得る方法など
がある。しかし、油中水型エマルションは大量の油を使
うという問題点がある。カチオン性ポリマーの中でも、
ビニルアミン系ポリマーは排水の凝集剤、汚泥の脱水
剤、紙用添加剤としての性能に特に優れるため、従来よ
り開発の努力が続けられている。ビニルアミン系ポリマ
ーは、通常N−ビニルカルボン酸アミドを主成分とする
モノマーを重合して母体ポリマーを製造したのち、加水
分解するという製造工程がとられている。母体ポリマー
は酸又はアルカリによって加水分解することができる
が、一般には無機酸が好適であるとされ、工業的には通
常は塩酸が用いられている。加水分解により得られたビ
ニルアミン系ポリマー水溶液を水系分散液とするために
は、水溶液に無機塩を添加してビニルアミン系ポリマー
の溶解度を低下させ、ビニルアミン系ポリマーを水媒体
中で粒子状に析出させる必要がある。しかし、凝集剤、
脱水剤などとして有用なビニルアミン系ポリマーは高分
子量であることが要求されるため、ビニルアミン系ポリ
マーの水溶液は極めて高粘度であり、無機塩を添加して
均一に混合しビニルアミン系ポリマーを粒子状に析出さ
せて水系分散液とすることは困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、N−ビニル
カルボン酸アミド単位を有するポリマーから、粒子の析
出状態が均一で、制御された加水分解率を有するビニル
アミン系ポリマーの水系分散液を、1工程で容易に得る
ことができる方法を提供することを目的としてなされた
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、N−ビニルカル
ボン酸アミド単位を有するポリマーを無機塩を含有する
水媒体中で酸又はアルカリを用いて加水分解することに
より、容易にビニルアミン系ポリマーの水系分散液が得
られることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完
成するに至った。すなわち、本発明は、(1)N−ビニ
ルカルボン酸アミド単位を有するポリマーを、水媒体中
で酸又はアルカリを用いて加水分解する際、水媒体中に
無機塩を溶存せしめることを特徴とするビニルアミン系
ポリマーの水系分散液の製造方法、を提供するものであ
る。さらに、本発明の好ましい態様として、(2)N−
ビニルカルボン酸アミド単位を有するポリマーが、ポリ
−N−ビニルホルムアミドである第(1)項記載のビニル
アミン系ポリマーの水系分散液の製造方法、(3)ポリ
−N−ビニルホルムアミドの1N塩化ナトリウム水溶液
を溶媒として30℃で測定した固有粘度が、1dl/g以
上である第(2)項記載のビニルアミン系ポリマーの水系
分散液の製造方法、(4)N−ビニルカルボン酸アミド
単位を有するポリマーが、N−ビニルホルムアミドとア
クリロニトリルとのコポリマーである第(1)項記載のビ
ニルアミン系ポリマーの水系分散液の製造方法、(5)
酸又はアルカリの使用量が、N−ビニルカルボン酸アミ
ド単位の1〜5モル倍である第(1)項、第(2)項、第
(3)項又は第(4)項記載のビニルアミン系ポリマーの水
系分散液の製造方法、(6)水媒体中における無機塩の
濃度が、0.1〜40重量%である第(1)項、第(2)
項、第(3)項、第(4)項又は第(5)項記載のビニルアミ
ン系ポリマーの水系分散液の製造方法、(7)無機塩
が、硝酸塩である第(1)項、第(2)項、第(3)項、第
(4)項、第(5)項又は第(6)項記載のビニルアミン系ポ
リマーの水系分散液の製造方法、(8)水媒体中におけ
るN−ビニルカルボン酸アミド単位を有するポリマーの
濃度が、10〜40重量%である第(1)項、第(2)項、
第(3)項、第(4)項、第(5)項、第(6)項又は第(7)項
記載のビニルアミン系ポリマーの水系分散液の製造方
法、(9)加水分解反応の温度が、40〜100℃であ
る第(1)項、第(2)項、第(3)項、第(4)項、第(5)
項、第(6)項、第(7)項又は第(8)項記載のビニルアミ
ン系ポリマーの水系分散液の製造方法、及び、(10)
水媒体中にポリアクリル酸を溶存せしめる第(1)項、第
(2)項、第(3)項、第(4)項、第(5)項、第(6)項、第
(7)項、第(8)項又は第(9)項記載のビニルアミン系ポ
リマーの水系分散液の製造方法、を挙げることができ
る。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に用いるN−ビニルカルボ
ン酸アミド単位を有するポリマーとしては、N−ビニル
カルボン酸アミドのホモポリマーのほか、N−ビニルカ
ルボン酸アミド及びN−ビニルカルボン酸アミドと共重
合可能な他のモノマーのコポリマーを挙げることができ
る。N−ビニルカルボン酸アミドとしては、例えば、N
−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−
ビニルプロピオンアミド、N−ビニルベンズアミドなど
を挙げることができるが、これらの中でN−ビニルホル
ムアミドを特に好適に使用することができる。N−ビニ
ルカルボン酸アミドと共重合するモノマーには特に制限
はなく、例えば、(メタ)アクリルアミド、スチレン、メ
チル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
酢酸ビニル、(メタ)アクリロニトリル、N−ビニルピロ
リドンなどのノニオン性モノマー、(メタ)アクリル酸及
びそれらのアルカリ金属塩、ビニルスルホン酸、2−ア
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレ
ンスルホン酸及びそれらのアルカリ金属塩などのアニオ
ン性モノマー、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドの3
級塩及び4級アンモニウム塩などのカチオン性モノマー
などを挙げることができる。これらのモノマーの中で、
(メタ)アクリロニトリルは、N−ビニルカルボン酸アミ
ドと(メタ)アクリロニトリルとのコポリマーの加水分解
により、カチオン性ポリマーとして特徴ある性能を発揮
するアミジン構造を生成するので、特に好適に使用する
ことができる。
【0006】本発明において、N−ビニルカルボン酸ア
ミド単位を有するポリマーを得るための重合方法には特
に制限はないが、使用するモノマー及び生成するポリマ
ーのの溶解性などに応じて、溶液重合、乳化重合、懸濁
重合などを適宜選ぶことができる。本発明においては、
N−ビニルカルボン酸アミド単位を有するポリマーの加
水分解を水媒体中で行うので、水溶液重合及び水を媒体
とする乳化重合又は懸濁重合を好適に使用することがで
きる。N−ビニルカルボン酸アミド単位を有するポリマ
ーが水溶性である場合は、モノマーを水に溶解し、雰囲
気を不活性ガスにより置換し、所定温度まで昇温したの
ち水溶性重合開始剤を添加し、水溶液重合を行うことに
よってポリマーの水溶液を得ることができる。重合開始
剤としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、
2,2'−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩な
ど、一般的な開始剤を用いることができるが、アゾ系化
合物が特に好ましい。N−ビニルカルボン酸アミド単位
を有するポリマーが水不溶性である場合は、水を媒体と
する乳化重合又は懸濁重合によることができる。モノマ
ーが水溶性であり、ポリマーが水不溶性である場合は、
水溶性重合開始剤を用い、必要に応じて乳化剤又は分散
剤を添加して重合し、重合の進行に伴って析出するポリ
マーを乳化又は懸濁状態に保って重合を進め、乳化状態
又は懸濁状態のポリマーの水系分散液を得ることができ
る。モノマーが水不溶性であり、ポリマーも水不溶性で
ある場合は、水溶性重合開始剤及び乳化剤を用いる公知
の乳化重合、あるいは、モノマーに可溶な油溶性重合開
始剤及び分散剤を用いる公知の懸濁重合によりポリマー
の水系分散液を得ることができる。
【0007】本発明において、N−ビニルカルボン酸ア
ミド単位を有するポリマーの水溶液又は水系分散液は、
そのまま引き続いて、又は一旦ポリマーを単離したのち
再びポリマーの水溶液又は水系分散液として、加水分解
に供することができる。加水分解により、ポリマーのN
−ビニルカルボン酸アミド単位はN−ビニルアミン単位
となり、さらにN−ビニルアミン単位に隣接して(メタ)
アクリロニトリル単位が存在するときは、両単位間の反
応によりアミジン構造が形成される。本発明に用いるN
−ビニルカルボン酸アミド単位を有するポリマーおい
て、ポリマーの全構造単位中に占めるN−ビニルカルボ
ン酸アミド単位の割合は、本発明方法により製造した水
系分散液を高分子凝集剤として用いるときは35モル%
以上であることが性能上好ましい。しかし、本発明方法
は、N−ビニルカルボン酸アミド単位が全構造単位中に
占める割合には制限なく実施することが可能であり、安
定したビニルアミン系ポリマーの水系分散液を得ること
ができる。本発明方法により製造するビニルアミン系ポ
リマーの水系分散液中のポリマーは、水系分散液を高分
子凝集剤として用いるときは高分子量であることが好ま
しい。したがって、加水分解に供するN−ビニルカルボ
ン酸アミド単位を有するポリマーも高分子量であること
が好ましく、N−ビニルカルボン酸アミド単位を有する
ポリマーが水溶性である場合は、その分子量の指標とな
る1N塩化ナトリウム水溶液を溶媒として30℃で測定
した固有粘度が1dl/g以上であることが好ましく、3
dl/g以上であることがより好ましい。しかし、本発明
方法は、N−ビニルカルボン酸アミド単位を有するポリ
マーの固有粘度には制限なく実施することが可能であ
り、安定したビニルアミン系ポリマーの水系分散液を得
ることができる。
【0008】本発明方法においては、N−ビニルカルボ
ン酸アミド単位を有するポリマーを、水媒体中で酸又は
アルカリを用いて加水分解する。水媒体中のN−ビニル
カルボン酸アミド単位を有するポリマーの濃度は、10
重量%以上であることが好ましく、15〜40重量%で
あることがより好ましい。加水分解に使用する酸の種類
には特に制限はなく、例えば、塩酸、硝酸、酢酸などを
使用することができる。加水分解に使用するアルカリの
種類には特に制限はなく、例えば、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどを
使用することができる。使用する酸又はアルカリの量
は、ポリマー中のN−ビニルカルボン酸アミド単位の1
〜5モル倍であることが好ましく、1〜3モル倍である
ことがより好ましい。酸又はアルカリの量が、ポリマー
中のN−ビニルカルボン酸アミド単位の1モル倍未満で
あると、加水分解反応の速度が遅くなるおそれがある。
酸又はアルカリの量が、ポリマー中のN−ビニルカルボ
ン酸アミド単位の5モル倍を超えると、反応槽などの腐
蝕が進みやすくなるおそれがある。使用する酸又はアル
カリの量は、目的とする加水分解率に応じて、上記の範
囲で適宜選択することができる。加水分解反応の温度
は、40〜100℃であることが好ましく、50〜80
℃であることがより好ましい。反応温度が40℃未満で
あると反応速度が遅くなるおそれがある。反応温度が1
00℃を超えると、加圧反応器が必要となり、反応の制
御がむつかしくなるおそれがある。
【0009】本発明方法においては、N−ビニルカルボ
ン酸アミド単位を有するポリマーを加水分解する際に、
水媒体中に無機塩を溶存せしめる。水媒体中における無
機塩の濃度には特に制限はなく、無機塩の溶解度に応じ
て適宜選定することができるが、通常は0.1〜40重
量%であることが好ましく、1〜30重量%であること
がより好ましい。水媒体中に無機塩を溶存せしめること
により、加水分解の進行に伴って生成するビニルアミン
系ポリマーが水媒体中に析出分散し、安定な水系分散液
を形成する。無機塩の濃度はポリマーの溶解性に強く影
響し、無機塩の濃度を高くすると加水分解率の低いうち
にポリマーが析出してそれ以上加水分解が進まなくなる
ので、加水分解率の低いポリマーの水系分散液を得るこ
とができる。水不溶性のN−ビニルカルボン酸アミド単
位を有するポリマーも、加水分解の進行に伴って一旦水
に溶解するので、無機塩の濃度を低くすると高い加水分
解率に達するまでポリマーは溶解した状態で水媒体中に
とどまり、加水分解率の高いポリマーの水系分散液を得
ることができる。このように無機塩の濃度を変化するこ
とによって、得られるビニルアミン系ポリマーの加水分
解率を調節することができる。使用する無機塩は、水溶
性のものであれば特に制限はなく、例えば、硝酸ナトリ
ウム、硝酸カリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、
塩化アンモニウムなどを挙げることができるが、これら
の無機塩の中で硝酸塩はビニルアミン系ポリマーを析出
させる効果が大きいので、硝酸ナトリウム、硝酸カリウ
ムなどの硝酸塩を特に好適に使用することができる。
【0010】本発明方法においては、水媒体中にポリア
クリル酸などの高分子量の水溶性ポリマーを共存させる
ことにより、ビニルアミン系ポリマーの水系分散液の分
散安定性を一層向上することができる。本発明方法によ
れば、N−ビニルカルボン酸アミド単位を有するポリマ
ーから直接ビニルアミン系ポリマーの水系分散液を製造
することができる。したがって、従来のように一旦単離
したビニルアミン系ポリマーを水媒体中に分散する方法
と異なり、分散工程を省略することができる。また、製
造中に高粘度のポリマー溶液を取り扱う工程がないの
で、設備を簡略化し、撹拌や輸送に必要な動力を節減す
ることができる。さらに、N−ビニルカルボン酸アミド
の重合又はN−ビニルカルボン酸アミドと他のモノマー
との共重合により得られるN−ビニルカルボン酸アミド
単位を有するポリマーの水溶液又は水系分散液に、無機
塩を溶存せしめ、酸又はアルカリを加えて加水分解する
ことにより、原料モノマーからビニルアミン系ポリマー
の水系分散液を得るまでの間、一度もポリマーを単離す
ることなく製造することができる。本発明方法におい
て、N−ビニルカルボン酸アミド単位を有するポリマー
を無機塩が溶存する水媒体中で酸又はアルカリを用いて
加水分解することにより、ビニルアミン系ポリマーの安
定な水系分散液が得られる機構は、N−ビニルカルボン
酸アミド単位を有するポリマーは無機塩によって塩析さ
れがたいのに対して、一級アミノ基を有するビニルアミ
ン系ポリマーは無機塩によって塩析されやすいためと考
えられる。無機塩が溶存する水媒体中で、N−ビニルカ
ルボン酸アミド単位を有するポリマーを酸又はアルカリ
を用いて加水分解すると、加水分解の進行とともにビニ
ルアミン系ポリマーが粒子状に析出する。
【0011】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。 製造例1(ポリ−N−ビニルホルムアミド) 撹拌機、還流冷却管、温度計及び窒素導入管を備えた
2,000mlフラスコに、N−ビニルホルムアミド28
4g(4モル)及び水1,240gを仕込み、雰囲気を
窒素で置換した。撹拌しつつ60℃に昇温し、2,2'−
アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩の10重量%
水溶液4.0gを添加し、60℃を保ったまま5時間重
合を続けた。得られた粘稠なポリマー水溶液をアセトン
中に添加し、析出したポリマーを真空乾燥して、白色粉
末状のポリ−N−ビニルホルムアミドを得た。このポリ
マーの、1N塩化ナトリウム水溶液を溶媒として30℃
で測定した固有粘度は、6.0dl/gであった。 製造例2(N−ビニルホルムアミドとアクリロニトリル
とのコポリマー) 撹拌機、還流冷却管、温度計及び窒素導入管を備えた
2,000mlセパラブルフラスコに、N−ビニルホルム
アミド142g(2.0モル)、アクリロニトリル10
6g(2.0モル)及び水1,130gを仕込み、雰囲気
を窒素で置換した。撹拌しつつ60℃に昇温し、2,2'
−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩の10重量
%水溶液3.0gを添加し、60℃を保ったまま5時間
重合を続け、水中に重合体が析出した懸濁物を得た。懸
濁物中の固形物をろ別し、真空乾燥して、水不溶性の白
色粒子状のN−ビニルホルムアミドとアクリロニトリル
とのコポリマーを得た。 実施例1 撹拌機を備えた500mlセパラブルフラスコに、製造例
1で得られたポリ−N−ビニルホルムアミド20.0g
及び硝酸ナトリウム5.0gを仕込み、さらに35重量
%の塩酸44.1gを純水で希釈して105mlに調製し
た水溶液を加えた。加えた塩酸の量は、ポリマー中のN
−ビニルホルムアミド単位の1.5モル倍に相当する。
撹拌しつつ50℃に昇温したところ、ポリ−N−ビニル
ホルムアミドは均一に溶解して透明な溶液となった。さ
らに50℃で8時間加水分解を続けたところ、ポリ−N
−ビニルホルムアミドの水溶液は次第に白濁し、均一な
水系分散液が得られた。この水系分散液中のポリマーの
pH=4におけるコロイド当量値は9.5meq/gであっ
た。 実施例2 添加する硝酸ナトリウムの量を10.0gとしたこと以
外は、実施例1と全く同じ操作を繰り返した。白濁した
均一な水系分散液が得られ、分散液中のポリマーのpH=
4におけるコロイド当量値は9.6meq/gであった。 実施例3 添加する硝酸ナトリウムの量を20.0gとしたこと以
外は、実施例1と全く同じ操作を繰り返した。白濁した
均一な水系分散液が得られ、分散液中のポリマーのpH=
4におけるコロイド当量値は7.9meq/gであった。 実施例4 添加する硝酸ナトリウムの量を40.0gとしたこと以
外は、実施例1と全く同じ操作を繰り返した。白濁した
均一な水系分散液が得られ、分散液中のポリマーのpH=
4におけるコロイド当量値は6.6meq/gであった。 実施例5 硝酸ナトリウム5.0gの代わりに塩化アンモニウム4
0.0gを用いたこと以外は、実施例1と全く同じ操作
を繰り返した。白濁した均一な水系分散液が得られ、分
散液中のポリマーのpH=4におけるコロイド当量値は
8.3meq/gであった。 実施例6 撹拌機を備えた500mlセパラブルフラスコに、製造例
1で得られたポリ−N−ビニルホルムアミド20.0g
及び塩化ナトリウム30.0gを仕込み、さらに水酸化
ナトリウム16.9gを純水で溶解して150mlに調製
した水溶液を加えた。加えた水酸化ナトリウムの量は、
ポリマー中のN−ビニルホルムアミド単位の1.5モル
倍に相当する。撹拌しつつ50℃に昇温したところ、ポ
リ−N−ビニルホルムアミドは均一に溶解して透明な溶
液となった。さらに50℃で8時間加水分解を続けたと
ころ、ポリ−N−ビニルホルムアミドの水溶液は次第に
白濁し、均一な水系分散液が得られた。この水系分散液
中のポリマーのpH=4におけるコロイド当量値は7.9m
eq/gであった。 実施例7 撹拌機を備えた500mlセパラブルフラスコに、製造例
1で得られたポリ−N−ビニルホルムアミド20.0g
及び硝酸ナトリウム10.0gを仕込み、さらに35重
量%の塩酸44.1gを純水で希釈して100mlに調製
した水溶液及びポリアクリル酸の10重量%水溶液1.
0gを加えた。加えた塩酸の量は、ポリマー中のN−ビ
ニルホルムアミド単位の1.5モル倍に相当し、加えた
ポリアクリル酸の量はポリ−N−ビニルホルムアミドの
0.5重量%である。撹拌しつつ50℃に昇温したとこ
ろ、ポリ−N−ビニルホルムアミドは均一に溶解して透
明な溶液となった。さらに50℃で8時間加水分解を続
けたところ、ポリ−N−ビニルホルムアミドの水溶液は
次第に白濁し、均一な水系分散液が得られた。この水系
分散液中のポリマーのpH=4におけるコロイド当量値は
8.6meq/gであった。この水系分散液は、40℃に3
か月間放置後も、分散状態には全く変化がなく、経時安
定性が良好であった。 実施例8 添加する硝酸ナトリウムの量を20.0gとしたこと以
外は、実施例7と全く同じ操作を繰り返した。白濁した
均一な水系分散液が得られ、分散液中のポリマーのpH=
4におけるコロイド当量値は7.4meq/gであった。こ
の水系分散液は、40℃に3か月間放置後も、分散状態
には全く変化がなく、経時安定性が良好であった。 実施例9 撹拌機を備えた500mlセパラブルフラスコに、製造例
2で得られたN−ビニルホルムアミドとアクリロニトリ
ルとのコポリマー20g及び硝酸ナトリウム10.0g
を仕込み、さらに35重量%の塩酸25.0gを純水で
希釈して100mlに調製した水溶液を加えた。加えた塩
酸の量は、コポリマー中のN−ビニルホルムアミド単位
の1.5モル倍に相当する。撹拌しつつ60℃で8時間
加水分解を続けたところ、加水分解前には水に不溶解で
あったポリマーが、加水分解の進行に伴い一旦水に溶解
し、その後再び析出し、最終的には白濁した均一な水系
分散液が得られた。分散液中のポリマーのpH=4におけ
るコロイド当量値は7.2meq/gであった。 実施例10 添加した硝酸ナトリウムの量を20.0gにしたこと以
外は、実施例9と全く同じ操作を繰り返した。白濁した
均一な水系分散液が得られ、分散液中のポリマーのpH=
4におけるコロイド当量値は6.2meq/gであった。 実施例11 撹拌機を備えた500mlセパラブルフラスコに、製造例
2で得られたN−ビニルホルムアミドとアクリロニトリ
ルとのコポリマー20gおよび硝酸ナトリウム10.0
gを仕込み、さらに35重量%の塩酸25.0gを水で
希釈して100mlに調製した水溶液及びポリアクリル酸
の10重量%水溶液1.0gを加えた。加えた塩酸の量
は、コポリマー中のN−ビニルホルムアミド単位の1.
5モル倍に相当し、加えたポリアクリル酸の量はN−ビ
ニルホルムアミドとアクリロニトリルとのコポリマーの
0.5重量%である。撹拌しつつ60℃で8時間加水分
解を続けたところ、加水分解前には水に不溶解であった
ポリマーが、加水分解の進行に伴い一旦水に溶解し、そ
の後再び析出し、最終的には白濁した均一な水系分散液
が得られた。分散液中のポリマーのpH=4におけるコロ
イド当量値は6.9meq/gであった。この水系分散液
は、40℃に3カ月放置後も、分散状態に変化がなく、
経時安定性が良好であった。 比較例1 水溶液中に無機塩を溶存せしめることなく、加水分解を
行った。すなわち、撹拌機を備えた500mlセパラブル
フラスコに、製造例1で得られたポリ−N−ビニルホル
ムアミド20.0gを仕込み、35重量%の塩酸44.1
gを純水で希釈して110mlに調製した水溶液を加え
た。加えた塩酸の量は、ポリマー中のN−ビニルホルム
アミド単位の1.5モル倍に相当する。撹拌しつつ50
℃に昇温したところ、ポリ−N−ビニルホルムアミドは
均一に溶解して透明な溶液となった。さらに50℃で8
時間加水分解を続けたところ、水溶液は白濁することな
く次第に粘度が上昇し、高粘度のゲル状物が得られた。
このゲル状物中のポリマーのpH=4におけるコロイド当
量値は9.3meq/gであった。 比較例2 比較例1で得られたゲル状物に、硝酸ナトリウム20.
0gを添加し、撹拌して硝酸ナトリウムを溶解したとこ
ろ、ポリマーが不均一に析出し、均一な水系分散液とは
ならなかった。 比較例3 撹拌機を備えた500mlセパラブルフラスコに、製造例
1で得られたポリ−N−ビニルホルムアミド20.0g
を仕込み、35重量%の塩酸44.1gを純水で希釈し
て110mlに調製した水溶液及びポリアクリル酸の10
重量%水溶液1.0gを加えた。加えた塩酸の量は、ポ
リマー中のN−ビニルホルムアミド単位の1.5モル倍
に相当し、加えたポリアクリル酸の量はポリ−N−ビニ
ルホルムアミドの0.5重量%である。撹拌しつつ50
℃に昇温したところ、ポリ−N−ビニルホルムアミドは
均一に溶解して透明な溶液となった。さらに50℃で8
時間加水分解を続けたところ、水溶液は白濁することな
く次第に粘度が上昇し、高粘度のゲル状物が得られた。
このゲル状物中のポリマーのpH=4におけるコロイド当
量値は6.9meq/gであった。 比較例4 撹拌機を備えた500mlセパラブルフラスコに、製造例
2で得られたN−ビニルホルムアミドとアクリロニトリ
ルとのコポリマー20gを仕込み、さらに35重量%の
塩酸25.0gを純水で希釈して110mlに調製した水
溶液を加えた。加えた塩酸の量は、コポリマー中のN−
ビニルホルムアミド単位の1.5モル倍に相当する。撹
拌しつつ60℃で8時間加水分解を続けたところ、加水
分解前には水に不溶解であったポリマーが、加水分解の
進行に伴い徐々に溶解し、系の粘度も上昇し、高粘度の
ゲル状物が得られた。このゲル状物中のポリマーのpH=
4におけるコロイド当量値は7.4meq/gであった。 比較例5 撹拌機を備えた500mlセパラブルフラスコに、製造例
2で得られたN−ビニルホルムアミドとアクリロニトリ
ルとのコポリマー20gを仕込み、さらに35重量%の
塩酸25.0gを純水で希釈して110mlに調製した水
溶液及びポリアクリル酸の10重量%水溶液1.0gを
加えた。加えた塩酸の量は、コポリマー中のN−ビニル
ホルムアミド単位の1.5モル倍に相当し、加えたポリ
アクリル酸の量はN−ビニルホルムアミドとアクリロニ
トリルとのコポリマーの0.5重量%である。撹拌しつ
つ60℃で8時間加水分解を続けたところ、加水分解前
には水に不溶解であったポリマーが、加水分解の進行に
伴い徐々に溶解し、系の粘度も上昇し、高粘度のゲル状
物が得られた。このゲル状物中のポリマーのpH=4にお
けるコロイド当量値は7.3meq/gであった。実施例1
〜11の結果を第1表に、比較例1〜5の結果を第2表
に示す。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】実施例1〜11の結果から、ポリ−N−ビ
ニルホルムアミド又はN−ビニルホルムアミドとアクリ
ロニトリルとのコポリマーの加水分解を、酸又はアルカ
リを用いて、無機塩が溶存する水媒体中で行う本発明方
法により、加水分解したポリマーの安定な水系分散液が
得られることが分かる。また、実施例1〜4、実施例7
〜8及び実施例9〜10の結果から、無機塩の添加量が
増加すると得られるポリマーのコロイド当量値が小さく
なり、無機塩濃度が高いと加水分解率の低い段階でポリ
マーが析出することが分かる。さらに、実施例7、実施
例8及び実施例11の結果から、ポリアクリル酸の添加
によって水系分散液の経時安定性が改良されることが分
かる。これに対して、無機塩が存在しない水媒体中で加
水分解を行った比較例1及び比較例4では、水系分散液
は得られず、高粘度のゲル状物となった。さらに、比較
例2において、比較例1の高粘度のゲル状物に硝酸ナト
リウムを添加したが、不均一にポリマーが析出し、均一
な水系分散液を得るためには、無機塩が溶存する水媒体
中で加水分解を行う必要があることが確かめられた。ま
た、比較例3及び比較例5の結果から、加水分解を行う
水媒体中に無機塩が存在しないと、ポリアクリル酸を添
加しても効果がないことが分かる。
【0015】
【発明の効果】本発明方法によれば、N−ビニルカルボ
ン酸アミド単位を有するポリマーから、ビニルアミン系
ポリマーが均一に分散した安定な水系分散液を、1工程
で容易に製造することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】N−ビニルカルボン酸アミド単位を有する
    ポリマーを、水媒体中で酸又はアルカリを用いて加水分
    解する際、水媒体中に無機塩を溶存せしめることを特徴
    とするビニルアミン系ポリマーの水系分散液の製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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