JPH0971585A - エチニル基を有するジアリールエテン系化合物 - Google Patents

エチニル基を有するジアリールエテン系化合物

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JPH0971585A
JPH0971585A JP8026183A JP2618396A JPH0971585A JP H0971585 A JPH0971585 A JP H0971585A JP 8026183 A JP8026183 A JP 8026183A JP 2618396 A JP2618396 A JP 2618396A JP H0971585 A JPH0971585 A JP H0971585A
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誠 椛澤
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篤 石川
Mitsue Babasaki
三枝 馬場崎
Tatsuya Kobayashi
立也 小林
Yukio Horikawa
幸雄 堀川
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】下記一般式(1)にて示されるエチニル基を有
するジアリールエテン系化合物。 【化1】 (但し、式中nは2〜5の整数を表し、Aは5−エチニ
ル−3−チエニル基,または6−エチニル−3−ベンゾ
チエニル基を表し、Bは5−エチニル−3−チエニル
基,インドリル基,チエニル基,6−エチニル−3−ベ
ンゾチエニル基を表す。) 【効果】熱安定性、耐湿性、感度に優れ、かつ着消色の
繰り返し耐久性の良好なフォトクロミック性を有する、
性能の優れた光記録材料、複写材料、超解像用マスキン
グ材料、光変調素子材料等の可逆的光学材料などをうる
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なジアリールエテ
ン系化合物に係り、更に詳細にはフォトクロミック性を
有し光記録材料、複写材料、調光材料、超解像用マスキ
ング用材料、光変調素子材料等の可逆型光学材料に好適
なジアリールエテン系化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】光照射により可逆的に色相変化する、い
わゆるフォトクロミック化合物は古くから知られてお
り、これらを利用した記録・記憶材料、複写材料、調光
材料、マスキング用材料、光量計、あるいは表示材料等
の可逆型光学材料が種々提案されている。
【0003】これらフォトクロミック化合物としては、
例えばベンゾスピロピラン類、ナフトオキサジン類、フ
ルギド類、ジアゾ化合物類、あるいはジアリールエテン
類等の化合物が提案されている。
【0004】近年、この様なフォトクロミック化合物を
可逆的な光学材料として利用すべく、精力的に研究がな
されているが、この分野へ応用するためには次の様な基
本性能が要求される。すなわち、着色消色両状態の安定
性、繰り返し耐久性、高い感度(含む半導体レーザー感
受性)等である。
【0005】ところが、現在知られているフォトクロミ
ック化合物の多くは、着色状態または消色状態のどちら
か一方が熱的に不安定であり、室温に於ても、数時間以
内により安定な状態に戻るため、記録の安定性が確保で
きないという欠点を有している。
【0006】これらの中で、光照射による二つの状態が
熱的に比較的安定である化合物として、フルギド類やジ
アリールエテン類が知られているが、安定性が未だ不十
分である、繰り返し耐久性が劣っている、感度(分子吸
光係数、反応速度および半導体レーザー感受性)が小さ
い等といった欠点のいずれかを有しており、未だ全ての
性能を満足するフォトクロミック化合物が得られていな
いのが実情である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
課題に鑑みなされたものであって、その目的とするとこ
ろは、着色状態の熱安定性、繰り返し耐久性、感度(分
子吸光係数、反応速度および半導体レーザー感受性)
等、フォトクロミック材料として優れた性能を有する、
新規ジアリールエテン系化合物を提供するにある。
【0008】
【課題を解決する為の手段】上述の目的は、下記一般式
(1)にて示されるジアリールエテン系化合物により達
成される。
【0009】
【化6】
【0010】(但し式中n、A、Bは前記に同じ。)
【0011】次に本発明を詳しく説明する。本発明のジ
アリールエテン系化合物は、前記一般式(1)で示され
るものであり、nは2〜5の整数で、二重結合と共同し
て4〜7員環の環状構造を有する。中でもnが3または
4である5または6員環構造が特に好ましいフォトクロ
ミック特性を示す。
【0012】Aは前記一般式(2)で示される5−エチ
ニル−3−チエニル基、または前記一般式(5)で示さ
れる6−エチニル−3−ベンゾチエニル基を表す。R
1 、R13はアルキル基、R2 は水素原子あるいはアルキ
ル基を表すが、該アルキル基はメチル、エチル、プロピ
ル基といった低級アルキル基が好ましい。R3 、R17
水素原子、アルキル基、フェニル基、アルキルフェニル
基、アルコキシフェニル基、シアノフェニル基、ジアル
キルアミノフェニル基、または置換あるいは未置換のチ
エニル基、インドリル基、ベンゾチエニル基、ピリジル
基、チアゾリル基、オキサゾリル基等のヘテロ環を表す
が、化合物の吸収波長を半導体レーザー発振波長域まで
長波長化するためには、アルコキシフェニル基またはジ
アルキルアミノフェニル基であることがより好ましい。
14〜R16は水素原子を表す。
【0013】Bは前記一般式(2)で示される5−エチ
ニル−3−チエニル基、前記一般式(3)で示されるイ
ンドリル基、前記一般式(4)で示されるチエニル基、
または前記一般式(5)で示される6−エチニル−3−
ベンゾチエニル基を表す。mは1〜2の整数を表し、R
4 、R5 、R10はアルキル基を、R11は水素原子あるい
はアルキル基を表すが、該アルキル基はメチル、エチ
ル、プロピル基といった低級アルキル基が好ましい。R
6 は水素原子、アルキル基、ジアルキルアミノ基、シア
ノ基、ニトロ基またはアルコキシ基を表すが、化合物の
吸収波長を半導体レーザー発振波長域まで長波長化する
ためには、アルコキシ基またはジアルキルアミノ基であ
ることが好ましい。また、R7 〜R9 は水素原子を、R
12は水素原子、アルキル基、フェニル基、アルキルフェ
ニル基、アルコキシフェニル基、シアノフェニル基、ジ
アルキルアミノフェニル基、または置換あるいは未置換
のチエニル基、インドリル基、ベンゾチエニル基、ピリ
ジル基、チアゾリル基、オキサゾリル基等のヘテロ環を
表す。R1 〜R3 、R13〜R17は前記と同じである。
【0014】本発明のジアリールエテン系化合物は、公
知の方法から適宜選択して製造することができるが、例
えば次の様な方法で製造できる。
【0015】すなわち、第1番目は、下記一般式(6)
で表される化合物とアリールリチウム誘導体ALiおよ
びBLi(A,Bは前記と同じ。)を同時に反応させる
方法である。
【0016】
【化7】
【0017】(nは2〜5の整数)
【0018】第2番目は、下記一般式(7)で示される
ようにALiのみを反応させて一つのアリール基を導入
したモノアリールエテン誘導体とし、次に、もう一つの
アリールリチウム誘導体BLiと反応させる逐次反応方
法である。
【0019】
【化8】
【0020】(但し、式中n,Aは前記に同じ。)
【0021】第3番目は、前記一般式(6)(nは2〜
5の整数)とアリールリチウム誘導体CLiおよびDL
iを同時に反応させ下記一般式(8)で示されるジアリ
ールエテン誘導体とした後保護基であるトリアルキルシ
リル基を、水素、アルキル基、置換または未置換のフェ
ニル基、あるいは置換または未置換のヘテロ環化合物と
置き換える方法である。
【0022】
【化9】
【0023】(Cは下記一般式(9)、または下記一般
式(10)を表し、R1 、R13、R18〜R23はアルキル
基、R2 は水素原子あるいはアルキル基を表し、R14
16は水素原子を表す。Dは下記一般式(9)、下記一
般式(10)、前記一般式(3)で示されるインドリル
基、または前記一般式(4)で示されるチエニル基のい
ずれか1つを表し、m,R4 〜R12は前記に同じであ
る。)
【0024】
【化10】
【0025】
【化11】
【0026】第4番目は、下記一般式(11)で示され
るようにCLiのみを反応させて一つのアリール基を導
入したモノアリールエテン誘導体とし、次に、もう一つ
のアリールリチウム誘導体DLi(Dは前記に同じ。)
と反応させジアリールエテン誘導体とした後保護基であ
るトリアルキルシリル基を、水素、アルキル基、置換ま
たは未置換のフェニル基、あるいは置換または未置換の
ヘテロ環化合物と置き換える方法である。
【0027】
【化12】
【0028】(但し、式中n,Cは前記に同じ。)
【0029】上記一般式(2)または(5)に於いてR
3 、またはR17が水素またはアルキル基の場合には第2
番目の方法が、又R3 、またはR17がその他の置換また
は未置換のアリール基の場合には第4番目の方法が各段
階の収率および中間体の汎用性から、好ましい。
【0030】次に、好適な製造方法の一例を挙げると次
の通りである。まず、下記一般式(12)で示されるハ
ロゲン化チオフェン誘導体、または下記一般式(13)
で示されるハロゲン化ベンゾチオフェン誘導体を反応温
度−45〜−120℃で、好ましくは−70〜−110
℃で、アルキルリチウムまたは、リチウムジアルキルア
ミド等のリチオ化剤と反応させ、3位のハロゲン原子を
リチウムに置換した一般式(14)、または一般式(1
5)で示されるリチオ化チオフェン誘導体、またはリチ
オ化ベンゾチオフェン誘導体とする。
【0031】
【化13】
【0032】
【化14】
【0033】(但し、式中X、Yは臭素原子またはヨウ
素原子を表し、R1 、R2 、R13〜R16、R18〜R23
前記に同じ。)
【0034】
【化15】
【0035】
【化16】
【0036】(但し、R1 、R2 、R13〜R16、R18
23は前記に同じ。)
【0037】溶媒としては、テトラヒドロフランやジエ
チルエーテル等のエーテル系溶媒が好ましく用いられる
が、低温での溶媒凝固を防ぐために、n−ヘキサン、n
−ペンタン等の低級アルカン類を混合してもよい。
【0038】リチオ化剤のアルキルリチウム、リチウム
ジアルキルアミドとしては、n−ブチルリチウム、t−
ブチルリチウム、メチルリチウム、フェニルリチウム、
リチウムジイソプロピルアミド、リチウムジシクロヘキ
シルアミド等が挙げられるが、n−ブチルリチウムのヘ
キサン溶液が好適に用いられる。リチオ化剤の量は、ハ
ロゲン化チオフェン誘導体、またはハロゲン化ベンゾチ
オフェン誘導体の総量に対して1.0〜1.2倍モル使
用するのが好ましい。
【0039】反応時間は通常20分〜3時間で、好まし
くは30分〜2時間である。
【0040】次に、生成したリチオ化チオフェン誘導
体、またはリチオ化ベンゾチオフェン誘導体に、前記一
般式(6)で示されるパーフルオロシクロアルケン誘導
体を添加するが、使用するパーフルオロシクロアルケン
誘導体の量は、ハロゲン化チオフェン誘導体、またはハ
ロゲン化ベンゾチオフェン誘導体の1.0〜1.5倍モ
ル用いるのが好ましく、希釈せずに、あるいは溶媒に希
釈して添加することができる。
【0041】反応温度は−60〜−110℃、反応時間
は30分〜2時間が好ましい。
【0042】以上の操作により、下記一般式(16)で
示されるモノチエニルエテン誘導体、または下記一般式
(17)で示されるモノベンゾチエニルエテン誘導体が
得られる。
【0043】
【化17】
【0044】
【化18】
【0045】(但し、n、R1 、R2 、R13〜R16、R
18〜R23は前記に同じ。)
【0046】次に、上記一般式(12)、または上記一
般式(13)(但し、式中X、Y、R1 、R2 、R13
16、R18〜R23は前記に同じ。)で示されるハロゲン
化チオフェン誘導体、またはハロゲン化ベンゾチオフェ
ン誘導体、あるいは下記一般式(18)、または(1
9)で示されるハロゲン化アリール誘導体のうちいずれ
か一つを前記と同じ方法でリチオ化物とし、これに前述
のモノチエニルエテン誘導体のテトラヒドロフラン溶液
を添加する。
【0047】
【化19】
【0048】
【化20】
【0049】(但し、式中U、Vは臭素原子または、ヨ
ウ素原子を表し、m、R4 〜R12は前記に同じ。)
【0050】使用するモノチエニルエテン誘導体の量は
各々ハロゲン化誘導体の0.8〜1.2倍モル用いるの
が好ましい。このときの反応温度は−60〜−110
℃、反応時間は30分〜2時間が好ましい。
【0051】かくして得られた下記一般式(20)(但
しC,Dは上記に同じ。)で示されるジアリールエテン
誘導体の保護基であるトリアルキルシリル基をメタノー
ル、エタノール等のアルコール中でアルカリ金属アルコ
キシドと反応させて下記一般式(21)で示されるジア
リールエテン誘導体とする。
【0052】
【化21】
【0053】
【化22】
【0054】(但し、Eは下記一般式(22)、または
下記一般式(23)を示し、Gは下記一般式(22)、
(23)、(24)あるいは(25)を示す。)
【0055】
【化23】
【0056】
【化24】
【0057】
【化25】
【0058】
【化26】 (R1 、R2 、R4 〜R16、mは前記に同じ。)
【0059】使用するアルカリ金属アルコキシドとして
は、ナトリウム、カリウム、リチウムのメトキシド、あ
るいはエトキシドが好ましく、使用する量は含有するト
リアルキルシリル基の1.0〜2.5倍モル用いるのが
好ましい。
【0060】このときの反応はリフラックス温度で、反
応時間は1〜5時間が好ましい。
【0061】トリアルキルシリル基を脱離させる別の方
法としては、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等
の有機溶媒中でテトラアルキルアンモニウムフルオリド
と反応させる方法もある。このとき用いるテトラアルキ
ルアンモニウムフルオリドの量は含有するトリアルキル
シリル基の1.0〜2.5倍モル用いるのが好ましく、
温度は室温で、反応時間は10〜60分が好ましい。
【0062】かくして得られた前記一般式(21)で示
されるジアリールエテン誘導体と下記一般式(26)、
または下記一般式(27)で示されるアリールハライド
とを非プロトン性極性溶媒中触媒の存在下カップリング
を行い、目的とする前記一般式(1)で示されるジアリ
ールエテン系化合物を得る。
【0063】
【化27】
【0064】
【化28】
【0065】(W、Zは臭素あるいはヨウ素を示し、R
3 、R17は前記に同じ。)
【0066】非プロトン性極性溶媒としてはジメチルス
ルホキシド、またはジメチルホルムアミドが好ましい。
【0067】触媒としては、一般にアセチレン−ハロゲ
ン化アリールのカップリング反応に用いられているもの
はいずれも使用でき、具体的にはNi(PPh34
NiCl2 (PPh32 ,NiCl2 (dppe),
NiCl2 (PEt3 )等のニッケル錯体やPd(PP
34 ,PdCl2 (PPh32 ,PdCl2 (d
ppe),等のパラジウム錯体が好適に用いられる。こ
こで、dppeは1,2−ビス(ジフェニルフォスフィ
ノ)エタンを表す。また共触媒としてヨウ化銅を併用す
ることが好ましい。
【0068】ハロゲン化アリールの量はアセチレン基質
に対して1.0〜2.5倍モル、触媒の量はそれぞれ
0.1〜5mol%用いるのが好ましい。
【0069】以上の方法で得られた反応物からジアリー
ルエテン系化合物を得るには、抽出、カラムクロマトグ
ラフ、再結晶等の方法を用いて分離、精製すればよい。
【0070】本発明のジアリールエテン系化合物は、そ
の一例として1−(3−(2,4−ジメチル−5−(2
−(4−メトキシフェニル)エチニル)チエニル))−
2−(3−(1,2−ジメチル−5−メトキシインドリ
ル))−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシク
ロペンテンの例について説明すると、有機溶媒や樹脂バ
インダー等の適当な媒体中に於いて、下記(28)式の
様に、開環体に紫外光を照射すると、閉環体に変化して
着色し、この閉環体に可視光を照射すると、元の開環体
に戻り、消色する。
【0071】
【化29】
【0072】本発明のジアリールエテン系化合物を含有
する記録媒体を利用した光学材料は公知の方法で容易に
得ることが出来る。
【0073】例えば、本発明のジアリールエテン系化合
物を公知の蒸着法により、適当な基板上に蒸着する方法
や、本発明のジアリールエテン化合物を、ポリエステル
樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢
酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリメチル
メタクリル酸樹脂、ポリカーボネート樹脂、フェノール
樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂バインダーと共に、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン、
メチルエチルケトン、アセトン、メタノール、エタノー
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、四塩化炭素、ク
ロロホルム、セロソルブ、グライム等の溶媒に分散また
は溶解させて、適当な基板上に塗布する方法によって光
学用材料を得ることが出来る。
【0074】この様な光学用材料中に於いて、本発明の
ジアリールエテン系化合物は、着色状態、消色状態共に
熱安定性が高く、水分、酸素に対しても安定で長期間構
造が変化せずに保持され、着消色の繰り返し耐久性にも
優れている。又、着色状態の吸収極大波長は640nm
を越え、吸収端も800nm以上であることから、67
0nmや780nmの発振波長を有する半導体レーザー
に対する感受性を有しており、更に、その波長領域での
感度が高い(大きな分子吸光係数を有する)等といった
優れたフォトクロミック特性を有する為、可逆的な光学
材料等に有効に使用することが出来る。
【0075】
【発明の効果】以上の様に、本発明のジアリールエテン
系化合物は、熱安定性、着消色の繰り返し耐久性、半導
体レーザー感受性、感度等に優れたフォトクロミック特
性を有しており、記録・記憶材料、複写材料、調光材
料、超解像用マスキング用材料、光量計、表示材料、光
変調素子材料等の可逆型光学材料に用いることができ
る。
【0076】次に、本発明を実施例により具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0077】(実施例1) 1−(3−(2,4−ジメチル−5−(2−(4−メト
キシフェニル)エチニル)チエニル))−2−(3−
(1,2−ジメチル−5−メトキシインドリル))−
3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテ
ンの製造
【0078】a)2,4−ジメチル−3−ヨード−5−
(2−トリメチルシリルエチニル)チオフェンの製造 容量300mlのナスフラスコに3,5−ジヨード−
2,4−ジメチルチオフェン9.85g(27.1mm
ol)、エチニルトリメチルシラン2.66g(27.
1mmol)、ヨウ化銅350mg(1.8mmo
l)、テトラキス(トリフェニルホスフィノ)パラジウ
ム530mg(0.46mmol)、ジメチルホルムア
ミド130ml、トリエチルアミン25.6mlを入
れ、70〜80℃に加熱し、8時間攪拌した。反応後、
反応液を大量の希塩酸にあけ酢酸エチルで抽出後に溶媒
を減圧留去した。得られた反応生成物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーにより精製し、下記構造式(2
9)の化合物4.66g(収率51.3%)を得た。
【0079】
【化30】
【0080】 分析値: 1) 1H−NMR(CDCl3 中) δ(ppm) 2.39(s 3H) 2.29(s 3H) 0.21(s 9H) 2)MS m/e 334(M+
【0081】b)1−(3−(2,4−ジメチル−5−
(2−トリメチルシリルエチニル)チエニル))−2,
3,3,4,4,5,5−ヘプタフルオロシクロペンテ
ンの製造 容量200mlの2つ口フラスコに、実施例1−a)で
製造された2,4−ジメチル−3−ヨード−5−(2−
トリメチルシリルエチニル)チオフェン4.66g(1
3.9mmol)とジエチルエーテル100mlを入
れ、窒素気流下で−78℃に冷却後、n−ブチルリチウ
ム(1.6Mヘキサン溶液)9.6ml(15.3mm
ol)を滴下し1時間攪拌した。次に、パーフルオロシ
クロペンテン2.9ml(20.9mmol)のジエチ
ルエーテル溶液10mlを滴下し、1時間反応させた。
反応終了後メタノール10mlを加えて反応を停止し、
更に水100mlを加えた後、酢酸エチル100mlで
3回抽出し、この有機層を集め、洗浄、乾燥の後、溶媒
を減圧留去した。得られた反応生成物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーにより精製し、下記構造式(3
0)のモノアリールエテン系化合物3.96g(収率7
1.1%)を得た。
【0082】
【化31】
【0083】 分析値: 1) 1H−NMR(CDCl3 中) δ(ppm) 0.24(s 9H) 2.15(s 3H) 2.32(s 3H) 2)MS m/e 400(M+
【0084】c)1−(3−(2,4−ジメチル−5−
(2−トリメチルシリルエチニル)チエニル))−2−
(3−(1,2−ジメチル−5−メトキシインドリ
ル))−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシク
ロペンテンの製造 200mlのナスフラスコに3−ブロモ−1,2−ジメ
チル−5−メトキシインドール2.51g(9.88m
mol)とテトラヒドロフラン50mlを入れ窒素気流
下−78℃に冷却後、n−ブチルリチウム(1.6Mヘ
キサン溶液)6.8ml(10.9mmol)を滴下し
1時間攪拌した。その後実施例1−b)で合成した1−
(3−(2,4−ジメチル−5−(2−トリメチルシリ
ルエチニル)チエニル))−2,3,3,4,4,5,
5−ヘプタフルオロシクロペンテン 3.96g(9.
88mmol)のテトラヒドロフラン溶液15mlを滴
下し1時間攪拌した。反応終了後メタノール10mlを
加えて反応を停止し、更に水100mlを加えた後、酢
酸エチル100mlで3回抽出し、この有機層を集め、
洗浄、乾燥の後、溶媒を減圧留去した。得られた反応生
成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製
し、下記構造式(31)のジアリールエテン系化合物
4.77g(収率86.9%)を得た。
【0085】
【化32】
【0086】 分析値: 1) 1H−NMR(CDCl3 中) δ(ppm) 0.18(s 9H) 2.00(s 3H) 2.03(s 3H) 2.26(s 3H) 3.44(s 3H) 3.79(s 3H) 6.70〜7.30(m 3H) 2)MS m/e 555(M+
【0087】d)1−(3−(2,4−ジメチル−5−
エチニルチエニル))−2−(3−(1,2−ジメチル
−5−メトキシインドリル))−3,3,4,4,5,
5−ヘキサフルオロシクロペンテンの製造 100mlのナスフラスコに実施例1−c)で得られた
1−(2,4−ジメチル−5−(2−(トリメチルシリ
ル)エチニル)−3−チエニル)−2−(3−(1,2
−ジメチル−5−メトキシインドリル))−3,3,
4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン4.7
7g(8,6mmol)とテトラヒドロフラン30ml
をいれ、これにテトラブチルアンモニウムフルオリドの
1規定テトラヒドロフラン溶液9.0mlを0℃で滴下
した。攪拌1時間後、水100mlを加え、酢酸エチル
100mlで3回抽出し、この有機層を集め、洗浄、乾
燥の後、溶媒を減圧留去した。得られた反応生成物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、下記
構造式(32)のジアリールエテン系化合物2.60g
(収率62.5%)を得た。
【0088】
【化33】
【0089】 分析値: 1) 1H−NMR(CDCl3 中) δ(ppm) 1.97(s 3H) 2.04(s 3H) 2.23(s 3H) 3.30(s 3H) 3.75(s 3H) 6.60〜7.24(m 3H) 2)MS m/e 483(M+
【0090】e)1−(3−(2,4−ジメチル−5−
(2−(4−メトキシフェニル)エチニル)チエニ
ル))−2−(3−(1,2−ジメチル−5−メトキシ
インドリル))−3,3,4,4,5,5−ヘキサフル
オロシクロペンテンの製造 20mlのナスフラスコに実施例1−d)で得られた1
−(3−(2,4−ジメチル−5−エチニル)チエニ
ル)−2−(3−(1,2−ジメチル−5−メトキシイ
ンドリル))−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオ
ロシクロペンテン483mg(1.0mmol)、テト
ラキス(トリフェニルホスフィノ)パラジウム20mg
(0.017mmol)、ヨウ化銅13mg(0.06
6mmol)4−ヨードメトキシベンゼン0.234g
(1.0mmol)、ジメチルホルムアミド5ml、ト
リエチルアミン1mlを入れ、窒素置換後70℃で1晩
撹判した。反応後、反応液を大量の希塩酸にあけ酢酸エ
チルで抽出後に溶媒を減圧留去した。得られた反応生成
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製
し、下記構造式(33)の化合物320mg(収率5
4.3%)を得た。
【0091】
【化34】
【0092】 分析値: 1) 1H−NMR(CDCl3 中) δ(ppm) 2.00(s 3H) 2.09(s 3H) 2.27(s 3H) 3.40(s 3H) 3.69(s 3H) 3.78(s 3H) 6.65〜7.56(m 7H) 2)MS m/e 589(M+
【0093】(実施例2) 1,2−ビス(3−(2,4−ジメチル−5−(2−
(4−メトキシフェニル)エチニル)チエニル))−
3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテ
ンの製造
【0094】a)1,2−ビス(3−(2,4−ジメチ
ル−5−(2−トリメチルシリルエチニル)チエニ
ル))−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシク
ロペンテンの製造 容量10mlの2つ口フラスコに、実施例1−a)と同
様にして製造された3−ヨード−2,4−ジメチル−5
−(2−トリメチルシリルエチニル)チオフェン3.3
4g(10.0mmol)と実施例1−b)と同様にし
て製造された1−(3−(2,4−ジメチル−5−(2
−トリメチルシリルエチニル)チエニル))−2,3,
3,4,4,5,5−ヘプタフルオロシクロペンテン
4.0g(10.0mmol)とを実施例1−c)と同
様の方法で反応させ、下記構造式(34)の化合物3.
71g(収率63.0%)を得た。
【0095】
【化35】
【0096】分析値: MS m/e 588(M+
【0097】b)1,2−ビス(3−(2,4−ジメチ
ル−5−エチニル)チエニル)−3,3,4,4,5,
5−ヘキサフルオロシクロペンテンの製造 テトラブチルアンモニウムフルオリドのテトラヒドロフ
ラン溶液を実施例2−a)で得られた1,2−ビス(3
−(2,4−ジメチル−5−(2−トリメチルシリルエ
チニル)チエニル))−3,3,4,4,5,5−ヘキ
サフルオロシクロペンテン3.71gに対して2倍当量
用いること以外は実施例1−d)と同様にして、下記構
造式(35)の化合物2.01g(収率72.0%)を
得た。
【0098】
【化36】
【0099】分析値: MS m/e 444(M+
【0100】c)1,2−ビス(3−(2,4−ジメチ
ル−5−(2−(4−メトキシフェニル)エチニル)チ
エニル))−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロ
シクロペンテンの製造 20mlのナスフラスコに実施例2−b)で得られた
1,2−ビス(3−(2,4−ジメチル−5−エチニ
ル)チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフル
オロシクロペンテン442mg(1.0mmol)、テ
トラキス(トリフェニルホスフィノ)パラジウム40m
g(0.034mmol)、ヨウ化銅26mg(0.1
22mmol)4−ヨードメトキシベンゼン0.468
g(2.0mmol)、ジメチルホルムアミド10m
l、トリエチルアミン2mlをいれ、窒素置換後70℃
で1晩撹判した。反応後、反応液を大量の希塩酸にあけ
酢酸エチルで抽出後に溶媒を減圧留去した。得られた反
応生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより
精製し、下記構造式(36)の化合物316mg(収率
48.2%)を得た。
【0101】
【化37】
【0102】 分析値: 1) 1H−NMR(CDCl3 中) δ(ppm) 2.16(s 6H) 2.28(s 6H) 3.77(s 6H) 6.64〜6.98(d 4H) 7.20〜7.54(d 4H) 2)MS m/e 656(M+
【0103】(実施例3) 1,2−ビス(3−(2,4−ジメチル−5−(2−
(4−ジメチルアミノフェニル)エチニル)チエニ
ル))−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシク
ロペンテンの製造 実施例2−c)項に於て、4−ヨードメトキシベンゼン
を用いる代わりに、4−ヨード−N,N−ジメチルアミ
ノベンゼンを用い、同様の方法で下記構造式(37)の
ジアリールエテン系化合物274mg(収率40.2
%)を得た。
【0104】
【化38】
【0105】 分析値: 1) 1H−NMR(CDCl3 中) δ(ppm) 2.14(s 6H) 2.34(s 6H) 2.97(s 12H) 6.33〜6.82(D 4H) 7.07〜7.56(D 4H) 2)MS m/e 682(M+
【0106】(実施例4) 1−(3−(2,4−ジメチル−5−(2−(4−ジメ
チルアミノフェニル)エチニル)チエニル))−2−
(3−(2,4−ジメチル−5−(2−(4−ジメチル
アミノフェニル)エテニル)チエニル))−3,3,
4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテンの製造 実施例1においてc)項の3−ブロモ−1,2−ジメチ
ル−5−メトキシインドールの代わりに3−ブロモ−
2,4−ジメチル−5−(2−(4−ジメチルアミノフ
ェニル)エテニル)チオフェンを用い、且つe)項の4
−ヨード−メトキシベンゼンの代わりに4−ブロモ−ジ
メチルアミノベンゼンを用いることによって下記構造式
(38)で示されるジアリールエテン系化合物を得た。
【0107】
【化39】
【0108】 分析値: 1) 1H−NMR(CDCl3 中) δ(ppm) 2.08(s 3H) 2.10(s 3H) 2.27(s+s 6H) 2.93(s 12H) 6.29〜7.50(m 10H) 2)MS m/e 684(M+
【0109】(実施例5) 1−(3−(2,4−ジメチル−5−(2−(4−ジメ
チルアミノフェニル)エチニル)チエニル))−2−
(3−(2,4−ジメチル−5−(2−(4−ピリジ
ル)エテニル)チエニル))−3,3,4,4,5,5
−ヘキサフルオロシクロペンテンの製造 実施例1においてc)項の3−ブロモ−1,2−ジメチ
ル−5−メトキシインドールの代わりに3−ブロモ−
2,4−ジメチル−5−(2−(4−ピリジル)エテニ
ル)チオフェンを用い、且つe)項の4−ヨード−メト
キシベンゼンの代わりに4−ブロモ−ジメチルアミノベ
ンゼンを用いることによって下記構造式(39)で示さ
れるジアリールエテン系化合物を得た。
【0110】
【化40】
【0111】 分析値: 1) 1H−NMR(CDCl3 中) δ(ppm) 2.15(s 3H) 2.17(s 3H) 2.32(s+s 6H) 2.97(s 6H) 6.40〜7.70(m 10H) 2)MS m/e 642(M+
【0112】(実施例6) 1−(3−(2,4−ジメチル−5−(2−(4−シア
ノフェニル)エチニル)チエニル))−2−(3−
(2,4−ジメチル−5−(2−(4−メトキシフェニ
ル)エテニル)チエニル))−3,3,4,4,5,5
−ヘキサフルオロシクロペンテンの製造 実施例1においてc)項の3−ブロモ−1,2−ジメチ
ル−5−メトキシインドールの代わりに3−ブロモ−
2,4−ジメチル−5−(2−(4−メトキシフェニ
ル)エテニル)チオフェンを用い、且つe)項の4−ヨ
ード−メトキシベンゼンの代わりに4−ブロモ−シアノ
ベンゼンを用いることによって下記構造式(40)で示
されるジアリールエテン系化合物を得た。
【0113】
【化41】
【0114】 分析値: 1) 1H−NMR(CDCl3 中) δ(ppm) 2.09(s 3H) 2.20(s 3H) 2.31(s 3H) 2.34(s 3H) 3.81(s 3H) 6.43〜7.83(m 10H) 2)MS m/e 653(M+
【0115】(実施例7) 1−(3−(2,4−ジメチル−5−(2−(4−ジメ
チルアミノフェニル)エチニル)チエニル))−2−
(3−(2,4−ジメチル−5−(4−(4−ジメチル
アミノフェニル)−1,3−ブタジエニル)チエニ
ル))−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシク
ロペンテンの製造 実施例1においてc)項の3−ブロモ−1,2−ジメチ
ル−5−メトキシインドールの代わりに3−ブロモ−
2,4−ジメチル−5−(4−(4−ジメチルアミノフ
ェニル)−1,3−ブタジエニル)チオフェンを用い、
且つe)項の4−ヨード−メトキシベンゼンの代わりに
4−ブロモ−ジメチルアミノベンゼンを用いることによ
って下記構造式(41)で示されるジアリールエテン系
化合物を得た。
【0116】
【化42】
【0117】 分析値: 1) 1H−NMR(CDCl3 中) δ(ppm) 2.03(s 3H) 2.06(s 3H) 2.17(s 3H) 2.26(s 3H) 2.91(s 6H) 2.93(s 6H) 6.50〜7.60(m 12H) 2)MS m/e 710(M+
【0118】(実施例8) 1,2−ビス(3−(2,4−ジメチル−5−(2−フ
ェニルエチニル)チエニル))−3,3,4,4,5,
5−ヘキサフルオロシクロペンテンの製造a)2,4−
ジメチル−3−ヨード−5−(2−フェニルエチニル)
チオフェンの製造 実施例1−a)に於いてエチニルトリメチルシランの代
わりにフェニルアセチレンを用いること以外は同様に行
うことによって下記構造式(42)で示されるチオフェ
ン誘導体を得た。
【0119】
【化43】
【0120】分析値: MS m/e 338(M+
【0121】b)1,2−ビス(3−(2,4−ジメチ
ル−5−(2−フェニルエチニル)チエニル))−3,
3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテンの
製造 a)で得られたチオフェン誘導体を用いて実施例1−
b)および1−c)で行ったのと同様の操作を行うこと
によって下記構造式(43)で示されるジアリールエテ
ン系化合物を得た。
【0122】
【化44】
【0123】 分析値: 1) 1H−NMR(CDCl3 中) δ(ppm) 2.20(s 6H) 2.32(s 6H) 7.28〜7.82(m 10H) 2)MS m/e 596(M+
【0124】(実施例9) 1,2−ビス(3−(2−メチル−6−(2−(4−メ
トキシフェニル)エチニル)ベンゾチエニル))−3,
3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテンの
製造 a)3−ブロモ−(2−メチル−6−(2−(4−メト
キシフェニル)エチニル)ベンゾチオフェンの製造 実施例1−a)に於いて3,5−ジヨード−2,4−ジ
メチルチオフェンの代わりに3−ブロモ−6−ヨード−
2−メチルベンゾチオフェンを用い、エチニル.リメチ
ルシランの代わりに4−メトキシフェニルアセチレンを
用いること以外は同様に行うことによって、下記構造式
(44)で示されるベンゾチオフェン誘導体6.93g
(収率68.7%)を得た。
【0125】
【化45】
【0126】 分析値: 1) 1H−NMR(CDCl3 中) δ(ppm) 2.50(s 3H) 3.84(s 3H) 6.50〜8.00(m 7H) 2)MS m/e 357(M+
【0127】b)1−(3−(2−メチル−6−(2−
(4−メトキシフェニル)エチニル)ベンゾチエニ
ル))−2,3,3,4,4,5,5−ヘプタフルオロ
シクロペンテンの製造 実施例1−b)に於いて2,4−ジメチル−3−ヨード
−5−(2−トリメチルシリルエチニル)チオフェンの
代わりに実施例9−a)で得られた3−ブロモ−(2−
メチル−6−(2−(4−メトキシフェニル)エチニ
ル)ベンゾチオフェンを用いること以外は、同様の操作
を行うことによって、下記構造式(45)で示されるモ
ノアリールエテン系化合物2.56g(収率88.2
%)を得た。
【0128】
【化46】
【0129】分析値: MS m/e 470(M+
【0130】c)1,2−ビス(3−(2−メチル−6
−(2−(4−メトキシフェニル)エチニル)ベンゾチ
エニル))−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロ
シクロペンテンの製造 実施例1−c)に於いて3−ブロモ−1,2−ジメチル
−5−メトキシインドールの代わりに実施例9−a)で
得られた3−ブロモ−(2−メチル−6−(2−(4−
メトキシフェニル)エチニル)ベンゾチオフェンを用
い、1−(3−(2,4−ジメチル−5−(2−トリメ
チルシリルエチニル)チエニル))−2,3,3,4,
4,5,5−ヘプタフルオロシクロペンテンの代わりに
実施例9−b)で得られた1−(3−(2−メチル−6
−(2−(4−メトキシフェニル)エチニル)ベンゾチ
エニル))−2,3,3,4,4,5,5−ヘプタフル
オロシクロペンテンを用いる以外は同様の操作を行うこ
とによって、下記構造式(46)で示されるジアリール
エテン系化合物1.36g(収率76.6%)を得た。
【0131】
【化47】
【0132】 分析値: 1) 1H−NMR(CDCl3 中) δ(ppm) 2.21 2.47(立体異性体 s 3H) 3.63(s 3H) 6.70〜7.65(m 7H) 2)MS m/e 470(M+
【0133】(実施例10) 1−(3−(2−メチル−6−(2−(4−メトキシフ
ェニル)エチニル)ベンゾチエニル))−2−(3−
(2,4−ジメチル−5−(2−(4−メトキシフェニ
ル)エチニル)チエニル))−3,3,4,4,5,5
−ヘキサフルオロシクロペンテンの製造 a)2,4−ジメチル−3−ヨード−5−(2−(4−
メトキシフェニル)エチニル)チオフェンの製造 実施例1−a)に於いてエチニルトリメチルシランの代
わりに4−メトキシフェニルアセチレンを用いること以
外は同様に行うことによって下記構造式(47)で示さ
れるチオフェン誘導体5.23g(収率60.2%)を
得た。
【0134】
【化48】
【0135】 分析値: 1) 1H−NMR(CDCl3 中) δ(ppm) 2.37(s 3H) 2.45(s 3H) 6.87 7.00 7.45 7.60(dd 4H) 2)MS m/e 368(M+
【0136】b) 1−(3−(2−メチル−6−(2
−(4−メトキシフェニル)エチニル)ベンゾチエニ
ル))−2−(3−(2,4−ジメチル−5−(2−
(4−メトキシフェニル)エチニル)チエニル))−
3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテ
ンの製造 実施例1−c)に於いて3−ブロモ−1,2−ジメチル
−5−メトキシインドールの代わりに実施例10−a)
で得られた2,4−ジメチル−3−ヨード−5−(2−
(4−メトキシフェニル)エチニル)チオフェンを用
い、1−(3−(2,4−ジメチル−5−(2−トリメ
チルシリルエチニル)チエニル))−2,3,3,4,
4,5,5−ヘプタフルオロシクロペンテンの代わりに
実施例9−b)で得られた1−(3−(2−メチル−6
−(2−(4−メトキシフェニル)エチニル)ベンゾチ
エニル))−2,3,3,4,4,5,5−ヘプタフル
オロシクロペンテンを用いる以外は同様の操作を行うこ
とによって、下記構造式(48)で示されるジアリール
エテン系化合物1.87g(収率81.2%)を得た。
【0137】
【化49】
【0138】 分析値: 1) 1H−NMR(CDCl3 中) δ(ppm) 1.97 2.24 2.26 2.40 2.42 2.59 (立体異性体 s 9H) 3.81(s 3H) 6.78〜7.63(m 11H) 2)MS m/e 692(M+
【0139】(実施例11) 1−(3−(2−メチル−6−(2−(4−メトキシフ
ェニル)エチニル)ベンゾチエニル))−2−(3−
(2,4−ジメチル−5−(2−(4−シアノフェニ
ル)エチニル)チエニル))−3,3,4,4,5,5
−ヘキサフルオロシクロペンテンの製造 a)2,4−ジメチル−3−ヨード−5−(2−(4−
シアノフェニル)エチニル)チオフェンの製造 実施例1−a)に於いてエチニルトリメチルシランの代
わりに4−シアノフェニルアセチレンを用いること以外
は同様に行うことによって下記構造式(49)で示され
るチオフェン誘導体4.06g(収率75.2%)を得
た。
【0140】
【化50】
【0141】 分析値: 1) 1H−NMR(CDCl3 中 60MHz) δ(ppm) 2.38(s 3H) 2.46(s 3H) 7.60(s 4H) 2)MS m/e 368(M+
【0142】b) 1−(3−(2−メチル−6−(2
−(4−メトキシフェニル)エチニル)ベンゾチエニ
ル))−2−(3−(2,4−ジメチル−5−(2−
(4−シアノフェニル)エチニル)チエニル))−3,
3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテンの
製造 実施例1−c)に於いて3−ブロモ−1,2−ジメチル
−5−メトキシインドールの代わりに実施例11−a)
で得られた2,4−ジメチル−3−ヨード−5−(2−
(4−シアノフェニル)エチニル)チオフェンを用い、
1−(3−(2,4−ジメチル−5−(2−トリメチル
シリルエチニル)チエニル))−2,3,3,4,4,
5,5−ヘプタフルオロシクロペンテンの代わりに実施
例9−b)で得られた1−(3−(2−メチル−6−
(2−(4−メトキシフェニル)エチニル)ベンゾチエ
ニル))−2,3,3,4,4,5,5−ヘプタフルオ
ロシクロペンテンを用いる以外は同様の操作を行うこと
によって、下記構造式(50)で示されるジアリールエ
テン系化合物2.01g(収率71.0%)を得た。
【0143】
【化51】
【0144】 分析値: 1) 1H−NMR(CDCl3 中) δ(ppm) 2.00 2.17 2.26 2.34 2.40 2.45 (立体異性体 s 9H) 3.81(s 3H) 6.69〜7.67(m 11H) 2)MS m/e 692(M+ ) 3)I.R ν(cm-1) 2228(CN)
【0145】(実施例12) 1−(3−(2−メチル−6−(2−(4−シアノフェ
ニル)エチニル)ベンゾチエニル))−2−(3−
(2,4−ジメチル−5−(2−(4−メトキシフェニ
ル)エチニル)チエニル))−3,3,4,4,5,5
−ヘキサフルオロシクロペンテンの製造 a)3−ブロモ−(2−メチル−6−(2−(4−シア
ノフェニル)エチニル)ベンゾチオフェンの製造 実施例1−a)に於いて3,5−ジヨード−2,4−ジ
メチルチオフェンの代わりに3−ブロモ−6−ヨード−
2−メチルベンゾチオフェンを用い、エチニルトリメチ
ルシランの代わりに4−シアノフェニルアセチレンを用
いること以外は同様に行うことによって下記構造式(5
1)で示されるチオフェン誘導体3.54g(収率5
7.5%)を得た。
【0146】
【化52】
【0147】 分析値: 1) 1H−NMR(CDCl3 中) δ(ppm) 2.47(s 3H) 2.45(s 3H) 6.98〜7.90(m 7H) 2)MS m/e 352(M+
【0148】b) 1−(3−(2−メチル−6−(2
−(4−シアノフェニル)エチニル)ベンゾチエニ
ル))−2,3,3,4,4,5,5−ヘプタフルオロ
シクロペンテンの製造 実施例1−b)に於いて2,4−ジメチル−3−ヨード
−5−(2−トリメチルシリルエチニル)チオフェンの
代わりに実施例12−a)で得られた3−ブロモ−(2
−メチル−6−(2−(4−シアノフェニル)エチニ
ル)ベンゾチオフェンを用いて同様の操作を行うことに
よって下記構造式(52)で示されるモノアリールエテ
ン系化合物1.87g(収率81.2%)を得た。
【0149】
【化53】
【0150】分析値: MS m/e 465(M+
【0151】c) 1−(3−(2−メチル−6−(2
−(4−シアノフェニル)エチニル)ベンゾチエニ
ル))−2−(3−(2,4−ジメチル−5−(2−
(4−メトキシフェニル)エチニル)チエニル))−
3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテ
ンの製造 実施例1−c)に於いて3−ブロモ−1,2−ジメチル
−5−メトキシインドールの代わりに実施例10−a)
で得られた2,4−ジメチル−3−ヨード−5−(2−
(4−メトキシフェニル)エチニル)チオフェンを用
い、1−(3−(2,4−ジメチル−5−(2−トリメ
チルシリルエチニル)チエニル))−2,3,3,4,
4,5,5−ヘプタフルオロシクロペンテンの代わりに
実施例12−b)で得られた1−(3−(2−メチル−
6−(2−(4−シアノフェニル)エチニル)ベンゾチ
エニル))−2,3,3,4,4,5,5−ヘプタフル
オロシクロペンテンを用いる以外は同様の操作を行うこ
とによって、下記構造式(53)で示されるジアリール
エテン系化合物1.02g(収率68.1%)を得た。
【0152】
【化54】
【0153】 分析値: 1) 1H−NMR(CDCl3 中) δ(ppm) 1.97 2.14 2.17 2.26 2.41 2.42 (立体異性体 s 9H) 3.63 3.64(立体異性体 s 3H) 6.60〜7.92(m 11H) 2)MS m/e 687(M+ ) 3)I.R ν(cm-1) 2227(CN)
【0154】(実施例13) 1−(3−(2−メチル−6−(2−(4−シアノフェ
ニル)エチニル)ベンゾチエニル))−2−(3−
(2,4−ジメチル−5−(2−(4−シアノフェニ
ル)エチニル)チエニル))−3,3,4,4,5,5
−ヘキサフルオロシクロペンテンの製造 実施例1−c)に於いて3−ブロモ−1,2−ジメチル
−5−メトキシインドールの代わりに実施例11−a)
で得られた2,4−ジメチル−3−ヨード−5−(2−
(4−シアノフェニル)エチニル)チオフェンを用い、
1−(3−(2,4−ジメチル−5−(2−トリメチル
シリルエチニル)チエニル))−2,3,3,4,4,
5,5−ヘプタフルオロシクロペンテンの代わりに実施
例12−b)で得られた1−(3−(2−メチル−6−
(2−(4−シアノフェニル)エチニル)ベンゾチエニ
ル))2,3,3,4,4,5,5−ヘプタフルオロシ
クロペンテンを用いる以外は同様の操作を行うことによ
って、下記構造式(54)で示されるジアリールエテン
系化合物1.25g(収率63.5%)を得た。
【0155】
【化55】
【0156】 分析値: 1) 1H−NMR(CDCl3 中) δ(ppm) 2.17 2.18 2.28 2.34 2.42 2.40 (立体異性体 s 9H) 7.26〜7.96(m 11H) 2)MS m/e 682(M+ ) 3)I.R ν(cm-1) 2228(CN)
【0157】(実施例14) 1,2−ビス(3−(2,4−ジメチル−5−(2−
(4−シアノフェニル)エチニル)チエニル))−3,
3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテンの
製造 実施例11−a)で得られた2,4−ジメチル−3−ヨ
ード−5−(2−(4−シアノフェニル)エチニル)チ
オフェンを用いて実施例1−b)及び1−c)と同様の
操作を行うことによって下記構造式(55)で示される
ジアリールエテン系化合物1.25g(収率63.5
%)を得た。
【0158】
【化56】
【0159】 分析値: 1) 1H−NMR(CDCl3 中 60MHz) δ(ppm) 2.20(s 3H) 2.38(s 3H) 7.60(s 4H) 2)MS m/e 646(M+ ) 3)I.R ν(cm-1) 2227(CN)
【0160】試験例1(吸収スペクトルの測定) 実施例1で得られた化合物をベンゼンに2.63x10
-5mol/lになるように溶解して得た溶液を1cmx
1cmx4cmの石英ガラスセルに入れた。これにガラ
スフィルターを装着した100W超高圧水銀灯を用いて
攪拌しながら365nmの光を30分間照射し、溶液を
着色させた後、この光定常状態に於ける溶液の吸収スペ
クトルを測定した。次に、上記水銀灯のガラスフィルタ
ーを紫外光カットフィルターに換装して、500nm以
上の光を30分間照射し溶液を着色させた後、再度、吸
収スペクトルを測定した。
【0161】実施例1の化合物について、着色体、およ
び消色体の吸収スペクトルを図1に示す。図1から分か
る通り、着色状態の吸収スペクトルの吸収極大は642
nmであり、吸収端は800nmを越え、吸収極大位置
での化合物の吸光度は0.20であり、分子吸光係数は
計算により7600という高い値を示した。又、この着
消色反応は可逆的に行う事ができた。
【0162】次に、実施例2から14の化合物について
も同様な測定をした、着色体の吸収極大波長(λmax )
と、この極大波長に於ける化合物の分子吸光係数(ελ
max)とを表1にあわせて示す。
【0163】
【表1】
【0164】また、実施例2から14の化合物について
着色体、および消色体の吸収スペクトルを図2から14
に示す。
【0165】試験例2(高分子フィルム中の繰り返し耐
久性) 実施例9で得られた化合物の10mgをポリスチレン1
00mgと共にキシレン1mlに溶解し、これを3cm
x3cm角のガラス板上にスピンコーティング法により
塗布した。
【0166】このフィルムに、ガラス干渉フィルターを
装着した100mW水銀灯二より365nm光を飽和着
色するまで10分間照射した後565nmにおける吸光
度を測定した。
【0167】次に、上記水銀灯のガラスフィルターを紫
外光カットフィルターに換装して、500nm以上の可
視光を3分間照射し消色させた後、565nmにおける
吸光度を測定した。
【0168】この365nm光、可視光の交互照射によ
る着消色を1サイクルとして、繰り返し耐久試験を行っ
た結果を図15に示す。図15に示す様に、200回着
消色を繰り返しても初期吸光度0.201に対し0.1
80と90%着色し良好な繰り返し特性を有していた。
【0169】試験例3(保存耐久性) 繰り返し耐久性で使用したものと同様にして作製した実
施例9で得られた化合物の着色状態、消色状態のフィル
ムの、565nmにおける吸光度の80℃,65%RH
における経日変化を図16に示す。
【0170】図16に示す様に、30日間経過しても初
期吸光度0.201に対し0.181と90%着色状態
を保持し良好な保存耐久性を有していた。
【0171】この様に、エチニル基の導入により、着色
体の吸収極大波長は長波長化し、化合物の分子吸光係数
を増大させることができ、発振波長680nm、半導体
レーザー感受性が付与され、繰り返し耐久性、保存耐久
性に優れた光記録材料、複写材料、調光材料、超解像用
マスキング用材料、光変調素子材料等の可逆型光学材料
に好適なジアリールエテン系化合物が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた化合物の、ベンゼン溶液中
での光照射に基づく吸収スペクトルの変化を示す図であ
る。
【図2】実施例2で得られた化合物の、ベンゼン溶液中
での光照射に基づく吸収スペクトルの変化を示す図であ
る。
【図3】実施例3で得られた化合物の、ベンゼン溶液中
での光照射に基づく吸収スペクトルの変化を示す図であ
る。
【図4】実施例4で得られた化合物の、ベンゼン溶液中
での光照射に基づく吸収スペクトルの変化を示す図であ
る。
【図5】実施例5で得られた化合物の、ベンゼン溶液中
での光照射に基づく吸収スペクトルの変化を示す図であ
る。
【図6】実施例6で得られた化合物の、ベンゼン溶液中
での光照射に基づく吸収スペクトルの変化を示す図であ
る。
【図7】実施例7で得られた化合物の、ベンゼン溶液中
での光照射に基づく吸収スペクトルの変化を示す図であ
る。
【図8】実施例8で得られた化合物の、ベンゼン溶液中
での光照射に基づく吸収スペクトルの変化を示す図であ
る。
【図9】実施例9で得られた化合物の、ベンゼン溶液中
での光照射に基づく吸収スペクトルの変化を示す図であ
る。
【図10】実施例10で得られた化合物の、ベンゼン溶
液中での光照射に基づく吸収スペクトルの変化を示す図
である。
【図11】実施例11で得られた化合物の、ベンゼン溶
液中での光照射に基づく吸収スペクトルの変化を示す図
である。
【図12】実施例12で得られた化合物の、ベンゼン溶
液中での光照射に基づく吸収スペクトルの変化を示す図
である。
【図13】実施例13で得られた化合物の、ベンゼン溶
液中での光照射に基づく吸収スペクトルの変化を示す図
である。
【図14】実施例14で得られた化合物の、ベンゼン溶
液中での光照射に基づく吸収スペクトルの変化を示す図
である。
【図15】実施例9で得られた化合物の高分子フィルム
中の365nm光、可視光交互照射に伴う565nmに
おける吸光度変化を示した図である。
【図16】実施例9で得られた化合物を繰り返し耐久性
で使用したものと同様にして作製した着色状態、消色状
態のフィルムの565nmにおける吸光度の80℃,6
5%RHにおける経日変化を示した図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03C 1/73 503 G03C 1/73 503

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)にて示されるジアリー
    ルエテン系化合物。 【化1】 (但し、式中nは2〜5の整数を表し、Aは一般式
    (2)または(5)を、Bは一般式(2)、(3)、
    (4)または、(5)のいずれか1つを表す。) 【化2】 【化3】 【化4】 【化5】 (R1 、R4 、R5 、R10、R13はアルキル基を、R
    2 、R11は水素原子あるいはアルキル基を、R3
    12、R17は水素原子、アルキル基、フェニル基、アル
    キルフェニル基、アルコキシフェニル基、シアノフェニ
    ル基、ジアルキルアミノフェニル基、または置換あるい
    は未置換のチエニル基、インドリル基、ベンゾチエニル
    基、ピリジル基、チアゾリル基、オキサゾリル基等のヘ
    テロ環を表す。mは1または2の整数、R6 は水素原
    子、アルキル基、ジアルキルアミノ基、シアノ基、ニト
    ロ基またはアルコキシ基を、R7 〜R9 、R14〜R16
    水素原子を表す。)
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