JPH0597931A - N−ビニルカルボン酸アミド重合体の製造法 - Google Patents

N−ビニルカルボン酸アミド重合体の製造法

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JPH0597931A
JPH0597931A JP26087091A JP26087091A JPH0597931A JP H0597931 A JPH0597931 A JP H0597931A JP 26087091 A JP26087091 A JP 26087091A JP 26087091 A JP26087091 A JP 26087091A JP H0597931 A JPH0597931 A JP H0597931A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 N−ビニルカルボン酸アミド単独、または、
共重合可能な他の水溶液ビニル化合物との混合物を、H
LBが9〜20である非イオン系界面活性剤の存在下で
懸濁重合することを特徴とするN−ビニルカルボン酸ア
ミド重合体の製造法。 【効果】 粉末ビーズ状の重合体の製造、及び該重合体
の加水分解を効率よく行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はN−ビニルカルボン酸ア
ミド、または該N−ビニルカルボン酸アミドと他の水溶
性ビニル化合物の混合物を、懸濁重合法によりN−ビニ
ルカルボン酸アミド重合体を得る方法に関するものであ
り、また、該重合体をさらに加水分解してN−ビニルカ
ルボン酸アミド重合体の変性物を得る方法に関するもの
である。本発明方法により得られる重合体は高分子量で
あり、有機汚泥の脱水用凝集剤、製紙工業における濾水
性向上剤や填料歩留向上剤として利用することができ
る。
【0002】
【従来の技術】N−ビニルカルボン酸アミドを水溶液状
で重合すること、あるいはこれを変性する方法は多く知
られている(特公昭63−9523等)。この水溶液状
で重合する場合は容易に重合体を得ることができるが、
反面高分子量の重合体を製造しようとする場合、溶液が
極めて粘稠となり濃度が高ければ含水状の固体となって
しまうので、これを使用することや変性工程に導くこと
が極めて困難となる。従って、通常、変性工程前に、該
重合体を乾燥、造粒等の煩雑な工程を必要としている。
【0003】また、モノマー水溶液を油溶性高分子分散
安定剤、例えばエチルセルロースを用いて、炭化水素系
分散媒中に分散させて懸濁重合することにより粒状の重
合物を得、更に加水分解することによりN−ビニルカル
ボン酸アミドの変性物を得る方法が知られている(特開
昭61−141712)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
61−141712の方法で用いられるエチルセルロー
ス等の油溶性高分子は、1)油溶性高分子自体は加水分
解を阻害するために加水分解の際に、親水性物質として
界面活性剤、またはアルコール類を更に添加する必要が
あること、2)油溶性高分子は加水分解工程で分解され
やすく回収が困難であり、高コストであること、等の問
題点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は上
記の問題点につき鋭意検討を続けた結果、油溶性高分子
の代わりに特定の界面活性剤を用いた場合でも粒状の良
好な重合体が得られ、かつ、加水分解したN−ビニルカ
ルボン酸アミドの変性物が効率よく得られ、更には重合
反応に用いた上記の界面活性剤を回収し、充分再使用で
きることを見い出し、本発明に到達した。
【0006】即ち、本発明の要旨は、第1に一般式CH
2 =CHNHCOR(式中、Rは水素原子またはメチル
基を表わす。)で示されるN−ビニルカルボン酸アミド
単独、または共重合可能な他の水溶性ビニル化合物との
混合物を、炭化水素系分散媒、水およびHLBが9〜2
0である非イオン系界面活性剤の存在下で懸濁重合する
ことを特徴とするN−ビニルカルボン酸アミド重合体の
製造法、第2に、該製造法で得られた重合体を変性する
ことにより得られるN−ビニルカルボン酸アミド重合体
の変性物の製造法に存する。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
用いられる一般式 CH2 =CHNHCOR (式中、Rは水素原子またはメチル基を表わす。)で示
されるN−ビニルカルボン酸アミドとしてはN−ビニル
ホルムアミドおよびN−ビニルアセトアミドが挙げられ
るがN−ビニルカルボン酸アミド重合体の変性物を得る
目的のためには重合体の加水分解性の良いことからN−
ビニルホルムアミドが好ましい。
【0008】本発明の重合にはN−ビニルカルボン酸ア
ミド単独またはN−ビニルカルボン酸アミドと他の水溶
性ビニル化合物との混合物が用いられる。水溶性ビニル
化合物としてはN−ビニルカルボン酸アミドと共重合可
能で本発明に用いられる炭化水素系溶媒に実質的に不溶
性である化合物が用いられ、(メタ)アクリロニトリ
ル、(メタ)アクリルアミド、N−アルキル(メタ)ア
クリルアミド、N,N−ジアルキル(メタ)アクリルア
ミド、N,N′−ジアルキルアミノアルキル(メタ)ア
クリルアミド、(メタ)アクリルアミド−アルキル−ト
リメチルアンモニウム塩、(メタ)アクリルアミドアル
カンスルホン酸のアルカリ金属塩またはアンモニウム
塩、(メタ)アクリル酸のアルカリ金属塩またはアンモ
ニウム塩、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、
ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、(メ
タ)アクリロイルオキシアルキル−トリメチルアンモニ
ウム塩、(メタ)アクリロイルオキシアルカンスルホン
酸のアルカリ金属塩またはアンモニウム塩、N−ビニル
ピロリドン、N−アルキル−N−ビニルホルムアミド、
N−アルキル−N−ビニルアセトアミド、ジアリル−ジ
アルキルアンモニウム塩、ビニルピリジン、ビニルイミ
ダゾール、ビニルペンジルトリアルキルアンモニウム
塩、ビニルスルホン酸のアルカリ金属塩またはアンモニ
ウム塩、などの水溶性ビニル化合物が例示される。
【0009】N−ビニルカルボン酸アミド(A)を上記
の水溶性ビニル(B)と共重合する場合は、(A)と
(B)の共重合モル比は、通常20:80〜95:5、
好ましくは30:70〜90:10、更に好ましくは4
0:60〜80:20であるが、この範囲に特に限定さ
れるものではない。上記の原料ビニル化合物は水溶液状
で炭化水素系分散媒に分散して懸濁重合される。原料モ
ノマーの水溶液濃度は5〜95重量%の範囲の任意の濃
度で重合されるが、高分子量の重合体を得るためには2
0〜80重量%が好ましい。
【0010】炭化水素系分散媒としては水と共沸する炭
化水素が好ましい。例えばn−ヘキサン、n−ヘプタ
ン、n−オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデ
カンなどの鎖状飽和炭化水素、沸点65〜250℃の石
油留分好ましくは沸点80℃〜180℃の石油留分、シ
クロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環族炭化
水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン
などの芳香族炭化水素が挙げられる。分散媒は原料ビニ
ル化合物の水溶液に対して通常0.5〜10重量倍、好
ましくは1〜5重量倍の範囲で用いられる。
【0011】本発明の特徴は、以上の懸濁重合の際、分
散安定剤として特定の界面活性剤を使用する点にある。
本発明で使用する界面活性剤はHLB(Hydroph
ilic Lipophilic Balance)が
9〜20、好ましくは12〜19のノニオン系界面活性
剤であり、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリ
オキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル、モリグリセリド、ソルビト
ールアルキルエステル、スクロースアルキルエステル等
であり、好ましくは、ポリオキシエチレンアルキルエー
テル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルで
ある。具体的にはポリオキシエチレンノニルフェニルエ
ーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシ
エチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレントリデ
シルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポ
リオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチ
レンフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウレー
ト、ポリオキシエチレンオレエート、ポリオキシエチレ
ンステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンラウレ
ート、ポリオキシエチレンソルビタンオレエート、ポリ
オキシエチレンソルビタンステアレート等の化合物が例
示される。
【0012】以上の界面活性剤の使用量は分散媒に対し
て0.01〜5重量%、好ましくは0.05〜1重量%
の範囲から適宜選択される。また、重合開始剤には一般
的なラジカル重合開始剤を用いることができるが、アゾ
化合物が好ましい。特に好ましくは水溶性のアゾ化合物
であり、2,2′−アゾビス−2−アミジノプロパンの
塩酸塩、硫酸塩および酢酸塩、アゾビス−N,N′−ジ
メチレンイソブチルアミジンの塩酸塩、硫酸塩および酢
酸塩、4,4′−アゾビス−4−シアノ吉草酸のアルカ
リ金属塩およびアンモニウム塩などが例示される。ラジ
カル重合開始剤は原料ビニル化合物に対して重量基準で
100〜10000ppm、好ましくは500〜5000p
pm の範囲で用いられる。ラジカル重合開始剤の添加方
法は特に限定されないが原料ビニル化合物を含有する水
溶液にラジカル重合開始剤を溶解したのちこれを炭化水
素系分散媒中に分散して重合することが好ましい。更
に、場合によっては、重合安定剤として塩化アンモニウ
ム、塩化カルシウム等の添加物が使用される。添加物
は、全モノマーに対して、通常0.1〜20重量%、好
ましくは1〜15重量%使用される。
【0013】重合温度は、通常30〜100℃好ましく
は50〜80℃である。また、重合時間は、通常0.5
〜10時間、好ましくは1〜8時間である。なお、重合
に際しては、重合熱が発生するので、通常、重合系を冷
却することにより、重合温度が上記範囲内に保持される
ように調節される。重合を実施するには、界面活性剤を
含有する分散媒を重合温度に保持し、窒素ガス気流中、
重合開始剤を含むモノマー水溶液を、攪拌下へ分散媒中
に添加することによる方法が例示されるが、特にモノマ
ー、溶媒、助剤の混合順次に限定されるものではない。
【0014】かくして得られた含水N−ビニルカルボン
酸アミド重合体は分散媒として水と共沸する炭化水素系
化合物を用いることにより攪拌下加熱し、水と炭化水素
系分散媒の沸蒸留により分散状態で水を除去し、粉末状
のN−ビニルカルボン酸アミド重合体を製造することが
できる。該重合体は、微粉を含まず、通常粒径0.1〜
3.0mm、特に0.5〜2.0mm程度の均一粒径ビーズ
状の形状を示す。
【0015】以上の方法で得られたN−ビニルカルボン
酸アミド重合体の変性方法としては、酸性または塩基性
条件下、水中で加水分解する方法、水を含有するアルコ
ールなどの親水性溶媒中で加水分解する方法、加アルコ
ール分解などが例示される。加アルコール分解に用いら
れるアルコールとしては、炭素数1〜4のアルコールが
挙げられるが、好ましくは、メタノールである。具体的
に変性される部分はN−ビニルカルボン酸アミドの第2
アミドの部分であって、変性の結果、1級アミド基が生
成する。また、共重合体の場合は使用された水溶性ビニ
ル化合物の構造の一部も変性の対象となることもある。
例えば、ニトリル基はアミド基、カルボシル基になるこ
ともある。
【0016】酸性加水分解には水溶性の一価の強酸のい
ずれもが使用できる。例えば塩化水素、臭素水素、フッ
化水素、硝酸、スルファミン酸、メタンスルホン酸、エ
タンスルホン酸などが例示されるが、塩化水素が特に好
ましい。この場合、塩化水素はガス状で反応系に導入し
てもよいし、塩酸水溶液として添加してもよい。塩基性
加水分解には水溶性の強塩基のいずれもが用いられる
が、特に水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リ
チウムが好ましい。
【0017】酸及び塩基は水溶液状で使用するのが好ま
しくその濃度は通常5重量%から酸または塩基の飽和水
溶液の濃度の範囲で任意に選択できる。酸性加水分解の
場合、反応時の重合体含水物中の重合体の濃度が高い程
変性速度が速くなるので飽和の水溶液を用いることが好
ましい。また必要に応じ含水N−ビニルカルボン酸アミ
ド重合体を分散媒の水の共沸蒸留により脱水したのち酸
を加えることもできる。酸の使用量は目的とする加水分
解率に応じ適宜使用されるが、通常目的とする加水分解
率のアミド基の当量に対し1〜2倍である。酸性加水分
解の温度はN−ビニルホルムアミド重合体の場合、20
〜130℃、好ましくは60〜120℃であり、N−ビ
ニルアセトアミド重合体の場合、50〜150℃、好ま
しくは90〜130℃である。必要に応じ加圧反応系で
実施される。
【0018】塩基性加水分解の場合は反応時の重合体含
水物中の重合体の濃度は10〜50重量%で実施するの
が良い。塩基の使用量は目的とする加水分解率に応じ適
宜使用されるが通常目的とする加水分解率に応じ適宜使
用されるが通常目的とする加水分解率のアミド基の当量
に対し1〜3倍である。塩基性加水分解の温度はN−ビ
ニルホルムアミド重合体の場合、20℃〜100℃、好
ましくは50℃〜80℃であり、N−ビニルアセトアミ
ド重合体の場合、80℃〜180℃である。必要に応じ
加圧反応系で実施される。塩基性加水分解は重合体中の
不純物により架橋し易いが必要に応じアンモニア、1級
アミン及び2級アミンから選ばれる1種または2種以上
の化合物を添加して加水分解することによりこれを防止
できる。塩基性加水分解物は必要に応じこれを中和して
塩となすことができる。中和剤としては酸のいずれもが
用いられるが、酸加水分解に用いるものと同様の1価の
強酸が好ましい。
【0019】酸性加水分解物及び塩基性加水分解物の中
和物は必要に応じ、溶媒脱水または分散媒〜水の共沸蒸
留により粉末とすることもできる。更に、残存の分離母
液中には回収された界面活性剤が含まれるので、該界面
活性剤を蒸留により炭化水素系分媒を溶出させて、通常
80%以上、好ましくは95%以上に濃縮回収される。
回収された界面活性剤は、重合反応で再使用することが
できる。
【0020】
【実施例】以下本発明を実施例によりさらに詳しく説明
するが本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に
制約されない。 実施例1 攪拌機、冷却管、滴下ロートおよび窒素ガス導入管を備
えた1リットルの4ツ口フラスコに分散媒としてトルエ
ン400gとポリオキシエチレンオレイルエーテル(第
一工業製薬(株)商品名「ノイゲンET140E」、H
LB=14.0)2gを入れ、攪拌下60℃に昇温し
た。次に、窒素ガス気流下、滴下ロートにて、N−ビニ
ルホルムアミド(純度=93.0%)76g、アクリロ
ニトリル(純度99.5%)53g、2,2′−アゾビ
ス−2−アミジノプロパン2塩酸塩0.2gに水を加え
て全量210gとした溶液を3時間かけて、攪拌下60
℃に保持した上記分散媒中に滴下した。その後、窒素ガ
ス気流下、60℃で3時間攪拌して反応を行った。次い
で冷却管と4ツ口フラスコの間にエステル化反応用共沸
蒸留管を取り付け、浴温を90℃に上げ、攪拌下水−ト
ルエン系共沸蒸留を行って重合体中の水分を除いた。4
0℃まで冷却後、生成物をヌツチエで濾過してトルエン
を通風乾燥した。重合物の形状を表1に示す。
【0021】実施例2〜6、比較例1〜4 実施例1において表1に示すように、分散媒の種類、界
面活性剤の種類を変えた以外は実施例1と同様に実験を
行った結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】実施例7 実施例1のモノマー溶液中に重合安定剤として塩化アン
モニウム6.4gを使用した以外は実施例1と同様に重
合を行った。ひき続き該反応液100gを500mlフラ
スコに移し、濃塩酸を22.0g(N−ビニルホルムア
ミドに対し1.3倍モル量)を加え、攪拌下95℃で5
時間加水分解した。室温まで冷却後、濃塩酸−メタノー
ル混液(容量比1:10)200mlを加えて攪拌洗浄
し、濾過して、減圧乾燥し還元粘度3.5の粉末状重合
体が得た。なお、還元粘度は試料0.1gを100gの
1規定食塩水にて室温で4時間浸漬し溶解した後、オス
トワルド粘度計にて25℃で測定した。
【0024】実施例8 実施例2と同様に重合、加水分解した後、次いで冷却管
と4ツ口フラスコの間にエステル化反応用の共沸蒸留管
を取り付け浴温90℃にて攪拌下、水−シクロヘキサン
系共沸蒸留により重合体の水分を除いた。40℃にまで
冷却後、生成物をヌツチエで濾過し、重合体を分離し
た。残存分離母液を90℃でたき上げた。残った界面活
性剤を主成分とする濃縮物をガスクロマトグラフィーで
分析したところ、界面活性剤の分解物は認められなかっ
た。更に、回収された界面活性剤を使用した以外は実施
例1及び実施例7と同様のことを行ったが、得られた重
合物は実施例1及び実施例7と同様の性状を示した。
【0025】実施例9 攪拌機、冷却管、滴下ロートおよび窒素ガス導入管を備
えた500mlの4ツ口フラスコにシクロヘキサン100
gとポリオキシエチレンオレイルエーテル(第一工業製
薬(株)商品名「ノイゲンET140E」、HLB=1
4.0)0.5gを入れ攪拌下60℃に昇温した。次
に、窒素ガス気流下、滴下ロートにてN−ビニルホルム
アミド(純度93.0%)33.7g、2,2′−アゾ
ビス−2−アミジノプロパン2塩酸塩0.05gに水を
加えて全量52.5gとした溶液を3時間かけて、攪拌
下60℃に保持した上記分散媒中に滴下した。、その
後、窒素ガス気流下60℃にて3時間攪拌して反応を行
った。
【0026】次いで冷却管と4ツ口フラスコの間にエス
テル化反応用共沸蒸留管を取り付け、浴温を90℃に上
げ、攪拌下水−シクロヘキサン系共沸蒸留を行って重合
体中の水分を除いた。40℃まで冷却後、生成物をヌツ
チエで濾過してシクロヘキサンを通風乾燥し、還元粘度
は7.5の粉末ビーズ重合体を得た。
【0027】実施例10 実施例9と同様に重合を行った後、反応液100gを5
00mlフラスコに移し濃塩酸30.0g(N−ビニルホ
ルムアミドに対し0.65倍モル量)を加え、攪拌加圧
下、95℃で5時間加水分解した。室温まで冷却後、濃
塩酸−メタノール混液(容量比1:10)200mlを加
えて攪拌洗浄濾過し減圧乾燥し、還元粘度4.5の粉末
状重合体を得た。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば高濃度の条件でN−ビニ
ルカルボン酸アミドを重合して極めて高分子量の粉末ビ
ーズ状重合体を得ることができる。さらに分散状態でN
−ビニルカルボン酸アミド重合体を高濃度の条件下変性
することができる。更に、重合に用いる界面活性剤のリ
サイクル使用も可能である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式CH2 =CHNHCOR(式中、
    Rは水素原子またはメチル基を表わす。)で示されるN
    −ビニルカルボン酸アミド単独、または共重合可能な他
    の水溶性ビニル化合物との混合物を、炭化水素系分散
    媒、水およびHLBが9〜20である非イオン系界面活
    性剤の存在下で懸濁重合することを特徴とするN−ビニ
    ルカルボン酸アミド重合体の製造法。
  2. 【請求項2】 一般式CH2 =CHNHCOR(式中、
    Rは水素原子またはメチル基を表わす。)で示されるN
    −ビニルカルボン酸アミド単独、または共重合可能な他
    の水溶性ビニル化合物の混合物を、炭化水素系分散媒、
    水およびHLBが9〜20である非イオン系界面活性剤
    の存在下で懸濁重合を行ってN−ビニルカルボン酸アミ
    ド重合体を得、次いで変性することを特徴とするN−ビ
    ニルカルボン酸アミド重合体の変性物の製造法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、N−ビニルカルボン
    酸アミド重合体の変性物を分離後、分散媒を除去して回
    収した界面活性剤を懸濁重合に再使用することを特徴と
    するN−ビニルカルボン酸アミド重合体の変性物の製造
    法。
  4. 【請求項4】 界面活性剤がポリオキシエチレンアルキ
    ルエーテルまたはポリオキシアルキルフェニルエーテル
    である請求項1〜3の製造法。
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